マイクロ波可聴効果を利用して会話の音声を送信することは可能か?


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編集開始:2016-5-31 最初のWEB公開:2016-6-4 更新;2018-9-29

1
本稿の目的

2
マイクロ波可聴に関する研究論文などから
2A
レーダの近くにいると音が聞こえるという現象
BFreyの研究-1 1961年の論文
2B
A:Freyの研究-2 1962年の研究
2BB
Freyの研究 1971
2C
Freyの研究-3 1973年の研究
CAFreyの1975年の研究から
2D
Freyの研究-3 1979年の研究
DAFreyの1998年論文
2E
1974年のフォスターの研究
2F
その他の研究から
2
. 1975年のJustesenの論文より
2GA.1995年頃のアメリカ空軍研究所の研究

GB.ICNIRP1998年ガイドラインに見る定見としてのマイクロ波可聴
2H
渡辺住明らの1999年の論文から
2
I.Watanabeらの2000年研究から
2J.オーストラリアのARPENSAの報告書2002年に見るマイクロ波可聴のメカニズム
2JA.BEMS誌 Elderら2003年論文 マイクロ波可聴
2JB:2007年Binhiの研究からNASAの1970年代の研究調査
2K.2009年アメリカ空軍研究所の報告にみるマイクロ波可聴
2L.2014年Yitzhakらの研究
2M.Stankiewiczの2013年論文「マイクロ波可聴」

3
実験室外の一般的な住環境下で、マイクロ波可聴は聞こえるか?

3Aマイクロ波可聴音ICNIRPガイドラインに見る閾値
3B
一般住環境下でのマイクロ波可聴は可能か?
3C
マイクロ波可聴を検知した時に受ける電波強度の測定は可能

4
アメリカ等の特許にみるマイクロ波可聴

A1989年8月22日に成立した米国特許4858612号(発明者:特許権者 フィリップ・L・ストックリン)
B二つのアメリカ空軍の特許
Cアメリカ1976年遠隔脳波測定に関する特許
4D.東芝の特許2006年遠隔脳波測定
4E.アメリカBrunkan特許1989
4F.オランダ出願1992年特許

5
各種関連情報
5A
2001年頃にアメリカ空軍によるマイクロ波兵器の開発
5B
Medusa
5C
2004年米軍はイラクに電磁波比殺戮兵器投入を計画

6
中間の結論
6A.脳内に発生する音声がマイクロ波可聴によるものか否かの検証方法の提案

7
ネットに見られる情報の誤りなど
7A
とあるブログから−1

8
参考情報
8A
マイクロ波可聴のことを誤った他の事例:携帯電話基地局からの電磁波でマイクロ波可聴が起こると主張して、裁判で敗訴した事例
8B
2009年アメリカWalbert電磁波被害裁判
8C
殺人は電磁波で脳をコントロールされた結果と訴えた裁判:淡路島事件
8D
電磁波の照射で被害を受けたとして、裁判に訴えた例2016

9.2016年以降の主として小池誠の論文等
9A.電子情報通信学会 マイクロ波研究会2016年4月21日の口演から
9B.情報処理学会 第111回音楽情報科学研究会におけるポスター展示2016年5

9C:電子情報通信学会 技術と社会・倫理研究会(SITE)2016年6月3日の口演から
9D.電子情報通信学会 音声研究会2016年10月開催での口演から
9DA.小池誠のヘルスケア研2016年11月口演から
9DB.小池誠の電子情報通信学会音声研究会2017年1月口演
9E.小池誠のブログ201702から「電波防護指針値以下でのマイクロ波可聴」の検証
9F.小池誠 2017年3月情報処理学会での口演
9G.週刊プレイボーイ 2017年5月17日号に登場 
9H.電子情報通信学会 ヘルスケア・医療情報通信研究会 2017年5月開催における口演

9I.小池誠の宇宙航行エレクトロニクス研2017年5月口演から

10.追加の情報
10A.スペクトラム拡散レーダ
10B.特許・実用新案の限界
10C2006年アメリカ陸軍公開文書に見るマイクロ波可聴
10Dロシア1999年報告「マインドコントロール戦争とロシアの安全保障」
10E.ロシア2007年Binhiマインドコントロールの研究から
10F.アンテナから放射される電波を、どこまで細く絞ることができるか?
10G2009年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施
10H2009年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施
10I取り下げられた論文 2005年超音波による犯罪

 

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1.本稿の目的


巷に「レーダを用いたマイクロ波可聴・マイクロ波可聴効果・マイクロ波聴覚・マイクロ波聴覚効果・フレイ効果を利用して、ヒトの脳に直接音声信号を伝送できる」、「レーダを用いたマイクロ波可聴を利用して、誰かが、意図的に、私の脳に直接的に、音声による指示を送ってくる、こうした電磁波攻撃にさらされている。統合失調症と言われる病気の原因は、レーダを用いたマイクロ波可聴である」という説がある。

この説が技術的に、科学的に、実現がほとんど不可能であることを、多くの論証をもって、まとめてみる。

注:マイクロ波可聴以外の、何か、BEMSJのまったく知らない技術で、隣人などに「電磁波などで音声信号などを送信」することがあるかもしれない。そうした領域のことは、本稿の範囲外とする。

マイクロ波可聴効果と言ったり、マイクロ波聴覚効果と言ったりする。ここではマイクロ波可聴効果という用語を多用する。

参考20161021日 に「マイクロ波可聴」をキーワードに以下の検索エンジンで検索してみました。

結果は

Yahooでは8700件中1位でヒット

Googleでは8700件中1位でヒット

Gooでは検索件数非表示で、1位でヒット

Niftyでは1740件中1位 でヒット しました。

これは非常にうれしいことです。



尚、マイクロ波可聴に限定されないかもしれないが、電磁波による攻撃で被害を受けている・・・・で裁判になった事例(で、判決が下り、その内容などが判明した事例に限定して)に関しても、このページで紹介することにする。



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2.マイクロ波可聴に関する研究論文などから

 

2A.レーダの近くにいると音が聞こえるという現象

 

「第二次世界大戦中に、戦場でレーダアンテナの近くで、マイクロ波の可聴を観察していましたが、秘密にされていました
1962
年に米国コーネル大学
アラン・フレイ教授が、レーダ用送信機を使った実験結果を論文にして、マイクロ波聴覚効果を発表しています。」
という解説が、ネット上に散見される。

課題1Frey1962年の研究論文より早い時期に、「レーダの近くで音が聞こえる」ということを報告している公知の書物はあるか?
それとも軍事秘密として、公開されることはなかったのか?

Wikipediaでは、1962年以前に行なわれたとするFrey以外による報告の論拠を示していない。
「マイクロ波聴覚効果
マイクロ波聴覚効果あるいはフレイ効果とはパルスマイクロ波あるいは変調マイクロ波によって、クリック音・変調音・単語が誘発される現象である。
これらの音は受信機なしに直接人間の頭の中に生成される。
この効果は最初に第二次世界太戦中にレーダトランスポンダの付近で作業する人によって報告された。
これらの誘発音は近くの他の人には聞こえない。
後に、マイクロ波聴覚効果は、短波長の電磁波で誘導されることが発見された。
冷戦時代に、アメリカ合衆国の神経科学者アランHフレイ(Allan H. Frey)が、この現象を研究し、マイクロ波聴覚効果の性質に関する情報を
最初に公開した[1962年論文]。」とある。


おなじくWikipediaには
「参考文献
1
R.C. JonesS.S. Stevensand M.H. Lurie. J. Acoustic. Soc. Am. 122811940
2
H. Burr and A. Mauro. Yale J. Biol and Med 21:4551949
3
H. von Gierke. Noise Control 2371956
4
J. Zwislocki. J. Noise Control 4: 421958」がリストされている。

H. Burr and A. Mauro. Yale J. Biol and Med 21:4551949」で検索すると以下の論文がヒットした。
掲載誌:Yale J Biol Med. 1949 Jul; 21(6): 455462.
タイトル:Electrostatic Fields of the Sciatic Nerve in the Frog
研究者:H. S. Burr and Alexander Mauro

この論文は、カエルの体内の電界の研究で、マイクロ波可聴とは無関係であった。

H. von Gierke. Noise Control. 2371956」で検索すると、
1962
年のFrey論文で引用している「耳栓の遮蔽効果」の研究結果であった。

R.C. JonesS.S. Stevensand M.H. Lurie. J. Acoustic. Soc. Am. 122811940」も1962年のFrey論文で引用している「耳に電極を入れての、音の研究」論文であった。

1962
年のFrey論文には、研究を始めていきさつなどには触れていない。
したがって、Freyが何か公知の情報で、レーダ電波と可聴のことを知ったか・・・・に関しては、情報は得られない。

手元に1990年光文社発行、カッパサイエンス「電磁波が危ない」(吉永良正著)があり、そのP40に以下の記述がある。
『まずは、クリック音について。
この異様な聴覚効果が初めて報告されたのは、40年以上もまえの1947年のこと
マイクロ波のパルスを頭に照射すると、その人にはパルスと同調したクリック音が聞こえるというのである。
しかも、どこか外部から音が聞こえているのではなく、頭の芯のほうから聞こえてくるようだというのだから、これほど気味の悪い話はない。
その後の研究で、ふたつの事実が判明した。
ひとつは、こうした聴覚効果を生じさせるには、マイクロ波のパルスが相当高くなければならないという事実。もうひとつは、・・・・・(略)。』

この吉永の記述によれば、引用元・論拠は示されていないが、マイクロ波可聴は1947年というレーダが実用化された当初に、どこかに、公開された情報として開示されていたことがわかる。

以上のことから、課題1は
『結論1:「レーダの近くで音が聞こえる」ということは、軍事機密などとして秘匿された情報ではなく、レーダの実用化後の、戦後まもなく、1947年には、公知の書物などで公開された情報であった。』となる。


追記 2016−11−1
「レーダの前で音が聞こえる」ということは、以下の、1956年の論文(
厳密には、IREという学術誌に、査読付の学術論文としてではなく、Airborne Instruments Laboratoryという研究所の広告として、研究所の活動を示す情報として、書かれたものである。
したがって、様々な論文を収録している医学文献DBを検索しても、出てこない。BEMSJはこの広告のページの画像を入手した。
)に書かれていることが判明した。


http://irohanihohetochirinuruo.web.fc2.com/microwave-signal.html にあった情報から一部を引用します。

**************************

原典は

Airborne Instruments Laboratory (1956)

AN OBSERVATION ON THE DETECTION BY THE EAR OF MICROWAVE SIGNALS

Proc. IRE, Vol. 44, p. 2Aから

 

1947年ぐらいにさかのぼり、私たちAILのいく人かが大きなレーダのアンテナに関して仕事をしていた。
私たちは一般の人々が知らないような興味深い現象に注意を払っていた。
アンテナのホーン(ラッパ状になった部分)の近くに立っている時、レーダのレピティション値(繰り返し率・反復値?)を聴くことができる、ということを発見した。
その音は直接的な可聴的入力なしで頭の中で生み出されていると、簡単なテストによりこれが明らかになった。

そのレーダは約1300メガサイクル、ピーク電力は約0.5メガワットで管理されていた。
このパルスの長さは2マイクロ秒で、パルス繰返周波数は600サイクル。
可聴的な反応が得られるのは、56フィート(150180cm)離れたところまで、そしてホーンのまっすぐ正面で。

私たちがこの話を他の研究所へ話した時、懐疑と指摘よりもむしろ私たちの精神的な健康状態を疑われるという反応だった。
このレーダのアンテナは高さ75フィート(225m)の塔の一番上に取り付けられている。
そのため直接確かめにくるよう誘うことにより、いくつかの批評は簡単に静まった。
私たちは2つの医療研究所の医師も含め、10名またはそれ以上の人々を説得した。
犠牲をはらってもらい、耳の聞こえないひとりの人を除き全員がこの現象が聞こえた。
この人々は
骨誘導による聴覚が助けられたが、私たちは耳の聞こえないことがどのように形成されているのか見出すことはできなかった。

***************

さらに、以下のような記述がある。

***********************
音が聞こえる現象が現れるのは、多くは高周波の成分、そして基本周波数(注:低い周波数)成分はほとんどないという注釈は興味深い。
複数の違う人々のテストにおいて、聴覚が約5kHzより高い周波数を聞く能力が低下しているふたりは、少なくとも15kHまで聞くことができる観測者よりも、マイクロ波曝露における反応・検知は少ない。
(略)
15kHz
まで聞くことのできる人は、5kHz以上の高い周波数が聞こえなくなっている人よりも、よりパワーを受け取ることができるだろうと予測される。
***************************

この1956年の記述は、本論にとっては極めて重要な情報である。

通常のはなし言葉の音声周波数は、300Hzから3000Hzであり、これらの周波数の幅より広ければより明瞭に人の声を伝送することができる。
マイクロ波可聴という現象を利用して、「あいう、もしもし」と言った通常の「はなし言葉」を送信しても、頭部で直接音として感知できる周波数は5000Hz(5kHz)以上である。

これでは、まともな「はなし言葉」の伝送にはならない、何か、音が聞こえる程度で終わる。


*電波の可聴:ヒトは電波を感知できるのだろうか。

300
3000MHzの電波を使用するレーダアンテナのごく近くにいると、ジッジ、コツコツ、カリカリなどの音が聴こえることがある。
これがマイクロ波パルス電波の可聴と呼ばれている現象である。
はじめは、マイクロ波の脳神経系への直接刺激ではないかと想像されたが、
パルス電波が脳内の組織を急激に熱刺激して膨張させる「熱弾性効果」による蝸牛殻への圧力波と説明される。

このマイクロ波可聴は幅が1μ秒パルスで、ピーク電力が60mW/cm2、平均電力では30μW/cm2のパルス電波があれば誰でも聴くことができる。
この可聴は良性のもので、危険なものとは考えられていない。

注:
蝸牛殻(かぎゅうかく):耳の内耳の組織で、鼓膜の振動を耳小骨から末端耳神経に伝える液体で満たされた渦巻状のもの。

課題2:蝸牛殻の大きさはどの程度か?

http://contents.acoust.ias.sci.waseda.ac.jp/genron/genron-6_101116.pdf
 にあった情報から引用する。
伊藤毅著 「音響工学原論」コロナ社 1955年出版

*************** 引用  *************

鼓膜は外耳と内耳との境界に斜に張られた薄くて軽い膜で,縦の直径は0.85cm、横の直径は1.0cm 面積0.65cm2程度のものである。

 

64

 

蝸牛殻の横断面は第64 図(a)に示すように骨性螺旋板 とREISSNER 膜とで前庭道、蝸牛道、鼓腔道の3部分に分れているが、これを引延して縦断したものは同図(b)に示すように蝸牛殻の最奥部では前庭道と鼓腔道とが連絡している。
したがって、楕円窓は内耳の入口であり、正円窓は内耳の出口となっている。
なお前庭道および鼓道には外淋巴と呼ばれる淋巴液が充満している。

蝸牛道は REISSNER 膜によって前庭道と接し、基底膜によって鼓腔道と接し、その末端は盲襄で終り、その始端は前庭旨襄で終っていて、中には内淋巴と呼ばれる淋巴液が充満している。

音波による振動は鐙骨を介して楕円窓から前庭道の外淋巴液に伝えられ、REISSNER膜を通して内淋巴液に伝わり,基底膜 を振動させる。
*************************

以上の情報から、蝸牛殻は鼓膜の大きさに近く、直径1cm程度のもので、リンパ液で満たされていることがわかる。


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2B.Freyの研究-1 1961年の論文


以下の論文がある。


タイトル:Auditory System Response to Radio Frequency Energy
研究者:A. H. Frey
掲載誌:Aerospace Medicine 1961 Dec.

この論文は、Freyが2つの無線局(パルス波のマイクロ波を発信しているレーダ局)の近くで、音が聞こえることを確認したもの。

レーダのアンテナはレーダドームの中で回転しており、その回転に合わせて、被験者のいる方向にレーダ波が照射された時に、頭部で音を感知した。
頭部の下の部分(歯等)をシールドしても、この音は聞こえる。
頭部の上の部分をシールドすれば、この音は聞こえなくなる。

という内容。

入手した論文は3ページ分だけなので、全文は読んでいない。


2BAFreyの研究-2 1962年の研究


原著から、重要と思われる部分を抜粋して、紹介する。
このFrey1962年論文が、この種の論議の元になっていると思われるので、少し詳しく、研究内容を紹介する。
関心のある方は、原著全文を読んでください。

タイトル:Human auditory system response to Modulated electromagnetic energy.
変調された電磁波エネルギに対する人間聴覚システムの反応
研究者:ALLAN H Frey
掲載誌:J. Appl. Physiol. 17(4):689-692. 1962-

The intent of this paper is to bring a new phenomenon to the attention of physiologists.
Using extremely low average power densities of electromagnetic energy, the perception of sounds was induced in normal and deaf humans.
本論文の目的は、非常に低い平均電力密度の電磁波エネルギを使って、普通の人だけでなく耳の聞こえない人にも、音の知覚が誘発されたという、新しい現象に生理学者の注意を向けさせることである。

The effect was induced several hundred feet from the antenna the instant the transmitter was turned on, and is a function of carrier frequency and modulation.
音の誘発効果は、発信機のスイッチが入れられるや否やアンテナから数百フィート(10m程度)離れていても誘発され、またそれは搬送波と変調によって変化した。

Attempts were made to match the sounds induced by electromagnetic energy and acoustic energy.
電磁波エネルギと音響エネルギによって誘発される音が一致(調和)するかを調査した。

The closest match occurred when the acoustic amplifier was driven by the RF transmitter's modulator.
最も良い一致(調和)は、音響増幅器が高周波発信機の変調機(注:搬送波を変調する装置)によって駆動されたときに生じた。<注:この文章の意味は?>

Peak power density is a critical factor and, with acoustic noise of approximately 80db, a peak power density of approximately 275mW/cm2 is needed to induce the perception at carrier frequencies of 425 mc and 1,310 mc
ピーク電力密度は最も重要な要素であり、約80デシベルの周囲音下では、425メガヘルツと1310メガヘルツの搬送波で知覚を誘発するためには、1平方センチあたりピーク電力密度として、約275マイクロワットが必要であった。

The average power density can be at least as low as 400
μw/cm2.
平均電力密度は少なくとも1平方センチあたり400マイクロワットまで低くすることができる。

The evidence for the various possible sites of electromagnetic energy sensor are discussed and locations peripheral to the cochlea are ruled out.
電磁波エネルギを感知できるさまざまな場所に関する確証を議論し、蝸牛殻の周辺部位は除外された。

Some difficulty was experienced when the subjects tried to match the RF sound to ordinary audio.
They reported that it was not possible to satisfactorily match the RF sound to a sine wave or white noise.
被験者は、高周波による音と、普通の音響が一致(照合)するかを実験したとき、いくつかの困難さを経験した。
被験者は、高周波を浴びたときに感ずる音と、正弦波あるいはホワイトノイズ(注:電子的に生み出された多くの周波数成分を含むランダムな雑音)とを満足のいく一致(照合)を見ることができなかったと報告した。
<注:この意味は、普通の音響として耳で感ずる音は正弦波であり、ランダムな雑音であるが、これらと高周波電磁波を浴びたときに感知した音とは異なる、ということであろう。>

At one time in our experimentation with deaf subjects, there seemed to be a clear relationship between the ability to hear audio above 5Kc and the ability to hear RF sounds. If a subject could hear above 5Kc, either by bone or air conduction, then he could hear the RF sounds.
難聴者を被験者とした実験において、一時期、5キロヘルツ以上の音を聞く能力と高周波を浴びたときに音を感知できる能力との間に明らかな関連性があるように思えた。もし被験者が骨伝導あるいは空気伝導で5キロヘルツ以上を聞くことができるならば、被験者は高周波を浴びたときに音を感知することができた。

<注:この意味は、高周波電磁波によって脳で感知することができる音は、5kHz以上の周波数帯域であるということになる。電話で話をする時の音声の周波数は300Hzから3000Hzとされる。一般の人の声は少なくとも300Hzから3000Hzの帯域の音声信号を伝送すれば、ほぼ人の声として再生できるとされる。こうしたことから、頭部で再生される音は5KHz以上の音に限定されることになり、「一般の話し声は聞こえない」もしくは「一般の話し声とは著しく異なる音質の音として聞こえるかもしれない」ということになる。>

In the experimentation reported in this section, the ordinary noise level was 70-90dB (measured with a General Radio Co.
Model 1551-B sound-level meter). In order to minimize the RF energy used in the experimentation, subjects wore Flent anti-noise ear stoppers whenever measurements were made.
The Ordinary noise attenuation of the Flents is indicated in Fig. 3.
Although the RF sounds can be heard without the use of Flents, even above an ambient noise level of 90dB, it appears that the ambient noise to some extent "masked" the RF sound.
この節で報告した実験において、通常の騒音レベルは7090テシベルであった(ジェネラル・ラジオ会社製、1551-B型、騒音計で測定)。
実験に使った高周波電磁波エネルギを最小化するために、被験者は計測される時はいつもフレント社製騒音防止耳栓を着用した。
フレント社製騒音防止耳栓の通常の騒音防止効果を表3に示す<ここでは表3は割愛>。

高周波を浴びたときに感知する音は、フレント社製騒音防止耳栓なしでも、周囲の騒音が90デシベル以上の時でさえ聞こえたので、範囲の騒音は、高周波を浴びたときに感ずる音を、ある程度「マスク」していると思われる。
<注:騒音の少ない静かな環境下で実験を行えば、もっと低いレベルの高周波電磁界の曝露でも音を感知できるかもしれない、という意味。数年後のFreyの研究では、これは誤りであることが判明している。周囲の騒音が低くても、関係はない。>

Table 2 gives the threshold for perception of the RF sounds. It shows fairly clearly that the critical factor in perception of RF sound is the peak power density, rather than the average power density.
The field-strength-measuring instruments used in that experiment did not read high enough to give an accurate reading. The energy from transmitter H was not perceived, even when the peak power density was as high as 25 W/cm2.
2<注;この項では割愛>に高周波曝露時に音を知覚する閾値を示す。
高周波曝露時に音を検知することにおける最も重要な要素は、平均電力密度というより、ピーク電力密度であることを明らかに示している。
実験で使われた電磁波強度測定装置は高い精度で正確に測定できる性能はなかった。
高周波発信機H(周波数は8900MHz)からの放射エネルギがピーク電力密度1平方センチあたり25ワットのときでさえも音は知覚されなかった。
<注:25W/cm2の電力密度でも音を感知していないということは、高周波電磁界の周波数によって異なるということが、わかる。>

As previously noted, the thresholds were obtained in a high ambient noise environment.
This is an unusual situation as compared to obtaining thresholds of regular audio sound.
Our recent experimentation leads us to believe that, if the ambient noise level were not so high, these threshold field strengths would be much lower.
前述のように、閾値は周囲の騒音が高い環境下で得られた。
これは通常可聴音の閾値を得る場合と比較して異例な状態である。
我々の最近の実験は、もし周囲騒音レベルがそれほど高くないならば、これらの閾値電磁界強度はより低いであろうということを信じさせることになる。

Given as a threshold for the RF sound, a peak power density of 275mW/cm2 is determined in an ambient noise environment of 80dB. Earplugs attenuate the ambient noise to 30dB.
If 1 mW/cm2 is set equal to 0 dB, then 275mW/cm2 is equal to 24dB.
Then, we can reduce the RF energy 50dB to -26dB as we reduce the noise level energy from 50dB to 0dB.
We find that -26dB RF energy is an approximately 3
μW/cm2.
Thus in an anechoic room, RF sound could theoretically be induced by a peak power density of 3
μw/cm2 measured in free space.
高周波電磁界曝露時に感知する音の閾値として、1平方センチあたり275ミリワットのピーク電力密度は80デシベルという周囲雑音下で計られた。
騒音防止耳栓はこの周囲雑音を30デシベル減じた。
ここで、1平方センチあたり1マイクロワットを0デシベルと仮定するならば、1平方センチあたり275マイクロワットは24デシベルと等しくなる。

故に、我々は周囲の騒音レベルの大きさを50dBから0dBに減じたときは、高周波電磁波曝露における音の感知レベルは50デシベル減ずることができ、その感知レベルは-26デシベルとなる。
この-26デシベルという高周波曝露量は1平方センチあたり3マイクロワットに近似できることになる。
このように、音響無響室(注:周囲の騒音から完全に隔離された特殊な実験室)おいて実験を行えば、理論上、高周波電磁界曝露量として1平方センチあたり3マイクロワットと計測されるピーク電力密度によって音が感知されることになる。

<注:騒音の少ない静かな環境下で実験を行えば、3μW/cm2という低いレベルの高周波電磁界の曝露でも音を感知できるかもしれない、とFreyはこの論文では「推定」している。
Frey
はこの1962年論文では、3μW/cm2で音が検知できることの実験は行っていない。
数年後のFreyの研究では、これは誤りであることが判明している。周囲の騒音が低くても、関係はない。>

 

6 最も電磁界に感受性のある個所

 

On the other hand, we have obtained other non-auditory effects and found that the sensitive area for detecting RF sounds is a region over the temporal lobe of the brain.
One can shield, with a 2-in.sq. piece of fly screen, a portion of the strippled area shown in Fig. 6 and completely cut off the RF sound.
一方、我々は他に音を感知しない効果を得た。脳の側頭葉の上に位置する辺りに高周波電磁波を照射したときに、音を敏感に感じる個所があることも発見した。
6に示された
点画の部分を2インチ四方のハエ取り用の金網で覆うと、完全にこの高周波電磁界による音を遮断することができた。
<注:2インチ四方=5cm四方の金属を耳の近くに置くだけで、高周波電磁界照射による脳内での音の感知は防げる、ということである。>

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2BB.Freyの研究 1971


以下の研究がある。

掲載誌:IEEE Trans Microwave Theory Tech 19(2): 153-164. 1971
タイトル:Biological Function as influenced by low power modulated RF energy.
研究者:Frey AH.

1965
年にFreyは論文を出した。この1971年論文では1965年の論文のアップデートを行なわない、最近の西半球での類似の研究をレビューしている。
マイクロ波の低電力曝露時の研究状況をまとめたもので、マイクロ波可聴効果にはあまり触れていない。

いかし、以下のマイクロ波可聴の発生する曝露電力の閾値データは面白い。

 

 

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2CFreyの研究-3 1973年の研究


フレイの1973年論文を紹介しているサイトがあった。
http://blogs.yahoo.co.jp/patentcom/9018436.html
 から一部引用

*************************
フレイ論文;サイエンス マイクロ波聴覚刺激による音の大きさ

米国コーネル大学で教授であったアラン・フレイ博士は、コーネル大学より、ペンシルバニア州ウィロー・グローブのランダムライン株式会社に移り、マイクロ波聴覚刺激の研究を継続した。

Human Perception of Illumination with Pulsed Ultrahigh-Frequency Electromagnetic Energy"という論文をサイエンス、1973Vol 181356-358ページに投稿している。
この論文では、300メガヘルツから3000メガヘルツの電波(UHF)をパルス波形で、人間の頭部に照射して、聴覚を刺激する実験を報告している。

まず、頭部に照射されるピーク電力密度を一定に維持しつつ、パルス幅をマイクロ秒、20マイクロ秒、30マイクロ秒と10マイクロ秒間隔で70マイクロ秒まで増加させた。
パルス幅が増加しても、頭に聞こえる音の大きさは変わらなかった。
頭に聞こえる音の大きさは、パルス幅に依存しないことが分かる。
ちなみに、ピーク電力密度は1平方センチメートル当たり370ミリワットと一定になっている。

次に、頭部に照射される平均電力密度を一定に維持しつつ、頭部に照射されるピーク電力密度を変化させた。
平均電力密度は1平方センチメートル当たり0.32ミリワットと一定にしている。
ピーク電力密度は、1平方センチメートル当たり90630ミリワットに変化させた。
頭部に聞こえる音の大きさは、ピーク電力密度に依存するという相関関係が得られた。

実験条件
電波暗室にて、1.245GHzの周波数の電波をパルス変調して、聴覚を刺激している。
ホーンアンテナから電波を照射している。
1秒間に50回、パルスを照射している。

1973
年のサイエンスに掲載されたフレイ論文では、ピーク電力密度が大きくなると、頭の中に聞こえる音が大きくなることを示している。

***********************

フレイの1973年論文の原著から
原著は以下の論文である。

********************
掲載誌:
Science. 1973 Jul 27;181(4097):356-8.
タイトル:Human perception of illumination with pulsed ultrahigh-frequency electromagnetic energy
研究者:Frey AH, Messenger R Jr.

Abstract 概要
A psychophysical study of the perception of "sound" induced by illumination with pulse-modulated, ultrahigh-frequency electromagnetic energy indicated that perception was primarily dependent upon peak power and secondarily dependent upon pulse width.
The average power did not significantly affect perception.
Perceived characteristics of pitch and timbre appeared to be functions of modulation.
パルス変調されたUHF周波数帯の電磁波の照射によって誘起される音の感知に関する心理物理学的研究で、感知がピーク電力に第1次的に依存し、パルス幅2次的に依存することが判った。
平均電力は感知に有意な影響を与えなかった。
音の調子と音質は変調によるものとみられた。
*********************

そして、原著には以下のような実験結果が掲載されている。

 

 

上記の図からわかるように、ピーク電力が200mW/cm2(=2000W/m2)を超えるような非常に大電力の場合にマイクロ波可聴が聞こえることを示している。

従って、フレイが1962年の論文で「3μW/cm2でもマイクロ波可聴が聞こえるかもしれない」といった推論は、このフレイ自らの1973年研究で、否定している。


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2CAFrey1975年の研究から

記:2017−3−31

以下の研究がある。

掲載誌:Journal of Comparative and Physiological Psychology 1975, Vol. 89, No. 2, 183-188
タイトル:Avoidance by Rats of Illumination with Low Power Nonionizing Electromagnetic Energy
低電力の非電離電磁波エネルギを照射した時のネズミの忌避行動
研究者:Allan H. Frey and Sondra R. Feld

概要:
Rats spent more time in the halves of shuttle boxes that were shielded from illumination by 1.2 GHz microwave energy than in the unshielded.
ネズミは、シールドされていない居室よりも、1.2GHzマイクロ波でエネルギの照射からシールドされた居室部分でより多くの時間を過ごす。

In Experiment 1, rats avoided the energy when it was presented as 30-micro sec pulses with a pulse repetition rate of 100 pulses per second (pps).
The average power density was about 0.6mW/cm2, and the peak power density was about 200mW/cm2.
実験1では、30μ秒のパルスを1秒間に100パルス照射した時、ネズミは忌避した。
この時の平均電力密度は約0.6mW/cm2で、ピーク電力密度は200mW/cm2であった。

In Experiment 2, the energy was presented both continuously and in pulse-modulated form, i.e., 0.5msec exponentially decaying pulses at a rate of 1,000pps.
The average power density of the continuous energy was 2.4mW/cm2, and the average power density of the pulse-modulated energy was 0.2mW/cm2.
The peak power density of the modulated energy was 2.1mW/cm2.
実験2では、連続波曝露と、パルス変調(1秒間に1000パルスの繰り返しで、0.5ミリ秒で指数関数的に減衰する)した場合で行った。
この時の電力密度は、連続曝露では平均電力密度2.4mW/cm2である。
パルス変調による曝露では平均の電力密度は0.2mW/cm2で、ピーク電力密度は2.1mW/cm2であった。

The rats avoided the pulsed energy, but not the continuous energy.
ネズミはパルス変調電磁波曝露に関しては忌避行動をとったが、連続波電磁波曝露に関しては忌避行動をとらなかった

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2DFreyの研究―3 1979年の研究


フレイの1979年論文を紹介しているサイトから 一部抜粋して引用
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マイクロ波聴覚効果の生理機構

米国コーネル大学アラン・フレイ教授は、1979年にマイクロ波聴覚効果の生理機構に関する論文をサイエンスに発表しました。
換言すると、
パルス変調されたマイクロ波が頭部に照射されたとき、音として認識される現象があるので、その生理機構を探求しています。

電磁波エネルギが頭骨内で音響エネルギに変換され、音響エネルギが頭骨を伝搬するという仮説が提唱されています。
動的時間平均干渉ホログラフィーにより計測したところ、脳組織は予想された動的挙動を示さなかった。
*********************

原著は以下のもの

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掲載誌:
Science. 1979 Oct 12;206(4415):232-4.
タイトル:Holographic assessment of a hypothesized microwave hearing mechanism
研究者:Frey AH, Coren E.

Abstract 概要
Exposure of the head to pulse-modulated microwaves induces the perception of a sound. It has been hypothesized that the electromagnetic energy is converted to acoustic energy in the skull and then conducted through the bone.
Dynamic time-averaged interferometric holography showed that the predicted motion of head tissue did not occur.
An alternative locus for this hearing effect is suggested.

パルス変調されたマイクロ波への曝露は音の感知を誘発する。
電磁波エネルギが頭蓋骨で音響エネルギに変換され、骨に伝導するという仮説がある。
ダイナミック時間平均干渉ホログラフィー (レーザ光線を利用する立体写真術)による研究は、頭部組織における予言された挙動を起こしていないことを示している。
この可聴に関する別の組織の関与が考えられる。
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BEMSJ
はこの1979年の論文の原著全文はまだ読んでいません。


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2DA:Freyの1998年論文

記:2017−12−7 

以下の論文がある。

掲載誌:Environmental Health Perspectives , Volume 06, Number 3, March 1998
タイトル:Headaches from Cellular Telephones: Are They Real and What Are the Implications?
 携帯電話の使用時の頭痛:それらは本当か?密接な関係は何か?
研究者:Allan H. Frey

概要:
There have been numerous recent reports of headaches occurring in association with the use of hand-held cellular telephones.
携帯電話の使用に関連して発生する頭痛に関して、多数の最近の報告がなされてきている。

Are these reported headaches real? Are they due to emissions from telephones?
報告されている頭痛は本当か?それらは携帯電話からの電磁波放射によるものか?

There is reason to believe that the answer is "Yes" to both questions.
両方の質問にYESと答えるために信ずることができる理由がある。

There are several lines of evidence to support this conclusion.
この結論を支持する幾多の確証がある。

First, headaches as a consequence of exposure to low intensity microwaves were reported in the literature 30 years ago.
最初に、低電力のマイクロ波曝露による頭痛は、30年前の文献に報告されている。

These were observed during the course of microwave hearing research before there were cellular telephones.
携帯電話の時代より前に、マイクロ波可聴に関する研究の中で、観察されている。

Second, the blood-brain barrier appears to be involved in headaches, and low intensity microwave energy exposure affects the barrier.
2番目に、脳関門は頭痛に関係しているように見え、低電力マイクロ波エネルギの曝露は脳関門に影響する。

Third, the dopamine-opiate systems of the brain appear to be involved in headaches, and low intensity electromagnetic energy exposure affects those systems.
3番目に、低電力電磁波エネルギ曝露が脳のドーパミン鎮静作用に影響し、頭痛とこの脳の作用が関係するとみられる。

In all three lines of research, the microwave energy used was approximately the same-in frequencies, modulations, and incident energies-as those emitted by present day cellular telephones.
これら3点の研究では、現在の携帯電話から放射されるエネルギや周波数、変調は共通している。

Could the current reports of headaches be the canary in the coal mine, warning of biologically significant effects?
現在の頭痛に関する報告が、生体への有意な影響を警告する鉱山におけるカナリアであることができればよいのだが、できない。(Couldなので、仮定法過去形での表現と解釈した。)

本文を読むと、
冒頭に以下の記述がある。
it was reported that when people are exposed to very low intensity microwave energy with certain frequency and modulation characteristics, they report that they hear sounds (3,4). 人が特定の周波数と特定の変調特性を持つ低電力マイクロ波エネルギに暴露した時、彼らは音を聞こえると報告している。」
引用文献3,4はそれぞれFreyの1961年、1962年の論文である。

はい、この文頭の記述を読んだ時点で、以降の本文を読む必要がなくなり、「Freyが言う携帯電話からの低電力マイクロ波曝露で頭痛・音が聞こえる」という説は誤りと言えることになる。
マイクロ波可聴で音が聞こえるのは、平均電力は小さいが、瞬間的には脳の内部を局所的に加熱できるだけの大きなパルス電力を頭部に照射した時である。

携帯電話からのマイクロ波電力は、平均電力は小さく、かつ、瞬間的に脳の内部を局所的に加熱できるだけのパルス電力は発信していないことは自明である。


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2E1974年のフォスターの研究


掲載誌:Science Vol.185 19 July 1974
タイトル:Microwave Hearing: Evidence for Thermoacoustic Auditory Stimulation by Pulsed Microwaves.
研究者:K. R. Foster et al;

この論文の中に、
***************
When a person
s head is illuminated with pulsed micro-wave energy, he can persive click in synchrony with the individual microwave pulses.
The pulse must be moderately intense (typically 0.5 to 5.0 watt/cm2 at the surface of the head).
However, they can be sufficiently brief (50 micro-second or less) that the maximum increase in tissue temperature after pulse is very small (less than 10-5 degree C).
This is only unequivocal biological effect of microwave radiation that is not accompanied by or produced by observable tissue heating.

仮訳すると
「ヒトの頭部にパルス性マイクロ波エネルギが当たると個々のマイクロ波パルスに同調して「クリック音」が感知される。
パルスは中程度の強度、一般的には頭部表面で(0.5から5W/cm2)なければならない。
ただし、各パルスの後の組織温度の最大上昇が極めて小さく(10のマイナス5
以下)になるように、十分短い時間(50μ秒以下)とする。
これは、観察可能な組織加熱を伴わない、または、これによりもたらされないマイクロ波照射の唯一の明確な生物学的作用である。」  とあります。
****************

クリック音が聞こえるとしてフレイの実験に再現成功したこのフォスターの論文には、明確に閾値として0.55W/cm2という値が明記されています。
換算すると、500W/m2から5,00W/m2という巨大なピーク電力をもつマイクロ波を照射した時にのみクリック音が聞こえる  というものです。

この研究論文には、以下のような実験結果が図示されている。
パルスによって、音波が発生していることを確認している。

 

 

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2F.その他の研究から


Guy
の研究では、モールスコードは伝送できた。

Sharpらの研究では、1から10までの数字を音声で送り、この音声を聞くことができた
音声信号のゼロクロスのポイントでパルスをトリガーかけた。
通常の音声を耳で聞くptpの調子とは異なる音として数字を判定できた。
更に時間を長くして音声通信を行うことは10mW/cm2の当時の曝露規定を超えることになるので、実験はできなかった。


様々な研究論文の概要を、今後、補足していきます。



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2. 1975年のJustesenの論文より

記:2016−6−13

以下の研究に、Guyの研究と、Sharpらの研究が紹介されている。

掲載誌:American Psychologist 1975 March
タイトル:Microwaves and Behavior
研究者:D. R. Justesen

*****************
A. Guy, skilled telegrapher, arranged for his father, a retired railroad' telegrapher, to operate a key, each
 closure and opening of which resulted in radiation of a pulse of microwave energy.
By directing the radiations at his own head, complex messages via the Continental Morse Code were readily received by Guy.
Guy
の研究では、彼の父親が準備した退職した鉄道関係の電信技術者がONOff した電信機キーに合わせてマイクロ波パルスを発信した。
彼の頭部に向けて照射させた時、Guyは複雑な大陸式モールス符号を受信することができた。
BEMSJ注:カリ・カリ・カーリ・カリといったモールス符号であれば、頭部で受信できるかもしれない。>

Sharp and Grove found that appropriate modulation of microwave energy can result in direct "wireless" and "receiverless" communication of speech.
Sharp
Groveは適切なマイクロ波エネルギの変調は、無線で、受信機の不要な方式で、会話(音声)の通信ができることを見出した。

They recorded by voice on tape each of the single-syllable words for digits between 1 and 10.
彼らは、
1から10までの数字からなるそれぞれの単音節の言葉をテープに録音した。
The electrical sine-wave analogs of each word were then processed so that each time a sine wave crossed zero reference in the negative direction, a brief pulse of microwave energy was triggered.
各単語の電子化されたアナログ正弦波は、負の方向に正弦波がゼロクロスになるタイミングで、マイクロ波エネルギをトリガーするように、信号処理された。

By radiating themselves with these "voice-modulated" microwaves, Sharp and Grove were readily able to hear, identify, and distinguish among the 9 words.
音声で変調されたマイクロ波を照射することによって、SharpGrove9つの単語を聞いて、
聞き分けることができた

The sounds heard were not unlike those emitted by persons with artificial larynxes.
聞き取れた音声は、人エ工咽頭によって人が発するものとは異なっていた。

Communication of more complex words and of sentences was not attempted because the averaged densities of energy required to transmit longer messages would approach the current 10 mW/cm2" limit of safe exposure.
さらに複雑な単語による通信や文章の通信は試みなかった。
なぜならば、より長い文章の通信するために
必要な平均電力密度は、10mW/cm2の現行安全基準値にぎりぎりな状態になるからである。

BEMSJ注:2016年現在のアメリカの一般公衆向けの曝露基準は1mWcm2である。
このポイントは極めて重要である。会話などの音声を、マイクロ波可聴を利用して送信しようとするならば、曝露基準を超えるような極めて強い電波を発信しなければならない。>


The capability of communicating directly with a human being by "receiverless radio" has obvious potentialities both within and without the clinic.
But the hotly debated and unresolved question of how much microwave radiation a human being can safely be exposed to will probably forestall applications within the near future.
受信機の不要なヒトへの直接通信という機能は、臨床の有無を問わずに、明らかな可能性がある。
しかし、どれだけの
マイクロ波照射が曝露しても人が安全であるかに関する熱い論議とまだ見えない疑問が、近い将来の応用に先んずることになるだろう。
*********************

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2GA.1995年頃のアメリカ空軍研究所の研究

記:2018−2−27

*はじめに
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10E.ロシア2007Binhi
マインドコントロールの研究から

Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis
 マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi
General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences

P7
に以下の記述がある。
Nonetheless, the Air Force Research Laboratory supported the works on microwave hearing that lasted from 1994 to at least 2002.
The work within the SBIR Contract F41624-95-C-9007 was conducted under the title
Communicating Via the Microwave Auditory Effect and the results of that work are still classified, which is known from the US Air Force response to FOIA request dated 1999.
それにも関わらず、空軍研究所は1994年から少なくとも2002年に終わるまで、マイクロ波可聴に関する研究作業をサポートした。
SBIR
契約F41624-95-C-9007の中の作業は、マイクロ波可聴を利用した通信という題の基で行われ、そしてこの作業の成果は現在でも機密指定されている。
アメリカ空軍は、1999年に情報開示に対して、そのように回答している。
***************************

さて、この研究はどこまで進んだのか・・・・・? どのような研究が行われたのか?

*はじめに その2

あるサイト:https://ameblo.jp/244tuyo3/theme-10091268689.htmlにあった内容を引用
**************************
1995年、国防総省は以下に記す契約終結を発表し、軍人との直接的な通信に利用した。

『マイクロ波聴覚効果による通信 締結機関:国防総省、中小企業技術革新研究プログラム
契約番号:F41624−95−C−9007』

この技術についての解説は次の通り。
標題 『マイクロ波聴覚効果による通信』

解説:傍受されにくい高周波通信手段を可能にする革新的な技術を記す。
実用化については、ノイズの少ない実験室で高出力高周波送信機を用いて立証した。
****************************

実用化が立証されたとあるが、本当だろうか?


*研究報告の原典:

原典は以下である。
http://es.epa.gov/ncerqa_abstracts/sbir/other/monana/kohn.html
 にあった内容
**********************
Awarding Agency: Department of Defense
 SBIR Contract Number: F41624-95-C-9007
 Title: Communicating Via the Microwave Auditory Effect
 Principal Investigator: Mr. Brian Kohn
 Company Name:
 Science & Engineering Assoc, Inc.
 Project Period:
 Project Amount: $739,995
 Research Category: Monitoring/Analytical

Description:
An innovative and revolutionary technology is described that offers a means of low-probability-of-intercept Radio frequency (RF) communications.  
妨害を受けにくい無線通信手段として提案されている革新的で革命的な技術を述べる。

The feasibility of the concept has been established using both a low intensity laboratory system and a high power RF transmitter. 
構想の可能性は、低電力の実験室設備と高出力の高周波無線機の二つを使って、確定した。

Numerous military applications exist in areas of search and rescue, security and special operations.
様々な軍事的な応用として、探査・救助・安全・特別な業務等の領域が考えられる。
****************************

この情報によれば、「可能性が確定した・可能性は立証された」とある。
どの程度の立証がなされたのか、これだけでは不明である。

SBIR Contract Number: F41624-95-C-9007は機密解除?

2018
2月のネット検索で見つけた情報では、この文書は機密解除されている模様。
どこかにこの情報開示された原文があれば、入手できれば、読んでみたいものである。


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GB.ICNIRP1998年ガイドラインに見る定見としてのマイクロ波可聴


以下のガイドラインがある。
時間変化する電界、磁界及び電磁界による曝露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)
1998
4
国際非電離放射線防護委員会

この中に以下のマイクロ波可聴に関する定見がある。
********************
パルス及び振幅変調された波形に関する問題

組織における平均エネルギ蓄積率が同じ場合、パルス変調マイクロ波電磁界は連続波に比べて一般的に生物学的応答を生じるのにより効果的であり、とくに閾値のはっきりした影響においてそうである(ICNIRP 1996)。

良く知られている例は、いわゆる「
マイクロ波ヒアリング」効果である(Frey 1961; Frey and Messenger 1973; Lin 1978)。
正常な聴力の人は、約200MHzから6.5GHzの間の周波数のパルス変調電磁界を感知することができる。
この聴覚感覚は電磁界の変調特性によって、ブーブー、ピチピチあるいはポンポンという音としていろいろに記述されている。

マイクロ波ヒアリング効果は、脳の聴覚皮質に おける
熱弾性的相互作用に起因するものとされており、パルス幅30μs未満のパルスで変調された2.45GHzの場合では、感知閾値は約100400mJ/2(4から16mJ/sのSARに相当する)である。

マイクロ波聴覚効果にくり返し又は長時間曝露することはストレスになり、有害である可能性もある。
************************

 

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2H.渡辺住明らの1999年の論文から

記;2016−6−14

以下の研究がある。

掲載誌:日本音響学会講演論文集 1999年 9-10
タイトル:パルス変調電磁波により生体組織に発生する熱応力の数値解析
研究者:渡辺住明ら

これまでに人体頭部を球で近似し、マイグロ波が球対象に加熱すると仮定したときの熱応力波形の検討がなされているが、この計算は頭部の球による単純化だけでなく、加熱分布についても単純化しており、実際に生体の頭部に発生する熱応力と大きく異なる可能性がある。

そこで筆者らはFDTD法を用いて解剖学的構造を考慮した計算モデルの電磁波の吸収特性と、それによって発生する熱応力波の数値解析を行った。
その結果から推定される聴覚効果のしきい値とパルス幅依存性が実験結果とよく一致したので報告する。

3<注:ここでは割愛>に20μSのパルス波を照射したときの人体頭部モデルの蝸牛付近での平均応力の波形を示す。
このときのピ-タ応力は7x105Paで約11dBである。
8
10Hzの骨伝導による聴覚効果のしきい値は約60 dBとされているので、熱応力波か知覚されるには、約300mW/cm2の入射電力密度が必要である。
これは文献8Frey1973年研究)での実験値と一致する。

4にパルス幅を変えたときの蝸牛付近でのビ-ク応力と実験<Tyazhelovらの1977年研究>から侍られた相対音圧のグラフを示す。
このブラフから数値計算と測定値のパルス幅依存性はよく一致することがわかる。

 


関心のある方は、原著全文を読んでください。

 

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2I.Watanabeらの2000年研究から

記:2016−11−24

掲載誌:IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES, VOL. 48, NO.11, NOVEMBER 2000
タイトル:FDTD Analysis of Microwave Hearing Effect
研究者:Yoshiaki Watanabe et al:

マイクロ波可聴に関して、パルス性のマイクロ波を照射した時の脳内での可聴は発生に関して、FDTD法で解析を行った結果である。
詳細は英文の原著論文を読んでいただくことにして、ここでは、この結果、脳内に発生する音波は以下の様に、8KHzといった高い周波数の音が発生する、となっていることだけを紹介する。
すなわち、パルス性マイクロ波の照射で脳内に音波を発生させるが、その音は、特定の周波数の音である、ということである。


     (a                                                (b)

Fig. 14: Power spectra of the elastic waves at the cochlea. (a) Model 1. (b) Model 2

 

解析に用いた人体モデルによって多少異なるが、パルスによって脳内に発生する音声の周波数は、特定の周波数のものとなっている。

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2J.オーストラリアのARPENSAの報告書2002年に見るマイクロ波可聴のメカニズム

 

以下の情報にわかりやすい資料があった。

http://www.arpansa.gov.au/pubs/rps/aud_perc.pdf
Human auditory perception resulting from exposure to high power pulsed or modulated microwave radiation
specification of appropriate safety limits

Australian Radiation Protection & Nuclear Safety Agency
9 May 2002
 

 

Figure 1: Simulated temperature and pressure waveforms associated with arbitrary localized SAR waveform
図1:特定の局所的なSAR波形に関連させた温度と発生する圧力波形の推定

赤線はマイクロ波の吸収による瞬間的なSARの変化、黒線は温度の変化、青の点線は発生する圧力波を示す。

この波形でわかるように、マイクロ波可聴効果は、マイクロ波の照射を受けて、頭部に局所的な熱吸収が急激に発生し、温度が急に上昇する。
温度は急上昇後には伝導によって緩やかに下がっていく。
この温度が急激に上昇した時に、体内の組織が急膨張して、圧力波が発生する。
この圧力波を聴覚で音として感じるのである。

 

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2JA.BEMS Elder2003年論文 マイクロ波可聴


以下のレビュー論文がある。

掲載誌:Bioelectromagnetics Supplement 6:S162-S173 (2003)
タイトル;Auditory Response to Pulsed Radiofrequency Energy
 パルス性無線周波数に対する音声応答
研究者:J.A. Elder and C.K. Chou

概要:
The human auditory response to pulses of radiofrequency (RF) energy, commonly called RF hearing, is a well-established phenomenon.
パルス性無線周波数に対する音声反応は、高周波可聴と呼ばれ、十分に確立した現象である。

RF induced sounds can be characterized as low intensity sounds because, in general, a quiet environment is required for the auditory response.
高周波に誘導された音は小さい音量の音であり、一般的には、音声反応を得るためには、周囲が静かな条件下であることが必要である。

The sound is similar to their common sounds such as a click, buzz, hiss, knock, or chirp.
この音は他の一般的な音(クリック、バズ、シューとした音、ドアのノック音、チューチューと言った音)に類似している。

Effective radiofrequencies range from 2.4 to 10 000 MHz, but an individual
s ability to hear RF induced sounds is dependent upon high frequency acoustic hearing in the kHz range above about 5 kHz.
有効な周波数は2.4から10,000MHzであるが、個人個人がこの音を聞くことができる能力は、その人が5kHz以上の高い音を聞くことができるかに依存する。

The site of conversion of RF energy to acoustic energy is within or peripheral to the cochlea, and once the cochlea is stimulated, the detection of RF induced sounds in humans and RF induced auditory responses in animals is similar to acoustic sound detection.
高周波エネルギを音声エネルギに変換する場所は、蝸牛殻の内部かその周辺である。

蝸牛殻が一度刺激を受けると、ヒトが高周波に誘導された音の検出と動物における高周波に誘導された音の反応は、聴覚における音の検出と類似している。

The fundamental frequency of RF induced sounds is independent of the frequency of the radiowaves but dependent upon head dimensions.
高周波で誘導された音の周波数は、無線周波数の周波数によらず、頭部の大きさによって決まる。

The auditory response has been shown to be dependent upon the energy in a single pulse and not on average power density.
この音声反応は、個々のパルスのエネルギの大きさで決まり、平均電力密度には無関係である。

The weight of evidence of the results of human, animal, and modeling studies supports the thermoelastic expansion theory as the explanation for the RF hearing phenomenon.
ヒト・動物・モデルによる研究の重要な確証は、高周波可聴現象の説明として、熱弾性膨張理論を支持している。

RF induced sounds involve the perception via bone conduction of thermally generated sound transients, that is, audible sounds are produced by rapid thermal expansion resulting from a calculated temperature rise of only 5
×10-6 in tissue at the threshold level due to absorption of the energy in the RF pulse.
高周波可聴音は、熱によって発生した音の伝搬が骨に伝わることによる検知であるとされる。即ち、高周波パルスエネルギの吸収によって閾値である計算値5×10-6℃の温度上昇によって急激に熱膨張したことによる可聴音である。

The hearing of RF induced sounds at exposure levels many orders of magnitude greater than the hearing threshold is considered to be a biological effect without an accompanying health effect.
可聴できる閾値より数十倍の曝露量における高周波誘導音を聞くことは、健康影響を伴わない生体影響と言える。

This conclusion is supported by a comparison of pressure induced in the body by RF pulses to pressure associated with hazardous acoustic energy and clinical ultrasound procedures.
この結論は、危険な可聴音エネルギと臨床での超音波利用に関連する音圧レベルと、高周波パルスによって身体に誘導する音圧レベルの比較によって、支持される。

この論文は、それまでに刊行された論文をまとめたレビュー論文である。


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2JB:2007年Binhiの研究からNASAの1970年代の研究調査

記;2018−2−25   

1)以下の研究がある。
 詳細は以下の 10E.ロシア2007年Binhiマインドコントロールの研究からを参照

Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis
 マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences

この中に以下の記述もある。
『インターネットにある情報によれば、1970年代のアメリカNASAによる研究は、マイクロ波可聴は低電力密度で起こることを見出している。』

具体的な電力レベルや情報源は記述されてない。
NASAはどのような研究をした???   調査した。

2)NASAの研究報告番号と概要
とある英文のネットにあった情報

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APPENDIX PM3 - NASA ARTICLE
  NASA関連情報

TITLE: Effects of low power microwaves on the local cerebral blood flow of conscious rats
タイトル:麻酔をしない元気なラットの脳血流の流れに関する低電力マクロ波曝露の影響

Document ID: 19810004209 N (81N12720)
 File Series: NASA Technical Reports
 Report Number: AD-A090426
 Authors: Oscar, K. J. (Army Mobility Equipment Command)
 Published: Jun 01, 1980

Corporate Source: Army Mobility Equipment Command (Fort Belvoir, VA, United States)
 Pages: 10
 NASA Subject Category: LIFE SCIENCES (GENERAL)

Abstract:
 概要
A decoy and deception concept presently being considered is to remotely create the perception of noise in the heads of personnel by exposing them to low power, pulsed microwaves.
ここで考慮すべき誘惑とごまかしの概念は、パルス性の低電力マイクロ波電磁波曝露により、ヒトの脳にノイズ感知を遠隔操操作でもたらすことである。

When people are illuminated with properly modulated low power microwaves the sensation is reported as a buzzing, clicking, or hissing which seems to originate (regardless of the person's position in the field) within or just behind the head.
ヒトが適切に変調された低電力密度のマイクロ波に漠とした時、頭部の内部かすぐ後ろの部分で、野外における人の立ち位置に無関係で、クリック音が発生するという報告が評判となっている。

The phenomena occurs at average power densities as low as microwatts per square centimeter with carrier frequencies from 0.4 to 3.0 GHz.

搬送波は0.4から3.0GHzで、マイクロワット/cm2といった平均「低電力密度で起こる現象である。

By proper choice of pulse characteristics, intelligible speech
may be created.
パルス特性を適切に選択すれば、意味のある会話が伝送されるかもしれない。

Before this technique may be extended and used for military applications, an understanding of the basic principles must be developed.
この技術が発展させるかもしれない前に、そして軍用に使用する前に、この基礎概念の理解するための開発研究が必要である。

Such an understanding is not only required to optimize the use of the concept for camouflage, decoy and deception operations but is required to properly assess safety factors of such microwave exposure.
こうした理解度の進展は、カモフラージュ・誘惑・ごまかしと言った運用のために、使用の最適化のためだけではなく、マイクロ波曝露にともなう安全の評価を適切にするためにも、必要である。

Original web link,
 原典のWEBは以下 
http://techreports.larc.nasa.gov/ntrs/hget.cgi?recon?2044/3=/raid5/index/star/80%2517043725%202044%20N19810004209recon1
<このリンクは開けず、Topページも開けず。サイトはNASAのサイトと推定>
********************************

概要だけではなく、報告書全文を読んでみたいが、リンクされたNASAのサイトはリンク切れで開けない。
概要だけでは、どのようなマイクロ波可聴に関する研究を行ったのか、まったく不明である。

3)ネットにあった情報で、報告書は「秘密」と
http://www.mindjustice.org/symptoms.htmにあった情報

*************************
List of mind control symptoms, whether the related technology is scientifically proven and if there is military interest or funding of the related technology
by Cheryl Welsh, March, 2003
 

Margo Cherney FOIA request for complete NASA abstract Report Number: AD-A090426.June 1, 1980. Brooks Air Force Base, Jan.25, 2000.
The requested information is fully denied under 5 U.S.C. 552(b)(1)..."
*******************
NASA報告書をアメリカの情報公開制度を利用して、アメリカ空軍に2000125日に請求した。
この請求は完全に拒絶された。

4)同じ研究者が類似のタイトルで論文を書いている。

掲載誌:Brain Research Volume 204, Issue 1, 5 January 1981, Pages 220-225
タイトル:Local cerebral blood flow after microwave exposure
研究者:Kenneth J. Oscar, Steven P. Gruenau, Michael T. Folker, Stanley I. Rapoport

Abstract
Experiments were performed which demonstrate that low power, pulsed microwave exposure induces a significant increase in local cerebral blood flow within the brain of the conscious rat.
Previous studies purporting to examine changes in brain vascular permeability induced by microwave radiation must be re-evaluated in the light of these observed changes in blood flow.
低電力密度でパルス波のマイクロ波曝露は、麻酔をかけない元気なラットの脳の中の血液の局所的な流れが、有意に増加させた。
マイクロ波曝露によって誘起される脳血管の透過性の変化を試験するための過去の研究は、血流の流れが変化したことを見つけた今回の観点から、再評価を行わなければならない。
********************

もしかして、NASAの報告書AD-A090426の内容には、マイクロ波可聴に直接関係する研究が含まれていない可能性がある。


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2K.2009年アメリカ空軍研究所の報告にみるマイクロ波可聴

記;2016−11−19

マイクロ波可聴に関しては、以下の記述がある。

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筆者:Ronald L. Seaman
タイトル:Review of Literature on High Power Microwave Pulse Biological Effects
掲載誌:AFRL-RH-BR-TR-2009-0068 ,Air Force Research Laboratory; August 2009

3.1 Microwave Hearing 
Microwave hearing is the auditory sensation resulting from microwave energy impinging on the head (Chou et al., 1982; Elder & Chou, 2003).
Investigation of microwave hearing began in the late 1950
s and 1960's in the field (e.g. Frey, 1961, 1962, 1967).
More recent studies address exposure to RF pulses experienced in magnetic resonance imaging (MRI). 
An experimental study has been done on auditory perception with exposure by RF coils used in MRI (Röschmann, 1991).
Theoretical studies of induced acoustic waves with MRI exposure have also been reported (Wang & Lin, 2005; Lin & Wang, 2006). 

Microwave hearing is an undisputed effect of pulse modulated microwaves (Guy et al., 1975). 
The incident energy must be pulse modulated and pulse durations of 3-5000 µs and 0.5700 µs have been studied in human and animal experiments, respectively (Elder & Chou, 2003).
Sensation occurs readily with exposure to pulsed microwaves with very small time-averaged power and energy densities.
A single pulse has been reported being sensed as an auditory click. 
With temperature increase caused by each pulse estimated to be only 10-6-10-5
at perception threshold (Guy et al, 1975; Chou et al., 1982; Lin, 1978, 1990; Elder & Chou, 2003), the effect is clearly not due to gross heating of tissue.

Auditory sensations in humans and responses in the auditory systems of animals in microwave hearing are directly related to characteristics of individual pulses, and to pulse repetition frequency when it is at auditory frequencies. 
Energy density, the product of incident power density and pulse duration (also called energy fluence), seems to be a defining pulse characteristic in many of the studies. 

Threshold energy density for human perception is reported as 2.3-40 µJ/cm
², depending on the study (Elder & Chou, 2003). 
Thresholds for detection by the auditory systems in a variety of animal preparations are 1.5-1240 µJ/cm
² fluence and 0.6180 mJ/kg SA in the head, again depending on the study (Seaman & Lebovitz, 1989; Elder & Chou, 2003). 
Amplitude of the pressure transient at microwave hearing threshold has been estimated in a finite-difference time-domain (FDTD) model of the human head to be 0.18 Pa for a 20-µs pulse (Watanabe et al., 2000).   

According to Lin [1978, 1989, 1990], the peak acoustic pressure is a function of pulse duration, head size, and, of course, incident power density. 
For a 918-MHz, 10-µs pulse with 2.183 W/cm
² peak power density incident on a spherical head model with a radius of 7 cm, the calculated peak pressure is 0.682 Pa. 

The relationship of peak pressure with pulse duration is complex, but, for durations of 0.1 µs and shorter, an asymptotic peak value of approximately 0.037 Pa is reached. 
This is a factor of 18.4 times between pressures for 10-µs pulses and 0.1 µs and shorter pulses.
The ratio of thresholds for perception is thus expected to be roughly 20.
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一読してわかることであるが、マイクロ波可聴に関して、それまでの研究結果をまとめてあるだけである。
アメリカ空軍がマイクロ波可聴を利用した兵器の開発した・・・・といったことは一切書かれていない。



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2L.2014Yitzhakらの研究 

記;2016−11−27

以下の研究がある。

掲載誌:Medical and Applied Physics (Thursday, February 13, 2014)
タイトル:Numerical Analysis of the Microwave Auditory Effect
研究者:N. M. Yitzhak, R. Ruppin, R. Hareuveny

概要:
A typical example of the pressure wave which develops in the cochlea is shown in figure 1.
コヒーラに誘導される音圧波の代表的な例を図1に示す。

This was calculated for a plane wave pulse of frequency 2450 MHz incident from the back side, with horizontal polarization, pulse width of 70
μs and a power density of 1mW/cm2.
The main acoustic frequency is approximately 8 kHz as in a previous analysis.
この例は、2450MHzのパルス電磁界(平面波、頭の後部から照射、水平偏波、パルス幅は70マイクロ秒、電力密度は1mW/cm2)の場合の計算結果である。
過去の解析と同様で、主な音声周波数は約8kHzである。

 

 

 

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2M.Stankiewicz2013年論文「マイクロ波可聴」

記:2017−3−31

以下の研究がある。

掲載誌:Acta Technica Jaurinensis Vol. 6. No.1. 2013
タイトル:Microwave-Induced Hearing its Mechanism and Consequences マイクロ波誘導による可聴:その機序と重要性
研究者:W. Stankiewicz, A. Krawczyk, J. Kieliszek

概要:
This paper describes well-documented effect of electromagnetic field at high frequency, i.e. the auditory effect.
The history of research in his area is described and some evidences are quoted.
本論では、可聴効果として高周波電磁界のよく知られている効果を記述する。
この領域における研究の歴史を述べ、いくつかの確証を引用する。

The contemporary interpretation of the microwave-induced hearing is discussed as well as new directions of research are drafted.
新たな研究動向にも触れながら、マイクロ波誘導可聴の現代的な解釈を述べる。

この論文の中から、一部を紹介する。
・マイクロ波可聴効果は1947年の報告から始まる。
・実際の研究は1961年のFreyによるものが始まり。

The last decade brought also the research connected with the mobile phone influence on hearing [19].
Statistical analyses of the evoked OAE levels corroborate that mobile phones use does not cause any alter-effect on hearing in neither a positive nor a negative manner.
この10年来の研究として、引用19の論文があり、携帯電話の電磁波による可聴に関する研究もある。
誘起したOAEレベルの統計的な解析は、携帯電話の使用が、良い意味でも悪い意味でもどちらでも可聴への影響は起こらないことを確認している。

注:[19]の研究は

研究者Ozturan, O. , et al.:
タイトル:Effects of mobile telephones electromagnetic field on hearing,
掲載誌:ACTA-LARYNGOLOGICA (April 2002)

The majority of researchers (see Arai and others, 2003) who attempt at determination of the EMF influence on hearing examines Oto-Acoustic Emission and evoked potentials in brain stem as well as their changes due to EMF emitted by mobile phones.
The majority of researchers find these changes are of inhomogeneous character and do not link them with the possible EMF hazard.
電磁波の可聴への影響を研究した荒井らの2003年などの多くの研究者は、携帯電話から放射される電磁波で変化するかなどを、耳音響放射(OAE)と脳幹に誘起する電位で調べた。
多くの研究者は、変化は不均質であり、電磁波の障害に結びついていないことを見出した。

注:耳音響放射検査
正常の内耳からは絶えず小さな音が放射されており、これは耳音響放射(OAE: Oto Acoustic Emissions)と呼ばれています。
聴覚に何らかの異常があるとOAEの出力レベルは減少、または検出されなくなります。

注:耳音響放射
通常、感覚器官とは外界の刺激を受動的に受け取り中枢神経へと伝達するものであるが、蝸牛増幅器の概念はこの見方を覆すものであった。
実際、1978年にイギリスのケンプによって蝸牛が音を受動的に知覚するだけでなく、自ら小さな音をたてていることが明らかとなっていた。
これは何の刺激がないときにも、外部からの刺激への反応としても現れ、耳音響放射 (oto-acoustic emission, OAE) と呼ばれている。
適切な周波数の違いを持つ2種の純音を重ね合わせた刺激に対しては、それらとは別の周波数に非線形の効果による反応が表れることも明らかになっており、これは特に新生児に対する聴覚検査として臨床上も有用である。
この耳音響放射も蝸牛増幅器の活動によるものであると考えられている。

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3.実験室外の一般的な住環境下で、マイクロ波可聴は聞こえるか?

 

3Aマイクロ波可聴音ICNIRPガイドラインに見る閾値


ICNIRP
ガイドライン1998年に以下の記述がある。

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パルス及び振幅変調された波形に関する問題

組織における平均エネルギ蓄積率が同じ場合、パルス変調マイクロ波電磁界は連続波に比べて一般的に生物学的応答を生じるのにより効果的であり、とくに閾値のはっきりした影響においてそうである(ICNIRP 1996)。
良く知られている例は、いわゆる“マイクロ波ヒアリング”効果である(Frey 1961;Frey and Messenger 1973; Lin 1978)。
正常な聴力の人は、約200MHzから6.5GHzの間の周波数のパルス変調電磁界を感知することができる。

この聴覚感覚は電磁界の変調特性によって、ブーブー、ピチピチあるいはポンポンという音としていろいろに記述されている。
マイクロ波ヒアリング効果は、脳の聴覚皮質における熱弾性的相互作用に起因するものとされており、パルス幅30μs未満のパルスで変調された2.45GHzの場合では、感知閾値は約100400mJ/m24から16mJ/kgSARに相当する)である。

マイクロ波聴覚効果にくり返し又は長時間曝露することはストレスになり、有害である可能性もある。
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マイクロ波ヒアリング効果(可聴音)は閾値があり、100
400mJ/m2と。
これはこの閾値を超えないと可聴音は聞こえない、という意味である。
Frey
の研究では大きなパルス電力の時に可聴音が聞こえることを実験で確認したことを受けて、周囲が静かであれば、微弱なパルス電力でも、可聴音が聞こえるかもしれないと、推定を行ったが、その後の研究の結果、この推定は正しくはなく、閾値があることが、確認されている、と言える。

ジュールはW×S(秒)であるので
100mJ/m2
100mWS/m2となる。
パルス幅を単純計算の為に10μSとすれば、
100mJ/m2
=(100×105乗)mW×(10×10のマイナス6乗)S /m2
       =(10×1000W×(10μ秒)/m2 となる。

すなわち、
10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m21W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。

ここまで計算して、ふと気が付きました。
10μ秒の短いパルスでマイクロ波可聴が聞こえる照射電力(曝露電力)は瞬間値で10kW/m2ということは、パルスのDuty比を10001とした場合、平均曝露電力は10W/m2 = 1mW/cm2で、一般公衆の曝露基準値にぎりぎりということです。この場合の頭部の温度上昇は0.02℃です。
そして、単純に言えば、1秒間音を聞いて、次の999秒間は音がない(電波は発信・受信しない)ということです。
仮に1秒間音を聞いて、次の9秒間は音がないという条件とするとなれば、Duty比は101となり、頭部の温度上昇は100倍の2℃となり、下手をすれば、脳が熱でやられてしまいます。
こうしたことを考えても、「時々音が聞こえる」程度の送信は可能としても、「まともな話し声を連続して送ることは危険」なことになってしまいます。

曝露を受けて、マイクロ波可聴音が聞こえる人の場所では曝露基準ぎりぎりということは、聞こえる人よりマイクロ波の発信アンテナに少しでも近づけば、その地点での電波強度は、曝露基準値を超える、ということです。
パルス幅を10μ秒から20μ秒と2倍に広げれば、平均曝露電力は曝露基準の半分になり、合格となります。
こうしたことを勘案すると、マイクロ波可聴が可能な電波の発信は、一般の生活環境下ではほぼ不可能と言えるかもしれません。

さらに考察を続けてみる。
ヒトの音声を伝送する場合、サンプリングして送る場合は、「サンプリングの法則で、送信すべく音声最大の周波数の2倍の周波数でサンプリングを行う」ことになっている。
ここで、伝送する音声の周波数を5KHzまでとする。

そうするとサンプリング周波数は10kHzとなる。周期は100マイクロ秒となる。

この10kHzの繰り返しでパルス幅10マイクロ秒のマイクロ波で送信すると、最大5kHzの音まで伝送することができることになる。

こうなると、100マイクロ秒毎に10マイクロ秒のパルス波を送信することになり、Duty比は10である。

こうなると、10マイクロ秒のパルス電力は、上記の計算では瞬間値で10kW/m2という大きな値であるので、Duty比10の場合は平均電力密度が1kW/m2(=100mW/cm2)となる。

これは電波曝露基準の100倍で、頭部で受けた場合は2℃の体温上昇にもなり、マイクロ波可聴の音は聞こえるかもしれないが、頭部が熱くなり、「御昇天」になりかねない。

 

このように考えると、マイクロ波可聴による音声電送は、危険であり、実現は極めて困難と思える。



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3B.一般住環境下でのマイクロ波可聴は可能か?


3A
の述べたように、マイクロ波可聴の閾値を100mJm2とすると、

ジュールはW×S(秒)であるので
100mJ/m2
100mWS/m2となる。
パルス幅を単純計算の為に10μSとすれば、
100mJ/m2
=(100×105乗)mW×(10×10のマイナス6乗)S /m2
       =(10×1000W×(10μ秒)/m2 となる。

すなわち、10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m2に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。

「統合失調症とマイクロ波可聴とは関連している」とする説を主張しているサイトを見ると、Freyのマイクロ波可聴の報告の他に様々な研究論文を読んでいるようです。
そして少なくとも「マイクロ波可聴には閾値がある」ことを認めているようです。

そこで、マイクロ波可聴で閾値として知られている電力密度を一般住環境下で発生させる為に、どの程度の発信電力を持つ無線機(レーダ)装置が必要かを、距離を変えて考えてみる。

曝露電磁界の電力密度=発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)/(4π×距離の2乗)
であるので
必要な発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)=可聴音が聞こえる閾値の電力密度×(4π×距離の2乗) となる。

すなわち
必要な発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)=10,000W×12×距離の2

距離1mでは、発信元の等価発信電力は、10,000×12Wとなり、利得1,000のアンテナを用いれば120Wのピーク電力の発信機があればよい。
この程度であれば、電波暗室などの実験設備内で、マイクロ波可聴の確認実験は可能と思われる。

もし、距離が1kmとなれば発信源の等価発信電力は10,000×12×1,000,000W)となる。
利得1000というアンテナを用いても必要なピーク(尖頭)電力は120,000,000W=120MWとなる。

120MWのピーク電力となれば、BEMSJは詳細に関しては専門外であるが、軍用レーダのような超大掛かりな装置が必要となるであろう。

仮にピーク電力120MWとし、Duty10001とすれば、平均電力は120kWとなる。
無線電力に転換する能率を、実際は不可能であるが、100%と仮定しても、
120kWの電力消費が必要となる。
一般家庭の受電電力は、電圧100Vで、最大50Aと仮定した場合は、受電電力は5kWとなる。
単純に24所帯分の電力消費を伴う。

従って
1km
先方にいる人にマイクロ波可聴による障害を発生させることで、その人を統合失調症に陥れるということは、果たして、現実の生活環境の中で、可能か?

また、かりにそうした大電力の無線装置を設置した場合は、詳しくは計算などを行っていないが、無線装置から100m以内とか300m以内は電波防護指針に適合しない領域となるであろう。

100
m以内に住居が皆無な場所で、その1km先に住む人にマイクロ波可聴を起こし、統合失調症にさせるということは現実的に困難なのではないだろうか?

フレイのマイクロ波可聴の研究は、私も論文を読んでそれなりに理解しているが、生活環境中にマイクロ波可聴を起こさせるような無線設備を人知れず設置することは不可能ではないだろうか?

もし、こうした巨大な無線発信機があり、特定の方向に向けて巨大なレーダ電波を発信させ、1km遠方にある特定の人の脳にマイクロ波可聴音を感じさせるとすれば、
無線機のある方向に向かって、隣家の人も、隣家の隣家の人も、すべからくマイクロ波可聴を感知していなければならない。

レーダは無線装置であり、総務省が「電波防護指針」によって管理されている。
自衛隊のレーダ装置などは「総務省の電波防護指針」の管理外にあるが、自衛隊では「総務省の認可は不要である」が、「総務省の電波防護指針に準拠した形で、自衛隊が自らの手で、無線装置を管理している」とされるので、自衛隊の無線装置であるからというだけの理由で、巨大な電力の電波を発信できるとはいいがたい。

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3C.マイクロ波可聴を検知した時に受ける電波強度の測定は可能


前項で「10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m21W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。」と述べた。
このピーク電波強度は、1W/cm2=1,000,000μW/cm2である。

通常の電波測定器では、感度が悪くても0.01μW/cm2程度で、0.01μW/cm2を超える電波は「そこに電波があるということを」測定できる。電波でどのような信号を送ってきているのかは、電波の変調方式や拡散コードなどが判らないと、判明できない。

通常の携帯電話基地局のアンテナから発信される電波の強度や、テレビ放送電波の強度は、0.02μW/p2程度と思われる。

とすれば、通常の生活環境における携帯電話基地局やテレビ放送電波の強さに比べると、ダントツに強い電波が照射されていることになる。
当然、電波の強度測定を行えば、通常の生活環境にない、強い電波を受けていることが、容易に電波強度測定によって、確認することができる、はずである。
繰り返すが、強い電波の存在を確認できるが、いかなる信号で変調されているかなどは、確認できない。


もし、強い電波の存在が確認できたら、その場所に向けて電波を発信している場所の方向に向かえば、測定された電波は、どんどんと強くなり、最終的には、発信源にたどり着くことができる。
残念ながら、空の上空からの発信であれば、上空に登ることはできないので、発信源にたどり着くことはできないが。

但し、パルス性電波をきちんと測定できる電波測定器やスペクトラムアナライザである必要があることは、当然の条件である。

 

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4.アメリカの特許にみるマイクロ波可聴

4A. 1989822日に成立した米国特許4858612号(発明者:特許権者 フィリップ・L・ストックリン)


以下はGoogleの特許検索から
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公告番号:US4858612 A
公開タイプ:認定
出願番号:US 06/562,742
公開日:1989822
出願日:19831219
優先日:19831219
手数料のステータス: 失効 <1993年に4年分を支払ったが、その後は支払いがなく、1997年に権利は失効>
発明者:Philip L. Stocklin
出願人:Stocklin Philip L
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この特許は1983年に発明・出願、1989年に権利獲得、1997年に特許料の支払いがなく、失効している。
この特許が真に有効なものであれば、特許手数料を払いつづけ、権利の満了まで持つはずである。
この点からも、この特許の有効性が疑われる。
発明から10年程度経過しても、実用にならなかったので、権利を放棄したのかもしれない。

特許の概要:
Sound is induced in the head of a person by radiating the head with microwaves in the range of 100 megahertz to 10,000 megahertz that are modulated with a particular waveform.
特別な波形で変調された100MHzから10,000MHzの帯域のマイクロ波を頭部に照射された人の頭に音声が誘起される。

The waveform consists of frequency modulated bursts.
波形は周波数変調されたバーストで構成される。

Each burst is made up of 10 to 20 uniformly spaced pulses grouped tightly together.
それぞれのバーストは、きっちりと一緒に束ねられた10から20の等間隔に並べられたパルスによって構成される。

The burst width is between 500 nanoseconds and 100 microseconds.
バーストの幅は100マイクロ秒から500マイクロ秒の間にある。

The pulse width is in the range of 10 nanoseconds to 1 microsecond.
パルスの幅は10ナノ秒から1マイクロ秒の間にある。

The bursts are frequency modulated by the audio input to create the sensation of hearing in the person whose head is irradiated.
バーストは照射を受けた人の頭部で可聴が発生するために、音声入力で周波数変調されている。

この特許は補聴器(注参照)という名称です。

ストックリン特許では、第二次世界大戦中にレーダ施設において、レーダが発射したパルスが頭部に当たったときに音として聞こえる現象が観測されたエピソードを紹介しています。
この音は、音声信号として認識できるものではありませんでした。
そこで、ストックリンはこの現象を応用して、新型補聴器を開発したつもりだったのでしょう。

 


特許の実務的な説明:
この特許では人が発声した音声を、20程度の周波数帯に分割します。

説明を簡略化するために、ヒトが「あいう」(「100Hzのあ」、「400Hz のい」、「1kHzのう」)と発声したとします。


注:実際のヒトの音声「あいう」は、100Hzのあ、400Hzのい、1kHzのう と発音しているのはありません。
「あ・い・う」は様々なそれぞれ複数の周波数の組み合わせになっています。

最初に「あ」と言ったときは複数の周波数の組み合わせ、次に「い」と言ったときは、少し異なる複数の周波数の組み合わせ、そして「う」と言ったときは、さらに異なる複数の周波数の組み合せで、発声されます。

特許では、これらの複数の周波数からなる音声を、時々刻々、各周波数バンドに分割することになっています。

これでは、説明が複雑になるので、

本論では、特許の意味を、分かりやすく解説するための方便として、上記の様な条件を仮定します。


閑話休題:


100Hz のあ」のために、マイクロ波100MHzを搬送波として、パルス変調します。
400Hz のい」のために、マイクロ波110MHzを搬送波として、パルス変調します。
1kHz のう」のために、マイクロ波120MHzを搬送波として、パルス変調します。
100MHz
110MHz120MHzのマイクロ波を相手の頭部に向けて発信します。

受信する人は、100MHz110MHz120MHzのパルス変調されたマイクロ波を頭部に受けて、この特許では、「あいう」という音声を脳で感知(可聴)する、というのです。

はい、ここでこの特許の不完全さに気が付いたと思います。

マイクロ波可聴では、100MHzのマイクロ波を受けても、脳で「カリカリ」という音が聞こえ、110MHzのマイクロ波を受けても同じ「カリカリ」という音が、120MHzのマイクロ波を受けても同じ「カリカリ」という音しか聞こえません。
「あいう」という音声信号を送ろうとしても、受信できたのは「カリカリ カリカリ カリカリ」です。
音は聞こえても、目的とした音声信号の伝送は全くできていません。

脳で「あいう」と音声信号を感知するためには、「100MHzで到来したマイクロ波は100Hzのあ」に変換する機能がなければなりません。
120MHzで到来したマイクロ波は1kHzのう」に変換する機能がなければなりません。
脳にはこうした受信周波数の弁別と復調(もとの音声を再生)(もしくはデコードという)の機能はありません。

音声を加工してからマイクロ波送信すれば、脳で音声「あいう」が聞こえるという説を唱えているサイトもあります。
「あいう」という音声を、より明瞭に聞こえるように、何らかの手法で音声を加工できるとします。(以下のボコーダ技術のコラム参照)

例えば、「あ」は少し大きい高い音に、「い」は周波数が少し低い音に、「う」は周波数が高い音に加工できるとします。

こうした事前の加工した音声で、この特許を実施したとしても、

聞こえるのは、例えば1秒間に5回の「カリカリ」が3回になったり、2回になったりするだけでしょう。

もしかして、「カリカリ」がより大きな音になって、「ガリガリ」となるのかもしれません。

「カリカリ カリカリ カリカリ」が、こうした事前の音声加工後にマイクロ波で送信されたとして、聞こえるのは「ガリガリ カリカリ カリカリカリ」としか聞こえないでしょう。


したがって、この特許は、まったく実現性のない、役に立たない屑特許になります。
これでは、この特許が権利化されても、だれも特許を買ったり、許諾を得て新型補聴器の開発・販売したりしません。
発明者ですら、この新型補聴器の完成はできないでしょう。
発明したからには意地で特許の権利は確定させ、最初の4年分の手数料は支払ったとしても、あとは「捨てる」しかなかったのでしょう。

注:特許の限界
特許は、その実効性・実現性を保証しているものではありません。

極端にいえば、「今までにない、もしくは今までに公開されていない」、そして、「単なる既知のものの組み合わせではない、もしくは容易に組み合わせではできない創意が含まれている」新規性があれば、よいのです。
例えば、「鉄を50%プラスマイナス2%、銅を40%プラスマイナス2%、アルミを5%プラスマイナス1%、モリブデン5%プラスマイナス1%の重量比で組み合わせて、混合し、・・・・し、・・・・・し、さらに、1000℃で2時間加熱し、その後25℃まで10分で50℃の割合で、徐々に冷却したことを特徴とした磁石の製造もしくは製造方法」という特許を申請したとします。


特許庁は、こうした技術が既知でないことを確認します。


この特許が申請されたことがわかり(特許の公開)、特許を出していないが、以前から同類のものを作っていた会社があれば、「以前からあった・・・・その証拠は・・・・・」と言って、異議を出しますが、そうした異議がなければ、
上記の磁石は、特許庁は実現性・実効性は確認することなく、常識的におかしくなければ、特許は成立します。
(上記の磁石の例は極端な例なので、この案がおかしいと特許庁の審査官が感じれば、特許は否認されるでしょうし、おかしいと感じなければ、審査は通り、特許は成立するでしょう。)

アメリカの特許は、審査が甘く、屑特許が多い、という悪口も聞かれます。

注:国によって異なる?特許審査の厳しさ?

テクノAOというフランス製の電磁波防護グッズがある。
この防護グッズの特許は、発明者の本国フランスでは特許として認められています。

***********************
発明の名称:Device for the correction of bioenergetic disturbances of living beings subjected to radiation emitted by electrical or electronic devices and conductors.
発明者:SERG GUY FILLION-ROBIN MAURITIUS
特許の認定: Date of grant 1994-11-25
特許の更新の最終:Last renewal fee 2004-11-02  270.00 + 50.00
*************************

最初の特許認定から10年経過した2004年には特許の更新手数料を支払っています。
テクノAOは継続して製造・販売しており、特許の取得から10年経過しても権利として確保しておく必要があるので、更新手数料を支払っています。

この特許は、国際特許として、日本の特許庁にも特許の申請が出されている。
平成6年(1994年)の出願です。

*******************   ************
【出願番号】特願平6−501178
【発明の名称】視覚表示画面から発射されるものを始めとする、非イオン化電磁輻射の生物学的影響から防護する装置
【要約】
この装置は、
予め照射を受けた媒質を含む、前記輻射源の近傍に置かれる容器100リットル当たり塩20mgの最大濃度でこの媒質によって担持される金属塩または金属塩の組合せとから成り、前記容器は非強磁性体で前記媒質および前記塩に対して化学的に中性の材料製である。好適には、塩はアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩であり、媒質は水系の液体媒質である。
***************     **************
とあります。

ある程度電気伝送性を持った物体を容器の中に封入したグッズですが、特許の要約にある「予め照射を受けた」とある部分に大きな関心があります。
明細書を見ると、具体的に何を照射しているかは書かれてはおらず、手かざしのような形で、このグッズはフランス生まれですが、東洋的な「気功」のようなものを照射しているようにも読めます。
特許の明細書からは、効能の元になる原理は読めませんでした。
ということで、このグッズの正体は不明です。 
BEMSJはこのグッズの効能に「?」を持っています。

この申請特許は、特許庁のWEB検索の結果

「査定種別(拒絶査定):査定発送日(15.5.20) 通常審査」 となっており、特許とは認められないで終わっています。

ということは、特許の審査の厳しさが、国などによって異なる、と言えるかもしれません。


注:音声の加工、ボコーダ技術

以下はWikipediaからの一部引用です。
<音声の加工、ボコーダ技術は広範囲な技術です。このページは音声加工技術の詳細を語ることが目的ではないので、最も簡便な情報として、Wikipediaレベルの情報を、ここに紹介しておきます。>

*************************
ボコーダの本来の意味は通信用の音声圧縮技術で、携帯電話などの多くの機器で使用されている。
音声の波形を直接送るのではなくパラメータ化して送り、受信側ではそれらのパラメータから元の音声を合成する。
音楽用のボコーダはこの技術を応用したものである。

ボコーダと呼ばれるものには古典的なチャネルボコーダと、比較的新しいフェーズボコーダがあるが、これらは使用分野が異なる。

音楽分野における昔ながらの「ボコーダ」エフェクトはチャネルボコーダを指し、フェーズボコーダは「タイムストレッチ/ピッチシフト」に用いられる。

もともとの
ボコーダは音声通信での音声圧縮技術として生まれたもので、アメリカのベル研究所のホーマー・ダッドリー(Homer Dudley)によって1928年に基本的なアイデアが発案された。
当時の電信用大陸間横断ケーブルが伝送可能な周波数帯域はせいぜい100Hz程度で、30004000Hzの帯域を持つ音声を直接送ることができず、音声をより狭い帯域で送るために考え出された。


人間の声は、音源である声帯の音の特性や有声・無声の区別と、咽喉と口腔、鼻腔、舌、歯、唇などの調音機構の共鳴による周波数選択特性でモデル化できる。
音声波形はかなり速い振動成分を含むが、調音機構などの動きはそれと比べると比較的緩やかであり、それらを適切にパラメータ化することができれば、必要な帯域を大幅に減らすことができる。

ダッドリーはこの考え方を元に、音声の周波数スペクトルを複数のチャネルに分けバンドパスフィルタで分析して、声帯の音の基本周期(ピッチ)や有声・無声の区別と共に送り、受信側で音声を合成するチャネルボコーダを1939年に発表した。
また、音声を合成する部分と鍵盤とを組み合わせ、鍵盤演奏型のスピーチシンセサイザであるボコーダ(vocoder)として1939年のニューヨーク・ワールドフェアで一般公開した。

チャネルボコーダは、当時の技術水準では大掛かりな装置となってしまい、また音声の品質が悪く機械的な声になってしまうため、民間で使われることはなかったが、第二次世界大戦中の1943年、チャーチル首相とルーズベルト大統領の秘密会談用の秘話通信システム SIGSALY として実用された。
チャネルボコーダはその後デジタル信号処理の技術進歩により、線形予測符号化方式(LPC)やCELP符号化方式などに発展した。

音楽の分野では、通信の分野とは反対に、チャネルボコーダ特有の機械的な音質(ロボットボイス)を活かし新しい楽器やエフェクタとして利用するために開発が行われた。
*******************

注:この特許の原文は「Hearing device」である。
Hearing Deviceは一般的にはHearing AID Device(補聴器)である。
しかし、日本語の特許などで厳密な意味・定義を考えた時には、特定の機器が特定の特許に抵触するかしないかと言った特許法の論議を行う場合は、「日本語でいう補聴器」だけではなく、もう少し幅の広い「聞くための機器」の意味となる。
本論は、特許の詳細を論議することが目的ではないので、補聴器と訳しても、ここでは大きな問題とはならない。

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4B. 二つのアメリカ空軍の特許


20021022日に成立した米国特許6470214号(米国空軍の研究結果の特許)
2003
71日に成立した米国特許6587729号(米国空軍の研究結果の特許)

1996
1213日に米国特許出願がされ、この1つの特許出願が、上記2件の米国特許になりました。
2
件の米国特許の内容(明細書、図面)は同一であり、特許クレームが異なります。
米国特許6470214号の特許クレームは、通信方法に関します。
一方、米国特許6587729号の特許クレームは、送信機に関します。

以下はGoogleの特許検索から
***********  ********
公告番号; US6470214 B1
公開タイプ: 認定
出願番号; US 08/766,687
公開日; 20021022
出願日; 19961213
優先日; 19961213
手数料のステータス:
失効 <2005年に4年分を支払い。その後の支払いがなく、2010年特許としては失効>
次の番号でも公開 :US6587729, US20020123775
発明者: James P. O'Loughlin, Diana L. Loree
出願人: The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force


公告番号: US6587729 B2
公開タイプ: 認定
出願番号: US 10/131,626
公開日; 200371
出願日; 2002424
優先日; 19961213
手数料のステータス:
失効 <2006年に4年分支払、その後の支払いなく、2011年に特許としては失効>
次の番号でも公開; US6470214, US20020123775
発明者; James P. O'Loughlin, Diana L. Loree
出願人; The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force
***************

これらの特許は1996年に発明、1996年に特許出願、2002年・2004年に権利獲得、その後の支払いはなく、2010年・2011年に失効している。
この特許が真に有効なものであれば、特許手数料を払い続けるはずである。

特にアメリカ空軍が権利を持つような特許権は軍事的にも重要なはずで、権利が有効な期間内は権利を確保することを必須とするのではないか、権利獲得後に権利を確保せずに、簡単に放棄してしまっているのは大きな疑問である。この点からは、これらの特許の有効性が疑われる。
発明から10年程度経過しても、実用にならなかったので、権利を放棄したのかもしれない。


発明者をネットで検索してみると、
James P. O'Loughlin
 は
Air Force Research Laboratory, Washington, D.C. 
Engineering Education, Electronic Engineering, Electrical Engineering
」とあり、アメリカ空軍研究所の研究員で、これらの特許を含む複数の特許の発明者であり、学会にも数件の論文を発表している。

このことから、これらの発明はアメリカ空軍が研究した結果に関する特許であるといえる。
ただし、空軍の研究所の資金で研究した成果なので、「成果として、おおやけに認めてもらう」ために特許権の取得だけは行ったが、この研究成果は、実際の軍の兵器などには応用できないものだったので、特許の権利者であるアメリカ空軍は、発明後10年程度経過しても実用にならなかったので、それ以降は、不要な技術として、放棄したものと、BEMSJは想像する。

特許の概要
USP # 6,470,214 (Filing Date: December 13, 1996, Issue Date: October 22, 2002)
Method and Device for Implementing the Radio Frequency Hearing Effect
特許の名称:無線周波数可聴効果を実施するための方法と装置

Abstract
This invention relates to the modulating of signals on carriers, which are transmitted and the signals intelligibly
明確にrecovered, and more particularly, to the modulation of speech on a carrier and the intelligible recover of the speech by means of the Radio Frequency Hearing Effect.
この発明は、送信され、信号が明確に復元される搬送波の信号変調に関するものである。
特に、搬送波を会話で変調するために、また、無線周波数による可聴効果という手段によって会話を明瞭に復元するためである。

The Radio Frequency ("RF") Hearing Effect was first noticed during World War II as a subjective "click" produced by a pulsed radar signal when the transmitted power is above a "threshold" level.
無線周波数可聴効果は、最初に、第2次世界大戦中に、送信電力がある閾値レベルを超えたときに、パルスレーダによって「クリック」音として、感知されたものである。

Below the threshold level, the click cannot be.
閾値以下ではクリック音は聞こえない。

The discovery of the Radio Frequency Hearing Effect suggested that a pulsed RF carrier could be encoded with an Amplitude Modulated ("AM") envelope.
無線周波数可聴効果の発見は、
パルス性の無線周波数搬送波を振幅変調の包絡線でコード化(暗号化)できることを示唆している。

<BEMSJ注:上記の
濃い赤字で示した箇所に注目しなければならない。パルス性のマイクロ波を送ろうとする音声信号で振幅変調している点である。フレイ効果では、パルス性マイクロ波の大きさによって脳内に発生する音の大きさはほとんど変わらないので、音声信号で変調したマイクロ波を頭部が受信しても、カリカリカリ・・・・という音が発生するだけで、音声信号は復調しない。したがって、この発明は、そもそものフレイ効果をきちんと理解していない。>


In one approach to pulsed carrier modulation, it was assumed that the "click" of the pulsed-carrier was similar to a data sample and could be used to synthesize both simple and complex tones such as speech.

パルス性搬送波の変調に関する我々の研究方向の一つとして、パルス性搬送波のクリックはデータのサンプルと類似しており、会話のような複雑な音の調子と単純な音の調子に同期させるために用いることができると仮定した。

Although pulsed carrier modulation can induce a subjective sensation for simple tones, it severely distorts the complex waveforms of speech, as has been confirmed experimentally.
パルス性搬送波の変調は、単純な音の調子を主観的な感覚として、誘起することはできたが、実験的に確かめたことでは、複雑な会話のような音声信号波形は著しく歪んでしまっている。

The presence of this kind of distortion has prevented the click process for the encoding of intelligible speech.
この種の歪の存在は、明瞭な会話のコード化(暗号化)のためのクリック方法によって、対処できる。

An example is provided by AM sampled data modulation.
振幅変調されたデータ変調を例に示す。

Upon demodulation the perceived speech signal has some of the envelope characteristics of an audio signal.
知覚された会話信号の復調は、ある種の音声信号の包絡線の性質を持っている。

Consequently a message can be recognized as speech when a listener is pre-advised that speech has been sent.
However, if the listener does not know the content of the message, the audio signal is unintelligible.
結果として、受信者は会話信号が送られたと事前に連絡を受けているときに、送られてきたメッセージが「会話である」とし認識できる。
しかしながら、受信者が送られてきたメッセージの内容を知らないときは、音声信号は不明瞭となる。

<注:あらかじめZZZZZという内容のメッセージを送るとわかっていて、無線電磁波で受信者の脳にマイクロ波可聴効果で信号を送る場合は、その内容を判読できるが、そうでない場合は、判読ができない、という意味であろう。>

The attempt to use the click process to encode speech has been based on the assumption that if simple tones can be encoded, speech can be encoded as well, but this is not so.
会話信号をコード化するためにクリック方法を用いる試みは、単純な調子の音声信号がコード化できるのであれば、会話信号も同様にコード化できるという仮定に基づいているとされるが、そうではない。

A simple tone can contain several distortions and still be perceived as a tone whereas the same degree of distortion applied to speech renders it unintelligible.  
単純な調子の音声信号は幾多の歪を持っているが、会話信号に適用されるある種の歪は音声の伝送を不明瞭にする様な音声の調子として知覚される。

注:この特許の概要はかなり難解です。うまく翻訳はできていません。

この特許の少し詳しい内容など

 


フィルター41、平方根処理回路42、平衡変調器43が組込まれている送信機が、人間の脳に直接、音声信号で変調した高周波電磁波を送信する。
図4では、音声信号がどのようにして受信者の脳で感知するかの、流れを示しています。
sin(
ωct)が搬送波を表現している。搬送波の周波数がωcである。
上図4にある数式では、sin(ωct)の前の部分が音声信号を示す。
「球形復調器(頭部)」とあるのは、頭部でマイクロ波を復調するという意味でしょう。
復調した音声信号は振動となり、この振動を内耳に伝搬させ、脳で音声信号として感知する、という意味です。


フィルター41で、この発明では、低い周波数の音が脳内では発生しにくいので、低い周波数の音声をより大きくブーストしてからマイクロ波を放射する、ということになっている。


さて、ここで問題にするのは、前述の「新型補聴器」の特許でもBEMSJが指摘した「脳に復調機能はない」ということです。

前述の「新型補聴器」の特許に比べて、音声信号(会話する音声)の明瞭度を上げるための工夫として、フィルター41や平方根処理回路42を設けていますが、ヒトが「あいう」(「100Hzのあ」、「400Hzのい」、「1kHzのう」)と発声したとし、これらを高周波パルスで送信しても、脳で感知する音は「カリカリ カリカリ カリカリ」です。
音は聞こえても、目的とした音声信号の伝送は全くできていません。

「あいう」という音声をマイクロ波で変調し、ヒトの頭部に照射する。
頭部でマイクロ波から「あいう」という元信号・音声を取り出したのであれば、これは復調・デコードと言える。

頭部はマイクロ波を受信して、マイクロ波から「カリ、 カリ、 カリという音」を検出したのであれば、これは元信号同じではないのでと、復調・デコードとは言えない。

追記:

1996年に特許申請しているが、1994年の発明者の報告書を見つけた。
2003
年特許取得、199612月申請のマイクロ波可聴に関する特許に関する発明者のメモを入手。

 

From: James O'Loughlin , Diana Loree; Inventors, PL/WSR    01 Nov 94 

To: File/ Record/ Distribution

Subject: Theory and Analysis of RF Hearing, and Invention Disclosure of a Method of Encoding Speech on an RF Signal Which Intelligibly Transmits That Signal to the Hearing Receptors of a Human. (10 pages)

 

この報告の中には、以下の記述がある。
*****************************
It is concluded that:

(a) Based on the model assumed, it is not possible to encode intelligible speech with the type of AM modulation used in the experiments during the week of 24 Oct 94.
如何に結論付けた。
a)
想定したモデルに基づいた19941024日の週に行った実験に使用した振幅変調方式では、
知的な会話の復調はできなかった。

**************************

即ち、マイクロ波可聴効果を利用した1994年に行った音声伝達実験は成功しなかった。
しかし、その後の成果があったか定かではないが、1994年の報告書に記載された内容とほぼ同じ内容で、1996年には特許申請がなされている。


いや、この特許で音声は頭部で直接認識できるはずであると主張したい方は、ぜひ、これらの特許(新型補聴器の特許、アメリカ空軍の特許)に記載されている情報を用いて、装置を組み立てて、実験を行ってください。

特許権は失効しているので、だれでもこれらの特許をまねることはでき、そうした装置を組み立てて販売することもできます。

実験を行い、これらの特許技術で音声伝送が可能であることを実証できれば、素晴らしい論文を書けるでしょう。

無線装置と被験者の間隔を1qと言った長距離で行うには、軍用のレーダのごとき設備が必要で、簡単に実験はできない。
しかし、近距離での実験にするとなれば、小さな無線機でも可能となるので、こうした近距離での実験を行うことを勧める。

「携帯電話の端末程度の無線出力でもマイクロ波可聴は聞こえる・・・・」という説を唱えている場合もある。携帯電話の端末程度の無線出力でマイクロ波可聴が聞こえるとは、ちょっと想像ができないが、できると主張するのであれば、実験してみて欲しい。


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4C.アメリカ1976年遠隔脳波測定に関する特許


*始めに

とあるブログに以下の記事があった。

********** 一部 引用 **************
テレパシー装置;米国特許3951134号 part 1
2013/2/17(
) 午前 3:00

心を読む装置は、テレパシー装置とも言いますが、既に製品として開発されており、1976年4月20日に米国特許3951134号が取得されています。
発明の名称は、離れた場所から脳波を計測して、
脳波を改変する装置です
この装置をターゲットに使えば、ターゲットが統合失調症になります。
*************************

以下の特許原文を見れば、「脳波を改変する」ことなど不可能でしょう。


*アメリカ特許を調べてみた。

以下はその特許に記載されている図である。

 

対象となる人にマイクロ波を照射させると、頭部からの反射電波は脳波で変調されているので、その反射電波から人の脳波を読み取る、という案です。

BEMSJのコメント:
とてもではないが、この案は実用化されているとは思えない。
単なる思い付きを特許申請したのであろう。
脳波の測定では、数多くの電極を頭部に貼り付けて測定している。

頭部に照射した電波は、レーザ光線の様に細くビームを絞って、頭部の局部だけに照射することはできない。
頭全体からの反射電波を受けても、とてもとても、脳波の測定は不可能と思われる。


同じような意見が、とある掲示板でも行われていた。
一部を引用する。
******************
いい加減なもののようなので出来ないと考える方が順当でしょう。

昔のアメリカの特許制度はザルで有名で、「前例がない」ものならば、その正否を一切問わずに認めています。
極論のようですが事実として、それっぽい図とそれっぽい説明さえあれば認められておりました。
調べれば大量にトンデモな特許が大量にあります。
****************************


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4D.東芝の特許2006年遠隔脳波測定

以下の情報がある。
********************
脳波計測
東芝が下記の特許出願をしていますが、この装置は、マイクロ波を使って、離れた場所から、ターゲットの脳波(正確には、脳のニューロンの活動電位)を計測できます。

特許出願番号: 特願2006−18634
公開番号: 特開2007−195779

発明の名称: 脳内神経活動検出装置、それを用いた脳機能診断装置及び思考映像表示装置
発明人:阿部和秀ら
特許出願日: 2006年1月27日
出願公開日: 2007年(平成19年)8月9日

東芝が出願している装置は、米国特許3951134号の改良であり、米国特許3951134号の装置も、マイクロ波を使って、離れた場所からターゲットの脳波を計測できます。
******************


この特許があるので、遠隔地から特定のヒトの脳波を計測し、その人の思考を盗聴できるとしています。

この特許はどうなっているか、調べてみました。

出願細項目記事:査定種別(査定無し) 最終処分(放棄) 最終処分日(22.2.22)

 

とあり、東芝はこの特許を権利化もしないで、放棄しています。

もしこの特許を利用して東芝が装置を実用化しているのであれば、特許出願から4年程度で権利を放棄するはずはありません。

特許申請は行ったが、「クズアイディア」であったので、権利の放棄を会社として行ったのだと、BEMSJは想像します。

以下は明細書にあった図の一例です。

脳に電波を当てて、その反射で脳波を読み取るというアイデア

 

脳波を読み取って、ヒトが何を考えているか判定できるというアイデア

 

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4E.アメリカBrunkan特許1989

記:2018−2−8

以下の特許がある。
タイトル:Hearing system 補聴器
特許番号:US 4877027A
公開日:19891031
出願日:198866
手数料のステータス:支払い済み 2001年に払い済
発明者:Wayne B. Brunkan

要約書
Sound is induced in the head of a person by radiating the head with microwaves in the range of 100 megahertz to 10,000 megahertz that are modulated with a particular waveform.
特別な波形で変調された100MHzから10GHzのマイクロ波を頭部へ放射することにより、ヒトの頭部内に音を誘導させる。

The waveform consists of frequency modulated bursts.
波形は周波数変調されたバーストで構成する。
Each burst is made up of ten to twenty uniformly spaced pulses grouped tightly together.
それぞれのバーストはきちんと一緒になるようにグループ化された10から20の不均一な間隔のパルスで構成される。

The burst width is between 500 nanoseconds and 100 microseconds.
バーストの幅は500ナノ秒から100マイクロ秒の間にある。
The pulse width is in the range of 10 nanoseconds to 1 microsecond.
パルス幅は10ナノ秒から1マイクロ秒の間にある。

The bursts are frequency modulated by the audio input to create the sensation of hearing in the person whose head is irradiated.
バーストは、放射を受けた人の頭部で音が発生する様に、音声で周波数変調されている。

 

 

以下の明細が記述されている。
I have not been able to experiment to determine how my microwave system works, but from my interpretation of prior work done in this field I believe that the process is as follows.
(略)
However, this theory of operation is only my guess and may prove to be in error in the future.
私は、このマイクロ波システムが如何に動くかを定めるための実験を行うことができていない。しかし、これまでの私のこの領域における活動の経験から、以下のようなプロセスであると信じている。(略)
しかしながら、この発明の動作原理は私の推測であり、将来誤りであることが証明されるかもしれない。

<BEMSJ注:周波数変調したパルスで果たしてどのような音をマイクロ波可聴方式で聞くことができるのかは定かではない。しかし、この発明家は、実験などで発明の効能を確認していない、誤りであるかもしれない、ということを特許明細書に記載してある。こうしたレベルの発明がアメリカの特許として登録されている。

 

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4F.オランダ出願1992年特許

記:2018−2−9

以下の特許がある。

Hearing aid based on microwaves マイクロ波による補聴器
公告番号WO1993010730 A1
出願番号PCT/NL1992/000216(出願の母国はオランダ)
公開日1993610
出願日19921126
優先日19911126
次の番号でも公開EP0621768A1
発明者Victor Marie Joseph THIJS
1996
1015WWW Wipo information: withdrawn in national office
 オランダ出願である。国際特許も申請したが、1996年に本国オランダで取り下げ。

要約書
Hearing aid, comprising at least one microwave generator (9) which receives an electrical signal from, for example, a microphone (27) and generates a frequency-modulated electrical signal composed of bursts, the burst frequency depending on the sounds picked up by the microphone, which frequency modulated signal is fed to a radiator (25, 26) which generates microwave radiation (28) made up of bursts, at least the radiator (25, 26) of the hearing aid being situated in the ear canal (11) of a hearing organ and the microwave generator (9) being designed in such a way that the burst frequencies are at least virtually equal to the sound frequencies of the sounds picked up by the microphone.
補聴器は、マイクロフォン27などからの電気信号を受ける少なくとも一つのマイクロ波発信機9、マイクロ波発信機9はバーストで構成される周波数変調信号を発信し、バースト周波数はマイクロフォンで拾った音によって定まり、周波数変調された信号は放射アンテナ2526に供給され、放射アンテナ2526はバーストによるマイクロ波電波28を発信し、補聴器の少なくとも放射アンテナ2526は聴覚機能の耳の外耳11に取り付けられ、マイクロ波発信機9はバースト周波数が少なくともマイクロフォンによって拾われた音の音声周波数とほぼ等価である様に設計されたことを特徴としている。

Such a hearing aid is disclosed by US Patent Specification US-A-4877027.
こうした補聴器はアメリカ特許4877027で明らかになっている。

 

アメリカの特許Brunkanと同じ原理であるが、図の27をマイクロフォン、9をマイクロ波発信機とし、耳の中に入る大きさのアンテナ(2526に示す)を用いることを特徴とする特許。

BEMSJ注:
耳の中に入れれば、発信電力は極少で済むかもしれないが、そもそもBrunkanの特許に効果があるか実証されていないのであるから、このオランダの特許も意味のない特許となり、取り下げも当然であろう。

---

 

 

 

5.各種関連情報

 

5A2001年頃にアメリカ空軍によるマイクロ波兵器の開発

 

電磁波研究会報(電磁波問題市民研究会発行)の第10号 2001520日発行に以下の記事が掲載されています。
「遂にマイクロ波兵器ベールを脱ぐ  射程距離200m 群衆用に 殺さず 焼くような痛み で制圧する」という見出しです。

以下の画像を見てください。

 

皮膚下64分の1インチ(約1/21 cm)とある、体表面約0.4mmの深さまで電磁波が浸透する。
したがって、マイクロ波可聴を起こさせるための蝸牛殻周辺までパルス的な電磁波エネルギが浸透しないので、この技術をもって、「マイクロ波可聴を起こす」ことはないと、思われる。


5BMedusa


1
)最初に
とあるブログで、以下の情報をみました。

******* 引用 ********
米国海軍とMEDUSA;無能力化する電波兵器
2014/1/29(
) 午前 10:05
MEDUSA

米国海軍データベースにアクセスして、
MEDUSAという電波兵器に開発資金を提供した証拠をつかみました。
www.navysbirprogram.com/NavySearch/Summary/summary.aspx?pk=F5B07D68-1B19-4235-B140-950CE2E19D08
<リンク切れ>

BEMSJ注;IEでは開けず。グーグルChromeで試行するも開けず、トップページも開けず。http://www.navysbir.com/が現行のトップ頁、アクセスできた(2016-4-23)が目的の情報は見つからず。現行のサイトは2004年度分以降の情報のみ検索できる。Medusa2003年開始のものなので、もう削除されたのかもしれない。>

この電波兵器は、
マイクロ波を人間に照射して、マイクロ波聴覚効果により人間を無能力するものです。

下記に英文の説明をコピーしますが、日本語訳は省略します。

(以下 略)
*******************

この情報の元ネタおよび関連情報を探して見ました。


2
)アメリカ軍が関与したMEDUSAの開発 第1次検討報告書から

詳細は こちらに

概要を以下に示す。
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Phase I Summary Report
 第1次検討の総括報告書

Contact Information
 契約状況 会社情報
Firm Information
WaveBand Corporation 17152 Armstrong Avenue, Irvine, California 926145718 United States

Award Details
基金の詳細
Contract #: M6785404C1012
 契約番号:M6785404C1012
Award Amount: $99,965.00
 基金の総額:99,965.00ドル(110円換算で約1100万円)
Start / End Date: 11/19/2003  05/19/2004  FY Reported: 2004
 開始と終了時期:20031119日から2004519日 会計年度:2004
Title: Remote Personnel Incapacitation System
 タイトル:遠隔操作で人を無能力にするシステム

Summary Information
 情報の総括
Objective of Phase Effort
 第1次検討の目的
The main goal of the Phase I project wad to design and build a breadboard prototype of a temporary personnel incapacitation system called MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio).
This nonlethal weapon is based on the well-
established microwave auditory effect (MAE).
MAE results in a strong sound sensation in the human head when it is irradiated with specifically selected microwave pulses of low energy.
この1次検討プロジェクトの主目的は、MEDUSAと呼ばれる一時的に人を無能力化するシステムの設計と手作りの1次サンプルを作ることである。
この非殺戮兵器はマイクロ波可聴としてよく知られた効果を利用する。
マイクロ波可聴は、特に選択された低電力のマイクロ波パル電磁界の照射を受けた時に、ヒトの頭部で強烈な音を感知することである。

Summary of Results from the Phase I Effort

1次検討結果のまとめ

The major results of the Phase I effort were that an operating frequency was chosen.

Hardware requirements were established (commercial magnetron, high voltage pulse former)
Hardware was designed and built
Power measurements were taken and the required pulse parameters confirmed
Experimental evidence of MAE was observed
主な結果は、動作周波数を選択したことである。
兵器の機材に関する要求事項をまとめた(市販されているマグネトロン、高圧パルス変成器)。
兵器に関する機材の設計と製造を行った。
電力測定を行い、パルスの条件を確認した。
マイクロ波可聴の実験的な確証は観察された。

情報源:SOURCE: Navy SBIR/STTR Search Database
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ということで、この海軍が関与したマイクロ波可聴を利用した兵器の開発は、第1次検討の段階のものであった。

2004
年度のこの第1次検討に続いて、その後どうなったか?

アメリカ海軍のデータベースhttp://www.navysbir.com/ で 「MEDUSA, 「マイクロ波可聴」、「マイクロ波」をキーワードにして検索したが、何も関連する情報はヒットしない。
このことは、このMEDUSAは海軍としては、検討の継続は行わなかった、と推定できる。


3
Wikipediaのマイクロ波可聴(Microwave auditory effect)に関する記事から

一部を引用
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Microwave Auditory Effect
 マイクロ波可聴効果

In 2003
04, the WaveBand Corp had a contract from the U.S. Navy for the design of a MAE system they called MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio) intended to remotely, temporarily incapacitate personnel. The project was cancelled in 2005.
2003
年から2004年に、WaveBand社は、遠隔操作で人を一時的に無能力にすることを目的としたMEDUSAと呼ばれるマイクロ波可聴システムの設計に関して、
アメリカ海軍と契約を結んだ。この計画は2005年に解除された。
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4WikipediaにあったMEDUSAの解説記事

一部を、仮訳をつけて、以下に引用

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MEDUSA (weapon)  MEDUSA
(兵器)

MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio) is a directed-energy non-lethal weapon designed by WaveBand Corporation in 2003-2004 for temporary personnel incapacitation.
MEDUSA
は一時的に人を無能力にするために、20034年に、WaveBand社によって設計された一定の方向に向けた性非殺戮兵器である。

The weapon is based on the microwave auditory effect resulting in a strong sound sensation in the human head when it is subject to certain kinds of pulsed/modulated microwave radiation.
この兵器は、人がある特定の種類のパルス化・変調されたマイクロ波電磁波を受けた時に、その人の頭部に強烈な音の感知を誘発する結果になるというマイクロ波可聴効果を利用したものである。

The developers claimed that through the combination of pulse parameters and pulse power, it is possible to raise the auditory sensation to a
discomfort level, deterring personnel from entering a protected perimeter or, if necessary, temporarily incapacitating particular individuals.
パルス電磁界の電力とパルスの特性の組み合わせによって、保護すべき領域内に侵入しようとする人を阻止するために、「不快」に感ずるレベルの可聴音を発生させることができ、必要ならば、特定の個人を一時的に無能力化すると、開発者は主張している。

In 2005, Sierra Nevada Corporation acquired WaveBand Corporation and ceased all work on the MEDUSA technology and did not pursue the technology further.
2005年にSierra Nevada社はWaveBand社を吸収合併し、このMEDUSA技術に関するすべての作業は終り、この技術のさらなる進展はない。
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5New Scientist 3 July 2008の記事から

一部を、仮訳をつけて引用

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Microwave ray gun controls crowds with noise
 マイクロ波電磁波銃は騒音で群衆を制圧

A US company claims it is ready to build a microwave ray gun able to beam sounds directly into people
s heads.
アメリカの会社は、人々の頭部に直接音のビームを送ることができるマイクロ波電磁波銃を製造する準備ができたと主張している。

The device
dubbed MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio) exploits the microwave audio effect, in which short microwave pulses rapidly heat tissue, causing a shockwave inside the skull that can be detected by the ears. A series of pulses can be transmitted to produce recognisable sounds.
この機器はMEDUSAと名付けられ、マイクロ波可聴効果を利用する。
マイクロ波可聴効果は、マイクロ波電磁波パルスが急激に体組織の温度を上げ、頭蓋骨の内部にショック波を発生させ、耳で感知されるものである。
連続したパルスは伝送され、認知できる音を発生させる。

The device is aimed for military or crowd control applications, but may have other uses.
この機器は軍用か群衆制圧のために用いられるが、その他に用途があるかもしれない。

Lev Sadovnik of the Sierra Nevada Corporation in the US is working on the system, having started work on a US navy research contract.
The navy
s report states that the effect was shown to be effective.
アメリカのSierra Nevada社のLev Sadovnik氏は、このシステムに従事し、アメリカ海軍の研究契約に基づく、作業を開始した。
海軍の報告書ではこの効果は効果的であると記述している。

Sierra Nevada says that a demonstration version could be built in a year, with a transportable system following within 18 months.
They are currently seeking funding for the work from the US Department of Defense.
Sierra Nevada社は、実演宣伝用の機械は1年以内に製造が可能で、18カ月以内には持ち運びか可能な機械が可能と、述べた。
彼らは、現在、この作業のために、アメリカ国防省から資金の提供を求めている。
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この記事は2008年の記事であり、2005年にはMedusaの開発は終了したとするWikipediaの情報と一致しない。

ネット上で検索したが、2008年以降、この記事にある「さらなる作業のためのアメリカ軍からの基金提供」がなされた・・・・という情報は見つからない。
Sierra Nevada
社にメールを入れて、この記事以降の情報は何かあるか・・・と聞いてみたが、数カ月経過するも、音沙汰はない。


6
Medusaの実現性の検討

前述の3Bの項で、以下に述べた、
1km
先にいる群衆に向かって、マイクロ波可聴を起こさせるために、発信源のマイクロ波発信電力と、その為に必要とされる電力を計算した。
「もし、距離が1kmとなれば発信源の等価発信電力は10,000×12×1,000,000Wとなる。
利得1000というアンテナを用いても必要なピーク電力は120 000,000W=120MWとなる。

120MW
のピーク電力となれば、BEMSJは詳細に関しては専門外であるが、軍用レーダのような超大掛かりな装置が必要となるであろう。

仮にピーク電力120MWとし、Duty10001とすれば、平均電力は120kWとなる。
無線電力に転換する能率を、実際は不可能であるが、100%と仮定しても、120kWの電力消費が必要となる。

120kW
もの電力消費する兵器を、持ち運びできる大きさにできるとは思えない。
これだけ大きいと、バッテリーでの動作も困難であろう。
実現性が極めて乏しいと、BEMSJは考える。

この機器から120MWのマイクロ波を群衆の方に絞って発信するが、当然、横方向や機器の横に位置する同僚にも幾分かのマイクロ波が照射される。
横に漏れる量は、厳しく制限されるとして、100万分の1しか横に漏らさないとしても、120Wが漏れる。
1m
の至近距離での曝露量は
電力密度で 120/(4π×1mの二乗)=10Wm21mWcm2となる。
ピークでこの値なので、まだ電波曝露基準には抵触しない。

すなわち、指向方向(群衆に向けた方向)以外の横などの方向に電波がほとんど漏れていかないような性能の良いアンテナを準備しなければならなくなる。

アンテナの特性といい、消費電力とその電源確保といい、ハンドマイクのような手でもって歩いて、群衆に向けてマイクロ波を発信して群衆を制圧したり、相手の軍隊に対してマイクロ波を発射したりして、相手の軍人の戦闘威力をなくすことができるような兵器が簡単にできるとは思えない。

また、Frey1962年論文にあるように、「2インチ四方=5cm四方の金属を耳の近くに置くだけで、高周波電磁界照射による脳内での音の感知は防げる。」ということは、軽い金属片1枚手元にあれば、銀紙で包まれたチョコレートひと箱あれば、簡単にマイクロ波可聴を利用した兵器の攻撃を逃れることができる。
これでは有効な攻撃兵器にはならないでしょう。

 

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5C:2004年米軍はイラクに電磁波非殺戮兵器投入を計画

2004916日の共同通信ニュース速報より

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イラクで電磁波武器配備へ 非致死性、市街戦を想定
【ロンドン16日共同】

15日付の英軍事専門誌ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリは、米国防総省が電磁波を利用した非致死性の武器を搭載した軍用車両「シェリフ」を、イラク駐留米軍に配備することを計画していると報じた。
市街地の戦闘で民間人が米軍の発砲の巻き添えで死亡するのを防ぐのが目的で、シェリフ搭載の武器を使えば、相手に「焼けるような痛み」を与え、攻撃を防ぐことができるという。

通常型の“射程”は約1キロだが、計画責任者によると配備されるのは「(通常型より)ずっと短い」という。
シェリフにはロケット弾攻撃を避けたり、狙撃者を見つけて自動的に撃ち返すシステムも配備されるという。
来年9月までに駐留陸軍、海兵隊部隊に計46台が配備される予定。
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このシェリフが予定通りに実戦配備されたのか? 調べてみた。

Wikipediaに
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イラク戦争
イラク戦争中、アメリカ陸軍によって
高出力マイクロ波を含む電磁兵器が投入された。
目的としてはイラクの電子設備の混乱および破壊と、暴徒鎮圧にも投入されたと推測される。
型式及び暴露された電磁界の大きさは判明していない[33]
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とあるサイトに以下の情報があった。
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問題の新型兵器とは「痛撃電磁波」と「殺人電磁波」です。
「痛撃電磁波」については、反対運動の成果により、一時米政府は配備を無期限に延期したとされていましたが、その後、軍部が議会の承認なく、イラクに配備したのです。

「痛撃電磁波」はマイクロ波の1種であるミリ波と呼ばれる、
周波数95ギガヘルツ台の電磁波を出す。
この目に見えない
電磁波は、皮下64分の1インチ(約0.4ミリ)のところまで届いて、直接、神経末端に害を及ぼす。
また2秒間にわたって照射されると、皮膚は摂氏55度まで熱せられる。
著名な非致死型兵器の専門家、チャールズ・ヒールは、このビームを熱いアイロンを皮膚に押し当てられるようなものと例え、「究極の群衆対策手段」と称している。
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これらの情報から、ミリ波の電磁波兵器がイラクで使用されたと思われる。
しかし、この兵器は96GHz帯のミリ波と呼ばれる周波数の高い電磁波で、曝露した時の体内への浸透は体表面0.4mm程度に限定される。
しかも、体表面での温度上昇を目的とするので、2秒間といった時間を連続波で放射する。

よって、この技術でもっては、マイクロ波可聴は発生しえないと思われる。


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6.中間の結論


まだ結論としてはまとめていませんが、
マイクロ波可聴では、パルス変調されたマイクロ波の曝露を受けて、脳内で音が発生することは事実としても、この音は、「カリ カリ カリ」といった種類の音であり、「あいうえお ・・・・ おはよう 起きろ」といった会話音声信号を復調しているのではない。
レーダからのパルス電波を利用して、「おはよう 起きろ」といった会話・音声信号の伝送は、技術的にも困難であろう。

「カリ カリ カリ」といった『音』が脳で感知できることを、会話などの「もしもし かとうさん・・・」といった『音声』を脳で感知できると、拡大解釈したのが誤りの原因ではないかと、推察する。

 

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6A.脳内に発生する音声がマイクロ波可聴によるものか否かの検証方法の提案

フレイは1962年の研究論文で、前述の様に「6に示された点画の部分を2インチ四方のハエ取り用の金網で覆うと、完全にこの高周波電磁界による音を遮断することができた。」と記述している。
即ち、5p四方程度の大きさの金属を、耳より少し上の頭部に置くだけで、マイクロ波による脳内での音声の発生はなくなっている。

脳内で発生している音声が、マイクロ波可聴効果、いわゆるフレイ効果によるものであるとすれば、耳の周辺、耳の少し上あたりを、10p四方程度の金属で覆ってみれば、よい。
この金属で覆わないときは、脳内に音声が発生しており、金属で覆ったときに脳内に発生する音声が止まるか否か、実験をしてみれば、よい。

家の中にある金属、例:直径20p程度の金属製鍋の蓋を2個用意して、左右の耳の付近を覆ってみればよい。

この直径20p程度の金属製鍋の蓋では、納得・満足しないのであれば、頭部がすっぽり入る程度の大きさの段ボール箱を用意する。この段ボール箱にアルミホイルを1重でも、2重でも重ねて巻き付け、気が済むまで巻き付け、その箱に頭を突っ込んでみればよい。
これで、前後・左右・上の方向から受けているマイクロ波を遮断することができる。

床下・下方からの照射も・・・・と疑うのであれば、床に寝転がって、前述の段ボール箱を被ってみればよい。
こうすれば、床下・下方からのマイクロ波も遮断できる。

こうした金属によるマイクロ波の遮断で、脳内の音声が消えれば、脳内に発生していた音声は、誰かがマイクロ波を放射していたと言える。マイクロは可聴効果によって、音声が送られてきたと推定できる。
そして、同時に、そうしたマイクロ波照射による被害からも、逃げることができることが判るはずである。

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7.ネットに見られる情報の誤りなど

記:201669


7A.とあるブログから−1


2016
6月に見つけたあるブログの内容を、一部引用

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情報処理学会の発表報告
2016/5/26(
)

Frey(1962)
は、マイクロ波パルスに起因する音と、空気を伝導する音をマッチングする実験を行っており、マイクロ波パルスに起因する音は5,000Hz以上の周波数に対応すると報告しています(文献1)<BEMSJ注:このページでは文献の紹介は割愛>。

更にマイクロ波パルスを頭部に照射する動物実験では、周波数が918MHzであっても、2450MHzであっても、内耳の蝸牛に発生する活動電位は、同じ音の周波数に対応するという実験結果が得られています(文献2)<BEMSJ注:このページでは文献の紹介は割愛>

Guy(1975)
は,周波数が2450メガヘルツ、1秒にパルス3回を照射するという条件で聴覚を刺激したところ,1秒に3回、音が聞こえると報告しています(文献3)。
人間の聴覚の周波数下限は20Hzであり、3Hzの音は聞こえません。
ところで、ピアノでは49番目の鍵盤、即ち、「ラ」の音が440Hzに調律されています。
それでは1秒に3回、「ラ」の鍵盤を叩くと、3Hzの音を出るのでなく、440Hzの音が3回、発生します。
1秒に3回、マイクロ波パルスを人間の頭部に発射したときには、周波数6000〜1万ヘルツの音波が3つ重ねあわされることになります。

ちなみにマイクロ波聴覚効果で聞こえる音の周波数は、脳を媒質として伝搬する音波の周波数であり、この音波の周波数は、基本的には、頭部サイズに依存します。
頭部が大きくなると、音波の周波数は小さくなり、頭部が小さくなると、音波の周波数は高くなります。
*******************

さて、このブログの内容から言えば、
「更にマイクロ波パルスを頭部に照射する動物実験では、周波数が918MHzであっても、2450MHzであっても、内耳の蝸牛に発生する活動電位は、同じ音の周波数に対応するという実験結果が得られています」は、
発信するマイクロ波の周波数を変えても、脳で感知する音は、同じ周波数の音であるとされる。

こうなると、前述の「4A. 1989822日に成立した米国特許4858612号(発明者:特許権者 フィリップ・L・ストックリン)」にあるように、この「ストックトンの特許では、送信する音声信号を、周波数で分割し、音声帯域ごとに異なるマイクロ波の周波数を充てる」というものであったので、この特許では異なる周波数のマイクロ波を充てても、すべて同じ音しか聞こえないので、ダメな・実用にならない特許ということになる。

「頭部が大きくなると、音波の周波数は小さくなり、頭部が小さくなると、音波の周波数は高くなります。」とある。
ということは、外部から、レーダなどで人の脳に向かって 高い音の音声指示を送ろうとした場合、頭の大きい人には送信できない、という難点が生ずる。
送ろうと企む人の頭の大きさによって、低い周波数の声は送ることができなかったり、甲高い声の音声を送ることができなかったり、する。
これでは、会話信号(音声信号)を、マイクロ波を利用して脳に直接送り込むことに、非常に大きい制限がかかることになる。



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8.参考情報

 

8A.マイクロ波可聴のことを誤った他の事例:携帯電話基地局からの電磁波でマイクロ波可聴が起こると主張して、裁判で敗訴した事例


宮崎県延岡市における携帯電話基地局建設に反対する住民との間で裁判になりました。
この裁判では、原告側(住民側)は、建設された基地局から発信されている電波で、住民に耳鳴りなどが聞こえるようになった。これは、マイクロ波可聴効果によるものであると、主張しました。
結果は、これは誤りであり、住民側は敗訴に終わりました。

1)控訴審における論点 マイクロ波クリック音に関するBEMSJのコメント
記:2014-11-5 WEBへの公開:2014-12-12

延岡での携帯基地局裁判の控訴審は最終段階に入った様です。
マスコミや関連する情報誌にもそうした情報が掲載されています。

どうやら重要な争点として「マイクロ波クリック効果」が挙げられているようです。

1
か月前に届いていた電磁波問題市民研究会の会報90号を読んでいます。
この会報には延岡の携帯電話基地局の裁判に関する情報が記載されていました。

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マイクロヒアリング効果は1962年にフレイ論文で指摘されました。

一定の強度(ピーク電力)の電磁波を当てるとクリック音と呼ばれる音を感知すること、理論的には3μW/cm2のピーク電力で生じること、と言うものです。
1974
年にはフォスターらがフレイ論文を実験などで検証しました。

*********************

さて、上記の記述であいまいな点は、「1974年にはフォスターらがフレイ論文を実験などで検証した」のは3μW/cm2のピーク電力といったかなり低い電力照射で、検証したのか、否かです。

また、黒薮氏のWEBサイトに「Media Kokusho」には、平成2695日付けの原告側弁護士の徳田弁護士の意見陳述書が公開されていました。
この陳述書の中に、
***********************
4
 したがって、すべての問題は,本件基地局から放出される1秒間に1200回ものパルス波の強度(電力束密度)が、「ヒアリング効果」の閾値を超えているかどうかの解明にかかっているということになります。

これを解明するうえで、今回、被控訴人(BEMSJ注:被告のKDDI)から提出されたFoster論文(乙第103号証)ICNIRP報告(乙第98号証)は、私たちに決定的な武器を与えてくれたと確信しています。
詳しくは、吉富教授の意見書を精読していただきたいと思いますが、これらの文献によって、本件基地局から放出される電磁波が「ヒアリング効果」の閾値とされる3
5μW/cm2を大きく超えていることが 明らかになったからです。

5
 私たちは,こうしてやっとの思いで答えに辿り着きました。
*********************

この意見書をまとめると
1
)被告のKDDIが基地局は3
5μW/cm2を超える電磁波を放射している。
2
)マイクロ波クリック効果の閾値は3
5μW/cm2である。
3
1)と2)は吉富教授の意見書、もしくは、KDDIが提出した証拠書類であるFoster論文で検証されている。
となります。

私はフレイの1962年論文は全文を入手して読みました。
大きなピーク電力でのクリック音は実験で確認されています。
フレイはこの実験結果から推論で、周囲が静かであればより小さい電力(3
5μW/cm2といった)でもクリック音が感知できるかもしれないとしています。
「より小さい電力でクリック音は感知できる」はこの1962年の論文を読む限り、大電力時に実験で確認できたことからの、推論であって、フレイは実験で確かめてはいません。

さて、フォスターの論文は、全文はまだ読んでいません。概要だけを読んだだけです。
20
ドル程度の出費で論文は入手できるのですが、やっていません。
BEMSJ
の理解では、このフォスターの論文は、フレイの強いピーク電力時のクリック音の実験の再現には成功しています。
しかし、フォスターはより低いピーク電力でのクリック音の感知までは確認していないと思われます(最終的にフォスターの論文全文を読まなければ何とも言えません)。

被告のKDDIから提出されたフォスター論文に、低い電力でもマイクロ波クリック音が確認できたと、されているのでしょうか?
吉富教授の意見書もBEMSJは見ていません。どこにも公開されていないからです。
この吉富教授の意見書の中で、低い電力でのマイクロ波クリックが吉富教授らの実験で確認できた・・・・と記述されているのでしょうか?

マイクロ波クリック音が、フレイの実験条件より低いピーク電力で検知できることがフォスター等の実験で確認されていれば、ICNIRPだけではなく、厳しい曝露規定を定めていた旧東欧圏の電磁波曝露基準の論拠として採用され、曝露基準は厳しい値に設定されていたと思われます。

現実には、旧東欧件の曝露基準設定の論拠に採用されていないことから、フレイのクリック音は大きなピーク電力では発生するが、小さいピーク電力では発生しないこと確定しているのかもしれません。

従って、延岡の裁判では、フォスターの論文で、フレイ論文で推定した3μW/cm2と言った低いピーク電力でクリック音が関知されることを確認してあるか否かで、判決は決まるかもしれません

フォスターの論文で、3μW/cm2でもクリック音が検知されたことを確認されているならば、もしくは吉富教授が実験で確認してあり、学術論文などで発表していれば、原告の勝訴。
フォスターの論文で、3μW/cm2でクリック音の検知が確認されていないならば原告の敗訴となるかもしれません。

BEMSJ
が気になるのは、フォスター論文の提出元です。
乙号証とあるので被告のKDDI側の提出です。
被告側が被告側に不利な論文を証拠として出すとは、思えません。

とすれば、フォスター論文では大きなピーク電力ではクリック音の確認ができたが、3μW/cm2と言った小さな電力ではクリック音の確認を行っていないか、実験したが検知できなかったと、書いてあるのかもしれません。

こうしたことから、この延岡の高裁判決も、原告にとっては厳しい判決になるかもしれません。

控訴審の結審後、マスコミや関連する情報誌などで、「マイクロ波クリック音が証明された、原告の住民に有利」という風潮の記事が見えますが、かなり詰が甘いというか、きちんと確認が取れていないように感じます。


2)高裁判決文の中にあったフレイ論文の再現に関する情報
記:2014−12−17

マイクロ波クリック音に関するフレイ論文にあった実験と、フレイの考察というか実験結果からの推定で3μW/cm2でもクリック音が聞こえることに関する再現実験が行われているかが、この高裁裁判の鍵を握っていた。

高裁判決文の中で、以下の下りがある。
*********************
控訴人(原告の住民ら)の補充主張
(略)
2)マイクロ波ヒアリング効果(BEMSJ注:マイクロ波可聴音、マイクロ波クリック音のこと)について
(略)
マイクロ波ヒアリング効果は、Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され、WHO及びICNIRPによっても承認されたものとなっている。
(略)

3 当裁判所の判断
(略)
6)マイクロ波ヒアリング効果について
(略)
証人吉富は、上記Frey論文について再現実験が行われたかについて知らない旨(証人吉富59頁、60頁)述べている。
(略)
************************

Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され」たのであればと、「吉富は、上記Frey論文について再現実験が行われたかについて知らない」とは言えないはずである。

Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され」たのは、「Frey3μW/cm2の閾値も含めて、Freyの論文については再現実験も行われ、そうしたFrey以外の研究者によって3μW/cm2が閾値である旨の再現実験に成功したので、マイクロ波ヒアリング効果は、科学的にその存在および機序などが解明された」のである旨を、証人の吉富邦明教授がきちんと述べることができていれば、原告(住民)らは勝訴したであろう。

原告側の主張の「その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明された」という記述は、如何なる論拠によるものなのであろうか?
もし、きちんとした論拠なしに、「その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明された」と主張したのであれば、この高裁判決で、原告(住民ら)の敗訴になって、当然と言えるかもしれない。


追記:2015-3-17
3)フレイの研究に関する2015年の吉富邦明教授の講演内容から

2015
214日 東京で開催された「携帯基地周辺の電磁波と健康被害」に関する講演が行われた。
この講演にBEMSJは聴講しなかったが、レジメを入手した。
このレジメにあるフレイ効果に関して、検証を行う。

 

 

 

 

ここに述べているフレイの1962年研究に関しては、既にこの頁でも紹介した。
3μW/cm2のピーク電力密度のマイクロ波でも、周囲が静かで、雑音が皆無な状態では、マイクロ波聴覚効果があると、予測している」ことは、確かである。
ここで注意すべきは、以上のことは、あくまでも「予測」であることである。

 

また、ここで注目すべきは、2インチ四方(5cm四方)の金属防虫網で、マイクロ波可聴音が聞こえなくなった、という実験結果である。



 

「電磁波が脳内の神経細胞に直接届き、振動場を作る *1
1 フレイ1962 デヴラ・デヴィス 携帯電話・隠された真実 PP158-163
とあるが、1962年のフレイの研究は、既に紹介済の情報であり、
デヴィス著も当該の頁を読んでみたが、格別に低電力密度パルスでも発生することを論証はしていない。

「フレイ 1979 マイクロ波聴覚機構仮説のホログラフィック評価」とあるが、この論文を見ると、「ホログラフィック評価を行ったが、仮説は証明できず、他のメカニズムによる・・・」となっている。

当日の講演で、どのように説明したかは定かではないが、少なくともレジメを見た限りでは、3μW/cm2程度のマイクロ波電波で、可聴音が聞こえることを、論証はしていない。

 

問題点3として、耳鳴りの対策例が示されている。

ここで注目すべきは「大貫町 段ボール箱にアルミホイルを貼り付けその中に顔を入れて寝ている人もいる: 耳鳴りを避けるために」とある箇所である。
吉富講演レジメでは、この段ボール箱に頭を入れて寝た場合に、耳鳴りが止んだのか否か、不明である。当日の講演でどのように話をしたのかも不明である。

そこで、BEMSJは、直接、大貫町の関係者に聞いてみました。20154月に、
質問:問題点3にある様な、アルミホイルを貼った段ボール箱に頭を入れて寝たら、耳鳴りが止んだのか? 効果があったのか?
返答:大きな段ボール箱に家庭用のアルミホイルを3重、4重に貼り付けた。携帯電話の受話器はアンテナ3本だったのか、減ったので、電波は低くなっている。この箱の中に、頭だけではなく、胸から上を入れて、布団も入れて、寝たが、耳鳴りは止まなかった。


このことから、
Frey1962年研究によれば、耳の近くに5cm四方の金属網を置いて、電波を遮っただけで、マイクロ波可聴音は聞こえなくなっている。
大貫町の住民の耳鳴りがマイクロ波可聴音効果によるものとすれば、アルミホイルを貼った段ボール箱の中に胸から上を入れた場合、耳鳴りは止まなければならない。
この段ボールでの効果がないことから、大貫町の住民の耳鳴りは「携帯電話基地局からの電波によるマイクロ波可聴効果によるものではない」と、言える。

住民らの耳鳴りは、何か別に原因があり、吉富教授の論は、誤りとなる。

こうしたFrey効果の解釈の誤りから、誤りであることに気が付かずに、「これが証拠だ」と住民側が主張したことが原因・遠因となって、住民側は敗訴になったと、BEMSJは考える。

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8B2009年アメリカWalbert電磁波被害裁判

記;2017−6−13

*以下の記事がWiredニュースのサイトにあった。
http://wired.jp/2009/07/ 06/

********************
2009.07.06 MON 22:00
「脳への電磁的攻撃」:禁止判決と対策サービスも

「精神に作用する電磁放射の攻撃を受けている」として訴えた裁判で、「電子ハラスメント」を禁じる命令が出された。
また、対策サービスを提供する企業も出てきている。

James Walbert
氏は2008年の年末、以前の仕事仲間から、精神に作用する電磁放射の攻撃を受けているとして、これをやめさせるための裁判を起こした。
Walbert
氏は、カンザス州セジウィック郡の陪審員団に対し、Jeremiah Redford氏と取引をめぐって食違いが生じた。
その結果、Redford氏から「放射注入」をするぞという脅しを受けたと説明した。
Walbert
氏によるとその後、電気ショックの感覚、電子的に作られた音、耳の中ではじける音や鳴り響く音を感じるようになったという。

12
30(米国時間)、裁判所はWalbert氏側に有利な判決を下し、Redford氏が「電子的な方法」による嫌がらせをWalbert氏に行うことを禁じるという、画期的な保護命令を出した。
これはまじめな話だ。
(略)
*****************

Walbert氏が20081125日に提訴し、20081230日に判決が下りた、という情報があるが、判決文や、詳しい情報は見つからない。

原告のJames Walbert氏の写真は判決を勝ち取った例として、公開されている。

原告のJames Walbert

 

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8C.殺人は電磁波で脳をコントロールされた結果と訴えた裁判:淡路島事件


*始まり
神戸新聞 2017/2/8の記事から一部引用

******************
被告「脳をジャックされた」洲本5
刺殺初公判えん罪です」などと無罪を主張した。

2015年3月に洲本市で2家族計5人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた平野達彦被告(42)=同市中川原町=の裁判員裁判の初公判で、平野被告は用意をした文書を読み上げ、「今回の事件は完全な平野被告の主張の概要は次の通り。
「いずれについても争います。私は無罪です。本当の被害者は被告とされている私であります。
私の家族や親族も被害者です。私の身体が被害者とされる5人の命を奪ったとするならば、それは工作員が私の脳を電磁波兵器によってブレインジャックして殺害意思を持つよう強制したからです。
(略) 」

*結末 
産経新聞2017年3月22日の記事から一部引用

********************
洲本5
刺殺 平野被告に求刑通り、極刑を宣告 責任能を認定地裁
産経新聞 3/22

兵庫県洲本市で平成27年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺
などの罪に問われた無職、平野達彦被告(42)の裁判員裁判の判決公判が3日、神戸地裁で開かれた。

長井秀典裁判長は被告の刑事責任能力を認定、求刑通り死刑を言渡した。
平野被告は「殺
を犯すように脳を支配されていた。冤罪だ」と主張。
事件前、精神障害の影響で周囲に危害を加える恐れがあるとして2度、措置入院をしており、事件当時の責任能力が最大の争点だった。

検察側は、被告が事件前にサバイバルナイフを購入
したり、殺罪の量刑をインターネットで調べたりしていたことから、「犯行は合理的な判断に基づき、計画性をもって行なわれた」と指摘。
起訴前と起訴後に行われた精神鑑定を担当した医師それぞれの証言も踏まえ、完全責任能力があったとして死刑を求刑した。
(略)
****************

*どうやらこの裁判は高裁に上告されたようです。

*高裁での裁判開始

以下は関西テレビの報道から、一部抜粋して紹介
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男女5人を殺害、一審で死刑判決受けた被告の控訴審「3度目の精神鑑定」を決定 大阪高裁
2018/9/28(
)

兵庫県洲本市で男女5人を殺害したなどとして、1審で死刑判決を受けた男の控訴審が始まり、大阪高等裁判所は精神鑑定を行うことを決めました。
(略)

9
28日に始まった控訴審で大阪高裁は責任能力を改めて調べるため精神鑑定を行う意向を示し、弁護側・検察側双方は「既に2度の鑑定を行い十分取り調べた」などと反対しました。
しかし、大阪高裁は反対を棄却し、来年1月末までをめどに3度目の精神鑑定を行うことを決めました。
*************************

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8D:電磁波の照射で被害を受けたとして、裁判に訴えた例2016


*始まり
以下のブログを見つけた。

電磁波犯罪告訴状
http://blog.livedoor.jp/ganb999/
 にあった内容 
以下すべてブログの内容

*******一部引用 **************
2016
0531
人体電磁波照射犯罪の被害により会社を辞めることになりました。

なぜ?と思う方もいるかもしれません。
この犯罪はやはり奥が深く、悪質な犯罪であることを実感させられました。

人体電磁波照射により、すなわち人体頭部に電磁波を照射することにより、思考盗聴、脳内盗聴ができ、それにより他人の行動を監視することができることは既にわかっているので、集団的犯罪行為により、行動監視が行われているのは、こちらも気がついています。

他の方のホームページでも拝見させていただいておりますが、「人体頭部に電磁波を照射することにより」他人の喜怒哀楽、すなわち他人の感情に対して影響を及ぼし、喜ばせたり、悲しませたり、怒らせたりなどの感情コントロールを行うこともできる悪質な犯罪です。

私の場合は、会社で営業職の仕事をしていたのですが、2016年3月4日(金)を発端として、お客様の訪問面談を行う際にまたは、テレアポ営業を行う際に、お客様が不快を感じる言葉が一瞬頭をよぎるようになりました。

具体的にはお客様に対して、「〜〜君」、「チチカケ」、「バカ」、「死ね」などお客様に対して侮辱的な言葉が頭をよぎったり、またお客様の荷物を踏みそうになったり、暴力行為的なことが頭をよぎったりとはじまりだすとキリがなく、「頭の中を読まれている」=「初対面のお客様に対して不快感を与える」の構図が出来上がってしまいました。

何度も頭の中で「日本死ね!」を唱えながら、打開を図りましたが、このようなことが、営業面談時の恐怖心となり、トラウマとなり、営業どころではなく、何とか無難に面談を終われることができれば、とりあえずホッとするという具合で、営業マンとして営業数字を追求するという本来の仕事ができない状況に陥り、仕事に支障をきたすことになりました。

会社は将来性もあり、やりがいもある、いい会社ではありましたが、人体電磁波照射犯罪により、営業業務継続困難に陥り、この度、会社を辞めることとなりました。
**********************

*裁判の始まりと判決

*******一部引用*************
2016
0618
6
4日(土)から618日(土)までのあわただしい2週間。

6
17日(金)の期限日に裁判所に訴状の補正を提出しました。

2016
1102
人体電磁波照射犯罪行為は現代社会の奴隷制度

私の方は、平成28年5月16日付で、訴訟提起しておりますが、第1審は残念な結果となっております。
1審判決では人体電磁波照射犯罪行為について「電磁波による本件被害の存在自体も一般的に認知されているものではない。」と述べています。

多くの人体電磁波照射犯罪被害者の方達には、本人訴訟で数多く提訴してもらい、人体電磁波照射犯罪被害の認知度を高める努力をお願いしたいと思います。
私の場合は、06GHZ帯の複数の異常な数の周波数を確認しております。

そして本日、平成28年11月11日、控訴しております。
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*控訴審の結果
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2017
0425
裁判についてですが、 平成29年4
13に控訴審判決が出ております。
内容については残念ですが第審と差のない 内容です。
控訴審判決を不服として、平成29年4
18付で上告しております
*************************

地裁、高裁ともに敗訴し、最高裁に上告した模様です。
原告はだれを相手に提訴したのか・・・・などの詳細は全く分かりません。

*最高裁の決定   上告は拒絶

以下の情報がブログにありました。
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2017
0724
電波のの字も出てこない最高裁判所

不特定多数の者による他人に対する人体電磁波照射犯罪行為を直ちに止めさせることを求める作為義務付け請求事件
平成29年(オ)第835号
平成29年(受)第1046号

第1 主文
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。

第2 理由
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立てについて
本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。

平成29年7月20日決定 最高裁判所第一小法廷

これまで私の方で行っていた裁判についてですが、上記の通り、一つの区切りを向かえることになりました。
電波のの字も出てこない残念な内容です。
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9.2016年以降の主として小池誠の論文

 

様々な学会で、マイクロ波可聴に関連する口演を行っている。
全文を読むことができた範囲で、以降に概要と、欠点を紹介する。


9A.電子情報通信学会マイクロ波研究会2016421日の口演から

記:2016−4−22

以下の口演が行われ、BEMSJも聴講した。

********************
タイトル:マイクロ波聴覚効果
発表者:小池 誠

概要
音は聞こえるが,電波は聞こえないとされている。
しかしながら,マイクロ波はパルス波形のときに聴覚を刺激するという実験結果が多数,報告されている。
そこで,本稿はパルス変調されたマイクロ波が音として聞こえる現象,即ち,マイクロ波聴覚効果について紹介する。
マイクロ波パルスが聴覚を刺激する生理機構としては,頭部が音響トランスデューサとして機能してマイクロ波を音響波に変換し,内耳の蝸牛がこの音響波をインパルスに変換し,更に聴神経がこのインパルスを聴覚野に伝える。
*********************

*口演内容の中から
・小池は弁理士であり、アメリカの特許の中にテレパシーに関する特許があることを知り、まぜこうしたことが可能か調べ始めたのが、このテーマに入るきっかけである。
194750万Wのレーダアンテナの前で音が聞こえたということが判ったが、この情報が公表されたのは1956年と、9年後である。これは何か、秘密として公表を妨げていたのではないかと、小池は思っている。

*口演後の質疑応答
Q:口演で使用された技術用語に誤りもある、今後の発表では注意すべき。
A:周波数の高い・低いを「小さいとかにしてしまいました」

Q:マイクロ波可聴が聞こえたとする研究の、実験距離(発信機と被験者の距離)は?
A:多くの研究は室内・電波暗室で行われており、距離は1mとか3mと思われる。


Q:マイクロ波可聴を報告している研究では、マイクロ波パルスは1秒に3回といった条件とのこと、これでは音声周波数としては3Hzとなり、ヒトの可聴周波数(20Hz10KHz)から外れ、聞こえないのではないか? どのような音が感知されているのか?
A:感知された音は、コンとかコリコリと言った音とされる。


Q:このテーマは医学界向けのものと思われる。医学界で発表された?
A:日本の医学界に何度か口演の応募を行ったが、全て、拒絶された。

Q(座長:京都大学 石川容平 纏めとして)この発表は、この研究会の目的・趣旨などと一致していない。今後は適切な他の研究会を探し、そこで行うことを薦める。

*BEMSJの感想:
この口演を聴きましたが、他の研究者の報告の引用、他の特許の紹介という程度で、本人の独自の実験結果などが全く含まれていなく、かつその内容も、私が知っている範囲のことであったので、おもしろくない口演でした。
口演者は、こうした情報を多くのマイクロ波研究者に知って欲しいという願望から、この研究会での発表を試みたのかもしれませんが、かなり多くの方が、マイクロ波可聴を知っていると思います。

こうしたことから、口演後の質疑応答があり、最後に座長が「この口演内容は、本研究会の目的などにマッチしていない、他の研究会などでの発表を試みられた方が良い」という趣旨の発言があったことは、的をえた、うまい表現であったと感心しました。

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9B.情報処理学会の第111回音楽情報科学研究会におけるポスター展示20165


以下の研究会で、ポスター展示に参加した。

掲載誌:情報処理学会研究報告Vo1.2016-1VJS-111 No.35
2016/5/21
タイトル:マイク口波聴覚刺激の概説 一電波が聞こえるというパラダイムに転換一
発表者:小池誠

概要:
科学界は電波が聞こえないというパラダイムが支配している。
しかしながら、マイクロ波は電波の一種であるが、矩形波のときに音として聞こえる現象が繰り返し報告されている。
そこで、電波が聞こえないという旧来のパラダイムから電波が聞こえるという新たなパラダイムに転換することが求められる。
このような視座に立脚して、パル ス波形のマイクロ波が聴覚を刺激する現象について概説するとともに、気導、骨伝導及びマイクロ波聴覚効果を統一する理論的枠組みを提示する。


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9C:電子情報通信学会の技術と社会・倫理研究会(SITE201663日の口演から


以下の口演が行われた。
*******************
タイトル:秘密保護法と通信技術
発表者:小池誠

抄録:
従来,国家公務員法,地方公務員法,自衛隊法は,それぞれ,国家公務員,地方公務員,並びに,防衛省の職員及び自衛官に守秘義務を規定する一方,故意に守秘義務に違反する行為を処罰した。
ところが,201312月に制定され,201412月に施行された特定秘密保護法は守秘義務違反を処罰するだけでなく,更に特定秘密を不正に取得する行為も処罰するものである。
このような観点から特定秘密保護法は戦後で最初のスパイ防止法という側面がある。
しかしながら,特定秘密保護法は研究者が研究したり,学会発表する行為までをも取り締まるものではなく,これらの行為に対して特定秘密保護法の刑罰規定が及ぶものではない。
憲法に定める学問の自由の重要性を強調するとともに,学問の自由は刑法35条に規定する正当業務行為の解釈に反映されるべきである。
キーワード: マイクロ波可聴効果 以下略
******************

この口演にはキーワードとして「マイクロ波可聴効果」があり、口演者は軍事秘密に指定されているかもしれないマイクロ波可聴効果を利用した機器に関する研究を行っても、特定秘密法に触れない・・・・ということを言いたいのかもしれない。

 

 

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9D.電子情報通信学会音声研究会201610月開催での口演から 

記:2016−11−14

*口演の概要
******************************
タイトル:マイクロ波聴覚効果をインタフェースに応用した音声対話システム
発表者:小池 誠

あらまし:

音声対話システムは,入力されたメッセージを変換して,メッセージを出力するオートマトンであるが,本稿はメッセージの出力インタフェースにマイクロ波聴覚効果を応用した無線通信を応用することを提案する。
斬新な出力インタフェースが,何も知らないユーザに対して強烈な心理的効果を発揮する。
音声対話システム及び無線通信に関する要素は多岐な学問領域に還元できるが,いずれの要素も第二次世界大戦中の軍事技術に起源がある。

軍事技術は永年に渡って秘匿される傾向にあることに鑑みて,本稿の出力インタフェースを組み込んだ音声対話システムが既に軍情報部の秘密作戦に利用され,統合失調症のような精神病質を秘密裡に誘発しているという仮説を提唱する。
***************************

*この論文を読んでみつけた大きな問題点

**********************
4.6.
パルス変調
4段階として,パルス変調する。パルス波形のときにマイクロ波聴覚効果が発生するからである。
4.7.
スペクトル拡散
この米国特許はスペクトル拡散にもウルトラワイドバンド通信にも言及していないが,この無線通信には直接拡散スペクトル拡散,インパルス・ラジオ方式のウルトラワイドバンド通信が応用されている。
これに伴って, 送信機から照射される電磁波エネルギが極めて広い周波数帯域に分散し,スペクトル・アナライザーのノイズフロアに埋もれることになる。
従って,対話システムに組み込まれた送信機から照射するマイクロ波は,乱数又は疑似乱数を取得しない限り,検出することができない。

******************

赤字の箇所が疑問点である。
「スペクトル拡散方式を用いているので、通常の電波測定器では測定が不可能である。よって、人に知られることなく、電波を測定しても測定できない状況にしている」というのはわかるが、

「そうした技術を利用して、ヒトにマイクロ波可聴効果が発生するマイクロ波を照射している」としても、ヒトの脳に「乱数又は疑似乱数」に関する機能がなければ、ヒトの脳は照射をうけたマイクロ波を解読することができない ことになる。

ヒトの脳には、こうした「乱数又は疑似乱数」に関する機能はないので、小池誠の説く仮説は意味がない ということになる。

もう一つの欠陥は、マイクロ波可聴は、ノイズレベルをはるかに超えた、非常に強い電波強度でのみ可聴が可能である、ということで、スペクトラム拡散でノイズレベル以下の弱いマイクロ波強度にしてしまえば、マイクロ波可聴効果は発揮しえない。

こうした意味で、マイクロ波可聴が現実の生活環境下で起こり得るという説の為に、ノイズレベル以下・・・・というスペクトラム拡散技術の話を持ち出しても、だめなのである。

 

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9DA.小池誠のヘルスケア研201611月口演から

記:2018−2−28

以下の報告がある。

*****************
掲載誌: 信学技報 IEICE Technical Report MICT201654201611
タイトル:リモートセンシングによる脳波計測
発表者: 小池誠

あらまし
通常、脳波は頭皮に設置された電極を介して計測される。
これに対して、本稿は、頭皮など身体に近接した位置に電極を設置することなく、遠隔から脳波を計測するリモートセンシングを紹介するものである。
レーダをアクティブ・センサに応用し、レーダ用送信機から頭部に指向性電波を照射し、レーダ用受信機が頭部で反射した反射波を受信する。
この反射波に脳波成分が含まれているので、脳波成分を復調する。
このようなリモートセンシングはアクティブ・センサの−種であるが、反射波通信として把握することもできるし、ブレイン・マシン・インタフェースとして把握することもできる。
計測した脳波からニューロフィードバック・コンピュータが制御信号を計算し、送信機がこの制御信号を乗せた搬送波を頭部に照射することにより、ターゲットの脳波を所望の脳波に変更するとともに、ターゲットの行動を変えることができる。

本文の中に以下の記述がある。

6
l.軍事機密
軍事技術は機密として秘匿される傾向にあり、学術論文、特許文献、学会発表などにより公表されるものではなく、永年に渡って軍事技術が秘匿されることは一般的なことである。
例えば、スペクトラム拡散通信は1940年代に開発されたが、1982年になるまでスペクトラム拡散通信があることは秘匿されていた。
IEEE Transactions on communication 1982
5月号がスペクトラム拡散について特集を企画して、スペクトラム拡散通信の機密が正式に解除されたのである。
その後、スペクトラム拡散通信に関する技術が進歩して、第3世代携帯電話でCDMAとして規格が採用されている。スペクトル拡散では1982年まで40年前後に渡って機密に指定されていた。
************************

BEMSJのコメント:
さて、「スペクトラム拡散通信は1940年代に開発されたが、1982年になるまでスペクトラム拡散通信があることは秘匿されていた。」とあるが、本当だろうか?

以下の情報にある様に、1940年代に開発され、発明者は1942年に特許を取得しているので、この技術は1942年には公開されている、と言える。
したがって、小池誠の論は正しくない。


INTERFERENCE TECHNOLOGY
日本版 2014年1月号に以下の解説がある。
**************
スペクトラム拡散クロック発生 ‒ 理論と論争
スペクトラム拡散の歴史

2次世界大戦中、アメリカ海軍は、無線制御の魚雷が送信電波と同じ周波数の強力なRF信号によって妨害されるという問題を抱えていた。オーストリアの女優のHedy Lamarr Keisler Markey氏とピアニストで作曲家のGeorge Antheil氏は、カリフォルニア工科大学の電気工学教授の助けを借りて、この問題を解決し、図2<割愛>に示す「暗号化通信システム」がU.S.パテント番号
2292387として1942811日に特許を取得した。

デバイスには、送信機の周波数を高速で切り替えるメカニズム(現在、周波数ホッピングと呼ばれている)を使用した。
魚雷搭載の受信機に類似のデバイスを追加し、同様の周波数切り替えを行い、送信信号を捕らえた。
魚雷を制御している信号は、単一周波数の外部RF信号に妨害されるのに十分な時間、信号周波数を決して滞留させることはなかった。
*************************

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9DB.小池誠の電子情報通信学会音声研究会20171月口演

記:2018−3−1

以下の口演が行われた。
********************
掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report SP201665201701
タイトル:ブレイン・マシン・インタフェースが応用された音声対話システム
発表者:小池誠

 あらまし 
本稿は音声対話システムの出力インタフェース、入力インタフェースの双方にプレイン・マシン・インタフェースを応用することを提案する。
出力インタフェースとしては、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信により、対話システムが出力した音声をユーザに伝える。
入力インタフェースとしては、頭部で反射した反射波からユーザの脳波を検出し、人工ニューラルネットワークがユーザの脳波をメッセージに変換し、このメッセージが音声対話システムに入力される。
反射波を検出するときに、振幅に限られず位相も検出することにより、脳波の位相も検出できる。

音声対話システムとユーザが離れていても対話が可能であり、同意なしにユーザに使うときには、考想化声、対話性幻聴などシュナイダの一級症状を誘発することができる。
****************************

BEMSJ
注:「対話性幻聴などシュナイダの一級症状・・・」は、統合失調症に関する判定基準です。
即ち、発表者は統合失調症の原因を、マイクロ波可聴によるものと主張したいらしい。


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9E.小池誠のブログ201702から「電波防護指針値以下でのマイクロ波可聴の検証」


以下は小池誠のブログにあった内容
http://blogs.yahoo.co.jp/patentcom/14818819.html#14818819

********一部引用************************
論文執筆中
2017/2/2(
) 午後 8:15 学会 工学

2017
121日、土曜日に東京大学本郷キャンパス工学部2号館で開催された電子情報通信学会音声研究会で、ブレイン・マシン・インタフェースに関して発表したのだが、この際、ブレイン・マシン・インタフェースの一種という観点で、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信に言及した。

すると、この1月の音声研究会で、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信の安全性について質問があった。
これに対して、電波安全基準を満たしていても、マイクロ波聴覚効果は観察される旨を答えた。

(略)

ところで、携帯電話は耳元で1ワット近いマイクロ波を発射している。
マイクロ波出力の半分近くが頭部に照射される一方、半分以上が頭部のない空間に照射されることになる。
携帯電話を使用しているときには、控えめに推定しても、0.1ワット以上のマイクロ波が頭部に照射されているのは確実である。
そして、日常生活で携帯電話を使っているが、この程度のマイクロ波照射で健康被害は生じていない。
さて、携帯電話と同じレベルのマイクロ波照射であっても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は十分に可能である。

このように文章で可能だと書いて、その通りと納得してくれるとよいのだが、それほど単純でないのが学者の世界。

そこで、最近は電波安全基準を満たしても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信が可能であるという趣旨の論文を執筆している。
電子情報通信学会ヘルスケア・医療情報通信研究会は2017511日、512日に機械振興会館(東京都港区芝公園、東京タワー隣)で開催される。
この研究会の日時、場所などは下記の公式サイトで確認できる。
http://www.ieice.org/~mict/

この5月の研究会で、電波安全基準を満たしたマイクロ波通信について発表する予定である。

ヘルスケア・医療情報通信研究会には、ヘルスケア、医療に関する通信の専門家が集結している。
例えば、脈拍とか、呼吸とか、会話中の口の動きに関する信号を通信する方式などである。
赤ちゃんのおむつが濡れたら、おむつから携帯電話などに信号を送信するという通信の研究開発をしている研究者もいる。

しかしながら、人間の頭部に電波、マイクロ波を照射して、音声を伝えるという通信の研究者は私だけである。
音声対話システムのインタフェースとして音声研究会で発表することも検討したのだが、通信方式の詳細に触れることになるので、今回は、通信の専門家が集合する研究会にしました。
*****************************

 

さて、「これに対して、電波安全基準を満たしていても、マイクロ波聴覚効果は観察される旨を答えた。」に関する検証を行ってみる。

3Aマイクロ波可聴音ICNIRPガイドラインに見る閾値 で述べたように、

確かにマイクロ波可聴の受信者の電波曝露状態では、日本の曝露基準以下であっても、可聴音は感知できるだろう。

日本の電波曝露帰陣では、マイクロ波に関しては平均電力でしか規制していないので、平均値を低くし、瞬間値をできるだけ大きくすれば、マイクロ波可聴音は検知できるだろう。

しかし、一つの課題があります。

マイクロ波の受信者と、マイクロ波発信機の間の空間での電波強度である。

受信者の場所では電波防護指針値以下でも、マイクロ波発信機に近づけば、近づくほどに曝露基準値を超えることになる。

すなわち、受信者と発信機の間には、誰も立ち入ることができないという極めて限定した条件を設定しなければならない。

学術的な研究会・論文ではこういう条件に関しても論及する必要がある。

そして。上記のような条件下では、マイクロ波可聴を感知する被験者の位置では電波防護指針値以下の曝露であることしか言えないので、それ以上のことは何も言えないので、学術研究の場で発表するような事柄ではないと、考える。

携帯電話と同じレベルのマイクロ波照射であっても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は十分に可能である。」に関する検証行なう。
携帯電話の電波出力を仮に0.1Wとする。
マイクロ波可聴が聞こえるのは、パルス幅を10μ秒の短いパルスの時間とした時、瞬間的に
10kW/m21W/cm2に及ぶ大きな電力を照射しなければならないので、
携帯電話の電波出力は通常360度全方向に発信されているが、これを1p平方の平面積にだけ集中して発信させることができる特殊なアンテナを用いたとしても、0.1W/cm2であり、マイクロ波可聴は検知されない。
1.7mm四方、面積3mm2の狭い範囲に電波を集中できるアンテナがあって初めてマイクロ波可聴が可能となる。

果たして、どのようなアンテナで可能であろうか?
実現不可能ではないかとBEMSJは考える。
アンテナからの電波をどこまで細く絞れるかは、 10Fを参照

さらに、考察を継続する。
「マイクロ波可聴が聞こえるのは、パルス幅を10μ秒の短いパルスの時間とした時、瞬間的に10kW/m21W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射しなければならないので」と言うことは、電力密度10kW/m2の電界強度を空間インピーダンス377オームとして計算すれば、
1940V/mピークという非常に大きい電波強度になる
これは、小池氏の「スペクトラム拡散通信を用いて、ノイズ以下にすることによって人知れず、対象者の頭部に直接音声を送ることが可能」などと言う論理とは全くかけ離れたことになる。
この1940V/mピークという電波の強さは、測定は可能であるが、瞬間的なパルス波を測定できる性能を持った測定器でないと測定できないので、注意は必要である。

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9F.小池誠の20173月情報処理学会での口演


以下の発表が行われた。

掲載誌:情報処理学会第79回全国大会 2017316
タイトル:講演6F-02 情報リテラシーとテレパシー
発表者:小池 誠

1
 はじめに
インターネットは玉石混交の情報に満ち溢れている。
偽情報を見破るのは簡単なことも多いが、ときには情報の真偽を見極めるのが困難なこともある。

21
世紀の現代日本ではテレパシーは一般に不可能とされている。
ところが、インターネット雑誌Wired Newsは、米軍がマイクロ波を照射して脳内に音を発生させる非殺傷性兵器について報道した(1)。この兵器の原理としてマイクロ波聴覚効果に言及しており(1)、非殺傷性兵器の真偽は簡単に判断できない。

そこで、この都市伝説について科学的に検証した。

すると、驚くべきことに、この記事に記載されている通り、マイクロ波はパルス波形のときに音として聞こえる現象が多数の論文で報告されており、再現実験も成功していた(23)。
更に、パルス波形のマイクロ波が音として聞こえるしくみも既に実験で解明されていた(45)

更にまた、米国空軍が人間の頭部に電波を照射して、マイクロ波聴覚効果により音声を伝える通信方式について米国特許6470214号及び6587729号を取得していた(67)。
以下、本稿はこれらの概略について述べる。

BEMSJ注:引用1Wired Newsの報道はWired News, 200878日の記事で
『マイクロ波聴覚効果(フレイ効果)を使って、脳内に音を発生させる非殺傷型兵器”MEDUSA”。
1
年以内にデモ版が
完成予定で、暴徒を抑止するといった軍事目的以外にも、人の潜在意識に働きかけるサブリミナル・メッセージなどへの利用が考えられるという。
米軍が初期開発に資金を拠出していた、マイクロ波を使って脳内に音を作り出す非殺傷型兵器。
しかしその完成品は、筆者が”New Scientist”誌で報じたとおり。』
で、Medusaに関しては、前述の項を参照

3
 テレバシー通信
上述のようにパルス波形のマイクロ波が音として聞こえる現象があるので、理論的には、パルス波形のマイクロ波を頭部に照射して音声を伝える通信が可能ということになる。
また、パルス波形のときに聴覚を刺激することから、通信方式は
パルス変調を応用することになる。
また、音声信号の時系列において、音響エネルギが大きい時には、頭部に伝えるマイクロ波の電磁波エネルギが大きくなり、音響エネルギがゼロの時には、頭部に伝えるマイクロ波の電磁波エネルギもゼロになることが望まれる。
すると、
振幅変調を応用することになる。

BEMSJ注:パルス変調するとか、振幅変調するとかと言う記述で、マイクロ波可聴効果で、テレパシーとして音声を直接相手の頭部に伝えることが可能になるとの発表者の意見である。
マイクロ波可聴効果はパルス性マイクロ波では音は発生するが、振幅変調したマイクロ波では頭部では変調波に応じた音声は不可能であり、パルス波の波高値を振幅変調してもダメであろう。
発表者の論は現実から乖離している。

 

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9G.週刊プレイボーイ 2017517日号に登場 


2
頁にわたった記事が掲載。

その一部を以下に転載、

 

この記事によれば、2017318日に開催された情報処理学会で、テレパシーは実用化されているという説を発表した。
小池誠のこの発表を聴講した参加者は、取材の為に参加した週刊プレイボーイの記者を含めて、10人ほどであったとある。
40
人も入れる会場に、10人程度とは寂しい限りであろう。

この記事の中で小池誠は
1.マイクロ波可聴効果で音声を脳で直接認識できる、と。
2.無線と違って、傍受さえずに通信が可能なテレパシー
と言っている。

マイクロ波可聴効果のマイクロ波は、無線通信技術である。
こうしたことに、矛盾がある。

関心のある方は週刊誌を読んでいただくとしても、BEMSJが読んだ限りでは、全く面白くない記事である。

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9H.電子情報通信学会 ヘルスケア・医療情報通信研究会 20175月開催における口演


以下の口演が行われた。
************************

掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report RCC20175MICT20175201705
タイトル: テレパシー通信の理論 −マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信一
発表者:小池誠

あらまし 
マイクロ波聴覚効果とは矩形波のマイクロ波が音として聞こえる現象である。
そこで、マイクロ波を搬送波として、
音声信号でパルス符号変調を行い、更に、頭部にマイクロ波ビームを照射することにより、マイクロ波聴覚効果により頭部が音声信号を復調する。
具体的には、音声信号の振幅が大きい時間セグメントで、頭部に照射される電磁波エネルギが大きくなるようにパルス符号変調がされている。
マイクロ波安全基準を満たすために、個々のパルスが複数の短パルスに分解されている。
************************

「音声信号でパルス符号変調を行い」とあるが、頭部で受けたマイクロ波からいかにして、復調を行うのであろうか????

関心のある方は、原文全文を読んでください。

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9I.小池誠宇宙航行エレクトロニクス研201705口演から


以下の口演がある。
**********************
掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report SANE20172201705
タイトル: サイレントレーダ :マイクロ波聴覚効果を応用したスペクトル拡散レーダ
発表者: 小池誠

あらまし 
第二次世界大戦前後にマイクロ波レーダ及びスペクトル拡散通信が開発された。
しかし、レーダの歴史において、スペクトル拡散レーダの起源は必ずしも明らかになっていない。
また、第二次世界大戦中にマイクロ波レーダから発射されるマイクロ波パルスが音として聞こえる現象が観察されているが、この現象を応用すると、マイクロ波を搬送波として音声信号でパルス符号変調されたマイクロ波通信は受信者の頭部に直接、音声を伝えることが可能となる。
そこで、特許文献を調査することにより、第二次世界大戦頃にスペクトル拡散レーダが開発されたことを示す。

本文に以下の記述がある。
2
.スペクトル拡散
2
1.序
スペクトル拡散通信では、信号の周波数帯域を広げることにより搬送波をノイズに隠すことが可能となる。
マイクロ波を搬送波として音声信号でパルス符号変調されたマイクロ波通信、即ち、テレパシー通信にスペクトル拡散が応用されていると搬送波は検出することができなくなる。

更に自動追尾レーダを応用して、人間の頭部を自動的に追尾したときには、人間が移動していても、人間の頭部にパルス符号変調された矩形波マイクロ波ビームを継続的に照射して、マイクロ波聴覚効果により音や声を受信者の頭部に直接、伝えることができる。
しかしながら、上述のように、
スペクトル拡散のため、頭部に照射されているマイクロ波は検出されないということが起きる。

************************

小池氏は「スペクトラム拡散方式でマイクロ波を送信した場合、受信側ではマイクロ波を検出できず、知られずに、対象者の頭部にマイクロ波可聴効果による音声伝達が可能」と言いたいのかもしれない。
「スペクトラム通信を利用したマイクロ波は検出できない、すなわち、測定器などでは検出できない」という仮説は、正しいと言えるのか?

昨今の技術で、身の回りにある携帯電話の無線伝送は、スペクトラム拡散方式を利用している。
もし、スペクトラム拡散方式の電波が検出できないとなれば、携帯電話の端末はどうやって電波を受信するのであろうか????
携帯電話の端末で通話できることは、電波を受信していることになる。
電波を受信できるということは、電波の測定を行えば、測定ができるということである。
即ち、小池氏の仮説は誤りと言える。


そもそもスペクトラム通信とは、
***********************
従来の通信方式
式は出来るだけバンドを狭くして妨害波から守る事でしたが、同周波数の妨害波やノイズの場合は防げません。
スペクトラム拡散は逆に変調波帯域を広げる事で耐ノイズ性を上げるのです。

つまりバンドを広げる事でバンド内の何処かにノイズ信号が入って
来ても、全体から見れば小さなノイズとなるのです。
信号を意識的に擬似ノイズの中に埋もれさせるのです。

変調信号は信号と擬似ランダム信号から構成されますが、擬似ランダム信号はあくまでも擬似であって、はっきり解っているものでなければなりません。
検波後に差し引きし、元の信号を再生
出来るのです。
それで送受信機双方に擬似ランダム信号発生器が必要になるのです。
疑似ランダム信号は、送受信機で、全く同じパターンパルスでなければならないだけではなく、更に同期もとらなければなりません。

この方式
40年前には米軍で研究されており、携帯等に利用されたのです。
特徴は、方式自体が秘話性を持つ事で、秘話装置を追加する必要が無いことです。
*******************

即ち、通常の振幅変調された電波などは傍受され、容易に復調されて、通信の内容が漏れます。
しかし、スペクトラム拡散方式の場合は、疑似ランダム信号(スペクトラム拡散コード)で変調することで、秘話性を持っていることが特徴で、スペクトラム拡散コードが判らないと、電波の到来は傍受されても、通信の内容は漏れないのです。

「電波で送った通信の内容が漏れない」ことを、小池氏は「電波の到来を検出できない」と誤ったものと推定できます。

 

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10.情報を追加していきます。



10A.スペクトラム拡散レーダ

 

「スペクトラム拡散方式のレーダを使えば、照射する相手は測定器での電波検出は不可能な状態で、「音声指令をマイクロ波可聴効果」を利用して、直接脳に伝送することができる」という説がある。
これを検証する。

BEMSJの結論は、「不可能」である。

1)スペクトラム拡散通信とは

以下のサイトにある情報を引用する。
*********************
https://tiinjapan.wordpress.com/2017/10/01/
スペクトラム拡散通信について/comment-page-1/

“スペクトラム拡散通信には大きく2種類あります。
1つ目はDS-直接拡散方式 
元の信号に疑似乱数コードをかけて広い周波数に薄める形をとる方法

2
つ目はFH-周波数ホッピング方式 
疑似乱数コードを搬送波の周波数変化に適用して高速に飛ばす方法

******************

2)スペクトラム拡散レーダとは

以下のサイトの情報を引用する。
*****************
https://www6.atwiki.jp/army2ch/pages/236.html#id_56d389a1
 

スペクトラム拡散レーダってどんなものですか?
これが配備されるとステルスでも探知できるって本当ですか?
文字通り、複数の波長にわたって操作するレーダです。

一番の特長はむしろ探知されにくいことです。
一定の波長で強い電波を発信し続けることがないので。
このためF-22F-35のようなステルス機が使用するレーダとして採用されています。

また、特定の波長に絞った妨害には強いので、ECM下でも能力が落ちにくいのも利点です。

ステルス機探知が得意と言うほどではありませんが、スキャンする波長のどれかがステルス機の弱点(電波反射対策が不十分)に一致すると、その部分で反射が得られるので、一定の波長のものより有利ではあるでしょう。
実際には完璧なステルスなど不可能ですから、上手にソフトを組み、臨機応変な波長変更を行えば、かなり使えるのかも知れません。

ステルス機対策のレーダとしては、むしろ長波長レーダが注目されており、逆に米は長波長レーダ対策のECMの開発を進めています。
*********************

https://news.mynavi.jp/article/military_it-2/
 にあった情報の引用
******************
ステルス性とレーダ探知の兼ね合い

ただし、F-35はステルス機である。
せっかくレーダ反射を低減して敵のレーダによる探知を避けるようにしても、自分がレーダ電波を出したのでは「闇夜に提灯」、敵機のレーダ警報受信機(RWR : Radar Warning Receiver)に探知されてしまう。それを避ける方法は二種類ある。

ひとつは、自機のレーダを使用する場面を局限して、他の手段によって敵情を得ることである。
たとえば、早期警戒機(AEW : Airborne Early Warning)や空中警戒管制機(AWACS : Airborne Warning And Control System)機を随伴させて、そちらのレーダに探知を任せてしまい、探知結果を受け取る方法がある。
この辺の話は、次回に詳しく取り上げることにしよう。

もうひとつの方法は、逆探知されにくいレーダを作ることである。
「そんなことできるのか」と思われそうだが、可能である。
それがLPI(Low Probability of Intercept)レーダと呼ばれるものだ。
具体的にいうと、スペクトラム拡散通信技術を利用している。

たとえば、IEEE802.11無線LANで使用している直接拡散(DSSS : Direct Sequence Spread Spectrum)というスペクトラム拡散通信技術がある。
これを利用して、レーダが発信する際に拡散符号を乗じて、広い周波数範囲に拡散したシグナルを送信する。
それの反射波が戻ってきたときには、送信したときと同じ拡散符号を使って元のシグナルを復元する


これがなぜLPIになるかというと、特定の狭い周波数帯に的を絞って聞き耳を立てているRWRは、拡散によって「薄められた」シグナルしか受信できないから、結果として逆探知が難しくなる理屈である。
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3)BEMSJの検証

「1つ目はDS-直接拡散方式 元の信号に疑似乱数コードをかけて広い周波数に薄める形をとる方法」を使ったスペクトラム拡散方式のレーダで、マイクロ波可聴効果を利用して、音声信号「あいう おい・おい」を送信する。

「あいう おい・おい」という音声信号を「疑似乱数拡散コード」をかけてマイクロ波で送信したとする。
照射を受けた人の頭部で、マイクロ波から「音」を検出するが、「疑似乱数拡散コード」がわからなければ、脳では元の音声信号「あいう おい・おい」に復調できない。

この拡散コードを利用したスペクトラム拡散通信は、送信者と受信者が共に拡散コードを知っている場合にのみ、通信が可能となる。
したがって、拡散コードがマイクロ波の照射を受けた人が知らないので、マイクロ波可聴効果を利用した「直接拡散方式のスペクトラム拡散レーダ」を利用しての人の頭部への直接的な音声信号の通信は不可能となる。

2つ目はFH-周波数ホッピング方式 疑似乱数コードを搬送波の周波数変化に適用して高速に飛ばす方法」を使ったスペクトラム拡散方式のレーダで、マイクロ波可聴効果を利用して、音声信号「あいう おい・おい」を送信する。

周波数ホッピングとは、周波数を例えば、101MHz、102MHz、103MHzと変化させることである。
音声信号「あいう おい・おい」に合わせて、マイクロ波の周波数を変化させることになる。
マイクロ波の照射を受けた頭部では、101MHz、102MHz、103MHzであっても、すべて同じ「カリカリ」と言った音しか発生しない。
これでは、これでは相手の脳に「カリカリ」といった音は発生しても、「あいう おい・おい」と言った音声信号の伝送にはならない。

4)スペクトラム拡散レーダに関するアメリカ特許の例

以下の特許がある。
この特許は出願日(発明日)が1965年で、特許としての登録は2002年となっている。
詳細は不詳であるが、日本・欧州などの特許制度の「特許庁に出願した日付で、発明とみなされる、1日でも早く出願した方が認められるという先願主義」と異なり、2011年以前のアメリカの特許制度では、「出願前に発明済みであることを決められた方法で証明できれば、出願は後でも、先に発明したとして権利が認められる先発明主義」であった。
2011年にアメリカは国際協調として、先願主義に変更した。
この特許は、いつ出願したか不明であるが、「発明者は1965年に発明した」と主張して、認められたのであろう。

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発明者:Richmond et al.
発明日(出願日):Apr. 5, 1965
登録日:Date of Patent: Jul. 16, 2002

ABSTRACT
 概要
A silent radar system which detects a target and its position without the countermeasure operator located at the target being able to detect the presence of the radar.
サイレントレーダは、目標物を検知し、かつ、目標物の位置にいる操作者が対応措置をとることがない、レーダの存在を検知できないものである。

The silent radar operates by transmitting signals with specific characteristics which allow optimum processing by the radar while taking advantage of the limitations inherent in typical signal receiving equipment.
サイレントレーダは、典型的な信号受信装置の固有の制限に関して優位性を持つレーダの最適な過程ができる特定の性質をもつ送信波によって操作する。

The silent radar transmits low energy references cited per cycle signals which are wideband, purely random noise, e.g. spread spectrum signals.
サイレントレーダは、広帯域であり、真にランダムなノイズ(例:スッペクトラム拡散信号)である信号のサイクル毎に、参照として例証する低電力で送信される。
***********************
この概要の部分の翻訳はあまり良い翻訳ではない、ちょっと翻訳しにくい。

この特許の意味は、特許のFig 2を引用してみる。
搬送波(マイクロ波)を、「そのまま」か「180度位相反転させる」か を切り替えるが、この切り替えをランダムなノイズで行い、レーダ波として発信するというもの。
その他の実施例では、「ランダムなノイズ」の代わりに、「ランダムなバイナリーコード」で行う、というもの。
Fig2を 肝心な部分を赤くして、以下に図示する。



この方式では、ランダムなノイズで搬送波(マイクロ波)の位相を変化させて発信し、対象物から反射して戻ってきた受信波を、ランダムなノイズを使って復調して、対象物の検出を行うものである。

ランダムなノイズで搬送波(マイクロ波)の位相を変化させて発信し、照射を受けた人の頭部でマイクロ波から音を検出しても、どのような方法で、どのような順序で、位相が変化しているのかの事前の情報がないので、照射を受けた人は、音声信号を復調することはできない。

ところで、
このFig.2はパルス波を発信するパルスレーダではなく、連続波(搬送波を連続的に発信する)レーダを意図している。
なぜならば、Fig.2に搬送波をパルス変調する箇所が見えないからである。

連続波レーダとは?
********************
Wikipediaより
連続波(CW)信号を送信するレーダである。
純粋な(変調を行わない)CWレーダの場合、送受信信号間のドップラー偏移を測定することで、距離変化率を測定することはできるが、リターン信号電力の測定による不確実な推定以外に、目標との距離を測定することができない。
**********************

また、とある軍事関連の解説サイトでは
*************
連続波レーダ
指向性の強い電波を用い、ドップラー効果を用いた計算で方位を計測する。
反射波が送信された時刻を特定できないため、目標までの距離は測定できない。
枯れた技術だが、現代でもイルミネータや一部の監視レーダに見られる。
*****************
とある。

マイクロ波可聴効果を利用した音声伝送技術の観点からは、この連続波レーダではマイクロ波可聴音は発生しない。
マイクロ波可聴音が発生するのは、パルス性のマイクロ波に限定されているからである。

よって、この特許に記載されたFig.2の実施例では、「マイクロ波可聴効果で音声伝送が可能」とする論拠には、まったく利用できない。


以下の緑の部分は、レーダの技術には素人のBEMSJとしては、ちょっと自信がない箇所です。
*****************
この特許では、Fig. 4で、パルス波レーダでの実施例を挙げている。

説明のために単純化してみる。
レーダから発信する電波を、最初のパルス期間1μ秒は正の位相で、ちょっと間をおいて、その次の1μ秒のパルス期間は180℃遅らせた負の位相で発信させるとする。
対象物との距離が一定、すなわち、目標物が移動しない場合は、周囲に存在する様々な周波数の電波の中から反射して戻ってきたと選択して電波を受信して、最初に戻ってきた反射波の戻るまでの時間を計算して、発信した電波の位相関係が最初は正、その次の期間は負として、扱えば、対象物との距離を博することができる。この場合に限って、レーダとしては有効利用(対象物までの距離測定が可能)できる。

ところで、対象物が高速で移動しているとする。
最初の期間1μ秒で発信した電波の反射波を、A時間後にレーダで受信する。次の1μ秒で発信した電波の反射波を、A-α時間後にレーダで受信する。即ち、対象物が近づいている場合である。
こうなると、次の期間1μ秒に発信して戻ってきた反射波の時間は、どのような条件で電波を発信したか、確認することはできない。この「次の期間1μ秒」の発信電波が反射して戻ってきたとしても、この反射波は検知できず、目標物を見失ってしまう。

レーダの実務には素人のBEMSJが考えても、この方式のレーダは、対象物が海上の動きの遅い大型船の探索には利用できるのであろうが、移動の素早い航空機の探索には全くと言ってよいほど、使いものにはならない。

この様に考えると、このアメリカ特許はクズ特許と言える。

*****************************

この特許のFig.4の実施例、パルス波レーダの変調(ランダムなノイズ)によるものとしても、頭部では音は発生するとしても、変調方式・コードが受けた人に知らされていないので、復調することはできない。
したがって、この方式でも「あいう おい・おい」と言った音声信号は伝送できない。

発明権利の会社「System information and electric system integration Inc.」をネットで検索してみたが、該当する会社は見つからない。

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10B.特許・実用新案の限界

記:2017−12−30

 

「活水器」の表示に関する科学的な視点からの検証について

平成172

東京都生活文化局

という報告書に、以下に示すことが記述されている。

 

 

注記すべきは、「同様の内容が記載された実用新案登録証を提出」したが、「実用新案登録は、当該考案による効果を証明するものではない」と判定されていることである。
このことは、特許や実用新案が登録されているとしても、特許や実用新案で記述されている内容が、そのまま「景品表示法」に定める「表示が正しいという判定の論拠」としては認められない、と言うことを意味する。

 

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10C2006年アメリカ陸軍公開文書に見るマイクロ波可聴

 

以下の文書が情報公開制度によって公開されている。
DEPARTMENT OF THE ARMY
アメリカ陸軍部
DEC 13 2006
 
Freedom of Information
 情報公開
Mr. Donald Friedman
 フリードマン氏殿   という文書である。

BEMSJ注:請求人(フリードマン氏)は、シークレットサービスによって彼と彼の家族が、特殊な電子兵器によって攻撃を受けていると感じている人の様である。そのために、彼はアメリカの情報公開請求制度を利用して、アメリカ陸軍に対して、関連する情報の開示を求め、その結果として、アメリカ陸軍の1998年の報告書が開示されたものとみられる。>

BEMSJ注:一読完了した。非致死性兵器に関する情報として、電磁波の熱作用、マイクロ波可聴、レーザ兵器に関するものをまとめただけで、格別に、兵器として開発中・開発した・・・には触れていない。マイクロ波可聴に関しても、一般に知られているような情報のレベルである。>

以下は、この報告書の理解に重要なポイントです。
関心のある方は、それ以外の箇所は原文などの全文を入手して読んでください。

原文
Incapacitating Effect: Microwave Hearing:
Microwave hearing is a phenomenon described by human observers, as, the sensation of buzzing, ticking, hissing, or knocking sounds that originate within or immediately behind the head.
There is no sound propagating through the air like normal sound.
This technology in its crudest form could be used to distract individuals: if refined, it could also be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse code or other message systems, possibly even by voice communication.

BEMSJ
の仮訳
無力化の効果:マイクロ波可聴
マイクロ波可聴は、人間の観測者によると、頭部の内部または後頭部で発生する耳鳴り、カチカチ音、スースー音、ノック音の感覚として表現される現象である。
通常の音のように空気中を伝播する音は発生しない。
未熟な形でのこの技術は、群衆をけちらすために用いられることができた。
もし改良されたならば、この技術は、モールス符号かもしくは音声通信も可能かもしれないその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができたであろう。
<言い換えると、「この技術は改良されず、・・・・・直接通信を行うことができなかった」、という意味になる。>


ある翻訳の例:
無力化の影響:マイクロ波の聴覚
マイクロ波による加熱は、人間の観測者によると、頭部の内部または後頭部で発生する耳鳴り、カチカチ音、スースー音、ノック音の感覚として表現される現象である。
通常の音のように空気中を伝播する音は発生しない。
この技術を最も単純な形態で用いると、注意散漫になる。
改良した場合、モールス信号やその他のメッセージ体系、あるいは音声通信により、入質や拘束者と直接対話する場合に用いることも可能になる。

議論
ここで、英文の意味を吟味する。
This technology in its crudest form could be used to distract individuals:」関しては、デモ隊などを蹴散らすために、マイクロ波可聴効果を利用して、群衆の頭内に「カリカリ」といった奇妙な音を発生させることにより、群衆を意気消沈させることは可能だと思う。

if refined, it could also be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse code or other message systems, possibly even by voice communication.
この部分は、非常に意味深長な箇所である。

Morse code or other message systems」という表現で、間にorが入っていることがおかしい。モールス信号で「できた」というのであれば、その他のメッセージ方式でもできたという意味で、Orではなく、andでなければ、全体の意味が取れなくなる。
また、possibly even by voice communicationpossiblyという「可能かもしれない」という表現も、「できた」というのであれば、この表現もおかしい。

マイクロ波可聴を利用した場合、モールス信号を用いるのであれば、直接通信は可能である。
例えば、「カリカリ」を「あ」、「カリカリカリ」を「い」、「カーリ」を「う」・・・・と定めれば、頭部で「カリカリ カーリ カリカリカリ」と聞こえれば、「あうい」という音声信号を受信できる。

ここで、Couldの意味を考える。
************** 英語の勉強のサイトから ************
could”と聞くと、単に“can” の過去形として「過去の能力や可能性を表す」のに使うという意味で覚えていて、常に“could” とは過去の要素と考えている学習者も多いであろう。
でも、実際には“could” は仮定法として使われるほうが多い。

だから 気をつけないと、話者は「過去にこういうことが出来たのだ」と話しているつもりでも、聞き手は現在「もしやろうとしたら、こんなことも出来るのになあ」と言っているのだと誤解する可能性もある。

仮定法:現在・過去の反対
I wish I could go with you.
 一緒に行けたらよいのだけど。
BEMSJ注:残念だけれども、実際は行けないと言っている。行きたいのだが・・・・と願望を表している。>
You could have won, if you hadn
t fallen down. 転ばなかったら勝てたのに。
BEMSJ注:実際は転んで、残念ながら、勝てなかったと言っている。勝ちたかった・・・・・という願望を表している。>
**************************

上記の文章が、以下になっているとすれば、
They were Refined and it could also be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse code and other message systems such as by voice communication.
その技術は改良された。 そして、モールス符号及び音声通信と言ったその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができた。 という明確な情報となる。

結論として、
if refined, it could also be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse code or other message systems, possibly even by voice communication.」は
「もし改良されたならば、この技術は、モールス符号かもしくは音声通信も可能かもしれないその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができたであろう。」
言い換えると、「この技術は改良されず、・・・・・直接通信を行うことができなかった。過去の願望を表している」という意味になる。


ある翻訳の例にあるような、この2006年公開文書が「アメリカでマイクロ波可聴による音声通信ができていた」ことを示している、とするのは過ちであろう。

 

追加:

この2006年陸軍報告書には、以下のマイクロ波可聴に関する記述もある。
いずれも、可能性には論及しているが、「可能である」、「兵器として実用化ができた」といった「断定情報」は記述されていない。

Possible Influence on Subject(s)
Application of the microwave hearing technology could facilitate a private message transmission.  It may be useful to provide a disruptive condition to a person not aware of the technology.
Not only might it be disruptive to the sense of hearing, it could be psychologically devastating if one suddenly heard "voices within one's head."

仮訳:
対象者への可能性のある効果
マイクロ波可聴技術の応用により、私的なメッセージの送信が容易にすることができる。
この技術に気づかない人が混乱に陥る様にするために利用されるかもしれない。
聴覚を混乱させるだけではなく、頭の中に音声が突然聞こえることにより、精神的に困惑させることができる。

原文
Technological Status of Generator/Aiming Device
This technology requires no extrapolation to estimate its usefulness. 
Microwave energy can be applied at a distance, and the appropriate technology can be adapted from existing radar units.

Aiming devices likewise are available but for special circumstances which require extreme specificity, there may be a need for additional development.
Extreme directional specificity would be required to transmit a message to a single hostage surrounded by his captors.

Signals can be transmitted to long distance (hundreds of meters) using current technology.
Longer distance and more sophisticated signal types will require more bulky equipment, but it
seems possible to transmit some type of signals at closer ranges using man-potable equipment.

発信機と補助機器の技術状況

この技術は、有益性を推定するために、外挿法は要求されない。(意訳:わかっているだけの情報で、この技術の有用性を判断できる。)
マイクロ波エネルギは遠くまで照射することが可能であり、既存のレーダ装置に採用されている技術を利用することができる。
補助装置の類も入手可能であるが、非常に特殊な条件を要求する特異な環境での使用に関しては、追加の更なる開発が必要かもしれない。
拘束者に取り固まれた1人の人質にメッセージを送信する場合には、極めて指向性の強いという特殊性が要求される。

現在の技術を用いると、数100メートルという距離まで送信できる。
さらに長距離の場合や、さらに精巧な信号方式のためには、大型で扱いにくい機器が必要となる。しかし、人が持ち運べる機器を使用して、近距離用に、ある種の送信機は可能と思われる

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10D.ロシア1999年報告「マインドコントロール戦争とロシアの安全保障」

記;2018−2−7

以下の報告がある。たぶん原文はロシア語。
Psychotronic War and the Security of Russia
 マインドコントロール戦争とロシアの安全保障

by V.N Lopatin and V.D. Tsygankov
Moscow, 1999

これを英訳している。
by Cheryl Welsh, Director
Citizens Against Human Rights Abuse, Cahra
 人権悪用に反対する市民連合
September 2001

以下の2点が重要とBEMSJは考えたので、仮訳をつけて紹介する。
関心のある方は、全文を入手して読んでください。

P13: Scientifically Proven Victim Symptoms
科学的に確認された犠牲者の症状

Symptoms 症状

Scientifically Proven

科学的な確認

Scientifically Feasible and Military Interest

科学的な可能性と軍事的な関心度

1. Microwave Hearing. (DIA Report 1976), NASA

DOC AD AO90426, Dr. Allan Frey, Dr. James Lin

1.マイクロ波可聴 Frey研究、Lin研究

Yes

Yes

4. Inject words, numbers into brain via EMR waves. U.S. News, 2000, J. Norseem

電磁波を使った脳への言葉や数字の直接伝送

No

Yes, review by military for funding

研究資金のためのレビュー

8. Remote manipulation of human behavior

from space宇宙からのヒトの行動の沿革操作

 

 

81. Russian Federation of Space Exploration Scientific and Technical Council,

member Anatoliy Pushenko

ロシア連邦宇宙開発科学技術会議:

会員Anatoliy Pushenko

No, credible account of 1960s Russian weapons programs

1960年代のロシアの武器開発のための予算に信用できる記録なし

Yes

 

P44
Mind-Altering Microwaves
 マイクロ波によるマインドコントロール
November 22,1976
 19761122

The Pentagon agency's report distributed within the government last March said that biological effects which could alter anti-personnel uses is the phenomenon known as microwave hearing.
去る3月に政府内で配布されたアメリカ国防省のエージェンシ(局)の報告には、anti-personnel usesを変更できる生体効果はマイクロ波可聴と言われる現象であると書かれていた。

"Sounds and
possibly even words which appear to be originating intracranially (within the head) can be induced by signal modulation at very low average power densities," the study said.
脳内に発生させる音と、もしかして言語(音声)を、非常に低い平均電力密度で信号を変調することによって誘起することができる。

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10E.ロシア2007Binhiマインドコントロールの研究から

記;2018−2−7

以下の研究がある。

Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis
 マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi
General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences

e-waffen.de
ドイツの電磁波攻撃を受けているとする人々のサイトにあった情報で、Binhi論文の発行年などは不詳、引用文献には2007年のものもあるので、その後の発行と思われる。
2007
6月の発行という情報がある。
類似の単行本は2009年に刊行されている。

興味ある個所のみを、仮訳をつけて紹介する。

P7
に以下の記述がある。
Nonetheless, the Air Force Research Laboratory supported the works on microwave hearing that lasted from 1994 to at least 2002.
The work within the SBIR Contract F41624-95-C-9007 was conducted under the title
Communicating Via the Microwave Auditory Effect and the results of that work are still classified, which is known from the US Air Force response to FOIA request dated 1999.
それにも関わらず、空軍研究所は1994年から少なくとも2002年に終わるまで、マイクロ波可聴に関する研究作業をサポートした。
SBIR
契約F41624-95-C-9007の中の作業は、マイクロ波可聴を利用した通信という題の基で行われ、そしてこの作業の成果は現在でも機密指定されている。アメリカ空軍は、1999年に情報開示に対して、そのように回答している。
<注:さて、この研究はどこまで進んだのか・・・・・? 本校に関する追加の調査に関しては こちらに   >

以下の記述がある。
According to the review (Elder and Chou, 2003) effective frequencies for the effect range from 2.4 MHz to 10 GHz, and the
fundamental frequency of the induced sounds is independent of the EMF frequency and dependent upon head dimensions and individual particularities.
For these reasons it is hardly possible to transfer words or phrases to the brain in this way.

Elder
Chouによる2003年のレビューによれば、このマイクロ波可聴の効果がある有効な周波数は2.4MHzから10GHzであり、脳に誘起される音の基本周波数は電磁波の周波数には無関係で、頭部の大きさと個々の特性によって定まる。
この理由から、このマイクロ波可聴と言う方法で脳内へ言葉や文節を伝送することは極めて低い可能性である。

<注:Elderの2003年論文に関しては、上記に紹介済

また、以下の記述もある。

『インターネットにある情報によれば、1970年代のアメリカNASAによる研究は、マイクロ波可聴は低電力密度で起こることを見出している。』


具体的な電力レベルや情報源は記述されてない。
<NASAはどのような研究をした???>

このNASAの研究に関しては、2JBの項を参照


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10F.アンテナから放射される電波を、どこまで細く絞ることができるか?

 

1)アンテナのビーム径(ビーム幅)の実力のデータから

 

*フェーズドアレイレーダー のビーム径に関する情報:Wikipediaから
気象用:気象観測レーダ(気象庁)
2014
年度配備予定。Xバンドを使い、10秒で全天を走査する(10秒かかる理由は、レーダ本体では水平方向の走査が構造上できず、アンテナを機械的に回転させて水平方向の走査を行うからである)。
情報量が1カ所100Mbpsとなるので情報処理技術の開発が求められている。

 

15,128本のスロットアレイアンテナによる「デジタルビームフォーミング(DBF)」である。
横倒しにした長さ2mのスロットアンテナを縦方向に128本並べ(サイズは約2m×2m、ビーム幅は約1°)、縦方向(仰角方向)に電子走査を行う1次元FAアンテナであり、解像度は1°である。
半径1560km、高度14kmまで観測できる。

以上の情報からビーム径は1度程度であることが判る。

*パラボラアンテナのビーム径の計算式

オーム社 新版衛星通信入門 野坂邦史・村谷拓郎共著 によれば

パラボラアンテナの電力半値ビーム幅θはθ=70λ/D)(度)で近似できる。

    ここでD:パラボラアンテナの直径 λ:送信電波の波長

 

2)頭部に局所的に電波を照射しようとした時の、必要なビーム径の計算

顔の一部のみに電波を照射しようとする場合、例:直径5cmの円内に限定して照射 

・距離10mから5pに絞るとすれば ビーム径は 単純に アークタンジェント(0.005=0.29°

・距離2mから5pに絞るとすればビーム径は、アークタンジェント(0.025)=1.4°

・距離2.5mから5pに絞るとすればビーム径は、アークタンジェント(0.02=1.14°

 

即ち、ビーム径は1度程度かそれ以下に、細く、絞る必要がある。

 

3)パラボラアンテナの大きさを大きくして、ビーム径が細くなるようにした場合

 

周波数3GHz λ=10cm でビーム幅を1度とするにはアンテナの直径はいくらになるか?

D=70λ/1°=70×0.1m=7m

即ち直径7mの大きさのパラボラアンテナを用いれば、ビーム径は1度になる。

 

アンテナの工学的な初歩知識として、アンテナから発信された電波は、アンテナから少し離れた位置まで来ないと、ビームは細くならない。即ち、ビーム径が1度と言うのは、アンテナからある一定以上の距離以上離れた場合に限定される。
アンテナの直近の電波の状況を「近傍界」、一定以上の距離を離れてビームが1度になるような状況を「遠方界」という。

直径7mのパラボラアンテナで、ビームが絞られる遠方界と見なせる距離Rは、理論式から

R=0.62/λ より 0.6×7×7/0.1294

即ち、1度というビーム径になるのは、294m以上の遠方においてに、限定される

 

参考までに、距離300mにおけるビーム径は Tangent(1°)×300m0.0174×300m5.22m

遠方界で1度というビーム径に絞れる7m直径のパラボラアンテナの場合は、1度になるのは294m以上の遠方であり、300mの距離ではビーム径は5.22mと広がっている。

 

 

4)パラボラアンテナの大きさを小さくして、遠方界になる距離をアンテナの直近に持ってきた場合

 

周波数3GHz λ=10cm でアンテナの直径を30pと小さくする。

ビーム径=70λ/D =70×0.1m/0.323° 

ビーム径は23度と広がっている。

 

直径30pのパラボラアンテナで、ビームが絞られる遠方界と見なせる距離Rは

R=0.62/λ より 0.6×0.3×0.30.10.54

 

距離1mにおけるビーム径は Tangent23°)×1m0.424×1m43cm

距離10mにおけるビーム径は4.3

距離100mにおけるビーム径は43m 

7mのアンテナよりビーム径は太いことは明白。

 

したがって頭部に直径5cm程度の区域に限定して電波を照射しようとしても、現在のパラボラアンテナでは不可能である。

 

 

5)マイクロ波レンズを利用した場合

前述のパラボラアンテナは開口アンテナとも言われ、放射電波を細く絞りこむことができた。
しかし、電波をより細くするためにはアンテナの口径を巨大にしなければならない。

そこで、光を光学レンズで細く絞り込むように、電波を「電波レンズ」を使って絞り込むことも可能である。

マイクロ波可聴が起こるのは、ICNIRPガイドライン(1998年)の解説によれば、200MHzから6.5GHzの周波数範囲である。

*電波レンズとは? 以下に「日本大百科全書(ニッポニカ)」の解説から引用する。
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電波レンズ
電磁ホーンの開口面に備え、放射電波の位相をそろえるもの。
電磁ホーンの長さを一定にして開口角を広げれば、開口面は大きくなるが、開口面上の電界の位相は、中心から離れるにつれて遅れ位相となり、同相ではなくなる。

したがって、正面方向では、開口面上の各点からの放射電界が同相で加わらないので弱くなり、側方で強くなる場合がある。
この欠点を除くため、開口内部に損失の少ない誘電体を置き、開口面上で電界の位相が同相となるようにその形状を決めれば、正面方向では同相で加わり、鋭い放射ビームが得られる。
このときの誘電体の形状は回転双曲面となる。これを誘電体電波レンズあるいは遅相形電波レンズ(誘電体内では電波の速度が遅くなる)という。

誘電体のかわりに、導波管の中の電波の位相速度が真空中よりも速くなることを利用した進相形の電波レンズがある。
これは、電界と平行な導体板を半波長以下の間隔で平行に並べ、その断面を回転楕円(だえん)面としたもので、導波管形電波レンズともいう。
電磁ホーン内の電波の等位相面は球面状になっているから、中心から遠いところでは進行距離が長く、位相が遅れるので、レンズの中を通すことによって位相を進ませ、開口面上で同相になるようにしたものである。

誘電体レンズは、高い周波数のマイクロ波帯になると誘電体損失が大きく、また、導波管形のレンズは周波数帯域が狭く、かつ構造も複雑になり、現在はあまり使われていない。
誘電体を用いるかわりに導体板を平行に並べ、電波の伝搬距離を強制的に長くし、これによって中央部の位相を遅らせ、開口面上で同相になるように構成したものをパスレングスレンズpath length lensといい、断面の形状は誘電体レンズと同じく、回転双曲線である。
パスレングスレンズアンテナは、日本電信電話公社(現日本電信電話会社)が最初に東京―大阪間のマイクロ波通信回線用のアンテナとして用いたが、現在はほとんど用いられていない。

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*マイクロ波レンズは市販されている。

キーコム社のサイトから

マイクロ波レンズ


マイクロ波レンズは、球面波を平面波に変換できるので、鋭い指向性が得られます。
KEYCOM
は、マイクロ波、ミリ波およびサブミリ波用のミリ波レンズを取りそろえています。
なおレンズ表面での電波の反射による挿入損失の増加や多重反射による共振問題は、KEYCOM独自の反射防止膜により解決しました。


ミリ波(30GHz−300GHz)に関しては、
ミリ波レンズの応用例

@レンズアンテナへの応用

A電磁波センサへの応用

Bカセグレンアンテナへの応用

レンズアンテナは開口面アンテナの一種ですが、他の開口面アンテナと比較して電波の通路妨害がないので直交偏波を送受でき、また指向性を高く出来ます

センサをミリ波レンズの焦点位置に置くことにより、センサ感度が増大したのと 同様の効果が得られます。また、熱遮断を必要とする時には有効です。

カセグレンアンテナの一次放射器にミリ波レンズを使用すると、副反射鏡を小型化でき、効率が上げられます。



レンズ有効径mm

焦点距離mm

030,050,100,200,300

030,050,100,200,300

 

焦点距離が最大でも30pである。

頭部に強いビームを照射しようとした場合には、電波レンズは頭部の30p前に置かなければならない。


20GHzで、レンズ口径30pの場合、ビームは3度程度に絞ることができる。

キーコムのサイトには、マイクロ波可聴効果が表れる6.5GHz以下の周波数における電波レンズがあるか否かの記載はない。

*アメリカ軍文書に見る「マイクロ波レンズ」

1991
年の「Desing and Testing of a Lightweight, Planar Microwave Lens」という文書である。
BEMSJはまだこの文書の全文は読んでいない。
軍用レーダなどに使用されたのかもしれない。

 

*軍用レーダにマイクロ波レンズを採用した例

AN/SPG−49レーダにマイクロ波レンズを採用 
 周波数:5.4GHz−5.9GHz
 ビーム径:1.8

 

 採用されたマイクロ波レンズ 2.8m×2.8m×80p(厚さ)

 


*Ebayで売られていた電波レンズ
周波数:47GHz 売価:600ドル  大きさは不詳

 2018−4−24の記録

 

*アンテナの教科書に載っているレンズアンテナ

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Used at the higher microwave frequencies (often preferred to reflectors at
 frequencies > 100 GHz) and are useful in mm microwave region.
レンズアンテナはマイクロ波周波数帯の高い周波数領域で使われ、100GHz以下で、ミリ波帯で有効である。

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*本日の、中間的な結論

電波を細く絞って、狭い範囲に局所的に照射しようとしたとき、開口アンテナと言われるパラボラアンテナだけではなく、電波レンズを用いて電波を細く絞ることも可能である。

しかし、この電波レンズは、
電波の中でもより波長が短く、光に近い領域、すなわちミリ波(周波数30GHz−300GHz)帯では有効とされる技術である。
マイクロ波可聴が起こるのは200MHzから6.5GHzであるとされる。
周波数5.4GHzの軍用レーダに電波レンズが用いられたことは確かであるが、このレーダにしてもビーム径は1.8度程度である。
電波レンズという技術があるからと言って、マイクロ波可聴を容易に起こさせることができるとは、言いがたい。

 

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10G. 2009年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施


以下の講演を実施しました。 テーマは一般的な電磁波に関する解説です。


特定非営利活動法人 テクノロジー犯罪被害ネットワーク

84四回被害者の会「東京」開催  2009222

会場:中央区明石町区民館 第4号室

 

主な内容:

1)電磁波とは何か

2)体で感じる電磁波:磁気閃光、マイクロ波可聴音

3)電波の強さと指向性

4)電磁波シールド

5)他

 

この時のレジメを公開します。   こちらへ

 

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10H2009年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施

 

以下の講演を行いました。

 

特定非営利活動法人 テクノロジー犯罪被害ネットワーク

第190回  東京定例会

場 所: 東京しごとセンター  5階  セミナー室

2018224日 午後1時〜5時

テーマ:マイクロ波可聴による音声伝送は可能か

 

この時のレジメを公開します。   こちらへ 

 

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10I.取り下げられた論文 2005年超音波による犯罪

 

以下の論文が刊行されたが、この論文は「取り下げ」となっている。
掲載誌:日本都市計画学会 都市計画報告書No.3 20052

タイトル:超音波を利用した都市環境を破壊する組織犯罪

著者:高橋栄人

 

この論文は ちらに

注:マイクロ波可聴とは無関係であるが、類似のテクノロジー犯罪の原因と主張する論文が書かれていたので、参考までに紹介する。

取り下げの理由は、都市計画学会によれば「著者より登載データ等において齟齬があることから取り下げの要望を受けました」とのことです。