*高周波電磁界に関するコーナ(13:ミツバチの異常が携帯電話の電磁波という説の検証

 

「高周波電磁界に関するコーナ(8)色々な風説と思われる話題を検証します。」に公開していたテーマですが、独立したページに設定しました。

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更新:2013−3−14   最終更新:2020−3−22



1ミツバチの異常が携帯電話の電磁波という説の検証の始まりと、ドイツの研究
2蜜蜂崩壊に関する一般的な情報
3. 東京新聞 2007年5月10日の記事から
Aカーロが唱えた蜜蜂CCDは携帯電話原因説2007
4. 産経新聞 2009年4月10日の記事にあった情報
5
ガウス通信96号(2009年4月20日)に以下の本の紹介記事が掲載
6
2009年6月 農林水産省が検討開始
7
インドの研究 ケララの研究2009年9月1
8
2009-9-13 アメリカの研究でウイルスが原因と
9
アメリカ養蜂団体連合会の見解
10
2010年6月の読売新聞の記事 農薬が疑われている
11
新たなインドの研究2010年7
11A
携帯とミツバチ2011年イント Kumarの研究
11BKumarらの携帯電話端末の近傍における蜜蜂の影響2013年研究
12
アメリカの最新の研究2010年10
12
A.レコードチャイナのサイトの2011年5月のニュース
13
スイスでの携帯電話ハンドセットとミツバチの研究 2011
14
携帯と蜜蜂英国のビデオで研究の部分だけ採用 2011年頃のビデオ
15
2012年1月の化学物質問題市民研究会のサイトにあった情報
16
EMFactのサイトにあった農薬と蜜蜂死の2012年4月の研究
16
A.謎の蜂群崩壊に手がかり:日経サイエンス2012年4月号より
16
B.ミツバチ崩壊に関する2012年1  AFP通信のニュースから
17
農薬の組み合わせが原因か 2013年2月の研究
18
欧州農薬規制2013
19
2014年1月の産経新聞にあった農薬が原因とする日本の研究
20
2014年の日本の研究 農薬と蜜蜂
21
2018年酪農大学のサイトにあった解説
22
2019年 Odemerらの蜜蜂と携帯の研究



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1.ミツバチの異常が携帯電話の電磁波という説の検証の始まり、と、ドイツの研究

作成:2007−6−17

1) 日本語のサイトにあったニュース  調査のきっかけとなったニュース
http://news.ameba.jp/2007/04/4299.php#entryform#entryform
  にあった情報  アメーバニュース 2007−4−18

********* 一部引用 **********
ミツバチ「ハッチ」はどこへ?米欧で集団失踪深刻化

こうした中、ドイツのLandau大学研究チームが16日までに、携帯電話の電磁波がミツバチの方向感覚を狂わせて、最大70%のミツバチが巣箱に戻らなかったと報告した。
携帯電話の電磁波の影響による可能性が示されたのは初めてだが、研究は限定的で、携帯電話を使用しているカナダや日本では、まだCCDが確認されていない。
働きバチの集団失踪事件、原因はストレスによる職場放棄か、携帯電話の電磁波か、まだわからないが、自然の摂理が狂い始めているのは確かなようだ。
************  ************

2) 上記ニュースの元ネタは以下のイギリスの新聞Telegraphに掲載された2007416日の記事と思われる。

**********  一部引用 ********
Bees 'killed by mobile phone signals'
  By Bonnie Malkin  16/04/2007

In some cases, 70 per cent of bees exposed to radiation failed to find their way back to the hive after searching for pollen and nectar, according to the research by Landau University.
 
The researchers placed cordless-phone docking units, which emit electromagnetic radiation, into bee hives.
ドイツのLandau大学の研究者は、ミツバチの巣の中に、携帯電話(コードレス電話)を置いた。
蜂蜜を採りに出たミツバチは、ある場合には70%は巣箱に戻って来なかった。

*********   **********

3) このドイツの研究だけではなく、以下に示すイギリスのEcologistという雑誌にも関連する記事が掲載されている。

このEcologoist誌でもドイツの研究を引用し、携帯電話の電磁波がミツバチに影響を与えている、としている。

********** 一部引用   **********
Mobile phones could lead to bee decline
  Date: 16/04/2007

Radiation from mobile phones might be contributing to the world-wide loss of bee colonies, a new study has shown.

Scientists at Landau University in Germany have demonstrated that the electromagnetic radiation emitted by mobile phones and base stations can interfere with the bees' navigation systems, making them unable to find their way back to their hives.

*********   *********

4) ネットでの検索を継続し、ようやく元ネタ(ドイツの研究論文)にたどり着いた。

Landau大学の以下のサイトに、研究結果の全文がPDFファイルで公開されていた。
http://agbi.uni-landau.de/materialien.htm
 <2007年の確認、 20133月ではリンク切れ>. 
IIAS – Inter
 Symp Conference, Baden-Baden 2007  で発表した論文である。

この研究論文のアブストラクトだけを以下に引用する。
***************   *********
ABSTRACT
Focusing on the influences of non-ionizing radiation towards the behavior of the honeybee (Apis mellifera), the here presented study reports partially significant results.

Nowadays, there is a certain increase of radiation impact in today’s environmental ecosystems, and the influence of higher frequencies on honey bees is analyzed by the workgroup “educational informatics” since 2001 (Stever & Kuhn 2001; Kuhn & Stever 2001; Kuhn & Stever 2002).

In ecotoxicology, the honeybee (Apis mellifera) is of great importance as a tested species for agricultural chemicals, e. g. plant protection products and pesticides.

In this case, significant variations in the behavior of Apis mellifera under the influence of non-ionizing radiation were tested.

The presented data set is based on earlier studies from 2005, which showed significant differences in returning, 39.7% of the non-irradiated bees came back compared to 7.3% of the irradiated ones.
今回の研究のデータは非曝露群では39.7%のミツバチの帰巣したのに対して、曝露群では7.3%のミツバチだけが帰巣したという以前の研究(2005年からの研究)に基づいている。

Standard commercial DECT telephones were used as exposition source. Concerning possible variations in behavior an experimental setup with irradiated and non-irradiated bee hives was assembled.
The main emphasis of this study was the investigation on significant changes in the foraging flight under electromagnetic radiation influence.

**********   *********
アブストラクトでは、結果としてどうなったのかは触れていない。本文を読む必要がある。
アブストラクトだけを読んで新聞記事を書くと、大きな過ちを犯すことになる。

本文には
With the total amount of returned bees (non-exposed 293 = 63.0%, exposed 229 = 49.2%)
合計したミツバチの帰巣は、曝露群で49.2%、非曝露群で63.0%であった。

A possible influence of the radiation intensity could not be proven by this study,
because no significant differences between the group-pairs CG and EG 2 as well as EG 2 and EG 1
could be detected.
電磁界による影響はこの研究では証明できなかった。
なぜならば、対照群CGと曝露群EG2の間でも、曝露群EG1と曝露群EG2EG1EG2では曝露条件が異なる)間でも、有意な差異は見つからなかったからである。

となっている。

そこで、研究者本人にメールで確認を取ってみた。
本人からの回答では、過去に行った2005年の予備研究では曝露群と非曝露群でミツバチの帰巣率が7.3%39.7%と差異があったが、厳密な継続した研究結果では差異はない、影響は証明されなかったという本論文の本文に記載した結果となっている と。


5) Yahooニュースに転載された以下の産経新聞の記事がある。

********* 一部引用  **********
米農作物、収穫ピンチ 受粉時期…ミツバチ失踪拡大  20075581分配信 産経新聞

原因の究明について、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のデリシ博士は、怪現象の起きた巣箱でハチに感染する「ノゼマ病」の原因となる原虫の胞子を検出した。
「ノゼマ病」は原虫がハチの腸内で増殖し、重い便秘の状態でハチが飛べなくなる感染症だ。
ただ、デリシ博士は「これで原因究明というつもりはない」と慎重な構えだ。

原因については、「携帯電話の電磁波がミツバチの方向感覚を狂わせる」とするドイツ人学者の説も一時浮上したが否定されている。

********  **********

5
5日にこの産経新聞のニュースを読んだ段階では、十分な理解はできなかった。

しかし、ニュースの最後にある「ドイツ人学者の説も一時浮上したが否定されている」という文章は大きな意味を持っている。

6) BEMSJの中間の結論
ミツバチの帰巣率が低下したり、ミツバチが全滅したりするという事件が全世界で起きていることは確かである。
ドイツの研究発表のアブストラクトだけを読めば、筆者も誤解したように、この研究は「携帯電話の電磁波でミツバチの帰巣率が大幅に低下する」という研究であると見える。
多くのマスコミや関係者は、筆者と同じように誤解して記事を配信していると思われる。ドイツの研究者のアブストラクトの纏め方がうまくないといえる。

産経新聞の記事にあるように、ドイツでの研究結果は「携帯電話の電磁波の影響は証明されなかったとするのが正しい理解である。
英国の新聞Telegraph紙の記事は、引用している論文の解釈を大きく誤っている、と言える
このドイツの研究では、携帯電話ハンドセットを蜜蜂の巣に近接して置いての実験である。
巣箱の近くに携帯電話基地局があることによる基地局からの電波による影響の研究ではない。


追記:2013−3−26 ドイツの研究2004

掲載誌:IIAS- International journal of the International Institute for Advanced Studies in Systems Research and Cybernetics, Vol. IV, No. 1, 1-10
タイトル:How Electromagnetic Exposure can influence Learning Processes - Modeling Effects of Electromagnetic Exposure on Learning Processes
研究者:H Stever, J Kuhn, 2004,

・コードレス電話機の親機を、スタンバイモードで、出力2.5mWとして、蜜蜂の巣に置いた。
・アンテナにミツバチは直接触れている。そして、蜜蜂の挙動に変化はなかった、という結果。
・この論文ではなぜ蜜蜂が携帯電話の電波(電磁波)の影響を受けるかという理論の検討が主で、実験結果に関しては、簡単に触れているだけである。


追記:2013−3−24 ドイツの研究2006

掲載誌:Acta Systemica - IIAS International Journal, 6(1) ,1-6 2006
タイトル:Can Electromagnetic Exposure Cause a Change in Behaviour? Studying Possible Non-Thermal Influences on Honey Bees – An Approach within the Framework of Educational Informatics
研究者:Wolfgang Harst, Jochen Kuhn, Hermann Stever

この研究論文はPubmedで検索してもヒットしない。
フランスのNEXT-UPといった電磁波健康影響に関する活動家のサイトなどに転載されている。

実験はコードレス電話機を飼育箱に取り付けた。無線出力は平均10mW、ピーク250mWである。
飼育箱の底に設置したので、蜜蜂は、コードレス電話の送信アンテナに触れる状況下にある。
以下に設置状況を示す。

 コードレス電話機を飼育箱に設置

 

飼育箱から出ていく働き蜂をそれぞれ25匹捕え、気絶せてマーキングを行い、飼育箱から800m離れた地点で放ち、それぞれの飼育箱に戻ってくるまでの時間を計測した。
45
分まで観察し、45分までに戻って来なかった蜂は、飼育箱に戻らず とした。

25
匹の蜂がそれぞれの飼育箱に戻る時間は以下のグラフに示す。

 


この結果から、フル出力で発信したコードレス電話機を取り付けた飼育箱では、飼育箱8では25匹中の6匹だけ(24%)巣に戻り、飼育箱5では25匹すべてが45分以内に戻ってこなかった。
一方、コードレス電話機を取り付けない飼育箱では、飼育箱1と飼育箱4では、25匹中1664%)匹もしくは1768%)匹戻ってきた。
これらから、コードレス電話機の無線電波出力は蜜蜂の帰巣に影響を与えている、と。

BEMSJ
注:コードレス電話機のない、通常の状態でもミツバチの帰巣率が60%台なのは何を意味するか?働き蜂が3040%も戻って来なかったら、これが連続して起これば、働き蜂を大量に生み続けない限り、働き蜂は巣にいなくなってしまうのではないか??
巣の中にコードレス電話のアンテナがあるので、蜂がアンテナに近接すれば、局所的な強い電磁界を全身に曝露してしまう。局所的にどの位の大きさの全身曝露を蜂は浴びているのであろうか?

 

 

追記:2013−3−21 ドイツの研究2007


掲載誌:ACTA SYSTEMICA - IAAS International Journal; 2007年(入手したファイルはこの原稿と思われる。)
タイトル:Electromagnetic Radiation: Influences on Honeybees (Apis mellifera)
研究者:Kimmel, Stefan; Kuhn, Jochen; Harst, Wolfgang; Stever, Hermann

実験はコードレス電話機を飼育箱に取り付けた。スタンバイモードのために、無線出力は2.5mWと微弱
飼育箱から出ていく働き蜂を捕え、炭酸ガスでちょっと眠らせてマーキングを行い、その後に放ち、戻ってくるまでの時間を計測した。
45
分まで観察し、45分までに戻って来なかった蜂は、飼育箱に戻らず とした。
実験は、曝露なし群CG、曝露あり群EG1、曝露量を半分に減らした群EG2で比較した。

 

結果は、

Overall, 482 (63%) bees of the CG, 203 (56.4%) bees of the EG 2 and 365 (54.1%) bees of the EG 1 returned to their hive.
These differences between the groups were not significant.
全体として曝露なし群では62%が、曝露群では54.1%が、曝露量半分に減らした群では56.4%が45分以内に戻ってきた。
これらの差異に関しては統計的に有意な差はない。

BEMSJ
注:コードレス電話機を取り付けていない飼育箱でも、45分以内に戻ってきた働き蜂の割合が62%しかない、と言うのは何を意味するのであろうか?



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2.蜜蜂崩壊に関する一般的な情報

Wikipediaにあった解説を以下に転載する。

********************************
蜂群崩壊症候群

蜂群崩壊症候群(Colony Collapse DisorderCCD)とは、ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象である。
日本では「いないいない病」(「イタイイタイ病」と「いないいないばあ」がかけられた造語)という別名で紹介される場合もある。
ヨーロッパ、アメリカ合衆国、日本、インド、ブラジルなどで観察されている。
フランス政府は農薬の成分とこの現象の因果関連を踏まえて一部の農薬を発売禁止した。

群崩壊症候
カナダの養蜂協議会(Canadian Honey Council)によればCCDが発生したコロニーでは共通して以下のような兆候が最終的なコロニー崩壊の前に発生している。
・幼虫を維持するだけの若い成蜂(働き蜂)がコロニーから不足または完全にいなくなるものの、コロニーの周囲には死んだ蜂がほとんど見られない。
・ロニーには孵化前のミツバチの幼虫が存在する。蜂は通常、卵が全て孵るまで巣を放棄しない。

・蜜や花粉といった食料は備蓄されたままである。そのため、これらがごく短時間のうちに他の蜂に奪われることはない(盗蜂は容易に起きない)。また食料が備蓄されていれば、蜂の巣を襲う天敵(蜂にとっては害虫)例えば、ハチノスツヅリガやケシキスイからの攻撃も巣に籠もることで防御できるため、敵による攻撃も考えにくい。
・コロニーの構成員は、砂糖水や蛋白質などの餌をあまり食べようとしない。
・女王蜂は生存する(失踪しない)

発生地域
2006
年秋から現在にかけてセイヨウミツバチが一夜にして大量に失踪する現象が米国各地で発生、その数は米国で飼われているミツバチの約4分の1になった。
ヨーロッパの養蜂家においても、スイス、ドイツでは小規模な報告ではあるが、他にもベルギー、フランス、オランダ、ポーランド、ギリシア、イタリア、ポルトガル、スペインにおいて同様の現象に遭遇している。
また、CCDの可能性のある現象は台湾でも20074月に報告されている。

1971
年から2006年にかけ、米国における野生種のミツバチ数が激減(今ではほとんど存在しない)し、養蜂家の保有しているミツバチのコロニーがいささかゆるやかに、しかし顕著に減少した。
これは、都市化や農薬の使用、アカリンダニ (Acarapis woodi)やミツバチヘギイタダニ (Varroa mites)、商業養蜂家の撤退などの要因が重なって累積的に減少しているものだが、2006年の終わりから2007年の始めにかけ、減少率は大きな比率となり、「蜂群崩壊症候群(CCD)」の名称を用いて、突発的なミツバチ失踪現象を表すことが提唱された。
2004
年から2005年の冬に同様の現象が発生し、ミツバチヘギイタダニによるものとされたものの、断定には至っていない。
過去に発生した事例についても原因は明らかになっていない。

原因の研究
CCD
の正確なメカニズムはいまだ不明であり、原因も一部をのぞいて特定されていない。
原因には疫病・ウイルス説(イスラエル急性麻痺ウイルス (IAPV)など、栄養失調説、ネオニコチノイドやイミダクロプリドなどの農薬・殺虫剤説、電磁波説(引用:9、害虫予防のための遺伝子組み換え作物説、「ミツバチへの過労働・環境の変化によるストレス説」などが唱えられている。

これらのほかに飢餓、病原体や免疫不全、ダニや真菌、養蜂上の慣習(例えば抗生物質の使用や、養蜂箱の長距離輸送)なども指摘される。
一つの要素が原因であるか、複数の要素の組み合わせが原因であるか、またCCDの影響を受けた異なる地域において独立におきるのか、関連して発生するのかは分かっていない。
同様に、CCDが、以前あまり大きな影響を与えなかった現象ではなく、全く新しい現象であるのかどうかについても分かっていない。

ペンシルベニア大学を主拠点とする蜂群崩壊症候群研究グループ (Colony Collapse Disorder Working Group)の予備レポートはある種のパターンを指摘したが、強固な結論は導き出せていなかった。
2007
年に行われた養蜂家対象の調査では、趣味で養蜂をする者のほとんどは、飢餓がCCDの主因であると考え、一方、生業として養蜂をする者は、有害な無脊椎生物(ミツバチヘギイタダニとケシキスイの両方、またはいずれか一方のみ)がCCDの主因に違いないと考えていることが明らかになっている。
2007
6月の論文でも多くの仮説や要因として考えられそうなものについて言及しているが問題の解決は見送っている。

9)Geoffrey Lean and Harriet Shawcross (2007415). “Are mobile phones wiping out our bees? (携帯電話がミツバチを消し去った?”. The Independent

 

******************************************

このWikipediaの解説に有るCCDの原因説の一つとしての電磁波説の論拠は、英国の新聞Independent紙の記事である。
新聞には以下の記述がある。 前述のTelegraph紙と同類の記述である。

*************************
Now a limited study at Landau University has found that bees refuse to return to their hives when mobile phones are placed nearby.
Dr Jochen Kuhn, who carried it out, said this could provide a "hint" to a possible cause.
今日、ランダウ大学の限定された研究であるが、その研究で巣箱の近くに携帯電話が置かれた場合、蜜蜂は帰巣本能を失うということが判った。
この実験を行ったクーン博士は、この研究は蜜群崩壊症候群の可能性のある原因として、原因究明のヒントになる」と語った。
**********************************



以降は時系列的に、入手した情報を列記します。

 

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3. 東京新聞 2007510日の記事から

追記 2013−3−11

 

以下の記事を見つけました。

東京新聞 2007510日の記事から 一部を引用します。

******************************

世界でミツバチ消える?

宮崎の養蜂家 昨秋から 生息の巣箱たった2

 

自宅近くの空になった巣箱をひっくり返し「ミツバチはどこかに行ってしまった。前代未聞だ」と訴える那須久喜さん。

那須さんによれば、ニホンミツバチの失そうは、推葉村に560ある養蜂家でも起きている

さらに県内のほかの地域や福岡、佐賀、熊本、長崎の各県も同様の情報が届いているという。

 

一体、何が原因なのか。

一方、「携帯電話の電磁波がミツバチの航法システムを乱している」という情報も湯おせられているという。

代々のニホンミツバチ養蜂は続けていけるのか。

********************

 

ということで、ニホンミツバチでも失そうが起こっている。

4:産経新聞 2009年4月10日の記事にあった情報です。」に紹介した情報と、一致しない。


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A.カーロが唱えた蜜蜂CCDは携帯電話原因説2007

2020−3−19

以下の論文がある。
掲載誌:Journal of Applied and Natural Science 5 (1): 139-141(2013)
タイトル:Biochemical changes in haemolymph of Apis mellifera L. drone under the influence of cell phone radiations
携帯電話の無線電磁波曝露下における西洋蜜蜂の血リンパの生化学的変化
研究者:Neelima R. Kumar, Neha Rana and Preeti Kalia

この論文の中に、以下の記述がある。
The role of EMR in causing CCD was supported by Carlo (2007).
CCD
の発生における電磁界の寄与は、2007Carloによって支持された。』

引用元:Carlo, G. (2007). Radiation is killing the bees, despite the cell phone industrys disformation. http://buergerwellew.de/pdf/radiation-is killing-the bees.htm

引用元のサイトは、リンクが切れて、中身は読むことができない。

携帯電話の電磁波は危険と主張するCarloが、蜜蜂のCCDの原因は、携帯電話であると主張したようであるが、どの様な研究を行い、その結果としての主張をおこなったのか?
学術雑誌への論文寄稿ではなく、WEBサイトへ記事寄稿したと思われる。
このWEBの他の頁は読めるが、2007年のCarloの記事は、何らかの理由でサイトから削除されたのか、単に古くなったので削除したのか・・・・、リンクが切れて、20203月の調査では読むことができなかった。


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4. 産経新聞 2009年4月10日の記事にあった情報

記   2009−4−19

********   一部 引用  **********
ミツバチ失踪 農薬? 伝染病? 環境変化? 受粉できず果物高騰も

ミツバチが昨年から激減する謎の現象が起きている。
農林水産省は寄生ダニが発生する病気などで大量死したのではないかと推測しているが、真相は分かっていない。
・・・・・ 
減少がはっきりしているのは飼育されるセイヨウミツバチだけ。
ニホンミツバチやそのほかの虫が花粉を運んでいるほかの植物については、当面、生育に影響はなさそうという。
***********       **************

種によって受けている影響が異なる。  
関心のある方は、当該の産経新聞を読んでください。

---

 

5.ガウス通信96号(2009420日)に以下の本の紹介記事が掲載

 

************* 一部 引用 **********
本 「ハチはなぜ大量死したのか」ローソン・ジェイエブセン著 中里京子訳 文芸春秋刊

多くの果物に必要な受粉になくてはならない存在、ミツバチが世界中で大量死している。
この現象は「蜂群崩壊症候群CCDと呼ばれた。米全土で600万箱あった巣箱は2006年秋には200万箱を切った、という。
それはヨーロッパや日本にも及んでいる。この書はその原因となる容疑者をーつーつ検証していく。
ダニ、携帯電話の電磁波、遺伝子組み換え、ウイルス、農薬、と続くが、どれもそれだけでこの現象が起こるということはできない。

電磁波説は、携帯電話網の貧弱な地域でも起きていて、この現象を説明できず、かつ最初にこの仮説を報告したドイツの研究者もこの影響を否定。
遺伝子組み換えを禁止しているヨーロッパでもCCDは起こっている。
・・・・・・
これで犯人は特定できたのか、と思えば結論はまだ早い。
・・・・・原因はたくさんの要因が複合的に作用したものらしい。
***************    **************
関心のある方は、ガウス通信を読んでください。

---

 

620096月 農林水産省が検討開始

追記: 2009−6−11

ホーム > 報道発表 > 「みつばち の減少に関する緊急調査研究」の研究課題の決定について
平成2161

平成21年度「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」の「第1回緊急対応型調査研究」(「みつばちの減少に関する緊急調査研究」)について、採択課題を別添のとおり決定しました。

 

追記2012−5−23 2009年の農林水産省の検討結果

紹介した農水省での検討結果は、以下のサイトに紹介されていました。
関係する箇所のみを抜粋して引用します。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~ladymine/kiji/kiga100325.txt
にあった内容 2012−5−23のログ

**************   ************

************************************************
平成22年度農薬危害防止運動に関連した要望と質問
************************************************
                                               2010
325
農水省消費・安全局長 平尾豊徳殿
厚労省医薬食品局長  高井康行 殿

反農薬東京グループです。いつもお世話になっています。
(略)

6)
ミツバチ事故やアカトンボの減少原因について、農薬を含めた、科学的調査を求めましたが、農水省ではどのような調査を実施されましたか。
調査結果があれば、お示しください。

【回答】 みつばちの大量死の原因は解明されていないため、農林水産省では、昨年度、「みつばちの減少に関する緊急調査研究」を実施しました。
その結果、蜂群崩壊症候群(CCD)の最終的な要因の特定には至っていないものの、崩壊してしまった群からも農薬や寄生ダニは検出されないこと、遺伝子の発現解析から施設内のみつばちが高ストレスに曝されていることが示唆されたこと等の知見が得られています。

また、ネオニコチノイド系農薬の影響については、巣内に直接噴霧するなど敦死量以上の暴露があった場合は働き蜂が死亡し、群の維持が困難になること、一方で、低濃度の場合は、みつばちの健常性に有意な差はみられないこと等が確認されています。

なお、本調査結果は、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所のホームページにおいて掲載されていますのでご参照下さい。
 http://nilgs.naro.affrc.go.jp/press/2010/0413/honeybee_index.html


以下 略
**********************    ****************

関心のあるからは、上記の反農薬東京グループのサイトや、農業・食品産業技術総合研究所のサイトを見てください。


---

 

7.インドの研究 ケララの研究200991

記 2010−1−31 

AFP BB
ニュースのサイにあったニュースです。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2636576/4520017


*************  一部 引用    *****************
ミツバチの減少、携帯電話と基地局の電磁波が原因かインド研究
2009
0901 21:37 発信地:ニューデリー/インド

91 AFP】携帯電話の端末や基地局から発生する電磁波が、ミツバチにとって脅威になる可能性があるとの研究結果を、インドPTI通信が伝えた。

インド南部のケララ州で行われた実験から、ミツバチの個体数が激減したのは、携帯電話会社が通信網を拡大しようと、同州全域に設置した基地局が原因であることが明らかになった。
基地局から電磁波が発生すると、巣から出かけて花の蜜を集め、コロニーに栄養を供給する働きバチの「ナビゲーション能力」が損なわれると、研究を行ったSainuddin Pattazhy博士は指摘する。

(略)
******************   **************

関心のある方は、当該のサイトにアクセスしてください。

このインドの研究の原文を読んでみようと思った。
2009−9−1にPubmedで検索しても、Sainuddin Pattazhy では何も出てこない。
2010−1−31 再度 Pubmedで検索 何もヒットせず。
2010−4−2  再度 Pubmedで検索 何も『ヒットせず。 Sainudeen Pattazhi というスペルかも知れず、このスペルでも何もヒットせず。

したがって、この研究の詳細は不詳であり、査読付きのきちんとした学術雑誌に掲載されたものではないかも知れない。

 

 

追記 2011−2−17 インドの研究 ケララの研究に関する追記

このインドのケララの研究は、研究者を見つけて、連絡を取ることができた。
Sainuddin Pattazhy
という研究者である。
上記のインドPTI通信の報道は、この研究者が流した情報で、彼は研究成果を論文の形で学術雑誌にまったく投稿していなかった。
そこで、BEMSJは学術雑誌に投稿することを希望した。
その結果であろうが、彼は、学術雑誌に投稿した。 その投稿原稿も送ってもらった。20104月のことであった。

そうして、以下の雑誌に掲載された。

掲載誌:INTERNATIONAL JOURNAL OF ENVIRONMENTAL SCIENCES Volume 1, No 5, 2011
タイトル:Electromagnetic Radiation (EMR) Clashes with Honey Bees
研究者: Sainudeen Sahib S
Associate Professor, PG & Research Dept. Of Zoology, S.N.College, Kollam, Kerala

概要は、900MHzの携帯電話の電波を110分間 10日間照射した蜜蜂の巣3か所と、電波の照射を行わない巣3か所を比較した。
結果は、携帯電話の電波が照射された巣では異常になり、巣から出て行った蜂は戻ってこなくなった。 というもの。

論文には、「照射した電波の強さは測定した」と記述されているが、強さは記述されていなかった。
そこで、この研究者に問い合わせた。
結果は、1000μW/cm2という強度を蜜蜂に照射したという返答が来た。
900MHz
1000μW/cm2という曝露強度は、ICNIRPの規定する一般公衆の曝露限度値450μW/cm2を超える強さである。
BEMSJ
の感想としては、もしかして、これだけ強ければ、蜜蜂にとっては重篤な影響を受けるのかもしれない。

このことから、このケララの研究は、「蜜蜂の巣の近傍で携帯電話を使用してはならない」という警鐘にはなるでしょう。
しかし、この研究で、蜜蜂巣の崩壊が近傍にある携帯電話基地局からの電波の曝露によるとは言えない。
基地局アンテナの極近傍を除けば、電波の強さは2-3μW/cm2程度であろうから、そうした電波の照射で、蜜蜂が影響を受けるか、継続した研究を望む というメールをこの研究者に発信した。

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8.2009−9−13 アメリカの研究でウイルスが原因と

記;2009−9−23

産経ニュース 2009−9−13で、以下の記事が紹介されている。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090903/biz0909031508015-n1.htm  2009−9−4のログ

以下 一部を引用して紹介する
****************     *************
ミツバチ大失踪はウイルス 米大学が原因究明
2009.9.3 15:04

ミツバチが大量に失踪(しっそう)する謎の病気CCD(蜂群崩壊症候群)は、ミツバチのタンパク質合成機能を「乗っ取る」ウイルスの大量増殖によって引き起こされている可能性がある−3日までに発表されたある研究で、こんな結論が出された。
米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された同研究によると、CCDが観察されたミツバチの細胞内では、「タンパク質工場」として機能する細胞器官、リボソームが粉々になっていた。

イスラエル急性まひウイルス(IAPV)や羽変形病ウイルス(DWV)といったウイルスがリボソームの異常を引き起こし、ミツバチの病気・ストレス耐性を低下させている可能性があるという。
米イリノイ大学の昆虫学者で同研究の共著者であるメイ・ベレンバウム氏はインタビューで、研究によってウイルスの大量繁殖がコロニー崩壊の引き金となっていることが示唆されたと説明

以下 略
*****************   **************

関心のある方は、産経ニュースを読んでください。


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9.アメリカ養蜂団体連合会の見解

記:2010−1−31 

蜂群崩壊症候群(Colony Collapse DisorderCCD)とは、一夜にしてミツバチが原因不明に大量に失踪する現象である。
アメリカ養蜂団体連合会では、色々な可能性が指摘されていますが、携帯電話の電波は、かなりランクが低いようです。
http://maarec.cas.psu.edu/FAQ/FAQCCD.pdf
 にあった内容 

***********   *********
FAQ
s
Colony Collapse Disorder

この質問と回答のコーナの末尾に近い箇所に以下の解説がある。

Radiation transmitted by cell towers:
The distribution of both affected and non-affected CCD apiaries does not make this a likely cause.
Also cell phone service is not available in some areas where affected commercial apiaries are located in the west. For this reason, it is currently not a top priority.
*************   **********
仮訳: 携帯電話の送信塔からの電磁波
CCD
にやられた飼育場とやられなかった飼育場の両方の分布から、携帯電話の送信塔は原因とはなりえない。
しかも、CCDにやられた西部の商用飼育場では携帯基地局送信塔は存在しなかった。
こうしたことから、CCDの原因調査としては、この携帯電話の件は現時点では、優先順位は低い。

関心のある方は、上記アメリカ養蜂団体連合会のサイトにアクセスしてください。



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10.2010年6月の読売新聞の記事 農薬が疑われている。

追記 2011−2−17

読売新聞2010-06-16の記事です。 一部のみ引用。
関心のある方は当該の読売新聞を読んでください。

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■数万匹×120群…丹波でミツバチ大失踪の怪

兵庫県丹波地方の養蜂農家で、ミツバチが大量失踪した。
近年、アメリカや日本国内で問題となっている「蜂群崩壊症候群」と呼ばれる現象が県内でも起き始めた。
環境の異変をいち早く察知するとされるミツバチが発する警告は何か。

丹波市春日町栢野、山内秀樹さん(69)は、自宅近くに巣箱を置き、周辺の山から蜜を集める方法で、年間数トンを出荷する県内でも有数の養蜂家だ。
今年1月3日、異変が起きた。昨年11月には、120群(1群は数万匹で、1匹の女王蜂が形成する集団)いた越年用のミツバチのほとんどが消えた。
巣箱や周辺にハチの死骸はなく、餌となる蜜も豊富に残り、まさに蒸発、失踪の状態。
冬の間に1割程度の減少はあるが、壊滅状態となったのは初めてだ。
毎年、交配のため2、3群を購入しているが、今年は一度に20群を新たに仕入れ、ゼロからの出発を余儀なくされた。

山内さんは「今年の蜜は例年の収量の10分の1になるかもしれない」と厳しい見通しを示し、昆虫の神経に作用する「ネオニコチノイド」系農薬の影響を疑う。
最近、付近の山で行われたマツクイムシ防除や稲の害虫防除などに使用されるようになったという。
県丹波農林振興事務所によると、マツクイムシ防除は2008年、島根県出雲市で空中散布による健康被害が発生して以降、「ネオニコチノイド」系に切り替えた。
他の作物の使用について特に推奨されてはいないが、少量で長い効果が得られることから米の害虫防止などで普及が進んでいるという。

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11.新たなインドの研究20107

記 2010−7−8 

http://www.cnn.co.jp/science/AIC201007010018.html
2010
71日のニュースです。

************** 一部 引用   ***************
ミツバチの減少 携帯電話が影響?
インドのパンジャブ大学の研究者たちは、携帯電話もCCDの原因の1つではないかと考える。
ミツバチの巣に携帯電話を取り付け、1日2回、15分間ずつ電源を入れる実験を3カ月間続けた結果、ミツバチは蜜を作らなくなり、女王蜂の生む卵の数は半減し、巣の大きさも大幅に縮小したという。
*******************    *****************

このCNNで紹介されているインドの研究の基ネタを見つけました。
以下の雑誌に掲載されて研究です。

掲載誌;CURRENT SCIENCE, VOL. 98, NO. 10, 25 MAY 2010

タイトル:Changes in honeybee behavior and biology under the influence of cell phone radiations

研究者:Ved Parkash Sharma1

 

 

論文より、実験状況を示す写真を転載します。
携帯電話はGSM900MHzで、発信電力は8.5μW/cm2(電界で5.68V/m)と記載されています。
携帯電話のハンドセットと測定器の距離は少し離れています。
蜂は携帯電話に密着するでしょうから、蜂は8.5μW/cm2より大きな近傍電磁界を浴びている可能性もあります。
これだけ強い電波であれば、心臓ペースメーカは誤動作するでしょうし、ミツバチも影響を受けるのかもしれません。

関心のある方は、上記の基ネタとなった論文(英文)を読んでください。

 

 

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11A.携帯とミツバチ2011年イント Kumarの研究

記;2017−10−18

以下の研究がある。

掲載誌:Toxicol Int. 2011 Jan-Jun; 18(1): 7072.
タイトル:Exposure to cell phone radiations produces biochemical changes in worker honey bees
研究者:Neelima R. Kumar, Sonika Sangwan, and Pooja Badotra

Abstract
The present study was carried out to find the effect of cell phone radiations on various biomolecules in the adult workers of Apis mellifera L.
The results of the treated adults were analyzed and compared with the control.
本研究は、携帯電話の電磁波の成人働きバチの様々な生体高分子への影響を調べるために行った。被験の結果は対照群と比較した。

Radiation from the cell phone influences honey bees
behavior and physiology. There was reduced motor activity of the worker bees on the comb initially, followed by en masse migration and movement toward talk mode cell phone.
携帯電話の電磁波は行動及び生理学的にミツバチに影響を与えた。
最初は蜂の巣の中の働きバチの運動活性を減らし、そして、「通話モード」の携帯電話の方に転住と移動するようになった。

The initial quiet period was characterized by rise in concentration of biomolecules including proteins, carbohydrates and lipids, perhaps due to stimulation of body mechanism to fight the stressful condition created by the radiations.
最初の静的な期間では、脂質炭水化物、たんぱく質を含む生体高分子の濃度の上昇がみられた。
これは、携帯電話の電磁波によってもたらされたストレス状態への生体の対応メカニズムによって引き起こされたのであろう。

At later stages of exposure, there was a slight decline in the concentration of biomolecules probably because the body had adapted to the stimulus.
曝露の終わりの時期では、生体が刺激を受け入れたのであろうと思われ、生体高分子の濃度の減少がみられた。

以下は本文の中から一部抜粋

Experimental design
実験方法
A specially designed wooden box called the observation hive was used for the experiment. Front and back of the box were made up of glass while the two sides had wire gauze to ensure proper ventilation. Two such boxes, one experimental and the other control, were taken for the present study.
本実験のために、特製の木製箱を制作した。
正面と背面はガラス製、両サイドは金網で十分な痛風が可能にした。二つの箱を準備し、一つは曝露用、残りは対照用とした。

The phones used were of the same make and model and had the same network. Phones were kept in listen-talk mode for 40 min using a tape recorder.
携帯電話は同じ会社の同じモデルで、同じネットワークに接続した。
携帯電話はテープレコーダーを用いて、40分間、通話モードに維持した。

Total protein content
 全たんぱく質量
In the hemolymph of control sample, the protein concentration (mg/ml) was 0.475
±0.002. In the treated sample, the protein concentration was 0.525±0.003, 0.825±0.0001 and 0.650±0.0003 in 10, 20 and 40 min exposed samples, respectively.
血リンパの中のタンパク質量は、対照群では0.475+/-0.002 mg/ml、曝露群では10分後0.525±0.00320分後0.825±0.000140分後0.650±0.0003 mg/ml であった。

これらの結果から、携帯電話の端末からの電磁波はミツバチに影響を与えている、という研究である。

但し、どの程度の電磁波をミツバチが暴露したのか・・・・は論文には記載がありません。

ミツバチと携帯電話の距離も論文には記載がなく、わかりません。

関心のある方は、全文原著を入手して、読んでください。

 

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11BKumarらの携帯電話端末の近傍における蜜蜂の影響2013年研究

記:2020−3−20

掲載誌:Journal of Applied and Natural Science 5 (1): 139-141(2013)
タイトル:Biochemical changes in haemolymph of Apis mellifera L. drone under the influence of cell phone radiations 
携帯電話の電磁波の曝露下にある西洋蜜蜂の血リンパの生化学的変化
研究者:Neelima R. Kumar, Neha Rana and Preeti Kalia

Abstract:
概要
The effects of Electromagnetic radiations (EMR) are being felt by wildlife and the environment as a whole, birds, bees, worms, trees are being affected.
電磁界の影響は野生動物によって感知されて来ており、全体として、鳥・蜂・線虫・樹木などの環境が影響されてきている。

So the main focus of present study was carried out to analyze the influence of cell phone radiations on the biochemical aspects of drone of Apis mellifera L.
そこで、本研究の主題は、西洋蜜蜂の生化学的な観点から、携帯電話の電磁波の影響を調査することである。

The drone was exposed for 30 mins to radiations using live cell phones kept in working mode with tape recorder at the speaker end and positive response at the receiver
s end.
蜜蜂は、テープレコーダを利用してスピーカ側とマイク側を動作状態に維持した携帯電話端末に30分間暴露した。
The results of the treatment were analyzed and compared with the control.
結果は対照群と比較して解析を行った。

The concentration of various biomolecules increased from 1.65 mg/ml to 2.75 mg/ml for carbohydrates, 3.74 mg/ml to 4.85 mg/ml for proteins and from 0.325 mg/ml to 1.33 mg/ml for lipids under the influence of EMR.
電磁界の曝露で様々な生体分子の量が変化し、炭水化物は1.65mg/mlから2.75mg/mlに増加、蛋白質は3.74から4.85mg/mlに増加、脂質は0.325から1.33mg/mlに増加した。

曝露実験状態などは概要には書かれていないので、原著全文を読んでみた。
結果は、
・特性の飼育箱を作成し、携帯電話端末を箱の横に設置、テープレコーダを利用して、携帯電話は受信・送信状態に維持した。
・飼育箱の大きさの記載はない。

これらから、
・携帯電話の基地局との距離が不明なので、端末からどの程度の無線電波が発信されているかは不明。
・飼育箱の大きさや実験状態の図・写真はないので、携帯電話と蜜蜂の距離の情報もない。

BEMSJ
の中間のまとめとして、
・蜜蜂は、携帯電話端末から、端末の近傍で、それなりの強さの電磁波を曝露したと言える。
・この実験から、携帯電話基地局からの電波によってミツバチが影響を受け、CCDを起こすとは結論付けることはできないと思われる。


 

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12.アメリカの最新の研究201010

記:2010−10−30 

Yahoo
ニュースに「ミツバチ大量死原因判明になるか?」という記事(20101024日)が掲載されていました。
以下の最新の研究がYahooニュースに掲載されています。
関心のある方は以下のサイトにアクセスしてください。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101024-00000001-jct-soci

******** 一部 引用 *********
世界各地でミツバチ大量死 米軍などミステリー解明の糸口
J-CAST
ニュース1024日 () 1712分配信
(略)

■ウイルスとカビが次々に襲いかかる
 米国でCCDが頻発していることが伝えられたのは2006年から。
以後、2010年までに2040%のミツバチの群れが被害を受けた。
(
)

CCD
はこれまで、農薬や遺伝子組み換え作物などが原因として疑われてきた。
だが最近になって、米国で有力な研究発表が出た。
2010
106日付の米ニューヨークタイムズ紙(電子版)によると、米軍の科学者とモンタナ大学のジェリー・ブロメンシェンク教授の研究グループによる「共同チーム」が、オンライン科学ジャーナルで明らかにしたもの。

健全なハチの群れと、CCDが発生し死滅した群れを数千にわたって調べたところ、CCDに襲われたすべての群れで、ある種のウイルスとカビの両方が見つかったという。
いずれも低温で湿度の高い場合に急増し、ハチが栄養をとる邪魔をする。
どちらか一つだけではハチを死滅させるには至らない。
二つが何らかの形で次々とハチに襲いかかり、巣を崩壊に追い込んでいるという説だ。
(略)
***********   **********

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12A.レコードチャイナのサイトの20115月のニュース

記:2013−3−14
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=51221 にあった内容
レコードチャイナのサイト 2013−3−13のログ

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世界中でミツバチが激減、原因は携帯電話の電磁波か―中国メディア

配信日時:2011510

2011510日、国連環境計画(UNEP)が3月に発表したハチに関する報告書によると、この10年で世界中のミツバチの数が激減していることが分かった。
国際在線が伝えた。
それによると、北半球での減少が著しく、欧州では1030%、米国では30%、中東では85%のミツバチが消えた。
UNEP
はその原因を農薬の使用や大気汚染だとしているが、スイスの科学者たちは携帯電話が最大の原因だとする見解を示している
携帯電話から発せられる電磁波がミツバチの方向感覚を狂わせるというもの。
ミツバチは8の字ダンスをしながら、羽を1秒間に250300回振動させ、仲間に食べ物の位置や距離などを伝達しているが、実験の結果、電磁波によりその正確性が損なわれることが分かったという。
**************************

記事に取り上げられている「スイスの科学者たちは携帯電話・・・・」という研究は、以下の「13:スイスでの携帯電話ハンドセットとミツバチの研究2011」に示すものである。

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13.スイスでの携帯電話ハンドセットとミツバチの研究 2011

追記 2011−9−14


以下の研究が発表された。

掲載誌:Apidologie (2011) 42:270279

タイトル:Mobile phone-induced honeybee worker piping

研究者:Daniel FAVRE

概要:The worldwide maintenance of the honeybee has major ecological, economic, and political implications.
In the present study, electromagnetic waves originating from mobile phones were tested for potential effects on honeybee behavior.
Mobile phone handsets were placed in the close vicinity of honey bees.
The sound made by the bees was recorded and analyzed.
The audiograms and spectrograms revealed that active mobile phone handsets have a dramatic impact on the behavior of the bees, namely by inducing the worker piping signal. In natural conditions, worker piping either announces the swarming process of the bee colony or is a signal of a disturbed bee colony.

 

概要は「蜜蜂を世界中で維持することは大事である。この報告は携帯電話から発する電磁界が蜜蜂に影響するかに関する研究結果である。
携帯電話のハンドセットを蜜蜂の巣に隣接して配置した。
蜜蜂の発する音を録音し、解析を行った。
携帯電話のハンドセットが動作中(通話中)の場合は、音声の解析結果から、蜜蜂の挙動に変化があることが判った。
特に働き蜂の発する信号に大きな差異が発生した。」という内容である。

原文を見ると、実験は下図のように、2台のハンドセットを蜜蜂の巣に隣接して配置し、離しておいたラジオの音をマイクで拾って、音声として通話条件を維持したものである。
3
のハンドセットから5のハンドセットとの間で無線通信ネットワークが構築されている。

  

EMSJのコメント:これは明らかにハンドセットから発する比較的強い近傍電磁界が蜜蜂に影響を与えているのかもしれない。
蜜蜂に養蜂家が携帯電話を持って長時間居るとすれば、養蜂家の携帯電話ハンドセットの影響を受けるのかもしれない。
本来の蜜蜂が携帯電話の影響を受けるとすれば、近隣の携帯電話基地局からの電波による影響を勘案すべきであり、この研究から携帯電話基地局からの電波の影響を論ずることは不可能と言える。

関心のある方は、上記の論文を読んでください。



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14携帯と蜜蜂英国のビデオで研究の部分だけ採用 2011年頃のビデオ

記:2013−2−3  修正:2013−3−24

http://www.youtube.com/watch?v=5vb9R0x_0NQ
   2013−2−2のログ
Resonance - Beings of Frequency (documentary film)
このビデオの作成日は定かではないが、20115月のIARC発がん判定の話も出てくるので、2011年・2012年の製作と想定できる。
2012
年にBest Document賞をもらっている、英国のビデオの商業出版。13ポンド程度でDVDが買える。

この動画では、ドイツの研究で、携帯電話の電磁波が蜜蜂の帰巣機能を妨げている という研究結果が紹介されている。
しかし、このドイツの研究は、前述のように、予備研究では帰巣機能に影響があったが、厳密な本研究では影響はなかったという研究と ドイツの研究2006年として紹介している影響を見つけたという研究がある。このビデオでは、2006年の「影響あり」という研究だけを恣意的に採用していると言える。

以下に画面の一部を紹介する。

 

研究者の紹介

 

 

 

携帯電話からの電波放射がない場合は、働き蜂は帰巣する。

 

携帯電話の電磁波放射があると、働き蜂の帰巣が激減。

 

携帯電話の電磁波放射があると、働き蜂の帰巣はゼロになった。

 

 

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1520121月の化学物質問題市民研究会のサイトにあった情報

記;2012−1−21

http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_master.html
 にあった内容の一部紹介です。
関心のある方は、当該のサイトを覗いてください。

***************   **************
Herald Scotland 2012
115
科学者らはイギリスのミツバチの大量死と農薬を関係付けている

情報源: Herald Scotland January 15, 2011
Scientists link mass death of British bees to farm pesticides
by Rob Edwards Environment Editor

アメリカの科学者らの新たな研究によれば、農民の間で広く使用されているネオニコチノイド系農薬は、ミツバチの大量死を示唆している。

権威あるピアレビューされた研究が、ミツバチは害を受けていないと農薬産業界が長い間くり返してきた主張を突き崩し、この化学物質の禁止を導入することにより、他の諸国に追従するようイギリスとアメリカの規制当局に圧力をかけている。
(以下略)
********************    ******************


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16.EMFactのサイトにあった農薬と蜜蜂死の20124月の研究

記;2012−5−23 

http://www.emfacts.com/2012/04/2nd-study-links-pesticide-to-colony-collapse-disorder/
 2012−4−6のログ
一部だけを抜粋して以下に紹介します。
関心のある方は、上記のサイトで原文を参照してください。

******************* ***********
2nd study links pesticide to bee epidemic
 蜜蜂の流行性疾患に関連する2番目の研究

The study is to appear in the June issue of the Bulletin of Insectology.
この研究は昆虫学ブリテンの6月号に掲載される。

In the summer of 2010, the researchers conducted a field study in Worcester County, Mass.
Over a 23 week period, they monitored bees in four different bee yards; each yard had four hives treated with different levels of imidacloprid and one non treated hive.
After 12 weeks, all the bees were alive. But after 23 weeks, 15 out of 16 of the treated hives had died.

2010
年の夏、研究者はマサチューセッツ州でこの野外研究を行った。
23
週以上の期間、4か所の養蜂場で、各養蜂場では4つの巣箱を、すなわち16個の巣箱を観察した。
殺虫剤イミダクロプリドを4段階に分けて使用した。1つの巣箱は殺虫剤を使用しなかった。
12
週間後は全ての巣箱は生きていた。 
23
週間後では、16の巣箱の中で15の巣箱では蜜蜂は死んだ。

*********************  ****************


追記)殺虫剤イミダクロプリドの毒性について

記;2012−5−23
18)の情報を得て、ネットで検索し、以下の関係する情報を見つけた。

環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために  という個人のサイトにあった情報、
個人の頁ですが、サイトのプロフィールには明記はないが「前浜松医科大学 医学博士)」のサイトと想定できる。
一部 以下に引用

***********************   *************
イミダクロプリド     2010年12月5日
イミダクロプリドは1992年に農薬登録された、まだ使用経験が短い殺虫剤である。
その安全性(毒性)を評価するためには、経験と研究が不十分である。

イミダクロプリドはミツバチの群崩壊症候群の一因とされている。
イミダクロプリドは単胞子虫との共同作用で、ミツバチに影響を与えることも報告されている。
ミツバチ行動に対するイミダクロプリドの影響は冬より夏に強いと報告された。
イミダクロプリドはミツバチの嗅覚や視覚による学習に悪影響を与え、採餌活動に致死量の約1/200で悪影響を与える。
使用されたイミダクロプリドは他の昆虫やミミズなどにも影響を及ぼすと報告されている。

利点は、必ずしも農薬散布を必要とせず、農薬を種子にまぶしたり、土壌に混和させたりすることによって害虫から植物を守ることができることである。
このため農薬の飛散による周囲の人間や生態系に悪影響を防ぐことができ、さらには農薬製剤が原因となる臭気発生を防ぐことができることである。

イミダクロプリドなどのネオニコチノイドはミバチに影響を与えることが知られている。
ミツバに対する毒性はネオニコチノイド間で差があり、クロチアニジンやジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラムは毒性が強く、アセタミプリドやチアクロプリドは毒性が弱いと思われている(Decourtye and Devillers 2010)
******************************* 

関心のある方は、上記のサイトを見てください。

 

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16A.謎の蜂群崩壊に手がかり:日経サイエンス20124月号より

記:2013−3−14
以下の記事がある。
***********************  一部引用 **************
ある種の寄生バエが関与している可能性
それらの死んだハチたちは,研究室で飼われているカマキリの餌になるはずだった。
サンフランシスコ州立大学の生物学教授ハファーニック(John Hafernik)が,キャンパス周辺の街灯の下で山のようになって死んでいたセイヨウミツバチ(Apis mellifera)を集めてきた。
「だがガラス瓶に入れて机の上に置いたまま,うっかり忘れてしまった」という。

間もなく彼は仰天した。
「次にガラス瓶を見ると,ハエのさなぎがハチの死骸をびっしり覆っていた」。
寄生バエの一種Apocephalus borealisがハチの体に卵を産みつけていたので,孵化した幼虫がハチの体を乗っ取ったのだ。

このハチの死骸の山は,蜂群崩壊症候群の原因を探る新たな手がかりとなった。
蜂群崩壊症候群はハチのコロニーが集団死する謎の現象で,米国では数年前から,多くの重要作物の受粉に欠かせないミツバチの数がこのために減っている。
ハファーニックのハチに取り付いていたのと同じ寄生バエが,米国の他の地方でもミツバチに寄生している例が見つかった。
詳細は1月のPLoS ONE誌オンライン版に発表された。

ミツバチへの寄生は最近?
 このハエはマルハナバチやスズメバチに寄生することが知られていたが,ミツバチを標的にするようになったのはごく最近だろうとハファーニックはみている。
「ミツバチは世界で最もよく研究されてきた昆虫であり,昔から寄生関係にあったのならとっくに気づいていたはずだ」。
この寄生バエはハチの腹部に卵を産みつける。
数日後,寄生されたハチは1匹ずつ巣から出て(夜間のことが多い),あてもなしにどこかへ飛んでいく。
明かりに向かっていくことが多く,最終的には自分の体をコントロールできなくなる。
ハチが死んだ後,頭の付け根のあたりから13匹ものハエの幼虫が這い出してくる

**************************

関心のある方は、当該の記事全文を読んでください。


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16B.ミツバチ崩壊に関する20121月  AFP通信のニュースから

記:2013−12−21

以下の記事は、16Aの記事と元ネタは共通の様です。

http://www.afpbb.com/articles/-/2848680?pid=8252315
 にあったニュースの一部転載です。

********************
ミツバチを「ゾンビ」に変える寄生バエ発見、米研究
2012
0105 17:27 発信地:ワシントンD.C./米国

15 AFP】ミツバチに寄生し、「ゾンビ」のような行動をとらせてから死に至らしめるハエを発見したという米国の研究論文が、今週の米科学誌「プロスワン(Public Library of SciencePLoS ONE)」に発表された。
「蜂群崩壊症候群」と呼ばれるミツバチのコロニー崩壊の原因を知る手がかりになる可能性がある。

サンフランシスコ州立大学(San Francisco State University)のジョン・ハファーニック(John Hafernik)教授(生物学)が率いた研究チームによると、今のところこの寄生バエが見つかったのは米カリフォルニア(California)州とサウスダコタ(South Dakota)州に限られているが、増えていることが分かれば北米全体のミツバチ・コロニーの脅威として浮上するかもしれないという。

***********************

関心がある方は、AFP通信のサイトを読んでください。

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17.農薬の組み合わせが原因か 20132月の研究

記:2013−2−15

http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/ng-20130215-20130215004/1.htm
にあった内容から一部を引用

ニフティニュースにあった内容 2013−2−15のログ

**************    *******************

ミツバチの失踪、農薬の組合せが原因か

2013215()181分配信 ナショナルジオグラフィック

ミツバチは花のありかを学習し記憶しているが、一部の農薬の影響でその記憶力が失われる可能性のあることが、最新の研究で明らかになった。
ところが、特定の農薬の組み合わせに長期間さらされた場合に、ミツバチの花粉採集の遂行能力が損なわれる可能性があることが、最新の研究によって明らかになった。
(略)

これまでの研究によって、ある種の農薬がミツバチの学習・記憶能力に影響を及ぼすことが示されている。
ライト氏らのチームの行った調査は、複数の農薬が組み合わさることで、ミツバチの学習・記憶能力に、さらに深刻な影響が生じる可能性を追究したものだ。
(略)


ライト氏らは古典的な手法で実験を行ったが、これには「吻伸展反射の嗅覚条件づけ」という用語が用いられている。
平たく言えば、ミツバチはエサのにおいを嗅ぐと、吻(ふん、口先の部分)を突き出す反応を見せるのだが、これを実験に利用するというものだ。

実験では、まずミツバチをコロニーの入口のところで捕獲してきて、1匹ずつガラス瓶に収めたうえで、プラスチックの保存容器に入れる。
これらのミツバチには3日にわたって、致死量に至らない程度の農薬を加えたショ糖溶液を与える。
その後、10分間の短期記憶と24時間の長期記憶について検査を行う。

この研究によると、農薬が複数組み合わされると、農薬が1種類のみの場合よりも、ミツバチへの影響ははるかに大きくなる。
「このことが特に重要なのは、私たちが使った農薬のうちの1種はクマホスといって、ミツバチヘギイタダニ(CCDに関与していると考えられている害虫)を退治する“薬”として世界中で使われているからだ」とライト氏は言う。

つまりこの農薬にはダニを殺す効果があるものの、それと同時にミツバチにも作用して、ほかの農薬による中毒などの影響を受けやすくしているおそれがある。
(略)

今回の研究結果は、「Journal of Experimental Biology」誌のオンライン版に27日付けで掲載された。


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18.欧州農薬規制2013

記:2013−5−2

以下の報道があります。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2941468/10662681
 にあった内容 
一部の引用です。

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AFP BBニュース

ハチ激減と関連性ある殺虫剤3種、2年間の使用禁止へ EU
2013
0430 10:26 発信地:ブリュッセル/ベルギー

430 AFP】欧州連合(EU)で29日、ハチの激減と関連性があるとされる殺虫剤3種の使用を2年間にわたり禁止することが決まった。
禁止令は121日から施行される。

トニオ・ボルジ欧州委員(保健・消費者保護担当)は「われわれの生態系に必要不可欠で、欧州域内の農業に年間220億ユーロ(約28000億円)超の利益をもたらすハチが確実に保護されるよう、最善を尽くすことを約束する」と述べた。
大陸規模で殺虫剤が禁止される世界で初めての例となる。

禁止の対象はドイツの化学・製薬大手バイエル(Bayer)製の殺虫剤「イミダクロプリド」と「クロチアニジン」、スイスの農業バイオ大手シンジェンタ(Syngenta)製のチアメトキサム。
これら3種は、種子の消毒のために使用されたり、ハチを引き寄せる植物や穀物、土壌に散布される。
世界の食料生産に不可欠な昆虫による花の受粉のうち80%はハチが行っており、ハチがいなくなると、多くの作物は結実が不可能になったり、人工授粉が必要になってくる。

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関心のある方は、当該のニュースで全文を読んでください。

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19.2014年1月の産経新聞にあった農薬が原因とする日本の研究

記:2014−1−30


以下の記事がYahooのニュースサイトに掲載されていました。

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峰群崩壊症候群とパーキンソン病
産経新聞 129()1130分配信

峰群崩壊症候群とはミツバチが原因不明に大量に失踪する現象で日本では「いないいない病」という別名で紹介されることもある。

2006年秋から現在にかけてセイヨウミツバチが一夜にして大量に失踪する現象が米国各地で発生している。
その数は米国で飼われているミツバチの約4分の1にも達するという。
同様の現象は欧州、日本、インド、ブラジルでも観察されている。
(略)

本症候群の原因は未だに不明であるが、ウイルス説、栄養失調説、ネオニコチノイドやイミダクロプリドなどの農薬・殺虫剤説、
電磁波説、害虫予防のための遺伝子組み換え作物説、環境ストレス説、気候変動説などが唱えられている。

最近、金沢大学理工研究域自然システム学系の山田俊郎教授らの研究チームは「ネオニコチノイド系農薬と峰群崩壊症候群の相関」に関する論文を日本臨床環境医学雑誌に公表して話題を呼んでいる。

研究チームは2010年から実際に使用されているネオニコチノイド系農薬を薄めて糖液と花粉ペーストの餌に混ぜることによりミツバチに長期投与実験を行った。
セイヨウミツバチ1万匹の実験群を8群用意し2010年7月から約4ヶ月間に渡り成峰数、峰児数の変化および農薬摂取量を追跡した。
その結果、投与した農薬の濃度に関わらず全ての峰群が消滅することを明らかとした。
山田教授は「ハチが即死しないような濃度でも、農薬を含んだ餌を食べたハチの帰巣本能がだめになり、群れが崩壊すると考えられる」と結論し、ネオニコチノイド系の農薬の使用禁止を打ち出した欧州諸国の規制の動きを支持した。
(略)
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関心のある方は、産経新聞の記事全文を読んで下さい。

 

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202014年の日本の研究 農薬と蜜蜂

記:2014627

以下の記事がNHKニュースにありました。
参照URL:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140622/k10015409691000.html

 

*************   一部 引用  ***********
イネの農薬がミツバチ大量死の原因か
2014
622 1038

イネの害虫の駆除に使われる農薬が、ミツバチが大量に死ぬ被害の原因となっている可能性が高いことが分かり、調査を行った農林水産省は農薬を散布する際には、ミツバチにかからないよう注意してほしいと呼びかけています。
農林水産省は、全国各地で起きているミツバチの大量死が農薬の散布と関係しているのではないかという養蜂家などからの指摘を受け、ことし3月までの10か月間に全国69か所で起きた大量死の原因を詳しく調べました。
その結果、全体の9割近くに当たる61か所でイネの栽培がすぐ近くで行われ、ミツバチの死骸からもイネに使われる農薬が検出されるなど農薬が被害の原因となっている可能性の高いことが分かったということです。
(略)
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21.2018年酪農大学のサイトにあった解説

記:2019−10−31


酪農大学 動物薬教育研究センターのサイトにあった情報
**************一部 引用 ***************
消えたミツバチの謎と予防の原則
掲載日:2018.10.15

(略)
ところが最近、ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象(蜂群崩壊症候群;CCD)が日本を含む世界各国で発生し、大きな社会問題となっています。
今回は消えたミツバチの謎に迫ってみたいと思います。

2006
年秋から現在にかけてセイヨウミツバチが一夜にして大量に失踪する現象が米国各地で発生し、その数は米国で飼われているミツバチの約4分の1になったといわれています。
ヨーロッパでも、スイス、ドイツ、ベルギー、フランス、オランダ、ポーランド、ギリシア、イタリア、ポルトガル、スペインにおいて同様の現象が報告されています。
他にインドやブラジルが報告され、そして日本でも類似症例が報告されています。

いずれも原因は不明とされています。
ただ、報告されたすべての例がCCDであると断定するには不確かなようです。
その理由はそれぞれの症例に関する科学的な検証が不十分であるためCCDと決定できないためのようです。
また、同一症例か不明ですが、CCDに似た大量失踪事件はすでに1896年に報告されているようで、最近発生したのではないとの意見もあるようです。

CCD
の明確な原因については不明であり、さまざまな説が提案されています。
感染症説、栄養失調説、農薬・殺虫剤説、電磁波説、遺伝子組換え作物説、ストレス説などが唱えられています。
この他にも、飢餓やダニの寄生も考えられているようです。
単独の原因とすると世界的な発生を説明することは困難でしょうし、そもそも各国の発生が同じものかが分からないのでは、なかなか原因究明に至らないようにも感じます。

その中にあって我われとも関連の深い農薬・殺虫剤説に関してさらに説明したいと思います。
もっとも注目されている農薬はネオニコチノイド系殺虫剤になり、農薬成分としてイミダクロプリド、アセタミプリド、ジノテラフランがあり、日本で開発されたクロチアジン、ニテンピラムなどがあります。
これまで使用されてきた有機リン系殺虫剤に比べ、人体への安全性が高く、また植物体への浸透移行性があり残効が長い利点があり、殺虫剤の散布回数を減らせるため、現在では世界各国において最も主流の殺虫剤となっています。

作用機序としては、神経伝達性アセチルコリンの受容体に結合し神経を興奮し続けることで昆虫を死に至らしめます。
ネオニコチノイド系殺虫剤は農薬のほか、我われにも馴染みの深いイヌやネコの外部寄生虫駆除に使用されています。
具体的にはノミ成虫の駆除に使われています。
動物の皮膚に滴下する方法(ポアオン剤)で投与するため、動物にとっても、飼い主にとっても有用性の高い製品となっています。

各国の規制状況ですが、欧米では被害拡大を防止するための原因究明に精力的に取り組む一方、「予防の原則」による使用規制を強化しています。
日本は原則的に科学の原則を採用しており、ネオニコチノイド系殺虫剤に科学的に問題があるとの認識に至っておらず、規制されていない状況です。
EU
の規制に利用した「予防の原則」は、科学的に不明確な状況下で、重大であるかも知れないリスクに対して、科学的探求の結果を待たずして適用されるリスク管理の方法と定義されます。
つまり、科学的に問題がなくても禁止措置をとれるということです。

生産性向上を目的に使用される抗菌性飼料添加物ですが、EUで使用禁止措置を取ることになったのも「予防の原則」を適応したためといわれています。
ヒトの健康被害を未然に予防するための根拠として利用される意義は十分にあると思われますが、あくまで暫定措置であり、科学的な視点での研究は継続されるべきであり継続してリスク評価を実施すべきと思われます

あまりに「予防の原則」を利用した行政対応の決定が行われた場合、科学的な技術や研究が衰退するとの懸念があり、その適応には十分なリスクコミニュケーションを経ることを必要とします。
いずれにしてもミツバチの失踪原因の究明が求められます。

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222019 Odemerらの蜜蜂と携帯の研究

記;2020−3−22

掲載誌:研究者によってResearch Gateのサイトに公開2018
公開後の掲載誌:Science of The Total Environment Volume 661, 15 April 2019, Pages 553-562
タイトル:Effects of radiofrequency electromagnetic radiation (RF-EMF) on honey bee queen development and mating success
蜜蜂の女王バチの発育と交配成功率における無線周波数電磁界の影響
研究者:Richard ODEMER, Franziska ODEMER

Mobile phones can be found almost everywhere across the globe, upholding a direct point-to-point connection between the device and the broadcast tower.
携帯電話は、地球上のあらゆるところで見受けられ、基地局送信塔と個々の端末を直接に、点と点を結んでいる。

The emission of radiofrequency electromagnetic radiation (RF-EMF) puts the surrounding environment inevitably into contact with this pollutant.
無線周波数電磁波の放射は、周囲環境に汚染物として必然的に広まっている。

We have therefore exposed honey bee queen larvae to the radiation of a common mobile phone device (GSM) during all stages of their pre-adult development including pupation.
そこで我々は、一般的な携帯電話機(GSM)の電磁波を女王バチの幼虫に、蛹化を含めて成虫前期までの全期間、暴露した。

After 14 days of exposure, hatching of adult queens was assessed and mating success after further 11 days, respectively.
14
日の曝露後、 女王バチの成虫を評価し、さらに11日後までの勾配の成功率を評価した。

Moreover, full colonies were established of five of the untreated and four of the treated queens to contrast population dynamics.
さらに、全群は5つの非曝露群、4つの曝露群として群れの動向を比較した。

We found that mobile phone radiation had significantly reduced the hatching ratio but not the mating success.
携帯電話の曝露は、蛹化を有意に減少させたが、勾配の成功率には変化はなかった。

If treated queens were successfully mated, colony development was not adversely affected.
曝露した女王バチの勾配に成功させたら、蜜蜂の群に異常はなかった。

We provide evidence that RF-EMF only acts detrimental within the sensitivity of pupal development, once succeeded this point, no further impairment has manifested in adulthood.
無線周波数電磁界は蛹の発育の感受性に有害な影響を与え、このポイントを一度くぐりぬければ、成虫になってからはさらなる損傷は約束されない、という確証が得られた。

Our results are discussed against the background of long-lasting consequences for colony performance and the possible implication on periodic colony losses.
我々のこの結果は、蜜蜂群の情勢の長く続く成り行きの背景として、また、周期的な蜜蜂群の損傷の可能性のある掛かり合いとして、議論されるであろう。

電磁波曝露は
・巣箱に携帯電話端末を取り付け、2分間隔で15回ほど電話をかける、これを2週間継続。
・携帯電話端末からの電磁波強度は、実測で、0-15mW/cm2
・曝露状態は以下の図にある。

 


関心のある方は、原著全文を読んでください。

BEMSJ注:
この論文は蜜蜂群崩壊CCDの一因として携帯電話の電磁波が考えられるとして、行われた実験結果である。
確かに、蜜蜂の巣箱の中に、携帯電話端末機をいれ、その端末機から電波が出る様にすれば、しかも、端末機と蜜蜂の距離が近く、15W/cm2の電磁波を曝露すれば、蜜蜂は何らかの影響が出るのかもしれない。
しかし、CCDの一因として関心がもたれるのは、周囲に存在する携帯電話基地局からの電波の影響であり、この場合は、曝露電波強度はかなり低くなる。
従って、この論文の結果から、携帯電話基地局の存在・電波発信が蜜蜂のCCDの原因とは、言い切れない、と言える。
研究を行うのであれば、基地局からの電波曝露に近い状況下で、行うべきである。


 

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