編集開始:2016-5-31 最初のWEB公開:2016-6-4 最終更新;2022-12−16
1.本稿の目的
2.マイクロ波可聴に関する研究論文などから
2A.レーダの近くにいると音が聞こえるという現象
2B.Freyの研究-1 1961年の論文
2BA:Freyの研究-2 1962年の研究
2BB.Freyの1969年論文
2BC.Freyの研究 1971年
2C:Freyの研究-3 1973年の研究
2CA.Freyの1975年の研究から
2D:Freyの研究-3 1979年の研究
2DA:Freyの1998年論文
2E:1974年のフォスターの研究
2F.その他の研究から
2FA.Taylarら猫でのマイクロ波可聴1974年
2FB.Guyら猫でもマイクロ波可聴1975年
2G. 1975年のJustesenの論文より
2GA.Olsenらの1976年研究
2GB.1983年望月らのマイクロ波聴覚刺激の論文
2GC.1995年頃のアメリカ空軍研究所の研究
2GD.ICNIRP1998年ガイドラインに見る定見としてのマイクロ波可聴
2H.渡辺住明らの1999年の論文から
2I.Watanabeらの2000年研究から
2J.オーストラリアのARPENSAの報告書2002年に見るマイクロ波可聴のメカニズム
2JA.BEMS誌 Elderら2003年論文 マイクロ波可聴
2JB:2007年Binhiの研究からNASAの1970年代の研究調査
2K.2009年アメリカ空軍研究所の報告にみるマイクロ波可聴
2L.2014年Yitzhakらの研究
2M.Stankiewiczの2013年論文「マイクロ波可聴」
2N.多氣らの2018年研究
2O.EMF
Portalのサイトにあったマイクロ波可聴の解説
2P.総務省で「マイクロ波可聴効果の研究すべき」との方向2018年
3.実験室外の一般的な住環境下で、マイクロ波可聴は聞こえるか?
3A.マイクロ波可聴音ICNIRPガイドラインに見る閾値
3B.一般住環境下でのマイクロ波可聴は可能か?
3C.マイクロ波可聴を検知した時に受ける電波強度の測定は可能
4.アメリカ等の特許にみるマイクロ波可聴
4A.1989年8月22日に成立した米国特許4858612号(発明者:特許権者 フィリップ・L・ストックリン)
4B.二つのアメリカ空軍の特許
4C.アメリカ1976年遠隔脳波測定に関する特許
4D.東芝の特許2006年遠隔脳波測定
4E.アメリカBrunkan特許1989年
4F.オランダ出願1992年特許
4G.Kreithenのアメリカ特許にみるマイクロ波可聴と鳥よけ
4H.中国でも「他人の脳の直接制御はまだできていない」
5.各種関連情報
5A.2001年頃にアメリカ空軍によるマイクロ波兵器の開発
5B.Medusa
5C:2004年米軍はイラクに電磁波比殺戮兵器投入を計画
6.中間の結論
6A.脳内に発生する音声がマイクロ波可聴によるものか否かの検証方法の提案
7.ネットに見られる情報の誤りなど
7A.とあるブログから−1
8.参考情報
8A.マイクロ波可聴のことを誤った他の事例:携帯電話基地局からの電磁波でマイクロ波可聴が起こると主張して、裁判で敗訴した事例
8B.2009年アメリカWalbert電磁波被害裁判
8C.殺人は電磁波で脳をコントロールされた結果と訴えた裁判:淡路島事件
8D.電磁波の照射で被害を受けたとして、裁判に訴えた例2016年
8E.無線通信で健康被害に、ドワンコ会長が訴えられた2014年
8F.「マインドコントロールの拡張」を読んで
8G.アメリカでマイクロ波兵器に関する裁判1998年
8H.電磁波攻撃を受けているとした殺人事件、新居浜市
8I.宮城県栗原2024年電磁波被害裁判
8J.電磁波被害解決に不当な調査料を請求したとして逮捕された事例2022年
8K.電磁波攻撃の対応 弁護士ドットコムニュースにあった内容
9.2016年以降の主として小池誠の論文等
9A.電子情報通信学会 マイクロ波研究会2016年4月21日の口演から
9B.情報処理学会 第111回音楽情報科学研究会におけるポスター展示2016年5月
9C:電子情報通信学会 技術と社会・倫理研究会(SITE)2016年6月3日の口演から
9D.電子情報通信学会 音声研究会2016年10月開催での口演から
9DA.小池誠のヘルスケア研2016年11月口演から
9DB.小池誠の電子情報通信学会音声研究会2017年1月口演
9E.小池誠のブログ201702から「電波防護指針値以下でのマイクロ波可聴」の検証
9F.小池誠 2017年3月情報処理学会での口演
9G.週刊プレイボーイ 2017年5月17日号に登場
9H.電子情報通信学会 ヘルスケア・医療情報通信研究会 2017年5月開催における口演
9I.小池誠の宇宙航行エレクトロニクス研2017年5月口演から
9J.小池誠テレパシーに関する情報処理学会研究報告2017年6月
9K. 小池誠ブログにあった「研究会発表を認めなかったことに対する裁判」の状況
9L.小池誠の情報処理学会研究報告2018年
9M.小池誠のWikipediaでの行動
9N.小池誠2018年12月生理学会の東京談話会で口演
9O.小池誠の情処学会全国大会2018年口演から
9P.小池誠の民事調停2019年
9Q.小池誠の想定「防衛省のアンテナから電波を発信して、マイクロ波可聴を利用しているかもしれない」の検証
9R.小池誠の国を相手にした裁判 開始は?その後どうなったか?
10.追加の情報
10A.スペクトラム拡散レーダ
10B.特許・実用新案の限界
10C.2006年アメリカ陸軍公開文書に見るマイクロ波可聴
10D.ロシア1999年報告「マインドコントロール戦争とロシアの安全保障」
10E.ロシア2007年Binhiマインドコントロールの研究から
10F.アンテナから放射される電波を、どこまで細く絞ることができるか?
10G.2009年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施
10H.2018年テクノロジー犯罪被害ネットワークで講演実施
10I.取り下げられた論文 2005年超音波による犯罪
10J.自衛隊関係に対する情報公開請求
10K.TVやパソコン用モニタを利用したマインドコントロールのアメリカ特許2003年
10L.キューバでの音声攻撃はマイクロ波可聴ではないかもしれない
10M.フレイのカエルの心臓鼓動の研究からマイクロ波パルスで人の心拍数を制御できるか?
10N.デルガドの牛の実験では電磁波攻撃は不可能
10O.マイクロ波可聴効果の実験
10P.中国での事例からV2K
10Q.アメリカでの裁判例からV2K
10R.マインドコントロールではない音声攻撃
*一般的なマインドコントロール関連
11A.Maidenら2006年研究 インターネットにみるマインドコントロール
11B.電磁波による攻撃の可能性を説いたベッカーの本から
*幻聴関連
12.2018年那波「幻聴・幻覚はどうして起きるのか?
13.精神医学2003年杉山通の報告
13A.日テレ放送2020年 「The 突破ファイル」銀歯でラジオ幻聴
*光刺激関連
14.光刺激
*実例から
15.電磁波攻撃を受けていると主張していた大沼安史
16.電磁波攻撃を受けているとして、周囲の電磁波の測定を行った事例
*防護グッズ等
17.Yahooニュースにあった毎日新聞2022年4月18日の記事から
巷に「レーダを用いたマイクロ波可聴・マイクロ波可聴効果・マイクロ波聴覚・マイクロ波聴覚効果・フレイ効果を利用して、ヒトの脳に直接音声信号を伝送できる」、「レーダを用いたマイクロ波可聴を利用して、誰かが、意図的に、私の脳に直接的に、音声による指示を送ってくる、こうした電磁波攻撃にさらされている。統合失調症と言われる病気の原因は、レーダを用いたマイクロ波可聴である」という説がある。
この説が技術的に、科学的に、実現がほとんど不可能であることを、多くの論証をもって、まとめてみる。
注:マイクロ波可聴以外の、何か、BEMSJのまったく知らない技術で、隣人などに「電磁波などで音声信号などを送信」することがあるかもしれない。そうした領域のことは、本稿の範囲外とする。
マイクロ波可聴効果と言ったり、マイクロ波聴覚効果と言ったりする。
ここではマイクロ波可聴効果という用語を多用する。
参考:2016年10月21日 に「マイクロ波可聴」をキーワードに以下の検索エンジンで検索してみました。 結果は Yahooでは8,700件中1位でヒット Googleでは8,700件中1位でヒット Gooでは検索件数非表示で、1位でヒット Niftyでは1,740件中1位 でヒット しました。 これは非常にうれしいことです。 結果は Yahooでは91,700件中1位でヒット Googleでは91,700件中1位でヒット Gooでは検索件数非表示で、1位でヒット Niftyでは6,600件中1位 でヒット しました。 これは非常にうれしいことです。 |
尚、マイクロ波可聴に限定されないかもしれないが、電磁波による攻撃で被害を受けている・・・・で裁判になった事例(で、判決が下り、その内容などが判明した事例に限定して)に関しても、このページで紹介することにする。
「第二次世界大戦中に、戦場でレーダアンテナの近くで、マイクロ波の可聴を観察していましたが、秘密にされていました。
1962年に米国コーネル大学アラン・フレイ教授が、レーダ用送信機を使った実験結果を論文にして、マイクロ波聴覚効果を発表しています。」
という解説が、ネット上に散見される。
課題1:Freyの1962年の研究論文より早い時期に、「レーダの近くで音が聞こえる」ということを報告している公知の書物はあるか?
それとも軍事秘密として、公開されることはなかったのか?
Wikipediaでは、1962年以前に行なわれたとするFrey以外による報告の論拠を示していない。
「マイクロ波聴覚効果
マイクロ波聴覚効果あるいはフレイ効果とはパルスマイクロ波あるいは変調マイクロ波によって、クリック音・変調音・単語が誘発される現象である。
これらの音は受信機なしに直接人間の頭の中に生成される。
この効果は最初に第二次世界太戦中にレーダトランスポンダの付近で作業する人によって報告された。
これらの誘発音は近くの他の人には聞こえない。
後に、マイクロ波聴覚効果は、短波長の電磁波で誘導されることが発見された。
冷戦時代に、アメリカ合衆国の神経科学者アランHフレイ(Allan
H. Frey)が、この現象を研究し、マイクロ波聴覚効果の性質に関する情報を最初に公開した[1962年論文]。」とある。
おなじくWikipediaには
「参考文献
1.R.C. Jones,S.S. Stevens,and M.H. Lurie. J. Acoustic. Soc. Am. 12,281,1940
2.H. Burr and A. Mauro. Yale J. Biol and Med 21:455,1949
3.H. von Gierke. Noise Control 2,37,1956
4.J. Zwislocki. J. Noise
Control 4: 42,1958」がリストされている。
「H. Burr and A. Mauro. Yale J. Biol and Med 21:455,1949」で検索すると以下の論文がヒットした。
掲載誌:Yale J Biol Med. 1949 Jul; 21(6): 455–462.
タイトル:Electrostatic Fields of the Sciatic Nerve in the
Frog
研究者:H. S. Burr and Alexander Mauro
この論文は、カエルの体内の電界の研究で、マイクロ波可聴とは無関係であった。
「H. von Gierke. Noise Control. 2,37,1956」で検索すると、
1962年のFrey論文で引用している「耳栓の遮蔽効果」の研究結果であった。
「R.C. Jones,S.S. Stevens,and M.H. Lurie. J. Acoustic. Soc. Am. 12,281,1940」も1962年のFrey論文で引用している「耳に電極を入れての、音の研究」論文であった。
1962年のFrey論文には、研究を始めていきさつなどには触れていない。
したがって、Freyが何か公知の情報で、レーダ電波と可聴のことを知ったか・・・・に関しては、情報は得られない。
手元に1990年光文社発行、カッパサイエンス「電磁波が危ない」(吉永良正著)があり、そのP40に以下の記述がある。
『まずは、クリック音について。この異様な聴覚効果が初めて報告されたのは、40年以上もまえの1947年のこと。
マイクロ波のパルスを頭に照射すると、その人にはパルスと同調したクリック音が聞こえるというのである。
しかも、どこか外部から音が聞こえているのではなく、頭の芯のほうから聞こえてくるようだというのだから、これほど気味の悪い話はない。
その後の研究で、ふたつの事実が判明した。
ひとつは、こうした聴覚効果を生じさせるには、マイクロ波のパルスが相当高くなければならないという事実。もうひとつは、・・・・・(略)。』
この吉永の記述によれば、引用元・論拠は示されていないが、マイクロ波可聴は1947年というレーダが実用化された当初に、どこかに、公開された情報として開示されていたことがわかる。
以上のことから、課題1は
『結論1:「レーダの近くで音が聞こえる」ということは、軍事機密などとして秘匿された情報ではなく、レーダの実用化後の、戦後まもなく、1947年には、公知の書物などで公開された情報であった。』となる。
追記 2016−11−1
「レーダの前で音が聞こえる」ということは、以下の、1956年の論文(厳密には、IREという学術誌に、査読付の学術論文としてではなく、Airborne Instruments Laboratoryという研究所の広告として、研究所の活動を示す情報として、書かれたものである。
したがって、様々な論文を収録している医学文献DBを検索しても、出てこない。BEMSJはこの広告のページの画像を入手した。)に書かれていることが判明した。
http://irohanihohetochirinuruo.web.fc2.com/microwave-signal.html にあった情報から一部を引用します。
**************************
原典は
Airborne Instruments Laboratory (1956)
AN
OBSERVATION ON THE DETECTION BY THE EAR OF MICROWAVE SIGNALS
Proc. IRE, Vol. 44, p. 2Aから
1947年ぐらいにさかのぼり、私たちAILのいく人かが大きなレーダのアンテナに関して仕事をしていた。
私たちは一般の人々が知らないような興味深い現象に注意を払っていた。
アンテナのホーン(ラッパ状になった部分)の近くに立っている時、レーダのレピティション値(繰り返し率・反復値?)を聴くことができる、ということを発見した。
その音は直接的な可聴的入力なしで頭の中で生み出されていると、簡単なテストによりこれが明らかになった。
そのレーダは約1300メガサイクル、ピーク電力は約0.5メガワットで管理されていた。
このパルスの長さは2マイクロ秒で、パルス繰返周波数は600サイクル。
可聴的な反応が得られるのは、5〜6フィート(約150〜180cm)離れたところまで、そしてホーンのまっすぐ正面で。
私たちがこの話を他の研究所へ話した時、懐疑と指摘よりもむしろ私たちの精神的な健康状態を疑われるという反応だった。
このレーダのアンテナは高さ75フィート(約225m)の塔の一番上に取り付けられている。
そのため直接確かめにくるよう誘うことにより、いくつかの批評は簡単に静まった。
私たちは2つの医療研究所の医師も含め、10名またはそれ以上の人々を説得した。
犠牲をはらってもらい、耳の聞こえないひとりの人を除き全員がこの現象が聞こえた。
この人々は骨誘導による聴覚が助けられたが、私たちは耳の聞こえないことがどのように形成されているのか見出すことはできなかった。
***************
さらに、以下のような記述がある。
***********************
音が聞こえる現象が現れるのは、多くは高周波の成分、そして基本周波数(注:低い周波数)成分はほとんどないという注釈は興味深い。
複数の違う人々のテストにおいて、聴覚が約5kHzより高い周波数を聞く能力が低下しているふたりは、少なくとも15kHまで聞くことができる観測者よりも、マイクロ波曝露における反応・検知は少ない。
(略)
15kHzまで聞くことのできる人は、5kHz以上の高い周波数が聞こえなくなっている人よりも、よりパワーを受け取ることができるだろうと予測される。
***************************
この1956年の記述は、本論にとっては極めて重要な情報である。
通常のはなし言葉の音声周波数は、300Hzから3000Hzであり、これらの周波数の幅より広ければより明瞭に人の声を伝送することができる。
マイクロ波可聴という現象を利用して、「あいう、もしもし」と言った通常の「はなし言葉」を送信しても、頭部で直接音として感知できる周波数は5000Hz(5kHz)以上である。
これでは、まともな「はなし言葉」の伝送にはならない、何か、音が聞こえる程度で終わる。
*電波の可聴:ヒトは電波を感知できるのだろうか。
300‐3000MHzの電波を使用するレーダアンテナのごく近くにいると、ジッジ、コツコツ、カリカリなどの音が聴こえることがある。
これがマイクロ波パルス電波の可聴と呼ばれている現象である。
はじめは、マイクロ波の脳神経系への直接刺激ではないかと想像されたが、パルス電波が脳内の組織を急激に熱刺激して膨張させる「熱弾性効果」による蝸牛殻への圧力波と説明される。
このマイクロ波可聴は幅が1μ秒パルスで、ピーク電力が60mW/cm2、平均電力では30μW/cm2のパルス電波があれば誰でも聴くことができる。
この可聴は良性のもので、危険なものとは考えられていない。
注:蝸牛殻(かぎゅうかく):耳の内耳の組織で、鼓膜の振動を耳小骨から末端耳神経に伝える液体で満たされた渦巻状のもの。
課題2:蝸牛殻の大きさはどの程度か?
http://contents.acoust.ias.sci.waseda.ac.jp/genron/genron-6_101116.pdf にあった情報から引用する。
伊藤毅著 「音響工学原論」コロナ社 1955年出版
*************** 引用 *************
鼓膜は外耳と内耳との境界に斜に張られた薄くて軽い膜で,縦の直径は0.85cm、横の直径は1.0cm 面積0.65cm2程度のものである。
図6・4
蝸牛殻の横断面は第6・4 図(a)に示すように骨性螺旋板
とREISSNER 膜とで前庭道、蝸牛道、鼓腔道の3部分に分れているが、これを引延して縦断したものは同図(b)に示すように蝸牛殻の最奥部では前庭道と鼓腔道とが連絡している。
したがって、楕円窓は内耳の入口であり、正円窓は内耳の出口となっている。
なお前庭道および鼓道には外淋巴と呼ばれる淋巴液が充満している。
蝸牛道は REISSNER 膜によって前庭道と接し、基底膜によって鼓腔道と接し、その末端は盲襄で終り、その始端は前庭旨襄で終っていて、中には内淋巴と呼ばれる淋巴液が充満している。
音波による振動は鐙骨を介して楕円窓から前庭道の外淋巴液に伝えられ、REISSNER膜を通して内淋巴液に伝わり,基底膜 を振動させる。
*************************
以上の情報から、蝸牛殻は鼓膜の大きさに近く、直径1cm程度のもので、リンパ液で満たされていることがわかる。
以下の論文がある。
タイトル:Auditory
System Response to Radio Frequency Energy
研究者:A. H. Frey
掲載誌:Aerospace Medicine 1961 Dec.
この論文は、Freyが2つの無線局(パルス波のマイクロ波を発信しているレーダ局)の近くで、音が聞こえることを確認したもの。
レーダのアンテナはレーダドームの中で回転しており、その回転に合わせて、被験者のいる方向にレーダ波が照射された時に、頭部で音を感知した。
頭部の下の部分(歯等)をシールドしても、この音は聞こえる。
頭部の上の部分をシールドすれば、この音は聞こえなくなる。
という内容。
入手した論文は3ページ分だけなので、全文は読んでいない。
原著から、重要と思われる部分を抜粋して、紹介する。
このFreyの1962年論文が、この種の論議の元になっていると思われるので、少し詳しく、研究内容を紹介する。
関心のある方は、原著全文を読んでください。
タイトル:Human auditory system response to Modulated electromagnetic energy.
変調された電磁波エネルギに対する人間聴覚システムの反応
研究者:ALLAN H Frey
掲載誌:J. Appl. Physiol. 17(4):689-692. 1962-
The intent of this paper is to bring a new phenomenon to the attention of
physiologists.
Using extremely low average power densities of electromagnetic energy, the
perception of sounds was induced in normal and deaf humans.
本論文の目的は、非常に低い平均電力密度の電磁波エネルギを使って、普通の人だけでなく耳の聞こえない人にも、音の知覚が誘発されたという、新しい現象に生理学者の注意を向けさせることである。
The effect was induced several hundred feet from the antenna the instant the
transmitter was turned on, and is a function of carrier frequency and
modulation.
音の誘発効果は、発信機のスイッチが入れられるや否やアンテナから数百フィート(10m程度)離れていても誘発され、またそれは搬送波と変調によって変化した。
Attempts were made to match the sounds induced by electromagnetic energy and
acoustic energy.
電磁波エネルギと音響エネルギによって誘発される音が一致(調和)するかを調査した。
The closest match occurred when the acoustic amplifier was driven by the RF
transmitter's modulator.
最も良い一致(調和)は、音響増幅器が高周波発信機の変調機(注:搬送波を変調する装置)によって駆動されたときに生じた。<注:この文章の意味は?>
Peak power density is a critical factor and, with acoustic noise of
approximately 80db, a peak power density of approximately 275mW/cm2 is needed
to induce the perception at carrier frequencies of 425 mc and 1,310 mc
ピーク電力密度は最も重要な要素であり、約80デシベルの周囲音下では、425メガヘルツと1310メガヘルツの搬送波で知覚を誘発するためには、1平方センチあたりピーク電力密度として、約275マイクロワットが必要であった。
The average power density can be at least as low as 400 μw/cm2.
平均電力密度は少なくとも1平方センチあたり400マイクロワットまで低くすることができる。
The evidence for the various possible sites of electromagnetic energy sensor
are discussed and locations peripheral to the cochlea are ruled out.
電磁波エネルギを感知できるさまざまな場所に関する確証を議論し、蝸牛殻の周辺部位は除外された。
Some difficulty was experienced when the subjects tried to match the RF sound
to ordinary audio.
They reported that it was not possible to satisfactorily match the RF sound to
a sine wave or white noise.
被験者は、高周波による音と、普通の音響が一致(照合)するかを実験したとき、いくつかの困難さを経験した。
被験者は、高周波を浴びたときに感ずる音と、正弦波あるいはホワイトノイズ(注:電子的に生み出された多くの周波数成分を含むランダムな雑音)とを満足のいく一致(照合)を見ることができなかったと報告した。
<注:この意味は、普通の音響として耳で感ずる音は正弦波であり、ランダムな雑音であるが、これらと高周波電磁波を浴びたときに感知した音とは異なる、ということであろう。>
At one time in our experimentation with deaf subjects, there seemed to be a
clear relationship between the ability to hear audio above 5Kc and the ability
to hear RF sounds. If a subject could hear above 5Kc, either by bone or air
conduction, then he could hear the RF sounds.
難聴者を被験者とした実験において、一時期、5キロヘルツ以上の音を聞く能力と高周波を浴びたときに音を感知できる能力との間に明らかな関連性があるように思えた。もし被験者が骨伝導あるいは空気伝導で5キロヘルツ以上を聞くことができるならば、被験者は高周波を浴びたときに音を感知することができた。
<注:この意味は、高周波電磁波によって脳で感知することができる音は、5kHz以上の周波数帯域であるということになる。電話で話をする時の音声の周波数は300Hzから3000Hzとされる。一般の人の声は少なくとも300Hzから3000Hzの帯域の音声信号を伝送すれば、ほぼ人の声として再生できるとされる。こうしたことから、頭部で再生される音は5KHz以上の音に限定されることになり、「一般の話し声は聞こえない」もしくは「一般の話し声とは著しく異なる音質の音として聞こえるかもしれない」ということになる。>
In the experimentation reported in this section, the ordinary noise level was
70-90dB (measured with a General Radio Co.: Model 1551-B sound-level meter). In
order to minimize the RF energy used in the experimentation, subjects wore Flent anti-noise ear stoppers whenever measurements were
made.
The Ordinary noise attenuation of the Flents is
indicated in Fig. 3.
Although the RF sounds can be heard without the use of Flents,
even above an ambient noise level of 90dB, it appears that the ambient noise to
some extent "masked" the RF sound.
この節で報告した実験において、通常の騒音レベルは70−90テシベルであった(ジェネラル・ラジオ会社製、1551-B型、騒音計で測定)。
実験に使った高周波電磁波エネルギを最小化するために、被験者は計測される時はいつもフレント社製騒音防止耳栓を着用した。
フレント社製騒音防止耳栓の通常の騒音防止効果を表3に示す<ここでは表3は割愛>。
高周波を浴びたときに感知する音は、フレント社製騒音防止耳栓なしでも、周囲の騒音が90デシベル以上の時でさえ聞こえたので、範囲の騒音は、高周波を浴びたときに感ずる音を、ある程度「マスク」していると思われる。
<注:騒音の少ない静かな環境下で実験を行えば、もっと低いレベルの高周波電磁界の曝露でも音を感知できるかもしれない、という意味。数年後のFreyの研究では、これは誤りであることが判明している。周囲の騒音が低くても、関係はない。>
Table 2 gives the threshold for perception of the RF sounds. It shows fairly
clearly that the critical factor in perception of RF sound is the peak power
density, rather than the average power density.
The field-strength-measuring instruments used in that experiment did not read
high enough to give an accurate reading. The energy from transmitter H was not
perceived, even when the peak power density was as high as 25 W/cm2.
表2<注;この項では割愛>に高周波曝露時に音を知覚する閾値を示す。
高周波曝露時に音を検知することにおける最も重要な要素は、平均電力密度というより、ピーク電力密度であることを明らかに示している。
実験で使われた電磁波強度測定装置は高い精度で正確に測定できる性能はなかった。
高周波発信機H(周波数は8900MHz)からの放射エネルギがピーク電力密度1平方センチあたり25ワットのときでさえも音は知覚されなかった。
<注:25W/cm2の電力密度でも音を感知していないということは、高周波電磁界の周波数によって異なるということが、わかる。>
As previously noted, the thresholds were obtained in a high ambient noise
environment.
This is an unusual situation as compared to obtaining thresholds of regular
audio sound.
Our recent experimentation leads us to believe that, if the ambient noise level
were not so high, these threshold field strengths would be much lower.
前述のように、閾値は周囲の騒音が高い環境下で得られた。
これは通常可聴音の閾値を得る場合と比較して異例な状態である。
我々の最近の実験は、もし周囲騒音レベルがそれほど高くないならば、これらの閾値電磁界強度はより低いであろうということを信じさせることになる。
Given as a threshold for the RF sound, a peak power density of 275mW/cm2 is
determined in an ambient noise environment of 80dB. Earplugs attenuate the
ambient noise to 30dB.
If 1 mW/cm2 is set equal to 0 dB, then 275mW/cm2 is equal to 24dB.
Then, we can reduce the RF energy 50dB to -26dB as we reduce the noise level
energy from 50dB to 0dB.
We find that -26dB RF energy is an approximately 3 μW/cm2.
Thus in an anechoic room, RF sound could theoretically be induced by a peak
power density of 3μw/cm2 measured in free space.
高周波電磁界曝露時に感知する音の閾値として、1平方センチあたり275ミリワットのピーク電力密度は80デシベルという周囲雑音下で計られた。
騒音防止耳栓はこの周囲雑音を30デシベル減じた。
ここで、1平方センチあたり1マイクロワットを0デシベルと仮定するならば、1平方センチあたり275マイクロワットは24デシベルと等しくなる。
故に、我々は周囲の騒音レベルの大きさを50dBから0dBに減じたときは、高周波電磁波曝露における音の感知レベルは50デシベル減ずることができ、その感知レベルは-26デシベルとなる。
この-26デシベルという高周波曝露量は1平方センチあたり3マイクロワットに近似できることになる。
このように、音響無響室(注:周囲の騒音から完全に隔離された特殊な実験室)おいて実験を行えば、理論上、高周波電磁界曝露量として1平方センチあたり3マイクロワットと計測されるピーク電力密度によって音が感知されることになる。
<注:騒音の少ない静かな環境下で実験を行えば、3μW/cm2という低いレベルの高周波電磁界の曝露でも音を感知できるかもしれない、とFreyはこの論文では「推定」している。
Freyはこの1962年論文では、3μW/cm2で音が検知できることの実験は行っていない。
数年後のFreyの研究では、これは誤りであることが判明している。周囲の騒音が低くても、関係はない。>
図6 最も電磁界に感受性のある個所
On the other hand, we have obtained other non-auditory effects and found
that the sensitive area for detecting RF sounds is a region over the temporal
lobe of the brain.
One can shield, with a 2-in.sq. piece of fly screen, a portion of the strippled area shown in Fig. 6 and completely cut off the
RF sound.
一方、我々は他に音を感知しない効果を得た。脳の側頭葉の上に位置する辺りに高周波電磁波を照射したときに、音を敏感に感じる個所があることも発見した。
図6に示された点画の部分を2インチ四方のハエ取り用の金網で覆うと、完全にこの高周波電磁界による音を遮断することができた。
<注:2インチ四方=5cm四方の金属を耳の近くに置くだけで、高周波電磁界照射による脳内での音の感知は防げる、ということである。>
記:2019−6−18
以下の論文がある。
掲載誌;Biological Effects and Health Implications of
Microwave Radiation Symposium; proceedings Sept.1969
タイトル:EFFECTS OF MICROWAVE AND RADIO FREQUENCY ENERGY ON
THE CENTRAL NERVOUS SYSTEM
研究者:ALLAN H. FREY
・この論文を一読した。
関心のあるのは以下である。
************************
Let me note here that I was not the first to publish a report on the perception
of sound in a radar field.
Credit should be given to a group of engineers at AIL who published a one-page
report on it about thirteen years before my first report.
ここで明らかにしておきたい、私はレーダからの音の感知に関する最初の報告者ではない。
最初の報告者の権利は、私の最初の論文より約13年前に1ページの論文を書いたAILの技術者グループに与えられるべきである。
<Freyの最初の論文を1961年とすれば、13年前のAIL論文は1948年に刊行されたということになる。AILの論文のタイトルなどは、明記されていない。AILとはAirborne Instruments Laboratoryのことと思われる。>
*************************
・原著全文を読んだが、これまでの研究の紹介・まとめで、ここに紹介すべき新規の話はない。
以下の研究がある。
掲載誌:IEEE Trans Microwave Theory Tech 19(2): 153-164.
1971
タイトル:Biological Function as influenced by low power
modulated RF energy.
研究者:Frey AH.
1965年にFreyは論文を出した。この1971年論文では1965年の論文のアップデートを行なわない、最近の西半球での類似の研究をレビューしている。
マイクロ波の低電力曝露時の研究状況をまとめたもので、マイクロ波可聴効果にはあまり触れていない。
いかし、以下のマイクロ波可聴の発生する曝露電力の閾値データは面白い。
フレイの1973年論文を紹介しているサイトがあった。
http://blogs.yahoo.co.jp/patentcom/9018436.html から一部引用
*************************
フレイ論文;サイエンス マイクロ波聴覚刺激による音の大きさ
米国コーネル大学で教授であったアラン・フレイ博士は、コーネル大学より、ペンシルバニア州ウィロー・グローブのランダムライン株式会社に移り、マイクロ波聴覚刺激の研究を継続した。
”Human Perception of Illumination with Pulsed
Ultrahigh-Frequency Electromagnetic Energy"という論文をサイエンス、1973、Vol 181、356-358ページに投稿している。
この論文では、300メガヘルツから3000メガヘルツの電波(UHF)をパルス波形で、人間の頭部に照射して、聴覚を刺激する実験を報告している。
まず、頭部に照射されるピーク電力密度を一定に維持しつつ、パルス幅をマイクロ秒、20マイクロ秒、30マイクロ秒と10マイクロ秒間隔で70マイクロ秒まで増加させた。
パルス幅が増加しても、頭に聞こえる音の大きさは変わらなかった。
頭に聞こえる音の大きさは、パルス幅に依存しないことが分かる。
ちなみに、ピーク電力密度は1平方センチメートル当たり370ミリワットと一定になっている。
次に、頭部に照射される平均電力密度を一定に維持しつつ、頭部に照射されるピーク電力密度を変化させた。
平均電力密度は1平方センチメートル当たり0.32ミリワットと一定にしている。
ピーク電力密度は、1平方センチメートル当たり90〜630ミリワットに変化させた。
頭部に聞こえる音の大きさは、ピーク電力密度に依存するという相関関係が得られた。
実験条件
電波暗室にて、1.245GHzの周波数の電波をパルス変調して、聴覚を刺激している。
ホーンアンテナから電波を照射している。
1秒間に50回、パルスを照射している。
1973年のサイエンスに掲載されたフレイ論文では、ピーク電力密度が大きくなると、頭の中に聞こえる音が大きくなることを示している。
***********************
フレイの1973年論文の原著から
原著は以下の論文である。
********************
掲載誌:Science. 1973 Jul
27;181(4097):356-8.
タイトル:Human perception
of illumination with pulsed ultrahigh-frequency electromagnetic energy
研究者:Frey AH, Messenger
R Jr.
Abstract 概要
A psychophysical study of the
perception of "sound" induced by illumination with pulse-modulated,
ultrahigh-frequency electromagnetic energy indicated that perception was
primarily dependent upon peak power and secondarily dependent upon pulse width.
The average power did not significantly affect perception.
Perceived characteristics of pitch and timbre appeared to be functions of
modulation.
パルス変調されたUHF周波数帯の電磁波の照射によって誘起される音の感知に関する心理物理学的研究で、感知がピーク電力に第1次的に依存し、パルス幅に2次的に依存することが判った。
平均電力は感知に有意な影響を与えなかった。
音の調子と音質は変調によるものとみられた。
*********************
そして、原著には以下のような実験結果が掲載されている。
上記の図からわかるように、ピーク電力が200mW/cm2(=2000W/m2)を超えるような非常に大電力の場合にマイクロ波可聴が聞こえることを示している。
従って、フレイが1962年の論文で「3μW/cm2でもマイクロ波可聴が聞こえるかもしれない」といった推論は、このフレイ自らの1973年研究で、否定している。
記:2017−3−31
以下の研究がある。
掲載誌:Journal of Comparative and Physiological Psychology
1975, Vol. 89, No. 2, 183-188
タイトル:Avoidance by Rats of Illumination with Low Power
Nonionizing Electromagnetic Energy
低電力の非電離電磁波エネルギを照射した時のネズミの忌避行動
研究者:Allan H. Frey and Sondra R. Feld
概要:
Rats spent more time in the halves of shuttle boxes that were shielded from
illumination by 1.2 GHz microwave energy than in the unshielded.
ネズミは、シールドされていない居室よりも、1.2GHzマイクロ波でエネルギの照射からシールドされた居室部分でより多くの時間を過ごす。
In Experiment 1, rats avoided the energy when it was presented as 30-micro sec
pulses with a pulse repetition rate of 100 pulses per second (pps).
The average power density was about 0.6mW/cm2, and the peak power density was
about 200mW/cm2.
実験1では、30μ秒のパルスを1秒間に100パルス照射した時、ネズミは忌避した。
この時の平均電力密度は約0.6mW/cm2で、ピーク電力密度は200mW/cm2であった。
In Experiment 2, the energy was presented both continuously and in
pulse-modulated form, i.e., 0.5msec exponentially decaying pulses at a rate of
1,000pps.
The average power density of the continuous energy was 2.4mW/cm2, and the
average power density of the pulse-modulated energy was 0.2mW/cm2.
The peak power density of the modulated energy was 2.1mW/cm2.
実験2では、連続波曝露と、パルス変調(1秒間に1000パルスの繰り返しで、0.5ミリ秒で指数関数的に減衰する)した場合で行った。
この時の電力密度は、連続曝露では平均電力密度2.4mW/cm2である。
パルス変調による曝露では平均の電力密度は0.2mW/cm2で、ピーク電力密度は2.1mW/cm2であった。
The rats avoided the pulsed energy, but not the continuous energy.
ネズミはパルス変調電磁波曝露に関しては忌避行動をとったが、連続波電磁波曝露に関しては忌避行動をとらなかった。
フレイの1979年論文を紹介しているサイトから 一部抜粋して引用
*******************
マイクロ波聴覚効果の生理機構
米国コーネル大学アラン・フレイ教授は、1979年にマイクロ波聴覚効果の生理機構に関する論文をサイエンスに発表しました。
換言すると、パルス変調されたマイクロ波が頭部に照射されたとき、音として認識される現象があるので、その生理機構を探求しています。
電磁波エネルギが頭骨内で音響エネルギに変換され、音響エネルギが頭骨を伝搬するという仮説が提唱されています。
動的時間平均干渉ホログラフィーにより計測したところ、脳組織は予想された動的挙動を示さなかった。
*********************
原著は以下のもの
*******************
掲載誌:Science. 1979 Oct
12;206(4415):232-4.
タイトル:Holographic
assessment of a hypothesized microwave hearing mechanism
研究者:Frey AH, Coren E.
Abstract 概要
Exposure of the head to
pulse-modulated microwaves induces the perception of a sound. It has been
hypothesized that the electromagnetic energy is converted to acoustic energy in
the skull and then conducted through the bone.
Dynamic time-averaged interferometric holography showed that the predicted
motion of head tissue did not occur.
An alternative locus for this hearing effect is suggested.
パルス変調されたマイクロ波への曝露は音の感知を誘発する。
電磁波エネルギが頭蓋骨で音響エネルギに変換され、骨に伝導するという仮説がある。
ダイナミック時間平均干渉ホログラフィー(レーザ光線を利用する立体写真術)による研究は、頭部組織における予言された挙動を起こしていないことを示している。
この可聴に関する別の組織の関与が考えられる。
*******************
BEMSJはこの1979年の論文の原著全文はまだ読んでいません。
すくなくとも概要を読んだだけでも、マイクロ波可聴は、頭部の骨伝導による音声感知ではないことがこの研究で分かった、ということだけは理解できる。
記:2017−12−7
以下の論文がある。
掲載誌:Environmental Health Perspectives , Volume 06, Number 3, March 1998
タイトル:Headaches from Cellular Telephones: Are They Real
and What Are the Implications?
携帯電話の使用時の頭痛:それらは本当か?密接な関係は何か?
研究者:Allan H. Frey
概要:
There have been numerous recent reports of headaches occurring in association
with the use of hand-held cellular telephones.
携帯電話の使用に関連して発生する頭痛に関して、多数の最近の報告がなされてきている。
Are these reported headaches real? Are they due to emissions from telephones?
報告されている頭痛は本当か?それらは携帯電話からの電磁波放射によるものか?
There is reason to believe that the answer is "Yes" to both
questions.
両方の質問にYESと答えるために信ずることができる理由がある。
There are several lines of evidence to support this conclusion.
この結論を支持する幾多の確証がある。
First, headaches as a consequence of exposure to low intensity microwaves were
reported in the literature 30 years ago.
最初に、低電力のマイクロ波曝露による頭痛は、30年前の文献に報告されている。
These were observed during the course of microwave hearing research before
there were cellular telephones.
携帯電話の時代より前に、マイクロ波可聴に関する研究の中で、観察されている。
Second, the blood-brain barrier appears to be involved in headaches, and low
intensity microwave energy exposure affects the barrier.
2番目に、脳関門は頭痛に関係しているように見え、低電力マイクロ波エネルギの曝露は脳関門に影響する。
Third, the dopamine-opiate systems of the brain appear to be involved in
headaches, and low intensity electromagnetic energy exposure affects those
systems.
3番目に、低電力電磁波エネルギ曝露が脳のドーパミン鎮静作用に影響し、頭痛とこの脳の作用が関係するとみられる。
In all three lines of research, the microwave energy used was approximately the
same-in frequencies, modulations, and incident energies-as those emitted by
present day cellular telephones.
これら3点の研究では、現在の携帯電話から放射されるエネルギや周波数、変調は共通している。
Could the current reports of headaches be the canary in the
coal mine, warning of biologically significant effects?
現在の頭痛に関する報告が、生体への有意な影響を警告する鉱山におけるカナリアであることができればよいのだが、できない。(Couldなので、仮定法過去形での表現と解釈した。)
原著の本文を読むと、
冒頭に以下の記述がある。
「it was reported that when people are exposed to very
low intensity microwave energy with certain frequency and modulation
characteristics, they report that they hear sounds (3,4). 人が特定の周波数と特定の変調特性を持つ低電力マイクロ波エネルギに暴露した時、彼らは音を聞こえると報告している。」
引用文献3,4はそれぞれFreyの1961年、1962年の論文である。
はい、この文頭の記述を読んだ時点で、以降の本文を読む必要がなくなり、「Freyが言う携帯電話からの低電力マイクロ波曝露で頭痛・音が聞こえる」という説は誤りと言えることになる。
マイクロ波可聴で音が聞こえるのは、平均電力は小さいが、瞬間的には脳の内部を局所的に加熱できるだけの大きなパルス電力を頭部に照射した時である。
携帯電話からのマイクロ波電力は、平均電力は小さく、かつ、瞬間的に脳の内部を局所的に加熱できるだけのパルス電力は発信していないことは自明である。
掲載誌:Science Vol.185 19 July 1974
タイトル:Microwave Hearing: Evidence for Thermo‐acoustic Auditory
Stimulation by Pulsed Microwaves.
研究者:K. R. Foster et al;
この論文の中に、
***************
When a person’s head is illuminated with pulsed
micro-wave energy, he can persive “click” in synchrony with the individual
microwave pulses.
The pulse must be moderately intense (typically 0.5 to 5.0 watt/cm2 at the
surface of the head).
However, they can be sufficiently brief (50 micro-second or less) that the
maximum increase in tissue temperature after pulse is very small (less than
10-5 degree C).
This is only unequivocal biological effect of microwave radiation that is not
accompanied by or produced by observable tissue heating.
仮訳すると
「ヒトの頭部にパルス性マイクロ波エネルギが当たると個々のマイクロ波パルスに同調して「クリック音」が感知される。
パルスは中程度の強度、一般的には頭部表面で(0.5から5W/cm2)なければならない。
ただし、各パルスの後の組織温度の最大上昇が極めて小さく(10のマイナス5乗℃以下)になるように、十分短い時間(50μ秒以下)とする。
これは、観察可能な組織加熱を伴わない、または、これによりもたらされないマイクロ波照射の唯一の明確な生物学的作用である。」 とあります。
****************
クリック音が聞こえるとしてフレイの実験に再現成功したこのフォスターの論文には、明確に閾値として0.5−5W/cm2という値が明記されています。
換算すると、500W/m2から5,00W/m2という巨大なピーク電力をもつマイクロ波を照射した時にのみクリック音が聞こえる というものです。
この研究論文には、以下のような実験結果が図示されている。
パルスによって、音波が発生していることを確認している。
Guyの研究では、モールスコードは伝送できた。
Sharpらの研究では、1から10までの数字を音声で送り、この音声を聞くことができた
音声信号のゼロクロスのポイントでパルスをトリガーかけた。
通常の音声を耳で聞くptpの調子とは異なる音として数字を判定できた。
更に時間を長くして音声通信を行うことは10mW/cm2の当時の曝露規定を超えることになるので、実験はできなかった。
様々な研究論文の概要を、今後、補足していきます。
記:2019−6−7
以下の研究がある。
掲載誌:Brain Research Volume 74,
Issue 2, 12 July 1974, Pages 201-208
タイトル:Analysis of central nervous system involvement in
the microwave auditory effect
研究者:Eugene M. Taylor Bonnie. T. Ashleman
Abstract
Nine cats were prepared for the recording of potentials in 3 brain sites evoked
by acoustic and microwave stimuli.
聴音とマイクロ波による刺激によって引き起こされる3か所の脳波(誘発電位)を記録するために、9匹の猫を準備した。
Loci in which potentials were observed were eighth cranial nerve, medial
geniculate nucleus and primary auditory cortex.
観察した脳波の場所は、第8脳神経、内側膝状核、一次聴覚野である。
The effect of cochlear disablement on these potentials was evaluated.
脳波における蝸牛の除去効果を調べた。
Potentials at all sites were abolished by cochlear damage.
蝸牛の除去によってすべての部位からの脳波は消えた。
There were no differences between acoustic and microwave stimuli in this
regard.
聴音とマイクロ波刺激の間には本件に関しては差異がなかった。
Data are interpreted as supporting the contention that the microwave auditory
effect is mediated at the periphery as are the effects of conventional acoustic
stimuli.
マイクロ波刺激効果は通常の聴音刺激を受けると同じ部位の周囲に発生しているという論点を、本研究は支持するものとなった。
**************************
BEMSJ注:この研究は、マイクロ波聴覚効果が蝸牛によるもので、猫の脳内でも発生していることを確認したものである。
記:2020−6−8
EMF
Portalのサイトに以下の研究がある。
**********************
掲載誌: Ann N Y Acad Sci
1975; 247: 194-218
タイトル:Microwave-induced acoustic effects in mammalian
auditory systems and physical materials.
哺乳類の聴覚系および生体材料にマイクロ波が誘導する音響的影響
研究者: Guy AW, Chou CK, Lin JC, Christensen D
この総説は、平均電力が低レベルのパルス化マイクロ波にばく露されたヒトに「音が聞こえる」感覚が生じる現象、いわゆる「マイクロ波聴覚現象」と呼ばれ、広く受け入れられている現象のメカニズムについて解説している。
この効果は、頭部内および頭部の後ろ近くから発するクリック音、またはブンブン音の知覚として表れ、その音の周波数はマイクロ波パルスの繰り返し周波数に対応する。
その効果は熱作用が生じると考えられるレベルより、はるかに低い平均入射電力レベルによって誘発されるため、大きい関心がもたれている。
しかし、そのメカニズムには不明確な部分が残っている。
Sommer and Von Gierkeは、骨伝導による音響エネルギ内耳との結合の仮説を提案した。
Freyは、パルスマイクロ波刺激に伴う蝸牛マイクロフォン電位がネコおよびモルモットで観察できなかったとして、この仮説を否定した。
また、FreyとMessengerは、感覚のおおきさがピーク電力に比例することを観察したが、Guyらは、感覚閾値がパルスあたりのエネルギに比例することを観察した。
パルスマイクロ波電力の潜在的ハザードを評価するために、マイクロ波相互作用の起源と閾値を特定し、理解することが重要である。
現在のANSI安全基準は、任意の6分間平均の電力密度が1mW hr/cm2を超えない限り、ピーク電力密度を制限していない。
この値は、単一の短パルスで音感覚を生じさせる閾値レベルより5桁大きい。
ここでレビューした研究は、生体工学的アプローチを用いて、パルス電力またエネルギ、パルス形状、搬送周波数の関数としてヒトおよび動物での閾値、効果の作用部位(すなわち、端緒となるのは中心部か周辺部か)、電磁界が神経系に直接作用するのか、電磁界が音響エネルギに変換されて聴覚系へ作用するのかを明らかにするように組み立てられたものである
これらの研究の結果として、マイクロ波聴覚現象は、組織における電磁エネルギの音響エネルギへの変換により説明されることが実証されたことを解説している。
****************************
この概要説明では、どのような実験を行ったのか定かではない。
そこでFull Textを読んでみると、
・周波数は2450MHz、最大ピーク電力10kW,パルス幅0.5−32μsの送信可能な装置で、ホーンアンテナを使った。
・座っている被験者の後ろ、15‐30cmの所にアンテナの開口部を設置
・曝露電力密度は1mW/cm2以下にした。
・実験結果から、音を感知する閾値は1パルス当たりの電力で40μJ/cm2であった。
<パルス幅が10μSであれば、電力値は4W/cm2となる>
・猫でも実験を行った。
・マイクロ波刺激と聴覚神経系の相互作用におけるコヒーラの無能さの効果を評価した。
<コヒーラが無くてもマイクロ波刺激で聴覚神経を直接刺激するかを調べた、という意味?>
実験は、猫にスピーカを使って音を聞かせた時と、マイクロ波電磁波を曝露した時の猫の聴覚神経の動きを調査した。また、パルス幅1−30μsのパルスを骨伝導で猫に伝える方法も比較した。
・猫の聴覚神経に反応を起こす閾値は、2450MHzの場合、パルス幅が狭いと大きな曝露電力が必要となる、すなわち、閾値はパルス期間中の電力量で決まる。ヒトの場合の半分程度で20μJ/cm2程度である。
・この研究の結果は、マイクロ波可聴効果はヒトだけではなく、ネコでも起こることを確かめた。
記:2016−6−13
以下の研究に、Guyの研究と、Sharpらの研究が紹介されている。
掲載誌:American Psychologist 1975 March
タイトル:Microwaves and Behavior
研究者:D. R. Justesen
*****************
A. Guy, skilled telegrapher, arranged for his father, a retired railroad'
telegrapher, to operate a key, each closure and opening
of which resulted in radiation of a pulse of microwave energy.
By directing the radiations at his own head, complex messages via the
Continental Morse Code were readily received by Guy.
Guyの研究では、彼の父親が準備した退職した鉄道関係の電信技術者がON・Off した電信機キーに合わせてマイクロ波パルスを発信した。
彼の頭部に向けて照射させた時、Guyは複雑な大陸式モールス符号を受信することができた。
<BEMSJ注:カリ・カリ・カーリ・カリといったモールス符号であれば、頭部で受信できるかもしれない。>
Sharp and Grove found that appropriate modulation of microwave energy can
result in direct "wireless" and "receiverless"
communication of speech.
SharpとGroveは適切なマイクロ波エネルギの変調は、無線で、受信機の不要な方式で、会話(音声)の通信ができることを見出した。
They recorded by voice on tape each of the single-syllable words for digits
between 1 and 10.
彼らは、1から10までの数字からなるそれぞれの単音節の言葉をテープに録音した。
The electrical sine-wave analogs of each word were then processed so that each
time a sine wave crossed zero reference in the negative direction, a brief
pulse of microwave energy was triggered.
各単語の電子化されたアナログ正弦波は、負の方向に正弦波がゼロクロスになるタイミングで、マイクロ波エネルギをトリガーするように、信号処理された。
By radiating themselves with these "voice-modulated" microwaves,
Sharp and Grove were readily able to hear, identify, and distinguish among the
9 words.
音声で変調されたマイクロ波を照射することによって、SharpとGroveは9つの単語を聞いて、聞き分けることができた。
The sounds heard were not unlike those emitted by persons with artificial
larynxes.
聞き取れた音声は、人エ工咽頭によって人が発するものとは異なっていた。
Communication of more complex words and of sentences was not attempted because
the averaged densities of energy required to transmit longer messages would
approach the current 10 mW/cm2" limit of safe exposure.
さらに複雑な単語による通信や文章の通信は試みなかった。
なぜならば、より長い文章の通信するために必要な平均電力密度は、10mW/cm2の現行安全基準値にぎりぎりな状態になるからである。
<BEMSJ注:2016年現在のアメリカの一般公衆向けの曝露基準は1mW/cm2である。
このポイントは極めて重要である。会話などの音声を、マイクロ波可聴を利用して送信しようとするならば、曝露基準を超えるような極めて強い電波を発信しなければならない。>
The capability of communicating directly with a human being by
"receiverless radio" has obvious potentialities both within and
without the clinic.
But the hotly debated and unresolved question of how much microwave radiation a
human being can safely be exposed to will probably forestall applications
within the near future.
受信機の不要なヒトへの直接通信という機能は、臨床の有無を問わずに、明らかな可能性がある。
しかし、どれだけのマイクロ波照射が曝露しても人が安全であるかに関する熱い論議とまだ見えない疑問が、近い将来の応用に先んずることになるだろう。
*********************
記:2020−5−2
以下の研究がある。
EMF Portalのサイトからの一部引用
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掲載誌: IEEE Trans Microw Theory
Tech 1981; 29 (10): 1114-1117
タイトル:Microwave pulse-induced acoustic resonances in
spherical head models.
球体頭部モデルにおいてマイクロ波パルスが誘導した音響的共振
研究者: Olsen RG, Lin JC
この研究は、マイクロ波聴覚効果に関するモデル実験を実施した。
人体および動物を想定した球形モデルの外部からマイクロ波を照射することによってモデル内部に誘発される音圧を、小型ハイドロフォントランスデューサーを用いて測定した。
その結果、測定された音響周波数は、マイクロ波聴覚効果の熱弾性理論に基づくメカニズムから予測された周波数と一致し、それは頭部モデルの共振周波数に対応していた。
さらに、適切なパルス繰り返し周波数で3パルスバースト波を照射した時に、この球形モデルは効率よく反応し、マイクロ波誘導音圧の振幅は、3倍以上大きくなった、と報告している。
****************************:
記:2020−11−9
以下の研究があるが、一般的な概説に終わっている。
掲載誌:日本音響学会誌 39(4), 261-265, 1983
タイトル:マイクロ波による聴覚刺激
研究者:望月篤子、斎藤正男
マイクロ波による聴覚刺激に関する最近の研究について解説する。
4.おわりに
マイクロ波の聴知覚現象は、生体作用の積極的応用の見地から注目される。
端的に言えば、人の耳自体が電波受信器となり得るという誠に興味深い現象である。
しかし、今日、やっと正面から取り組んでみようという研究者が少し現れた程度で、その本質はほとんど未解明である。
本文で解説したように熱膨張を介した機構が本質的であるとするならば、応用には余り期待が持てない。
一方、一部に指摘されているように、膜の直接刺激のような未知の機構があるとすれば、その解明が待たれる。
記:2018−2−27
*はじめに
************************
10E.ロシア2007年Binhiマインドコントロールの研究から
Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi
General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences
P7に以下の記述がある。
Nonetheless, the Air Force Research Laboratory supported the works on microwave
hearing that lasted from 1994 to at least 2002.
The work within the SBIR Contract F41624-95-C-9007 was conducted under the
title “Communicating Via the Microwave Auditory Effect” and the results of that work are still classified, which is known from
the US Air Force response to FOIA request dated 1999.
それにも関わらず、空軍研究所は1994年から少なくとも2002年に終わるまで、マイクロ波可聴に関する研究作業をサポートした。
SBIR契約F41624-95-C-9007の中の作業は、マイクロ波可聴を利用した通信という題の基で行われ、そしてこの作業の成果は現在でも機密指定されている。
アメリカ空軍は、1999年に情報開示に対して、そのように回答している。
***************************
さて、この研究はどこまで進んだのか・・・・・? どのような研究が行われたのか?
*はじめに その2
あるサイト:https://ameblo.jp/244tuyo3/theme-10091268689.htmlにあった内容を引用
**************************
1995年、国防総省は以下に記す契約終結を発表し、軍人との直接的な通信に利用した。
『マイクロ波聴覚効果による通信 締結機関:国防総省、中小企業技術革新研究プログラム
契約番号:F41624−95−C−9007』
この技術についての解説は次の通り。
標題 『マイクロ波聴覚効果による通信』
解説:傍受されにくい高周波通信手段を可能にする革新的な技術を記す。
実用化については、ノイズの少ない実験室で高出力高周波送信機を用いて立証した。
****************************
実用化が立証されたとあるが、本当だろうか?
*研究報告の原典:
原典は以下である。
http://es.epa.gov/ncerqa_abstracts/sbir/other/monana/kohn.html にあった内容
**********************
Awarding Agency: Department of Defense
SBIR Contract Number:
F41624-95-C-9007
Title: Communicating Via the
Microwave Auditory Effect
Principal Investigator: Mr. Brian
Kohn
Company Name: Science & Engineering Assoc, Inc.
Project Period:
Project Amount: $739,995
Research Category:
Monitoring/Analytical
Description:
An innovative and revolutionary technology is described that offers a means of
low-probability-of-intercept Radio frequency (RF) communications.
妨害を受けにくい無線通信手段として提案されている革新的で革命的な技術を述べる。
The feasibility of the concept has been established using both a low intensity
laboratory system and a high power RF transmitter.
構想の可能性は、低電力の実験室設備と高出力の高周波無線機の二つを使って、確定した。
Numerous military applications exist in areas of search and rescue, security
and special operations.
様々な軍事的な応用として、探査・救助・安全・特別な業務等の領域が考えられる。
****************************
この情報によれば、「可能性が確定した・可能性は立証された」とある。
どの程度の立証がなされたのか、これだけでは不明である。
*SBIR Contract Number: F41624-95-C-9007は機密解除?
2018年2月のネット検索で見つけた情報では、この文書は機密解除されている模様。
どこかにこの情報開示された原文があれば、入手できれば、読んでみたいものである。
以下のガイドラインがある。
時間変化する電界、磁界及び電磁界による曝露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)
1998年4月
国際非電離放射線防護委員会
この中に以下のマイクロ波可聴に関する定見がある。
********************
パルス及び振幅変調された波形に関する問題
組織における平均エネルギ蓄積率が同じ場合、パルス変調マイクロ波電磁界は連続波に比べて一般的に生物学的応答を生じるのにより効果的であり、とくに閾値のはっきりした影響においてそうである(ICNIRP 1996)。
良く知られている例は、いわゆる「マイクロ波ヒアリング」効果である(Frey 1961;
Frey and Messenger 1973; Lin 1978)。
正常な聴力の人は、約200MHzから6.5GHzの間の周波数のパルス変調電磁界を感知することができる。
この聴覚感覚は電磁界の変調特性によって、ブーブー、ピチピチあるいはポンポンという音としていろいろに記述されている。
マイクロ波ヒアリング効果は、脳の聴覚皮質に おける熱弾性的相互作用に起因するものとされており、パルス幅30μs未満のパルスで変調された2.45GHzの場合では、感知閾値は約100−400mJ/m2(4から16mJ/sのSARに相当する)である。
マイクロ波聴覚効果にくり返し又は長時間曝露することはストレスになり、有害である可能性もある。
************************
記;2016−6−14
以下の研究がある。
掲載誌:日本音響学会講演論文集 1999年 9月-10月
タイトル:パルス変調電磁波により生体組織に発生する熱応力の数値解析
研究者:渡辺住明ら
これまでに人体頭部を球で近似し、マイグロ波が球対象に加熱すると仮定したときの熱応力波形の検討がなされているが、この計算は頭部の球による単純化だけでなく、加熱分布についても単純化しており、実際に生体の頭部に発生する熱応力と大きく異なる可能性がある。
そこで筆者らはFDTD法を用いて解剖学的構造を考慮した計算モデルの電磁波の吸収特性と、それによって発生する熱応力波の数値解析を行った。
その結果から推定される聴覚効果のしきい値とパルス幅依存性が実験結果とよく一致したので報告する。
図3<注:ここでは割愛>に20μSのパルス波を照射したときの人体頭部モデルの蝸牛付近での平均応力の波形を示す。
このときのピ-タ応力は7x10−5Paで約11dBである。
8−10kHzの骨伝導による聴覚効果のしきい値は約60 dBとされているので、熱応力波か知覚されるには、約300mW/cm2の入射電力密度が必要である。
これは文献8(Freyの1973年研究)での実験値と一致する。
図4にパルス幅を変えたときの蝸牛付近でのビ-ク応力と実験<Tyazhelovらの1977年研究>から侍られた相対音圧のグラフを示す。
このブラフから数値計算と測定値のパルス幅依存性はよく一致することがわかる。
関心のある方は、原著全文を読んでください。
記:2016−11−24
掲載誌:IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND
TECHNIQUES, VOL. 48, NO.11, NOVEMBER 2000
タイトル:FDTD Analysis of Microwave Hearing Effect
研究者:Yoshiaki Watanabe et al:
マイクロ波可聴に関して、パルス性のマイクロ波を照射した時の脳内での可聴は発生に関して、FDTD法で解析を行った結果である。
詳細は英文の原著論文を読んでいただくことにして、ここでは、この結果、脳内に発生する音波は以下の様に、8KHzといった高い周波数の音が発生する、となっていることだけを紹介する。
すなわち、パルス性マイクロ波の照射で脳内に音波を発生させるが、その音は、特定の周波数の音である、ということである。
(a)
(b)
Fig.
14: Power spectra of the elastic waves at the cochlea. (a) Model 1. (b) Model 2
解析に用いた人体モデルによって多少異なるが、パルスによって脳内に発生する音声の周波数は、特定の周波数のものとなっている。
以下の情報にわかりやすい資料があった。
http://www.arpansa.gov.au/pubs/rps/aud_perc.pdf
Human auditory perception resulting from exposure to high power pulsed or
modulated microwave radiation — specification of
appropriate safety limits.
Australian Radiation Protection &
Nuclear Safety Agency
9 May 2002
Figure 1: Simulated temperature and
pressure waveforms associated with arbitrary localized SAR waveform
図1:特定の局所的なSAR波形に関連させた温度と発生する圧力波形の推定
赤線はマイクロ波の吸収による瞬間的なSARの変化、黒線は温度の変化、青の点線は発生する圧力波を示す。
この波形でわかるように、マイクロ波可聴効果は、マイクロ波の照射を受けて、頭部に局所的な熱吸収が急激に発生し、温度が急に上昇する。
温度は急上昇後には伝導によって緩やかに下がっていく。
この温度が急激に上昇した時に、体内の組織が急膨張して、圧力波が発生する。
この圧力波を聴覚で音として感じるのである。
以下のレビュー論文がある。
掲載誌:Bioelectromagnetics Supplement 6:S162-S173 (2003)
タイトル;Auditory Response to Pulsed Radiofrequency Energy
パルス性無線周波数に対する音声応答
研究者:J.A. Elder and C.K. Chou
概要:
The human auditory response to pulses of radiofrequency (RF) energy, commonly
called RF hearing, is a well-established phenomenon.
パルス性無線周波数に対する音声反応は、高周波可聴と呼ばれ、十分に確立した現象である。
RF induced sounds can be characterized as low intensity sounds because, in
general, a quiet environment is required for the auditory response.
高周波に誘導された音は小さい音量の音であり、一般的には、音声反応を得るためには、周囲が静かな条件下であることが必要である。
The sound is similar to their common sounds such as a click, buzz, hiss, knock,
or chirp.
この音は他の一般的な音(クリック、バズ、シューとした音、ドアのノック音、チューチューと言った音)に類似している。
Effective radiofrequencies range from 2.4 to 10 000 MHz, but an individual’s ability to hear RF induced sounds is dependent upon high frequency
acoustic hearing in the kHz range above about 5 kHz.
有効な周波数は2.4から10,000MHzであるが、個人個人がこの音を聞くことができる能力は、その人が5kHz以上の高い音を聞くことができるかに依存する。
The site of conversion of RF energy to acoustic energy is within or peripheral
to the cochlea, and once the cochlea is stimulated, the detection of RF induced
sounds in humans and RF induced auditory responses in animals is similar to
acoustic sound detection.
高周波エネルギを音声エネルギに変換する場所は、蝸牛殻の内部かその周辺である。
蝸牛殻が一度刺激を受けると、ヒトが高周波に誘導された音の検出と動物における高周波に誘導された音の反応は、聴覚における音の検出と類似している。
The fundamental frequency of RF induced sounds is independent of the frequency
of the radiowaves but dependent upon head dimensions.
高周波で誘導された音の周波数は、無線周波数の周波数によらず、頭部の大きさによって決まる。
The auditory response has been shown to be dependent upon the energy in a
single pulse and not on average power density.
この音声反応は、個々のパルスのエネルギの大きさで決まり、平均電力密度には無関係である。
The weight of evidence of the results of human, animal, and modeling studies
supports the thermoelastic expansion theory as the explanation for the RF
hearing phenomenon.
ヒト・動物・モデルによる研究の重要な確証は、高周波可聴現象の説明として、熱弾性膨張理論を支持している。
RF induced sounds involve the perception via bone conduction of thermally
generated sound transients, that is, audible sounds are produced by rapid
thermal expansion resulting from a calculated temperature rise of only 5×10-6 ℃ in tissue at the threshold level due
to absorption of the energy in the RF pulse.
高周波可聴音は、熱によって発生した音の伝搬が骨に伝わることによる検知であるとされる。即ち、高周波パルスエネルギの吸収によって閾値である計算値5×10-6℃の温度上昇によって急激に熱膨張したことによる可聴音である。
The hearing of RF induced sounds at exposure levels many orders of magnitude
greater than the hearing threshold is considered to be a biological effect
without an accompanying health effect.
可聴できる閾値より数十倍の曝露量における高周波誘導音を聞くことは、健康影響を伴わない生体影響と言える。
This conclusion is supported by a comparison of pressure induced in the body by
RF pulses to pressure associated with hazardous acoustic energy and clinical
ultrasound procedures.
この結論は、危険な可聴音エネルギと臨床での超音波利用に関連する音圧レベルと、高周波パルスによって身体に誘導する音圧レベルの比較によって、支持される。
この論文は、それまでに刊行された論文をまとめたレビュー論文である。
記;2018−2−25
1)以下の研究がある。
詳細は以下の 10E.ロシア2007年Binhiマインドコントロールの研究からを参照
Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences
この中に以下の記述もある。
『インターネットにある情報によれば、1970年代のアメリカNASAによる研究は、マイクロ波可聴は低電力密度で起こることを見出している。』
具体的な電力レベルや情報源は記述されてない。
NASAはどのような研究をした??? 調査した。
2)NASAの研究報告番号と概要
とある英文のネットにあった情報
*************************
APPENDIX PM3 - NASA ARTICLE NASA関連情報
TITLE: Effects of low power microwaves on the local cerebral blood flow of
conscious rats
タイトル:麻酔をしない元気なラットの脳血流の流れに関する低電力マクロ波曝露の影響
Document ID: 19810004209 N (81N12720)
File Series: NASA Technical Reports
Report Number: AD-A090426
Authors: Oscar, K. J. (Army
Mobility Equipment Command)
Published: Jun 01, 1980
Corporate Source: Army Mobility Equipment Command (Fort Belvoir, VA, United
States)
Pages: 10
NASA Subject Category: LIFE
SCIENCES (GENERAL)
Abstract: 概要
A decoy and deception concept presently being considered is to remotely create
the perception of noise in the heads of personnel by exposing them to low
power, pulsed microwaves.
ここで考慮すべき誘惑とごまかしの概念は、パルス性の低電力マイクロ波電磁波曝露により、ヒトの脳にノイズ感知を遠隔操操作でもたらすことである。
When people are illuminated with properly modulated low power microwaves the
sensation is reported as a buzzing, clicking, or hissing which seems to
originate (regardless of the person's position in the field) within or just
behind the head.
ヒトが適切に変調された低電力密度のマイクロ波に漠とした時、頭部の内部かすぐ後ろの部分で、野外における人の立ち位置に無関係で、クリック音が発生するという報告が評判となっている。
The phenomena occurs at average power densities as low as microwatts per square
centimeter with carrier frequencies from 0.4 to 3.0 GHz.
搬送波は0.4から3.0GHzで、マイクロワット/cm2といった平均「低電力密度で起こる現象である。
By proper choice of pulse characteristics, intelligible speech may be
created.
パルス特性を適切に選択すれば、意味のある会話が伝送されるかもしれない。
Before this technique may be extended and
used for military applications, an understanding of the basic principles must
be developed.
この技術が発展させるかもしれない前に、そして軍用に使用する前に、この基礎概念の理解するための開発研究が必要である。
Such an understanding is not only required to optimize the use of the concept
for camouflage, decoy and deception operations but is required to properly
assess safety factors of such microwave exposure.
こうした理解度の進展は、カモフラージュ・誘惑・ごまかしと言った運用のために、使用の最適化のためだけではなく、マイクロ波曝露にともなう安全の評価を適切にするためにも、必要である。
Original web link, 原典のWEBは以下
http://techreports.larc.nasa.gov/ntrs/hget.cgi?recon?2044/3=/raid5/index/star/80%2517043725%202044%20N19810004209recon1
<このリンクは開けず、Topページも開けず。サイトはNASAのサイトと推定>
********************************
概要だけではなく、報告書全文を読んでみたいが、リンクされたNASAのサイトはリンク切れで開けない。
概要だけでは、どのようなマイクロ波可聴に関する研究を行ったのか、まったく不明である。
3)ネットにあった情報で、報告書は「秘密」と
http://www.mindjustice.org/symptoms.htmにあった情報
*************************
List of mind control symptoms, whether the related technology is scientifically
proven and if there is military interest or funding of the related technology
by Cheryl Welsh, March, 2003
Margo Cherney FOIA request for complete NASA abstract Report Number:
AD-A090426.June 1, 1980. Brooks Air Force Base, Jan.25, 2000.
The requested information is fully denied under 5 U.S.C. 552(b)(1)..."
*******************
NASA報告書をアメリカの情報公開制度を利用して、アメリカ空軍に2000年1月25日に請求した。
この請求は完全に拒絶された。
4)同じ研究者が類似のタイトルで論文を書いている。
掲載誌:Brain Research Volume 204,
Issue 1, 5 January 1981, Pages 220-225
タイトル:Local cerebral blood flow after
microwave exposure
研究者:Kenneth J. Oscar, Steven P. Gruenau, Michael T. Folker,
Stanley I. Rapoport
Abstract
Experiments were performed which demonstrate that low power, pulsed microwave
exposure induces a significant increase in local cerebral blood flow within the
brain of the conscious rat.
Previous studies purporting to examine changes in brain vascular permeability
induced by microwave radiation must be re-evaluated in the light of these
observed changes in blood flow.
低電力密度でパルス波のマイクロ波曝露は、麻酔をかけない元気なラットの脳の中の血液の局所的な流れが、有意に増加させた。
マイクロ波曝露によって誘起される脳血管の透過性の変化を試験するための過去の研究は、血流の流れが変化したことを見つけた今回の観点から、再評価を行わなければならない。
********************
もしかして、NASAの報告書AD-A090426の内容には、マイクロ波可聴に直接関係する研究が含まれていない可能性がある。
記;2016−11−19
マイクロ波可聴に関しては、以下の記述がある。
*********************
筆者:Ronald L. Seaman
タイトル:Review of Literature on High Power Microwave Pulse
Biological Effects
掲載誌:AFRL-RH-BR-TR-2009-0068 ,Air Force Research
Laboratory; August 2009
3.1 Microwave Hearing
Microwave hearing is the auditory sensation resulting from microwave energy
impinging on the head (Chou et al., 1982; Elder & Chou, 2003).
Investigation of microwave hearing began in the late 1950’s and 1960's in the field (e.g. Frey, 1961, 1962, 1967).
More recent studies address exposure to RF pulses experienced in magnetic
resonance imaging (MRI).
An experimental study has been done on auditory perception with exposure by RF
coils used in MRI (Röschmann, 1991).
Theoretical studies of induced acoustic waves with MRI exposure have also been
reported (Wang & Lin, 2005; Lin & Wang, 2006).
Microwave hearing is an undisputed effect of pulse modulated microwaves (Guy et
al., 1975).
The incident energy must be pulse modulated and pulse durations of 3-5000 µs
and 0.5700 µs have been studied in human and animal experiments, respectively
(Elder & Chou, 2003).
Sensation occurs readily with exposure to pulsed microwaves with very small
time-averaged power and energy densities.
A single pulse has been reported being sensed as an auditory click.
With temperature increase caused by each pulse estimated to be only 10-6-10-5℃ at perception threshold (Guy et al, 1975; Chou et al., 1982; Lin,
1978, 1990; Elder & Chou, 2003), the effect is clearly not due to gross heating
of tissue.
Auditory sensations in humans and responses in the auditory systems of animals
in microwave hearing are directly related to characteristics of individual
pulses, and to pulse repetition frequency when it is at auditory frequencies.
Energy density, the product of incident power density and pulse duration (also
called energy fluence), seems to be a defining pulse characteristic in many of
the studies.
Threshold energy density for human perception is reported as 2.3-40 µJ/cm², depending on the study (Elder & Chou, 2003).
Thresholds for detection by the auditory systems in a variety of animal
preparations are 1.5-1240 µJ/cm² fluence and 0.6180 mJ/kg SA in the head, again depending on the study (Seaman
& Lebovitz, 1989; Elder & Chou, 2003).
Amplitude of the pressure transient at microwave hearing threshold has been
estimated in a finite-difference time-domain (FDTD) model of the human head to
be 0.18 Pa for a 20-µs pulse (Watanabe et al., 2000).
According to Lin [1978, 1989, 1990], the peak acoustic pressure is a function
of pulse duration, head size, and, of course, incident power density.
For a 918-MHz, 10-µs pulse with 2.183 W/cm² peak power
density incident on a spherical head model with a radius of 7 cm, the
calculated peak pressure is 0.682 Pa.
The relationship of peak pressure with pulse duration is complex, but, for
durations of 0.1 µs and shorter, an asymptotic peak value of approximately
0.037 Pa is reached.
This is a factor of 18.4 times between pressures for 10-µs pulses and 0.1 µs
and shorter pulses.
The ratio of thresholds for perception is thus expected to be roughly 20.
***********************
一読してわかることであるが、マイクロ波可聴に関して、それまでの研究結果をまとめてあるだけである。
アメリカ空軍がマイクロ波可聴を利用した兵器の開発した・・・・といったことは一切書かれていない。
記;2016−11−27
以下の研究がある。
掲載誌:Medical and Applied Physics (Thursday, February 13,
2014)
タイトル:Numerical Analysis of the Microwave Auditory
Effect
研究者:N. M. Yitzhak, R. Ruppin, R. Hareuveny
概要:
A typical example of the pressure wave which develops in the cochlea is shown
in figure 1.
コヒーラに誘導される音圧波の代表的な例を図1に示す。
This was calculated for a plane wave pulse of frequency 2450 MHz incident from
the back side, with horizontal polarization, pulse width of 70μs and a power density of 1mW/cm2.
The main acoustic frequency is approximately 8 kHz as in a previous analysis.
この例は、2450MHzのパルス電磁界(平面波、頭の後部から照射、水平偏波、パルス幅は70マイクロ秒、電力密度は1mW/cm2)の場合の計算結果である。
過去の解析と同様で、主な音声周波数は約8kHzである。
記:2017−3−31
以下の研究がある。
掲載誌:Acta Technica Jaurinensis
Vol. 6. No.1. 2013
タイトル:Microwave-Induced Hearing – its
Mechanism and Consequences マイクロ波誘導による可聴:その機序と重要性
研究者:W.
Stankiewicz, A. Krawczyk,
J. Kieliszek
概要:
This paper describes well-documented effect of electromagnetic field at high frequency, i.e. the auditory effect.
The
history of research in his area is described and some evidences are quoted.
本論では、可聴効果として高周波電磁界のよく知られている効果を記述する。
この領域における研究の歴史を述べ、いくつかの確証を引用する。
The contemporary interpretation of the microwave-induced hearing is discussed
as well as new directions of research are drafted.
新たな研究動向にも触れながら、マイクロ波誘導可聴の現代的な解釈を述べる。
この論文の中から、一部を紹介する。
・マイクロ波可聴効果は1947年の報告から始まる。
・実際の研究は1961年のFreyによるものが始まり。
・The last decade brought also the research connected
with the mobile phone influence on hearing [19].
Statistical analyses of the evoked OAE levels corroborate that mobile phones
use does not cause any alter-effect on hearing in neither a positive nor a
negative manner.
この10年来の研究として、引用19の論文があり、携帯電話の電磁波による可聴に関する研究もある。
誘起したOAEレベルの統計的な解析は、携帯電話の使用が、良い意味でも悪い意味でもどちらでも可聴への影響は起こらないことを確認している。
注:[19]の研究は
研究者Ozturan, O. , et
al.:
タイトル:Effects of mobile telephone’s electromagnetic field on hearing,
掲載誌:ACTA-LARYNGOLOGICA (April 2002)
・The majority of researchers (see Arai and others,
2003) who attempt at determination of the EMF influence on hearing examines
Oto-Acoustic Emission and evoked potentials in brain stem as well as their
changes due to EMF emitted by mobile phones.
The majority of researchers find these changes are of inhomogeneous character
and do not link them with the possible EMF hazard.
電磁波の可聴への影響を研究した荒井らの2003年などの多くの研究者は、携帯電話から放射される電磁波で変化するかなどを、耳音響放射(OAE)と脳幹に誘起する電位で調べた。
多くの研究者は、変化は不均質であり、電磁波の障害に結びついていないことを見出した。
注:耳音響放射検査
正常の内耳からは絶えず小さな音が放射されており、これは耳音響放射(OAE: Oto Acoustic
Emissions)と呼ばれています。
聴覚に何らかの異常があるとOAEの出力レベルは減少、または検出されなくなります。
注:耳音響放射
通常、感覚器官とは外界の刺激を受動的に受け取り中枢神経へと伝達するものであるが、蝸牛増幅器の概念はこの見方を覆すものであった。
実際、1978年にイギリスのケンプによって蝸牛が音を受動的に知覚するだけでなく、自ら小さな音をたてていることが明らかとなっていた。
これは何の刺激がないときにも、外部からの刺激への反応としても現れ、耳音響放射 (oto-acoustic emission, OAE) と呼ばれている。
適切な周波数の違いを持つ2種の純音を重ね合わせた刺激に対しては、それらとは別の周波数に非線形の効果による反応が表れることも明らかになっており、これは特に新生児に対する聴覚検査として臨床上も有用である。
この耳音響放射も蝸牛増幅器の活動によるものであると考えられている。
以下の二つの研究があります。
概要と、原著の中から一部を引用して紹介します。
関心のある方は、原著全文を入手して、読んでください。
*その1:
掲載誌:平成30年電気学会全国大会論文集
タイトル:マイクロ波聴覚効果を用いた音声伝送に関する検討
研究者:星 智也 久嶋 航平 多氣 昌生ら
要約
マイクロ波聴覚効果を用いた音声伝送の方法について検討を行なった。
⼈体頭部モデルに単一のマイクロ波を照射した際の側頭骨の乳様突起部分での圧力の時間変化と音声信号を畳み込み積分することで音声データを離散化しマイクロ波パルス列として人体頭部に照射することを模擬した数値計算を行なった。
計算によって得られた音声の了解性は高くなかったが、元の⾳声の内容を認知している場合は聞き取ることができた。
音声の了解性については実験によって確かめる必要がある。
元の音声に対して帯域制限をかける等、工夫をすることで音声の了解性が向上する可能性がある。
まえがき
マイクロ波聴覚効果とは、パルスマイクロ波が人体頭部に照射されたとき、照射された部分が熱膨張し、その圧力が蝸牛に伝わって音として知覚される現象である。
この現象は音声伝送に利用できる可能性がある。
しかし、マイクロ波聴覚効果を利用した音声伝送については、実際に音を認識させたという報告があるものの、具体的な音声伝送の方法や人体ばく露の安全性などについて明らかにされていない。
本研究ではマイクロ波パルスに対する熱弾性波の応答の計算結果をもとに、音声信号によって振幅変調されたマイクロ波を人体頭部に照射した際の頭部内での熱弾性波によって発生する圧力の計算を行うことで、マイクロ波聴覚効果を利用した音声伝送、特に人間の声での音声伝送に関する検討を行った。
音声波形による振幅変調
本検討では、単一のマイクロ波パルス列を離散化した音声信号によって振幅変調し、人体頭部に照射することで音声を伝送する検討を行う。
今回の計算では人間の声を伝達することを考え、女性アナウンサーが 3秒間話している音声を計算に用いた。
計算結果
計算によって得られた信号を音声データに変換して聞いたところ、ノイズが混じっており聞き取りにくかったが、音声の内容を認知することができる程度の了解性はあると感じられた。
今回の計算条件において圧力のpeak値が可聴閾値である20mPa(文献より)に達する場合に必要な電力密度を計算した。
今回の計算では3秒間の音声を伝達するのに必要な電力密度の3秒間平均値は6.25mW/cm2、ピーク電力密度は520mW/cm2あった。
総務省の定める電波防護指針によれば、2.45GHzの電磁波の一般環境での電磁界強度指針値は1mW/cm2(6分間平均)である。
しかし、これは伝わった圧力の最大値が可聴レベルに達するときの値であるため、実際に音声として認識させるためにはより大きな電力が必要となる。
纏め
音声の了解性については高いとは言えないが実験によって確かめる必要がある。
なお、元の音声に対してイコライザを用いて処理を行うことで音声の了解性が向上する可能性がある。
本検討では周期的なマイクロ波パルスを振幅変調したが、文献のようにパルス間隔を音声信号に応じて可変させるなど他の変調方式についても検討する必要がある。
BEMSJ注:本研究でいう「元の⾳声の内容を認知している場合は聞き取ることができた。」は、「2G. 1975年のJustesenの論文より」に同じ結果になっている。
*その2
掲載誌:平成30年電気学会全国大会論文集
タイトル:パルス列に対するマイクロ波聴覚効果の数値解析を用いた検討
研究者:星 智也, 久嶋 航平, 多氣 昌生ら
要約:
パルス変調されたマイクロ波を頭部に照射した際、生じた熱弾性波によって⾳を知覚するマイクロ波聴覚効果という現象が知られている。
本検討ではバーストパルスマイクロ波照射によって熱弾性波の時間的な加算による振幅の変化、また、媒質の損失による熱弾性波の減衰による、可聴閾値に必要なピーク電力密度の依存性について、数値解析を用いて検討した。
結果としてバーストパルスマイクロ波照射により可聴閾値に必要なピーク電力密度が下がることが示された。
また、バーストパルス波のパルス周期によって、生じる熱弾性波の振幅の大きさが変わること、また、媒質の損失が小さいほど可聴閾値に必要なピーク電力密度が下がることが示された。
まえがき
パルス変調されたマイクロ波を頭部に照射した際、音を知覚するマイクロ波聴覚効果という現象が知られている。
マイクロ波聴覚効果の熱弾性波解析により、熱弾性波でマイクロ波聴覚効果を説明できること、実験で得られた可聴閾値と数値解析による推定結果がほぼ一致していることが確認されている。
一方で音声伝送に関しては実際に音声を認識させたという報告があるものの、具体的な実現可能性、必要な入射電力密度、防護指針への適合などについては報告されていない。
マイクロ波聴覚効果を用いて音声情報を伝達するためには、単一パルス波ではなくパルス列を照射し、頭部内における熱弾性波の圧波形が音声波形を認識可能な精度で再現している必要がある。
以上を踏まえ、本検討ではバーストパルスマイクロ波照射によって熱弾性波の時間的な加算による振幅の変化、また、媒質の損失による熱弾性波の減衰による、可聴閾値に必要なピーク電力密度の依存性について、数値解析を用いて検討した。
計算結果
計算結果より、表1にη=20、2、0.2Pasそれぞれp-p値が最大となるようにパルス周期を選択した場合のパルス周期、単一パルス応答に対する振幅の比率、可聴閾値に必要なピーク電力密度、そのときの局所10g平均SARと頭部平均SARを示す。
さらに、局所、頭部平均SARに対して6分間のうち何秒間であれば照射が許容されるのか求めた。
可聴閾値に必要なピーク電力密度は文献から可聴閾値を20 mPaと仮定することにより算出した。
また、安全を考慮し、全身平均 SARの基本制限値を頭部平均SARの許容値として設定し、照射時間を算出した。
BEMSJ注:この結果から、電波防護指針の観点から、6分間中にマイクロ波を照射し、音声伝送を行えるのは、2秒間、10秒間、20秒間と言った短時間に限定されるということである。
これは「2G. 1975年のJustesenの論文より」に同じ結果になっている。
記:2020−5−1
以下、一部修正しながら、引用。
********************
マイクロ波ヒアリング
(2016年4月時点の英文ウェブページの和訳です)
マイクロ波ヒアリングは、無線周波電磁界の立証された急性影響に入るものですが、特殊なものです。
強力な30マイクロ秒またはそれ以下の短パルス幅および長い休止パルス間隔の、200MHzから6.5GHzまでの周波数範囲の電磁界(典型的にはレーダ信号に利用される)で起きます。
知覚はブーン・ブーン、カチリ、パチパチという音として記述されます。
パルスエネルギが脳に吸収されることで熱弾性波が発生し、その熱弾性波が可聴周波の範囲で内耳を機械的に刺激することが原因で生じる作用です。
知覚閾値は、パルス当たりのエネルギ束密度に依存し、信号全体を時間平均した平均電力束密度には依存しません。
比吸収(SA)で4-16mJ/kgに相当する30マイクロ秒以下のパルス幅の2.45GHzの場合、知覚閾値は、ばく露のエネルギ密度で100-400mJ/m2程度になります。
レーダのような短パルス信号へのばく露の評価には、SARの代わりにSAを用います。
しかし、上述のSA値で30マイクロ秒間のパルス持続中に、脳には130-520W/kgのSARピーク値が生じることが示されています(cf. ICNIRP , p.506およびp.513)。
ICNIRPの推奨の中には、300MHzから10GHzまでの周波数範囲のパルスばく露に関する特別なばく露限度値が設定されており、その比吸収での限度値は公衆ばく露で2mJ/kg、職業ばく露で10mJ/kgです(cf. 基本制限の章)。
参考レベルにおいて、これに相当する限度値がパルス幅内での電力密度に関して設定されています。
これに拠れば、ICNIRPのばく露限度値が遵守された場合、マイクロ波ヒアリングは強力なレーダ装置のすぐ近く(すなわち、職場)に限って起こり得るものです。
スイス連邦環境省(BAFU , p. 37)は、ICNIRPより低い知覚閾値を明示し、ICNIRPのばく露限度値が遵守されたとしてもマイクロ波ヒアリングは予測され得ると述べています。
しかしながら、放送、TVおよび移動体通信信号がマイクロ波ヒアリングを起こすことはあり得ません。
その理由は、これらの信号のパルスパターンはレーダ信号とは比べるべくもなく、パルス当たりのエネルギ束密度があまりにも低いからです(アナログラジオ信号の場合には、パルスが存在さえしないことも理由になります)。
したがって、移動体通信電磁界など日常のばく露の場合、マイクロ波ヒアリングに相当するような知覚作用を裏付ける証拠は何もありません(cf. FOPH, p. 11)。
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総務省の2018年報告書に、以下のような研究を行う・行うべきということが記載されている。
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生体電磁環境に関する研究戦略検討会 第一次報告書
平成30年6月
本検討会では、2018年1月以降、計5回の会合を開催し、無線システムの発展動向や国内外における研究動向を把握するとともに、今後の研究の方向性に関する基本的な考え方を整理し、研究手法ごとの具体的な研究の方向性や中長期的なロードマップ等について議論を行った。
本報告書は、本検討会におけるそれらの議論の内容を取りまとめたものである。
高周波では、熱作用に関する課題として、ヒトの年齢又は環境による反応性の違いについての検討が不十分であることから、短期スパンで取り組むものとして、全身及び局所の電波ばく露に関する年齢及び環境に対する温熱閾値変動の研究が必要である。
また、短期スパンで取り組むものとして、マイクロ波聴覚効果の定量的研究を行うことが求められる。
高周波における温熱作用閾値の「マイクロ波聴覚効果についての定量的研究」についても、刺激作用とはエンドポイントが異なるが、国際ガイドラインに反映すべき基礎的なデータを提供できるという点から、早期に取り組むべき課題である。
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ICNIRPガイドライン1998年に以下の記述がある。
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パルス及び振幅変調された波形に関する問題
組織における平均エネルギ蓄積率が同じ場合、パルス変調マイクロ波電磁界は連続波に比べて一般的に生物学的応答を生じるのにより効果的であり、とくに閾値のはっきりした影響においてそうである(ICNIRP 1996)。
良く知られている例は、いわゆる“マイクロ波ヒアリング”効果である(Frey 1961;Frey and
Messenger 1973; Lin 1978)。
正常な聴力の人は、約200MHzから6.5GHzの間の周波数のパルス変調電磁界を感知することができる。
この聴覚感覚は電磁界の変調特性によって、ブーブー、ピチピチあるいはポンポンという音としていろいろに記述されている。
マイクロ波ヒアリング効果は、脳の聴覚皮質における熱弾性的相互作用に起因するものとされており、パルス幅30μs未満のパルスで変調された2.45GHzの場合では、感知閾値は約100−400mJ/m2(4から16mJ/kgのSARに相当する)である。
マイクロ波聴覚効果にくり返し又は長時間曝露することはストレスになり、有害である可能性もある。
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マイクロ波ヒアリング効果(可聴音)は閾値があり、100‐400mJ/m2と。
これはこの閾値を超えないと可聴音は聞こえない、という意味である。
Freyの研究では大きなパルス電力の時に可聴音が聞こえることを実験で確認したことを受けて、周囲が静かであれば、微弱なパルス電力でも、可聴音が聞こえるかもしれないと、推定を行ったが、その後の研究の結果、この推定は正しくはなく、閾値があることが、確認されている、と言える。
ジュールはW×S(秒)であるので
100mJ/m2=100mW・S/m2となる。
パルス幅を単純計算の為に10μSとすれば、
100mJ/m2=(100×10の5乗)mW×(10×10のマイナス6乗)S /m2
=(10×1000)W×(10μ秒)/m2 となる。
すなわち、10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m2(1W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。
ここまで計算して、ふと気が付きました。
10μ秒の短いパルスでマイクロ波可聴が聞こえる照射電力(曝露電力)は瞬間値で10kW/m2ということは、パルスのDuty比を1000:1とした場合、平均曝露電力は10W/m2 = 1mW/cm2で、一般公衆の曝露基準値にぎりぎりということです。この場合の頭部の温度上昇は0.02℃です。
そして、単純に言えば、1秒間音を聞いて、次の999秒間は音がない(電波は発信・受信しない)ということです。
仮に1秒間音を聞いて、次の9秒間は音がないという条件とするとなれば、Duty比は10:1となり、頭部の温度上昇は100倍の2℃となり、下手をすれば、脳が熱でやられてしまいます。
こうしたことを考えても、「時々音が聞こえる」程度の送信は可能としても、「まともな話し声を連続して送ることは危険」なことになってしまいます。
曝露を受けて、マイクロ波可聴音が聞こえる人の場所では曝露基準ぎりぎりということは、聞こえる人よりマイクロ波の発信アンテナに少しでも近づけば、その地点での電波強度は、曝露基準値を超える、ということです。
パルス幅を10μ秒から20μ秒と2倍に広げれば、平均曝露電力は曝露基準の半分になり、合格となります。
こうしたことを勘案すると、マイクロ波可聴が可能な電波の発信は、一般の生活環境下ではほぼ不可能と言えるかもしれません。
さらに考察を続けてみる。
ヒトの音声を伝送する場合、サンプリングして送る場合は、「サンプリングの法則で、送信すべく音声最大の周波数の2倍の周波数でサンプリングを行う」ことになっている。
ここで、伝送する音声の周波数を5KHzまでとする。
そうするとサンプリング周波数は10kHzとなる。周期は100マイクロ秒となる。
この10kHzの繰り返しでパルス幅10マイクロ秒のマイクロ波で送信すると、最大5kHzの音まで伝送することができることになる。
こうなると、100マイクロ秒毎に10マイクロ秒のパルス波を送信することになり、Duty比は10である。
こうなると、10マイクロ秒のパルス電力は、上記の計算では瞬間値で10kW/m2という大きな値であるので、Duty比10の場合は平均電力密度が1kW/m2(=100mW/cm2)となる。
これは電波曝露基準の100倍で、頭部で受けた場合は2℃の体温上昇にもなり、マイクロ波可聴の音は聞こえるかもしれないが、頭部が熱くなり、「御昇天」になりかねない。
このように考えると、マイクロ波可聴による音声電送は、危険であり、実現は極めて困難と思える。
3Aの述べたように、マイクロ波可聴の閾値を100mJ/m2とすると、
ジュールはW×S(秒)であるので
100mJ/m2=100mW・S/m2となる。
パルス幅を単純計算の為に10μSとすれば、
100mJ/m2=(100×10の5乗)mW×(10×10のマイナス6乗)S /m2
=(10×1000)W×(10μ秒)/m2 となる。
すなわち、10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m2に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。
「統合失調症とマイクロ波可聴とは関連している」とする説を主張しているサイトを見ると、Freyのマイクロ波可聴の報告の他に様々な研究論文を読んでいるようです。
そして少なくとも「マイクロ波可聴には閾値がある」ことを認めているようです。
そこで、マイクロ波可聴で閾値として知られている電力密度を一般住環境下で発生させる為に、どの程度の発信電力を持つ無線機(レーダ)装置が必要かを、距離を変えて考えてみる。
曝露電磁界の電力密度=発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)/(4π×距離の2乗)
であるので
必要な発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)=可聴音が聞こえる閾値の電力密度×(4π×距離の2乗) となる。
すなわち
必要な発信源の等価発信電力(発信電力×指向方向の利得)=10,000W×12×距離の2乗
距離1mでは、発信元の等価発信電力は、10,000×12Wとなり、利得1,000のアンテナを用いれば120Wのピーク電力の発信機があればよい。
この程度であれば、電波暗室などの実験設備内で、マイクロ波可聴の確認実験は可能と思われる。
もし、距離が1kmとなれば発信源の等価発信電力は10,000×12×1,000,000(W)となる。
利得1000というアンテナを用いても必要なピーク(尖頭)電力は120,000,000W=120MWとなる。
120MWのピーク電力となれば、BEMSJは詳細に関しては専門外であるが、軍用レーダのような超大掛かりな装置が必要となるであろう。
仮にピーク電力120MWとし、Duty比1000:1とすれば、平均電力は120kWとなる。
無線電力に転換する能率を、実際は不可能であるが、100%と仮定しても、120kWの電力消費が必要となる。
一般家庭の受電電力は、電圧100Vで、最大50Aと仮定した場合は、受電電力は5kWとなる。
単純に24所帯分の電力消費を伴う。
従って
1km先方にいる人にマイクロ波可聴による障害を発生させることで、その人を統合失調症に陥れるということは、果たして、現実の生活環境の中で、可能か?
また、かりにそうした大電力の無線装置を設置した場合は、詳しくは計算などを行っていないが、無線装置から100m以内とか300m以内は電波防護指針に適合しない領域となるであろう。
100m以内に住居が皆無な場所で、その1km先に住む人にマイクロ波可聴を起こし、統合失調症にさせるということは現実的に困難なのではないだろうか?
フレイのマイクロ波可聴の研究は、私も論文を読んでそれなりに理解しているが、生活環境中にマイクロ波可聴を起こさせるような無線設備を人知れず設置することは不可能ではないだろうか?
もし、こうした巨大な無線発信機があり、特定の方向に向けて巨大なレーダ電波を発信させ、1km遠方にある特定の人の脳にマイクロ波可聴音を感じさせるとすれば、無線機のある方向に向かって、隣家の人も、隣家の隣家の人も、すべからくマイクロ波可聴を感知していなければならない。
レーダは無線装置であり、総務省が「電波防護指針」によって管理されている。
自衛隊のレーダ装置などは「総務省の電波防護指針」の管理外にあるが、自衛隊では「総務省の認可は不要である」が、「総務省の電波防護指針に準拠した形で、自衛隊が自らの手で、無線装置を管理している」とされるので、自衛隊の無線装置であるからというだけの理由で、巨大な電力の電波を発信できるとはいいがたい。
前項で「10μ秒の短いパルスの時間に、瞬間的に10kW/m2(1W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射したときに、マイクロ可聴音が聞こえる という意味である。」と述べた。
このピーク電波強度は、1W/cm2=1,000,000μW/cm2である。
通常の電波測定器では、感度が悪くても0.01μW/cm2程度で、0.01μW/cm2を超える電波は「そこに電波があるということを」測定できる。電波でどのような信号を送ってきているのかは、電波の変調方式や拡散コードなどが判らないと、判明できない。
通常の携帯電話基地局のアンテナから発信される電波の強度や、テレビ放送電波の強度は、0.02μW/p2程度と思われる。
とすれば、通常の生活環境における携帯電話基地局やテレビ放送電波の強さに比べると、ダントツに強い電波が照射されていることになる。
当然、電波の強度測定を行えば、通常の生活環境にない、強い電波を受けていることが、容易に電波強度測定によって、確認することができる、はずである。
繰り返すが、強い電波の存在を確認できるが、いかなる信号で変調されているかなどは、確認できない。
もし、強い電波の存在が確認できたら、その場所に向けて電波を発信している場所の方向に向かえば、測定された電波は、どんどんと強くなり、最終的には、発信源にたどり着くことができる。
残念ながら、空の上空からの発信であれば、上空に登ることはできないので、発信源にたどり着くことはできないが。
但し、パルス性電波をきちんと測定できる電波測定器やスペクトラムアナライザである必要があることは、当然の条件である。
以下はGoogleの特許検索から
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公告番号:US4858612 A
公開タイプ:認定
出願番号:US 06/562,742
公開日:1989年8月22日
出願日:1983年12月19日
優先日:1983年12月19日
手数料のステータス: 失効 <1993年に4年分を支払ったが、その後は支払いがなく、1997年に権利は失効>
発明者:Philip L. Stocklin
出願人:Stocklin Philip L
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この特許は1983年に発明・出願、1989年に権利獲得、1997年に特許料の支払いがなく、失効している。
この特許が真に有効なものであれば、特許手数料を払いつづけ、権利の満了まで持つはずである。
この点からも、この特許の有効性が疑われる。
発明から10年程度経過しても、実用にならなかったので、権利を放棄したのかもしれない。
特許の概要:
Sound
is induced in the head of a person by radiating the head with microwaves in the
range of 100 megahertz to 10,000 megahertz that are modulated with a particular
waveform.
特別な波形で変調された100MHzから10,000MHzの帯域のマイクロ波を頭部に照射された人の頭に音声が誘起される。
The waveform consists of frequency modulated bursts.
波形は周波数変調されたバーストで構成される。
Each burst is made up of 10 to 20 uniformly spaced pulses grouped tightly
together.
それぞれのバーストは、きっちりと一緒に束ねられた10から20の等間隔に並べられたパルスによって構成される。
The burst width is between 500 nanoseconds and 100 microseconds.
バーストの幅は100マイクロ秒から500マイクロ秒の間にある。
The pulse width is in the range of 10 nanoseconds to 1 microsecond.
パルスの幅は10ナノ秒から1マイクロ秒の間にある。
The bursts are frequency modulated by the audio input to create the sensation
of hearing in the person whose head is irradiated.
バーストは照射を受けた人の頭部で可聴が発生するために、音声入力で周波数変調されている。
この特許は補聴器(注参照)という名称です。
ストックリン特許では、第二次世界大戦中にレーダ施設において、レーダが発射したパルスが頭部に当たったときに音として聞こえる現象が観測されたエピソードを紹介しています。
この音は、音声信号として認識できるものではありませんでした。
そこで、ストックリンはこの現象を応用して、新型補聴器を開発したつもりだったのでしょう。
特許の実務的な説明:
この特許では人が発声した音声を、20程度の周波数帯に分割します。
説明を簡略化するために、ヒトが「あいう」(「100Hzのあ」、「400Hz のい」、「1kHzのう」)と発声したとします。
注:実際のヒトの音声「あいう」は、100Hzのあ、400Hzのい、1kHzのう と発音しているのはありません。
「あ・い・う」は様々なそれぞれ複数の周波数の組み合わせになっています。
最初に「あ」と言ったときは複数の周波数の組み合わせ、次に「い」と言ったときは、少し異なる複数の周波数の組み合わせ、そして「う」と言ったときは、さらに異なる複数の周波数の組み合せで、発声されます。
特許では、これらの複数の周波数からなる音声を、時々刻々、各周波数バンドに分割することになっています。
これでは、説明が複雑になるので、
本論では、特許の意味を、分かりやすく解説するための方便として、上記の様な条件を仮定します。
閑話休題:
「100Hz のあ」のために、マイクロ波100MHzを搬送波として、パルス変調します。
「400Hz のい」のために、マイクロ波110MHzを搬送波として、パルス変調します。
「1kHz のう」のために、マイクロ波120MHzを搬送波として、パルス変調します。
100MHz、110MHz、120MHzのマイクロ波を相手の頭部に向けて発信します。
受信する人は、100MHz、110MHz、120MHzのパルス変調されたマイクロ波を頭部に受けて、この特許では、「あいう」という音声を脳で感知(可聴)する、というのです。
はい、ここでこの特許の不完全さに気が付いたと思います。
マイクロ波可聴では、100MHzのマイクロ波を受けても、脳で「カリカリ」という音が聞こえ、110MHzのマイクロ波を受けても同じ「カリカリ」という音が、120MHzのマイクロ波を受けても同じ「カリカリ」という音しか聞こえません。
「あいう」という音声信号を送ろうとしても、受信できたのは「カリカリ カリカリ カリカリ」です。
音は聞こえても、目的とした音声信号の伝送は全くできていません。
脳で「あいう」と音声信号を感知するためには、「100MHzで到来したマイクロ波は100Hzのあ」に変換する機能がなければなりません。
「120MHzで到来したマイクロ波は1kHzのう」に変換する機能がなければなりません。
脳にはこうした受信周波数の弁別と復調(もとの音声を再生)(もしくはデコードという)の機能はありません。
音声を加工してからマイクロ波送信すれば、脳で音声「あいう」が聞こえるという説を唱えているサイトもあります。
「あいう」という音声を、より明瞭に聞こえるように、何らかの手法で音声を加工できるとします。(以下のボコーダ技術のコラム参照)
例えば、「あ」は少し大きい高い音に、「い」は周波数が少し低い音に、「う」は周波数が高い音に加工できるとします。
こうした事前の加工した音声で、この特許を実施したとしても、
聞こえるのは、例えば1秒間に5回の「カリカリ」が3回になったり、2回になったりするだけでしょう。
もしかして、「カリカリ」がより大きな音になって、「ガリガリ」となるのかもしれません。
「カリカリ カリカリ カリカリ」が、こうした事前の音声加工後にマイクロ波で送信されたとして、聞こえるのは「ガリガリ カリカリ カリカリカリ」としか聞こえないでしょう。
したがって、この特許は、まったく実現性のない、役に立たない屑特許になります。
これでは、この特許が権利化されても、だれも特許を買ったり、許諾を得て新型補聴器の開発・販売したりしません。
発明者ですら、この新型補聴器の完成はできないでしょう。
発明したからには意地で特許の権利は確定させ、最初の4年分の手数料は支払ったとしても、あとは「捨てる」しかなかったのでしょう。
注:特許の限界
特許は、その実効性・実現性を保証しているものではありません。
極端にいえば、「今までにない、もしくは今までに公開されていない」、そして、「単なる既知のものの組み合わせではない、もしくは容易に組み合わせではできない創意が含まれている」新規性があれば、よいのです。
例えば、「鉄を50%プラスマイナス2%、銅を40%プラスマイナス2%、アルミを5%プラスマイナス1%、モリブデン5%プラスマイナス1%の重量比で組み合わせて、混合し、・・・・し、・・・・・し、さらに、1000℃で2時間加熱し、その後25℃まで10分で50℃の割合で、徐々に冷却したことを特徴とした磁石の製造もしくは製造方法」という特許を申請したとします。
特許庁は、こうした技術が既知でないことを確認します。
この特許が申請されたことがわかり(特許の公開)、特許を出していないが、以前から同類のものを作っていた会社があれば、「以前からあった・・・・その証拠は・・・・・」と言って、異議を出しますが、そうした異議がなければ、
上記の磁石は、特許庁は実現性・実効性は確認することなく、常識的におかしくなければ、特許は成立します。
(上記の磁石の例は極端な例なので、この案がおかしいと特許庁の審査官が感じれば、特許は否認されるでしょうし、おかしいと感じなければ、審査は通り、特許は成立するでしょう。)
アメリカの特許は、審査が甘く、屑特許が多い、という悪口も聞かれます。
注:国によって異なる?特許審査の厳しさ?
テクノAOというフランス製の電磁波防護グッズがある。
この防護グッズの特許は、発明者の本国フランスでは特許として認められています。
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発明の名称:Device for the correction of bioenergetic
disturbances of living beings subjected to radiation emitted by electrical or electronic devices and conductors.
発明者:SERG GUY FILLION-ROBIN MAURITIUS
特許の認定: Date of grant 1994-11-25
特許の更新の最終:Last renewal fee 2004-11-02 270.00 € + 50.00 €
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最初の特許認定から10年経過した2004年には特許の更新手数料を支払っています。
テクノAOは継続して製造・販売しており、特許の取得から10年経過しても権利として確保しておく必要があるので、更新手数料を支払っています。
この特許は、国際特許として、日本の特許庁にも特許の申請が出されている。
平成6年(1994年)の出願です。
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【出願番号】特願平6−501178
【発明の名称】視覚表示画面から発射されるものを始めとする、非イオン化電磁輻射の生物学的影響から防護する装置
【要約】
この装置は、予め照射を受けた媒質を含む、前記輻射源の近傍に置かれる容器100リットル当たり塩20mgの最大濃度でこの媒質によって担持される金属塩または金属塩の組合せとから成り、前記容器は非強磁性体で前記媒質および前記塩に対して化学的に中性の材料製である。好適には、塩はアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩であり、媒質は水系の液体媒質である。
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とあります。
ある程度電気伝送性を持った物体を容器の中に封入したグッズですが、特許の要約にある「予め照射を受けた」とある部分に大きな関心があります。
明細書を見ると、具体的に何を照射しているかは書かれてはおらず、手かざしのような形で、このグッズはフランス生まれですが、東洋的な「気功」のようなものを照射しているようにも読めます。
特許の明細書からは、効能の元になる原理は読めませんでした。
ということで、このグッズの正体は不明です。
BEMSJはこのグッズの効能に「?」を持っています。
この申請特許は、特許庁のWEB検索の結果
「査定種別(拒絶査定):査定発送日(平15.5.20) 通常審査」 となっており、特許とは認められないで終わっています。
ということは、特許の審査の厳しさが、国などによって異なる、と言えるかもしれません。
注:音声の加工、ボコーダ技術
以下はWikipediaからの一部引用です。
<音声の加工、ボコーダ技術は広範囲な技術です。このページは音声加工技術の詳細を語ることが目的ではないので、最も簡便な情報として、Wikipediaレベルの情報を、ここに紹介しておきます。>
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ボコーダの本来の意味は通信用の音声圧縮技術で、携帯電話などの多くの機器で使用されている。
音声の波形を直接送るのではなくパラメータ化して送り、受信側ではそれらのパラメータから元の音声を合成する。
音楽用のボコーダはこの技術を応用したものである。
ボコーダと呼ばれるものには古典的なチャネルボコーダと、比較的新しいフェーズボコーダがあるが、これらは使用分野が異なる。
音楽分野における昔ながらの「ボコーダ」エフェクトはチャネルボコーダを指し、フェーズボコーダは「タイムストレッチ/ピッチシフト」に用いられる。
もともとのボコーダは音声通信での音声圧縮技術として生まれたもので、アメリカのベル研究所のホーマー・ダッドリー(Homer Dudley)によって1928年に基本的なアイデアが発案された。
当時の電信用大陸間横断ケーブルが伝送可能な周波数帯域はせいぜい100Hz程度で、3000〜4000Hzの帯域を持つ音声を直接送ることができず、音声をより狭い帯域で送るために考え出された。
人間の声は、音源である声帯の音の特性や有声・無声の区別と、咽喉と口腔、鼻腔、舌、歯、唇などの調音機構の共鳴による周波数選択特性でモデル化できる。
音声波形はかなり速い振動成分を含むが、調音機構などの動きはそれと比べると比較的緩やかであり、それらを適切にパラメータ化することができれば、必要な帯域を大幅に減らすことができる。
ダッドリーはこの考え方を元に、音声の周波数スペクトルを複数のチャネルに分けバンドパスフィルタで分析して、声帯の音の基本周期(ピッチ)や有声・無声の区別と共に送り、受信側で音声を合成するチャネルボコーダを1939年に発表した。
また、音声を合成する部分と鍵盤とを組み合わせ、鍵盤演奏型のスピーチシンセサイザであるボコーダ(vocoder)として1939年のニューヨーク・ワールドフェアで一般公開した。
チャネルボコーダは、当時の技術水準では大掛かりな装置となってしまい、また音声の品質が悪く機械的な声になってしまうため、民間で使われることはなかったが、第二次世界大戦中の1943年、チャーチル首相とルーズベルト大統領の秘密会談用の秘話通信システム
SIGSALY として実用された。
チャネルボコーダはその後デジタル信号処理の技術進歩により、線形予測符号化方式(LPC)やCELP符号化方式などに発展した。
音楽の分野では、通信の分野とは反対に、チャネルボコーダ特有の機械的な音質(ロボットボイス)を活かし新しい楽器やエフェクタとして利用するために開発が行われた。
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注:この特許の原文は「Hearing device」である。
Hearing Deviceは一般的にはHearing AID Device(補聴器)である。
しかし、日本語の特許などで厳密な意味・定義を考えた時には、特定の機器が特定の特許に抵触するかしないかと言った特許法の論議を行う場合は、「日本語でいう補聴器」だけではなく、もう少し幅の広い「聞くための機器」の意味となる。
本論は、特許の詳細を論議することが目的ではないので、補聴器と訳しても、ここでは大きな問題とはならない。
2002年10月22日に成立した米国特許6470214号(米国空軍の研究結果の特許)
2003年7月1日に成立した米国特許6587729号(米国空軍の研究結果の特許)
1996年12月13日に米国特許出願がされ、この1つの特許出願が、上記2件の米国特許になりました。
2件の米国特許の内容(明細書、図面)は同一であり、特許クレームが異なります。
米国特許6470214号の特許クレームは、通信方法に関します。
一方、米国特許6587729号の特許クレームは、送信機に関します。
以下はGoogleの特許検索から
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公告番号; US6470214 B1
公開タイプ: 認定
出願番号; US 08/766,687
公開日; 2002年10月22日
出願日; 1996年12月13日
優先日; 1996年12月13日
手数料のステータス: 失効 <2005年に4年分を支払い。その後の支払いがなく、2010年特許としては失効>
次の番号でも公開 :US6587729, US20020123775
発明者: James P. O'Loughlin, Diana L. Loree
出願人: The United States Of America As Represented By The
Secretary Of The Air Force
公告番号: US6587729 B2
公開タイプ: 認定
出願番号: US 10/131,626
公開日; 2003年7月1日
出願日; 2002年4月24日
優先日; 1996年12月13日
手数料のステータス: 失効 <2006年に4年分支払、その後の支払いなく、2011年に特許としては失効>
次の番号でも公開; US6470214, US20020123775
発明者; James P. O'Loughlin, Diana L. Loree
出願人; The United States Of America As Represented By The
Secretary Of The Air Force
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これらの特許は1996年に発明、1996年に特許出願、2002年・2004年に権利獲得、その後の支払いはなく、2010年・2011年に失効している。
この特許が真に有効なものであれば、特許手数料を払い続けるはずである。
特にアメリカ空軍が権利を持つような特許権は軍事的にも重要なはずで、権利が有効な期間内は権利を確保することを必須とするのではないか、権利獲得後に権利を確保せずに、簡単に放棄してしまっているのは大きな疑問である。この点からは、これらの特許の有効性が疑われる。
発明から10年程度経過しても、実用にならなかったので、権利を放棄したのかもしれない。
発明者をネットで検索してみると、
James P. O'Loughlin は
「Air Force Research Laboratory, Washington, D.C.
Engineering Education, Electronic Engineering, Electrical Engineering」とあり、アメリカ空軍研究所の研究員で、これらの特許を含む複数の特許の発明者であり、学会にも数件の論文を発表している。
このことから、これらの発明はアメリカ空軍が研究した結果に関する特許であるといえる。
ただし、空軍の研究所の資金で研究した成果なので、「成果として、おおやけに認めてもらう」ために特許権の取得だけは行ったが、この研究成果は、実際の軍の兵器などには応用できないものだったので、特許の権利者であるアメリカ空軍は、発明後10年程度経過しても実用にならなかったので、それ以降は、不要な技術として、放棄したものと、BEMSJは想像する。
特許の概要
USP
# 6,470,214 (Filing Date: December 13, 1996, Issue Date: October 22, 2002)
Method and Device for Implementing the Radio Frequency Hearing Effect
特許の名称:無線周波数可聴効果を実施するための方法と装置
Abstract
This invention relates to the modulating of signals on carriers, which are
transmitted and the signals intelligibly明確にrecovered,
and more particularly, to the modulation of speech on a carrier and the
intelligible recover of the speech by means of the Radio Frequency Hearing
Effect.
この発明は、送信され、信号が明確に復元される搬送波の信号変調に関するものである。
特に、搬送波を会話で変調するために、また、無線周波数による可聴効果という手段によって会話を明瞭に復元するためである。
The
Radio Frequency ("RF") Hearing Effect was first noticed during World
War II as a subjective "click" produced by a pulsed radar signal when
the transmitted power is above a "threshold" level.
無線周波数可聴効果は、最初に、第2次世界大戦中に、送信電力がある閾値レベルを超えたときに、パルスレーダによって「クリック」音として、感知されたものである。
Below the threshold level, the click cannot be.
閾値以下ではクリック音は聞こえない。
The discovery of the Radio Frequency Hearing Effect suggested that a pulsed RF
carrier could be encoded with an Amplitude Modulated ("AM") envelope.
無線周波数可聴効果の発見は、パルス性の無線周波数搬送波を振幅変調の包絡線でコード化(暗号化)できることを示唆している。
<BEMSJ注:上記の濃い赤字で示した箇所に注目しなければならない。パルス性のマイクロ波を送ろうとする音声信号で振幅変調している点である。フレイ効果では、パルス性マイクロ波の大きさによって脳内に発生する音の大きさはほとんど変わらないので、音声信号で変調したマイクロ波を頭部が受信しても、カリカリカリ・・・・という音が発生するだけで、音声信号は復調しない。したがって、この発明は、そもそものフレイ効果をきちんと理解していない。>
In one approach to pulsed carrier modulation, it was assumed that the
"click" of the pulsed-carrier was similar to a data sample and could
be used to synthesize both simple and complex tones such as speech.
パルス性搬送波の変調に関する我々の研究方向の一つとして、パルス性搬送波のクリックはデータのサンプルと類似しており、会話のような複雑な音の調子と単純な音の調子に同期させるために用いることができると仮定した。
Although pulsed carrier modulation can induce a subjective sensation for simple
tones, it severely distorts the complex waveforms of speech, as has been
confirmed experimentally.
パルス性搬送波の変調は、単純な音の調子を主観的な感覚として、誘起することはできたが、実験的に確かめたことでは、複雑な会話のような音声信号波形は著しく歪んでしまっている。
The presence of this kind of distortion has prevented the click process for the
encoding of intelligible speech.
この種の歪の存在は、明瞭な会話のコード化(暗号化)のためのクリック方法によって、対処できる。
An example is provided by AM sampled data modulation.
振幅変調されたデータ変調を例に示す。
Upon demodulation the perceived speech signal has some of the envelope
characteristics of an audio signal.
知覚された会話信号の復調は、ある種の音声信号の包絡線の性質を持っている。
Consequently a message can be recognized as speech when a listener is
pre-advised that speech has been sent.
However, if the listener does not know the content of the message, the audio
signal is unintelligible.
結果として、受信者は会話信号が送られたと事前に連絡を受けているときに、送られてきたメッセージが「会話である」とし認識できる。
しかしながら、受信者が送られてきたメッセージの内容を知らないときは、音声信号は不明瞭となる。
<注:あらかじめZZZZZという内容のメッセージを送るとわかっていて、無線電磁波で受信者の脳にマイクロ波可聴効果で信号を送る場合は、その内容を判読できるが、そうでない場合は、判読ができない、という意味であろう。>
The attempt to use the click process to encode speech has been based on the
assumption that if simple tones can be encoded, speech can be encoded as well,
but this is not so.
会話信号をコード化するためにクリック方法を用いる試みは、単純な調子の音声信号がコード化できるのであれば、会話信号も同様にコード化できるという仮定に基づいているとされるが、そうではない。
A simple tone can contain several distortions and still be perceived as a tone
whereas the same degree of distortion applied to speech renders it
unintelligible.
単純な調子の音声信号は幾多の歪を持っているが、会話信号に適用されるある種の歪は音声の伝送を不明瞭にする様な音声の調子として知覚される。
注:この特許の概要はかなり難解です。うまく翻訳はできていません。
この特許の少し詳しい内容など
フィルター41、平方根処理回路42、平衡変調器43が組込まれている送信機が、人間の脳に直接、音声信号で変調した高周波電磁波を送信する。
図4では、音声信号がどのようにして受信者の脳で感知するかの、流れを示しています。
sin(ωct)が搬送波を表現している。搬送波の周波数がωcである。
上図4にある数式では、sin(ωct)の前の部分が音声信号を示す。
「球形復調器(頭部)」とあるのは、頭部でマイクロ波を復調するという意味でしょう。
復調した音声信号は振動となり、この振動を内耳に伝搬させ、脳で音声信号として感知する、という意味です。
フィルター41で、この発明では、低い周波数の音が脳内では発生しにくいので、低い周波数の音声をより大きくブーストしてからマイクロ波を放射する、ということになっている。
さて、ここで問題にするのは、前述の「新型補聴器」の特許でもBEMSJが指摘した「脳に復調機能はない」ということです。
前述の「新型補聴器」の特許に比べて、音声信号(会話する音声)の明瞭度を上げるための工夫として、フィルター41や平方根処理回路42を設けていますが、ヒトが「あいう」(「100Hzのあ」、「400Hzのい」、「1kHzのう」)と発声したとし、これらを高周波パルスで送信しても、脳で感知する音は「カリカリ カリカリ カリカリ」です。
音は聞こえても、目的とした音声信号の伝送は全くできていません。
「あいう」という音声をマイクロ波で変調し、ヒトの頭部に照射する。
頭部でマイクロ波から「あいう」という元信号・音声を取り出したのであれば、これは復調・デコードと言える。
頭部はマイクロ波を受信して、マイクロ波から「カリ、 カリ、 カリという音」を検出したのであれば、これは元信号同じではないのでと、復調・デコードとは言えない。
追記:
1996年に特許申請しているが、1994年の発明者の報告書を見つけた。
2003年特許取得、1996年12月申請のマイクロ波可聴に関する特許に関する発明者のメモを入手。
>From: James O'Loughlin , Diana Loree; Inventors, PL/WSR 01 Nov 94
>To: File/ Record/ Distribution
>Subject: Theory and Analysis of RF Hearing, and Invention Disclosure
of a Method of Encoding Speech on an RF Signal Which Intelligibly Transmits
That Signal to the Hearing Receptors of a Human. (10 pages)
この報告の中には、以下の記述がある。
*****************************
It is concluded that:
(a)
Based on the model assumed, it is not possible to encode intelligible speech
with the type of AM modulation used in the experiments during the week of 24
Oct 94.
如何に結論付けた。
a)想定したモデルに基づいた1994年10月24日の週に行った実験に使用した振幅変調方式では、知的な会話の復調はできなかった。
**************************
即ち、マイクロ波可聴効果を利用した1994年に行った音声伝達実験は成功しなかった。
しかし、その後の成果があったか定かではないが、1994年の報告書に記載された内容とほぼ同じ内容で、1996年には特許申請がなされている。
いや、この特許で音声は頭部で直接認識できるはずであると主張したい方は、ぜひ、これらの特許(新型補聴器の特許、アメリカ空軍の特許)に記載されている情報を用いて、装置を組み立てて、実験を行ってください。
特許権は失効しているので、だれでもこれらの特許をまねることはでき、そうした装置を組み立てて販売することもできます。
実験を行い、これらの特許技術で音声伝送が可能であることを実証できれば、素晴らしい論文を書けるでしょう。
無線装置と被験者の間隔を1qと言った長距離で行うには、軍用のレーダのごとき設備が必要で、簡単に実験はできない。
しかし、近距離での実験にするとなれば、小さな無線機でも可能となるので、こうした近距離での実験を行うことを勧める。
「携帯電話の端末程度の無線出力でもマイクロ波可聴は聞こえる・・・・」という説を唱えている場合もある。携帯電話の端末程度の無線出力でマイクロ波可聴が聞こえるとは、ちょっと想像ができないが、できると主張するのであれば、実験してみて欲しい。
*始めに
とあるブログに以下の記事があった。
********** 一部 引用 **************
テレパシー装置;米国特許3951134号 part 1
2013/2/17(日) 午前 3:00
心を読む装置は、テレパシー装置とも言いますが、既に製品として開発されており、1976年4月20日に米国特許3951134号が取得されています。
発明の名称は、離れた場所から脳波を計測して、脳波を改変する装置です。
この装置をターゲットに使えば、ターゲットが統合失調症になります。
*************************
以下の特許原文を見れば、「脳波を改変する」ことなど不可能でしょう。
*アメリカ特許を調べてみた。
以下はその特許に記載されている図である。
対象となる人にマイクロ波を照射させると、頭部からの反射電波は脳波で変調されているので、その反射電波から人の脳波を読み取る、という案です。
BEMSJのコメント:
とてもではないが、この案は実用化されているとは思えない。
単なる思い付きを特許申請したのであろう。
脳波の測定では、数多くの電極を頭部に貼り付けて測定している。
頭部に照射した電波は、レーザ光線の様に細くビームを絞って、頭部の局部だけに照射することはできない。
頭全体からの反射電波を受けても、とてもとても、脳波の測定は不可能と思われる。
同じような意見が、とある掲示板でも行われていた。
一部を引用する。
******************
いい加減なもののようなので出来ないと考える方が順当でしょう。
昔のアメリカの特許制度はザルで有名で、「前例がない」ものならば、その正否を一切問わずに認めています。
極論のようですが事実として、それっぽい図とそれっぽい説明さえあれば認められておりました。
調べれば大量にトンデモな特許が大量にあります。
****************************
以下の情報がある。
********************
脳波計測
東芝が下記の特許出願をしていますが、この装置は、マイクロ波を使って、離れた場所から、ターゲットの脳波(正確には、脳のニューロンの活動電位)を計測できます。
特許出願番号: 特願2006−18634
公開番号: 特開2007−195779
発明の名称: 脳内神経活動検出装置、それを用いた脳機能診断装置及び思考映像表示装置
発明人:阿部和秀ら
特許出願日: 2006年1月27日
出願公開日: 2007年(平成19年)8月9日
東芝が出願している装置は、米国特許3951134号の改良であり、米国特許3951134号の装置も、マイクロ波を使って、離れた場所からターゲットの脳波を計測できます。
******************
この特許があるので、遠隔地から特定のヒトの脳波を計測し、その人の思考を盗聴できるとしています。
この特許はどうなっているか、調べてみました。
出願細項目記事:査定種別(査定無し) 最終処分(放棄) 最終処分日(平22.2.22)
とあり、東芝はこの特許を権利化もしないで、放棄しています。
もしこの特許を利用して東芝が装置を実用化しているのであれば、特許出願から4年程度で権利を放棄するはずはありません。
特許申請は行ったが、「クズアイディア」であったので、権利の放棄を会社として行ったのだと、BEMSJは想像します。
以下は明細書にあった図の一例です。
脳に電波を当てて、その反射で脳波を読み取るというアイデア
脳波を読み取って、ヒトが何を考えているか判定できるというアイデア
記:2018−2−8
以下の特許がある。
タイトル:Hearing system 補聴器
特許番号:US 4877027A
公開日:1989年10月31日
出願日:1988年6月6日
手数料のステータス:支払い済み 2001年に払い済
発明者:Wayne B. Brunkan
要約書
Sound is induced in the head of a person by radiating the head with microwaves
in the range of 100 megahertz to 10,000 megahertz that are modulated with a
particular waveform.
特別な波形で変調された100MHzから10GHzのマイクロ波を頭部へ放射することにより、ヒトの頭部内に音を誘導させる。
The waveform consists of frequency modulated bursts.
波形は周波数変調されたバーストで構成する。
Each burst is made up of ten to twenty uniformly spaced pulses grouped tightly
together.
それぞれのバーストはきちんと一緒になるようにグループ化された10から20の不均一な間隔のパルスで構成される。
The burst width is between 500 nanoseconds and 100 microseconds.
バーストの幅は500ナノ秒から100マイクロ秒の間にある。
The pulse width is in the range of 10 nanoseconds to 1 microsecond.
パルス幅は10ナノ秒から1マイクロ秒の間にある。
The bursts are frequency modulated by the audio input to create the sensation
of hearing in the person whose head is irradiated.
バーストは、放射を受けた人の頭部で音が発生する様に、音声で周波数変調されている。
以下の明細が記述されている。
I have not been able to experiment to determine how my microwave system works,
but from my interpretation of prior work done in this field I believe that the
process is as follows.(略)
However, this theory of operation is only my guess and may prove to be in error
in the future.
私は、このマイクロ波システムが如何に動くかを定めるための実験を行うことができていない。しかし、これまでの私のこの領域における活動の経験から、以下のようなプロセスであると信じている。(略)
しかしながら、この発明の動作原理は私の推測であり、将来誤りであることが証明されるかもしれない。
<BEMSJ注:周波数変調したパルスで果たしてどのような音をマイクロ波可聴方式で聞くことができるのかは定かではない。しかし、この発明家は、実験などで発明の効能を確認していない、誤りであるかもしれない、ということを特許明細書に記載してある。こうしたレベルの発明がアメリカの特許として登録されている。>
記:2018−2−9
以下の特許がある。
Hearing aid based on microwaves マイクロ波による補聴器
公告番号WO1993010730 A1
出願番号PCT/NL1992/000216(出願の母国はオランダ)
公開日1993年6月10日
出願日1992年11月26日
優先日1991年11月26日
次の番号でも公開EP0621768A1
発明者Victor Marie Joseph THIJS
1996年10月15日WWW Wipo information: withdrawn in
national office
オランダ出願である。国際特許も申請したが、1996年に本国オランダで取り下げ。
要約書
Hearing aid, comprising at least one microwave generator (9) which receives an
electrical signal from, for example, a microphone (27) and generates a
frequency-modulated electrical signal composed of bursts, the burst frequency
depending on the sounds picked up by the microphone, which frequency modulated
signal is fed to a radiator (25, 26) which generates microwave radiation (28)
made up of bursts, at least the radiator (25, 26) of the hearing aid being
situated in the ear canal (11) of a hearing organ and the microwave generator
(9) being designed in such a way that the burst frequencies are at least
virtually equal to the sound frequencies of the sounds picked up by the
microphone.
補聴器は、マイクロフォン27などからの電気信号を受ける少なくとも一つのマイクロ波発信機9、マイクロ波発信機9はバーストで構成される周波数変調信号を発信し、バースト周波数はマイクロフォンで拾った音によって定まり、周波数変調された信号は放射アンテナ25・26に供給され、放射アンテナ25・26はバーストによるマイクロ波電波28を発信し、補聴器の少なくとも放射アンテナ25・26は聴覚機能の耳の外耳11に取り付けられ、マイクロ波発信機9はバースト周波数が少なくともマイクロフォンによって拾われた音の音声周波数とほぼ等価である様に設計されたことを特徴としている。
Such a hearing aid is disclosed by US Patent Specification US-A-4877027.
こうした補聴器はアメリカ特許4877027で明らかになっている。
アメリカの特許Brunkanと同じ原理であるが、図の27をマイクロフォン、9をマイクロ波発信機とし、耳の中に入る大きさのアンテナ(25、26に示す)を用いることを特徴とする特許。
BEMSJ注:
耳の中に入れれば、発信電力は極少で済むかもしれないが、そもそもBrunkanの特許に効果があるか実証されていないのであるから、このオランダの特許も意味のない特許となり、取り下げも当然であろう。
記:2020−4−30
マイクロ波可聴効果による鳥よけが実用化されているので、マイクロ波可聴効果による人への攻撃が可能であると言う説の検証
「マイクロ波可聴効果を利用して飛行場などの塔に鳥が衝突しないようにできている」という説があり、この説を論拠にして、「マイクロ波可聴効果を利用した人への電磁波攻撃が可能」という説がある。
この説が正しいか、検証を行う。
1)Wikipedia日本語版にあった内容
*****************************
脳内音声兵器
脳内音声兵器は、脳内音声装置ともいい、次のような非殺傷兵器としてアメリカ陸軍に定義されており、実用化されている。略称はV2K。
パルス波形のマイクロ波照射によって、人間や動物の頭蓋内に音をマイクロ波送信する電磁波神経刺激装置、人間や動物の頭蓋内に音を送信できるサイレント・サウンド(不可聴音)装置。
脳内音声装置による送信音は、マイクロ波を照射された対象にのみ聞こえる音声となり、潜在意識に作用する音声メッセージになりうる、と言う。
この兵器は、物理学的に立証されているマイクロ波聴覚効果(フレイ効果)を適用したものである。
**********************
Wikipedia英文版の「voice to skull devices」の頁は、他の「マイクロ波聴覚効果」の頁に吸収されて、現在は存在しない。
2)Wikipedia日本語版の「マイクロ波聴覚効果」の頁に以下の記述がある。
*****************
1998年の特許には、マイクロ波エネルギーパルスの方法により、風力タービン、航空機、およびその他の精密機器から鳥を追い払うことができる装置が記載されている。
1 GHzから約40 GHzの周波数を用いて、警報システムは、鳥の聴覚システムによって検知されるミリ秒の持続時間のパルスを生成する。これにより、鳥が保護されたオブジェクトからそれると信じられている。[7]
7) Kreithen
ML. Patent #5774088“Method and system for warning birds
of hazards” USPTO granted 30 June 1998
*********************
3)アメリカ陸軍のサイトにあった定義
1)の元ネタとなったと思われる情報を見つけた。
***************************
Source: http://call.army.mil/products/thesaur_e/00016275.htm 現在は削除されている。
voice to skull devices
Definition/Scope:
Nonlethal weapon which includes (1) a neuro-electromagnetic device which uses
microwave transmission of sound into the skull of persons or animals by way of
pulse-modulated microwave radiation; and (2) a silent sound device which can
transmit sound into the skull of person or animals.
NOTE: The sound modulation may be voice or audio subliminal messages.
One application of V2K is use as an electronic scarecrow to frighten birds in
the vicinity of airports.
<赤字の箇所だけ部分訳:V2Kの一つの応用として、空港の近隣において鳥を怖がらせる電子的なこけおどしとして、利用されている。>
**************************
4)特許の内容などの確認
以上の情報にある「鳥よけ、マイクロ波可聴の利用」から、論拠は以下のKreithenの特許と思われる。
Kreithenの特許
特許:US5774088A
タイトル:Method and system for warning birds of hazards
発明者: Melvin L. Kreithen
特許権の現在の所有者Current Assignee: University of Pittsburgh
1997-05-08 University of Pittsburghが特許出願 Application
filed by University of Pittsburgh
1998-06-30 特許として認定Application granted
2014-07-26 特許権の消失
発明者Keithenの情報
・ピッツバーグ大学の生物学部の准教授。ハトなどが飛ぶ時の位置確認をどのようにしているかを研究
・1997年12月10日 心拍停止で急死。
発明者は工学者ではないので、どこまでマイクロ波可聴効果で鳥の脳内に鳥にとっては不可解な音が発生し、鳥よけに利用できるか、その実用性を理解できていたかは不詳、商用化まで研究が進んだかも不祥。もしかして、単なる思い付きで特許を提出した可能性が強い。
したがって、特許を出願して7カ月後に死亡。特許権が確定したのは、発明者の死亡後。
この特許を使った製品が商用化されたかは不詳。
そこでピッツバーグ大学に、1)この特許権が利用されて何か製品がつくられたか? 2)この特許権を第3者に許可を与え、誰かが製品化したか・・・・をメールで問い合わせた。
しかし、2014年に特許権が失効したこともあってか、大学からの返信はなかった。
特許の原文を読み、マイクロ波の動作に関して、特許の明細書で如何に詳しく記述しているかをチェックすると、
・The radiation is Sensed by the birds auditory System
マイクロ波は、鳥の聴覚システムで検知される。
<BEMSJ注:
マイクロ波可聴効果は脳内で局所的な温度上昇があり、弾性波が頭の大きさに応じた音として検知される。
鳥を対象としたマイクロ波可聴効果があることを、人の場合と体のサイズや構造が異なることを考慮した条件の違いを、この発明者を含めて、誰か研究しているのであろうか?
人を対象としたマイクロ波可聴の条件で鳥にマイクロ波を照射しても鳥が音を感知しているかどうかは定かではない、パルス幅や周波数が人の場合と異なると、思われる。>
・この特許の明細書の「特許請求範囲(クレーム)」を見てみる。
*******************
A method for benignly communicating the presence of an object to a flying,
vertebrate the method comprising the following steps:
propagating a region at least partially surrounding said object with pulses of
microwave energy having an average power level of about 1 mw/cm2,
wherein said pulses of microwave energy are selected to elicit a warning signal
within said flying vertebrate's auditory system without physically harming said
flying vertebrate.
以下に示す手法を用いて、飛んでいる脊椎動物に対して、保護したい対象物があることを優しく伝える方法:
約1mW/cm2の平均電力密度のパルス性マイクロ波エネルギーを、前述の対象物の少なくとも局所的な周囲に伝搬し、
その場所では、前記の飛行する脊椎動物の体に害を与えないで、飛行する脊椎動物の聴覚に警告の信号を誘起するように、前記パルス性マイクロ波エネルギーを選択する。
****************************
この特許では「前記のパルス性マイクロ波エネルギを選択する」となっている。
本来の特許であれば、単に選択するでは特許として成立せず、「・・・・・に、もしくは・・・・から・・・・の範囲に、・・・・を選択する」と明記しなければならないはずである。
このような状況でアメリカ特許が権利化されているのは、アメリカの特許の審査が甘い所以であろう。
この特許請求範囲を見ると、発明者は、鳥に対して有効かパルス幅であるとか、周波数などをきちんと研究せず、単にフレイ効果、マイクロ波可聴効果があることを知り、実際に効果があるか否かの検証もせずに、特許として申請したものと思われる。
5)中間の結論
・アメリカ軍のサイトに「利用されている」とあるが、これは誤りであろう。
Kreithenの特許は権利化されていたとしても、実用化されていなかったと言える。
よって、この鳥よけの特許が権利化されていたとことだけは事実としても、マイクロ波可聴効果を利用したV2Kは実用化されていたとは思えず、結論として「マイクロ波可聴効果を利用したヒトへの電磁波攻撃は可能である」とは言えない。
<この特許を使った鳥よけ防止装置が、製品化されている、商用化されているという情報を持っている方は、BEMSJに連絡して下さい。>
記:2024―1−20
産経新聞2024−1−20 「認知戦 中国、偽情報で洗脳」という記事の中に、以下の一説がある。
『指導者の脳攻撃
中国はさらに、人間の認知機能をつかさどる脳を直接制御できれば、自国が圧倒的に優位に立つことができると考えている。
中国軍事科学院などでは、対象国や地域の指導者の判断を、AIを用いて自在に制御する「制脳権」の議論が活発だ。
敵の脳波を制御して五感に支障を与えることも想定し、人間の脳が攻撃目標となる可能性を示唆している。』
『電磁波攻撃、マイクロ波課徴効果を利用した電磁波攻撃は可能であり、アメリカや東芝などの特許でそうしたことが可能である・・・・』と主張しているサイトやブログがある。
上記の新聞記事をよく読めば『直接制御できれば、・・・・・・ができる』と書かれている。
すなわち、中国が軍事科学院などで研究を行っているとしても、可能性があるので研究しているのであって、まだ可能であることの実証もできていないことを意味する。
前述のアメリカの特許などは公開された情報であり、軍事科学院などでは情報入手済のはずである。
アメリカの特許などで脳を直接制御できるのであれば、中国軍事科学院ではアメリカの特許などを利用して、とっくの昔に脳の制御を可能なことを確認し、実用化に向けて進んでいるはずである。
中国軍事科学院でもまだ脳の制御に成功していないことは、私のこのサイトのページで言及し来ているように、アメリカの特許などは、ざる特許で、実現性などがない、空想上の特許といえる。
電磁波研究会報(電磁波問題市民研究会発行)の第10号 2001年5月20日発行に以下の記事が掲載されています。
「遂にマイクロ波兵器 ベールを脱ぐ 射程距離200m 群衆用に 殺さず 焼くような痛み で制圧する」という見出しです。
以下の画像を見てください。
皮膚下64分の1インチ(約1/21 cm)とある、体表面約0.4mmの深さまで電磁波が浸透する。
したがって、マイクロ波可聴を起こさせるための蝸牛殻周辺までパルス的な電磁波エネルギが浸透しないので、この技術をもって、「マイクロ波可聴を起こす」ことはないと、思われる。
1)最初に
とあるブログで、以下の情報をみました。
******* 引用 ********
米国海軍とMEDUSA;無能力化する電波兵器
2014/1/29(水) 午前 10:05
MEDUSA
米国海軍データベースにアクセスして、 MEDUSAという電波兵器に開発資金を提供した証拠をつかみました。
www.navysbirprogram.com/NavySearch/Summary/summary.aspx?pk=F5B07D68-1B19-4235-B140-950CE2E19D08<リンク切れ>
<BEMSJ注;IEでは開けず。グーグルChromeで試行するも開けず、トップページも開けず。http://www.navysbir.com/が現行のトップ頁、アクセスできた(2016-4-23)が目的の情報は見つからず。現行のサイトは2004年度分以降の情報のみ検索できる。Medusaは2003年開始のものなので、もう削除されたのかもしれない。>
この電波兵器は、マイクロ波を人間に照射して、マイクロ波聴覚効果により人間を無能力化するものです。
下記に英文の説明をコピーしますが、日本語訳は省略します。
(以下 略)
*******************
この情報の元ネタおよび関連情報を探して見ました。
2)アメリカ軍が関与したMEDUSAの開発 第1次検討報告書から
詳細は こちらに
概要を以下に示す。
**************************
Phase I Summary Report 第1次検討の総括報告書
Contact Information 契約状況 会社情報
Firm Information:WaveBand Corporation 17152 Armstrong Avenue, Irvine,
California 926145718 United States
Award Details基金の詳細
Contract #: M6785404C1012 契約番号:M6785404C1012
Award Amount: $99,965.00 基金の総額:99,965.00ドル(110円換算で約1100万円)
Start / End Date: 11/19/2003
05/19/2004 FY Reported: 2004 開始と終了時期:2003年11月19日から2004年5月19日 会計年度:2004年
Title: Remote Personnel Incapacitation System タイトル:遠隔操作で人を無能力にするシステム
Summary Information 情報の総括
Objective of Phase Effort 第1次検討の目的
The main goal of the Phase I project wad to design and build a breadboard
prototype of a temporary personnel incapacitation system called MEDUSA (Mob
Excess Deterrent Using Silent Audio).
This nonlethal weapon is based on the well-established microwave auditory
effect
(MAE).
MAE results in a strong sound sensation in the human head when it is irradiated
with specifically selected microwave pulses of low energy.
この第1次検討プロジェクトの主目的は、MEDUSAと呼ばれる一時的に人を無能力化するシステムの設計と手作りの1次サンプルを作ることである。
この非殺戮兵器はマイクロ波可聴としてよく知られた効果を利用する。
マイクロ波可聴は、特に選択された低電力のマイクロ波パル電磁界の照射を受けた時に、ヒトの頭部で強烈な音を感知することである。
Summary of Results from the Phase I Effort
第1次検討結果のまとめ
The
major results of the Phase I effort were that an operating frequency was
chosen.
Hardware
requirements were established (commercial magnetron, high voltage pulse former)
Hardware was designed and built.Power measurements were taken and the required pulse
parameters confirmed.
Experimental evidence of MAE was observed
主な結果は、動作周波数を選択したことである。
兵器の機材に関する要求事項をまとめた(市販されているマグネトロン、高圧パルス変成器)。
兵器に関する機材の設計と製造を行った。
電力測定を行い、パルスの条件を確認した。
マイクロ波可聴の実験的な確証は観察された。
情報源:SOURCE: Navy SBIR/STTR Search Database
********************
ということで、この海軍が関与したマイクロ波可聴を利用した兵器の開発は、第1次検討の段階のものであった。
2004年度のこの第1次検討に続いて、その後どうなったか?
アメリカ海軍のデータベースhttp://www.navysbir.com/ で 「MEDUSA」, 「マイクロ波可聴」、「マイクロ波」をキーワードにして検索したが、何も関連する情報はヒットしない。
このことは、このMEDUSAは海軍としては、検討の継続は行わなかった、と推定できる。
3)Wikipediaのマイクロ波可聴(Microwave auditory effect)に関する記事から
一部を引用
*************
Microwave Auditory Effect マイクロ波可聴効果
In 2003–04, the WaveBand Corp
had a contract from the U.S. Navy for the design of a MAE system they called
MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio) intended to remotely,
temporarily incapacitate personnel. The project was cancelled in 2005.
2003年から2004年に、WaveBand社は、遠隔操作で人を一時的に無能力にすることを目的としたMEDUSAと呼ばれるマイクロ波可聴システムの設計に関して、アメリカ海軍と契約を結んだ。この計画は2005年に解除された。
************************
4)WikipediaにあったMEDUSAの解説記事
一部を、仮訳をつけて、以下に引用
***************
MEDUSA (weapon) MEDUSA(兵器)
MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using Silent Audio) is a directed-energy
non-lethal weapon designed by WaveBand Corporation in
2003-2004 for temporary personnel incapacitation.
MEDUSAは一時的に人を無能力にするために、2003−4年に、WaveBand社によって設計された一定の方向に向けた性非殺戮兵器である。
The weapon is based on the microwave auditory effect resulting in a strong
sound sensation in the human head when it is subject to certain kinds of
pulsed/modulated microwave radiation.
この兵器は、人がある特定の種類のパルス化・変調されたマイクロ波電磁波を受けた時に、その人の頭部に強烈な音の感知を誘発する結果になるというマイクロ波可聴効果を利用したものである。
The developers claimed that through the combination of pulse parameters and
pulse power, it is possible to raise the auditory sensation to a “discomfort” level, deterring personnel from
entering a protected perimeter or, if necessary, temporarily incapacitating
particular individuals.
パルス電磁界の電力とパルスの特性の組み合わせによって、保護すべき領域内に侵入しようとする人を阻止するために、「不快」に感ずるレベルの可聴音を発生させることができ、必要ならば、特定の個人を一時的に無能力化すると、開発者は主張している。
In 2005, Sierra Nevada Corporation acquired WaveBand
Corporation and ceased all work on the MEDUSA technology and did not pursue the
technology further.
2005年にSierra Nevada社はWaveBand社を吸収合併し、このMEDUSA技術に関するすべての作業は終り、この技術のさらなる進展はない。
*****************
5)New Scientist 3
July 2008の記事から
一部を、仮訳をつけて引用
***************
Microwave ray gun controls crowds with noise マイクロ波電磁波銃は騒音で群衆を制圧
A US company claims it is ready to build a microwave ray gun able to beam
sounds directly into people’s heads.
アメリカの会社は、人々の頭部に直接音のビームを送ることができるマイクロ波電磁波銃を製造する準備ができたと主張している。
The device – dubbed MEDUSA (Mob Excess Deterrent Using
Silent Audio) – exploits the microwave audio effect, in
which short microwave pulses rapidly heat tissue, causing a shockwave inside
the skull that can be detected by the ears. A series of pulses can be
transmitted to produce recognisable sounds.
この機器はMEDUSAと名付けられ、マイクロ波可聴効果を利用する。
マイクロ波可聴効果は、マイクロ波電磁波パルスが急激に体組織の温度を上げ、頭蓋骨の内部にショック波を発生させ、耳で感知されるものである。
連続したパルスは伝送され、認知できる音を発生させる。
The device is aimed for military or crowd control applications, but may have
other uses.
この機器は軍用か群衆制圧のために用いられるが、その他に用途があるかもしれない。
Lev Sadovnik of the Sierra Nevada Corporation in the
US is working on the system, having started work on a US navy research
contract.
The navy’s report states that the effect was shown to
be effective.
アメリカのSierra Nevada社のLev Sadovnik氏は、このシステムに従事し、アメリカ海軍の研究契約に基づく、作業を開始した。
海軍の報告書ではこの効果は効果的であると記述している。
Sierra Nevada says that a demonstration version could be built in a year, with
a transportable system following within 18 months.
They are currently seeking funding for the work from the US Department of
Defense.
Sierra Nevada社は、実演宣伝用の機械は1年以内に製造が可能で、18カ月以内には持ち運びか可能な機械が可能と、述べた。
彼らは、現在、この作業のために、アメリカ国防省から資金の提供を求めている。
*****************
この記事は2008年の記事であり、2005年にはMedusaの開発は終了したとするWikipediaの情報と一致しない。
ネット上で検索したが、2008年以降、この記事にある「さらなる作業のためのアメリカ軍からの基金提供」がなされた・・・・という情報は見つからない。
Sierra Nevada社にメールを入れて、この記事以降の情報は何かあるか・・・と聞いてみたが、数カ月経過するも、音沙汰はない。
6)Medusaの実現性の検討
前述の3Bの項で、以下に述べた、
1km先にいる群衆に向かって、マイクロ波可聴を起こさせるために、発信源のマイクロ波発信電力と、その為に必要とされる電力を計算した。
「もし、距離が1kmとなれば発信源の等価発信電力は10,000×12×1,000,000Wとなる。
利得1000というアンテナを用いても必要なピーク電力は120
000,000W=120MWとなる。
120MWのピーク電力となれば、BEMSJは詳細に関しては専門外であるが、軍用レーダのような超大掛かりな装置が必要となるであろう。
仮にピーク電力120MWとし、Duty比1000:1とすれば、平均電力は120kWとなる。
無線電力に転換する能率を、実際は不可能であるが、100%と仮定しても、120kWの電力消費が必要となる。
120kWもの電力消費する兵器を、持ち運びできる大きさにできるとは思えない。
これだけ大きいと、バッテリーでの動作も困難であろう。
実現性が極めて乏しいと、BEMSJは考える。
この機器から120MWのマイクロ波を群衆の方に絞って発信するが、当然、横方向や機器の横に位置する同僚にも幾分かのマイクロ波が照射される。
横に漏れる量は、厳しく制限されるとして、100万分の1しか横に漏らさないとしても、120Wが漏れる。
1mの至近距離での曝露量は
電力密度で 120/(4π×1mの二乗)=10W/m2=1mW/cm2となる。
ピークでこの値なので、まだ電波曝露基準には抵触しない。
すなわち、指向方向(群衆に向けた方向)以外の横などの方向に電波がほとんど漏れていかないような性能の良いアンテナを準備しなければならなくなる。
アンテナの特性といい、消費電力とその電源確保といい、ハンドマイクのような手でもって歩いて、群衆に向けてマイクロ波を発信して群衆を制圧したり、相手の軍隊に対してマイクロ波を発射したりして、相手の軍人の戦闘威力をなくすことができるような兵器が簡単にできるとは思えない。
また、Freyの1962年論文にあるように、「2インチ四方=5cm四方の金属を耳の近くに置くだけで、高周波電磁界照射による脳内での音の感知は防げる。」ということは、軽い金属片1枚手元にあれば、銀紙で包まれたチョコレートひと箱あれば、簡単にマイクロ波可聴を利用した兵器の攻撃を逃れることができる。
これでは有効な攻撃兵器にはならないでしょう。
2004年9月16日の共同通信ニュース速報より
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イラクで電磁波武器配備へ 非致死性、市街戦を想定
【ロンドン16日共同】
15日付の英軍事専門誌ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリは、米国防総省が電磁波を利用した非致死性の武器を搭載した軍用車両「シェリフ」を、イラク駐留米軍に配備することを計画していると報じた。
市街地の戦闘で民間人が米軍の発砲の巻き添えで死亡するのを防ぐのが目的で、シェリフ搭載の武器を使えば、相手に「焼けるような痛み」を与え、攻撃を防ぐことができるという。
通常型の“射程”は約1キロだが、計画責任者によると配備されるのは「(通常型より)ずっと短い」という。
シェリフにはロケット弾攻撃を避けたり、狙撃者を見つけて自動的に撃ち返すシステムも配備されるという。
来年9月までに駐留陸軍、海兵隊部隊に計4〜6台が配備される予定。
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このシェリフが予定通りに実戦配備されたのか? 調べてみた。
Wikipediaに
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イラク戦争
イラク戦争中、アメリカ陸軍によって高出力マイクロ波を含む電磁兵器が投入された。
目的としてはイラクの電子設備の混乱および破壊と、暴徒鎮圧にも投入されたと推測される。
型式及び暴露された電磁界の大きさは判明していない[33]。
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とあるサイトに以下の情報があった。
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問題の新型兵器とは「痛撃電磁波」と「殺人電磁波」です。
「痛撃電磁波」については、反対運動の成果により、一時米政府は配備を無期限に延期したとされていましたが、その後、軍部が議会の承認なく、イラクに配備したのです。
「痛撃電磁波」はマイクロ波の1種であるミリ波と呼ばれる、周波数95ギガヘルツ台の電磁波を出す。
この目に見えない電磁波は、皮下64分の1インチ(約0.4ミリ)のところまで届いて、直接、神経末端に害を及ぼす。
また2秒間にわたって照射されると、皮膚は摂氏55度まで熱せられる。
著名な非致死型兵器の専門家、チャールズ・ヒールは、このビームを熱いアイロンを皮膚に押し当てられるようなものと例え、「究極の群衆対策手段」と称している。
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これらの情報から、ミリ波の電磁波兵器がイラクで使用されたと思われる。
しかし、この兵器は96GHz帯のミリ波と呼ばれる周波数の高い電磁波で、曝露した時の体内への浸透は体表面0.4mm程度に限定される。
しかも、体表面での温度上昇を目的とするので、2秒間といった時間を連続波で放射する。
よって、この技術でもっては、マイクロ波可聴は発生しえないと思われる。
まだ結論としてはまとめていませんが、
マイクロ波可聴では、パルス変調されたマイクロ波の曝露を受けて、脳内で音が発生することは事実としても、この音は、「カリ カリ カリ」といった種類の音であり、「あいうえお ・・・・ おはよう 起きろ」といった会話音声信号を復調しているのではない。
レーダからのパルス電波を利用して、「おはよう 起きろ」といった会話・音声信号の伝送は、技術的にも困難であろう。
「カリ カリ カリ」といった『音』が脳で感知できることを、会話などの「もしもし かとうさん・・・」といった『音声』を脳で感知できると、拡大解釈したのが誤りの原因ではないかと、推察する。
記:2016−6−9
2016年6月に見つけたあるブログの内容を、一部引用
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情報処理学会の発表報告
2016/5/26(木)
Frey(1962)は、マイクロ波パルスに起因する音と、空気を伝導する音をマッチングする実験を行っており、マイクロ波パルスに起因する音は5,000Hz以上の周波数に対応すると報告しています(文献1)<BEMSJ注:このページでは文献の紹介は割愛>。
更にマイクロ波パルスを頭部に照射する動物実験では、周波数が918MHzであっても、2450MHzであっても、内耳の蝸牛に発生する活動電位は、同じ音の周波数に対応するという実験結果が得られています(文献2)<BEMSJ注:このページでは文献の紹介は割愛>
Guy(1975)は,周波数が2450メガヘルツ、1秒にパルス3回を照射するという条件で聴覚を刺激したところ,1秒に3回、音が聞こえると報告しています(文献3)。
人間の聴覚の周波数下限は20Hzであり、3Hzの音は聞こえません。
ところで、ピアノでは49番目の鍵盤、即ち、「ラ」の音が440Hzに調律されています。
それでは1秒に3回、「ラ」の鍵盤を叩くと、3Hzの音を出るのでなく、440Hzの音が3回、発生します。
1秒に3回、マイクロ波パルスを人間の頭部に発射したときには、周波数6000〜1万ヘルツの音波が3つ重ねあわされることになります。
ちなみにマイクロ波聴覚効果で聞こえる音の周波数は、脳を媒質として伝搬する音波の周波数であり、この音波の周波数は、基本的には、頭部サイズに依存します。
頭部が大きくなると、音波の周波数は小さくなり、頭部が小さくなると、音波の周波数は高くなります。
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さて、このブログの内容から言えば、
「更にマイクロ波パルスを頭部に照射する動物実験では、周波数が918MHzであっても、2450MHzであっても、内耳の蝸牛に発生する活動電位は、同じ音の周波数に対応するという実験結果が得られています」は、
発信するマイクロ波の周波数を変えても、脳で感知する音は、同じ周波数の音であるとされる。
こうなると、前述の「4A. 1989年8月22日に成立した米国特許4858612号(発明者:特許権者 フィリップ・L・ストックリン)」にあるように、この「ストックトンの特許では、送信する音声信号を、周波数で分割し、音声帯域ごとに異なるマイクロ波の周波数を充てる」というものであったので、この特許では異なる周波数のマイクロ波を充てても、すべて同じ音しか聞こえないので、ダメな・実用にならない特許ということになる。
「頭部が大きくなると、音波の周波数は小さくなり、頭部が小さくなると、音波の周波数は高くなります。」とある。
ということは、外部から、レーダなどで人の脳に向かって 高い音の音声指示を送ろうとした場合、頭の大きい人には送信できない、という難点が生ずる。
送ろうと企む人の頭の大きさによって、低い周波数の声は送ることができなかったり、甲高い声の音声を送ることができなかったり、する。
これでは、会話信号(音声信号)を、マイクロ波を利用して脳に直接送り込むことに、非常に大きい制限がかかることになる。
宮崎県延岡市における携帯電話基地局建設に反対する住民との間で裁判になりました。
この裁判では、原告側(住民側)は、建設された基地局から発信されている電波で、住民に耳鳴りなどが聞こえるようになった。これは、マイクロ波可聴効果によるものであると、主張しました。
結果は、これは誤りであり、住民側は敗訴に終わりました。
1)控訴審における論点 マイクロ波クリック音に関するBEMSJのコメント
記:2014-11-5 WEBへの公開:2014-12-12
延岡での携帯基地局裁判の控訴審は最終段階に入った様です。
マスコミや関連する情報誌にもそうした情報が掲載されています。
どうやら重要な争点として「マイクロ波クリック効果」が挙げられているようです。
1か月前に届いていた電磁波問題市民研究会の会報90号を読んでいます。
この会報には延岡の携帯電話基地局の裁判に関する情報が記載されていました。
********************
マイクロヒアリング効果は1962年にフレイ論文で指摘されました。
一定の強度(ピーク電力)の電磁波を当てるとクリック音と呼ばれる音を感知すること、理論的には3μW/cm2のピーク電力で生じること、と言うものです。
1974年にはフォスターらがフレイ論文を実験などで検証しました。
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さて、上記の記述であいまいな点は、「1974年にはフォスターらがフレイ論文を実験などで検証した」のは3μW/cm2のピーク電力といったかなり低い電力照射で、検証したのか、否かです。
また、黒薮氏のWEBサイトに「Media Kokusho」には、平成26年9月5日付けの原告側弁護士の徳田弁護士の意見陳述書が公開されていました。
この陳述書の中に、
***********************
4 したがって、すべての問題は,本件基地局から放出される1秒間に1200回ものパルス波の強度(電力束密度)が、「ヒアリング効果」の閾値を超えているかどうかの解明にかかっているということになります。
これを解明するうえで、今回、被控訴人(BEMSJ注:被告のKDDI)から提出されたFoster論文(乙第103号証)やICNIRP報告(乙第98号証)は、私たちに決定的な武器を与えてくれたと確信しています。
詳しくは、吉富教授の意見書を精読していただきたいと思いますが、これらの文献によって、本件基地局から放出される電磁波が「ヒアリング効果」の閾値とされる3‐5μW/cm2を大きく超えていることが 明らかになったからです。
5 私たちは,こうしてやっとの思いで答えに辿り着きました。
*********************
この意見書をまとめると
1)被告のKDDIが基地局は3‐5μW/cm2を超える電磁波を放射している。
2)マイクロ波クリック効果の閾値は3‐5μW/cm2である。
3)1)と2)は吉富教授の意見書、もしくは、KDDIが提出した証拠書類であるFoster論文で検証されている。
となります。
私はフレイの1962年論文は全文を入手して読みました。
大きなピーク電力でのクリック音は実験で確認されています。
フレイはこの実験結果から推論で、周囲が静かであればより小さい電力(3‐5μW/cm2といった)でもクリック音が感知できるかもしれないとしています。
「より小さい電力でクリック音は感知できる」はこの1962年の論文を読む限り、大電力時に実験で確認できたことからの、推論であって、フレイは実験で確かめてはいません。
さて、フォスターの論文は、全文はまだ読んでいません。概要だけを読んだだけです。
20ドル程度の出費で論文は入手できるのですが、やっていません。
BEMSJの理解では、このフォスターの論文は、フレイの強いピーク電力時のクリック音の実験の再現には成功しています。
しかし、フォスターはより低いピーク電力でのクリック音の感知までは確認していないと思われます(最終的にフォスターの論文全文を読まなければ何とも言えません)。
被告のKDDIから提出されたフォスター論文に、低い電力でもマイクロ波クリック音が確認できたと、されているのでしょうか?
吉富教授の意見書もBEMSJは見ていません。どこにも公開されていないからです。
この吉富教授の意見書の中で、低い電力でのマイクロ波クリックが吉富教授らの実験で確認できた・・・・と記述されているのでしょうか?
マイクロ波クリック音が、フレイの実験条件より低いピーク電力で検知できることがフォスター等の実験で確認されていれば、ICNIRPだけではなく、厳しい曝露規定を定めていた旧東欧圏の電磁波曝露基準の論拠として採用され、曝露基準は厳しい値に設定されていたと思われます。
現実には、旧東欧件の曝露基準設定の論拠に採用されていないことから、フレイのクリック音は大きなピーク電力では発生するが、小さいピーク電力では発生しないこと確定しているのかもしれません。
従って、延岡の裁判では、フォスターの論文で、フレイ論文で推定した3μW/cm2と言った低いピーク電力でクリック音が関知されることを確認してあるか否かで、判決は決まるかもしれません。
フォスターの論文で、3μW/cm2でもクリック音が検知されたことを確認されているならば、もしくは吉富教授が実験で確認してあり、学術論文などで発表していれば、原告の勝訴。
フォスターの論文で、3μW/cm2でクリック音の検知が確認されていないならば原告の敗訴となるかもしれません。
BEMSJが気になるのは、フォスター論文の提出元です。
乙号証とあるので被告のKDDI側の提出です。
被告側が被告側に不利な論文を証拠として出すとは、思えません。
とすれば、フォスター論文では大きなピーク電力ではクリック音の確認ができたが、3μW/cm2と言った小さな電力ではクリック音の確認を行っていないか、実験したが検知できなかったと、書いてあるのかもしれません。
こうしたことから、この延岡の高裁判決も、原告にとっては厳しい判決になるかもしれません。
控訴審の結審後、マスコミや関連する情報誌などで、「マイクロ波クリック音が証明された、原告の住民に有利」という風潮の記事が見えますが、かなり詰が甘いというか、きちんと確認が取れていないように感じます。
2)高裁判決文の中にあったフレイ論文の再現に関する情報
記:2014−12−17
マイクロ波クリック音に関するフレイ論文にあった実験と、フレイの考察というか実験結果からの推定で3μW/cm2でもクリック音が聞こえることに関する再現実験が行われているかが、この高裁裁判の鍵を握っていた。
高裁判決文の中で、以下の下りがある。
*********************
控訴人(原告の住民ら)の補充主張
(略)
(2)マイクロ波ヒアリング効果(BEMSJ注:マイクロ波可聴音、マイクロ波クリック音のこと)について
(略)
マイクロ波ヒアリング効果は、Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され、WHO及びICNIRPによっても承認されたものとなっている。
(略)
第3 当裁判所の判断
(略)
(6)マイクロ波ヒアリング効果について
(略)
証人吉富は、上記Frey論文について再現実験が行われたかについて知らない旨(証人吉富59頁、60頁)述べている。
(略)
************************
「Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され」たのであればと、「吉富は、上記Frey論文について再現実験が行われたかについて知らない」とは言えないはずである。
「Freyによりその閾値が理論的に明確にされ(無響室内では3μW/cm2)、その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明され」たのは、「Freyの3μW/cm2の閾値も含めて、Freyの論文については再現実験も行われ、そうしたFrey以外の研究者によって3μW/cm2が閾値である旨の再現実験に成功したので、マイクロ波ヒアリング効果は、科学的にその存在および機序などが解明された」のである旨を、証人の吉富邦明教授がきちんと述べることができていれば、原告(住民)らは勝訴したであろう。
原告側の主張の「その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明された」という記述は、如何なる論拠によるものなのであろうか?
もし、きちんとした論拠なしに、「その後の追試を経て、科学的にその存在及び機序などが解明された」と主張したのであれば、この高裁判決で、原告(住民ら)の敗訴になって、当然と言えるかもしれない。
追記:2015-3-17
3)フレイの研究に関する2015年の吉富邦明教授の講演内容から
2015年2月14日 東京で開催された「携帯基地周辺の電磁波と健康被害」に関する講演が行われた。
この講演にBEMSJは聴講しなかったが、レジメを入手した。
このレジメにあるフレイ効果に関して、検証を行う。
ここに述べているフレイの1962年研究に関しては、既にこの頁でも紹介した。
「3μW/cm2のピーク電力密度のマイクロ波でも、周囲が静かで、雑音が皆無な状態では、マイクロ波聴覚効果があると、予測している」ことは、確かである。
ここで注意すべきは、以上のことは、あくまでも「予測」であることである。
また、ここで注目すべきは、2インチ四方(5cm四方)の金属防虫網で、マイクロ波可聴音が聞こえなくなった、という実験結果である。
「電磁波が脳内の神経細胞に直接届き、振動場を作る *1
*1 フレイ1962 デヴラ・デヴィス 携帯電話・隠された真実 PP158-163」
とあるが、1962年のフレイの研究は、既に紹介済の情報であり、
デヴィス著も当該の頁を読んでみたが、格別に低電力密度パルスでも発生することを論証はしていない。
「フレイ 1979 マイクロ波聴覚機構仮説のホログラフィック評価」とあるが、この論文を見ると、「ホログラフィック評価を行ったが、仮説は証明できず、他のメカニズムによる・・・」となっている。
当日の講演で、どのように説明したかは定かではないが、少なくともレジメを見た限りでは、3μW/cm2程度のマイクロ波電波で、可聴音が聞こえることを、論証はしていない。
問題点3として、耳鳴りの対策例が示されている。
ここで注目すべきは「大貫町 段ボール箱にアルミホイルを貼り付けその中に顔を入れて寝ている人もいる: 耳鳴りを避けるために」とある箇所である。
吉富講演レジメでは、この段ボール箱に頭を入れて寝た場合に、耳鳴りが止んだのか否か、不明である。当日の講演でどのように話をしたのかも不明である。
そこで、BEMSJは、直接、大貫町の関係者に聞いてみました。2015年4月に、
質問:問題点3にある様な、アルミホイルを貼った段ボール箱に頭を入れて寝たら、耳鳴りが止んだのか? 効果があったのか?
返答:大きな段ボール箱に家庭用のアルミホイルを3重、4重に貼り付けた。携帯電話の受話器はアンテナ3本だったのか、減ったので、電波は低くなっている。この箱の中に、頭だけではなく、胸から上を入れて、布団も入れて、寝たが、耳鳴りは止まなかった。
このことから、
Freyの1962年研究によれば、耳の近くに5cm四方の金属網を置いて、電波を遮っただけで、マイクロ波可聴音は聞こえなくなっている。
大貫町の住民の耳鳴りがマイクロ波可聴音効果によるものとすれば、アルミホイルを貼った段ボール箱の中に胸から上を入れた場合、耳鳴りは止まなければならない。
この段ボールでの効果がないことから、大貫町の住民の耳鳴りは「携帯電話基地局からの電波によるマイクロ波可聴効果によるものではない」と、言える。
住民らの耳鳴りは、何か別に原因があり、吉富教授の論は、誤りとなる。
こうしたFrey効果の解釈の誤りから、誤りであることに気が付かずに、「これが証拠だ」と住民側が主張したことが原因・遠因となって、住民側は敗訴になったと、BEMSJは考える。
記;2017−6−13
*以下の記事がWiredニュースのサイトにあった。
http://wired.jp/2009/07/ 06/
********************
2009.07.06 MON 22:00
「脳への電磁的攻撃」:禁止判決と対策サービスも
「精神に作用する電磁放射の攻撃を受けている」として訴えた裁判で、「電子ハラスメント」を禁じる命令が出された。
また、対策サービスを提供する企業も出てきている。
James Walbert氏は2008年の年末、以前の仕事仲間から、精神に作用する電磁放射の攻撃を受けているとして、これをやめさせるための裁判を起こした。
Walbert氏は、カンザス州セジウィック郡の陪審員団に対し、Jeremiah Redford氏と取引をめぐって食違いが生じた。
その結果、Redford氏から「放射注入」をするぞという脅しを受けたと説明した。
Walbert氏によるとその後、電気ショックの感覚、電子的に作られた音、耳の中ではじける音や鳴り響く音を感じるようになったという。
12月30日(米国時間)、裁判所はWalbert氏側に有利な判決を下し、Redford氏が「電子的な方法」による嫌がらせをWalbert氏に行うことを禁じるという、画期的な保護命令を出した。
これはまじめな話だ。
(略)
*****************
Walbert氏が2008年11月25日に提訴し、2008年12月30日に判決が下りた、という情報があるが、判決文や、詳しい情報は見つからない。
原告のJames Walbert氏の写真は判決を勝ち取った例として、公開されている。
原告のJames Walbert氏
*始まり
神戸新聞 2017/2/8の記事から一部引用
******************
被告「脳をジャックされた」 洲本5⼈刺殺初公判えん罪です」などと無罪を主張した。
2015年3月に洲本市で2家族計5人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた平野達彦被告(42)=同市中川原町=の裁判員裁判の初公判で、平野被告は用意をした文書を読み上げ、「今回の事件は完全な平野被告の主張の概要は次の通り。
「いずれについても争います。私は無罪です。本当の被害者は被告とされている私であります。
私の家族や親族も被害者です。私の身体が被害者とされる5人の命を奪ったとするならば、それは工作員が私の脳を電磁波兵器によってブレインジャックして殺害意思を持つよう強制したからです。
(略) 」
*結末 地裁判決
産経新聞2017年3月22日の記事から一部引用
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洲本5⼈刺殺 平野被告に求刑通り、極刑を宣告 責任能⼒を認定 神⼾地裁
産経新聞 3/22
兵庫県洲本市で平成27年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺⼈などの罪に問われた無職、平野達彦被告(42)の裁判員裁判の判決公判が3日、神戸地裁で開かれた。
長井秀典裁判長は被告の刑事責任能力を認定、求刑通り死刑を言渡した。
平野被告は「殺⼈を犯すように脳を支配されていた。冤罪だ」と主張。
事件前、精神障害の影響で周囲に危害を加える恐れがあるとして2度、措置入院をしており、事件当時の責任能力が最大の争点だった。
検察側は、被告が事件前にサバイバルナイフを購入したり、殺⼈罪の量刑をインターネットで調べたりしていたことから、「犯行は合理的な判断に基づき、計画性をもって行なわれた」と指摘。
起訴前と起訴後に行われた精神鑑定を担当した医師それぞれの証言も踏まえ、完全責任能力があったとして死刑を求刑した。
(略)
****************
*どうやらこの裁判は高裁に上告されたようです。
*高裁での裁判開始
以下は関西テレビの報道から、一部抜粋して紹介 2018-09-28
***************************
男女5人を殺害、一審で死刑判決受けた被告の控訴審「3度目の精神鑑定」を決定 大阪高裁
2018/9/28(金)
兵庫県洲本市で男女5人を殺害したなどとして、1審で死刑判決を受けた男の控訴審が始まり、大阪高等裁判所は精神鑑定を行うことを決めました。
(略)
9月28日に始まった控訴審で大阪高裁は責任能力を改めて調べるため精神鑑定を行う意向を示し、弁護側・検察側双方は「既に2度の鑑定を行い十分取り調べた」などと反対しました。
しかし、大阪高裁は反対を棄却し、来年1月末までをめどに3度目の精神鑑定を行うことを決めました。
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神戸新聞の記事 2019-07-17
************ 一部 引用 *********************
兵庫・洲本5人刺殺 控訴審の精神鑑定、一審と異なる診断
神戸新聞 7/17(水) 20:45配信
兵庫県洲本市で2015年3月に近隣の男女5人を刺殺したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われ、一審神戸地裁の裁判員裁判で死刑判決を受けた無職平野達彦被告(44)の控訴審第2回公判が17日大阪高裁(村山昭裁判長)であった。
高裁の依頼で精神鑑定した女性医師は、一審での鑑定や判決とは異なる「妄想性障害」と診断し、事件に「妄想は圧倒的な影響を及ぼしていた」と指摘した。
刑事責任能力の有無が争点となった一審では、地裁の依頼を受けた男性医師が過去の精神薬大量摂取による「薬剤性精神病」と診断。
判決は「病気の影響は小さい」として完全責任能力を認めて死刑を言い渡し、弁護側が控訴していた。
証人尋問で女性医師は、同被告が「電磁波攻撃から身を守る」などと主張した動機について「被害妄想しか考えられない」と指摘。
妄想と本来の人格についての、どちらがどの程度事件に影響したかは「はっきりと分けては言えない」とした。
(略)
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*最高裁の判決
以下はYahooニュースにあった内容
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淡路島5人殺害 被告の上告棄却、無期懲役確定へ 最高裁
2021/1/22(金) 20:56
兵庫県洲本市(淡路島)で2015年、近所の男女5人(当時59〜84歳)を刺殺したとして殺人罪などに問われた無職、平野達彦被告(46)の上告審で、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は20日付で被告側の上告を棄却する決定を出した。
心身神耗弱だったとして、1審・神戸地裁の裁判員裁判の死刑判決(17年3月)を破棄し、無期懲役に減刑した2審・大阪高裁判決(20年1月)が確定する。
裁判官5人の全員一致致の意見。
(略)
**************
*始まり
以下のブログを見つけた。
電磁波犯罪告訴状
http://blog.livedoor.jp/ganb999/ にあった内容
以下すべてブログの内容
*******一部引用 **************
2016年05月31日
人体電磁波照射犯罪の被害により会社を辞めることになりました。
なぜ?と思う方もいるかもしれません。
この犯罪はやはり奥が深く、悪質な犯罪であることを実感させられました。
人体電磁波照射により、すなわち人体頭部に電磁波を照射することにより、思考盗聴、脳内盗聴ができ、それにより他人の行動を監視することができることは既にわかっているので、集団的犯罪行為により、行動監視が行われているのは、こちらも気がついています。
他の方のホームページでも拝見させていただいておりますが、「人体頭部に電磁波を照射することにより」他人の喜怒哀楽、すなわち他人の感情に対して影響を及ぼし、喜ばせたり、悲しませたり、怒らせたりなどの感情コントロールを行うこともできる悪質な犯罪です。
私の場合は、会社で営業職の仕事をしていたのですが、2016年3月4日(金)を発端として、お客様の訪問面談を行う際にまたは、テレアポ営業を行う際に、お客様が不快を感じる言葉が一瞬頭をよぎるようになりました。
具体的にはお客様に対して、「〜〜君」、「チチカケ」、「バカ」、「死ね」などお客様に対して侮辱的な言葉が頭をよぎったり、またお客様の荷物を踏みそうになったり、暴力行為的なことが頭をよぎったりとはじまりだすとキリがなく、「頭の中を読まれている」=「初対面のお客様に対して不快感を与える」の構図が出来上がってしまいました。
何度も頭の中で「日本死ね!」を唱えながら、打開を図りましたが、このようなことが、営業面談時の恐怖心となり、トラウマとなり、営業どころではなく、何とか無難に面談を終われることができれば、とりあえずホッとするという具合で、営業マンとして営業数字を追求するという本来の仕事ができない状況に陥り、仕事に支障をきたすことになりました。
会社は将来性もあり、やりがいもある、いい会社ではありましたが、人体電磁波照射犯罪により、営業業務継続困難に陥り、この度、会社を辞めることとなりました。
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*裁判の始まりと判決
*******一部引用*************
2016年06月18日
6月4日(土)から6月18日(土)までのあわただしい2週間。
6月17日(金)の期限日に裁判所に訴状の補正を提出しました。
2016年11月02日
人体電磁波照射犯罪行為は現代社会の奴隷制度
私の方は、平成28年5月16日付で、訴訟提起しておりますが、第1審は残念な結果となっております。
第1審判決では人体電磁波照射犯罪行為について「電磁波による本件被害の存在自体も一般的に認知されているものではない。」と述べています。
多くの人体電磁波照射犯罪被害者の方達には、本人訴訟で数多く提訴してもらい、人体電磁波照射犯罪被害の認知度を高める努力をお願いしたいと思います。
私の場合は、0〜6GHZ帯の複数の異常な数の周波数を確認しております。
そして本日、平成28年11月11日、控訴しております。
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*控訴審の結果
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2017年04月25日
裁判についてですが、 平成29年4月13日に控訴審判決が出ております。
内容については残念ですが第⼀審と大差のない 内容です。
控訴審判決を不服として、平成29年4月18日付で上告しております
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地裁、高裁ともに敗訴し、最高裁に上告した模様です。
原告はだれを相手に提訴したのか・・・・などの詳細は全く分かりません。
*最高裁の決定 上告は拒絶
以下の情報がブログにありました。
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2017年07月24日
電波の “で” の字も出てこない最高裁判所
不特定多数の者による他人に対する人体電磁波照射犯罪行為を直ちに止めさせることを求める作為義務付け請求事件
平成29年(オ)第835号
平成29年(受)第1046号
第1 主文
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
第2 理由
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは民訴法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告の理由は、明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立てについて
本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。
平成29年7月20日決定 最高裁判所第一小法廷
これまで私の方で行っていた裁判についてですが、上記の通り、一つの区切りを向かえることになりました。
電波の “で” の字も出てこない残念な内容です。
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記:2019−5−10
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1404/02/news015.html ねとらぼ というサイトにあった内容
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2014年04月02日 10時00分 更新
「無線通信で騒音、健康被害に」 ドワンゴ会長・川上氏が訴えられる事案が発生
川上氏は「相手の名前にも見覚えはありません」と話している。
ドワンゴ会長の川上量生氏が、岡山県在住の人物から、「川上氏が使用する無線通信によって騒音や振動が発生し、健康被害を長期間に渡って受けている」として、騒音・振動の差し止めと160万円の支払いを請求されていることが分かった。
川上氏は「岡山県には行ったこともなく相手の名前にも見覚えはありません」と話している。
訴状によると、原告は川上氏が使用する無線通信の「騒音」「振動」によって、慢性的な睡眠不足やめまい、意識障害、イライラの続く状態などになっているという。
さらに、これらの損害の発生が「将来に渡って強く予想される」として、川上氏に対し無線通信の使用禁止や騒音・振動による浸入禁止を求めた。
第1回口頭弁論は4月15日に岡山地裁で開かれる予定となっている【事件番号 平成26年(ワ)第166号】。
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この訴訟は、マイクロ波可聴を利用している・・・に言及しているかどうかは不祥であるが、原告は「無線電波によって騒音」などの被害を受けているとし、無線電波の発信者を如何なる理由によって断定したのかは不詳であるが、川上会長が無線電波の発信者であるとして、訴えた例である。
2014年の訴訟は、訴訟が始まった旨の情報はネット上ではみられるが、裁判の経過および結果に関しては何もヒットしない。
このWEBは結果が判明した事例を紹介することを旨としているが、例外として、訴訟があった事実だけを紹介する。
記:2012−5−1
浜田至宇著「マインドコントロールの拡張」1995年第三書館発行を読んでみました。
巷には「電磁波でマインドコントロールされている」、「電磁波で何者から脳に直接指令を受けている」という論があります。
この著は、そうした技術が可能か調査した結果の纏めです。
結論からいえば、BEMSJには理解はできませんでした。
ただ、そうした論調もある としか言えません。
注:2012年に読んだ感想です。
今一度読み直そうと思いましたが、この本がどこにしまい込んだのか、出てきません<記:2020−10−10>
記:2021−3−8
1)Micro Wave Newsに以下の情報があった。
Micro Wave News May/June 1998
マイクロ波兵器
不法な実験を裁判で告発
1998年4月15日、攻撃用マイクロ波兵器に関する国際委員会は、ワシントンの連邦裁判所に、国防省とCIAがインフォームドコンセントを取らずに、音波・マイクロ波・レーザ光・電磁波を使った兵器の開発に有用とされる研究である「人を対象とした機密扱いの研究」を行っていると、告発した。
(略)
*Micro Wave News Nov/Dec 1998
マイクロ波兵器
人を対象とした実験に関する裁判は、却下
9月、攻撃用マイクロ波兵器に関する国際委員会が提起した裁判は、連邦ワシントン地方裁判所で却下された。
(略)
裁判官は、そうした不安を抱く人々は提訴したグループのメンバーではないので、提訴したグループは訴える立場にはない、と判定した。
提訴したGirardは確かに提訴したグループの一因であるが、提訴したグループはより一般的で非特定な主張を行っていると、認定した。
GirardはMicro Wave Newsに対して、「控訴する余地はない」と語った。
(略)
2)さらなる情報は?
この件に関して、2021年3月にネットで検索をしてみたが、何も、さらなる情報はヒットしなかった。
アメリカの裁判の判決文は、比較的ネット上に公開されることが多いが、この案件は、まったく情報がヒットしなかった。
判決などの中に、CIAなどが「そうした兵器を開発しているとか、いないとか・・・・・」とったことが判れば面白いが。
記:2022−5−18
*始まり
読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211015-OYT1T50061/ にあった情報
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自宅に先月押しかけた容疑者、警察官に「電波攻撃やめろ」…愛媛の親子3人殺害
2021/10/15 11:42
愛媛県新居浜市の住宅で親子3人が殺害された事件で、愛媛県警は15日、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕していた住所不定、無職河野智容疑者(53)を、親子3人のうち1人に対する殺人容疑で再逮捕した。
調べに対し「殺したことは事実」と容疑を認めている。
(略)
健一さんは河野容疑者の元同僚で、2年前、県警に河野容疑者とトラブルになっていると複数回相談していた。
先月23日には河野容疑者が自宅に押しかけたため、110番。駆けつけた警察官に対し、河野容疑者は「電波攻撃をやめろ」などと話していた。
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*起訴
以下はYahooニュースにあった愛媛新聞の記事の紹介
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新居浜3人殺害 無職の男を殺人罪で起訴 松山地検
2022/3/3(木)
新居浜市の住宅で昨年10月、一家3人が刃物で刺されて死亡した事件で、松山地検は3日、殺人と銃刀法違反の罪で本籍新居浜市、住居不定、無職河野智容疑者(54)を松山地裁に起訴した。
裁判員裁判対象事件。
河野容疑者は事件前に複数回、一家から電磁波攻撃を受けているなどと警察に相談していた。
地検は約3カ月半の鑑定留置結果などから、刑事責任能力を問えると判断した。
認否を明らかにしていない。
(略)
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*地裁 公判
Yahooニュースにあった内容
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ce8f49a49858fd830df9622b4aedaedb061f4dd
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「電磁波攻撃をとめろ」と一方的に言いがかり 新居浜一家3人殺害事件
初公判 被告の男(56)が起訴内容を認めるも、心神喪失による無罪を主張
12/6(水) 10:11
愛媛県新居浜市で一家3人をナイフで殺害したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われている男の初公判が6日、松山地裁で開かれ被告は起訴内容を認めました。
起訴状などによりますと、住所不定で無職の河野智被告(56)は2021年10月、新居浜市垣生の住宅で岩田友義さん(当時80)と妻のアイ子(当時80)さん、元同僚で三男の健一さん(当時51)の胸などをナイフで突き刺し、殺害したということです。
松山地裁で開かれた初公判で、河野被告は起訴内容を認めた上で、弁護人が心神喪失による無罪を主張しました。
続く検察側の冒頭陳述で「河野被告は組織から電磁波攻撃を受けたと思い込み、一方的に犯行に及んだ」ただ「自らの行動は理解できた」と指摘。
略
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*地裁 判決
Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/b88cc391199c39fae7e1615bbd139a137d2bd5f9e
にあった内容
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速報:「電磁波攻撃を受けた」として3人殺害・・・・被告の「心身耗弱」を認定し無期懲役の判決
弁護側は「心神喪失」で無罪を主張
新居浜一家3人殺人事件(愛媛)
2023/12/18
2021年愛媛県新居浜市で一家3人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた男に 対し、松山地裁は18日、無期懲役の判決を言い渡した。
(略)
判決を受け、弁護側は控訴について「検討中」としています。
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*2審 公判
Yahoo ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/214ebd8fldbb5ac73f6724845d84delc586951b0
にあった情報
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「妄想などではなく、絶対に事実」一審で無期懲役の判決も「心神耗弱」は誤診として控訴控訴審の初公判
愛媛県新居浜市で、元同僚の一家3人を殺害した罪に問われている男の控訴審が18日高松高裁で開かれ、弁護側は、1審の判決には事実誤認があったと主張しました。
(略)
松山地裁で行われた一番の裁判で、河野被告は3人の殺害を認めた上で、犯行理由について「電磁波攻撃を受けていたことへの報復だった」と主張。
松山地裁は、犯行当時、被告は統合失調症の影響で被害妄想があり「心神耗弱状態」だったとして、去年12月、無期懲役の判決を言い渡しました。
一方、河野被告は「心神耗弱」は誤診だとして控訴。
(略)
18日高松高裁で開かれた控訴審の初公判で弁護側は、1審判決に事実誤認があったとする証拠を提出しましたが、却下されました。
控訴審の判決は、8月22日に言い渡されます。
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*2審 高裁裁判 判決
TBS News Digにあった情報から
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1374341?display=1
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「電磁波攻撃の報復」として一家3人を殺害
1審支持し控訴審も無期懲役の判決 「心神耗弱の影響を過小評価しているとはいえない」
2024年8月22日(木) 17:23
3年前、新居浜市で元同僚の一家3人を殺害した罪に問われている男の裁判で、2審の高松高裁は22日、無期懲役の1審判決を支持し、被告の控訴を棄却しました。
住所不定、無職の河野智被告は、3年前の10月、新居浜市内の住宅で職場の同僚だった岩田健一さんと岩田さんの両親をナイフで刺して殺害したとして、殺人などの罪に問われています。
犯行の動機について、河野被告は「電磁波攻撃を受けていたことへの報復だった」と主張。
1審の裁判では、被告の責任能力が争点となりました。
(略)
一方、河野被告の弁護士は、上告について、「本人次第」と話しています。
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記:2024−11−23
1)始まり
Yahooニュースにあった情報
Htts://news.yahoo.co.jp/article/7dfafe9e6744306883cc1b3531e453579652feaa
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宮城・栗原市の小学校に軽トラックで侵入し児童をはねた罪:被告の弁護側が無罪を主張
2024/1/15(月)
khb東日本放送
2023年7月、宮城県栗原市の小学校に軽トラックで侵入し児童をはねてけがをさせた罪に問われている男の初公判が開かれました。
弁護側は、心神喪失だったとして無罪を主張しました。
(略)
仙台地裁で開かれた初公判で、小野寺被告は「病気による錯乱状態で侵入の目的は覚えていない」と起訴内容を一部否認し、弁護側は精神障害の影響で心神喪失だったと無罪を主張しました。
冒頭陳述などで検察側は、小野寺被告は「誰かを車でひいて警察に留置されれば、電磁波による攻撃といった被害妄想から一時的に逃げられると考え犯行をした」と指摘し、「直接恨みを持っていない小学生を狙っていて、精神障害は事件に直接影喜していない」と主張しました。
(略)
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2)判決
NHKのサイトにあった情報
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240222/6000026649.html
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宮城 NEWS WEB
若柳小に軽トラ侵入3人けが 被告に猶予付き有罪 仙台地裁
2024年02月22日
去年7月、栗原市の小学校に軽トラックを運転して侵入し、児童3人に衝突させるなどしてけがを負わせた罪に問われた被告に対し、仙台地方裁判所は22日、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
(略)
22日の判決で仙台地方裁判所の東尾和幸裁判官は、被告は心神喪失の状態にはなかったと判断した上で、「犯行は非常に危険で、小学生を無差別で狙ったという点も悪質だ」と指摘しました。
一方で、「被害者2人と示談が成立し、専門医療機関の治療を受ける意向を示している」などとして懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。
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記:2022−12−15
以下はAsahi.comのサイトにあった情報
https://www.asahi.com/articles/ASQC234G2QC1UTIL01T.html
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「電磁波被害解決」かたり不当に調査料得た疑い 東京の探偵業者逮捕
大山稜2022年11月2日
「電磁波攻撃の被害を受けた」などと相談してきた人が心神耗弱状態であることに乗じて不当に調査料を支払わせたとして、警視庁は2日、探偵事務所運営会社「マピオティブ」(東京都渋谷区)の経営者、安藤巨樹(なおき)容疑者(49)ら3人を準詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、安藤容疑者らは2020年5〜11月、相談を受け付けた相手の男女2人が心神耗弱状態であることに付け込み、調査料として現金計約80万円を不当に支払わせた疑いがある。
(略)
マピオティブ社は18年2月から、東京都渋谷区内で「全国探偵社ネットワーク あなたの街の探偵社」という名の探偵事務所を運営。容疑の対象となった事件当時は自社サイトで「電磁波対策調査」をうたっており、被害に遭った2人は「電磁波攻撃を受けた」「集団ストーカーの被害に悩んでいる」などと事務所に相談していたという。
同庁は、安藤容疑者らが依頼者の判断能力が低下していることを知りながら不正な調査料を繰り返し支払わせていたとみて、他にも同様の被害がないかを調べる。(大山稜)
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記:2024−11−18
https://www.bengo4.com/c_1009/n_16197/ にあった内容
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「集団ストーカーを撃退」「電磁波攻撃の対策」統合失調症患者をカモにする悪質な探偵や業者たち
2023年07月03日
「盗聴されている」「電磁波攻撃を受けている」「集団ストーカーの被害に遭っている」。
幻覚や幻聴が特徴的な精神疾患・統合失調症を患った人たちがそんな相談を探偵会社に持ちかけ、何十万円、何百万円という法外な料金をとられて「カモ」にされるケースが多発している。
略
●統合失調症の人同士がネットで情報交換して妄想の内容が統一化
準詐欺罪で逮捕された東京の探偵会社の社長らは、「電磁波攻撃を受けている」などと相談してきた人たちに対し、「誰かが故意に電磁波を出している可能性がある。
犯人を特定しましょう」などと言って約80万円の調査料を支払わせていたそうですね。
警視庁はこの会社が心神耗弱の相談者215人から合計約1億3000万円を得たとみているとも報じられています。
略
●ネット上では「ただの金属片」を統合失調症の人たちに売っている人も…
前回の話では、統合失調症の人が家のすべての部屋に防犯カメラをつけているなど、探偵以外の業種にもカモにされている例があるとのことでしたが。
メルカリなどで、ただの金属片を「電磁波対策」とか「思考盗聴防止」とうたって2000円や3000円で売っている人がいます。
そういう人は被害妄想や思考障害など統合失調症の人の症状を熟知し、「こういうものを売れば、必ず買ってくれる」とわかっているのだと思います。
略
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関心のある方は、原文のサイトを見てください。
様々な学会で、マイクロ波可聴に関連する口演を行っている。
全文を読むことができた範囲で、以降に概要と、欠点を紹介する。
記:2016−4−22
以下の口演が行われ、BEMSJも聴講した。
********************
タイトル:マイクロ波聴覚効果
発表者:小池 誠
概要
音は聞こえるが,電波は聞こえないとされている。
しかしながら,マイクロ波はパルス波形のときに聴覚を刺激するという実験結果が多数,報告されている。
そこで,本稿はパルス変調されたマイクロ波が音として聞こえる現象,即ち,マイクロ波聴覚効果について紹介する。
マイクロ波パルスが聴覚を刺激する生理機構としては,頭部が音響トランスデューサとして機能してマイクロ波を音響波に変換し,内耳の蝸牛がこの音響波をインパルスに変換し,更に聴神経がこのインパルスを聴覚野に伝える。
*********************
*口演内容の中から
・小池は弁理士であり、アメリカの特許の中にテレパシーに関する特許があることを知り、まぜこうしたことが可能か調べ始めたのが、このテーマに入るきっかけである。
・1947年50万Wのレーダアンテナの前で音が聞こえたということが判ったが、この情報が公表されたのは1956年と、9年後である。これは何か、秘密として公表を妨げていたのではないかと、小池は思っている。
*口演後の質疑応答
Q:口演で使用された技術用語に誤りもある、今後の発表では注意すべき。
A:周波数の高い・低いを「小さいとかにしてしまいました」
Q:マイクロ波可聴が聞こえたとする研究の、実験距離(発信機と被験者の距離)は?
A:多くの研究は室内・電波暗室で行われており、距離は1mとか3mと思われる。
Q:マイクロ波可聴を報告している研究では、マイクロ波パルスは1秒に3回といった条件とのこと、これでは音声周波数としては3Hzとなり、ヒトの可聴周波数(20Hz―10KHz)から外れ、聞こえないのではないか? どのような音が感知されているのか?
A:感知された音は、コンとかコリコリと言った音とされる。
Q:このテーマは医学界向けのものと思われる。医学界で発表された?
A:日本の医学界に何度か口演の応募を行ったが、全て、拒絶された。
Q(座長:京都大学 石川容平 纏めとして)この発表は、この研究会の目的・趣旨などと一致していない。今後は適切な他の研究会を探し、そこで行うことを薦める。
*BEMSJの感想:
この口演を聴きましたが、他の研究者の報告の引用、他の特許の紹介という程度で、本人の独自の実験結果などが全く含まれていなく、かつその内容も、私が知っている範囲のことであったので、おもしろくない口演でした。
口演者は、こうした情報を多くのマイクロ波研究者に知って欲しいという願望から、この研究会での発表を試みたのかもしれませんが、かなり多くの方が、マイクロ波可聴を知っていると思います。
こうしたことから、口演後の質疑応答があり、最後に座長が「この口演内容は、本研究会の目的などにマッチしていない、他の研究会などでの発表を試みられた方が良い」という趣旨の発言があったことは、的をえた、うまい表現であったと感心しました。
*研究会での口演後の応答
以下のようなことが小池誠のブログに掲載されている。 https://ameblo.jp/patent123/
*********** 一部引用 ***********
マイクロ波計測
2021年05月17日(月)NEW
テーマ:マイクロ波聴覚効果
今回は昔ばなしになる。
数年前、マイクロ波聴覚効果について電子情報通信学会で発表したのだが、この学会発表はそれなりに反響があり、多種多様な人がマイクロ波聴覚効果に関連して、私に連絡してきた。
電子情報通信学会に所属する研究者からは特に連絡がなかったのだが、連絡してきた人のほとんどは、ナントカカントカの被害を受けているというようなことだった。
(略)
****************************
以下の研究会で、ポスター展示に参加した。
掲載誌:情報処理学会研究報告Vo1.2016-1VJS-111 No.35
2016/5/21
タイトル:マイク口波聴覚刺激の概説 一電波が聞こえるというパラダイムに転換一
発表者:小池誠
概要:
科学界は電波が聞こえないというパラダイムが支配している。
しかしながら、マイクロ波は電波の一種であるが、矩形波のときに音として聞こえる現象が繰り返し報告されている。
そこで、電波が聞こえないという旧来のパラダイムから電波が聞こえるという新たなパラダイムに転換することが求められる。
このような視座に立脚して、パル ス波形のマイクロ波が聴覚を刺激する現象について概説するとともに、気導、骨伝導及びマイクロ波聴覚効果を統一する理論的枠組みを提示する。
以下の口演が行われた。
*******************
タイトル:秘密保護法と通信技術
発表者:小池誠
抄録:
従来,国家公務員法,地方公務員法,自衛隊法は,それぞれ,国家公務員,地方公務員,並びに,防衛省の職員及び自衛官に守秘義務を規定する一方,故意に守秘義務に違反する行為を処罰した。
ところが,2013年12月に制定され,2014年12月に施行された特定秘密保護法は守秘義務違反を処罰するだけでなく,更に特定秘密を不正に取得する行為も処罰するものである。
このような観点から特定秘密保護法は戦後で最初のスパイ防止法という側面がある。
しかしながら,特定秘密保護法は研究者が研究したり,学会発表する行為までをも取り締まるものではなく,これらの行為に対して特定秘密保護法の刑罰規定が及ぶものではない。
憲法に定める学問の自由の重要性を強調するとともに,学問の自由は刑法35条に規定する正当業務行為の解釈に反映されるべきである。
キーワード: マイクロ波可聴効果 以下略
******************
この口演にはキーワードとして「マイクロ波可聴効果」があり、口演者は軍事秘密に指定されているかもしれないマイクロ波可聴効果を利用した機器に関する研究を行っても、特定秘密法に触れない・・・・ということを言いたいのかもしれない。
記:2016−11−14
*口演の概要
******************************
タイトル:マイクロ波聴覚効果をインタフェースに応用した音声対話システム
発表者:小池 誠
あらまし:
音声対話システムは,入力されたメッセージを変換して,メッセージを出力するオートマトンであるが,本稿はメッセージの出力インタフェースにマイクロ波聴覚効果を応用した無線通信を応用することを提案する。
斬新な出力インタフェースが,何も知らないユーザに対して強烈な心理的効果を発揮する。
音声対話システム及び無線通信に関する要素は多岐な学問領域に還元できるが,いずれの要素も第二次世界大戦中の軍事技術に起源がある。
軍事技術は永年に渡って秘匿される傾向にあることに鑑みて,本稿の出力インタフェースを組み込んだ音声対話システムが既に軍情報部の秘密作戦に利用され,統合失調症のような精神病質を秘密裡に誘発しているという仮説を提唱する。
***************************
*この論文を読んでみつけた大きな問題点
**********************
4.6.パルス変調
第4段階として,パルス変調する。パルス波形のときにマイクロ波聴覚効果が発生するからである。
4.7. スペクトル拡散
この米国特許はスペクトル拡散にもウルトラワイドバンド通信にも言及していないが,この無線通信には直接拡散スペクトル拡散,インパルス・ラジオ方式のウルトラワイドバンド通信が応用されている。
これに伴って,
送信機から照射される電磁波エネルギが極めて広い周波数帯域に分散し,スペクトル・アナライザーのノイズフロアに埋もれることになる。
従って,対話システムに組み込まれた送信機から照射するマイクロ波は,乱数又は疑似乱数を取得しない限り,検出することができない。
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赤字の箇所が疑問点である。
「スペクトル拡散方式を用いているので、通常の電波測定器では測定が不可能である。よって、人に知られることなく、電波を測定しても測定できない状況にしている」というのはわかるが、
「そうした技術を利用して、ヒトにマイクロ波可聴効果が発生するマイクロ波を照射している」としても、ヒトの脳に「乱数又は疑似乱数」に関する機能がなければ、ヒトの脳は照射をうけたマイクロ波を解読することができない ことになる。
ヒトの脳には、こうした「乱数又は疑似乱数」に関する機能はないので、小池誠の説く仮説は意味がない ということになる。
もう一つの欠陥は、マイクロ波可聴は、ノイズレベルをはるかに超えた、非常に強い電波強度でのみ可聴が可能である、ということで、スペクトラム拡散でノイズレベル以下の弱いマイクロ波強度にしてしまえば、マイクロ波可聴効果は発揮しえない。
こうした意味で、マイクロ波可聴が現実の生活環境下で起こり得るという説の為に、ノイズレベル以下・・・・というスペクトラム拡散技術の話を持ち出しても、だめなのである。
記:2018−2−28
以下の報告がある。
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掲載誌: 信学技報 IEICE Technical Report MICT2016−54(2016−11)
タイトル:リモートセンシングによる脳波計測
発表者: 小池誠
あらまし
通常、脳波は頭皮に設置された電極を介して計測される。
これに対して、本稿は、頭皮など身体に近接した位置に電極を設置することなく、遠隔から脳波を計測するリモートセンシングを紹介するものである。
レーダをアクティブ・センサに応用し、レーダ用送信機から頭部に指向性電波を照射し、レーダ用受信機が頭部で反射した反射波を受信する。
この反射波に脳波成分が含まれているので、脳波成分を復調する。
このようなリモートセンシングはアクティブ・センサの−種であるが、反射波通信として把握することもできるし、ブレイン・マシン・インタフェースとして把握することもできる。
計測した脳波からニューロフィードバック・コンピュータが制御信号を計算し、送信機がこの制御信号を乗せた搬送波を頭部に照射することにより、ターゲットの脳波を所望の脳波に変更するとともに、ターゲットの行動を変えることができる。
本文の中に以下の記述がある。
6.l.軍事機密
軍事技術は機密として秘匿される傾向にあり、学術論文、特許文献、学会発表などにより公表されるものではなく、永年に渡って軍事技術が秘匿されることは一般的なことである。
例えば、スペクトラム拡散通信は1940年代に開発されたが、1982年になるまでスペクトラム拡散通信があることは秘匿されていた。
IEEE Transactions on communication 1982年5月号がスペクトラム拡散について特集を企画して、スペクトラム拡散通信の機密が正式に解除されたのである。
その後、スペクトラム拡散通信に関する技術が進歩して、第3世代携帯電話でCDMAとして規格が採用されている。スペクトル拡散では1982年まで40年前後に渡って機密に指定されていた。
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BEMSJのコメント:
さて、「スペクトラム拡散通信は1940年代に開発されたが、1982年になるまでスペクトラム拡散通信があることは秘匿されていた。」とあるが、本当だろうか?
以下の情報にある様に、1940年代に開発され、発明者は1942年に特許を取得しているので、この技術は1942年には公開されている、と言える。
したがって、小池誠の論は正しくない。
INTERFERENCE TECHNOLOGY日本版 2014年1月号に以下の解説がある。
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スペクトラム拡散クロック発生 ‒ 理論と論争
スペクトラム拡散の歴史
第2次世界大戦中、アメリカ海軍は、無線制御の魚雷が送信電波と同じ周波数の強力なRF信号によって妨害されるという問題を抱えていた。オーストリアの女優のHedy (Lamarr) Keisler Markey氏とピアニストで作曲家のGeorge Antheil氏は、カリフォルニア工科大学の電気工学教授の助けを借りて、この問題を解決し、図2<割愛>に示す「暗号化通信システム」がU.S.パテント番号2292387として1942年8月11日に特許を取得した。
デバイスには、送信機の周波数を高速で切り替えるメカニズム(現在、周波数ホッピングと呼ばれている)を使用した。
魚雷搭載の受信機に類似のデバイスを追加し、同様の周波数切り替えを行い、送信信号を捕らえた。
魚雷を制御している信号は、単一周波数の外部RF信号に妨害されるのに十分な時間、信号周波数を決して滞留させることはなかった。
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記:2018−3−1
以下の口演が行われた。
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掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report SP2016−65(2017−01)
タイトル:ブレイン・マシン・インタフェースが応用された音声対話システム
発表者:小池誠
あらまし
本稿は音声対話システムの出力インタフェース、入力インタフェースの双方にプレイン・マシン・インタフェースを応用することを提案する。
出力インタフェースとしては、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信により、対話システムが出力した音声をユーザに伝える。
入力インタフェースとしては、頭部で反射した反射波からユーザの脳波を検出し、人工ニューラルネットワークがユーザの脳波をメッセージに変換し、このメッセージが音声対話システムに入力される。
反射波を検出するときに、振幅に限られず位相も検出することにより、脳波の位相も検出できる。
音声対話システムとユーザが離れていても対話が可能であり、同意なしにユーザに使うときには、考想化声、対話性幻聴などシュナイダの一級症状を誘発することができる。
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BEMSJ注:「対話性幻聴などシュナイダの一級症状・・・」は、統合失調症に関する判定基準です。
即ち、発表者は統合失調症の原因を、マイクロ波可聴によるものと主張したいらしい。
以下は小池誠のブログにあった内容
http://blogs.yahoo.co.jp/patentcom/14818819.html#14818819
********一部引用************************
論文執筆中
2017/2/2(木) 午後 8:15 学会 工学
2017年1月21日、土曜日に東京大学本郷キャンパス工学部2号館で開催された電子情報通信学会音声研究会で、ブレイン・マシン・インタフェースに関して発表したのだが、この際、ブレイン・マシン・インタフェースの一種という観点で、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信に言及した。
すると、この1月の音声研究会で、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信の安全性について質問があった。
これに対して、電波安全基準を満たしていても、マイクロ波聴覚効果は観察される旨を答えた。
(略)
ところで、携帯電話は耳元で1ワット近いマイクロ波を発射している。
マイクロ波出力の半分近くが頭部に照射される一方、半分以上が頭部のない空間に照射されることになる。
携帯電話を使用しているときには、控えめに推定しても、0.1ワット以上のマイクロ波が頭部に照射されているのは確実である。
そして、日常生活で携帯電話を使っているが、この程度のマイクロ波照射で健康被害は生じていない。
さて、携帯電話と同じレベルのマイクロ波照射であっても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は十分に可能である。
このように文章で可能だと書いて、その通りと納得してくれるとよいのだが、それほど単純でないのが学者の世界。
そこで、最近は電波安全基準を満たしても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信が可能であるという趣旨の論文を執筆している。
電子情報通信学会ヘルスケア・医療情報通信研究会は2017年5月11日、5月12日に機械振興会館(東京都港区芝公園、東京タワー隣)で開催される。
この研究会の日時、場所などは下記の公式サイトで確認できる。
http://www.ieice.org/~mict/
この5月の研究会で、電波安全基準を満たしたマイクロ波通信について発表する予定である。
ヘルスケア・医療情報通信研究会には、ヘルスケア、医療に関する通信の専門家が集結している。
例えば、脈拍とか、呼吸とか、会話中の口の動きに関する信号を通信する方式などである。
赤ちゃんのおむつが濡れたら、おむつから携帯電話などに信号を送信するという通信の研究開発をしている研究者もいる。
しかしながら、人間の頭部に電波、マイクロ波を照射して、音声を伝えるという通信の研究者は私だけである。
音声対話システムのインタフェースとして音声研究会で発表することも検討したのだが、通信方式の詳細に触れることになるので、今回は、通信の専門家が集合する研究会にしました。
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さて、「これに対して、電波安全基準を満たしていても、マイクロ波聴覚効果は観察される旨を答えた。」に関する検証を行ってみる。
3A.マイクロ波可聴音ICNIRPガイドラインに見る閾値 で述べたように、
確かにマイクロ波可聴の受信者の電波曝露状態では、日本の曝露基準以下であっても、可聴音は感知できるだろう。
日本の電波曝露帰陣では、マイクロ波に関しては平均電力でしか規制していないので、平均値を低くし、瞬間値をできるだけ大きくすれば、マイクロ波可聴音は検知できるだろう。
しかし、一つの課題があります。
マイクロ波の受信者と、マイクロ波発信機の間の空間での電波強度である。
受信者の場所では電波防護指針値以下でも、マイクロ波発信機に近づけば、近づくほどに曝露基準値を超えることになる。
すなわち、受信者と発信機の間には、誰も立ち入ることができないという極めて限定した条件を設定しなければならない。
学術的な研究会・論文ではこういう条件に関しても論及する必要がある。
そして。上記のような条件下では、マイクロ波可聴を感知する被験者の位置では電波防護指針値以下の曝露であることしか言えないので、それ以上のことは何も言えないので、学術研究の場で発表するような事柄ではないと、考える。
「携帯電話と同じレベルのマイクロ波照射であっても、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は十分に可能である。」に関する検証行なう。
携帯電話の電波出力を仮に0.1Wとする。
マイクロ波可聴が聞こえるのは、パルス幅を10μ秒の短いパルスの時間とした時、瞬間的に10kW/m2(1W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射しなければならないので、
携帯電話の電波出力は通常360度全方向に発信されているが、これを1p平方の平面積にだけ集中して発信させることができる特殊なアンテナを用いたとしても、0.1W/cm2であり、マイクロ波可聴は検知されない。
1.7mm四方、面積3mm2の狭い範囲に電波を集中できるアンテナがあって初めてマイクロ波可聴が可能となる。
果たして、どのようなアンテナで可能であろうか?
実現不可能ではないかとBEMSJは考える。
アンテナからの電波をどこまで細く絞れるかは、 10Fを参照。
さらに、考察を継続する。
「マイクロ波可聴が聞こえるのは、パルス幅を10μ秒の短いパルスの時間とした時、瞬間的に10kW/m2(1W/cm2)に及ぶ大きな電力を照射しなければならないので」と言うことは、電力密度10kW/m2の電界強度を空間インピーダンス377オームとして計算すれば、1940V/mピークという非常に大きい電波強度になる。
これは、小池氏の「スペクトラム拡散通信を用いて、ノイズ以下にすることによって人知れず、対象者の頭部に直接音声を送ることが可能」などと言う論理とは全くかけ離れたことになる。
この1940V/mピークという電波の強さは、測定は可能であるが、瞬間的なパルス波を測定できる性能を持った測定器でないと測定できないので、注意は必要である。
以下の発表が行われた。
掲載誌:情報処理学会第79回全国大会 2017年3月16日
タイトル:講演6F-02 情報リテラシーとテレパシー
発表者:小池 誠
1 はじめに
インターネットは玉石混交の情報に満ち溢れている。
偽情報を見破るのは簡単なことも多いが、ときには情報の真偽を見極めるのが困難なこともある。
21世紀の現代日本ではテレパシーは一般に不可能とされている。
ところが、インターネット雑誌Wired Newsは、米軍がマイクロ波を照射して脳内に音を発生させる非殺傷性兵器について報道した(1)。この兵器の原理としてマイクロ波聴覚効果に言及しており(1)、非殺傷性兵器の真偽は簡単に判断できない。
そこで、この都市伝説について科学的に検証した。
すると、驚くべきことに、この記事に記載されている通り、マイクロ波はパルス波形のときに音として聞こえる現象が多数の論文で報告されており、再現実験も成功していた(2、3)。
更に、パルス波形のマイクロ波が音として聞こえるしくみも既に実験で解明されていた(4、5)。
更にまた、米国空軍が人間の頭部に電波を照射して、マイクロ波聴覚効果により音声を伝える通信方式について米国特許6470214号及び6587729号を取得していた(6、7)。
以下、本稿はこれらの概略について述べる。
BEMSJ注:引用1のWired Newsの報道はWired News, 2008年7月8日の記事で
『マイクロ波聴覚効果(フレイ効果)を使って、脳内に音を発生させる非殺傷型兵器”MEDUSA”。
1年以内にデモ版が完成予定で、暴徒を抑止するといった軍事目的以外にも、人の潜在意識に働きかけるサブリミナル・メッセージなどへの利用が考えられるという。
米軍が初期開発に資金を拠出していた、マイクロ波を使って脳内に音を作り出す非殺傷型兵器。
しかしその完成品は、筆者が”New Scientist”誌で報じたとおり。』
で、Medusaに関しては、前述の項を参照。
3 テレバシー通信
上述のようにパルス波形のマイクロ波が音として聞こえる現象があるので、理論的には、パルス波形のマイクロ波を頭部に照射して音声を伝える通信が可能ということになる。
また、パルス波形のときに聴覚を刺激することから、通信方式はパルス変調を応用することになる。
また、音声信号の時系列において、音響エネルギが大きい時には、頭部に伝えるマイクロ波の電磁波エネルギが大きくなり、音響エネルギがゼロの時には、頭部に伝えるマイクロ波の電磁波エネルギもゼロになることが望まれる。
すると、振幅変調を応用することになる。
BEMSJ注:パルス変調するとか、振幅変調するとかと言う記述で、マイクロ波可聴効果で、テレパシーとして音声を直接相手の頭部に伝えることが可能になるとの発表者の意見である。
マイクロ波可聴効果はパルス性マイクロ波では音は発生するが、振幅変調したマイクロ波では頭部では変調波に応じた音声は不可能であり、パルス波の波高値を振幅変調してもダメであろう。
発表者の論は現実から乖離している。
2頁にわたった記事が掲載。
その一部を以下に転載、
この記事によれば、2017年3月18日に開催された情報処理学会で、テレパシーは実用化されているという説を発表した。
小池誠のこの発表を聴講した参加者は、取材の為に参加した週刊プレイボーイの記者を含めて、10人ほどであったとある。
40人も入れる会場に、10人程度とは寂しい限りであろう。
この記事の中で小池誠は
1.マイクロ波可聴効果で音声を脳で直接認識できる、と。
2.無線と違って、傍受さえずに通信が可能なテレパシー
と言っている。
マイクロ波可聴効果のマイクロ波は、無線通信技術である。
こうしたことに、矛盾がある。
関心のある方は週刊誌を読んでいただくとしても、BEMSJが読んだ限りでは、全く面白くない記事である。
以下の口演が行われた。
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掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report RCC2017−5,MICT2017−5(2017−05)
タイトル: テレパシー通信の理論 −マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信一
発表者:小池誠
あらまし
マイクロ波聴覚効果とは矩形波のマイクロ波が音として聞こえる現象である。
そこで、マイクロ波を搬送波として、音声信号でパルス符号変調を行い、更に、頭部にマイクロ波ビームを照射することにより、マイクロ波聴覚効果により頭部が音声信号を復調する。
具体的には、音声信号の振幅が大きい時間セグメントで、頭部に照射される電磁波エネルギが大きくなるようにパルス符号変調がされている。
マイクロ波安全基準を満たすために、個々のパルスが複数の短パルスに分解されている。
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「音声信号でパルス符号変調を行い」とあるが、頭部で受けたマイクロ波からいかにして、復調を行うのであろうか????
関心のある方は、原文全文を読んでください。
以下の口演がある。
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掲載誌:信学技報 IEICE Technical Report SANE2017−2(2017−05)
タイトル: サイレントレーダ :マイクロ波聴覚効果を応用したスペクトル拡散レーダ
発表者: 小池誠
あらまし
第二次世界大戦前後にマイクロ波レーダ及びスペクトル拡散通信が開発された。
しかし、レーダの歴史において、スペクトル拡散レーダの起源は必ずしも明らかになっていない。
また、第二次世界大戦中にマイクロ波レーダから発射されるマイクロ波パルスが音として聞こえる現象が観察されているが、この現象を応用すると、マイクロ波を搬送波として音声信号でパルス符号変調されたマイクロ波通信は受信者の頭部に直接、音声を伝えることが可能となる。
そこで、特許文献を調査することにより、第二次世界大戦頃にスペクトル拡散レーダが開発されたことを示す。
本文に以下の記述がある。
2.スペクトル拡散
2.1.序
スペクトル拡散通信では、信号の周波数帯域を広げることにより搬送波をノイズに隠すことが可能となる。
マイクロ波を搬送波として音声信号でパルス符号変調されたマイクロ波通信、即ち、テレパシー通信にスペクトル拡散が応用されていると搬送波は検出することができなくなる。
更に自動追尾レーダを応用して、人間の頭部を自動的に追尾したときには、人間が移動していても、人間の頭部にパルス符号変調された矩形波マイクロ波ビームを継続的に照射して、マイクロ波聴覚効果により音や声を受信者の頭部に直接、伝えることができる。
しかしながら、上述のように、スペクトル拡散のため、頭部に照射されているマイクロ波は検出されないということが起きる。
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小池氏は「スペクトラム拡散方式でマイクロ波を送信した場合、受信側ではマイクロ波を検出できず、知られずに、対象者の頭部にマイクロ波可聴効果による音声伝達が可能」と言いたいのかもしれない。
「スペクトラム通信を利用したマイクロ波は検出できない、すなわち、測定器などでは検出できない」という仮説は、正しいと言えるのか?
昨今の技術で、身の回りにある携帯電話の無線伝送は、スペクトラム拡散方式を利用している。
もし、スペクトラム拡散方式の電波が検出できないとなれば、携帯電話の端末はどうやって電波を受信するのであろうか????
携帯電話の端末で通話できることは、電波を受信していることになる。
電波を受信できるということは、電波の測定を行えば、測定ができるということである。
即ち、小池氏の仮説は誤りと言える。
そもそもスペクトラム通信とは、
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従来の通信方式式は出来るだけバンドを狭くして妨害波から守る事でしたが、同⼀周波数の妨害波やノイズの場合は防げません。
スペクトラム拡散は逆に変調波帯域を広げる事で耐ノイズ性を上げるのです。
つまりバンドを広げる事でバンド内の何処かにノイズ信号が入って来ても、全体から見れば小さなノイズとなるのです。
信号を意識的に擬似ノイズの中に埋もれさせるのです。
変調信号は信号と擬似ランダム信号から構成されますが、擬似ランダム信号はあくまでも擬似であって、はっきり解っているものでなければなりません。
検波後に差し引きし、元の信号を再生出来るのです。
それで送受信機双方に擬似ランダム信号発生器が必要になるのです。
疑似ランダム信号は、送受信機で、全く同じパターンパルスでなければならないだけではなく、更に同期もとらなければなりません。
この方式は40年前には米軍で研究されており、携帯等に利用されたのです。
特徴は、方式自体が秘話性を持つ事で、秘話装置を追加する必要が無いことです。
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即ち、通常の振幅変調された電波などは傍受され、容易に復調されて、通信の内容が漏れます。
しかし、スペクトラム拡散方式の場合は、疑似ランダム信号(スペクトラム拡散コード)で変調することで、秘話性を持っていることが特徴で、スペクトラム拡散コードが判らないと、電波の到来は傍受されても、通信の内容は漏れないのです。
「電波で送った通信の内容が漏れない」ことを、小池氏は「電波の到来を検出できない」と誤ったものと推定できます。
記:2021−7−19
以下の報告がある。
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掲載誌;情報処理学会研究報告 Vol.2017-MUS-115 No.52 2017/6/18
タイトル:テレパシー通信の哲学
研究者:小池誠
概要:
本稿はテレパシー通信、即ち、マイクロ波聴覚刺激を応用して音声信号を頭部に直接、伝えるマイクロ波通信の起源を探求するものであり、クロード・シャノン等が発明者である米国特許2801281 号を分析することにより、1948年にクロード・シャノン等が公表した「パルス符号変調の哲学」は具体的な通信機、電子回路を秘匿しつつ、通信理論に抽象化してテレパシー通信を公表した旨を指摘する。
本文を読むと
・精神医学では、妄想は根拠ない確信と定義されているが、電波が聞こえるという症状もテレパシーが聞こえるという症状も妄想の典型例とされている。
・テレパシー通信の変調方式
矩形波のマイクロ波が聴覚を刺激することから、テレパシー通信は、基本的には矩形波のマイクロ波を受信者の頭部に照射して、音声を伝えることになる。換言すると、搬送波がマイクロ波であり、パルス変調により音声信号を変調して、指向性アンテナからマイクロ波ビームを受信者の頭部に照射して、マイクロ波聴覚効果により頭部がマイクロ波を音波に変換する。その後、音波ないし音声信号が頭部組織を伝搬して、内耳に到達する。
・わが国では 1940 年代後半からマイクロ波が長距離通信に民生利用が認められるようになっている。マイクロ波が民生利用されるようになっても、マイクロ波の軍事利用は秘密が維持されており、マイクロ波が軍事利用されている事実そのものが秘密となっていたのである。このように考察すると、マイクロ波聴覚刺激という物理現象そのものがわが国で秘密に指定されていたと推測される。また、マイクロ波聴覚刺激を応用したテレパシー通信も同様に秘密に指定されていたと推測される。
・テレパシー通信と法律
テレパシー通信、即ち、マイクロ波聴覚刺激を応用して音声信号を伝えるマイクロ波通信は、特定秘密保護法などの法律で秘密に指定されていると推測される。
・おわりに
クロード・シャノン、ノバート・ウィーナーは第二次世界大戦中に米国防総省の軍事研究に協力してテレパシー通信、即ち、マイクロ波聴覚刺激を応用して音声信号を頭部に直接、伝えるマイクロ波通信を完成した。1940 年代にパルス符号変調を応用したテレパシー通信が開発されたのであり、パルス振幅変調を応用したテレパシー通信は第二次世界大戦前に起源があると推測される。しかしながら、テレパシー通信は永年に渡って秘匿されるとともに、精神医学が中心となってテレパシーは不可能であるという偽情報を流布したのに過ぎない。
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小池は、「マイクロ波可聴効果による音声電送が可能であり、テレパシー通信が実用化されているが、秘密扱いになっている。」とし、「そうしたテレパシー通信、マイクロ波可聴を利用した音声通信は悪用されており、統合失調症者が幻聴として感じている音声の発生源である。」という説の様である。
記:2019−1−11
『https://blogs.yahoo.co.jp/patentcom/folder/490788.html
自衛隊の犯罪を斬る
防衛省情報本部が自動追跡レーダからマイクロ波ビームを人体に照射』
にあった内容を適当に抜粋。
研究会で発表することができなかった、演題申し込みが拒否されたのは「表現の自由に反する」、「検閲にあたる」として学会(研究会?)を訴えた。地裁・高裁では認められず、最高裁まで抗告。
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訴訟
2018/7/9(月) 午前 11:25 学会 病院・診療所
第41回日本神経科学大会が神戸コンベンションセンタで今月下旬に開催されますが、第41回日本神経科学大会にマイクロ波聴覚効果に関する演題を応募したところ、演題が不採択になりました。
そこで、この演題の採択を求めて、2018年6月28日、木曜日に東京地方裁判所に訴訟を提起いたしました。
通常の訴訟では判決が下されるまで、1年前後かかり、到底、今月、下旬の第41回日本神経科学大会に間に合いません。
第41回日本神経科学大会が終了後になると、訴訟の目的が達成できないので、訴えの利益がないという理由で訴えが却下になってしまいます。
そこで、通常の訴訟でなく、仮処分を申請いたしました。
(略)
今日、7月9日、月曜日、債務者(日本神経科学大会を主催する日本神経科学学会)に審尋の呼び出しが発令されました。
(略)
7月13日、金曜日、午後に東京地方裁判所で審尋があります。
仮処分は通常、弁護士に依頼するものですが、今回は、弁護士に依頼することなく、本人訴訟になりました。
仮処分については民事訴訟法でなく、民事保全法に規定があるのですが、民事保全法の教科書、判例を参照しつつ、何とか乗り切りました。
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仮処分と証拠
2018/7/13(金) 午後 10:10 雑記
日々の出来事
現在、仮処分が東京地方裁判所に係属していますが、その関係で多数の証拠を東京地方裁判所に提出しています。
例えば、マイクロ波聴覚効果に関する証拠、
マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信に関する証拠、
電波兵器に関する証拠を提出しています。
(略)
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即時抗告
2018/7/24(火) 午後 4:12 学会 法学
即時抗告
第41回日本神経科学大会に演題が採択されなかったので、東京地方裁判所に仮処分命令申立てをしました。
7月20日、金曜日付けで東京地方裁判所が申立てを却下する裁判をして、7月23日、月曜日に債権者ことpatentcomが炎天下のもと、東京地方裁判所に出向いて、決定書の正本を受領して、申立てが却下されたことを知りました。
東京地方裁判所という第一審で仮処分に負け、昨日は大変、落胆していたのです。
(略)
ということで、今回の決定に対して即時抗告して、東京高等裁判所で審理を求める方針を固めました。
(略)
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即時抗告(2)
2018/7/26(木) 午前 6:47 学会 病院・診療所
即時抗告
今日の午前中に、東京高等裁判所に即時抗告申立書を持参して提出いたします。
今日、7月26日に申立書を提出して、明日、7月27日に即時抗告が認められると、明後日、7月28日のポスター発表にギリギリ間に合う、と想定しています。
(略)
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仮処分の即時抗告
2018/7/26(木) 午後 7:09 学会 法学
仮処分の即時抗告
今日、即時抗告申立書を東京地方裁判所に提出いたしました。
(略)
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即時抗告の決定
2018/7/27(金) 午後 2:19 学会 病院・診療所
即時抗告の決定
昨日、東京地方裁判所の窓口に即時抗告申立書を提出して、平成30年(ソラ)で始まる事件番号が付されました。
今日、東京地方裁判所から東京高等裁判所に事件記録が移動して、既に東京高等裁判所の事件番号が新たに付されました。
この事件番号は平成30年(ラ)で始まる4桁の数字になります。
今日、即時抗告の決定がされます!
そこで、今日、午後5時に東京高等裁判所民事部書記官室に行き、決定を受け取ります!
現時点で勝訴か否かは分からないのですが、現在、ポスター印刷の準備をしています。
即ち、勝訴だったときには、即座にポスターを印刷して、明日、神戸で開催されている第41回日本神経科学大会でポスター発表をいたします。
(略)
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即時抗告の決定(2)
2018/7/28(土) 午後 8:06 学会 法学
即時抗告の決定は、昨日、7月27日、金曜日に東京高等裁判所でありました。
第41回日本神経科学大会でポスター発表を認めるという趣旨の決定ではありませんでした。
(略)
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特別抗告;検閲の禁止
2018/7/29(日) 午前 9:58 学会 法学
特別抗告;検閲の禁止
憲法21条は、表現の自由について定めていますが、表現の自由は、自己実現及び自己統治という意義があります。
即ち、表現活動を通じて個人の人格を発展させる意義、及び、表現活動によって国民が政治的意思決定に関与するという民主主義と密接不可分な意義があります。
表現の自由があるとしても、権力が検閲をしたときには、表現の発信者から表現の受信者に表現が伝わらなくなるので、検閲の禁止が定められています。
即ち、国家とか政権とか政党などを批判する言論が権力者にとって不快であっても、国家権力を駆使して言論を検閲してはいかないのです。
検閲の禁止については、札幌税関検査事件(最高裁昭和59年12月12日大法廷判決)、北方ジャーナル事件(最高裁昭和61年6月11日大法廷判決)など憲法の教科書や判例集に掲載される重要な判例が蓄積されています。
そこで、今回、日本神経科学学会が第41回日本神経科学大会で電波可聴説の発表を認めなかった事案は、憲法21条2項が禁止する検閲に当たるという理由で、最高裁判所に特別抗告いたします。
(略)
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特別抗告の準備
2018/7/30(月) 午前 10:06 学会
法学
2018年7月27日、金曜日に東京高等裁判所で即時抗告の決定がありましたが、この決定に不服があるので、5日以内に特別抗告状を提出する必用があります(民事訴訟法336条)。
現在、特別抗告の準備で慌ただしくしています。
5日間という期間は延長されることがないので、期間の最終日に提出するのでなく、1日ぐらいは余裕をもって提出したいものです。
(略)
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特別抗告状の提出
2018/7/30(月) 午後 5:57 雑記 日々の出来事
特別抗告状の提出
今日、7月30日午後、霞が関の裁判所合同庁舎に行って、17階にある東京高等裁判所民事訟廷受付に特別抗告状を提出いたしました。
(略)
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最高裁に特別抗告
2018/8/21(火) 午後 10:26 学会
病院・診療所
最高裁に特別抗告
先日、東京高等裁判所の即時抗告の決定に対して、最高裁判所に特別抗告をいたしました。
今日、ようやく特別抗告理由書を提出いたしました。
(略)
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以降、関連する書き込みは見えない。2018年12月分まで
以降、小池誠のブログを時々覗いているが、最高裁の結果の報告は、見えない、2021年7月まで。
記:2019−4−10
以下に示す口演がある。
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掲載誌:情報処理学会研究報告IPSJ SIG
Technical Report
Vol.2018-MUS-119 No.35 Vol.2018-SLP-122 No.35 2018/6/16
タイトル:マイク口波聴覚効果を応用したマイク口波通信におけるマイク口波ビームの形成
筆者:小池誠
概要:
マイクロ波聴覚効果とは矩形波のマイクロ波が聴覚を刺激する現象である。
そこで、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信、即ち、テレパシー通信では、音声信号でパルス変調されたマイクロ波を搬送波として、受信者の頭部にビーム照射することにより、マイクロ波聴覚効果により頭部が音声信号を復調する。
テレパシー通信では、ビーム幅が小さく、かつ、ビーム径が小さなマイクロ波ビームを形成することが求められる。
そこで、マイクロ波のみを頭部に照射するのでなく、別途、レーザビームを頭部に照射して、大気中の気体分子をイオン化して、微量のプラズマをらせん状のビーム経路に生成する。
すると、プラズマが導波管として作用して、マイクロ波がプラズマ導波管の内部をビームとなって直進し、特定の受信者のみが声を聴くことができる。
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以上は小池誠が情報処理学会の研究会で発表した口演の概要である。
レーザービームで空気中の気体分子をイオン化すれば、マイクロ波の導波管ができるかもしれない。
ただし、このアイデアは、小池誠が紹介している様に、アメリカ特許US6377436で、どうやら個人の発明家が提案したものの様で、実用化されているとは思えない。
2019年4月8日付けで「特許権の継続料を支払わなかったので、2020年4月5日で特許権はい失効」となる見込みである。
この特許の発明者は個人の発明家の様で、彼のサイトhttp://www.jmargolin.com/debs/debs.htmで、彼の特許を売る・・・としている。
2000年に得た特許は2019年までの段階で、売れなかったと推定される。
即ち、アイデアだけであり、誰も実現性のある製品に仕上げなかったと思われる。
この発明で、仮に導波管が可能になり、導波管を経由してマイクロ波を特定の対象者に向けて放射したとする。
導波管を形成しているのはレーザ光線によって生成された気体分子である。
どのようなレーザ光線を使うかは別として、可視光線のレーザ光線であれ、赤外線のレーザ光線であれ、レーザ光線は、比較的に安易に遮蔽できる。
可視光線ならば、対象者の頭部に向かって照射されてくるレーザ光が目で見ることができ、適当なっものでレーザ光をさえぎれば、マイクロ波は頭部に到達しない。
また、発信源から照射の対象者までの間は、見通しの良い場所でなければならない。
コンクリートの壁や木材の扉などがあればレーザ光線は遮断されるであろう。
したがって、家の中にいるとした対象者に向けて、こうしたレーザ光線と同時にマイクロ波を送信することは、実現性が極めて乏しい。
よって、小池誠の言う「レーザ光線を利用したマイクロ波による音声送信」は実行性も、実効性もない。
記:2019-5-19
Wikipediaの「マイクロ波聴覚効果」に多くの記述がある。
小池誠がWikipediaの記事の編集に関与し、自らの論文を引用している。
これらの論文は全て学会発表といえども研究会における口頭発表(口演)のものであり、査読はされていない。
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9)小池誠「マイクロ波聴覚効果をインタフェースに応用した音声対話システム」『電子情報通信学会技術研究報告; 信学技報』第116巻第279号、2016年10月20日、 1–8、 ISSN 0913-5685。
10)小池誠「秘密保護法と通信技術」『電子情報通信学会技術研究報告; 信学技報』第116巻第71号、2016年5月26日、 37–41、 ISSN 0913-5685。
11)小池誠「テレパシー通信の理論 〜 マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信 〜」『電子情報通信学会技術研究報告; 信学技報』第117巻第20号、2017年5月4日、 19–23、 ISSN
0913-5685。
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学術的に認められるには査読付きの論文誌に掲載されることが一つの条件である。
この点に関して、以下に示す様に、Wikipedia上で注意が喚起されている。
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利用者‐会話:Makoto Koike Ph. D.
こんにちは。Wikipedia:ウィキペディアでやってはいけないことの2もご参照ください。
お名前から察するに、ご自身の研究をメインにウィキペディアに記載をなされているようですが、そのような行為は、自身の研究の宣伝行為と誤解されることが大きいです。
著名な査読雑誌掲載でもなく、自身の講演録を複数のページに掲載することは、その誤解を大きくします。
他者の研究の紹介という形で執筆をされますと誤解がなされなくなりますので、そのような形式をご検討ください。
--Los688(会話) 2019年5月19日 (日) 02:51 (UTC)
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追記:2019年6月1日にWikipediaの当該の頁を見たら、上記の小池誠の論文は、すべてWikipediaの管理人と思われる人によって、削除されていました。
Wikipedia日本語版の「脳内音声兵器」の頁にも
小池誠の口演発表文が論拠として紹介されていた(2019年5月18日のアクセス)。
たぶん、小池誠がWikipediaの当該の頁の編集というか修正作業に参加したのであろう。
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3)テレパシー通信の理論 〜 マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信 〜 電子情報通信学会
(https://www.ieice.org/ken/paper/20170512ubsR/)
4)マイクロ波聴覚効果を応用した無線通信におけるデュアルビームの活用 電⼦情報通信学会
(https://www.ieice.org/ken/paper/20181019L16K/)
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しかし、2019年6月2日に「脳内音声兵器」の当該の頁を見たら、バッサリと削除されていた。
記:2019−5−25
以下の口演が行われた。
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演題は「マイクロ波聴覚効果;マイクロ波が聞こえる現象」
まとめには「通信理論、要素技術としては十分に可能」という表現にとどまっており、「マイクロ波聴覚効果を利用して頭部に直接、音声を伝える通信方式」が実証されたものとは言い切っていない。
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BEMSJ注:
「2G. 1975年のJustesenの論文より」にある様に、「電波防護指針への適合」を無視すれば、「マイクロ波聴覚効果を利用して頭部に直接音声を伝えることは不可能ではない」とはいえる。
ただし、実効的には「電波防護指針」を無視することはできず、「マイクロ波聴覚効果を利用して頭部に直接音声を伝えることは不可能」と言える。
記:2021−7−19
以下の口演がある。
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掲載誌;情報処理学会第80回全国大会講演論文集 2018年3月
タイトル:自由意思、刑事責任及びマイクロ波ビーム照射による秘密の介入
研究者:小池 誠
1.はじめに
自動追尾レーダ技術の発展に伴って、対人レーダを応用した電波兵器からマイクロ波ビームを犠牲者の頭部に照射して、犠牲者の脳波を変更するというマインドコントロールが可能となっている[1、2]。
図1<注:割愛>に示すように、フィードバック・コンピュータ26が所望の脳波と犠牲者の脳波を比較して差分を求め、この差分から制御信号を計算し、搬送波が制御信号で変調され、送信機28から搬送波として機能するマイクロ波ビームを犠牲者8の脳10に照射して、犠牲者の脳波を所望の脳波に変更する。
上述の電波兵器を使って人間を制御する原理としては、マイクロ波聴覚効果の応用が既に報告されている[3]。
ところが、上述の電波兵器を使って異なる原理に基づいて人間を制御することができるので、本稿はこのようなマインドコントロール技術の神経科学的側面を紹介するとともに、刑事責任のような法律的側面も検討する。
5.おわりに
電波兵器からマイクロ波ビームを犠牲者の脳に照射して、犠牲者の脳波を変更して犯行を誘発した場合において、犠牲者の刑事責任を考察した。
犠牲者が必ず犯行を実行するという決定論が成立するときには犠牲者の刑事責任は問えないと解される。
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BEMSJ注;
・何を言いたいのかよくわからない学会における口演発表である。
・予稿集に記した記述と参考文献を見ると、「マインドコントロールが可能となっている[1、2]」では、1は特許であり、厳密には特許にあっても実現が可能と保証されたわけでもなく、また、2は小池誠の自著である。また、「マイクロ波聴覚効果の応用が既に報告されている[3]。」とあるが、3は小池誠の自著である。
自著の別の論文に記述した内容で、「・・・・は可能になっている」、「・・・・は報告されている」と論を纏めるのは、まともな論文とは言えない。
この論文を査読付きの学術雑誌に投稿した場合は、多分、査読で「掲載は拒否、不合格」と判定されることになると、おもわれる。
記:2019−11−15
小池誠は、様々な研究会で口演やポスター展示に参加している。
研究会から「口演申し込みを拒絶」されたといって、その研究会を訴えたりしている。
1)民事調停の計画
小池誠のブログにあった内容の一部引用
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2019/4/16(火) 午後 8:55 精神医学
メンタルヘルス
第42回日本神経科学大会、通称NEURO2019が、7月に新潟メッセ(新潟県新潟市)で開催されます。
NEURO2019に演題を応募したところ、見事に不採択になりました。
この演題は、端的に言えば、マイクロ波聴覚効果という物理現象があるので、精神医学の電波妄想は間違っているという趣旨になります。
(略)
そこで、演題の不採択の取り消しを求めて、訴訟を起こすことを検討しています。
大雑把な議論は、憲法は検閲を禁止しているが、査読という名目で、マイクロ波聴覚効果に関する物理現象を検閲して、真実を封印しているのは検閲と同様に容認されないという主張になります。
(略)
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2)民事調停の開始
小池誠ブログ 2019年09月21日にあった内容から一部引用
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https://patentcom.blog.fc2.com/
マイクロ波聴覚効果と民事調停
2019/09/21 09:42
マイクロ波聴覚効果がトピックになると、あれやこれや言いたいことが次から次に浮かんでくる。
先日、2019年8月22日、木曜日に東京都千代田区霞が関にある東京簡易裁判所に民事調停申立書を提出した。
申立人は私個人であり、相手方は公益社団法人日本精神神経学会。申立の趣旨は、ザックリと記載すると、日本精神神経学会で電波妄想とマイクロ波聴覚効果の関係について発表させなさい、ということになる。
(略)
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3)結果 2019年11月10日 不調に終わる。
以下のサイトにあった内容、一部引用
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https://ameblo.jp/patent123/entry-12544129118.html#cbox
訴訟と解決
2019年11月10日(日)
電波妄想とマイクロ波聴覚効果の関係について日本精神神経学会で発表を求めて、2019年8月下旬に東京簡易裁判所に民事調停を提起した。
日本国内の精神科医のほぼ全員が日本精神神経学会の会員になっている。
日本精神神経学会が年に一回、開催する大会でマイクロ波聴覚効果について発表したときには、日本国内の精神科医は、マイクロ波が聞こえる条件、及び、マイクロ波が聞こえる原理ないし生理機構を知ることになる。
(略)
しかしながら、11月7日、木曜日、民事調停は不調に終わった。
(略)
今回、東京簡易裁判所で民事調停は不調に終わったので、現在、東京地方裁判所に訴訟を提起する方向で検討している。
(略)
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記:2019−11−21
1)小池誠のブログで防衛省がマイクロ波攻撃を行っていると主張
小池誠のブログから一部引用-1
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[ 2 0 1 2 / 1 0 / 1 4:1 1 : 5 4 ] 被害記録
電磁波攻撃 part 1
2012年10月14日、午前11時30分頃、氏名不詳の自衛官が、特殊なレーダから自宅でテレビを見ていた筆者の頭部にパルスを照射し、頭部に衝撃を与えた。
その結果、筆者は一時的に満足に歩行できない状態になっている。
歩くときに足がふら付き、壁などに捉まらないと転びそうな状態である。
(略)
筆者の住所に鑑みて、東京都新宿区市谷本村町にある防衛省の敷地内にある電波塔のパラボラアンテナからマイクロ波パルスが発射されたのかもしれない。
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ここではマイクロ波パルスが発射されたのかもしれない。」と可能性の示唆にとどまっている。
小池誠のブログから一部引用-2
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[ 2 0 1 3 / 0 4 / 1 1: 0 6 : 5 9 ] | レーダを悪用する犯人
日本最大の犯罪組織は、暴力団でなく、陸上自衛隊調査部調査課などのスパイ部隊である。
スパイ部隊は、防衛省設置法、自衛隊法の権限を逸脱して、電波兵器から電波を発射して、国民を攻撃している。
(略)
[3] 防衛省の関与
新宿区市谷本町の防衛省
左後方に電波塔があります。
下記は、この電波塔の拡大写真。
パラボラアンテナでなく、レーダドームが電波塔に設置されていることが分かります。
レーダドームから電磁波パルスを発射できる。
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「パラボラアンテナでなく、レーダドーム」とあるが、これは誤りである。
レーダドームの中にレーダ用のアンテナが隠れている訳ではない。
アンテナの前面が凸レンズ状になっているが、これは、以下に示すレンズアンテナである。
小池誠のブログから一部引用-3
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[ 2 0 1 8 / 0 5 / 1 9: 0 7 : 5 7 ] マイクロ波聴覚効果
結論としてマイクロ波ビームはかなり遠くまで直進しますね。
10キロや20キロは簡単に届きます。
東京駅から三鷹駅まで約24キロなので、市谷に本拠地がある防衛省を中心として、半径10キロか15キロの円を描くと、山手線の内部がほとんどカバーできるのではないのかな。
防衛省の敷地内に高さ200メートルを超える電波塔が設置されており、電波を送受信できることは簡単に確認できます。
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「マイクロ波ビームはかなり遠くまで直進」することは確かである。
10kmとか15km先まで電波は届くことは確かであるが、マイクロ波可聴を引き起こすだけの大きな電力が届くかは要検証である。
2)検証
上記の小池誠の主張を、わかる範囲で検証してみた。
検証―1:
市谷本町の防衛省に設置されているアンテナを確認すると、以下に示すようなアンテナである。
防衛省に設置されたアンテナは、マイクロ通信回線用のパラボラアンテナである。
昨今は光ケーブル回線が主流になり、すたれてしまっているが、かつてはNTTが全国の通信網としてこの種のマイクロ波中継網を設置運営していた。
それでも、何らかの事故で地上回線である光ケーブルでの通信が不可能になった時に備えて、2重の回線網を設置するために、まだこのマイクロ波中継回線は維持されている。
このマイクロ波中継は、ポイント間通信とされ、5kmとか10kmと言った距離を隔てて相対するアンテナ間でマイクロ波の通信を行うものである。電波はアンテナ間を直進するので、アンテナ間に建物などがあれば遮蔽され、通信は途絶える。送信する電波は、相手のアンテナに向かって細いビーム状になり、その他の方向への漏れ電波は少ない。
これらのアンテナとしては、直径1m程度のものから直径4mと言ったものまでが、製造されている。直径が大きいほど、性能は良い。
これらのアンテナは、レーダ用ではない、マイクロ波中継用アンテナは、固定されたある方向にのみ電波が発信されるようになっており、レーダの様に、機械的にもしくは電気的に発信する電波の方向を変えることにはなっていない。
これらは、以下に示す様なものが市販されている。
日本のメーカーのWEBから マイクロ波中継アンテナ
海外の某メーカーのサイトから マイクロ波中継アンテナ
誘電体レンズホーンアンテナ(レンズ一体型):パラボラアンテナの前面が平坦
レンズアンテナの例 :パラボラアンテナの前面が凸レンズのような形状
検証―2: 10km先までマイクロ波可聴を起こすだけの電波が届くか?
フレイの1971年の研究から、脳にマイクロ波可聴を起こす電力密度をピーク値で250mW/cm2(=2、500W/m2)とする。
10q先方で2,500W/m2のピーク電力を得るために、発信元で必要な電力値(瞬間電力とアンテナ利得の積、PG値)を求めると
PG=4×π×10,000(m)の2乗×2,500(W/m2)=31.4×1011=3.14×1012 (W) と膨大
検証-1に紹介したマイクロ波中継アンテナの利得は40dB(=10,000)程度なので
必要な瞬間送信電力は P=3.14×108(W)=314百万ワット となる。
パルスの幅を、発信時と休止時の割合(Duty比)を1,000としても
必要な平均電力は 31.4キロワットとなり、膨大な電力を消費する。
これだけ大きい電力を直径1m・2m程度のマイクロ波中継用パラボラアンテナに入力できるのか?
検証1に示したアンテナの例では、最大入力電力の仕様値は開示されておらず、可能であるとは言い切れない。
また、ピーク電力密度が、10qの地点で250mW/cm2という値は、パルスのDuty比が1000であれば、平均電力密度は電波防護指針の規定値1mW/cm2以下の0.25mW/cm2となる。
しかし、10qより電波の発信源に近い場所では、すなわち電波の発信源から5km以内では電波の平均電力密度が1mW/cm2を超える。
防衛省からの電波発信であっても、一般公衆が電波防護指針を超えるようなことは許されない。
防衛省のアンテナから5km以内に一般公衆が近接しないように柵を設けない限り、防衛省から強い電波を発信することはできない。
3)中間の結論
マイクロ波通信として、微弱な電波でも受信アンテナに届けばそれで十分有用であるが、
マイクロ波可聴を起こさせるような強い電波を10kmも先方に届く様に発信し、かつより近傍の区域では電波防護指針に適合させるというようなことは、実現不可能とさえ、いえる。
記:2020−5−29
1)小池誠の2019年12月のブログにあった訴訟
https://ameblo.jp/patent123/ にあった内容の一部引用
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マイクロ波聴覚効果及びその関連(旧題 自衛隊の犯罪を斬る)
謹賀新年;訴訟と解決
2019年12月31日(火)
明けましておめでとうございます。
さて、マイクロ波聴覚効果及びその周辺について、2015年11月から月に一回のペースで勉強会を開催するとともに、2016年4月から電子情報通信学会、情報処理学会などで繰り返し発表して参りました。
既に、電波兵器(マイクロ波兵器、精神工学兵器という)から電波ビームを頭部に照射して幻聴を誘発する軍事技術に関する証拠は既に十分に収集いたしました。
そこで、今年は講義、学会発表から訴訟に移行する所存でございます。
今回、弁理士が特許文献を証拠として収集し、更に、弁護士を代理人に立てて、訴訟を提起する方向で解決を目指します。
司法は、被害救済の最後の手段になるのですが、今年に訴訟を提起する方向で準備をいたします。
訴訟による解決
このブログで何度も繰り返していますが、被害者が加害者(国)に対して、電波兵器の使用差し止めを求める訴訟を提起して、勝訴したときには被害が終わります。
判決の効力は訴訟当事者に及ぶので、訴訟を提起した被害者は被害が終わるということになります。
2020年4月前後に弁護士が代理人となって東京地裁に訴訟を提起できればと考えています。
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2)2020年1月12日のブログから
以下はブログからの一部引用
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1月25日勉強会(訴訟準備会合)
2020年01月12日(日)
2020年2月に弁護士と法律相談する内容の概略
訴訟の被告は国であり、電波兵器の使用差止を請求いたします。
ここで、電波兵器が作用する原理がマイクロ波聴覚効果(フレイ効果ともいう)になります。
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3)2020年1月15日のブログから一部引用
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訴訟を通じた解決;幻聴と幻視
2020年01月15日(水)
幻聴に関する被害については、訴訟を通じて解決可能なので、月に一回のペースで、氷川区民会館で開催している勉強会では、今年の春ごろに訴訟を提起する方向で進めています。
要するに、幻聴については、電子情報通信学会、情報処理学会などで学術論文を公表したので、これらの学術論文を証拠として裁判所に提出することで、立証できると考えています。
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4)2020年1月27日のブログから一部引用
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次回法律相談
2020年01月27日(月)
次回法律相談は2020年1月に決まりました。
1月31日は今週、金曜日になりますが、今週中に弁護士と法律相談をするということです。
この弁護士は東京都内の法律事務所に所属しています。
法律相談の内容によって、弁護士が事案を受任するか否か決めることになります。
弁護士が受任すると決めたときには、国に対して電波兵器(マイクロ波兵器ともいう)の使用禁止を求める訴訟が大きく前進いたします。
2020年3月1日、日曜日、午後2時から始まる会合で法律相談の内容を報告いたします。
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5)2020年1月31日のブログから一部引用
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法律相談終了
2020年01月31日(金)
「次回法律相談」というブログ記事に告知しましたが、先日、東京都千代田区大手町にある法律事務所で弁護士に相談いたしました。
2020年3月1日、日曜日、午後2時から始まる会合で法律相談の内容を報告いたします。
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6)BEMSJのコメント
・2020年5月29日現在で、この訴訟はどのように進んでいるのか?その後の小池誠のブログでは何も情報の公開はない。提訴したのかは不詳。
・この裁判は、簡単にまとめると
ア)レーダ装置などでマイクロ波可聴効果のある兵器を使用して、個人あてに電磁波攻撃を行っているとして、訴訟の相手は国、もしくは防衛省とされる。
イ)電磁波攻撃(マイクロ波可聴効果)の立証は、小池誠が国内の様々な研究会で口演を行ってきた口演予稿集で、まかなえると小池誠は考えている。
・査読付きでもない論文、研究会における口演予稿集、それも「自分が書いたもので、自分の主張を立証する」ことで、裁判で「立証」が可能とは、裁判には素人のBEMSJの目にも、思えない。
このWEBページに、BEMSJが公開してきたような情報で、裁判になっても、簡単に否定されるであろう。
・小池誠は、マイクロ波可聴による攻撃は、測定器では測定できない、それはノイズにまぎれこませるような方法で行うからである、とも主張してきている。
とすれば、電波による攻撃を受けていることを、第3者による「電波測定による立証」も不可能であると、認めていることになる。
・弁護士が裁判を引き受けるにしても、電磁波による攻撃を受けている、その発信源は「・・・・」であるということを、科学的に立証しなければならない。
そうした科学的な立証を小池誠が行わない限り、弁護士は引き受けないであろう。
・最終的にどうなったかは不祥であるが、科学的な立証が不可能な(不可能と思われるような)裁判を始めても、勝ち目はないと思われる。
弁護士費用は高額である、この費用も賛同者も含めてまったくの無駄に終わるであろう。
7)小池誠のブログ2020年6月1日から
以下の記述がある。
*********一部 引用 ***********
2020年06月01日(月) テーマ:調停、訴訟
今日、6月1日、午後4時から東京都新宿区にある法律事務所でマイク ロ波聴覚効果に関連する法律問題について面談を予定しています。
即ち、ズームのようなインターネットテレビ会議システムで弁護士と相談するというわけでなく、実際に法律事務所を訪問して、弁護士と面談 いたします。
緊急事態宣言が解除されたので、今回の法律相談が実現したという面があります。
今週末、6月6日、土曜日にオンライン勉強会を開催しますが、そのときに法律相談の内容を報告いたします。
********************************
8)小池誠の提訴に疑問を投げかけているサイトの例
パパケベックの総合ブログ
https://ameblo.jp/push-gci/entry-12570570717.html
************ 一部引用 **************
小池誠ことpatentcomによるでっち上げ裁判は可能か?
2020年01月28日(火)
(略)
パテントコムの訴訟のやり方で妙な点が気になっていたところがあった。
その妙な点とは、国に加害電磁波の照射の物理的な証拠もなしに、どうして国に提訴できるのかだ。
(略)
証拠もなしに裁判は始まらない。
普通ならそんなことわかっているはずなのに、何故、裁判沙汰を起こそうとするために「月謝」1万円の参加費を集めてまで裁判に持っていこうとするのか、心の闇がまだわからない。
(略)
裁判を始めるには、国が加害の電磁波を照射していることの証拠が必要になり、したがってまたその電磁波の照射による被害の証拠が必要になる。
しかし、どの証拠も小池は持ち合わせていない。
弁護士が、証拠をどのように考えているかに尽きる。
(略)
****************************
関心のある方は、当該のブログをみて下さい。
9)小池誠のブログを見ても、2021年1月18日現在、その後の「裁判の始まり・・・・」といった動きの報告は見えない。
「スペクトラム拡散方式のレーダを使えば、照射する相手は測定器での電波検出は不可能な状態で、「音声指令をマイクロ波可聴効果」を利用して、直接脳に伝送することができる」という説がある。
これを検証する。
BEMSJの結論は、「不可能」である。
1)スペクトラム拡散通信とは
以下のサイトにある情報を引用する。
*********************
https://tiinjapan.wordpress.com/2017/10/01/スペクトラム拡散通信について/comment-page-1/
“スペクトラム拡散通信には大きく2種類あります。
1つ目はDS-直接拡散方式
元の信号に疑似乱数コードをかけて広い周波数に薄める形をとる方法
2つ目はFH-周波数ホッピング方式
疑似乱数コードを搬送波の周波数変化に適用して高速に飛ばす方法
******************
2)スペクトラム拡散レーダとは
以下のサイトの情報を引用する。
*****************
https://www6.atwiki.jp/army2ch/pages/236.html#id_56d389a1
スペクトラム拡散レーダってどんなものですか?
これが配備されるとステルスでも探知できるって本当ですか?
文字通り、複数の波長にわたって操作するレーダです。
一番の特長はむしろ探知されにくいことです。
一定の波長で強い電波を発信し続けることがないので。
このためF-22、F-35のようなステルス機が使用するレーダとして採用されています。
また、特定の波長に絞った妨害には強いので、ECM下でも能力が落ちにくいのも利点です。
ステルス機探知が得意と言うほどではありませんが、スキャンする波長のどれかがステルス機の弱点(電波反射対策が不十分)に一致すると、その部分で反射が得られるので、一定の波長のものより有利ではあるでしょう。
実際には完璧なステルスなど不可能ですから、上手にソフトを組み、臨機応変な波長変更を行えば、かなり使えるのかも知れません。
ステルス機対策のレーダとしては、むしろ長波長レーダが注目されており、逆に米は長波長レーダ対策のECMの開発を進めています。
*********************
https://news.mynavi.jp/article/military_it-2/ にあった情報の引用
******************
ステルス性とレーダ探知の兼ね合い
ただし、F-35はステルス機である。
せっかくレーダ反射を低減して敵のレーダによる探知を避けるようにしても、自分がレーダ電波を出したのでは「闇夜に提灯」、敵機のレーダ警報受信機(RWR : Radar Warning Receiver)に探知されてしまう。それを避ける方法は二種類ある。
ひとつは、自機のレーダを使用する場面を局限して、他の手段によって敵情を得ることである。
たとえば、早期警戒機(AEW : Airborne Early Warning)や空中警戒管制機(AWACS : Airborne Warning And Control System)機を随伴させて、そちらのレーダに探知を任せてしまい、探知結果を受け取る方法がある。
この辺の話は、次回に詳しく取り上げることにしよう。
もうひとつの方法は、逆探知されにくいレーダを作ることである。
「そんなことできるのか」と思われそうだが、可能である。
それがLPI(Low Probability of Intercept)レーダと呼ばれるものだ。
具体的にいうと、スペクトラム拡散通信技術を利用している。
たとえば、IEEE802.11無線LANで使用している直接拡散(DSSS : Direct Sequence Spread Spectrum)というスペクトラム拡散通信技術がある。
これを利用して、レーダが発信する際に拡散符号を乗じて、広い周波数範囲に拡散したシグナルを送信する。
それの反射波が戻ってきたときには、送信したときと同じ拡散符号を使って元のシグナルを復元する。
これがなぜLPIになるかというと、特定の狭い周波数帯に的を絞って聞き耳を立てているRWRは、拡散によって「薄められた」シグナルしか受信できないから、結果として逆探知が難しくなる理屈である。
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3)BEMSJの検証
「1つ目はDS-直接拡散方式 元の信号に疑似乱数コードをかけて広い周波数に薄める形をとる方法」を使ったスペクトラム拡散方式のレーダで、マイクロ波可聴効果を利用して、音声信号「あいう おい・おい」を送信する。
「あいう おい・おい」という音声信号を「疑似乱数拡散コード」をかけてマイクロ波で送信したとする。
照射を受けた人の頭部で、マイクロ波から「音」を検出するが、「疑似乱数拡散コード」がわからなければ、脳では元の音声信号「あいう おい・おい」に復調できない。
この拡散コードを利用したスペクトラム拡散通信は、送信者と受信者が共に拡散コードを知っている場合にのみ、通信が可能となる。
したがって、拡散コードがマイクロ波の照射を受けた人が知らないので、マイクロ波可聴効果を利用した「直接拡散方式のスペクトラム拡散レーダ」を利用しての人の頭部への直接的な音声信号の通信は不可能となる。
「2つ目はFH-周波数ホッピング方式 疑似乱数コードを搬送波の周波数変化に適用して高速に飛ばす方法」を使ったスペクトラム拡散方式のレーダで、マイクロ波可聴効果を利用して、音声信号「あいう おい・おい」を送信する。
周波数ホッピングとは、周波数を例えば、101MHz、102MHz、103MHzと変化させることである。
音声信号「あいう おい・おい」に合わせて、マイクロ波の周波数を変化させることになる。
マイクロ波の照射を受けた頭部では、101MHz、102MHz、103MHzであっても、すべて同じ「カリカリ」と言った音しか発生しない。
これでは、これでは相手の脳に「カリカリ」といった音は発生しても、「あいう おい・おい」と言った音声信号の伝送にはならない。
4)スペクトラム拡散レーダに関するアメリカ特許の例
以下の特許がある。
この特許は出願日(発明日)が1965年で、特許としての登録は2002年となっている。
詳細は不詳であるが、日本・欧州などの特許制度の「特許庁に出願した日付で、発明とみなされる、1日でも早く出願した方が認められるという先願主義」と異なり、2011年以前のアメリカの特許制度では、「出願前に発明済みであることを決められた方法で証明できれば、出願は後でも、先に発明したとして権利が認められる先発明主義」であった。
2011年にアメリカは国際協調として、先願主義に変更した。
この特許は、いつ出願したか不明であるが、「発明者は1965年に発明した」と主張して、認められたのであろう。
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発明者:Richmond et al.
発明日(出願日):Apr. 5, 1965
登録日:Date of Patent: Jul. 16, 2002
ABSTRACT 概要
A silent radar system which detects a target and its position without the
countermeasure operator located at the target being able to detect the presence
of the radar.
サイレントレーダは、目標物を検知し、かつ、目標物の位置にいる操作者が対応措置をとることがない、レーダの存在を検知できないものである。
The silent radar operates by transmitting signals with specific characteristics
which allow optimum processing by the radar while taking advantage of the
limitations inherent in typical signal receiving equipment.
サイレントレーダは、典型的な信号受信装置の固有の制限に関して優位性を持つレーダの最適な過程ができる特定の性質をもつ送信波によって操作する。
The silent radar transmits low energy references cited per cycle signals which
are wideband, purely random noise, e.g. spread spectrum signals.
サイレントレーダは、広帯域であり、真にランダムなノイズ(例:スッペクトラム拡散信号)である信号のサイクル毎に、参照として例証する低電力で送信される。
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この概要の部分の翻訳はあまり良い翻訳ではない、ちょっと翻訳しにくい。
この特許の意味は、特許のFig 2を引用してみる。
搬送波(マイクロ波)を、「そのまま」か「180度位相反転させる」か を切り替えるが、この切り替えをランダムなノイズで行い、レーダ波として発信するというもの。
その他の実施例では、「ランダムなノイズ」の代わりに、「ランダムなバイナリーコード」で行う、というもの。
Fig2を 肝心な部分を赤くして、以下に図示する。
この方式では、ランダムなノイズで搬送波(マイクロ波)の位相を変化させて発信し、対象物から反射して戻ってきた受信波を、ランダムなノイズを使って復調して、対象物の検出を行うものである。
ランダムなノイズで搬送波(マイクロ波)の位相を変化させて発信し、照射を受けた人の頭部でマイクロ波から音を検出しても、どのような方法で、どのような順序で、位相が変化しているのかの事前の情報がないので、照射を受けた人は、音声信号を復調することはできない。
ところで、
このFig.2はパルス波を発信するパルスレーダではなく、連続波(搬送波を連続的に発信する)レーダを意図している。
なぜならば、Fig.2に搬送波をパルス変調する箇所が見えないからである。
連続波レーダとは?
********************
Wikipediaより
連続波(CW)信号を送信するレーダである。
純粋な(変調を行わない)CWレーダの場合、送受信信号間のドップラー偏移を測定することで、距離変化率を測定することはできるが、リターン信号電力の測定による不確実な推定以外に、目標との距離を測定することができない。
**********************
また、とある軍事関連の解説サイトでは
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連続波レーダ
指向性の強い電波を用い、ドップラー効果を用いた計算で方位を計測する。
反射波が送信された時刻を特定できないため、目標までの距離は測定できない。
枯れた技術だが、現代でもイルミネータや一部の監視レーダに見られる。
*****************
とある。
マイクロ波可聴効果を利用した音声伝送技術の観点からは、この連続波レーダではマイクロ波可聴音は発生しない。
マイクロ波可聴音が発生するのは、パルス性のマイクロ波に限定されているからである。
よって、この特許に記載されたFig.2の実施例では、「マイクロ波可聴効果で音声伝送が可能」とする論拠には、まったく利用できない。
以下の緑の部分は、レーダの技術には素人のBEMSJとしては、ちょっと自信がない箇所です。
*****************
この特許では、Fig. 4で、パルス波レーダでの実施例を挙げている。
説明のために単純化してみる。
レーダから発信する電波を、最初のパルス期間1μ秒は正の位相で、ちょっと間をおいて、その次の1μ秒のパルス期間は180℃遅らせた負の位相で発信させるとする。
対象物との距離が一定、すなわち、目標物が移動しない場合は、周囲に存在する様々な周波数の電波の中から反射して戻ってきたと選択して電波を受信して、最初に戻ってきた反射波の戻るまでの時間を計算して、発信した電波の位相関係が最初は正、その次の期間は負として、扱えば、対象物との距離を博することができる。この場合に限って、レーダとしては有効利用(対象物までの距離測定が可能)できる。
ところで、対象物が高速で移動しているとする。
最初の期間1μ秒で発信した電波の反射波を、A時間後にレーダで受信する。次の1μ秒で発信した電波の反射波を、A-α時間後にレーダで受信する。即ち、対象物が近づいている場合である。
こうなると、次の期間1μ秒に発信して戻ってきた反射波の時間は、どのような条件で電波を発信したか、確認することはできない。この「次の期間1μ秒」の発信電波が反射して戻ってきたとしても、この反射波は検知できず、目標物を見失ってしまう。
レーダの実務には素人のBEMSJが考えても、この方式のレーダは、対象物が海上の動きの遅い大型船の探索には利用できるのであろうが、移動の素早い航空機の探索には全くと言ってよいほど、使いものにはならない。
この様に考えると、このアメリカ特許はクズ特許と言える。
*****************************
この特許のFig.4の実施例、パルス波レーダの変調(ランダムなノイズ)によるものとしても、頭部では音は発生するとしても、変調方式・コードが受けた人に知らされていないので、復調することはできない。
したがって、この方式でも「あいう おい・おい」と言った音声信号は伝送できない。
発明権利の会社「System information and electric system
integration Inc.」をネットで検索してみたが、該当する会社は見つからない。
記:2017−12−30
「活水器」の表示に関する科学的な視点からの検証について
平成17年2月
東京都生活文化局
という報告書に、以下に示すことが記述されている。
注記すべきは、「同様の内容が記載された実用新案登録証を提出」したが、「実用新案登録は、当該考案による効果を証明するものではない」と判定されていることである。
このことは、特許や実用新案が登録されているとしても、特許や実用新案で記述されている内容が、そのまま「景品表示法」に定める「表示が正しいという判定の論拠」としては認められない、と言うことを意味する。
以下の文書が情報公開制度によって公開されている。
DEPARTMENT OF THE ARMY アメリカ陸軍部
DEC 13 2006
Freedom of Information 情報公開
Mr. Donald Friedman フリードマン氏殿 という文書である。
<BEMSJ注:請求人(フリードマン氏)は、シークレットサービスによって彼と彼の家族が、特殊な電子兵器によって攻撃を受けていると感じている人の様である。そのために、彼はアメリカの情報公開請求制度を利用して、アメリカ陸軍に対して、関連する情報の開示を求め、その結果として、アメリカ陸軍の1998年の報告書が開示されたものとみられる。>
<BEMSJ注:一読完了した。非致死性兵器に関する情報として、電磁波の熱作用、マイクロ波可聴、レーザ兵器に関するものをまとめただけで、格別に、兵器として開発中・開発した・・・には触れていない。マイクロ波可聴に関しても、一般に知られているような情報のレベルである。>
以下は、この報告書の理解に重要なポイントです。
関心のある方は、それ以外の箇所は原文などの全文を入手して読んでください。
原文
Incapacitating Effect: Microwave Hearing:
Microwave hearing is a phenomenon described by human observers, as, the
sensation of buzzing, ticking, hissing, or knocking sounds that originate
within or immediately behind the head.
There is no sound propagating through the air like normal sound.
This technology in its crudest form could be used to distract individuals: if
refined, it could also be used to communicate with hostage or hostage takers
directly by Morse code or other message systems, possibly even by voice
communication.
BEMSJの仮訳
無力化の効果:マイクロ波可聴
マイクロ波可聴は、人間の観測者によると、頭部の内部または後頭部で発生する耳鳴り、カチカチ音、スースー音、ノック音の感覚として表現される現象である。
通常の音のように空気中を伝播する音は発生しない。
未熟な形でのこの技術は、群衆をけちらすために用いられることができた。
もし改良されたならば、この技術は、モールス符号かもしくは音声通信も可能かもしれないその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができたであろう。
<言い換えると、「この技術は改良されず、・・・・・直接通信を行うことができなかった」、という意味になる。>
ある翻訳の例:
無力化の影響:マイクロ波の聴覚
マイクロ波による加熱は、人間の観測者によると、頭部の内部または後頭部で発生する耳鳴り、カチカチ音、スースー音、ノック音の感覚として表現される現象である。
通常の音のように空気中を伝播する音は発生しない。
この技術を最も単純な形態で用いると、注意散漫になる。
改良した場合、モールス信号やその他のメッセージ体系、あるいは音声通信により、入質や拘束者と直接対話する場合に用いることも可能になる。
議論
ここで、英文の意味を吟味する。
「This technology in its crudest form could be used to
distract individuals:」関しては、デモ隊などを蹴散らすために、マイクロ波可聴効果を利用して、群衆の頭内に「カリカリ」といった奇妙な音を発生させることにより、群衆を意気消沈させることは可能だと思う。
「if refined,
it could also
be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse code or other message systems, possibly even by voice
communication.」
この部分は、非常に意味深長な箇所である。
「Morse code or other message systems」という表現で、間にorが入っていることがおかしい。モールス信号で「できた」というのであれば、その他のメッセージ方式でもできたという意味で、Orではなく、andでなければ、全体の意味が取れなくなる。
また、possibly even
by voice communicationとpossiblyという「可能かもしれない」という表現も、「できた」というのであれば、この表現もおかしい。
マイクロ波可聴を利用した場合、モールス信号を用いるのであれば、直接通信は可能である。
例えば、「カリカリ」を「あ」、「カリカリカリ」を「い」、「カーリ」を「う」・・・・と定めれば、頭部で「カリカリ カーリ カリカリカリ」と聞こえれば、「あうい」という音声信号を受信できる。
ここで、Couldの意味を考える。
************** 英語の勉強のサイトから ************
“could”と聞くと、単に“can” の過去形として「過去の能力や可能性を表す」のに使うという意味で覚えていて、常に“could” とは過去の要素と考えている学習者も多いであろう。
でも、実際には“could” は仮定法として使われるほうが多い。
だから 気をつけないと、話者は「過去にこういうことが出来たのだ」と話しているつもりでも、聞き手は現在「もしやろうとしたら、こんなことも出来るのになあ」と言っているのだと誤解する可能性もある。
仮定法:現在・過去の反対
I wish I could go with you. 一緒に行けたらよいのだけど。
<BEMSJ注:残念だけれども、実際は行けないと言っている。行きたいのだが・・・・と願望を表している。>
You could have won, if you hadn’t fallen down. 転ばなかったら勝てたのに。
<BEMSJ注:実際は転んで、残念ながら、勝てなかったと言っている。勝ちたかった・・・・・という願望を表している。>
**************************
上記の文章が、以下になっているとすれば、
They were Refined and it could
also be used to communicate with hostage or hostage takers directly by Morse
code and
other message systems such as by voice communication.
その技術は改良された。 そして、モールス符号及び音声通信と言ったその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができた。 という明確な情報となる。
結論として、
「if refined, it could also be used to communicate with
hostage or hostage takers directly by Morse code or other message systems,
possibly even by voice communication.」は
「もし改良されたならば、この技術は、モールス符号かもしくは音声通信も可能かもしれないその他のメッセージ方式で、人質や人質の取り扱い者と直接通信を行うために用いることができたであろう。」
言い換えると、「この技術は改良されず、・・・・・直接通信を行うことができなかった。過去の願望を表している」という意味になる。
ある翻訳の例にあるような、この2006年公開文書が「アメリカでマイクロ波可聴による音声通信ができていた」ことを示している、とするのは過ちであろう。
追加:
この2006年陸軍報告書には、以下のマイクロ波可聴に関する記述もある。
いずれも、可能性には論及しているが、「可能である」、「兵器として実用化ができた」といった「断定情報」は記述されていない。
Possible Influence on Subject(s)
Application of the microwave hearing technology
could facilitate a private message transmission. It may be useful to provide a disruptive
condition to a person not aware of the technology.
Not only might it be disruptive to the sense of hearing, it could be
psychologically devastating if one suddenly heard "voices within one's
head."
仮訳:
対象者への可能性のある効果
マイクロ波可聴技術の応用により、私的なメッセージの送信が容易にすることができる。
この技術に気づかない人が混乱に陥る様にするために利用されるかもしれない。
聴覚を混乱させるだけではなく、頭の中に音声が突然聞こえることにより、精神的に困惑させることができる。
原文
Technological Status of Generator/Aiming Device
This technology requires no extrapolation to
estimate its usefulness.
Microwave energy can be applied at a distance, and the appropriate technology
can be adapted from existing radar units.
Aiming
devices likewise are available but for special circumstances which require
extreme specificity, there may be a need for additional development.
Extreme directional specificity would be required to transmit a message to a
single hostage surrounded by his captors.
Signals
can be transmitted to long distance (hundreds of meters) using current
technology.
Longer distance and more sophisticated signal types will require more bulky
equipment, but it seems possible to
transmit some type of signals at closer ranges using man-potable equipment.
発信機と補助機器の技術状況
この技術は、有益性を推定するために、外挿法は要求されない。(意訳:わかっているだけの情報で、この技術の有用性を判断できる。)
マイクロ波エネルギは遠くまで照射することが可能であり、既存のレーダ装置に採用されている技術を利用することができる。
補助装置の類も入手可能であるが、非常に特殊な条件を要求する特異な環境での使用に関しては、追加の更なる開発が必要かもしれない。
拘束者に取り固まれた1人の人質にメッセージを送信する場合には、極めて指向性の強いという特殊性が要求される。
現在の技術を用いると、数100メートルという距離まで送信できる。
さらに長距離の場合や、さらに精巧な信号方式のためには、大型で扱いにくい機器が必要となる。しかし、人が持ち運べる機器を使用して、近距離用に、ある種の送信機は可能と思われる。
記;2018−2−7
以下の報告がある。たぶん原文はロシア語。
Psychotronic War and the Security of Russia マインドコントロール戦争とロシアの安全保障
by V.N Lopatin and V.D. Tsygankov
Moscow, 1999
これを英訳している。
by Cheryl Welsh, Director
Citizens Against Human Rights Abuse, Cahra 人権悪用に反対する市民連合
September 2001
以下の2点が重要とBEMSJは考えたので、仮訳をつけて紹介する。
関心のある方は、全文を入手して読んでください。
P13:
Scientifically Proven Victim Symptoms
科学的に確認された犠牲者の症状
Symptoms 症状 |
Scientifically
Proven 科学的な確認 |
Scientifically Feasible and Military Interest 科学的な可能性と軍事的な関心度 |
1.
Microwave Hearing. (DIA Report 1976), NASA DOC AD
AO90426, Dr. Allan Frey, Dr. James Lin 1.マイクロ波可聴 Frey研究、Lin研究 |
Yes |
Yes |
4. Inject words,
numbers into brain via EMR waves. U.S. News, 2000, J. Norseem 電磁波を使った脳への言葉や数字の直接伝送 |
No |
Yes, review by
military for funding 研究資金のためのレビュー |
8. Remote
manipulation of human behavior from space宇宙からのヒトの行動の沿革操作 |
|
|
8−1. Russian Federation of Space Exploration Scientific and
Technical Council, member
Anatoliy Pushenko ロシア連邦宇宙開発科学技術会議: 会員Anatoliy Pushenko |
No, credible
account of 1960s Russian weapons programs 1960年代のロシアの武器開発のための予算に信用できる記録なし |
Yes |
P44
Mind-Altering Microwaves マイクロ波によるマインドコントロール
November 22,1976 1976年11月22日
The Pentagon agency's report distributed within the government last March said
that biological effects which could alter anti-personnel uses is the phenomenon
known as microwave hearing.
去る3月に政府内で配布されたアメリカ国防省のエージェンシ(局)の報告には、anti-personnel usesを変更できる生体効果はマイクロ波可聴と言われる現象であると書かれていた。
"Sounds and possibly even
words which
appear to be originating intracranially (within the head) can be induced by
signal modulation at very low average power densities," the study said.
脳内に発生させる音と、もしかして言語(音声)を、非常に低い平均電力密度で信号を変調することによって誘起することができる。
記;2018−2−7
以下の研究がある。
Electromagnetic Aspect of Mind Control: A Scientific Analysis マインドコントロールの電磁界展望:科学的な解析
by Vlad N. Binhi
General Physics Institute of the Russian Academy of Sciences
e-waffen.de ドイツの電磁波攻撃を受けているとする人々のサイトにあった情報で、Binhi論文の発行年などは不詳、引用文献には2007年のものもあるので、その後の発行と思われる。
2007年6月の発行という情報がある。
類似の単行本は2009年に刊行されている。
興味ある個所のみを、仮訳をつけて紹介する。
P7に以下の記述がある。
Nonetheless, the Air Force Research Laboratory supported the works on microwave
hearing that lasted from 1994 to at least 2002.
The work within the SBIR Contract F41624-95-C-9007 was conducted under the
title “Communicating Via the Microwave Auditory Effect” and the results of that work are still classified, which is known
from the US Air Force response to FOIA request dated 1999.
それにも関わらず、空軍研究所は1994年から少なくとも2002年に終わるまで、マイクロ波可聴に関する研究作業をサポートした。
SBIR契約F41624-95-C-9007の中の作業は、マイクロ波可聴を利用した通信という題の基で行われ、そしてこの作業の成果は現在でも機密指定されている。アメリカ空軍は、1999年に情報開示に対して、そのように回答している。
<注:さて、この研究はどこまで進んだのか・・・・・? 本校に関する追加の調査に関しては こちらに >
以下の記述がある。
According to the review (Elder and Chou, 2003) effective frequencies for the
effect range from 2.4 MHz to 10 GHz, and the fundamental frequency of the induced
sounds is independent of the EMF frequency and dependent upon head dimensions
and individual particularities.
For these reasons it is hardly possible to transfer words or phrases to the
brain in this way.
ElderとChouによる2003年のレビューによれば、このマイクロ波可聴の効果がある有効な周波数は2.4MHzから10GHzであり、脳に誘起される音の基本周波数は電磁波の周波数には無関係で、頭部の大きさと個々の特性によって定まる。
この理由から、このマイクロ波可聴と言う方法で脳内へ言葉や文節を伝送することは極めて低い可能性である。
<注:Elderの2003年論文に関しては、上記に紹介済>
また、以下の記述もある。
『インターネットにある情報によれば、1970年代のアメリカNASAによる研究は、マイクロ波可聴は低電力密度で起こることを見出している。』
具体的な電力レベルや情報源は記述されてない。
<NASAはどのような研究をした???>
このNASAの研究に関しては、2JBの項を参照。
1)アンテナのビーム径(ビーム幅)の実力のデータから
*フェーズドアレイレーダー のビーム径に関する情報:Wikipediaから
気象用:気象観測レーダ(気象庁)
2014年度配備予定。Xバンドを使い、10秒で全天を走査する(10秒かかる理由は、レーダ本体では水平方向の走査が構造上できず、アンテナを機械的に回転させて水平方向の走査を行うからである)。
情報量が1カ所100Mbpsとなるので情報処理技術の開発が求められている。
15,128本のスロットアレイアンテナによる「デジタルビームフォーミング(DBF)」である。
横倒しにした長さ2mのスロットアンテナを縦方向に128本並べ(サイズは約2m×2m、ビーム幅は約1°)、縦方向(仰角方向)に電子走査を行う1次元FAアンテナであり、解像度は1°である。
半径15〜60km、高度14kmまで観測できる。
以上の情報からビーム径は1度程度であることが判る。
*パラボラアンテナのビーム径の計算式
オーム社 新版衛星通信入門 野坂邦史・村谷拓郎共著 によれば
パラボラアンテナの電力半値ビーム幅θはθ=70λ/D)(度)で近似できる。
ここでD:パラボラアンテナの直径 λ:送信電波の波長
2)頭部に局所的に電波を照射しようとした時の、必要なビーム径の計算
顔の一部のみに電波を照射しようとする場合、例:直径5cmの円内に限定して照射
・距離10mから5pに絞るとすれば ビーム径は 単純に アークタンジェント(0.005)=0.29°
・距離2mから5pに絞るとすればビーム径は、アークタンジェント(0.025)=1.4°
・距離2.5mから5pに絞るとすればビーム径は、アークタンジェント(0.02)=1.14°
即ち、ビーム径は1度程度かそれ以下に、細く、絞る必要がある。
3)パラボラアンテナの大きさを大きくして、ビーム径が細くなるようにした場合
周波数3GHz λ=10cm でビーム幅を1度とするにはアンテナの直径はいくらになるか?
D=70λ/1°=70×0.1m=7m
即ち直径7mの大きさのパラボラアンテナを用いれば、ビーム径は1度になる。
アンテナの工学的な初歩知識として、アンテナから発信された電波は、アンテナから少し離れた位置まで来ないと、ビームは細くならない。即ち、ビーム径が1度と言うのは、アンテナからある一定以上の距離以上離れた場合に限定される。
アンテナの直近の電波の状況を「近傍界」、一定以上の距離を離れてビームが1度になるような状況を「遠方界」という。
直径7mのパラボラアンテナで、ビームが絞られる遠方界と見なせる距離Rは、理論式から
R=0.6D2/λ より 0.6×7×7/0.1=294m
即ち、1度というビーム径になるのは、294m以上の遠方においてに、限定される。
参考までに、距離300mにおけるビーム径は Tangent(1°)×300m=0.0174×300m=5.22m
遠方界で1度というビーム径に絞れる7m直径のパラボラアンテナの場合は、1度になるのは294m以上の遠方であり、300mの距離ではビーム径は5.22mと広がっている。
4)パラボラアンテナの大きさを小さくして、遠方界になる距離をアンテナの直近に持ってきた場合
周波数3GHz λ=10cm でアンテナの直径を30pと小さくする。
ビーム径=70λ/D =70×0.1m/0.3=23°
ビーム径は23度と広がっている。
直径30pのパラボラアンテナで、ビームが絞られる遠方界と見なせる距離Rは
R=0.6D2/λ より 0.6×0.3×0.3/0.1=0.54m
距離1mにおけるビーム径は Tangent(23°)×1m=0.424×1m=43cm
距離10mにおけるビーム径は4.3m
距離100mにおけるビーム径は43m
7mのアンテナよりビーム径は太いことは明白。
したがって頭部に直径5cm程度の区域に限定して電波を照射しようとしても、現在のパラボラアンテナでは不可能である。
5)マイクロ波レンズを利用した場合
前述のパラボラアンテナは開口アンテナとも言われ、放射電波を細く絞りこむことができた。
しかし、電波をより細くするためにはアンテナの口径を巨大にしなければならない。
そこで、光を光学レンズで細く絞り込むように、電波を「電波レンズ」を使って絞り込むことも可能である。
マイクロ波可聴が起こるのは、ICNIRPガイドライン(1998年)の解説によれば、200MHzから6.5GHzの周波数範囲である。
*電波レンズとは? 以下に「日本大百科全書(ニッポニカ)」の解説から引用する。
**********************
電波レンズ
電磁ホーンの開口面に備え、放射電波の位相をそろえるもの。
電磁ホーンの長さを一定にして開口角を広げれば、開口面は大きくなるが、開口面上の電界の位相は、中心から離れるにつれて遅れ位相となり、同相ではなくなる。
したがって、正面方向では、開口面上の各点からの放射電界が同相で加わらないので弱くなり、側方で強くなる場合がある。
この欠点を除くため、開口内部に損失の少ない誘電体を置き、開口面上で電界の位相が同相となるようにその形状を決めれば、正面方向では同相で加わり、鋭い放射ビームが得られる。
このときの誘電体の形状は回転双曲面となる。これを誘電体電波レンズあるいは遅相形電波レンズ(誘電体内では電波の速度が遅くなる)という。
誘電体のかわりに、導波管の中の電波の位相速度が真空中よりも速くなることを利用した進相形の電波レンズがある。
これは、電界と平行な導体板を半波長以下の間隔で平行に並べ、その断面を回転楕円(だえん)面としたもので、導波管形電波レンズともいう。
電磁ホーン内の電波の等位相面は球面状になっているから、中心から遠いところでは進行距離が長く、位相が遅れるので、レンズの中を通すことによって位相を進ませ、開口面上で同相になるようにしたものである。
誘電体レンズは、高い周波数のマイクロ波帯になると誘電体損失が大きく、また、導波管形のレンズは周波数帯域が狭く、かつ構造も複雑になり、現在はあまり使われていない。
誘電体を用いるかわりに導体板を平行に並べ、電波の伝搬距離を強制的に長くし、これによって中央部の位相を遅らせ、開口面上で同相になるように構成したものをパスレングスレンズpath length lensといい、断面の形状は誘電体レンズと同じく、回転双曲線である。
パスレングスレンズアンテナは、日本電信電話公社(現日本電信電話会社)が最初に東京―大阪間のマイクロ波通信回線用のアンテナとして用いたが、現在はほとんど用いられていない。
**********************
*マイクロ波レンズは市販されている。
キーコム社のサイトから
マイクロ波レンズ
マイクロ波レンズは、球面波を平面波に変換できるので、鋭い指向性が得られます。
KEYCOMは、マイクロ波、ミリ波およびサブミリ波用のミリ波レンズを取りそろえています。
なおレンズ表面での電波の反射による挿入損失の増加や多重反射による共振問題は、KEYCOM独自の反射防止膜により解決しました。
ミリ波(30GHz−300GHz)に関しては、
ミリ波レンズの応用例
@レンズアンテナへの応用 |
A電磁波センサへの応用 |
Bカセグレンアンテナへの応用 |
|
|
|
レンズアンテナは開口面アンテナの一種ですが、他の開口面アンテナと比較して電波の通路妨害がないので直交偏波を送受でき、また指向性を高く出来ます |
センサをミリ波レンズの焦点位置に置くことにより、センサ感度が増大したのと
同様の効果が得られます。また、熱遮断を必要とする時には有効です。 |
カセグレンアンテナの一次放射器にミリ波レンズを使用すると、副反射鏡を小型化でき、効率が上げられます。 |
レンズ有効径mm |
焦点距離mm |
030,050,100,200,300 |
030,050,100,200,300 |
焦点距離が最大でも30pである。
頭部に強いビームを照射しようとした場合には、電波レンズは頭部の30p前に置かなければならない。
20GHzで、レンズ口径30pの場合、ビームは3度程度に絞ることができる。
キーコムのサイトには、マイクロ波可聴効果が表れる6.5GHz以下の周波数における電波レンズがあるか否かの記載はない。
*アメリカ軍文書に見る「マイクロ波レンズ」
1991年の「Desing and Testing of a
Lightweight, Planar Microwave Lens」という文書である。
BEMSJはまだこの文書の全文は読んでいない。
軍用レーダなどに使用されたのかもしれない。
*軍用レーダにマイクロ波レンズを採用した例
AN/SPG−49レーダにマイクロ波レンズを採用
周波数:5.4GHz−5.9GHz
ビーム径:1.8度
採用されたマイクロ波レンズ 2.8m×2.8m×80p(厚さ)
*Ebayで売られていた電波レンズ
周波数:47GHz 売価:600ドル 大きさは不詳
2018−4−24の記録
*アンテナの教科書に載っているレンズアンテナ
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Used at the higher microwave frequencies (often preferred to reflectors at frequencies > 100 GHz) and are useful in mm microwave region.
レンズアンテナはマイクロ波周波数帯の高い周波数領域で使われ、100GHz以下で、ミリ波帯で有効である。
****************
*本日の、中間的な結論
電波を細く絞って、狭い範囲に局所的に照射しようとしたとき、開口アンテナと言われるパラボラアンテナだけではなく、電波レンズを用いて電波を細く絞ることも可能である。
しかし、この電波レンズは、電波の中でもより波長が短く、光に近い領域、すなわちミリ波(周波数30GHz−300GHz)帯では有効とされる技術である。
マイクロ波可聴が起こるのは200MHzから6.5GHzであるとされる。
周波数5.4GHzの軍用レーダに電波レンズが用いられたことは確かであるが、このレーダにしてもビーム径は1.8度程度である。
電波レンズという技術があるからと言って、マイクロ波可聴を容易に起こさせることができるとは、言いがたい。
以下の講演を実施しました。 テーマは一般的な電磁波に関する解説です。
特定非営利活動法人 テクノロジー犯罪被害ネットワーク
第84四回被害者の会「東京」開催 2009年2月22日
会場:中央区明石町区民館 第4号室
主な内容:
1)電磁波とは何か
2)体で感じる電磁波:磁気閃光、マイクロ波可聴音
3)電波の強さと指向性
4)電磁波シールド
5)他
以下の講演を行いました。
特定非営利活動法人 テクノロジー犯罪被害ネットワーク
第190回 東京定例会
場 所: 東京しごとセンター 5階 セミナー室
2018年2月24日 午後1時〜5時
テーマ:マイクロ波可聴による音声伝送は可能か
この時のレジメを公開します。 こちらへ
以下の論文が刊行されたが、この論文は「取り下げ」となっている。
掲載誌:日本都市計画学会 都市計画報告書No.3 2005年2月
タイトル:超音波を利用した都市環境を破壊する組織犯罪
著者:高橋栄人
この論文は こちらに
注:マイクロ波可聴とは無関係であるが、類似のテクノロジー犯罪の原因と主張する論文が書かれていたので、参考までに紹介する。
取り下げの理由は、都市計画学会によれば「著者より登載データ等において齟齬があることから取り下げの要望を受けました」とのことです。
1.以下のブログには、マイクロ波可聴効果を利用した電波機器に関する情報公開請求を行った旨の報告がある。
2012年の動きである。
「自衛隊の犯罪を斬る
防衛省情報本部が自動追跡レーダからマイクロ波ビームを人体に照射」 というブログにあった内容
******************
防衛省テレパシー研究の情報公開請求
2012/3/14(水) 午後 3:07
防衛省技術研究本部 先進技術推進センターは「技本判ifの世界(先進技術が開く新たな戦い方)」という標題の文書(下記サイト)、15ページに、先端技術として、テレパシーを研究開発している旨を記載しています。
http://www.mod.go.jp/trdi/research/dts2011.files/low_pdf/R5-2.pdf
そこで、今日、防衛省大臣官房にテレパシー研究について情報公開の請求をした。
テレパシー情報公開請求パート
22012/3/18(日) 午前 0:05
2012年3月14日に、防衛省大臣官房文書課に対して、防衛省技術研究本部先進技術推進センターのテレパシー研究について情報公開の請求をしました。
具体的には、3月14日に行政文書開示請求書を郵送しました。
防衛省大臣官房文書課情報公開・個人情報保護室が3月15日付けで行政文書開示請求書について受付をした旨の書簡を筆者に郵送し、筆者が3月17日に受領しました。
私が提出した行政文書開示請求書に「受付 12.3.15 防衛省情報公開窓口」と押印され、返送されました。
別箇の文書には、「開示決定期限は4月16日(月)になります。事務処理上の困難その他正当な理由があるときは期限の延長の決定が行われる場合もあります」と記載されています。
(略)
*****************************
これらの情報公開請求に関して、どのような回答があったのか、当該のブログを見た限りでは、何も情報がなかった。
有用な情報が得られたのか、否かも不詳である。
2.2018年の動きであるが、誰かが防衛省と防衛施設庁に同文の情報公開請求を行った模様、公開請求に対して「不開示」の回答があったのであろう。不開示に対して審査請求を行ったが、以下の情報にある様に、「不開示は正当」となり、何も情報は得られなかった、と思われる。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000537188.pdf にあった文書から一部抜粋
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諮問庁:防衛装備庁長官
諮問日:平成29年12月21日(平成29年(行情)諮問第491号)
答申日:平成30年3月8日(平成29年度(行情)答申第513号)
事件名:マイクロ波聴覚効果を用いる兵器等に関する文書等の不開示決定(不存在)に関する件
答 申 書
第1 審査会の結論
別紙に掲げる文書(以下「本件対象文書」という。)につき、これを保有していないとして不開示とした決定は,妥当である。
第2 審査請求人の主張の要旨
1 審査論求の趣旨
行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)3条の規定に基づく開示請求に対し,平成29年丁月19日付け装官総第10137号により防衛装備庁長官(以下「処分庁」又は「諮問庁」という。)が行った不開示決定(以下「原処分」という。)について,その取消しを求める。
2 審査論求の理由
審査請求の理由の要旨は,審査請求書,意見書1及び意見書2によると,おおむね以下のとおりである。
(1)審査請求書
本件対象文書について不開示決定されていますが,現在国内で被害を訴えている方は特定法人では特定年月日特定名の被害者が確認されています。
(2)意見書1(添付資料省略)
「技本版ifの世界(先進技術が開く新たな戦い方)」ではテレパシー通信技術について記載してあり,その他強化スーツ等についても既に実現化している。
(略)
電波法条では「無線設備には,人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えることがないように,総務省令で定める施設をしなければならない。」とあり自衛隊法112条では通用除外を定めている。
つまり,人体に危害を与える兵器を通信設備名目で法律的に自衛隊は配備することが可能であることがわかる。
第3 諮問庁の説明の要旨
2 法9集2項該当性について
原処分に当たり防衛装備庁内の各関係部署において本件対象文書の探索を行ったが,その保有を確認できなかった。
本件審査請求を受け,更に確実を期すために再度の探索を行ったが,本件対象文書の保有は確認されなかった。
よって対象文書を作成又は取得しておらず該当する文書の保有は確認できず,該当文書は作成されていない。
よって審査論求人の主張はいずれも理由がなく,原処分を維持することが妥当である。
3 審査請求人の主張について
審査請求人は,原処分の取消しを求めるが,本件対象文書について法9条該当性を十分に検討した結果,その全てが上記2のとおり同条2項に該当することから不開示としたものであり,審査請求人の主張は理由がなく,原処分を維持することが適当である。
***********************
もう1点、同類の請求を防衛省宛に行っている。
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諮問庁:防衛大臣
諮問日:平成29年12月11日(平成29年(行情)諮問第483号)
答申日:平成30年3月8日(平成29年度(行情)答申第512号)
事件名:マイクロ波聴覚効果を用いる兵器等に関する文書等の不開示決定(不存在)に関する件
答 申 書
第1 審査会の結論
別紙に掲げる文書(以下「本件対象文書」という。)につき,これを保有していないとして不開示とした決定は,妥当である。
第2 審査請求人の主張の要旨
1 審査論求の趣旨
行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)3集の規定に基づく開示請求に対し,平成29年7月25日付け防官文集11264号により防衛大臣(以下「処分庁」又は「諮問庁」という。)が行った不開示決定(以下「原処分」という。)について,その取消しを求める。
第3 諮問庁の説明の要旨
1 経緯
本件開示請求は,本件対象文書の開示を求めるものであり,本件開示請求を受け,請求内容に合致する行政文書を探索したが,保有を確認できなかったことから,法9集2項の規定に基づき,平成29年7月25日付け防官文集11264号により不開示決定(原処分)を行った。
本件審査請求は,原処分に対してされたものである。
2 審査請求人の主張について
審査請求人は,「本件対象文書について不開示決定されているが,現在国内で被害を訴えている方は特定法人では特定年月日特定名の被害者が確認されている。」として原処分の取消しを求めるが,本件開示請求に該当する行政文書を探索したが,本件開示請求の対象となる行政文書を保有しておらず,本件開示請求に伴う施策等も行っていないことから原処分を行ったものである。
以上のことから,審査請求人の主張には理由がなく,原処分を維持することが妥当である。
2 本件対象文書の保有の有無について
イ また,審査請求書及び意見書1において,防衛省旧技術研究本部(規防衛装備庁)が作成した資料について言及されていたため,防衛装備庁に本件対象文書の保有の有無等について確認したところ,防衛装備庁長官宛てにも同一開示請求者から本件開示請求と同様の開示請求がなされているが,防衛装備庁においても本件対象文書の保有を確認できなかったとのことであった。
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関心のある方は、答申書全文を入手して読んでください。
記:2019−1−16
https://tocana.jp/2018/02/post_16103_entry.htmlにあった情報
一部引用
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【恐怖】PC・TV・スマホの電磁波はマインドコントロールに応用可能だった︕大学教授が警告、脳神経を傷つけるメカニズムとは︖
2018.02.25
電磁波を感じ取ってしまい、頭痛や疲労、集中力の低下を引き起こす電磁波過敏症。その存在は2005年にWHOにも認められたが、実は電磁波過敏症を発症していない人でも、テレビ・パソコン・携帯電話から発せられる電磁波の影響を受け、場合によってはマインドコントロールされているかもしれない。
科学系オンラインニュース「Collective Evolution」(22日付)が報じている。
■マインドコントロール装置発明家が警告
謎多き発明家ヘンドリクス・G・ルース(その正体は、大脳生理学の専門家ロス・アディ元カリフォルニア大学教授とも言われている)の発明の1つに、コンピュータスクリーンを通じて脳に干渉し、マインドコントロールするものがある。
同発明の要約は次の通りだ。
「2.1Hz〜2.4Hzの帯域で発せられる弱い電磁波が被験者の肌に生じた際に、被験者自身に生理学的反応があることが観測された。パソコンのモニタやテレビのブラウン管など、振動イメージを表示するものは、観測されたのと同程度の電磁場を発生させている。そのため、パソコンのモニタなどを利用して、対象者の神経系を操作することが可能となる」(ルース)
****************************
さて、以上の情報は何か? 関心を持ったので、調べてみた。
BEMSJのコメント1:発明者?
「謎多き発明家ヘンドリクス・G・ルース(その正体は、大脳生理学の専門家ロス・アディ元カリフォルニア大学教授とも言われている)の発明」とある。
Loosのアメリカ特許は多数あり、2003年の特許が最後になっている。
発明者Loosは1925年生まれで、2017年に91歳で死亡していることが判った。
この発明は2001年に特許申請、2003年に特許として認定、2018年現在も特許料が払いこまれており、有効であることはわかった。
ロス・アディは、2004年に82歳で死んでいる。したがって、彼の資産管理人でも特許料を支払っている可能性はあるが、上記の記事の推定は疑問である。
こうした調査から、この発明者はアディではないと言える。ネットにあった記事は誤りである。
EMSJのコメント2: この発明の内容を調査した。
United States Patent アメリカ特許
Patent No.: US 6,506,148 B2 特許番号
Date of Patent: Jan. 14, 2003 特許認定:2003年1月14日
タイトル:NERVOUS SYSTEM MANIPULATION BY ELECTROMAGNETIC
FELDS FROM MONITORS モニタからの電磁波による神経網の操作方法
発明者Inventor: Hendricus G. Loos, 3019 Cresta Way, Laguna
Beach, CA (US) 92651
<注:この特許は、特許料が継続して支払われており、2018年12月の調査時点では、現在も有効である。>
概要:
Physiological effects have been observed in a human subject in response to
Stimulation of the skin with weak electromagnetic fields that are pulsed with
certain frequencies near 1/2 Hz or 2.4 Hz, such as to excite a Sensory
resonance.
1/2 Hzか2.4Hz近傍の特定の周波数のパルス性電磁界による皮膚刺激に応じて、人が生理学的な応答をすることが観察された。<注:誰が観察した?特許全文を見ても、明確ではない。>
Many computer monitors and TV tubes, when displaying pulsed images, emit pulsed
electromagnetic fields of Sufficient amplitudes to cause Such excitation.
多くのコンピュータ用モニタは、パルス性の画像を表示する時に、そうした興奮を起こすに十分な強さの電磁界を放出する。
<注:誰がそうした放出を確認した?特許全文を見ても、明確ではない。>
It is therefore possible to manipulate the nervous System of a Subject by
pulsing images displayed on a nearby computer monitor or TV set.
したがって、パルス性画像が表示されたテレビセットやコンピュータモニタの近くにいる人の神経網を刺激することが可能である。
For the latter, the image pulsing may be imbedded in the program material, or
it may be overlaid by modulating a Video stream, either as an RF signal or as a
Video Signal.
後者の場合、画像のパルス化は、無線周波数信号か、映像信号のいずれかの中に、プログラムの中に組み込まれたり、映像の中に重ねられたりするかもしれない。
The image displayed on a computer monitor may be pulsed effectively by a simple computer program.
コンピュータモニタに表示される画像は、簡単なコンピュータのプログラムによって効果的にパルス化される。
For certain monitors, pulsed electromagnetic fields
capable of exciting Sensory resonances in nearby
Subjects may be generated even as the displayed images are pulsed with Subliminal intensity.
特定のモニタでは、近傍の人に受信応答を起こさせることができるパルス性電磁界を、サブリミナルな強度でパルス化された表示画像として、発生させるかもしれない。
<注:「・・・の方法で発生させる」というのであれば、発明として理解できるが、この特許では「発生させるかもしれない」となっており、まともな発明とは言えない。空論を特許申請したものかもしれない。>
EMSJのコメント3:
2003年に特許が認定された発明を、発明者が2017年に死亡しているにも関わらず、なぜ2018年になってアメリカのニュースサイトに記事として流れ(それをそのまま和訳してネットに登場)たのか? まったく不可思議である。
この発明で、マインドコントロールができるとは思えない。
記:2019−3−17
1)以下のようなニュースがあった。2017年9月
******************
産経ニュース 2017.9.14
07:00
キューバでナゾの「音響兵器」が米外交官を襲った 脳損傷、聴覚障害、吐き気… 誰が何のために?
キューバの首都ハバナの米大使館などで、聴覚障害や吐き気、頭痛を訴える外交官が相次いでいる。
調査した米政府は「高度な音響装置」による攻撃だと結論付けたものの、装置がどのようなものかが分かっておらず、犯人像や目的についても明らかになっていない。
米メディアが「謎の事件」、「謎の兵器」などと報じる事案は、謎が謎を呼ぶ展開となっている。
(略)
<BEMSJ注:この記事ではマイクロ波、電磁波攻撃と言ったことには言及していない。>
*************
2)Newsweek日本語版2017年12月26日号P29の記事
*************************
「音」が殺人兵器と化す日 音響 ナチスが考案した「音波砲」が現実に?
キューバの首都ハバナにある米大使館の職員らが相次いで体調不良を訴えたのは、米大統領選が行われた16年11月。原因不明の難聴、頭痛、鼻血、めまい、耳鳴りなどの症状はその後も続き、カナダ大使館の外交官も同じような症状を訴えた。
これは音波を使った「音響攻撃」ではないか。そんな疑念が高まり、今年10月にはドナルド・トランプ米大統領がこの問題についてキューバに責任があると示唆したが、キューバは攻撃を否定。
専門家2000人を動員して原因究明に努めているが、手掛かりはないという。
キューバ内務省の捜査責任者は音響攻撃説について「あり得ない。そんなものはSFの話だ」と一蹴。音響効果に詳しいアメリカの神経科学者セス・ホロウィッツも「こうした症状を引き起こすような音響現象は存在しない」と指摘する。
真相は不明だが、音響攻撃の試みは以前からある。
音響兵器は標的を音波で攻撃し、身体的被害を与える。
人間の可聴域である周波数20〜2万ヘルツより下の超低周波を使った攻撃と、それより上の超高周波を使った攻撃があり、理論上は人を殺すことも可能だ。
幸い実際に使われた例はないが、欧州宇宙機関(ESA)の試算では240デシベルの大音量(人間の聴覚器官が耐えられる上限は120デシベル)で頭部を破壊できるという。
ただし、実際に音響攻撃で被害を与えるのは簡単なことではない。
音波はそのままでは空気中に消え去ってしまう。
高周波攻撃の場合は拡声器と音の通り道があればいいが、低周波攻撃には巨大な低音用スピーカが必要で、隠すのは容易ではない。
第二次大戦末期、ナチス・ドイツは「音波砲」を考案。
メタンと酸素の混合物を燃焼室で発火させて1秒間に1000回の連続爆発を起こし、生じた音波を共鳴で増幅し衝撃波を発射して敵の聴覚を奪い、内臓を押しつぶし、30秒で死に至らしめるという代物だ。
しかし実戦で使われることはなかった。
最近では耳をつんざく大音響を発する長距離音響発生装置(LRAD)が70カ国以上でデモ鎮圧などに使われているという。
音響兵器は既に「SFの話」では片付けられないところまで進化しているようだ。
カシュミラ・ガンダー
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<この記事では、マイクロ波攻撃・・・・・には言及していない。>
3)キューバ 現地でのニュース報道から 2018年8月
在キューバ日本大使館の情報から
www.cu.emb-japan.go.jp/jp/docs/medico.8.pdf にあったもの
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2018年 8月 キューバ医療事情
下記情報は当地報道を抄訳したものです。詳しくは原文をご参照下さい。
8月29日【TIMES of SAN DIEGO】
“キューバ、中国の外交官に何が影響したのか理論を提言”
サンディエゴの医学部のゴラム教授は、キューバと中国における米国とカナダの外交官は、パルス状高周波/マイクロ波に曝露したかもしれないと述べた。
外交官達が聞いた鳴き声等の様々な音の特徴はいわゆる「マイクロ波のヒアリング」であり、フレイ効果とも知られている。
国立環境衛生研究所や国立癌センターはパルス状高周波/マイクロ波は一般的に無害であると述べている。
しかしゴラム教授は無害であることに意義を唱えている。
この論文は9月15日に発表される。
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4)ニューヨーク・タイムズ2018年9月1日の記事
The New
York Times電子版 2018年9月1日付 記者:By William J. Broad記事がある。
https://www.nytimes.com/2018/09/01/science/sonic-attack-cuba-microwave.html
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Microwave Weapons Are Prime
Suspect in Ills of U.S. Embassy Workers
アメリカ大使館員の体調不良の原因はマイクロ波攻撃が最も疑わしい
医師、科学者達は、マイクロ波攻撃がアメリカ大使館駐在外交官や、その家族らの聴覚障害や脳への直接的な損傷を引き起こした可能性が高いことを発表しました。
キューバ駐在の外交官21人を診察した医療チームは、3月にJAMA (The Journal of the American Medical
Association)で発表した詳細な報告書で、マイクロ波について言及しませんでした。
しかし、ペンシルバニア大学の ”Brain Injury and Repair Center” 所長のダグラス・H・スミス博士は、最近のインタビューで、今回の事件はマイクロ波が主な原因と考えられていて、調査チームは外交官達が脳損傷で苦しんでいたことに対して、マイクロ波である確信を持ったと発表しました。
「誰もが最初は比較的懐疑的だった」と彼は語りました。でも今は皆何かがあったことに賛同しています。またスミス博士は、(被害を受けた)外交官が、今回の外傷は完全な脳震盪であることを述べました。
何人かの専門家は、超音波での攻撃の可能性、ウイルス性感染症、または伝染性による不安症(マスヒステリア)などの可能性よりも、マイクロ波による攻撃の可能性と説明する方が、痛みを伴うような音、また病状、および外傷などの報告をより妥当な形で説明出来ると主張しています。
(略)
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この記事では、あくまでも「マイクロ波による攻撃の可能性がある」と指摘しているだけである。
確証は示されていない。
この記事は、以下に示すように、様々なメディアに転載された。
5)産経新聞 2018.9.3
***********************
在キューバ米大使館員の体調不良は「マイクロ波攻撃」が原因か 米紙報道
【ワシントン=加納宏幸】
キューバの首都ハバナにある米大使館の外交官らが聴覚障害などの体調不良を訴えた問題で、米ニューヨーク・タイムズ紙は2日、外交官らはマイクロ波による攻撃を受けた可能性が強まっていると報じた。
マイクロ波が脳内で音を知覚させる「フレイ効果」と呼ばれる現象が利用された疑いがあるという。
ハバナの米大使館では2016年秋頃から原因不明の聴覚障害を訴える外交官らが出始め、軽度の外傷性脳損傷と診断された者もいた。
国務省はこれまで計26人が被害を受けたと発表。
同紙はうち21人を診察した医療チームの代表者の話として、脳損傷はマイクロ波が原因であるとの見方が強まっていると報じた。
米政府は何らかの「音響攻撃」を疑い、キューバ政府の協力も得て調査を続けてきたが、原因の特定には至っていない。
中国広東省広州市の米総領事館でも軽度外傷性脳損傷と診断された外交官が出ていた。
(略)
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6)朝日新聞の報道
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米大使館員、マイクロ波攻撃受けた? 21人が聴覚障害
2018年9月3日
米国の外交官らがキューバなどで相次いで聴覚障害を起こした問題で、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は1日、被害の状況を報告書にまとめた医師の話として、外交官らが「マイクロ波攻撃」を受けた可能性が高いと報じた。
キューバでは2016〜17年、米大使館に勤めていた外交官ら21人が、原因不明の聴覚障害や頭痛、めまいなどを訴えた。
国務省は昨年9月、米大使館職員の半数以上を帰国させ、その後には在米のキューバ外交官15人を国外追放する外交問題にも発展した。
同様に中国・広州でも、17年末から今年4月にかけて米総領事館の外交官が「異常な音」を聞き、脳に軽度の損傷を受けたことが発覚。
少なくとも11人の職員が米国に帰国した。
同紙によると、キューバで被害を受けた外交官らを医師が検査したところ、マイクロ波による攻撃を受けた形跡が見られたという。
キューバ政府は攻撃を否定しており、誰が実行したかは分かっていない。
米政府は、キューバ以外の第三国が関与した可能性も排除していないとされる。
(略)
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7)CNNの報道
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米外交官狙った正体不明の「音響攻撃」、原因はマイクロ波か
2018.09.03
米外交官への謎の攻撃、マイクロ波が原因か
(CNN) 中国やキューバに駐在する米国の外交官が正体不明の「音響攻撃」を受けて脳に損傷を負ったとされる事件で、原因はマイクロ波だったとの見方が浮上した。
この事件で米国は被害に遭った外交官を帰国させ、今年3月にはキューバに駐在していた21人の検査結果に基づく報告書が公表されたが、この時点ではマイクロ波には言及していなかった。
しかし報告書の筆頭筆者だったペンシルベニア大学・脳損傷治療センタのダグラス・スミス所長は米紙ニューヨーク・タイムズに対し、外交官の脳の損傷はマイクロ波が原因だったと思われるという見解を明らかにした。
2日のCNNの取材では、スミス氏は一連の事件に関してマイクロ波を「筆頭容疑者」と形容する一方で、超音波や超低周波のインフラサウンドが原因だった可能性についても引き続き調べていると語った。
患者の症状については「頭部に衝撃を受けたことがないのに持続的な脳震盪(のうしんとう)の症状が続く」と描写、再発防止策を講じるためには原因の究明が欠かせないと指摘した。
(略)
米国務省が2日に発表した声明では、マイクロ波が原因だった可能性について肯定も否定もせず、「原因の究明と防止策の確立に向け、省庁を横断する取り組みを続けている」としている。
***********************
8)朝日新聞 2018年10月8日の記事の一部引用
*************************
「マイクロ波」という見えない兵器 外交官の不調と関係は
2016年末からキューバや中国で、米外交官やその家族に原因不明の病気が相次いだ。
それを引き起こしたのはマイクロ波兵器ではないか、との意見が出ているのだ。
キューバで聴覚障害などを訴えた米外交官21人を検査した医療チームは、18年3月に発行された米医師会の総合医学誌JAMAで詳しい報告書を発表した。
だが、マイクロ波への言及はなかった。
しかし、報告書の主執筆者でペンシルベニア大学脳損傷治療センター所長のダグラス・スミスは、最近のインタビューで発症の主因はマイクロ波によるものとみられる、と語った。
同時に、外交官たちは脳損傷を起こしていたとの見方が医療チーム内でも強まっている、と明かした。
******************************
9)調査報告書2018年3月
以下の学術的な報告がある。
********************
タイトル:Neurological
Manifestations Among US Government Personnel Reporting
Directional Audible and Sensory Phenomena in Havana, Cuba
キューバのハバナにおいて方向性のある聞き取れる音と感覚現象を報告したアメリカ外交団員の神経学的兆候
研究者:Randel L. Swanson II, DO, PhD et al:
掲載誌:JAMA. 2018;319(11):1125-1133.
***********************
この調査報告書では、異常を訴えた人の状況などを調べた結果を述べており、原因は何か・・・などには全く触れていない。
当然ながら、マイクロ波可聴ということにも触れていない。
しかし、『キューバで聴覚障害などを訴えた米外交官21人を検査した医療チームは、18年3月に発行された米医師会の総合医学誌JAMAで詳しい報告書を発表した。だがマイクロ波への言及はなかった。しかし、報告書の主執筆者でペンシルベニア大学脳損傷治療センター所長のダグラス・スミスは、最近のインタビューで発症の主因はマイクロ波によるものとみられる、と語った。』とあるよう、報告書のまとめ役は、「原因がマイクロ波可聴である」と主張している。
10)原因が判明?2019年1月
以下のギズモンドの報道がある。
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大使館への音響攻撃の件「あれただのコオロギだよ」と研究者が語る
2019.01.
Tom McKay - Gizmodo US
え、テロでも陰謀でもなくて、虫!?
2017年以降キューバや中国のアメリカ大使館職員が「謎の音」のせいで脳損傷を負うという事例が起こっていました。
これまで超音波兵器、スパイ装置、マイクロ波放射兵器か、などの陰謀説的な推測がされてきましたが、New York
Timesは、2名の科学者がその謎の音のことをただのコオロギの可能性がかなり高いと話していると報じています。ズコーっ!
音響パターン解析
アメリカのカリフォルニア大学バークレー校のAlexander Stubbs氏と、イギリスのリンカン大学のFernando Montealegre-Z氏が、AP通信発表のキューバで録音されたという謎の音の音源を分析したところ、コオロギの一種であるIndies short-tailed cricketの鳴き声と酷似していると結論付けたそうです。
New York Timesでは以下のように書かれています。
Stubbs氏とMontealegre-Z氏が音声ファイルをダウンロードしたところ、一定の音響パターンがあることに気づきました。
パルス繰り返し数と強い周波数・・・・・これはある特定の虫の鳴き声に似ていると思った2人はフロリダ大学保有の北米に存在する昆虫の鳴き声データベースにアクセス。
するとある種の虫の鳴き声がこの謎の音に酷似していることに気づきました。
それがIndies
short-tailed cricketというコオロギだったのです。
最初は完全一致というわけではなかったそうですが、コオロギの鳴き声の録音を室内で流してみたところ、壁に跳ね返って聞こえてきた音はかなり詳細なニュアンスの部分までマッチしたそう。
やっぱりコオロギだったのでしょうか.・・・。
謎は深まるばかり
でもこの種のコオロギはフロリダ、ジャマイカ、グランドキャニオンのみに生息するということ。
じゃあ違うのかと思いきや、キューバにもこの種のコオロギの親戚の種が生息するため、もしかするとその親戚コオロギの鳴き声なのではないか、と研究者の2人は考えているようです。
(略)
Stubbs氏は「私が言えることは、AP通信の音声は確実にコオロギのもので、どの種かが私たちにはわかるということだけです」と話しています。
なんだかまた謎が深まっただけ...?
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11)Wikipedia「ハバナ症候群」の頁から、一部引用
Wikipediaには、関連する情報がまとめられている。
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AP通信はキューバ滞在中に幾人かの大使館職員が聞いた音を録音したものを発表した。
キューバの科学者たちは、この音はキューバ原産の大きな種であるジャマイカの野原のコオロギの掻爬であると結論した。
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12)BEMSJの中間のまとめ
最初の2018年の報道ではマイクロ波可聴効果を利用したマイクロ波攻撃ではないかと疑われた。
しかし、2019年の報道とWikipediaを見ると、キューバで聞き取られた音は録音されていた。
2019年の報道はこの録音された音に関する調査結果である。
マイクロ波可聴効果を利用した場合、人はマイクロ波を受けて、脳内で直接音を感知するのであって、この音をマイクロフォンで拾ってボイスレコーダなどに録音することはできない。
録音されていたということは、少なくとも、マイクロ波可聴効果を利用した音声攻撃ではない、と言える。
13)2020年以降の情報
*JEIC電磁波情報センタのサイトにあったアメリカNAS報告
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全米科学アカデミ(NAS)が米国在外大使館での健康問題は指向性パルス化RFエネルギによる可能性が高いとする報告書を発表
2020.12.8掲載
全米科学アカデミ(NAS)は2020年12月5日付で、「在外大使館の米国政府職員とその家族における病気の評価」と題する報告書を発表しました。
2016年にキューバのハバナにある米国大使館、その後中国の広州にある米国領事館の職員とその家族が、騒音、耳の痛み、頭部の激しい圧迫感や振動、めまい、視覚障害、認知障害等の異常な症状に見舞われ、その多くが今でも健康問題に苛まれているという事案が発生しました。
米国国務省は、その潜在的原因を確認し、海外で職務にあたる公務員に健康リスクについての情報を効果的に提供し、短期的および長期的な健康問題のスクリーニング・未然防止・治療のための最善の医学的措置を決定するため、NASに助言を要請しました。
今回のNASの報告書は、この要請に応えたものです。
NASの調査委員会は、これらの健康問題についてのもっともらしい原因を調査する上で、指向性パルス化無線周波(RF)エネルギ、化学物質、ジカウィルス等の感染症、心理学的問題の可能性を検討しました。
この報告書は、指向性パルス化RFエネルギが、これらの症例、特に明確な初期症状を説明するメカニズムとして最も可能性が高いようである、と述べています。
但し、調査委員会は、その他のメカニズムが存在する可能性を排除することはできない、としています。
また、個々の症例のばらつきが極めて大きいことと、一人ひとりの健康状態や個人情報にアクセスできなかったことから、評価は困難であった、という点に言及しています。
この報告書には、在外公館の職員とその家族の安寧に対する将来の脅威への対応を強化するため、国務省が講じるべき対策についての幾つかの推奨事項が盛り込まれています。
本件に関する報道発表、ならびに報告書原文は、それぞれ以下のURLから入手可能です。
[報告書原文]https://www.nap.edu/catalog/25889/an-assessment-of-illness-in-us-government-employees-and-their-families-at-overseas-embassies
[報道発表]https://www.nationalacademies.org/news/2020/12/new-report-assesses-illnesses-among-us-government-personnel-and-their-families-at-overseas-embassies
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BEMSJのコメント:
この報告書の原文を見ると、マイクロ波可聴の一般的な事象は記述しているが、きちんとした評価がなされているとは思えない。なぜならば、『4)BEMSJの中間のまとめ』で指摘したように、キューバのではボイスレコーダに音声が記録されていることから、マイクロ波可聴効果ではないことは明らかであるはずである。
報告書の原文を見ると、電磁波の生体影響の専門研究者であるJames Linは聴聞会で意見を言っている。
どのようなことを論述したのかは、報告書に記載はない。
また報告書の原文を見ると、『キューバで聴覚障害などを訴えた米外交官21人を検査した医療チームは、18年3月に発行された米医師会の総合医学誌JAMAで詳しい報告書を発表した。だがマイクロ波への言及はなかった。しかし、報告書の主執筆者でペンシルベニア大学脳損傷治療センター所長のダグラス・スミスは、最近のインタビューで発症の主因はマイクロ波によるものとみられる、と語った。とあるよう、報告書のまとめ役は、「原因がマイクロ波可聴である」と主張している。』に紹介したダグラス・スミスも聴聞会で意見を述べている。
スミスの聴聞会における論述内容も、報告書には記載はない。
また、スミスが如何なる電磁波関連の論文を書いているか調べてみた。
PUBMEDには彼の論文、147件が登録されている。
論文のタイトルを見ただけであるが、少なくとも電磁波関連の論文は見当たらない。
すなわち、スミスは医学関連の研究者であっても、電磁波の健康影響に関する専門研究者ではない。
これはBEMSJの想像であるが、このNAS報告書は、マイクロ波可聴を疑っているダグラス・スミスの言を採用したものと思われる。
数か月後、半年後には、この報告書を批判する声明や論文が刊行されるかもしれない。
14)電磁界情報センターJEICのサイトにあったNAS報告書の評価結果2020年12月
以下の情報がサイトにあった。一部引用。
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論文解説
2020.12.23掲載
2016年にキューバのハバナにある米国大使館、その後中国の広州にある米国領事館の職員とその家族が、大きな騒音を感じる、耳の痛み、頭部の激しい圧迫感や振動、めまい、視覚障害、認知障害等の異常な、時として突発的な症状に見舞われ始め、その多くが今でも健康問題に苛まれています。
米国国務省は、全米科学アカデミー(NAS)に対し、そうした健康問題の潜在的原因の調査と、将来のための助言を要請しました。
NASは調査結果を取りまとめた報告書を2020年12月に発表しました。
NASの調査委員会は、そうした健康問題を説明するメカニズムとして、指向性パルス化無線周波エネルギー(電磁波)、化学物質ばく露、ジカウィルス等の感染症、心理学的問題の可能性を検討しました。
その結果、電磁波が一番もっともらしいようであると結論付け、その根拠として「マイクロ波聴覚効果」が原因であるとする仮説を引用しています。
電磁界情報センターでは、同報告書の結論の信憑性について検討する必要があると考え、学術専門家グループ(Rapid
Response Group;RRG)に対し、同報告書で引用されている「マイクロ波聴覚効果」についての仮説を検証し、RRG評価書を提出するよう依頼しました。
RRG評価書の要点は以下の通りです。
【報告書タイトル】
An Assessment of Illness in U.S. Government
Employees and Their Families at Overseas Embassies.
(在外大使館の米国政府職員とその家族における病気の評価)
【著者名】
David A. RelmanおよびJulie A.
Pavlin(編集者)
【掲載学術誌】
National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine. 2020. An assessment
of illness in U.S. government employees and their families at overseas
embassies. Washington, DC: The National Academies Press.
https://doi.org/10.17226/25889
学術専門家 RRG評価書の結論
大使館職員によって知覚された音がマイクロ波聴覚効果によるものである、という可能性を低下させている要因には以下のものが含まれる。
・(大使館職員によって報告された)「大きな音」の感覚を生じさせるには、ピークおよび平均が高いマイクロ波電力密度が必要であったはずである。それには、軍用レーダのような大型のマイクロ波発生装置を標的のすぐ近くで使用する必要があったはずである。
・大使館職員は、大電力マイクロ波へのばく露によって生じる熱の感覚または温感を一切報告しなかった。
・大電力マイクロ波へのばく露によって確実に生じていたはずの(電子機器に対する)電磁障害の報告がなかった。
・報告された音が方向性を有するという特性は、マイクロ波聴覚効果についての描写と一致しない。
大きな音を生じ得る電磁波発生装置を作ることは技術的に困難であったであろう。
NASの委員会は、大電力または小電力のパルス化電磁波が米国大使館職員によって報告された症状を生じ得るということについて、説得力のある証拠を示していない。
集団心因性疾患とそれに関連する心理学的メカニズムが、症状のもっともらしい説明の一つとして残されている。
<なお、RRG評価書の詳細につきましては、以下のファイルをご覧ください>
【一般向け評価書】
・RRG評価書(英語原文) PDFファイルダウンロード(462kB)
・RRG評価書(和訳文) PDFファイルダウンロード(516kB)
【科学者向け評価書】
・RRG評価書(英語原文) PDFファイルダウンロード(503kB)
・RRG評価書(和訳文) PDFファイルダウンロード(685kB)
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15) アメリカの首都でも類似の攻撃? 2021年4月CNN報道
記:2021−7−30
以下のニュースがある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d925497e30bdac02b9e064dae61113463dd6a9d
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米首都で指向性エネルギ攻撃か 連邦政府が捜査とCNN
2021/4/30配信
【ワシントン共同】米CNNテレビは29日、米首都ワシントンのホワイトハウス周辺で昨年「指向性エネルギ」による当局者への攻撃とみられる事案があり、連邦政府機関が捜査していると伝えた。
米議会に報告した国防当局者はロシアが関与した可能性があるとの見方を示したという。
CNNによると、攻撃は昨年11月、ホワイトハウス南側の敷地で発生。
国家安全保障会議(NSC)当局者1人が不調を訴えた。
過去に同様の事案がキューバやロシア、中国に駐在する米外交官らにも起きたが関連は分かっていない。
捜査に関わった元当局者は中国の関与の可能性も指摘した。
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16)2021年6月のFridayの記事 Yahooニュースにあった情報
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「FRIDAY」2021年6月11日号より
米国を追い詰める「悪魔の兵器」マイクロ波攻撃の恐ろしすぎる威力
2021年6月5日(土) 13:02配信
キューバのハバナにある米大使館。
2016年11月以降、ここでスタッフら20名以上が原因不明のめまいや頭痛、吐き気に襲われた
今、米国の外交官らが謎の脳損傷を受ける事態が相次いでいる。
2016年11月以降、キューバのハバナにある米大使館のスタッフやその家族20名以上が、原因不明のめまいや頭痛、耳鳴り、吐き気などに襲われた。
「ハバナ症候群」と名付けられたこの症状によって、一部のスタッフは長期療養や早期退職を余儀なくされた。
これ以降、米国人外交官やCIA高官を中心に、世界各地で同様の症状を訴える人々が急増。
その数は現在、130名以上に上っている。
(略)
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今更のようなFridayの記事です。
17)読売新聞の記事 2021年10月17日 ハバナ症候群の調査開始
https://www.yomiuri.co.jp/world/20211016-OYT1T50236/?ref=yahooにあった情報
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ナゾの頭痛・耳鳴り・脳損傷…CIA職員ら200人超、全世界で「ハバナ症候群」に
2021/10/17 15:00
【ワシントン=蒔田一彦】米外交官や情報機関職員らが、世界各地の米大使館などで原因不明の健康被害を訴える例が相次いでいる。電磁波を使った攻撃の可能性が指摘され、被害者は過去5年で200人を超えるとされる。真相究明に向け、米バイデン政権が本格調査に乗り出している。
キューバの首都ハバナの米国大使館(8月)=ロイター。2016年に最初の健康被害が出た
健康被害は2016年、キューバの首都ハバナに駐在していた米中央情報局(CIA)職員らが初めに訴えたことから、「ハバナ症候群」と呼ばれる。頭痛や耳鳴りなどの症状が多く報告されており、脳損傷と診断された例もある。
(略)
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18)Yahooニュース2022年1月21日の記事、 9)の調査報告
https://news.yahoo.co.jp/articles/9785520d9a3ba0effeaedde0c96a3b65d2549085にあった情報
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米外交官、世界各地で謎の健康被害「ハバナ症候群」…CIAが暫定調査結果
2022/1/21(金) 18:15
【ワシントン=蒔田一彦】米紙ニューヨーク・タイムズなど複数の米メディアによると、世界各地の米大使館などで外交官らが原因不明の健康被害を訴えている「ハバナ症候群」と呼ばれる問題について、米中央情報局(CIA)は、大半の事例は敵対する外国勢力による攻撃ではないとする暫定調査結果をまとめた。
ニューヨーク・タイムズによると、CIAが調査した健康被害約1000件の大半は、ストレスや環境要因によるものだった。
外国勢力が関与している可能性が排除できない事例が20件以上あるほか、原因が説明できないケースも「相当数」あるため、調査は継続するという。
(略)
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19)ハバナ症候群グローブ朝日 2022年1月
https://globe.asahi.com/article/14465425 にあった内容
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マイクロ波兵器ではない?ハバナ症候群の原因、機密解除の報告書が指摘した意外な結論
2022.01.23
略
アメリカのネットメディアBuzzFeed Newsが2021年9月、機密解除になったアメリカ国務省による科学報告書を情報公開制度で入手し、報じた。その内容が驚きをもって受け止められている。
これまで原因不明の「怪現象」として注目されていたハバナ症候群は、コオロギによる可能性が高いというのだ。加えて「心因性」による集団心理の影響も指摘している。
このコオロギは学名をAnurogryllis celerinictusといい、非常に特徴的な高い鳴き声だ。アメリカのウェブサイト「Singing Insects of North America」が録音データを公開している。
注目すべきは、この調査が実施された2018年時点で、現在までアメリカ政府が有力視してきた「マイクロ波」や「超音波」による攻撃が関与している可能性は「きわめて低い」と判断していることだ。
この報告書は、アメリカ政府によって委託された、独立科学諮問グループ「ジェイソン(JASON)」が作成した。
ジェイソンはアメリカのトップクラスの物理学者など、科学者約60人で構成。冷戦時代の国家安全保障など、機密性のある科学技術に関して調査を手がけてきた。
報告書の内容はこれまで機密扱いとされ、内容が公開されることはなかった。
略
「マイクロ波(高周波エネルギー)」による攻撃説は、全アメリカ科学アカデミーが2020年12月に報告書を出したことから有力視されてきた。
冷戦時代、当時のソ連(現ロシア)がマイクロ波を使った兵器を開発していた時期があるとして、ロシアによる攻撃説も浮上した。
しかし、アメリカ軍もすでに開発しているマイクロ波による攻撃機器は、装置の規模がトラックのように大きい。ハバナ症候群と呼ばれる怪現象は2017年以後、中国、アメリカの首都ワシントン、台湾、ロシア、ポーランド、イギリス、キルギスタン、ウズベキスタン、インド、ウィーン、ジョージア、オーストラリア、ドイツ、コロンビアなど世界各地で、米国の外交官や軍事関係者、CIA職員の間でみられるようになり、その数は200件に及ぶ。マイクロ波の攻撃機器をこうした場所に設置するのは無理がある。
略
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20)ハバナ症候群 Yahooニュース/BBCニュース 2022年2月
https://news.yahoo.co.jp/articles/4890e4ff71a0f6f60629b8587444b1781cdf6182
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ハバナ症候群、「電磁波」が原因か米専門家委が報告
2022/2/3
アメリカの情報機関の専門家委員会は2日、多くの米外交官が見舞われている「ハバナ症候群」の一部症例につい
て、電磁波によって「説得力のある説明」がつくと発表した。
同症候群をめぐっては、何らかの機器や精神的なものが関係している可能性について、議論が巻き起こっている。
専門家委員会は今回、一連の症状は「本物で否定しがたい」ものだとした上で、外部要因によって引き起こされた可能性があると指摘した。
略
委員会は、ハバナ症候群に特有の4つの「中核的特徴」を特定。
その中には、特定の方向、あるいは場所から何かがやって来るような感覚や、圧力を感じたというものもある。
また、症状の原因として信号音、化学的・生物的薬剤、電離放射線、自然的・環境的要因、電波や電磁波の5項目を仮定し、報告された症状を引き起こすような隠された機器がないかを調べた。
略
その上で、中核的特徴について、無線周波数帯の電磁波で「説得力のある説明」ができると指摘。ただし、情報には欠落した部分が残っていると認めている。
略
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21)ハバナ症候群 毎日新聞2023年3月
https://mainichi.jp/articles/20230302/k00/00m/030/029000c
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外交官ら発症のハバナ症候群「外国の攻撃の可能性低い」 米情報機関
毎日新聞
2023/3/2
米国家情報長官室は1日、世界各地の米大使館で働く外交官らが原因不明の健康被害「ハバナ症候群」を訴えた問題で「米情報機関の大半が外国の敵対勢力による攻撃の可能性は低いと結論づけた」と発表した。
略
****************
22)ハバナ症候群アメリカ国立衛生研究所2024年3月報告
記:2024−11−25
米国立衛生研究所(NIH)は2024年3月18日付で、いわゆる「ハバナ症候群」についての研究結果を2報の論文として発表しました。
この報道発表には、以前指摘された「指向性パルス化高周波(RF)エネルギ」についての言及はなかった。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-studies-find-severe-symptoms-havana-syndrome-no-evidence-mri-detectable-brain-injury-or-biological-abnormalities にあった情報
******************
Monday, March 18, 2024
NIH studies find severe symptoms of
“Havana Syndrome,” but no evidence of MRI-detectable brain injury or biological
abnormalities
NIHの研究では「ハバナ症候群」の重篤な症状が見つかっているが、MRIで検出可能な脳損傷や生物学的異常の証拠はない
Compared to healthy volunteers,
affected U.S. government personnel did not exhibit differences that would
explain symptoms.
健康なボランティアと比較して、影響を受けた米国政府職員は、症状を説明するような違いを示さなかった。
Using advanced imaging techniques and
in-depth clinical assessments, a research team at the National Institutes of
Health (NIH) found no significant evidence of MRI-detectable brain injury, nor
differences in most clinical measures compared to controls, among a group of
federal employees who experienced anomalous health incidents (AHIs).
国立衛生研究所(NIH)の研究チームは、高度な画像診断技術と詳細な臨床評価を用いて、異常な健康事故(AHI)を経験した連邦職員のグループ間で、MRIで検出可能な脳損傷の有意な証拠は見つからなかったし、対照群と比較してほとんどの臨床指標に差も見つからなかった。
These incidents, including hearing
noise and experiencing head pressure followed by headache, dizziness, cognitive
dysfunction and other symptoms, have been described in the news media as
“Havana Syndrome” since U.S. government personnel stationed in Havana first
reported the incidents.
これらの事件は、物音が聞こえたり、頭が圧迫されたり、頭痛、めまい、認知機能障害などの症状が出たりするなど、ハバナに駐留する米国政府職員が最初に事件を報告して以来、ニュースメディアでは「ハバナ症候群」と表現されてきました。
(略)
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以下はWikipediaにあった上記論文の概要
*******************
2024年3月、アメリカ国立衛生研究所は、ハバナ症候群の症状を訴える人々を評価した2つの医学研究をJAMAに発表し、脳損傷、血液バイオマーカーの異常などの証拠は見つからなかった。
最初の研究では、ハバナ症候群の影響を受けたと主張する被験者の脳神経を核磁気共鳴画像法(MRI)を用いて検査したが、脳損傷の兆候は認められなかった。
報告書は「この探索的神経画像研究では、ハバナ症候群を報告した被験者とマッチさせた対照被験者との間で、脳の構造や機能に関する画像測定に有意な差はなかった。
これらの所見は、被験者の症状の原因が、MRIで特定可能な脳の傷害とは関連しない可能性を示唆している」と結論付けた。
2つ目の研究では、身体能力と血液検査を調べたが、ハバナ症候群発症者と対照群との間に有意差は認められなかった。
この研究では、ハバナ症候群の被害者であると主張する86人の被験者と、職業が一致する30人の対照群を比較した。
健康状態に異常があった86人のうち、24人がキューバ出身者、6人が中国出身者、17人がウィーン出身者、9人が米国周辺出身者、30人がその他の地域の出身者であった。
研究の結論は、「聴覚、前庭、認知機能、視覚機能、血液バイオマーカーのほとんどのテストにおいて、グループ間に有意差はなかった。
ハバナ症候群を報告した人とマッチさせた対照群との間には、臨床的、研究的、バイオマーカーの測定において、自己報告や客観的な不均衡の測定、疲労、心的外傷後ストレス、うつ病の症状、一部の機能的神経障害の発症を除いては、ほとんどの項目で有意差はなかった。
**********************
2019−5−27
R.ベッカー著「Invisible Warfare 目に見えない戦争」に以下の記述がある。
『1960年代にフレイはまた心臓自体が出す鼓動にマイクロウェイブのパルスの割合を同調させて、隔離されたカエルの心臓を早めたり遅くしたり止めたりできた。同様の結果が生きているカエルで得られた。
これは人間の胸を貫く光線で心臓麻痺を引き起こすことが技術的にできることを指摘するものである。』
この記述を受けて、ヒトにマイクロ波を照射し、その対象者の心臓を「バクバク」させたりすることが可能ではないかという、そうしたマイクロ波の照射を受けているので、自分の心臓の鼓動が他者によって制御されていると感じている・・・・という論がある。
そこで、この1960年代のフレイのカエルの実験を調査してみた。
「フレイ カエル」「AH.Frey Frog
Microwave」といった検索用語でネットを調べてみた。
Pubmedといった学術論文DBでも探してみた。
1960年代の研究ということで、必ずしも電子化されてはいないためか、なかなか当該の研究論文にはいきつかない。
なんとか見つけたのは、以下の論文である。
Pulsed modulated UHF energy illumination of the hear associated with change in
hear rate
Life Sci 1968 7. P505-512
この論文は有料でダウンロードできた。
この論文を読むと、以下のことが判った。
・カエルの心臓を取り出す。取り出した心臓は、徐々に鼓動が遅くなるが、20分間は安定して鼓動を継続してくれる。
・取り出した心臓の心電図をとる。
・電磁波はパルス幅10μ秒とし、1回/1秒、印可する。平均電力は0.6μW/cm2であるが、ピーク値は60mW/cm2と大きい、これはピーク電界強度500V/mに相当する。
・パルス電波を心電図のP波に同期させて、心臓に印加・照射する。
・この実験で、カエルの心臓の心拍数は増加した。
という結果である。
これから言えることは、かなり強烈なパルス電波を心臓に照射することによって、心臓ペースメーカーと同じような働きができたのではないかと思われる。
パルス電波は、心臓の動きに合わせて、タイミングを合わせて照射することで、心拍数を増加させたりできる。
言い換えると心電図をとりながら、心臓の動きに合わせて(同期させて)パルス電波を照射すれば、心臓の鼓動が変化する。
テクノロジー犯罪で、対象者にパルス電波を照射し、心拍に影響を与えようと思っても、対象者の心臓の動きが判らないと、パルス電波の出すタイミングを合わせることはできない。
よって、このフレイのカエルの心拍影響の実験レポートで、テクノロジー犯罪の論拠とすることは困難と思われる。
追記:*Freyの1968年研究に引き続く1986年の研究
記;2019-11-25
Freyは、1968年にカエルから心臓を取り出して実験を行ったことを論文にしている。
以下は、カエルそのものに、マイクロ波を照射して、1968年の研究と同じことが起こるかを実験した結果の論文である。
掲載誌:Journal of Bioelectricity 5(2), 201-210 (1986)
タイトル:Modification of Heart Function with Low Intensity
Electromagnetic Energy
研究者:A. Frey
Abstract: 概要
Three groups of frogs were exposed to pulsed modulated radio frequency
electromagnetic (EM) energy.
3群のカエルにパルス性無線周波数電磁波を照射した。
One group was subjected to alternating ten-minute periods of energy exposure
and sham exposure, with the exposure pulses synchronized with the rise of the
R-wave.
第1群は、疑似曝露と、R波に同期したパルス電磁波を10分間ごとに繰り返す曝露群とした。
A second group was subjected to alternating ten-minute periods of energy
exposed and sham exposure, with the exposure pulses synchronized with the
T-wave.
第2群は、疑似曝露と、T波に同期したパルス電磁波を10分間ごとに繰り返す曝露群とした。
The third group was sham-exposed control.
第3群は疑似曝露群である。
The data Indicated that rate of change of beat is influenced by exposure to EM
energy at incident average power density of 3 micro-watts/cm2.
データ(結果)は、平均電力密度3μW/cm2の電磁界照射によって、カエルの心拍の変化に影響が表れたことを示している。
Synchronization of the energy pulses with the phase of the cardiac cycle is of
consequence.
カエルの心臓の心拍にパルスエネルギーを同期させることが重要である。
BEMSJ注:
この論文では、生きたカエルまるまるにマイクロ波を照射し、心拍数の変化を観察している。
ただし、カエルの心電図をとり、カエルの心拍に合わせてパルス電波を照射していることにはかわりはない。
記:2020−1−9
以下の情報にある様に、デルガドの牛の行動の制御は、電波による直接脳の制御ではなく、あくまでも脳に埋め込まれた電極にリモコンで電気刺激を発生させることによるものである。
*Wikipediaの「エレクトロニック・ハラスメント」にあった情報
*******************
エレクトロニック・ハラスメントと誤解される技術や実験
電波で大人しくなる闘牛と闘牛士 - ニューヨーク・タイムズで報道された、ホセ・デルガド氏により、闘牛士が電波を牛に送信すると攻撃的で無くなるという実験が行われた。
この実験により「電波で脳を制御し、性格を操作できる」と認知されたが誤解である。
電波はラジコンの技術であり、牛の脳の表面に付けられた受信機で電気信号に変換され、脳に埋め込んだ電極を刺激しているだけである。
*****************************
*日経サイエンス 2006年2月号に以下の記事がある。
**************************
脳にチップを初めて埋めた男 ホセ・デルガドの早すぎた挑戦
J. ホーガン(スティーブンス技術研究所)
1970年代初め,エール大学の生理学教室の教授,デルガド(Jose Manuel Rodriguez
Delgado)は世界で最も話題となり,かつ論争を巻き起こす神経科学者の1人だった。
1970年,New York Times Magazine誌は,巻頭特集で「自分自身の精神を操作する“精神市民社会”の先駆者」としてデルガドを称賛した。
しかしその記事は,エール大学の同僚が彼の研究に「恐るべき可能性」を感じているとも付け加えていた。
デルガドは脳に埋め込むチップを開発した。
信号を受信し,ニューロンへ伝達することで精神を操作する電子装置だ。
『電子頭脳人間』から『マトリックス』に至るSF映画の中では小道具にすぎなかった脳チップは,今やてんかん,パーキンソン病,麻痺,失明といった病気の治療に試されている。
しかしデルガドは数十年も前に,いくつかの点ではるかに画期的な実験を行っていた。
「スティモシーバー」と呼ぶ無線装置付きの電極をネコやサル,チンパンジー,テナガザル,ウシ,ヒトにまで埋め込み,ボタン1つで心身をコントロールできることを示した。
だが,デルガドがスペインに移った1974年以降,米国での名声は消え,市民だけでなく他の科学者からも忘れ去られ,論文の引用リストからも消えた。
彼は審査付き論文誌に500本以上の研究論文を書き,1969年には本も著したが,これらが現在の研究者に引用されることはめったにない。
実際,初期の研究をよく知る者は,彼は死んだものと思い込んでいる。
しかしデルガドは健在で,最近妻のキャロライン(Caroline)とともにスペインからカリフォルニア州サンディエゴへ移り住んだ。
脳の特定部位を刺激することでさまざまな病気を治療する試みについて,独自の見解を持ち続けている。
***************************
*New York Times, May 17, 1965, pages 1, 20 にある情報
猛牛の前にリモコン発信機を持って立つデルガド
*デルガドが作成した脳への刺激の電極
http://www.biotele.com/Delgado.htmにあった情報の一部引用
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The Forgotten Era of BRAINCHIPS
By John Horgan
He implanted radio-equipped electrode arrays, which he called “stimoceivers,” in cats, monkeys, chimpanzees, gibbons, bulls and even humans, and
he showed that he could control subjects’ minds and
bodies with the push of a button.
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デルガドは、サル、チンパンジー、牛、そして人にさえもこの電極を脳に埋め込んで、電気刺激による脳機能の制御の実験を行った。
記:2020−6−2
マイクロ波可聴効果(フレイ効果)で音声が伝達できるかの実験に関する情報がネット上にあった。
1)小池誠のブログ2017年末にあった計画
**********一部引用 ***************
来年の展望
2017/12/25(月) 午後 7:54
従来、マイクロ波聴覚効果やそれを応用したマイクロ波通信について理論面の研究をしていましたが、今後は研究の方向性として、理論から実践に発展させていきます。
最初の段階として、マイクロ波に関連した研究設備を整備する準備をしています。
例えば、スペクトルアナライザを購入しただけでは、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信は検出できないのですが、あの計測機器を購入して、このようなデータ処理をすると、なんとかなるのかな、というような展望はあるわけです。
別個の方向性としては、マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信を再現するという方向性の研究も選択肢になります。
更に別個の方向性としては、被害者から被害を減らしたいという要望があります。
何れの方向性であっても、それなりの研究設備が必要になりますし、また、私ひとりで研究するのでなく、研究に協力してくれる人員が必要になります。
そこで、研究設備や研究の協力者をどうしようか、ということになるのですが、最近はそのあたりを進めています。
明日、研究設備が即座に揃うというものでもないし、来週、研究設備がそろうというものでもないのですが、来年中に研究設備を揃えるべく、あれやこれや準備をしています。
研究設備が揃った後、ようやく研究が理論から実践に移行します。
**************************
このブログから本日(2020-6-2)で2年半経過した。
この実験計画はどうなったのでしょうか?
小池誠のブログには、その後の実験計画に関する記述は見当たりません。
小池誠は様々な方面の研究会で多数の口演を行っているので、共同研究を行おうと言う研究者が見つかっても良いはずですが・・・・・・
2)テクノロジー情報and勉強会のブログにあった実験結果
https://ameblo.jp/benkyokai1/entry-12574569824.html
*********一部引用**********
実験結果の一例
2020-02-12 10:39:05
参考までに・・・
一昨年の実験では被験者になって頂いた方の一部に頭部で「マイクロ波聴覚効果」を強制的に引き起こす検証を行いました。
結果は、マイクロ波聴覚効果は・・・
確かに聞かせることは可能ですが、
情報の伝達(=言葉や思考などのテクノロジー被害と同様の伝達)を行うには向いていないことが判明致しました。
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上記の引用の実験条件などの詳細は不祥であるが、少なくとも、このページでBEMSJが説明してきた「マイクロ波可聴効果で、音(コンコン、カリカリ)は伝わるが、音声(意味ある言葉)の伝送は不可能に近い」と、略一致する結果である。
記:2020−1−2
以下はWikipediaの「ボイス・ツウ・スカル(Voice
2K)」の項にあった内容です。2012年1月2日のログ。
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中国国内の動向と報道
江西省に住む男性が、2008年以降から毎日24時間マイクロ波聴覚効果技術による脳内音声送信があるとし、北京市の中央政府に陳情活動を行った。
この男性が脳内音声を自覚した事は、2008年当時に江西省武寧県公安局(警察署)の邱国華局長の腐敗問題を地元の規律検査委員会へ通報した経緯にあり「中国当局のV2Kシステムは移動通信網ネットワークが構築されていて、飛行機や地下鉄に乗っている時も常に遠隔操作でマイクロ波照射され脳内音声を送られる」と主張している。
2019年、この男性に対し公安部(省)陳情窓口担当者は「全国の県レベルの警察機関は、人間の脳の観察と思考を盗聴する設備は配置され、マイクロ波を対象者に照射し脳内音声送信が可能な監視体制にある」と返答、中国国防報による軍事目的のエレクトロニック・ハラスメントに関する記事の転載を中国国営メディアが報じた[35]。
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BEMSJのコメント:
さて、マイクロ波照射を受けているとすれば、如何にして飛行機に乗った被害者に向けてマイクロ波を照射するのであろうか?
飛行機はアルミなどの金属で外形が作られている、仮に小さな窓があるとしても。外部からのマイクロ波はアルミの筐体でシールドされる。また高速で移動している飛行機に、仮に人工衛星からマイクロ波を発射するとしても、人工衛星と飛行機の距離を考えると、人工衛星からマイクロ波可聴効果が発生するような強烈なマイクロ波の発射はできそうもない。
地下鉄に乗るということは、地下には上空からのマイクロ波は地面で減衰してしまい、届かない。
こうしたことを考えると、少なくとも「飛行機や地下鉄に乗車時もマイクロ波可聴効果を利用したマイクロ波攻撃を受けている」とは、考えられない。
記:2020−1−2
1)以下はWikipediaの「ボイス・ツウ・スカル(Voice
2K)」の項にあった内容です。2012年1月2日のログ。
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アメリカ合衆国内の裁判
2013年8月、ペンシルベニア州ピッツバーグ住民のフレデリック・バンクスは、米国連邦政府が主導する"ボイス・トゥ・スカル" V2Kマイクロ波兵器を使用した攻撃の標的とされた米国人TI(ターゲット・インディビジュアル)数千人の被害者の一人であると訴え、「不明な数程の連邦裁判官と合衆国の隠密政府機関」および当時の米国検事総長エリック・ホルダー含むその他の司法長官に対し、連邦政府へV2Kプログラム実行に対する停止命令の要求と、総額6億5000万ドルの補償を求める民事事訴訟を起こした。
バンクス原告は、過去にノースイーストオハイオ矯正センター(N.E.O.C.C.)に収監された経緯を不当とし、政府に対し訴訟を繰り返した事がマイクロ波兵器による攻撃の標的にされた理由と主張した。
ペンシルベニア州中部地区連邦地方裁判所の主席裁判官クリストファー・C・コナーは、バンクス原告の主張を「まったく信じられないほど妄想的」とし棄却。原告が行った当件訴訟に関連する活動従事を禁止する法的措置を下した[26][27][28]。
*********************
2)ペンシベニアでの裁判の判決文を見ると
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裁判番号:CIVIL ACTION NO. 1:13-CV-2095
UNITED STATES DISTRICT COURT FOR THE MIDDLE DISTRICT OF PENNSYLVANIA アメリカ連邦地裁 ペンシルベニア中部支部
原告:Banks v. an Unknown No. of Fed. Judges(被告)
決定:Decided Sep 23, 2013
裁判官:CHRISTOPHER C. CONNER
The Court finds that Banks's allegations that defendants are using a technology
known as "Voice to Skull" to harass him are
factually frivolous because they are wholly incredible and delusional.
Thus, the complaint will be dismissed.
裁判所は、彼を困らせるために被告がボイス・トゥ・スカルとして知られている技術を使っているというバンクスの主張は、実際はばかげたことである、なぜならばそれらは全く信用できないし、妄想的であることを見出した。
よって、彼の申請は拒絶する。
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3)この裁判に関しては、以下のオハイオでの判決もある。
この裁判の記録を見ると 以下のことが判る。
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Filed:
10/02/13 記録:2013年2月10日
UNITED STATES DISTRICT COURT NORTHERN DISTRICT OF OHIO
アメリカ連邦裁判所 オハイオ北地方裁判所
裁判番号:CASE NO. 1:13 CV 1763
Plaintiff, 原告FREDERICK BANKS,
Defendants.被告 UNKNOWN
NAMED FEDERAL JUDGES, et al 氏名不詳の連邦裁判官ら
He quotes a definition provided by the Federation of American Scientists (FAS)
to describe V2K as a nonlethal weapon “which includes
(1) a neuro-electron-magnetic device which uses microwave transmission of sound
into the skull of person or animals by way of pulse-modulated microwave
radiation; and (2) a silent sound device which can transmit sound into the
skull of [a] person or animals.” (Doc. No. 1.)
彼(原告)は、非殺戮兵器としてのV2Kは、アメリカ科学者連盟FASが記述している次のことを定義として引用して、1)パルス性マイクロ波電磁界放射方式で、人もしくは動物の頭内に音声を伝送するためにマイクロ波伝送を使う神経電子磁気装置、2)動物もしくは人の頭内に音声を伝送できる無音声装置、であると。
Conclusion:
Based on the foregoing, Mr. Banks’s Motion to Proceed In Forma Pauperis (Doc. No. 2) is granted and the
Complaint is dismissed pursuant to 28 U.S.C. §1915(e).
結論;
前述の彼の記述に基づいて、バンクス氏の貧者が裁判費用を支払うことなく裁判を提訴できる権利の申し立ては裁可され、そして、条項28 U.S.C. §1915(e).により彼の訴えは拒絶される。
裁判官:CHRISTOPHER A. BOYKO
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ということで、2013年のアメリカの裁判で、マイクロ波可聴効果によるハラスメント被害の申告は認められなかった。
記:2022−12−16
以下は耳にきこえないがマイクに録音できる超音波帯域の磁界を発生させて、スマホの音声入力による機能を乗っ取るという手法に関する情報で、マインドコントロールとは異なる。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2210/31/news050.htmlにあった情報
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“ワイヤレス充電器”周辺のスマホをハッキング 聞き取れない音声攻撃で操作
Innovative Tech
2022年10月31日
中国のThe Hong Kong Polytechnic Universityの研究チームが発表した論文「Inducing wireless chargers to voice out」は、ワイヤレス充電器の近く(充電中含む)のスマートフォンを音声攻撃する研究報告だ。電磁干渉によって、聞こえない音声コマンドをスマートフォンのマイクに注入して操作する。
音声アシスタントの普及に伴い、スマートフォンの内蔵マイクを使った音声コマンド攻撃が新たな弱点となっている。スマートフォンの近くのスピーカから「Hey Siri」「Hey Google」「Hi Xiaoai」などの音声コマンドを送り、操作するというものだ。巧妙な音声コマンド攻撃になると、超音波、レーザ、電磁干渉(EMI)など、さまざまな種類の不可聴メディア(人には聞こえない周波数)を介して実行することも実証されている。
対策として、今日のスマートフォン業界は、特に800〜900MHzで動作する3G/4G信号に対して、ファラデ-ケージ(一種の電磁シールド)とEMIフィルターを装備している。だが残念ながら、最近の研究では、磁界はまだファラデーケージを貫通することが示されている。
今回はこの脆弱性を利用し、ワイヤレス充電器を介した音声コマンド攻撃を検証する。ワイヤレス充電器を通して電磁干渉を発生させ、あたかも物理的な音から録音したかのように聞こえない音声コマンドをマイクに注入する。
実行するには、マイクと充電器の間にある約80kHzの周波数ギャップを埋めなければならない。具体的には、マイクは22kHz以下の音声しか録音しないのに対して、ワイヤレス充電器は100kHzから200kHzの磁界を発生させる。
この課題をクリアするために、ParasiteAttackという新しい攻撃を提案する。まず、Parasite Labelと呼ばれる小型で薄い電池不要の機器をワイヤレス充電器に装着しなければならない。
Parasite Labelは、内側のRXコイルと複数の外側のTXコイルで構成されている。Parasite Labelは内側のRXコイルで下部のワイヤレス充電器から電力を盗み、TXコイルの1つを駆動して音声周波数の磁気ファイルを生成し、磁気誘導音を発生させるというものである。
(略)
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以下は一般的なマインドコントロールに関する情報
記;2019−6−1
以下の研究がある。
掲載誌:Psychopathology, 39(2), 87-91. (2006)
研究者:Bell V, Maiden C,Munoz-Solomando A, Reddy V.
タイトル:“Milind control”
experiences on the internet: implications for the psychiatric diagnosis of
delusions.
インターネットに見るマインドコントロールの経験:妄想の精神医学的診断の本質
・イギリスの大学の研究
Abstract 概要 概要が3部に・分かれていて判りやすい。
Background:背景
The DSM criteria for a delusion indicate that it should not include any beliefs
held by a person’s “culture or
subculture”.
妄想のDSM判定は、ヒトの文化もしくはサブカルチャによって維持される如何なる確信を含むべきべきではないことを示している。
The internet has many examples of people reporting “Mind
Control Experiences” (MCEs) on self-published web
pages, many of which suggest a community based around such beliefs and
experiences.
インターネットでは自ら公開したWEB頁で「マインドコントロールを経験(MCE)」したと報告する人々の多くのサンプルが見られる。
It was hypothesized that some of these reports are likely to reflect delusional
beliefs and the hyperlinks between web reports were likely to show evidence of
social structure, demonstrating the “culture or
subculture” exemption to be increasingly redundant in
light of new technology.
これらのサンプルのいくつかは妄想の確信を反映しているように見え、そしてWEB頁報告のハイパーリンクは社会構造・新技術の光において増加する余剰分に対して文化またはサブカルチャ的除外を説明している、という仮説がある。
Sampling and Methods: 抽出と方法
Texts from web sites reporting MCEs (n = 10), experience of cancer (n = 10),
depression (n = 10) and being stalked (n = 10) were identified, and were
blind-rated by three independent psychiatrists for the presence of delusions.
WEBサイトから10件のMCE経験、10件の癌経験、10件の憂うつと10件の病気の伝染の文章を抽出し、妄想の有無を3人の独立した精神病医学者によって盲検法で判定した。
Hyperlinks from web sites reporting MCEs were used to create a network
structure; this was compared with a size-matched, randomly generated network
and known social networks from the literature using social network analysis.
MCEを報告しているWEBサイトのハイパーリンクはネットワーク網を構築するために用いられており、これはサイズを調整した無作為に作られたネットワークと、社会ネットワーク解析に用いられる文献の既知の社会ネットワークと比較された。
Conclusions: 結論
The
sampled web-published accounts of MCEs are highly likely to be influenced by
delusional beliefs.
抽出したMCEのWEB公開アカウントは、妄想確信によって高度に影響を受けているとみられる。
Social network analysis suggests there is significant evidence of an online
community based around these beliefs.
社会ネットワーク解析の結果は、これら確信に基づくネットワーク上の社会が存在することを、有意な確証をもって示している。
The fact that individuals can form a community based on the content of a
potentially delusional belief present a paradox for the DSM diagnostic criteria
for a delusion, and suggests the need to revise and revisit the original
operational definition in the light of these new technological developments.
個人個人が可能性のある盲目的な革新の内容に基づくコミュニティを形成することができるという事実は、妄想のDSM診断基準の為の矛盾を呈し、新しい技術の開発の光の中で、オリジナルな利用されている定義の改定と見直しの必要性を、示唆している。
BEMSJ注:非常に難解な論文です。
上記は仮訳です。関心のある方は、原著原文を読んでください。
記:2021−7−17
ロバート・ベッカー(Robert O.Becker)著Body Electric(生体電気)”p317〜p326 (1985年発) 一部引用して紹介する。
ソビエトは電磁波汚染の危険を学ぶことにおいては先達であった。そして私たちが見てきたように、彼らは明かに悪意でその危険を利用した最初であった。しかしながら潜在的兵器としての領域はモスクワ・シグナルの限度をはるかに越えて広がっている。そしてアメリカ人も長い間それを積極的に研究してきたのである。次の電磁波放射効果のほとんど全が、個人に対しても、群集や軍全体に対しても、規模を拡大縮小して使用できるのである。
電磁パルスは核爆発で生ずる瞬間で強力な電磁エネルギの急上昇を示す言葉である。それは1960年代初期に発見された。地上数千マイルでの爆発で発せられる電磁パルスは大陸の全体の電気システムを破壊するであろう。
パルス変調したマイクロ波のビームは血液脳関門の浸透性を増すというアレン・フレイの発見は、薬物、細菌、毒物の効果を上昇させる補助兵器に変えることができる。
<BEMSJ注;脳血液関門の影響に関しては、影響ありと影響なしの研究があり、どちらかといえば、影響はないとされる。>
ロス・アディによって発見されたカルシウム流出窓は脳全体の機能を阻害するために使われることができる。
<BEMSJ注:カルシウム流出は、試験管に取り出した細胞にマイクロ波を曝露させた時、細胞の中と外のカルシウム濃度差が変わるというもので、神経伝達に影響するかもしれないという説である。 他の研究では否定されたりしており、確定した知見ではない。>
1960年代初期に、フレイは、300から3,000メガワットのマイクロウェイブがある特別な割合にパルス化されたとき、人間はたとえ耳の不自由な人でもそれを聞くことができることを発見した。そのビームは正確な周波数とパルスの割合によってドーンと鳴ったり、シューという音であったり、カチッと鳴ったり、ブンブンうなったりと様々に聞こえ、音は頭の後ろから来るように聞こえた。
<BEMSJ注:これはマイクロ波可聴効果といわれるもの、脳にカチカチといった音は発生させることはできるが、意味のある言葉の伝送は困難とされる。
電磁放射で人を傷付けたり殺したりすることに加えて、人の行動をコントロールするいくつかの方法がある。ロス・アディと彼の同僚は様々な方法で変調されたマイクロ波が脳のそれぞれの部分で生じる特別な電気的パターンに影響を与えることができることを示してきた
CIAは遅くとも1960年代初期には電磁波マインドコントロール研究に資金を拠出していた。
1970年代中頃から、矛盾し変則した気象パターンに起因する、洪水、旱魃、それに付随する飢餓の著しい増加があった。それは電磁波汚染に一部原因するものと思われ、それは慎重であろうとなかろうと、ソビエトのウッドペッカーによって高められているのである。
BEMSJのコメント
ベッカーは、様々な研究や情報から、電磁波による攻撃の可能性は説いているが、明白な論拠にはなっていない。
記:2019−6−7
日本神経化学会第11回(2018年)大会に若手研究者育成セミナーにあった講演から
講演タイトル:幻聴・幻覚はどうして起きるのか?
講演者:那波宏之 (所属:新潟大学脳研究所)
抄録:
統合失調症患者は、幻聴や幻覚を本当の知覚として、一次聴覚野や一次視覚野活動として認知している。
それゆえ、本人にとって外部聴覚刺激や視覚刺激と区別できるはずもない。
現在でも複数音源での言語識別認知はスパコンを用いたAIでも再現できていない。
そもそも満員電車での会話では、相手の文脈、記憶、音調、口読みなど複数の情報から、1次元の音情報を、分離、同時解釈するといった神業が脳内で実行されている。だから言語認知は単なる音声知覚ではなく、複数の知覚情報統合と脳内言語の情報トップダウン処理の両者で実行されている。
現在では倫理的に認められていないが、昔、心理学研究の一環として感覚遮断という実験が多数実施されている。
37度の真っ暗な防音室で数日、生活する大学生の楽なバイトのはずであったが、約半数の参加者が5日、激しい幻聴、幻覚を体験することとなる。
つまり、五感というボトムアップ情報がなくなると、ヒトはトップダウン脳内情報を誤って知覚・認知してしまうことになるのである。
つまり、正常者も統合失調患者も、程度の差はあるものの、このトップダウン脳内情報処理というある種の「幻聴」「幻覚」に基づいて、現実の認知が起きている。
参加者には、健常者の知覚認知がどれほどトップダウン情報に影響を受けているかを体感してもらい、幻聴や幻覚の本態についての議論を深めたい。
記;2019−12−29
以下の報告がある。
一部を引用する。
***********************
掲載誌:精神医学・45(9):1002-1003、2003
タイトル:電波による身体被影響体験が共有された1夫婦例
研究者:杉山 通
本稿では電波による身体被影響体験などが共有された1夫婦例を報告し、異常体験反応としての共有精神病について簡単に触れる。
X−3年1月頃、「皮膚がパリパリと荒れる、舌がしびれる」という訴えが聞かれ、自宅にひきこもるようになった。
同年10月頃から「電磁波や電気がピリピリ来る、近隣の窓が閉じると体にピリッと感じる」と言って、アンテナにビニールを巻いたり、電力会社に問い合わせたりするようになった。
妻はまともに取り合わず、口論になることもあった。
その際妻も軽いしびれやふらつきを自覚したという。
また、会う人皆に避けられると感じ、寝ても背中からビリビリしてくると言って脅えるようになった。
隣家がエアコンをつけたりすると、夫が体に電気の走る感じを受け、妻も「今なった」と同調した。
電化製品をすべて買い換えたけれども、変化はなかった。
X年7月、長女が夫婦宅を訪ねたところ、電気を使えず食事もできなくなっていたため夫婦ともにA病院精神科を受診した。
妻は「家の中に電流が張りめぐらされていて体がしびれる、近隣にも狙われている。トイレから声がする」と述べ、電波による身体被影響体験、被害関係妄想、幻聴などが認められた。
夫も「体がしびれる、家全体に漏電していると思う」などと雄弁に訴え、同様の身体被影響体験、被害関係妄想がみられた。同日から妻は入院、夫は外来通院を開始した。
その後の経過:妻は、ハロペリドール3mgなどの内服により順調に回復し、約2か月で退院した。
要素幻聴(鍋をたたくような音や機械音など)が残存したが発症後約6か月でそれもなくなった。
入院当初、夫が「病院では何も感じないから心配いらない」と妻を説得する一方、「やっとわかってもらえた」と漏らしたのが印象的である。
現在ハロペリドール1.5mgを維持投薬中であり、日常生活には支障がない。
夫は、リスペリドン少量の内服により、病識には欠けるものの症状を訴えることが徐々に少なくなっている。
日常生活にはおおむね支障がない。
************************
この報告は、「近隣にも狙われている。トイレから声がする」ということなどから、電磁波による影響を受けているといった患者を、薬物などで治療した例と言える。
2020−11−6
1)以下の情報がメーリングで流れてきた。
「銀歯がラジオを受信」テレビでとりあげられる
日本テレビ系のバラエティー番組「THE突破ファイル」で2020年10月29日に、銀歯でラジオを受信するという話題が取り上げられました。
幻聴に悩まされた女性が、実は銀歯で受信したラジオの声を聞いていたというもので、事実をもとに作ったドラマ仕立てとなっているようです。
歯科治療が人体の電磁波の感受性に大きな影響を及ぼす事例と言えるのではないかと思います。
2)ネット上で公開されていた番組を見た。
以下は当該の番組の一部、スクリーンショットから
これはAMラジオ放送の送信アンテナ
3)BEMSJのコメント
銀歯がラジオ放送の受信アンテナになる・・・・という話はネットではあります。
銀歯が仮に受信アンテナになったとすれば、そしてこの事例のようにAMラジオ放送の電波を受けて銀歯がラジオ受信アンテナとなった。そして銀歯の削除で幻聴がなくなったとすれば、この女性が金属性のものを口に含んだだけで、幻聴が再発しなければなりません。
金属製スプーンは銀歯より大きいので、この事例では、より強くもしくは同程度にAMラジオを受診することになるでしょう。缶コーヒーも飲めなくなります。
ということで、この事例が本当に正しく、銀歯によるラジオ放送受信と幻聴の因果関係を立証しているということには大きな疑問が残ります。
また、この事例では、車に乗っていて、AMラジオ放送電波の強弱と幻聴の発生が関連しています。
車は金属で覆われているので、概してラジオ放送の電波は車内には入りにくく、そのために車外にラジオ放送受信アンテナを取りつけているはずです。
以下は、その例です。
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https://design-wisdom.jp/e0703323953/
車のラジオの電波が入りにくい時は入りにくいのは配線不良によるもの
カーラジオの電波が入りにくい場合、原因が取付け時の配線ミスだったというケースもあります。アンプやアンテナのアースが正しく接続されていなかったり、ネジやナットの締め付け不良、接続カ所についたホコリが原因で、ノイズや感度不良が起こることもあります。
***********************
また、銀歯がラジオ放送の受信アンテナになったとしても、ラジオ放送電波を検波して音声周波数帯域の「音声」に復調する必要があります。
この復調にはダイオードなどの検波器が必要です。
口内にダイオードの機能を持つ何かがあるのでしょうか?
人にはそのようなダイオード機能はありません。
ラジオ放送電波には、マイクロ波可聴効果の様に、直接脳内に音声周波数の振動を起こす能力・機能はありません。
このように、銀歯の削除で幻聴がなくなったのは確かもしれませんが、ラジオ放送との因果関係は極めて疑問と言えます。
4)同じような放送が2003年に日テレで行われていた。
www.asyura2.com/0406/bd37/msg/815.htmlにあった情報
**********************
Re: もしかして歯科の領域の問題かも知れません
追記。
投稿者 juggernaut 日時 2004 年 11 月 10 日
Research Request No.015 「不可思議事件ファイル 悪霊の声が聞こえる」 2003/06/15
報告
ファーイースト・リサーチ社の元に、次のようなメールが届いた。
『誰もいない場所なのに、人の話し声のようなものが聞こえることがあります。自分では霊感など全くないと思っているのですが、これは心霊現象なのでしょうか。』
詳細を調べるため、メールを出してくれた秋田在住の女性の元を尋ねた。
彼女によると、家の近所や車内で、人の話し声のような音が聞こえてくることがあり、他の人といるときでも自分にしか聞こえないため、とても不気味に思っているという。
また、近所でも同じような体験をしたことがある人がいるというのだ。
この現象をさらに探るため、謎の声を聞いたという場所を調査することにした。
まずは女性の自宅近くの道路やその付近を調査したが、周りには民家はもちろん、人の声に聞き間違えるような音を出すものも一切なかった。
結局、この調査では、手がかりのようなものをつかむことはできなかったのだ。
しかし、再度調査を行ったところ、この現象の解明につながるある仮説が浮上してきた。
その仮説を唱える、名古屋工業大学の藤原修博士によると、謎の声を聞いという人達はなんと体がラジオとして働いた可能性があるという。
人間がラジオになるとはどういうことなのか?通常ラジオが電波を受けて音を出すためには、アンテナ、検波器、スピーカの3つの部品が必要となる。果たして、人間の体内にそのような部品に相当するものが存在するのか。
【人間がラジオになる条件@ アンテナ】
藤原博士によれば、強力な電波が届く場所ならばアンテナがなくても、人間の体自体がその電波をキャッチすることがあるという。
再び、現地を調べてみると、女性の家から少し離れたところに、ラジオの電波塔があることが判明した。
そして、この電波塔はNHK第2放送を送信しているものであり、その出力は500kWとかなり高かったのだ。
藤原博士によれば、高出力の電波塔の近くにいれば、人間の体がアンテナ代わりとなり電波を受信する事は起こり得るという。
だが、もちろん電波を受信しただけで音が聞こえるという訳ではない。
それは人間の体に検波器の役目を果たす器官がないからである。
検波器とは、放送局から送られてくる電波から音声信号のみを取り出すためのもので、通常は「ダイオード」と呼ばれ、2種類の金属から出来ている部品が使用されている。
【人間がラジオになる条件A
検波器】
藤原博士によると、歯の詰め物が検波器の役割を果たす可能性があるという。
通常、虫歯の治療で歯を削った場合、削られてできた穴に金属を詰めるか、金属のかぶせ物をするという処置がとられる。
その際、1ヶ所の歯医者で治療すれば、1種類の金属が使用されるのだが、何かの理由で複数の歯医者で治療を受ける場合、異なる種類の金属が使われることがある。
藤原博士によれば、この時、パラジウムとアマルガムという金属を、かぶせ物や詰め物として、それぞれ上下の歯に使用した場合、その接触部分がダイオードと同じ状態になり、ここを電波が通り抜けるとき、音声信号だけが取り出されることがあるというのだ。
【人間がラジオになる条件B
スピーカ】
藤原博士によれば、電波から検出される音声信号はごく微弱なもので、スピーカの様なもので増幅しなければ、それを聞き取ることはほぼ不可能だという。
そして藤原博士によると骨がスピーカの役割を果たすというのだ。
実は普段話している時に聞こえる「自分の声」というのは、空気伝導だけでなく骨伝導、つまり発した声で頭蓋骨が振動し、それにより伝わる声も同時に聞こえているという。
そして、この骨伝導の場合、鼓膜の内側にあって音が「聞こえる」ことを脳に伝える耳小骨という器官にダイレクトに音が伝わるため、空気や鼓膜の振動を通じてでは聞こえないような微少な音も聞こえるというのだ。
つまり@強力な電波が存在するためにアンテナなしで人体が電波を受信できることA歯の金属が検波器の役目を果たすことB頭蓋骨で生じる骨伝導がスピーカの役割を果たすこと、という3つの要因があれば、人間の体がラジオになるという可能性は否定できないのだ。
では、事例の女性の場合はどうなのか?その後の調査で、女性は2軒の歯医者で虫歯の治療を受けていたことが判明した。
そしてその2軒の歯医者にそれぞれ確認したところ、1軒がパラジウム、そしてもう1軒がアマルガムと、別の金属を治療に使っていたことが分かったのである。
我々は藤原博士監修の下、実験を行ったが、その実験でも歯から出る音を感知することに成功した。
しかし藤原博士によれば、唾液の量や、詰め物の磨り減り具合、また顔の向きになどによって、電波の受け方が変わるため、これは偶然が引き起こす現象であり、誰にでも起こるものではないという。
だが、もしも深夜、1人で部屋にいる時に、空耳でもなく、幻聴とも思えない謎の音が聞こえてきたならば、それはあなたの歯が受信したラジオの音である可能性も、否定できないのだ。
http://www.ntv.co.jp/FERC/research/20030615/f015.html<リンク切れ>
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BEMSJ注:この情報によれば、虫歯治療に2種類の金属を使い、それが触れるような場合には、ラジオ受信が可能となるというのが藤原修説である。
5)藤原修説を否定
www.asyura2.com/0406/bd37/msg/824.html にあった情報
4)の続報です。
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Re: もしかして歯科の領域 追記。・・・・・ありがとう御座います。
投稿者 あきみつかよ 日時 2004 年 11 月 10 日
追記ありがとう御座います。
人間の身体は伝導体ですからアンテナに成り得ます。
又口腔内の異種合金が、条件次第では不完全ながらダイオードの働きをすることも考えられます。
問題はここからです。
電波が検波された段階では、まだ電流であり振動<BEMSJ注:機械的振動>ではありません。
骨伝導を介して振動を伝達するためには、身体の何処かに検波されたオーデオ信号を、振動に変える体躯部位がなければなりません。
その部位が見当たらないのです。
振動体が在れば骨伝導は可能ですが、頭蓋骨や顎が振動することは考えられませんので、残るは構造的に歯の振動が考えられるだけです。
しかしここにも問題があります。
微弱な検波信号のエネルギには力がなく振動を起こすことは出来ません。
検波されたオーデオ信号が電気信号のまま聴覚神経に到達して、音声を確認できるのかとの仮説も浮かびますが、昔ラジオを組み立てているときに直接手に触れた検波信号や、増幅過程の信号、更には出力トランス二次側の信号でも音は感じられませんでした。
ところが現実には電波によって音声を認識できるのです。
音声伝達器機は既に商品化され、日本の特許公報からもその概要を知ることが出来ます。
その基本的なことは2台の無線機を使い、指向性の鋭いビーム状の電波を交差させ、交差範囲内に音声認知域を作るのです。
私自身は、この電磁干渉波域内で電波がどの様になっているか皆目見がつきません。
しかし、商品化されていますので口腔内に充填物がなくても、オーデオ信号のすべてを照射された人が聴き取れる仕様になっていることです。
2台の無線機が作るタルティーニ効果を利用していると仕組みの発表が在るのみで、どうして鼓膜を経由しないで音の認知が出来るのか、更なる資料が欲しいところです。
聴覚神経のシナップスに直接作用していると仮説を立てていますが、立証の手立ては在りません。
熟睡中でも跳び起きるチャイムや他の音は、音量があり、高忠実度の歪みのない、音の波形が見えるような眼前の音です。
頭の右でも左でも更に中央でも鳴り、中心で鳴るときは苦痛を伴います。
波形の鋭い衝撃音が一番番苦痛です。
電磁干渉波による被害の状況は昼休み板で一年にわたり継続して掲載しております。
ご覧頂きいろいろ教えて下さい。
今後とも情報をお待ちしております。
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BEMSJ注;
「音声伝達器機は既に商品化され、日本の特許公報からもその概要を知ることが出来ます。その基本的なことは2台の無線機を使い・・・・」とは何か?
詳細を調べる必要があるが、これだけの情報で、詳細が見つかるか???
6)タルティーニ効果
・以下の情報が日本の特許情報ではなく、Wikipediaで見つかった。
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タルティーニの音(差音)
差音(さおん)は、結合音の一種で、周波数の異なる2つの音を同時に鳴らした時に聞こえる、2つの音の周波数の差に等しい周波数の音である。
これは、うなりと同じだが聴覚器官の非直線性によって一つの音として認識されてしまう現象である。
たとえば、440Hzと441Hzの音を鳴らすと、1Hzのうなりが生じる。
とすれば、440Hzと490Hzの音を鳴らすと50Hzのうなりが生じる。
50Hzのうなりは人間には聞き取れないため50Hzの音として聞こえる。
これが差音の正体である。
ゲオルグ・アンドレアス・ゾルゲやジュゼッペ・タルティーニらによって、原理が発見された。
この原理はパイプオルガンに用いられている。非常に低い音を出すためのパイプは巨大なので、代用に倍音のパイプを鳴らすことで擬似的に基音を得るものである。
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どうみてもタルティーニ効果は、無線技術とは無関係のようである。
・日本の特許庁情報DBで「タルティーニ」で検索しても、関連する特許は何もなかった。
・以下の情報がWikipediaにある。
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パラメトリック・スピーカには、大きく分けて2つのタイプが存在する。
ひとつは、2つの超音波の周波数のずれを用いた方法で、一定の周波数を持つ超音波と周波数変調(FM)をかけた超音波を同時に発生させて、超音波の交差する空間に可聴域の音を再生する方法である。
2つの超音波の周波数差のうなりを聞くことができる。
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2つの超音波発信機を使えば、2つの超音波が重なりあう場所では、うなり効果から、音声を聞くことはできる。
*BEMSJの結論
「2台のマイクロ波発信機から放射されたマイクロ波がマイクロ波可聴効果を発生するほどに強ければ、二つのマイクロ波が重なり合う場所で、鼓膜経由ではなく、脳でカリカリと言った音は聞こえるが、意味のある言葉は聞くことは困難」とは言える。
「2台の無線機が作るタルティーニ効果を利用していると仕組みの発表が在るのみで、どうして鼓膜を経由しないで音の認知が出来るのか、更なる資料が欲しいところです。」は正しくなく、
「2台の音声発生器もしくは超音波発生器が作るタルティーニ効果を利用すれば、それらが重なり合う場所でのみ、音声を聴覚(鼓膜)で聞くことができる。」ということの様です。
記:2021−1−15
以下はWikipediaのポケモンショックの項にあった情報
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この事件を参考に、アメリカとロシアが同様のてんかん症状を引き起こさせる光線点滅兵器の開発に着手しているとの記事が、米誌U.S. News and World Report誌の話として1997年12月24日の朝日新聞に掲載された。
アメリカ側は非殺傷兵器としての研究、ロシア側はパソコンのモニタ画面にパカパカを表示させて、利用者を気絶させるコンピュータウイルスの開発ということだった。
2005年2月、ITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)では、問題を受け、勧告「BT.1702: Guidance for the reduction of photosensitive epileptic
seizures caused by television(テレビ映像による光感受性発作を抑えるための指針)」を策定した。
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記;2020−6−28
1)本人のブログから
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/にあった内容
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机の上の空 大沼安史の個人新聞
感謝とご報告
水沢脱出、3か月近く
おかげさまで仙台北郊に避難することができました。
電磁波攻撃はしかし、さらにエスカレートしています。
2012年、仙台で攻撃してきた組織は、わたしを始末したら、小松空港で帰ると「言っていました」。
たぶん敦賀を拠点とした組織です。
その連中が舞い戻ってきたような気がします。
彼らは、私たちが滋賀県にいたころ、東近江市の駅前で、わたしの妻と誤認し、歩道をあるいていた女性を、電磁波攻撃で即死させた(容疑です)連中で す。
「美しい国」はハイテクで暴力的な闇組織が超法規で暗躍する恐ろしい国です。
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2)https://syuusutomemo.fc2.net/blog-entry-406.htmlにあった内容から一部引用
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日記&メモ帳
大沼安史さんが逝く
2020/06/23
尊敬する大沼安史さんが、先日亡くなられました。
集団ストーカー被害者の中には、実際に会ったことは無いけれど、非常に信頼できる心の頼りになる被害者がいます。
被害初期の頃は本当に大沼さんの記事に助けられ、励まされました。
(略)
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3)Wikipediaにも項がある大沼安史
以下はWikipediaの情報です。
一部引用
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⼤沼安史(おおぬま
やすし、1949年2月 -
2020年6月22日)は、日本のフリージャーナリスト。
宮城県仙台市出身。東北大学法学部卒業。
福島原発事故による影響、教育問題、国際問題等を専門とする。
本人のツイッター@BOOgandhiによると、電磁波攻撃を2012年より受けていたことにより体調が悪化、ご遺族の夫人も電磁波被害を受けているという。
(略)
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記:2021−9−21
以下は「安心・安全防犯ボランテイア BARUのブログ」にあった情報、一部引用
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テクノロジー犯罪 自宅周辺の電磁波測定
『安心・安全防犯ボランティア 八王子』
2021-05-26 06:18:19
先日、安心・安全防犯ボランティアメンバーのテクノロジー情報&勉強会代表mmsさんにお手伝いをいただきまして自宅周辺の電磁波測定を行いました。
電磁波が発信されている方向がわかる機器とオシロスコープを接続し計測をいたしました。
(略)
数十カ所測定をいたしました。
測定の結果怪しい鉄塔を発見いたしましたが、それ以外に駅の方向や近くの企業ビル付近など特に高い周波数が検出されました。
我が家に向けて様々な方角から違法な電波が照射されており、当然体調不良は凄くあります。
不思議なのが我が家の隣近所のお宅です。なぜならば、近所のお宅を通過しないと我が家に電磁波を送り、加害者は電磁波による嫌がらせができないからです。
私の身体が感じる周波数で電磁波嫌がらせを行っていると思いますが、間違いなく近隣宅敷地を電磁波が通過してます。
とても危険です。身体に様々な影響を与えます。
近隣の皆様へ・・・このブログをお読みいただきましたらインターネットで、#テクノロジー犯罪
を検索して内容を確認してみてください。
測定後も我が家に対する電磁波嫌がらせは続いております。
(略)
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このブログには、測定した電磁波の周波数も、強さも全く書かれていない。
電磁波攻撃とされる電波を、測定器で測定できているのであれば、その周波数に応じた電波シールド可能なはず。
周波数にもよるが、自宅の電波が到来する方向の窓に電磁波遮断カーテンをつけるだけで
測定器の針の振れが小さくなることも確認できるはずです。
電磁波攻撃とおもわれる電波を遮断した時に、攻撃を受けている方の身体状況が改善されれば、その電磁波で電磁波攻撃を受けている、と判定できるでしょう。
そして、電波のより強くなる方向に向かって、測定を繰り返せば、発信源を突き止めることができるでしょう。
もし、その様にならなかったら、測定で得た電波・電磁波は被害の原因ではないと、判定することになるでしょう。
記:2022−5−5
以下、一部引用
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小型金属で電磁波遮断? メルカリに謎の商品、運営側も把握
2022/4/18(月)
「電磁波対策」「思考盗聴防止」「集団ストーカー対策」などをうたった金属部品の販売がネット上で話題にな
っている。
フリーマーケットアプリ「メルカリ」などには市場価格より高額な値段をつけられた商品が次々と出品され、「メルカリ錬金術」とも呼ばれている。
高値で出品されている商品は、ドーナツ形の板状部品(ワッシャー)やリングのような小型金属だ。
説明を読むと、「ステンレス製」「電磁波を反射、分散させることで攻撃を妨害する」などと書かれ、古いものでは半年以上前から出品されていたほか、一部は購入されていた。
ワッシャーはホームセンターなどでも1枚数円で売られているが、「2枚で2000円」など高額出品が相次ぎ、数万円の値がつけられているものも確認できた。
(略)
東大大学院工学系研究科の中野義昭教授(電気系工学)は「紫外線やX線といった周波数の高い、高量子エネルギの電磁波はがんなど体に害を及ぼすことが分かっていますが、テレビや携帯、ラジオに使われている電磁波(いわゆる電波)は周波数が低く、低エネルギであるため、健康被害を懸念して防ぐ必要はないと考えられます」と話す。
小型金属部品で電波を遮断できるかについては「キーホルダーやペンダントのような小さなサイズの金属でテレビや携帯の電波は遮断できません」と指摘する。
(略)
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