低周波電磁界コーナー(7)


低周波電磁界の健康影響に関して裁判に提訴した結果で、判決が下ったことまで判明したケースを紹介。

一部は判決の内容が不明なケースも含めます。

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*高圧送電線などからの電磁界に関連する裁判の結果
1. 2002年長野市の地中送電線の裁判事例
1A.長野県佐久市望月の高圧送電線に関する裁判
2. 2003年島根県の裁判の結果 
A1994年島根県の裁判: 西島根変電所建設
B1993年九州電力 苓北の送電線建設
C1999年山口 中国電力送電線に関する提訴
D1999年 札幌 藤野変電所建設に関する裁判
E1998年 大阪 送電線建設差し止め裁判
F1998年 広島 地下送電線建設差し止め裁判
G1985年頃の山梨県での高圧送電線裁判
H1998年大津市で高圧送電線に関する裁判
2I.1998年金沢市で変電所建設に関して、公害審査会に調停
J2004年名古屋での高圧送電線移設を巡る高裁判決
K岡山市調停に持ち込んだオハヨー乳業の変電設備建設

3. アメリカの磁界と乳がんの裁判の結果
A. アメリカ 電磁波で脳腫瘍 敗訴 2002
4. 2002年の電中研レビューから
5. 永野論文にみる電磁波関連訴訟
6. 永野論文にみる電磁波関連訴訟−2
7. 永野論文にみる電磁波関連訴訟−3
8. 鳥取市の中国電力変電所建設に関連する裁判


9. 電磁波で労災申請
9A.VDT作業で労災認定 1998
9B.VDTの電磁波でがん、アメリカ1994年の判決

10. 広島ルーテル教会 地下変電設備建設問題の履歴

11. イギリスのサイモン君の白血病裁判
12.アメリカ マイケル・スコットの送電線と脳腫瘍に関する裁判
12Bアメリカ メドウ街の電磁波裁判の結末
12C1993年アメリカの最初の送電線電磁波裁判の結果
12D.アメリカ1987年送電線と不動産価格の裁判の結果
12E.パキスタンでの1994年裁判例
12F.アメリカ・ユタ州での送電線建設に関する2009年の裁判
12Gアメリカニューヨーク市、磁界による白血病で裁判
12Hスウェーデン2000年の送電線に関連する裁判

13.裁判にはならなかった紛争: 四街道市東京電力(株)変電所建設に関連する電磁波
14.国会論議まで行われた奈良県大淀町北野台の送電線建設
15.裁判にはならなかったが、紛争で、計画が中止となった中電碧南火力超高圧線建設
15A未確認訴訟情報:「健康の森 カイロ院」のサイトにあった門真の訴訟の情報
15B.裁判にはならなかったが新聞に幾度か新聞記事として報道された福島県棚倉の高圧送電線建設
15Cこれから始まるかもしれない高圧送電線の裁判
15D裁判にならなかったが幾度もTV・新聞に報道された日野市の高幡不動変電所の建設
15E裁判にならなかったが、紛争のあった九州電力の前原市の高圧送電線の地下化
15F裁判にはならなかったが紛争が新聞報道された四国電力、北島の変電設備建設
15G裁判にはならなかったが、新聞報道された東京電力、館林市内の高圧送電線鉄塔の建て替え
15H裁判にはならなかったが、新聞報道のあった宮崎県綾町送電線建設
15I裁判にはならなかったが、新聞報道のあった神奈川県 東急すずかけ台の変電所建設
15J.裁判にはならなかったつくば市の変電所建設2007
15K裁判にはならなかった飯田市での送電線反対運動の顛末
15L.裁判にはならなかった横浜市・たまプラーザでの送電線鉄塔反対運動の顛末
15M.裁判にはならなかった山形県川西町で送電線下の自宅を移動2005
15N.裁判にはならなかった中部電力の安部川を渡る高圧送電線建設
15O.裁判にはならなかったが、新聞報道のあった平塚保健センターの建設地

16.山梨リニア実験線の工事差し止め地裁へ 1993
16A.裁判にはならなかったが紛争のあった仙台市地下鉄のリニア駆動東西線の建設


17.広島のIH調理器訴訟 2006
18.IH調理器で不整脈 で訴訟2010

19.スウェーデンで「電磁波過敏症」で勝訴の例
19Aスウェーデンでの電磁波過敏症で敗訴の例
19Bスウェーデン電磁波過敏症裁判で敗訴
19C.オーストラリアの裁判で、電磁波過敏症の労災認定

20.1998年の日経サイエンスの記事から
21.ニュージーランドの風力発電からのノイズ(音)に関する裁判所の裁定2012
22.イツでの風力発電所に関連した訴訟 2013年
22A.風力発電騒音裁判愛知県田原市

23.裁判にはならなかったが、韓国の蜜陽における送電線建設紛争
24.裁判にはならなかったアリゾナ州学校に隣接する高圧送電線移設論争2006

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1.2002年長野市の地中送電線の事例 


*工事差し止めを求める仮処分で地裁へ

建設工事中止を求める仮処分の地裁判決文の一部を紹介する。
住民側の要求は却下されています。

****************

1997814日 
(主 文)
−、本件申立てをいずれも却下する。
ニ、申立て費用は債権者らの負担とする。

第一 当事者の申立て及び主張
工事の続行禁止。

第二 当裁判所の判断
一 事案の概要
債権者らは、長野都市計画事業長野訳周辺第二土地区画整理事業---高圧線地下埋設工事から発生する電磁波により癌を誘発する等生命・健康に危倹性を及ぼすおそれがあると主張し、工事の続行禁止と既設部分の撤去を求めている。
債務者らは、高圧線から発生する電磁波により債権者ら主張のような健康被害は生じないと反論する。

(二)債務者長野市が本件工事の施工者であるか否か。
(以下省喝)

(三)被保全権利の存否(本件高圧線から発生する電磁波により、癌を誘発する等生命・健康に危険性を及ぼすおそれがあるか否か.)
1
.まず、人格権の一種としての生命・健康を推持する権利に対し将来侵害が生ずる高度の蓋然性のある事態におかれた者は、侵害行為に及ぶ相手方に対し、将来生ずべき侵害行為を予防するため事前に侵害行為の差し止めを請求する権利を有するものと解される。

そして、本件申立てのような、いわゆる満足的仮処分は、疎明方法について取調べの即時性を害さない範囲のものに制限される等債務者が十分な防御をなしえない手続きの中で、本訴をまたずに権利の実現を仮に認めるという強力な効力を与えるものであるから、被保全権利の疎明にあたっては、特に高度の疎明が必要なものと解するのを相当とする。

2
.ところで債権者らは労働省産業医学総合研究所の研究官の実験によると多量の電磁波(1ミリテスラ以上)を人の末梢血リンパ球にさらしたところ免疫機能が低下したこと、スウェーデンのカロリンスカ研究所から、送電線近くの住民に対し疫学調査をした結果、小児白血病の発生が通常より3.8倍も多いとの報告があったこと、(疎甲8)、

債権者らが平成96月ないし7月にかけて本件工事現場付近で行った地下高圧線の磁界の測定結果によると、90ミリガウス以上のところもあったこと(疎甲2912)、

京都大学工学部助手の荻野晃也の指摘では、アメリカのカリフォルニア州アーバインでは送電線の磁界が4ミリガウス以上のところには住宅を建てられない等欧米では電磁波の規制が進んでおり、安全基準としては0.1ミリガウス程度が妥当であると訴えていること(疎甲17)、

疫学調査によれば送電線による電磁波が癌の危険性を増大する可能性のあることが示唆されること(疎甲28)等を根拠として、電磁波の健康への危険性を主要している。

しかしながら、前掲疎甲8において、他方、実験に係る磁界の要さは1ミリテスラ(10ガウス)以上であり地下送電線にあける磁界とは比較の対象にならないほど強大なものであり、前記研究官も、癌を誘発することを直接証明するものでないと述べていること、送電による電磁波と小児白血病との因果関係は確認できないとの疫学調査も多いとの記載もあること、全米科学アカデミーの研究評議会は平成810月に高圧線からの電磁波が癌などの健康被害に結びつく因果関係は確認できなかったとの報告をしたことが−応認められる。

そして、疎丙2によれば、世界保健機構は昭和62年に電磁波につき50ガウス以下では有害な生物学的影響はないと評価していること。
国際放射線防護学会は平成2年に電磁界による健康への影響は確立されていないとした上で、一般人の連続曝露につき一ガウスとの基準を示していること。

全掲疎甲8によれば、一般人が浴びてもよい磁力の上限について、ドイツでは5ミリガウスと法的に規制し、英国では2ミリテスラ、オーストリアは0.1ないし1ミリテスラとの指針を定めていることがそれぞれ一応認められるところ、疎丙11ないし13によれば債務者中部電力鰍ナ平成97月に、本件地中高圧線と同電圧、類似の周囲環境、債権者の居住地に近い等の条件の17地点で、電磁波を測定したところ、最大で8.5ミリガウス最小で0.1ミリガウス未満であり、右各基準を何れも大きく下回っていることが一応認められる。

また疎丙3によれば、前記全米科学アカデミーは平成810月に磁界曝露と小児白血病との関連性につき住宅の密集度や周囲の交通環境等多くの要因との関係も考慮に入れなければならず、多くの疫学者は磁界測定値との関連は信頼できないとし、その他癌、神経行動的障害、生殖機能への有害な影響とのの関連性を示した研究がいくつかあるが、それらの結果は一貫性がなく、矛盾しており、信頼できる関連性の証拠をなすものではないと報告していることが一応認められる。

さらに疎乙1512によれば、米国癌研究所のグループは、平成973日付けで、9の州における15歳以下の小児白血病患者638名(ちなみに、疎丙14によれば、前記カロリンスカ研究所の報告における対象となった小児白血病患者は142名であったことが一応認められる。)と健康な子供620名について、寝室の磁場を24時間連続測定するなど実際の居住環境での磁場の強さを詳細に調査したところ、磁場の強さと小児白血病の発生率にはほとんど関係がみとめられないとの結果(その発生のリスクは、磁場の曝露が3ミリガウス以上になると高くなるものの、曝露の連続的な変化に対して有意な増加はしなかった。)を医学誌に発表したことが一応認められる。

3
.以上の事実及び審尋の全趣旨によれば、そもそも高圧線からの電磁波が癌や白血病等の原因となるということにつき高度の蓋然性があるとの疎明があるとまでは言い難い、少なくとも本件高圧線からの推定される電磁波の強さは、殊に前記世界保健機関等の基準や各国の規制基準を大幅に下回っていること等に照らすと、それが生命・健康を侵害する高度の蓋然性を有することにつき前記1説示の高度の疎明がなされたということはできない。


以上の次第で、債権者らの本件各申立てのうち、債務者市に対するものは不適法であり、債務者中部電力に対するものは、被保全権利についての疎明がないことになり、その余については判断するまでもなく理由がないから、いずれもこれを却下することとし、主文のとおり決定する。

*********************

*送電停止を求めて本訴、地裁へ

以下のNHKニュース速報がありました。
************ 一部を引用します***********    ********
1998
1019日 長野市の女性2人 送電停止求め中部電力を提訴

地中に埋設された高圧の送電線から出る電磁波がヒトの体に悪影響を及ぼすおそれがあるとして、長野市の女性二人が、電力会社を相手取って送電の停止を求める訴えをきょう長野地方裁判所に起こしました。
(略)

訴えによりますと、二人の自宅近くの道路には、77000ボルトの高圧の送電線二本が埋設され、去年8月ごろから送電が開始されました。

原告らが測定をしたところ道路上で最大440ミリガウス、自宅の敷地内でも2.7ミリガウスから1.8ミリガウスの電磁波が観測されたということです。

このため電磁波は人体に悪影響を及ぼすおそれがあり、健康で安全な生活を送る権利を脅かしているとして、中部電力を相手取って、送電を停止するよう求めています。
(略)
***********   *************   ***********

また、共同通信の19981019日配信のニュースにもありました。

******************************
地中送電の停止求め提訴 中部電力相手に  共同通信  10/19  16:02

中部電力(本社名古屋市)が長野市栗田周辺で地中に埋設した送電線をめぐり、地元住民2人が電磁波の影響で健康で安全な生活が脅かされ人格権が侵害されたとして、中部電力に送電の停止を求める訴えを19日、長野地裁に起こした。

訴状などによると、中部電力は昨年6月ごろから、同市の区画整理事業に伴い送電線を地中に埋設。
同年8月半ばから約7万7000ボルトで送電を開始している。
住民2人は昨年6月、埋設工事中止を求める仮処分を申請したが、却下されている。

原告側代理人の中島嘉尚弁護士は「電力会社は電磁波の人体に対する影響を過小評価している。電磁波の危険性を訴える裁判にしたい」と話している。

(略)
************************

同じニュースは、「ガウス通信」34(1998/12/10発行)に「【長野】地下埋設線への通電差し止めを、住民2名が中部電力を訴え」というタイトルで掲載されていました。

*係争中の原告らからのハガキ
19993月発信 長野裁判を支援する会の代表 竹内よし子からのハガキです。



結果 地裁での判決
以下は2001216日のNHKニュース速報で、一部を引用して紹介します。

*************** *******************
送電線電磁波有害の証拠なし 差し止め請求棄却 長野地裁

地下の送電線から出る電磁波が健康に悪影響を及ぼすとして、長野市の住民が中部電力を相手取って、送電の差し止めを求めていた裁判で、長野地方裁判所はきょう、「送電線から出る電磁波が人体に有害な可能性があるという証拠はない」として、原告の訴えを棄却する判決を言い渡しました。

きょう開かれた裁判で、長野地方裁判所の佐藤公美(サトウヒロミ)裁判長は、「送電線から出る電磁波が人体に有害な可能性があるという証拠はなく、仮に可能性があるとしても送電を禁止するほど高いとはいえない」として、原告の訴えを棄却する判決を言い渡しました。

*******************
一般にこの種の裁判では、地上に建設される架空送電線が対象になりますが、この長野県の例では地下に埋設した高圧送電線の例です。

同じ内容が、読売新聞 長野版 20010217日に、以下の記事がありました。
一部を紹介します。   追記:2008−8−19

**************   ***********
中部電力通電差し止め訴訟 人体への電磁波影響訴えた原告敗訴=長野

埋設された高圧送電線から出る電磁波が人体に害を及ぼすとして、長野市の住民2人が、中部電力(本社・名古屋市)を相手取り、送電線への通電の差し止めを求めていた訴訟で、長野地裁(佐藤公美裁判長)は16日、「人体に影響を及ぼすと認めるに足りる証拠はない」などとして、原告の訴えを棄却した
**********   ************

*高裁へ控訴
ガウス通信48号(2001415日)に以下の記事がありました。

***********   ************

長野: 通電差し止め請求棄却、高裁へ控訴
2
18日 原告敗訴の判決を下した。 東京高裁に議論を持ち込むことになった。
***************   **********

この高裁での判決がどうなったのかは、情報は見つかっていません。

詳細に関しては、「ガウス通信」や当該の新聞記事などを読んでください。

*高裁での結果
記:2017−2−10

中部電力に問い合わせtらところ、
平成13627日に東京高裁の判決があり、原告側の訴えが棄却され、その後確定いたしました。
新聞などの報道内容の資料は、弊社にはございません。」との回答がありました。


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1A.長野県佐久市望月の高圧送電線に関する裁判

記;2012−6−5

以下の情報がガウス通信に掲載されている。

<裁判の始まり>
*ガウス通信 58号 2002年12月10日  長野 中部電力 50万ボルト送電線計画15年延期 という記事
・東部町、北御牧村、望月町、中野市の反対運動では押し切れず。

・10月31日、中部電力は長野県に建設を予定していた50万ボルトの送電線計画(佐久幹線・北信幹線)の15年延期を発表した。 報告者は若林幹雄

BEMSJ注:
中部電力の対象となる高圧送電線建設は、1期工事と2期工事に分かれている。
15
年延期になったのは2期工事である。
1
期工事に関しては建設され、裁判となった。

*ガウス通信 65号(2004212日)長野 裁判 北御牧村で「高圧線の撤去を」
・長野県北佐久郡北御牧村の住民13名が原告となり、中部電力が建設した50万ボルト送電線の撤去などを求めて訴訟が起こされている。
2001716日に訴状提出、現在まで16回に及ぶ審理が行われている。
・訴状には小学校を囲むように通っており、電磁波の健康影響が懸念される。
・原告の一人は池田博之。
・この2月には証人尋問が始まり、東部町の反対運動のリーダー(現町議)が証言に立つ。

ガウス通信67号(200467日) 長野 望月町の中部電力 高圧送電線裁判
・投稿者は望月町 池田博之
・裁判に至った経過や現状を報告
2001年(平成13年)6月には通電が開始

ガウス通信69号(20041010日) 長野県 望月町での高圧線裁判 スケジュール
・証人尋問のスケジュールを報告

ガウス通信71号(2005214日) 長野 「違法な建設」訴え 2/18最後の証人喚問 望月町の中部電力 高圧送電線裁判
・投稿者は望月町の池田博之
・証人喚問も2005年(平成17年)218日をもって一応の終結を迎え。判決の準備に入っていこうとしている。

********************  *************

<裁判の結果>
裁判の結果がどうなったのか?
これ以降の情報は、なぜかガウス通信には掲載されていない。

そこで、情報を探ってみた。
ネットの検索では、ほとんど裁判の結果に関する情報は得られなかった。

佐久市役所に問い合わせた。
・地裁の判決に関しては、 以下に示す信濃毎日新聞の記事のコピーを頂いた。

*********** 一部 引用 **************
2005
(平成17)910日.(土曜日)
旧望月町の送電線訴訟・原告住民の請求棄却   地裁 上田支部 「人格権侵害」認めず

旧北佐久郡望月町(現佐久市)の住民らが、事前説明がなく送電線が敷設され電磁波による健康被害への不安などで精神的被害を受けたとして、中部電力を相手に、高圧送電線・佐久幹線1期工事分の送電差し止めや慰謝料など約1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、地裁上田支部であった。
深沢茂之裁判長は「原告らが主張する人格権が侵害されたと認めることはできない」と、原告の請求を棄却した。

判決は、原告が主張した「住民無視の施設設置から受けた精神的損害」について、「被告は計画概要を町や地権者に説明し、大きなパネルを設置するなど当時の状況の下でなすべきことをしていた」と指摘。
鉄塔などから生じるとした低周波振動公害については「客観的な証拠によって発生が裏付けられていない」とし、電磁波による健康被害も「蓋然(がいぜん)性を認めることはできない」と退けた。
(略)
********************************

・地裁判決を不服として、高裁に控訴した。
・結果は新聞報道の記録は残っていないが、2006328日 東京高裁において「控訴棄却の判決」が出た。


という情報を得ました。

<高圧送電線の現状>
市立本牧小学校(長野県佐久市望月775)の近くを高圧送電線が通ることも反対の理由の一つとされた。
この小学校は、統合により、現在は存在しない。
この学校のあった地点から600mほど国道142号線を北に向かった場所にある高圧送電線を以下に示す。

現状の高圧送電線

 

 

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2.2003年島根県の裁判の結果:鳥取県溝口町に建設 五十万ボルトの高圧送電線

作成: 2003−5−15  追記:2012−5−25

<<始まり>>の前の調停

 

ガウス通信    に以下の記事がありました。
内容の抜粋です。

・中国新聞 1994年3月5日の記事を転載
50V線白紙撤回を求め提訴 一山陰ネットワーク

・山口、島根、鳥取3県の山間部を縦断する中国電力の五十万ボルト高圧送電線の建設計画をめぐり、計画に反対している住民グループが四日、中国電力社長や通産大臣らを相手取り、建設計画の白紙撤回を求める調停を広島簡裁に申し立てた

・申し立てたのは、建設予定地の地権者らでつくる「高圧線山陰ネットワーク」(竹林史博代表)のメンバー11人。

・申立書によると、「ルート沿線には人家がたくさんあり、高圧送電線から出る電磁波による人体への影響が予想され、中国山地の豊かな自然や景観が破壊される」などとしている。

・計画では、高圧送電線は、美祢市の新山口変電所から島根県美濃郡美都町の西島根変電所を経て鳥取県日野郡溝口町の日野変電所までの全長250キロ余・

 

1999525日 共同通信で配信されたニュース
******************* 
高圧線建設で公害調停申請
共同通信経済ニュース速報

中国電力の高圧送電線が集中する鳥取県溝口町に住む農業西村幸人さん(65)ら5人が25日、電磁波公害の恐れなどを理由に新設される高圧送電線のルート変更を求める公害調停を鳥取県に申請した。
県は申請を受理し、近く委員を選定して調停に入る。

申請によると、同町にある中国電力日野変電所には50万ボルトの高圧送電線が4本も集中しており、住民は自然破壊や風きり音による騒音被害などを受けている。
同変電所にはさらに、2001年運用開始を目指し50万ボルトの中国第2東幹線(日野−智頭変電所)の建設が進んでいる。
住民らはこれが完成すると被害がさらに増大し、内外で問題になっている電磁波による健康障害の恐れもあるとして、ルートの変更を求めている。

(略)
[1999-05-25-16:47]
*********************


<<始まり>> 山陰中央新報 社のWEBにあった記事です。
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/2001/05/29/08.html
 

*********  一部 引用 ************
山陰の出来事 2001529日   高圧送電線が景観を破壊するとして提訴

中国電力(本店・広島市)が鳥取県溝口町に建設している五十万ボルトの高圧送電線は自然景観を損なうなどとして、同町畑池、農業西村幸人さん(67)ら5人が28日、同社を相手取って電力設備撤去を求める訴えを鳥取地裁米子支部に起こした。

原告側は和やかな景観を奪われ、精神的苦痛を受けた▽電磁波の影響で、健康被害の懸念がある▽設備が溝口町内に集中設置され、周辺地域の土地評価額が下落し、財産的損害を受けたなどと主張。
送電線の撤去と土地の原状回復を求める。
************    **************

同じ内容が読売新聞2001524日 鳥取版にありました。 
 一部を紹介します。    追記:2008−8−19

***********   ***********
「送電線、景観壊す」 撤去求め中電を提訴へ 溝口の地権者の男性ら=鳥取

溝口町畑池に建設されている高圧送電線は景観を破壊し、地域住民の健康を脅かすとして、地権者の男性(67)ら5人が28日にも中国電力(本店・広島市)を相手取り、送電線の撤去と土地の原状回復などを求める訴えを地裁米子支部に起こす。

男性らは中国電力が6月の利用開始に向け、溝口―智頭町間、延長844キロで進めている50V高圧送電線(中国東幹線)工事について、鉄塔や変電所などの建設で豊かな自然景観が破壊されるうえ、電線の風切り音や電磁波が周辺住民の心身に害を与える恐れがあるなどとしている。
**************   **********

<<結果>> 

がうす通信6020034.15 に掲載  

************   一部 引用 *********** 
高圧線訴訟地権者の訴え退ける判決  

鳥取県溝口町に中国電力が建設した高圧送電線に対し、地権者の西村幸人さんらが鳥取地裁米子支部に起こしていた訴訟の判決が320目下された。 
原告は高圧線が景観を損ね、電磁波が健康に害のあることなどから送電線の撤去を求めていたが、裁判長は原告側の訴えを全面的に退ける判決を言い渡した。 

判決は原告が根拠としていた白然環境を享受する利益が侵害されたとの主張を「受忍限皮を超える侵害を原告らに及ぼしているとまでは言えず、生命、身体への侵害の恐れは認められない」とし、電磁波の影響についても「電磁波強度と人との因果関係を明確にするのは困難」と退けた。

**************  *************

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A1994年島根県の裁判: 西島根変電所建設

記:2009−12−23   追記:2014−12−28

*裁判の開始1994
以下の記事がガウス通信8号(1994820日)に掲載されています。
一部を以下に引用します。

****************    ********
西島根変電所建設は違法! 地権者らが美都町を相手に訴訟を起こす

中国電力は山陰地方を横切る50V線、及びこれにつながる西島根変電所の建設を島根県美濃郡美都町に計画し、反対運動が展開されてきた。
8
6日、町の計画には違扶性がありと地権者らが訴訟を提起した。
訴えは、
1
、電線被害による生命身体の危険 
2
、農業振興地域整備計画変更手続きの違法性
3
、農地法違反を柱として、この変電所を美都町が容認し、土地を提供しようとしていることに対してこの取り消しを求め、松江地方裁判所に申し立てたものである。

訴えの理由の筆頭は電破波被害の問題になっている。
(略)
**************    ****************

この裁判の結果は、ガウス通信にも結果がかかれておらず、他のネットや電磁波に関連する情報誌などには掲載されていない様です。

*国会でも論議1995
平成71995)年に以下のやり取りがある。

**************************
質問主意書
134回国会(臨時会)
質問主意書

質問第3
高圧送電線鉄塔問題等に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第74条によって提出する。
  平成71124
栗原 君子 

 参議院議長 斎藤 十朗 殿
 高圧送電線鉄塔問題等に関する質問主意書
一、島根県美濃郡美都町久原251416ヘクタールは、農地を多数含んでいるにもかかわらず、農業法人以外の業者によって土地の造成が行われている。
登記簿移転もなされているが、農林水産省(治山係、農地係)は、これらの事実を承知しているか、明らかにされたい。

二、右記の土地に対し、島根県と美都町は農業振興地域の整備に関する法律による農用地除外にあたって、農林水産大臣の特別管理区域の指定を受けなければならないのに、受けていない。
公共、公益事業といえどもこの処置は不可欠であるのに、指定を得ずに手続きを進めてきた。この事実を農林水産大臣は、承知しているか、明らかにされたい。


(略)

五、中国第二幹線は、途中の変電所が農地であるため、法的には建設不可能であるにもかかわらず、事業認可を通商産業大臣が出しているが、それは何故か。

(略)。
***********************

***********************
134回国会(臨時会)
答弁書

答弁書第3

内閣参質1343

  平成71226

内閣総理大臣 村山 富市 

  参議院議長 斎藤 十朗 殿
参議院議員栗原君子君提出高圧送電線鉄塔問題等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

 参議院議員栗原君子君提出高圧送電線鉄塔問題等に関する質問に対する答弁書

一について

農林水産省は、島根県美濃郡美都町大字久原761番2ほか13筆の農地5661平方メートルについて、平成6年127日付けで島根県知事が中国電力株式会社ほか4名に対して変電所の新設を目的とする農地法(昭和27年法律第229号)第5条第1項の許可を行ったことを承知している。
なお、同町大字久原2514番の土地については、島根県知事が当該許可に当たって農地でないことを確認しており、当該土地については、同項の許可を受ける必要がないものである。

二について
農林水産省は、島根県美濃郡美都町が、平成65月11日付けの同町の農業振興地域整備計画の変更において、同町大字久原2514番ほか91筆の土地を農用地区域から除外したことを承知している。
農業振興地域整備計画の変更は、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第13条において定められた場合に行うものとされており、同法においては御指摘の特別管理地域の指定を変更の要件とするものではない。

(略)
五について
いわゆる中国第二幹線は、中国第二西幹線、中国第二中幹線及び中国第二東幹線の三路線により構成されるが、このうち、旧法第41条第1項の工事計画の認可がなされているものは、中国第二西幹線(新山口変電所と西島根変電所を結ぶもの)のみである。
旧法第41条第1項の工事計画の認可については、通商産業大臣は同条第3項各号に適合していると認めるときは認可をしなければならないこととされており、中国第二西幹線については、同項各号に適合していると認められることから平成7613日に認可を行ったものである。
なお、中国第二幹線の途中にある西島根変電所建設予定地内の農地については、当該認可の申請前に農地法第5条第1項の許可がなされているものである。

(略)
**************************

*美都町に問い合わせ
2014
年に市町村合併でこの美都町はなくなっている。そこで美都総合支所にメールを入れてみたが、何も返信はない。

*変電所の現在 2014年末
以下に示すように、建設は完了し、運用されている。
このことから、裁判で、住民らの訴えは棄却されたものと、推定できる。

  当該の変電所の写真

 

追記する情報がありましたら、BEMSJまで連絡して下さい。

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B1993年九州電力 苓北の送電線建設

記:2009−12−23

以下の記事がガウス通信4号(19941215日)に掲載されている。
一部を引用して紹介。
**************   ***********
電磁波が争点へ   苓北火電の鉄塔建設反対仮処分申請

九州電力が天草郡松島町阿村で進めている苓北火電の送電線用鉄塔建設計画を巡り、同島の松崎さんら住民十人が1013日に工事差し止めの仮処分を熊本地裁に申請した。
「鉄塔建設は斜面崩壊などにつながり危険である」ことと共に「送電線から放射される電磁波で健康被害も予想される」ことも主張に含まれている。

この訴訟の第一回審尋が1112日に開かれ、九電側が出してきた答弁書に証明資料として2枚の新聞記事を提出した。
日経産業新聞(今年510日)の「電力会社に過失なし」という評決の報道、そして読売(324日)の電力会社と大学の共同研究で「電磁波とガンは無関係」とする記事である。
(略)
***************    *****************

この裁判の結果は不詳です。
判決の内容などの情報があれば、BEMSJまで教えてください。 

追記:2010−4−19
2010
410日に日弁連主催のシンポジウム「身の回りの電磁波とその問題」が開催された。
その資料集に「電磁波問題に係る裁判など」という資料が含まれており、その中に以下の情報があった。

**************   **********
1993
1013日 鉄塔建設予定地の斜面下に住む住人10名が、九州電力を相手に提訴した。 
建設中の苓北火力発電所から送電される熊本県松島町阿村の50万ボルト用鉄塔の建設工事差し止めを求めた。

 

1994413日 九州電力は地権者を相手に、工事妨害禁止の仮処分を求めて、提訴。

 

結果:反対住民(5世帯)と九州電力は94713日、合意書を締結、住民側は保証金の支払いを確認後、訴訟を取り下げ、九州電力も県への行政代執行請求を取り下げる。
*****************     *********************

BEMSJのコメント:
詳しいことは不明であるが、九州電力からの保所金支払いで、解決した模様。 
「健康影響が観点の電磁波が争点」であった裁判が、保証金で終結したとは、驚きである。

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C1999年山口 中国電力送電線に関する提訴


以下の内容がガウス通信40号(19991214日)に掲載されています。
一部を引用して紹介。

*************    **********
山口 地裁に住民2人が中国電力を提訴


自宅付近に高圧送電線の鉄塔を建てられたことで精神的苦痛を受けたなどとして山口県防府市内の病院の医師ら2人が1124日までに、中国電力などを相手に1540万円の損害賠償を求めて山口地裁に提訴した。

訴状によると、中国電力側は、住民に十分な説明をしないまま昨年4月、原告の自宅近くに高さ51メートルの鉄塔を建てた。
送電線は11万ボルトで送電線による電磁波で健康被害が心配されるなど精神的苦痛を受けた。
また、鉄塔工事の際の振動で自宅の基礎ブロックや浴槽にひびが入ったとしている。

原告の医師は「電磁波は白血病などを引き起こす危険性がある」と話し、中国電力山口支店は「損害賠償に応じるつもりはなく、全面的に争う」としている。
(略)

******************   *************

 

この裁判の結果は不詳です。
判決の内容などの情報があれば、BEMSJまで教えてください。


結果が判明しました。
2014
10月、中国電力に問い合わせたら、

和解により解決(20022)しており、和解調書において【第三者に対し,本訴訟の内容について口外しない。】こと となっており,詳細はお答えできません。」と。

 

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D1999年 札幌 藤野変電所建設に関する裁判


*提訴

・ガウス通信34号(19981210日)に以下の記事が掲載されています。

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札幌 「北電の変電所建設中止を」住民86名札幌地裁に申し立て

北海道電力により札幌市内で建設が進められている変電所に対して、107日、付近住民が建設差し止めと、すでに完成している施設の撤去を求める仮処分を札幌地裁に申し立てた。
札幌市南区藤野では今年4月住宅地の中に住民の反対の声を押し切り、着工が強行され11月下旬には送電を開始する予定で建設が進められている。
申し立てたのは同変電所から200メートルの範囲に居住する住民で
電磁波の悪影響による健康被害が懸念されることを主張している。

(略)

***************   *********

・共同通信 1998107日の配信ニュースにもある。

********************  ********
電磁波危険、変電所ノー 建設中止仮処分申請=共同通信 10/ 7 12:33

北海道電力(本社札幌市)が札幌市南区に建設中の変電所をめぐり「変電所から生じる電磁波が健康に悪影響を与える」として、近隣住民約90人が7日、工事の中止と建設部分の撤去を求める仮処分を札幌地裁に申し立てた。

問題とされたのは、南区藤野2条10丁目で今年4月から建設が進められている藤野変電所。
11月に完成予定で、容量は1万5000キロボルトアンペア。

申し立てによると、同変電所が完成すると、周辺住民は2ミリテスラを超える電磁波を浴びることになり、米国の放射線防護計測委員会が1995年のガイドラインで「新しい送電線、配電線は周辺住家での電磁波が1000万分の2テスラを上回るような場所につくるべきではない」などとした基準を上回ると指摘。

「建設によって住民が生命を含む重大な健康被害を受ける可能性が高い」とした上で「住民側は、生命、健康を維持し健全な生活を送ることができるとする『人格権』に基づき、建設の差し止めを求める権利がある」と工事の続行中止などを求めている。
(略)
******************

・時事通信1998107日の配信ニュースから

********************
「電磁波で健康被害、建設やめて」変電所周辺住民が仮処分申請 時事通信 10/ 7 12:43

北海道電力が札幌市南区藤野に建設工事中の変電所や送電線から出る電磁波ががんなどの健康被害を引き起こす恐れがあるとして、周辺住民86人が7日、建設工事禁止と完成部分の撤去を求める仮処分申請を札幌地裁に行った。

問題となっているのは住宅地に建設中の北電藤野変電所と送電線。
申し立てをしたのは周辺200m以内の周辺に住む子供18人を含む住民。
代理人によると、北電と住民側は市を交えて昨年7月から話し合いを行ったが、北電側が話し合いを打ち切り、今年4月に着工。
11月に送電が開始されるという。

建設敷地近くには既に高圧送電線が通っており、住民が周辺84カ所で独自に調査した磁場強度は平均で0.000239ミリテスラ。
米国放射線防護計測委員会のガイドラインなどに示されている基準値0.0002ミリテスラを既に超えているとしている。
(略)
*******************

1998107日のNHKニュース速報から
*********************
10/07 12:03 NH:
電磁波めぐり住民が変電所建設中止の仮処分申請 札幌
NHKニュース速報

札幌・南区で北電が建設を進めている変電所を巡って、周辺に住む住民が「電磁波が増えることによって健康に被害を受けるおそれがある」として、工事の中止などを求める仮処分の申し立てを札幌地方裁判所に行いました。

申し立てを行ったのは、札幌・南区の藤野地区に住む、子ども18人を含む住民86人です。
申し立てによりますと、北電が今年4月から札幌・南区藤野2条10丁目に建設を進めている「藤野変電所」について、住民が「変電所によって電磁波が増え、将来にわたって健康に重大な被害を受けるおそれがある」として、工事の中止とすでに出来上がった施設の撤去を求めています。

また、同じ規模の変電所が操業している札幌・南区の川沿地区と、現在の藤野地区の電磁波を測定した結果、川沿地区では平均8ミリガウスと、藤野地区のおよそ4倍になったとしています。
(略)

*************************


判決:以下の記事がガウス通信36号(1999420日)に掲載されています。
その一部を引用。

*******************    *************
札幌 地裁 工事差止めの提訴を却下 「電磁波は未だ定説を見ず」

札幌市に建設中の藤野変電所について、札幌地裁に起こされていた「工事続行禁止を求める仮処分」の訴訟は、226日、却下の判決が下された。

主文は1、本件申し立てを却下する。2、申立て費用は債権者らの負担とする。というもので「判断」の結論部分は次の通り。

4
.これらによれば、電力設備から生じる程度のいわゆる商用周波数電磁界が人の生命・健康に与える影響については、専門家の間でも未だ定説を見ない状況にあるといってよいのであり、一件記録を精査しても、本件電力設備から生じる電磁界が債権者らの生命・健康に対して有害であることが高度の蓋然性をもって疎明されたとは到底認めがたいといわなければならない。
したがって、本件申立ては、保全の必要性について判断するまでもなく、理由がないことが明らかであるので、主文の通り決定する。

平成11226

(略)

**********************    ***************

関心のある方は、ガウス通信等を読んでください。


*判決文の内容
判決文の原文全文ではないが、判決文の内容をかなり細かく報告している文書のコピーを入手しました。
正確であるとは断定できませんが、判決の内容がわかり、参考になると思われる。

******************
1999
226

(主  文)
−、本件申立てを却下する。
ニ、申立て費用は債権者らの負担とする。

第一 申立て
工作物を撤去せよ。

第二 事案の概要
(以下概要を記す)

債権者らは、変電所・送電線から発生する電磁波により生命・健康を害されるおそれがあると主張し、人格権に基づき、工事の続行禁止、完成後は撤去を求めた仮処分命令事件である。

第三 判断
債権者らは、本件電力設備から発生する電磁波の強さについて、周辺地点の平均値で8.78ミリガウス、最大では67.1ミリガウスになると推測される旨主張する。
右推測が合理的なものかどうかはさておき、債務者も、送電線や変電所から生じる電磁界レベルは、最大200ミリガウス程度になることを認めているのであるから、本件のいわゆる商用周波電磁界(「電磁波」と呼称するか「電磁界」と呼称するかは言葉の問題であると考えられるが、以下においては、後出電気学会の用語例に従い、「電磁界」ということとする。)が、人の生命・健康に対して有害と認められるかどうかであるということができる。

ところで、本件申立てにかかるような、いわゆる満足的仮処分は、本案の訴訟手続きを経ないまま権利を実現しようとする点において、極めて強力な効果を有するものであるから、被保全権利の疎明については、特に高度の疎明を要するものと解するのが相当である。

第二 事案の概要(再掲)

二  当事者双方の主張の要点は以下のとおりである。

1
.債権者らの主張
(一)電磁波による生体への影響に関する近年の研究・報告(ウエルトハイマー報告、ザビッツ報告、カロリンスカ報告等)によれば、電磁波は、がんや白血病の原因になるなど、人の生命・健康に対して重大な悪影響をおよぼすことが明らかにされている。
1998
7月には、米国立環境衛生科学研究所の諮問委員会も、電磁波ががんの原因になり得るとする見解をまとめた。

(二)右のような研究・報告を受けて、米国放射線防護計測委員会(NCRP)の小委員会は、新設する送電線・配電線は、現存する家での磁場強度が2ミリガウス以上となるような場所に設置されてはならないとのガイドラインを発表している。
スウェーデンにおいても、同様の規制が行われている。

(三)本件電力設備も電磁波を発生させるところ、その強度は、周辺地点の平均で8.78ミリガウス、最大では67.1ミリガウスになるものと推測され、人の生命・健康に対して重大な影響を及ぼすと考えられている2ミリガウスをはるかに超えることが明らかである。

(四)したがって、本件電力設備は、債権者らの生命・健康に対し回復しがたい損害を与える高度の蓋然性があるというべきところ、債権者らの生命・健康を電磁波の被害から守るためには、直ちに本件電力設備の撤去を求める必要がある。

2
.債務者の主張
(−)送電線や配電線から生じる電磁界(波としての性質は無視できるほど小さいから、「電磁波」ではなく「電磁界」と呼称すべきである。)は、周波数が非常に低く、波として伝搬する性質をもたない。
したがって、細胞の遺伝子等に損傷を与えることもない。

(二)世界保健機構(WHO)の環境保健基準69によれば、5万ミリガウス以下の磁界では、有害な生物学的影響は認められないとされている。
我が国でも、通産省資源エネルギー庁公益事部内に設置された専門家による電磁界影響調査検討会が、平成5年12月「居住環境で生ずる商用周波磁界により、人の健康に有害な影響があるという証拠は認められない。」と結論している。

(三)本件電力設備の運用開始後である平成10年1月25日債務者が計測した結果によれば、本件電力設備敷地境界における磁界の強さは、最大14.4ミリガウスであり、前出WHOの基準を大幅に下回っている。
一般的にいっても、送電線や変電所から生じる電磁界のレベルは、送電線の線下地上1メートルの位置で1〜200ミリガウス程度であり、人の生命・健康に対して悪影響を与えることはない。

(四)本件電力設備は、人口増加が顕著な藤野地区の電力需要の増大に対応するため新設されたものであるところ、仮にこれを運用できなくなるならば、藤野地区において必要とされる電圧の確保ができなくなる結果、顧客の電気機器の使用に支障を及ぼすことになるばかりか、最悪の場合には、頻繁な停電の原因となったり、新規の電気の使用申し込みに応じられなくなるなどして、地域住民の日常生活に非常に大きな支障を与えるおそれがある。

第三 判断
右のような観点からすると、本件については、被保全権利について的確な疎明がないといわざるを得ない。
その理由は以下のとおりである。

1
 一件記録によれば、電磁界が人の生命・健康に与える影響については、主として欧米の研究者により多くの疫学研究が発表されており、その中には、債権者が引用するウエルトハイマー報告、サビッツ報、カロリンスカ報告のように、電磁界とがんや白血病等との間の関連性を示唆する報告も見られるものの、これらの報告の有義性については、被調査者の磁界への曝露実態が不明であることや症例数が少なく統計的な精度低いことなどの問題点が指摘されていること、一方、動物・細胞レベルの実験では、日常の生活環境ではあり得ないような非常に強い磁界において細胞への影響を認めた例があるものの、商用周波レベルの磁界において、影響を再現できたものはないことが一応認められる。

2.債権者らは、米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)の諮問委員会が、電磁波は発がんの原因になり得るとする見解をまとめた旨主張するけれども、甲18、甲24、乙4によれば、債権者らが引用する報告は、NIEHSから商用周波電磁界の発がん性分類を委嘱されたワ一キンググループが、そのメンバーの意見を投票により集約した結果の報告にすぎす、NIHSの公式見解は未だ発表されていないこと、また、右ワ一キンググループの投票は、商用周波電磁界が、グループ1(発がん性がある)、クループ2A(おそらく発がん性がある)、クループ2B(発がん性がある可能性がある)、クループ3(がんの原因であるとは分類できない)、クループ4(おそらく発がん性がない)のいずれにあたるかをめぐって行われたところ、クループ2Bに投票したメンバーが19名で最も多かったものの、クループ3に投票したメンバーが8名、グループ4に投票したメンバーも1名いたこと、クループ1及びクループ2Aに投票したメンバーは皆無であつたことが一応認められるのである。

3 また、債権者らは、米国放射線防護計測委員会(NCRP)の小委員会が、新設する送電線・配電線は、現存する家での磁場強度が2ミリガウス以上となるような場所に設置されてはならないとのガイドラインを発表したかのように主張するけれども、乙7によれば、債権者らが引用するガイドラインとは、NCRPの一委員会が作成した勧告案にすぎず、これがNCRPの審査・修正を経ないまま不当にばらまかれたものであり、NCRPとしては、このように不当にばらまかれた事案は無為するよう要請するニュースリリースまで発出していることが一応認められるのである.なお、債権者らは、スウェーデンにおいては、すでに同種な規制が実施されているかのごとく主張するが、右事実を一応認めるに足りる疎明はない。

4.一方、我が国においては、資源エネルギー庁公益事業部内に設置された電磁界影響調査検討会が、平成5年12月、「現時点において、居住環境で生じる商用周波磁界により、人の健康に有害な影響があるという証拠は認められない。
また、居住環境における磁界の強さは、世界保健機構(WHO)の環境保健基準などに示された見解に比べ十分低い」(乙1)と結論していること、また、電気学会も、平成10年10月、電磁界の実態と実験研究で、現状で得られた成果をもとに評価すれば、「通常の居住環境における電磁界が人の健康に影響を与えるとは言えない」(乙15)と結論していることが一応認められるのである。

第四
これらによれば、電力設備から生じる程度のいわゆる商用周波電磁界が人の生命・健康に与える影響については、専門家の間でも未だ定説を見ない状況にあるといってよいのであり、一件記録を精査しても、本件電力設備から生じる電磁界が債権者らの生命・健康に対して有害であることが高度の善然性をもって疎明されたとは到底認めがたいといわなければならない。

したがって、本件申立ては、保全の必要性について判断するまでもなく、理由がないことが明らかであるので、主文のとおり決定する。

*************************


*藤野変電所の現状
追記:2017−2−14

2016
年撮影の当該の変電所の写真です。
送電線などはこの変電所の地区では地下化されているので、変電所の周囲には高圧送電線や鉄塔は見えません。


奥の方に変圧器が見える。

 

 

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E1998年 大阪 送電線建設差し止め裁判

 

ガウス通信34号(19981210日)に以下の記事が掲載されています。

一部を引用。

*****************    **************

大阪 住居前の送電線建設差し止め  仮処分申請却下
大阪でも、1016日関西電力などに対して2万ボルト送電線の住居前の建設差し止めを求める仮処分申請が起こされた。
(略)
11
5日に審尋が行なわれ、電磁波被害の実例などを述べて訴えたが、関西電力は有名弁護士などを使って反論、結局大阪地方裁判所は1117日、関西電力側の主張をそのまま並べた理由で申請却下の決定を下した。

********************     ***********

関心のある方は、ガウス通信を読んでください。

このガウス通信の記事では、大阪のどこの町で起こった裁判なのか、詳細は書かれていません。
関連する記事は、ガウス通信の他の号には、書かれていません。

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F1998年 広島 地下送電線建設差し止め裁判


提訴: ガウス通信26号(1997815日)に以下の記事が掲載されています。
引用して紹介

****************     *******************
広島 変電所建築確認取り消せ 地裁に提訴

中国電力が広島市南区の洋光台団地で進めている向洋変電所建設と、それに伴う11万ボルト地下高圧送電線に対して、「洋光台の明日を考える会」の代表など7名が721日広島市を相手取り、建築確認と道路占有許可の取り消しなどを求める訴訟を広島地裁に起こした。

変電所は原告の自宅から350m、道路に埋設する高圧送電線は2mしか離れていない.いずれも3月末に広島市が認可、現在工事が進められている。
********************************   ******************

判決: ガウス通信33号(19981015日)に以下の記事が掲載されています。
引用して紹介。

*****************   ************
広島地裁、住民の訴えを門前払い

広島県南区向洋新町の11万ボルト地下送電線の中止を求めて、提訴されていた「道路占用許可取消訴訟」に対し、
広島地方裁判所は電磁波の危険性をなんら検討することなく、単に(原告適格を有しない」として却下の判決を下した。

***************************   **********


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G1985年頃の山梨県での高圧送電線裁判

記:2012−5−10

1995
年緑風出版発行、高圧線問題全国ネットワーク・編「高圧線と電磁波公害」という本の中に、以下に引用するわずか3行の関連情報があった。

********************
しかし、地元の人たちの反応は冷たいものだった。
もっとも当時は電磁波問題が争点ではなかったが、東中(南下條町:現在は市町村合併で山梨県韮崎市?)では、10年前にも穴山線(6.6万ボルト)が通る時に、かなり強い反対運動があり、裁判まで行ったが、負けてしまった、といういきさつがあったからである。
***********************

上記の3行だけの情報です。
本の発行が1995年、10年前という記述から1985年頃の裁判と思われます。

詳細な情報が判る方は、BEMSJまで連絡してください。
「南下條 裁判」で検索しても、何もヒットしませんでした。

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H1998年大津市で高圧送電線に関する裁判 

記;2013828

*裁判の始まり

共同通信の記事として19980605日に配信された。
*************** 一部 引用 *******

高圧電線の撤去求め提訴  地上権なし、と直下の住民    共同通信

地上権などを設定しないまま、土地利用を制限し電磁波障害の危険をもたらす高圧送電線を架設しているのは違法として、大津市の住民8人が5日までに、電線を架設した関西電力(大阪市北区)を相手に、自宅上の送電線の撤去を求める訴訟を大津地裁に起こした。

訴えによると、関電は1997年ごろ、原告らが住む大津市比叡平の土地に地上権や地役権(他人の土地を自分の土地のために利用する権利)を登記せずに送電線を架設。80年代になって原告らが移り住んできた後も地上権、地役権を設定しなかった。

原告側によると、送電線は最も低いところで地上から13・9メートルで、電線の下4・8メートルまでは建築ができないため土地利用が制限されるとしている。
また、海外の研究で3ミリガウスの電磁波で小児の白血病が1・7倍以上増加したとの報告があるが、現場付近では最大で15ミリガウスの電磁波が出ており安全な生活が脅かされるとしている。
原告側は昨年から関電側と交渉していたが、送電線移設費用として2億5000万円を請求されたため提訴に踏み切ったという。
(略)
*****************

ガウス通信 35号 1999220日号に、上と同じ情報が掲載されている。

*裁判の結果

永野秀雄著「電磁波環境訴訟の理論と争点(下)−特に米国法における展開について−」に以下の記述がある。

********************
第2の類型は、電磁波による健康被害を主張するとともに、物権的請求権を足がかりとして、高圧送電線の撤去を求める訴訟である。
たとえば、大津市比叡平の住民8人が、他人の土地を使用できる地上権を登記しないで架設されている高圧送電線の存在は、住民の土地利用を制限し、電磁波による問題で生存権が脅かされているとして、関西電力を相手取り、送電線の撤去・移設を求めた訴訟が報じられている。

この送電線は、もともとは当時の昭和電力が1929年6月ごろに架設し、1951年ごろに関西電力が取得したものである。
この土地は、その後宅地開発され、1980年ごろに住民が移り住んだが、当時から他人の土地の上空を使う際に必要な地役権の登記はされていなかった。
大津地裁は、2000年8月7日、住民らの請求を理由がないとして棄却している

裁判所は、まず、原告による地役権設定登記の欠落の主張について、原告に土地を販売した業者と関電の間で地役権設定の合意があったと認定し、かつ、原告も土地を購入した時点で送電線の存在を認知して取得していることから、原告は正当な利益を有する第三者に該当しないと判断している。
また、損害については、原告が3階から4階建ての建物の建設が制約されていると主張したのに対して、妨害が存在するとは認められないと判示した。
さらに、裁判所は、電磁波の危険性の有無は、上記の判断に影響を与えるものではないとして、この争点には踏み込んでいない。

****************

カリ1

2013−8−28 グーグルの航空地図で、当該地付近の高圧送電線を確認。

 

 

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2I.金沢市で変電所建設に関して、公害審査会に調停


裁判ではないが、公害審査会に調停を申請した事例がある。

*調停の始まり

・共同通信での配信ニュース1997610
**********************
変電所建設で金沢市民ら 電磁波対策を求め調停申請   共同通信  
1997
610

北陸電力が金沢市泉野町4丁目に建設中の変電所をめぐり、近隣の住民115人が10日、変電所や送電線が発する電磁波による健康被害への対策を求め、石川県公害審査会に調停を申請した。
申請書によると、北陸電力は昨年3月、地元に建設計画を提示し、地元合意を求めて説明会を開いてきたが、電磁波の影響について住民から危惧する声が上がり「地元の合意を得るまで工事をしない」としてきた。

しかし、その後も話し合いが進展せず、同電力は今年4月、市の建設認可が下りたことから地元合意がないまま建設工事を始めた。
住宅街で近くに保育所や児童公園があるため、住民らは同電力に「安全性を立証するか、危険を回避する対策を取るべき」と求めている。

これに対し同電力石川支店は「電磁波の強さは世界保健機関(WHO)が定めた基準値以下で、健康に影響するとは考えられない。
予定通り工事を進める」としている。
(略)
********************

・ガウス通信20号 1996825日発行に

「金沢市泉野町で変電所計画に反対」という記事がある、

・ガウス通信25号 1997619日発行に
「金沢 泉野変電所問題で県公害審査会に調停申請」 という記事がある。

*調停の結果

共同通信199834日の記事

************************
1998
34

北陸電に電磁波対策求める  変電所建設で公害審

共同通信ニュース速報

北陸電力が金沢市泉野町4丁目に建設中の変電所をめぐり、発生する電磁波で健康被害を受ける恐れがあるとして、周辺の住民115人が防止策を求めた公害調停で、石川県公害審査会は4日、北陸電力に対し、人体に影響を与えないよう可能な限りの努力を求める調停案を提示した。 

公害審査会は、騒音や大気汚染など環境基本法に定められた「七大公害」を審査・調停する機関。
同問題に詳しい「高圧線問題全国ネットワーク」の懸樋哲夫代表によると、公害審査会が七公害に含まれない電磁波に言及したのは初めてという。

調停は非公開で、双方が調停案を持ち帰り検討し、合意すれば次回で成立する。      
住民側代理人によると、調停案は住民の不安解消のため、北陸電力に定期的な環境調査と結果データの公表、電磁波に関する情報収集などを求めている。      
北陸電力は昨年4月、住民の合意が得られないまま変電所の建設を開始。
住民らは「安全性を立証するか、危険を回避する対策を講じるべきだ」として同年6月に調停を申請した。 
***********************


ガウス通信32号 1998815日発行に、以下の記事がある。
************ 一部 引用 *************
公害調停、北陸電力が拒否
金沢市の泉野変電所建設問題で

金沢市で進められている泉野変電所建設に関して976月、石川県公害審査会に周辺住民が起こしていた公害調停の申請は、1年経過した今年6月に調停委員会から調停案が提示され、住民側は受け入れを表明したが北陸電力はこれを拒否した。
調停案は電磁波対策について特に基準を示していないこと、「慎重なる回避」についても「国・地方の指導方針なしに、一地方調停委員会として北陸電力に求めることは出来ない」として電磁波低減の具体的対策がとられていないなど、については不満ながらも、調停委員会が申請人の要望にこたえ電磁波問題について正面から取り上げて長期的な観点にたって調停案を示したことを評価し、住民側としては受け入れることを表明していた。 

しかし北陸電力は、電磁波問題が含まれる内容であること、特定の人と合意書を結ぶと結んでいない人との関係で不公平になる、などを理由として受け入れを拒否したのである。
また、調停委員会が北陸電力に対して要請した、変電所稼動に伴って発生する電磁波予想図なども「人体影響はきわめて小さいと推測できるので作成する必要はない」などとして提供しなかった。

(略)

*******************************

以下のニュースもある。
1998
65日の共同通信ニュース

**********************
1998
65

電磁波公害調停を打ち切り  金沢の変電所建設で
共同通信ニュース速報

北陸電力が金沢市泉野町4丁目に建設中の変電所をめぐり、発生する電磁波で健康被害を受ける恐れがあるとして、周辺住民ら115人が防止策を求めた公害調停で、石川県公害審査会は5日、双方が合意に達する見込みがないとして調停を打ち切った。
住民側は今後、法的措置も含めて検討することを明らかにした。

同審査会は3月の第6回調停で調停案を提示。
電磁波が健康に及ぼす影響の有無は明言しなかったが、北陸電力に対し電磁波を含め「健康被害の発生が予見される時は、予防策を講じること」などと求めた。
住民側は受け入れたが電力側が拒否、5日の第8回調停で不調に終わった。

北陸電力は拒否した理由について「電磁波が健康に害を及ぼすことはないと考えており、将来的な対策を求める調停案とも隔たりがある」としている。
住民側は「調停案は当たり前のことを求めているだけなのに、受け入れられないとは信じ難い」と強く抗議した。

同変電所は昨年4月、住民との合意が得られないまま北陸電力が建設を開始、来年2月の運転開始を予定している。
住民らは「安全性を立証するか、危険を回避する対策を講じるべきだ」として昨年6月に調停を申請していた。

************************


*その後の状況:

2013
918日のGoogle地図検索では、金沢市泉野4丁目の付近の地図には当該の変電所らしき設備は見つからない。

2013
918日に北陸電力の広報に確認してみました。
「この変電所は予定通りに建設され、現在も運用中」との回答でした。

 

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J.2004年名古屋での高圧送電線移設を巡る高裁判決

記:2016−1−10

以下の情報が裁判例として裁判所のDBに公開されていた。
地裁の判決を不服として高裁に控訴し、以下はその高裁の判決の内容から引用。

原告(控訴人)は送電線下の土地を所有する人か企業
被告(被控訴人)はたぶん、中部電力。

**********************
事件番号:平成15()260
事件名:特別高圧送電線移動請求控訴事件
裁判年月日:平成160624
裁判所名・部:名古屋高等裁判所 民事第4
結果:棄却

原審裁判所名:名古屋地方裁判所
原審事件番号:平成12()5060

第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は控訴人らに対し,特別高圧送電線275kV東名古屋東部線の鉄柱22号と23号との間のうち,原判決別紙物件目録記載の土地の北側を通過する送電線を,北に16.6メートル平行して移動するか,若しくは原判決別紙物件目録記載の土地の南端(別紙図面2記載の隣地境界杭ニ)から南に23.0メートル以上平行移動するなどして,同送電線を原判決別紙物件目録記載の土地に侵入させてはならない。
3 被控訴人は,控訴人らに対し,6500万円及びこれに対する平成1461日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 訴訟費用は,1,2審とも,被控訴人の負担とする。

3 控訴人らの請求の骨子
ア 損害賠償請求
控訴人らは,本件土地を,平成元年531日に代金10045万円で購入したものである。
しかし,前記のとおり,本件送電線の3メートルラインが本件地役権の範囲を越えていること等のために,本件土地の利用を妨げられて,平成14531日までの13年間,全く利用ができなかった。

これにより,控訴人らは,本件土地を購入した日の翌日である平成元年61日から平成14531日まで,少なくとも,1年につき,本件土地の購入代金約1億円の5パーセントである500万円,13年分合計6500万円の損害を受けている。
そこで,被控訴人は,控訴人らに対し,上記損害の6500万円及びこれに対する平成1461日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。

 

) 所有権侵害
上記のとおり,本件送電線の位置のずれ及び横振れ等により,控訴人らは,本件地役権の範囲外においても,3メートルラインの内側はもとより,本件地役権の範囲を越えて水平距離にして16.6メートルの範囲については,建造物を建築できないという制限を受けている。

すなわち,3メートルラインの内側部分のみならず風速毎秒40メートルの風で電線が横振れした場合において本件土地の大半が,275kVという電圧の電線が真上にあって,建造物等を建築した場合,断線による身体・生命への被害のみならず,建造物への被害も予想され,しかも,電磁波による日常的な身体・生命,電気器具等への影響も計り知れない。
*****************

特別高圧送電線275kV東名古屋東部線の鉄柱22号と23号との間の送電線下の土地の所有者(地裁の原告、地裁で敗訴したので高裁に控訴、高裁への控訴人)が、送電線があるために土地利用ができず、電磁波の影響もあるので、被告(被控訴人)である中部電力に、当該の高圧送電線の移設を要求して裁判を起こしたが、地裁では敗訴、高裁でも敗訴した事例である。

この裁判に関する情報は、ネットで検索したが、皆無であった。

「特別高圧送電線275kV東名古屋東部線の鉄柱22号と23号との間の送電線下の土地」はどこか、関心を持ったので、調べてみた。

偶然にも高圧送電線の鉄塔マニアのサイトで、東名古屋東部線の鉄塔22号と23号、24号の写真を公開してくれていた。
明確は住所の表記はなかったが、付記されていた情報等から、当該の鉄塔は愛知県みよし市にある中部電力 三好変電所に近い場所にあることが判り、ネット上の地図情報などから、場所を同定することができた。

左から22号(赤白)塔、23号塔、24号(赤白)塔と推定。2012年の撮影

左から22号(赤白)塔、23号塔、24号(赤白)塔と推定。2012年の撮影

事例の土地は、この22号と23号の間にあると推定。周囲は格別な建物はなく、農地となっている場所である。

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K.岡山市調停に持ち込んだオハヨー乳業の変電設備建設

記:2017−10−6

 

1)岡山市議のブログにあった内容、一部引用

http://yaplog.jp/niji_oni/archive/1809

****************
岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

9
1日 「電磁波による健康被害から子どもたちを守る会」講演会/荻野晃也さん(電磁波環境研究所所長)
September 01 [Sun], 2013, 16:30

「電磁波による健康被害から子どもたちを守る会」主催の講演会がありました。
講師は荻野晃也さん(電磁波環境研究所所長/京都府)です。

今、オハヨー乳業株式会社が、特別高圧受変電設備を設置しようとしています。
場所は、岡山市中区財田学区の米田地区から長利地区にまたがってです。
近隣住民の皆さんは、オハヨー乳業株式会社に、電磁波による健康被害について説明を求めておられますが、誠意ある明確な回答をいただけていない状況とのことです。
(略)
**********************

BEMSJ
注:この岡山市議のブログでは、その後の経過は書かれていないようです。

2)岡山市議会でオハヨー乳業に関する陳情に対する質疑が行われた。

住民らの陳情は、不採決となった。

以下 関係する箇所を抜粋、引用
******************
平成25年 9月定例会
    平成25年9月定例岡山市議会 議事日程  第9号  9月20日(金)午前10時開議

23番(林潤議員)  皆さんおはようございます。日本共産党岡山市議団の林潤です。
会派を代表いたしまして,陳情第20号岡山市の発注・受注について,陳情第22号特別高圧受変電設備による電磁波の健康被害から子どもたちを守ることについての2件の陳情について,委員会報告に反対の立場で討論を行います。
(略)

陳情第22号特別高圧受変電設備による電磁波の健康被害から子どもたちを守ることについては,オハヨー乳業株式会社が特別高圧受変電設備を設置しようとしていることについて,地元住民に対して十分な説明の場を持ち,情報を公開してほしいと出された陳情です。

陳情だけでなく4,295筆の署名も提出されました。
高圧線からの電磁波による健康影響には不安があり,工事のことなどについても話し合いの場を設けてほしいとの要望は当然です。言論の府である議会が,話し合いの場を設けてほしいという声に応えることもまた当然ではないでしょうか。

この特別高圧受変電設備の設置に関して,企業側から個人を相手に工事の反対運動及び妨害行為をしないとの調停が申し立てられているとのことです。

地域に広く関心が及ぶ問題になっていますし,資金や組織を持つ企業対個人では,対等な話し合いは困難です。
だからこそ地域の方々は集まって会を立ち上げて話し合いを求めています。
平穏に署名を集め,申し入れしているのであって,工事妨害の実力行使がなされているわけでもありません。
それを特定の個人を狙い撃ちにするようなやり方は適当とは思えません。

本陳情に関連して,特別高圧受変電設備について市には許認可の権限がなく,議会に両者を話し合いのテーブルに着ける強制力はありません。
しかし,権限や機能がないからといって否決すべきものではありません。
4,300
筆近い署名が集まっているのは,関心が高いことのあらわれです。
市民の世論を反映するのは議会の機能です。

聞くところによると,2週間程度で集まった数だということです。
私も時々署名活動をしますが,この勢いには驚きました。
署名が集められた速さは,思いの強さのあらわれです。
この市民の高い関心と強い思いに応えるのは議会の大切な役割ではないでしょうか。
市民の思いを受けとめ形にするという点から,本陳情は採択すべきです。

以上,申し述べた理由により2件の陳情は採択すべきものと考えます。
議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げて討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)

○則武宣弘議長  次に,高橋議員。

〇7番(高橋雄大議員)  市民ネットの高橋雄大です。
私は,会派を代表いたしまして,総務委員会に付託されました陳情第22号について,不採択という結果に反対の立場で討論させていただきます。

特別高圧電線等の電力施設から発せられる電磁波の強度については,国際的ガイドラインに沿って規制がなされ,国内の設置事業者は当然その基準を遵守しています。
その一方で,法律にも電磁波を発生させる施設を建設,設置する際に,建設予定地の周辺の住民に対する情報公開や周辺住民が建設に異議を申し立てる手続は制定されていません。

また,こうした国際的ガイドラインよりも低レベルの電磁波によっても,長い目で見ると健康に影響するという疫学的な研究も存在します。
ヨーロッパでは,こうしたことから予防原則に立った上で独自の厳しい規制をかけている国もあります。

こうした状況の中で,電磁波と健康を害することの相関性について,科学的根拠はたとえ認められていないとしても,さまざまな疫学的研究が現実にある中で,生活していく上で安全なのか,安心なのかということを不安に思うこと,これは小さな子どもを持つ親としてあるいは体の弱い人を介護している人として当然の心理で,このことを無視することはできません。

この点,現時点で約4,300名の方の署名の重みや関心の高さということについて,提出者のその思いは受けとめなければならないというところまでは多くの議員の皆さんと共有させていただいていると認識しています。

総務委員会の議論では,民と民の問題であること,そして本市には本陳情に出てくる設備の許認可等々にかかわる所管課がないことなどが不採択の大きな理由であると伺っておりますが,これには納得することはできません。
なぜなら,本市では民と民の問題に対しても岡山市葬祭場の建築等に関する指導要綱を制定しています。
ここには,関係者間の紛争の未然防止のために,葬祭場を建設しようとする事業者に対して,周辺住民に対して説明会などの方法により周知するとともに周辺関係住民の理解を得るように努めなければならない,あるいは周辺関係住民に対しても事業者から葬祭場の計画内容等について説明の申し出があった場合は,これに応じるように努めなければならないと規定しています。
このように,本市には民と民の紛争の未然防止のための対策を講じている実績があります。

また,対応する所管課がなければ,この機に足らずを補う発想で対応すべきなのが本来で,今後さまざまな問題に対して所管課がないという理由で,本来光を当てるべき住民の思いに対して扉を閉ざすということにはならないはずです。
子どもたちや保護者の不安を取り除き,安心して暮らせるように説明の場をと望む本陳情に対して,こうした過去の事実や本来の精神に照らして採択すべきであると我が会派は考えます。
議員の皆様の御賛同をお願い申し上げまして私からの反対討論とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)

○則武宣弘議長  以上で討論を終わり,採決いたします。
日程第2の案件中,陳情第20号岡山市の発注・受注について及び陳情第22号特別高圧受変電設備による電磁波の健康被害から子どもたちを守ることについて を、他の請願,陳情と分離して起立により採決いたします。
(略)

○則武宣弘議長  
(略)
次に,陳情第22号を起立により採決いたします。
本件に対する委員会報告は不採択であります。
よって,本件を採択することについて採決いたします。
陳情第22号を採択することに賛成の方は御起立願います。
     〔賛成者起立〕

○則武宣弘議長  起立少数であります。
よって,本件は不採択と決定いたしました。
(略)
*****************************


3)建設に反対した住民らのブログから

http://yonedasinmati.blog.so-net.ne.jp/2013-10-22
 にあった内容の一部引用

**********************
電磁波問題

【住民の意見を完全無視して食品メーカ企業がやることをお伝えします!!

オハヨー工場電磁波
私は、岡山県岡山市中区米田という所に住んでいます。
(略)

私の家の真裏は、オハヨー乳業の土地で今は空き地なのですが、そこは自分たちの土地だから何を建ててもいいだろうということで、特別高圧受変電設備(22000V)を建てると言っています。
私たちの家から2メートル位しか離れていない所にそんな危険なものが建つなんてありえません!
(略)
2013-07-30

オハヨー工場見学 電磁波
この話の始まりは2012925日でした。
企業の設備担当者が夕方に突然訪問してきて、『明日から裏の空き地で工事しますと』
何の工事ですか?と尋ねると、
特別高圧受変電設備(変電所)の工事ですと軽い感じで話されていました。

家の真裏に変電所が立つなんて、たくさん調べましたが、前例がないそうです!
(略)
2013-07-30 23:10


電磁波影響人体
201210月〜11
町内臨時総会にて対応協議
基本的には工事反対
説明会と質問会を交互に繰り返し、粘り強く工事を諦めさせるよう話をもっていく、と住民総意
(略)
2013-07-30 23:32


オハヨーアイス放射能
20131月〜3月 町内会長とオハヨー乳業で話し合いをしていたとのこと。
・・・なお、この間の話し合いについては、住民だれも知らない状況。
(略)
2013-08-05 22:53


オハヨー工場見学
2013511
町内会長主催による「オハヨー乳業・受変電設備工事に関して説明会」実施
突然の意見の覆り。
町内会として、これ以上の交渉を打ち切る、と発表。(即ち工事了承)
(略)
2013-08-06 19:00


オハヨーアイス 通販 電磁波
2013512
近隣5件を主導により、新町町内 一部において署名実施。
(略)
2013-08-07 22:54


変電所電磁波
2013/5/26
近隣5軒集まり、対策会議実施
17:00より、町内会長・副会長が来たので、下記の事項を要望
(略)
2013-08-08 20:00


オハヨー乳業やりたいこと
2013615
町内会臨時総会開催(19002030
今までの工事了承経緯(20134月以降)を受けたが、到底納得できず。
交渉窓口をJ氏に替えてもらうことを約束取り付け。
(略)
2013-08-16 09:54


電磁波による子供への健康被害
では、ここで、電磁波による子どもたちへの健康影響を話します。
幼い子どもが電磁波に被曝した場合、中枢神経系や免疫系、その他の器官が形成される時期に相当するだけに、深刻な健康影響が生じる可能性があります。
(略)
2013-08-25


電磁波による大人への影響
本日は、電磁波による大人への健康影響を話します。
大人が電磁波に被曝した場合、脳腫瘍・乳がんの発症確率が通常生活している人の3倍以上、アルツハイマーの発症確率4.3倍以上という結果がでています。
(略)
2013-08-27


オハヨー乳業 電磁波講演会
ご案内
皆様
「電磁波による健康被害から子どもたちを守る会」からご案内です。
平成2591日(日)に電磁波環境研究所所長(京都府)の荻野 晃也先生をお迎えして、電磁波による健康被害について、お話しをして頂けることになりました。
(略)
2013-08-28 23:13


オハヨー牛乳
7月13日 第三回説明会 オハヨーPR
19時〜24時半 住民側出席者 住民側 37名
オハヨー側出席者 中国電力 中電工 オハヨー乳業

事前に頂いていた書面(6つの不安)についてこちらの考え方を説明
@『電磁波による健康被害』低レベルであっても長期間に渡って晒され続けることに対しての不安は解消できていない。
(略)

そして、第三者機関を通じた法的手段を取らざるを得ない とのことがオハヨー乳業の答えです。
このブログで述べていることは全て真実です。
そして、私たちは電磁波による健康被害から子どもたちを守る会を発足し、署名運動しています。
(略)
2013-08-28 23:37


岡山市議会にて
皆さま おはようございます。
今回の件、岡山市議会に陳情書を提出していました。
その、陳情に対する採決が、総務委員会でありました。

9月17日(火) 市議会の空転により、委員会は開かれず、傍聴するつもりで行っていたが、一日待ちぼうけ。
9月18日(水) 総務委員会、開かれたが審議時間たった10分。
ショックを受けると同時に、約4300名の署名をないがしろにされた、怒りがこみ上げてきて、何のための、岡山市議会なのか???と考えてしまいました。

一部の議員さんは、私達の意見に賛同してくれました。
岡山市議会のホームページで確認できます。
コメント投稿してくださった方、ありがとうございます。
閲覧してくださっている方、ありがとうございます。
署名をしてくださった方、ありがとうございます。

本日、午後 民事調停に行ってきます。
オハヨーさんと、お互いに妥協案を出し合い話合いを続けていきたかった。
民事調停の場ではなく。
妥協案、9月18日(水)の夜に ここに書こうと思っていました。
ただ、18日の委員会 傍聴後 極度の頭痛に襲われ、休んでしまいました。
本日の夜、書きます。
民事調停、自分達の意見をちゃんと言ってきます。
2013-09-20 09:56


民事調停になっています。

ブログを見てくれている方々へ 更新をしていないことに対して、すいません。
9
20日より更新、出来ていないことに、皆さんは、疑問を感じると思います。
9
20日より2回、オハヨー乳業申し立てにより、民事調停がありました。

私たちは、民事調停の場において、今まで、通りの主調を〈828日記載〉をしてきました。
オハヨー乳業側は、今まで通り『わからない、知らない、関係ない』みたいな内容を言っているそうです。

もし、食中毒や不良品の場合でも、このような弁解しかしないのでしょうか?
正直、岡山を代表する企業として、不信感を覚えます。
オハヨー製品を買って、食べて、具合が悪くなっても、このような弁解で、納得出来ますか?
2013-10-22 11:34

コメント:
何年間も反対で進まなかった工事が、なぜ急にトントンと皆さんハンコを押しだしたのでしょうかね。
フフフッ
金の力はすごいですねえ。
でも、いずればれることです。 オハヨーに監査が入、、、
あとはいもずる式でしょう。
by hara (2013-11-19 10:27)

コメント:
今日は住民VSオハヨー・中電の面白い茶番劇を見せていただきました。
私もある人物からから金銭のことは聞きました・・・
確信しました。
by satukei (2013-11-16 21:37)
**************************

BEMSJ
コメント:
ということで、反対運動のブログは、20131022日の書き込みが最後で、その後は全く更新がされていません。
2013
11月に2件のコメントが残されています。
このコメントから、この反対運動は、裁判所での調停で、オハヨー乳業側が迷惑料といった名目でそれなりの金銭を反対する住民に支払うということで、和解に達したと、想定することができる。

電磁波の健康影響という課題を、金銭で解決するということには、大きな疑問を感ずる。


*最終的な状況
2017
年撮影のグーグルの航空地図を見ると、以下に示すように、一般の住宅に隣接して、変電設備が設けられていることがわかる。

赤い□の部分が当該の変電設備と思われる。

 

 

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3.アメリカの磁界と乳がんの裁判の結果


仮訳をつけた。 作成;2003−10−3 

裁判の始まり 
Micro Wave News March/April 2003
に掲載されたニュース
Male Breast Cancer Lawsuit Going to Trial in New Mexico
J. Montano
A. Salterは二年前に、地下にあった職場に隣接して配電設備があり、これらから発生する磁界で乳がんになったとして、裁判に訴えていた。これが4月14日に公判が始まる。Sageの測定によると、職場での磁界暴露は100mGを超えていた。 

裁判の結末
Micro wave News
 May/June 2003に裁判の結果が報じられている。
Jury: Workplace EMFS Did Not Cause Male Breast Cancer
 
裁判官は職場の電磁波は男性乳がんの原因ではないと判定

A jury in Albuquerque, NM, has refused to compensate two men who developed breast cancer after working in a basement office next to an electrical vault
(特に地下にある)アーチ形の部屋). James Montano, 54, and Arthur Slater, 80, had sought damages from the owners of the building -Bernalillo County, their employer, and the City of Albuquerque -charging that exposure to magnetic Fields had caused their breast cancer.

54歳のMontano80歳のSlaterは、地下の電気室の隣の事務所で働き、乳がんになったのは電磁界のためであるとして、建物の持ち主と二人の雇い主、Albuquerque市から損害賠償を求めていた裁判で、裁判官は請求を拒絶した。

"The jury did not believe the science was there," said Paul Yatbrough of Butt, Thornton & Baehr in Albuquerque, who is representing the county.

郡の代表であるYatbroughは、裁判官はそこに科学があるとは信じなかった、と語った。

He told Microwave News that other factors, including age and family histories of cancer, increased the men's cancer risk.

彼は本編集部に対し、家族のがん履歴を含めて、彼らの癌リスク増加に関する他の要因があるだろうと、語った。

In its April 23 decision, the 12-member jury found that the county had failed to take adequate step to protect the man against EMF health risks. But they concluded that magnetic fields were not responsible for the cancers and refused to award the two men any money. The trial lasted two weeks.

4
23日の決定で、12人の裁判官は、郡は電磁界の健康リスクを防護する十分な手段を講じなかった、とした。しかし、磁界が二人の癌の原因とはいえず、賠償金の支払いはなかった。公判は2週間で終わった。

Sam Bregman, an attorney in Albuquerque, who represents Montano and Slater, said he was pleased that the jury had found the county had been negligent
(怠慢), but expressed disappointment that his clients had not received a financial settlement.
"It is hard to understand how [the jury] can find [the county ] negligent [for]

not informing them about electromagnetic- fields, and then not compensate them," Bregman told the Albuquerque Journal (April 24).

Montano
Slaterの代理人であるBregman弁護士は、郡の怠慢を認めたことは嬉しいが、彼の依頼主に経済的な補填がなかったのには失望した。裁判官がどのようにして、郡が電磁波に関して彼らに情報を与えることを怠ったことがわかり、そして補償を行わなかったのか理解に苦しむ、とAlbuquerque Journalに語った。

At the end of May, Bregman told Microwave News that he does not intend to appeal.

5月末、Bregmanは本編集部に、上告しないと語った。

Shortly before the start of the trial, the City of Albuquerque settled, agreeing to pay each man $70,000. Montano and Slater, who worked as property assessors, filed suit in state court two years ago (see MWN, M/JOI and MfA03).

公判が始まる少し前に、Albuquerque市は二人にそれぞれ7万ドル支払うことに決めた。 

A third man who worked in the same office developed breast cancer, but did not join the lawsuit.

同じ事務所で働き乳がんになった3人目の男がいたが、裁判には加わらなかった。

Male breast cancer is a rare disease. Approximately 1,300 new cases are diagnosed in the US each year, according to the American Cancer Society (ACS).

男性乳がんは珍しい疾患で、アメリカ癌学会によれば、年にアメリカ全国で、1300名が乳がんと診断されている。

The fact that three men in a relatively small office had breast cancer was a key part of Bregman's case.

非常に小さい事務所で3人も男性乳がんになったということは、この裁判での重要な点である。

He called Dr. Sam Milham, an epidemiologist based in Olympia WA, who testified that only three cases of male breast cancer in 4,000 years would be expected among the cohort working in the office.

オリンピアの疫学者Milhamは、同じ規模の事務所で3名が男性乳がんになる確率は4000年に一度であると、証言した。

Dr. John Moulder of the Medical College of Wisconsin, Milwaukee, countered for the defense that Milham's statistical analysis was inappropriate. One cannot judge the accuracy of a Texas sharpshooter by drawing a bull's eye around three bullet holes, he argued: The target must be drawn before the shooting begins,
Similarly, an epidemiologist must identity a study population before anything is known about the rate of illness within the group.

被告側のWisconsin医大のMoulderは、Milhamの解析は不適切と反論した。銃弾の跡の周りに描かれた的に関して、だれもテキサスの射撃の名人の腕を判定することはできない、的は撃つ前に書かれなければならない。同様に、疫学者は病気が発生する前に、研究対象集団を設定しなければならない。

The link between male breast cancer and EMFS was first made by Dr. Genevieve Matanoski of the Johns Hopkins University school of public health in 1989. She found a cluster of up to six cases among a group of New York Telephone workers (see MWN, N/D89 and Jul/A91 ).

Johns Hopkins
大学公衆衛生のMatanoskiによって1983年にはじめて、男性乳がんと磁界の関係があるとされた。彼女はニューヨーク電話会社従業員の中に、6名のクラスターを発見した。

Soon afterwards, a number of other researchers found similar excess rates of male breast cancer among EMF-exposed workers (see MWN, J/A90 and J/F91).

引き続いて、他の研究者も電磁界に暴露している従業員の中に、男性乳がんの過剰リスクを見つけた。

Two years ago, Dr. Thomas Erren of the University of Cologne in German reported that a meta-analysis of 15 epidemiological studies pointed to "a fairly homogeneous increase risk" of breast cancer among men with elevated EMF exposures.

2
年前、ドイツCologne大学のErrenは、15の疫学調査のメタ解析結果、電磁界暴露の増加に伴って乳がんの関係に、ほぼ均一なリスクの増加があることを報告している。

But Erren noted that the results of individual studies were inconsistent and cautioned that it would be "premature" to conclude that the association reflected a real increase in risk (see Bioelectromagnetics, Supplement 5, ppS105-S119, 2OO1).

しかし、Errenは、個々の研究結果は一致しておらず、本当にリスクの増加を反映した結果であると結論付けるのは時期尚早である、と注意を喚起している。

Michael Silva of Enertech Consultant's in Campbell, CA, testified on behalf of the county that the magnetic fields in the locations where the men worked were below 5 mG, according to Yarbrough.

Yarbrough
によれば、原告が働いていた場所の磁界は5mG以下であったと、Enertech ConsultantSilvaは郡の代理で証言した。

Bregman dispute this estimate. In a survey be commissioned, Cindy Sage, a consultant in Santa Barbara- CA, measured levels ranging from 5 to 2O mG in the men's work area.

Bregmanは、コンサルタントのCindy Sageは原告の働いていた場所の磁界は5mGから20mGであったと、反論した。

But, following a motion from the defense, Sage was barred from testifying.

しかし、被告側の動きで、 Sageは証人からはずされた。

In an interview with Microwave News, Sage suggested that Silva's figures may have been 24-hour averages, which would include much lower readings from the overnight period, when the office was not occupied. Silva refused to comment.

"I do not want to get further involved in any way," he said.

本編集部の質問に対して、Sageは「Silvaの測定値は24時間平均で、夜間の事務所にだれもいない、磁界強度の低い時間も含んだ値かもしれない」と。Silvaは「これ以上何も言うつもりはない」と語った。

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A. アメリカ 電磁波で脳腫瘍 敗訴 2002

 

 ガウス通信 56号 2002829日発行に掲載されていた記事です。

強力な消磁気装置の使用が脳腫瘍を促進させたとして訴えていたアメリカの国家安全保障局(NAS)の元職員は、裁判に敗れた。

「上告するための科学的な論拠の進展が見られない」として上告は行わなかった。
 元職員らは消磁気装置から少なくとも1ガウスの電磁波に曝露していた。

詳細はガウス通信の当該の記事を読んでください。

追記:2008−5−18
この情報はMicro Wave News の2002年May/June号のも掲載されていました。
NSA Workers Lose Lawsuit Over EMFs and Brain Tumors」という記事です。 

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4.2002年の電中研レビューから

電中研レビューNo.47 2002年発行の第4章から、一部を引用します。

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4−3 訴訟の流れ−米国の事例−

米国では、1980 年代末から1990 年代はじめにかけて、送電線や変電所などの電力施設からの電磁界により、健康に悪影響があった、あるいは、土地の価値が下落したとして、電力会社を相手取って訴えが提起された例が少なからずある。
以下、これらの事例を調査し、その傾向について整理、検討した結果を示す。

問題となる訴訟は、電磁界に曝露されたことが原因でがんや白血病に罹患するなど、健康に悪影響があったとして、損害の賠償を求めるものと、電力施設が近隣に建設されることで、所有する土地の価値が下落したとして、補償を求めるものに大別できる。

4-3-1
健康影響に関する訴訟
がんや白血病などに罹患したのは、送電線や変電所からの電磁界に曝露されたことによるものであるとして、電力会社を相手取って損害賠償を請求する訴訟は、1990年代になって注目されるようになってきた。

このような動きは、1993 年のZuidema 事件(Zuidema v. San Diego Gas & Elec. Co., No.38,222Cal. Super. Ct. San Diego County May. 28, 1993))以降、いくつかの事件において、陪審による正式事実審理にまで至ったことによるものである。

この事件は、被告電力会社の配電線からの電磁界に曝露されたことが、原告の娘のウィルムス腫瘍の原因であるとして損害の賠償を求めたものであったが、陪審は原告側の主張を認めず、被告勝訴の判断を示した。

このように、事実審理前の略式裁判(summary judgment)による判断ではなく、陪審による正式の事実審理に至った事例はあるものの、最終的に被告である電力会社が敗訴をした事例はまだ存在しない。

Jordan
事件(Jordan et al. v. Georgia Power Co. and Oglethorpe Co., No. 91-4103Ga. Super Ct. Douglas County, May. 24, 1994)で原告は、被告電力会社の送電からの電磁界によって非ホジキン性リンパ腫に罹患したと主張した。

しかし陪審は電磁界と原告のリンパ腫との間には因果関係はないとして、原告による損害賠償請求を認めなかった。その後、原告は上訴したものの、1997 年に訴えを取り下げた。

一方、1997 年のGlazer 事件(Glazer et al. v. Florida Power & Light Co., 689 So.2d 308Fla. Dist. Ct. App. 1997))では、原告の因果関係の主張は正式の事実審理に至ることなく、略式裁判の段階で原告の請求が棄却された。

因果関係の証明にあたっては、専門家に意見を求め、それをもとにして主張を行うことになる。
原告は、専門家の証言に基づいて、電磁界と健康影響との関係などについて、合理的な程度の科学的、医学的確信が存在することを示すことが求められる。

一方、被告は原告の専門家による証言の結論が矛盾していることや、証言の基礎となっている統計などが信用できないことなどを指摘し、原告の主張を崩そうとする。
この際にも、専門家による証言などが求められる。

専門家の証言が実際の陪審に対して提示されるためには、証拠としての能力(admissibility)があることが求められる。


専門家の証言の証拠能力を認める際には、専門家の証言した科学的知識の方法論が科学的にみて有効か、その理由付けや方法論が争点となっている事実に適切に当てはまるものであるかといった点を判断する必要があるとしている。そして、証拠が検証済みのものであるか、ピアレビューや公への刊行が既に行われているかといったことや、学界で受け入れられた考えであるかといったことなどを総合的に判断しなければならないとしている。

電磁界による健康影響をめぐる争いでは、原告側は電磁界とがんや白血病などとの因果関係を示すために、疫学調査などの結果を証拠として示す場合が多い。

しかし、この疫学調査に基づく証拠については、方法論やピアレビューが不足していることに対する批判がある。

さらに、1996 10 月に発表された全米科学アカデミーの報告では、居住環境での電磁界への曝露が、がん、有害な神経行動的な影響、あるいは生殖・成長への影響を生じさせることを示す決定的で一貫した証拠はなにもないと結論づけている。

従って、Jordan 事件の判決で示されているように、電磁界が何らかの種類の健康影響の原因となるかということについての科学的証拠には決定的なものはなく、ここからはこれらの健康影響に対する損害賠償請求を認めることはできない。

少なくとも電磁界への曝露が健康に対して悪影響を与えるということについて、確定的な科学的研究が新たに示されない限り、原告が敗訴し続ける状況は変わることはないと考えられる。

***************
  興味のある方は、原著全文を読んでください。

注:電中研報告では「最終的に被告である電力会社が敗訴をした事例はまだ存在しない。」とあるが、以下の「6.永野論文にみる電磁波関連訴訟−2」にあるように、電力会社が負けた例も少しはある。

 

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5.永野論文にみる電磁波関連訴訟

法政大学人間環境学会 発行「人間環境論文集」第1巻第1号に掲載された論文です。

タイトル:電磁波環境訴訟の理論と争点(1) 
研究者:永野秀雄

40
ページに渡る論文です。興味のある方は原著全文を入手して、読んでください。
以下のようなことが書かれています。

***************   ***************
電磁波環境訴訟が多発するきっかけとなったのは、第1類型の人身損害賠償請求訴訟が初めて陪審評決に至った1993年のZuidema v. Sandiego Gas&E1ec.Co.判決である。

この訴訟においては、被告会社勝訴の評決が出されたものの、この裁判を引き金として、送電線の近くに住む人々により電磁波による健康被害を訴える人身損害賠償訴訟が多発することになった。

しかしながら、これらの訴訟において被告電力会社が、勝訴し続けたため、この類型の訴訟は減少する傾向にある。

その主たる原因は、電磁波と人身損害との事実的因果関係を立証するのが困難であることと、その科学的因果関係を立証するための専門家証言に要する費用が高額なためであると言われている。

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6.永野論文にみる電磁波関連訴訟−2

作成:2004−8−14

永野秀雄「電磁波環境訴訟の理論と争点(中)」 人間環境論集 第1巻第2号 2001年 法政大学人間環境学会 発行に、以下のようなケースの紹介がある。
詳細は原文を入手して、読んでください。

1) 電磁波の健康影響によって学校に近接する高圧送電線の建設で、電力会社側が敗訴した例

学校に近接する高圧送電線設置計画に関する判例

Houston Lighting & Power Co. v K1ein Independent Schoo1Distlict
判決は、高圧送電線が学校に近接して設置されたことに対する安全性が問われた諸判例の中で、最も著名なものである。
この事件においても、公用収用手続に起因した電磁波による不法侵害の主張がなされた。

この事件は、クレイン独立学校区が、ヒューストン電力株式会社に対して、同杜が345,000ボルトの送電線を建築するにあたり、学校の土地の100平方フィートにあたる部分を収用しようとしたことが、裁量権の濫用にあたるとして提起されたものである。

原審において、同学校区は、@学校の敷地に送電線を通すという決定は、3000名以上の生徒の安全、健康および福祉を無視するものであるため、本件公用収用は無効であり、A被告電力会社が、送電線建設を目的とした地役権設定のために学校の土地を公用収用するということは、裁量権の濫用にあたるとともに、Bこの裁量権の濫用は学校の土地に対する故意による不法侵害を構成すると主張した。

陪審は、被告電力会社が、本件送電線建設を目的とした地役権設定のために行った公用収用は権利の濫用にあたると判断し、裁判所も、原告による当該土地に関する権利の学校区への返還請求を認め、かつ、被告電力会社に対して、当該学校施設の使用を永久に禁じる差止命令を出した。
さらに、学校区は、填補損害賠償として、104,275ドルおよび懲罰的損害賠償として2500万ドルの損害を認められた。

この上訴審であるテキサス州控訴裁判所においては、被告電力会社は、@現在の科学的証拠をもってしては、電磁波による健康被害を理由として裁量権の濫用を認めることはあまりにも推測的なものであって、A原審が認めた懲罰的損害賠償は、公用収用手続においては認められるものではないと主張した。
これに対して学校区側は、懲罰的損害賠償は、不法侵害における損害賠償として適切なものであると主張した。

これらの主張について、本控訴裁判所は、@陪審が当該送電線の敷設および運営の計画について、これに関する健康上の影響に対する関心が高まっていたことを十分に配慮しなかったと合理的に判断したものと考えることができると判示する一方で、A被告電力会祉が公用収用法の要件を完全に満たしていたことから、同社は合法的に当該不動産を収用したものであって、このことから不法侵害は成立しないと判示した。

この結果、裁判所は、懲罰的損害賠償による救済を否定したが、これ以外のすべての点については、下級審判決を肯定したのである。

この判決は、土地の所有権を学校区に返還することを認めるとともに、差止をも肯定しているために、電磁波被害を主張する原告側勝利の判決であると評価できる。
事実、被告電力会社は当該学校施設を回避するために、白主的に送電線を移動させた。

しかしながら、原告による不法侵害に基づく訴えは認められず、その結果、懲罰的損害賠償請求を得ることはできなかった。
それにもかかわらず、この判決の重要な点は、裁判所が送電線から生じる電磁波が、不法侵害を構成する要素となるという主張を認めたことであろう。

2)同様な例

クレイン独立学校区判決とならんで、もうひとつ広く報道された学校の敷地にかかわる高圧電線に関係する判例が、Rausch v Schoo1 Board of Palm Beach County 判決(Oct. 13 1989)である。

この事件は、小学校生徒の親達が、新しい小学校が、高圧送電線に近接していることを理由に、同校を閉鎖することを求めるクラス・アクションを提起したものである。

裁判所は、当該小学校の閉鎖請求を否定したが、学校敷地内に存在する高圧送電線に子供たちを近づけないように命じた(1989)
また、同学校の周辺の電磁波を1年間にわたって調査するよう命じるとともに、その調査結果を精査するための管轄権を同裁判所がもつと判示した。
さらに、その電磁場を計測するためのガウスメータを、同校のカフェテリア、校庭に設置し、個々の教室環境の中における電磁波モニタリングを行なうために、教員が交替で同メータを着用するように命じた。


3
)送電線からの磁界によってコンピュータの画面が揺れる障害に対して、電力会社は裁判で、責任はないと勝訴した例。

Westchester Associates Inc. v Boston Edison Co.
判決は、ビル所有者が、テナントのコンピュータ画面に対して電磁波障害が生じたことで、私的ニューサンスを主張したというユニークな事件に関する判決である。

本件被告電力会社は、原告の前権原所有者との間で送電線建設と利用のために地役権を設定し、2つの送電線を建設した。
原告は、このような地役権がすでに設定されていた不動産を購入した。原告は、この土地に6階建のオフィス・ビルを建設し、これをテナントにリースした。

しかし、すぐにテナントのコンピュータ画面に障害があらわれたことから、その原因が調査されたが、これは被告電力会社の送電線から放出される電磁波によるものであることが判明した。

原告は、訴訟を提起し、多くの主張の中で、この電磁波が私的ニューサンスを構成すると主張した。原審では、被告会社による正式事実審理を経ないでなされる申立が認められた。

上訴審は、マサチューセッツ州法において電磁波による私的ニューサンスは認められないとして、原審の判断を支持した。
裁判所は、電磁波は人間の知覚で捉えられるものではないので、通常の敏感性をもった原告に対する妨害を構成するものではないとした。
また、電力会社が送電線を運営し、これを規制する法令を遵守している場合には、過失を構成するものではないと判断して、原審の判断を支持した。

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7.永野論文にみる電磁波関連訴訟−3

作成: 2004−8−16 

永野秀雄「電磁波環境訴訟の理論と争点(下)」人間環境論集 第2巻第2号 2002年 法政大学人間環境学会 発行に、以下のようなケースの紹介がある。
詳細は原文を読むこと。

1)携帯電話の中継塔の建設で、電磁波の健康影響への懸念から、地域行政当局が建設の認可を与えなかった。
これを不服として通信会社が提訴したが、通信会社は敗訴した、という内容。
この論文だけでは詳細はわからないが、「電磁波の健康影響に関する住民の不安が中継塔建設を差し止めた、裁判所はそうした不安を認めた」ということになりそうである。

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不合理な差別の存在を否定する判例

連邦控訴審裁判所が最初に判断を下したAT&T Wire1ess PCS v. City Counci1 of Virginia Beach判決を検討する。
原告たる携帯電語事業者4社は、高さ135フィートの携帯電話アンテナ・タワー2本を共同利用する目的で、住宅地区に建設する申請を行った。市はこれらの事業者による申請を否定したため、訴訟となった。

本件の控訴審で、連邦第4巡回区控訴審裁判所は、@市が、4つの申請主体に対して平等に設置許可申請を否定していることから、競争関係者間における差別は存在せず、Aたとえ差別が存在する場含であっても、これは解釈上合理的なものであると認められ、さらに、B市が、既存のアナワグ式の無線サービスが十分な質を伴うサービスを捉供しているとして、新たな無線タワーに対する近隣住民による危慎が存在することを理由に許可申請を否定したことは、決して不合理なことではないと判断した。

このため、同裁判所は、被告は、不合理な差別に対する禁止条項に反していないとして、被告による正式事実審理を得ないでなされる判決を求める申立を認めた。

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2)以下にあるように、日本の裁判では疫学でのリスクが5倍を超えないと認められないという法理論があるようです。

参考文献が紹介されています。
瀬川信久「裁判所における因果関係の疫学的証明」 星野英一ら編「現代社会と民法学の動向 上:不法行為」有甲斐閣1992年発行に掲載

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日本における電磁波環境訴訟について

将来、日本においても電磁波を直接的な原因とする人身損害賠償請求訴訟が提起された場合、まず問題となるのは、集団的因果関係の立証であろう。

わが国では、集団的因果関係のみから個別的因果関係を認定できるのは、(i)他に原因がないこと、あるいは(i)当該患者が属し、因子との因果関係が認められた集団の罹患率が、因子への曝露がない集団の擢患率に比べ5倍を越えることを、疫学によって証明した場合に限られる。

しかし、電磁波による身体的損害に関する研究について、もっとも高い因果関係が報告されている高圧送電線付近の小児ガンの発生に関しても、2倍前後の罹患率の増加という報告が多く、5倍という基準に溝たない。このため、疫学的研究を超えて生物学的発生原因が明らかになり、これを支持する学説が確立しない限り、裁判所は、小児ガンのような非特異性疾患について、損害の割合的認定等による救済手段も採用できないであろう。

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8.鳥取市の中国電力変電所建設に関連する裁判


以下の記事が読売新聞2007年3月23日 鳥取版にありました。
一部を紹介します。  追記:2008−8−19  

関連する新聞記事のスクラップを入手したので、夫々の新聞記事の概要を、日時を追って、記述します。  追記:2009−5−4

*裁判開始前の紛争の状況
2002
610日発行の「高圧線山陰ネットワーク会報」に、鳥取市の変電所に関する紛争に関する記事が掲載されています。
日本海新聞 2002528日の記事の転載で、「変電所 鳥取商工会議所も「建設困難」    鳥取市と鳥取商工会議所の懇談会が27日 同市本町3丁目の同会議所で開かれ、中国電力が同会議所駐車場に計画している変電所建設問題で、同会議所の上村伴明専務が「変電所の建設は非常に厳しい」と述べ、建設は困難との認識を示した。   以下 略」


*地裁への提訴
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遷喬小隣接の中電変電所建設 保護者ら238人きょう中止の仮処分申請=鳥取

中国電力が鳥取市本町の市立遷喬小学校(100人)の隣接地で進めている変電所の建設について、同校の児童と保護者ら238人が23日、建設の中止を求める仮処分を地裁に申し立てる
4月の入学予定者も含む児童99人と保護者139人。
申立書では、変電所からの電磁波による健康被害が心配されるとして、児童が安心して学校に通える権利を主張する。
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*テレビ放送に登場
関西の毎日放送のテレビニュース「いま解き「日本の電磁波対策は十分!?不十分!?」」 2007年12月21日に放送された内容から一部を引用

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〜2007年6月、鳥取市本町〜
鳥取市内に建設中の変電所をめぐって230人の子どもとその親が、中国電力を相手に工事差し止めの裁判を続けている。

<PTA会長・桶谷靖志さん>
「小児白血病なんですね、一番(心配なの)は…。子どもが一番の被害者だろうと…」

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*地裁の判決が出て、高裁に上訴した。
作成:2007−6−30

2007年 3月 鳥取市に建設予定の中国電力の変電所に関して、隣接する小学校の児童と保護者が建設工事差し止めの仮処分を鳥取地裁に申し立てた、 
その結果が判明した。
毎日新聞 鳥取県版2007年6月29日の記事の一部を引用して紹介。   

***********   **************
中電変電所建設問題:仮処分申請を却下 鳥取地裁「不安、合理的理由でない」

中国電力が市立遷喬小学校(鳥取市本町1)の隣接地に建設中の変電所を巡り、同小の児童と保護者が建設工事差し止めを求めた仮処分申請で鳥取地裁は28日、申し立てを却下した。

古賀輝郎裁判長は「不安感に合理的な理由があるとはいえない。電気の安定供給という公益目的が一応認められる」などと理由を述べた。

住民側は、電磁界と小児白血病の増加などの間に有意な結果を示す疫学研究があり、国際的にも危険性が懸念されている点を踏まえ、「中電は児童への悪影響を生ずるおそれがないと十分に説明していない」と不安感を主張。

中電側は、建設で生じる磁界の予測計算値が同小周辺で0・1マイクロテラス以内であり、「電磁界と小児白血病の発症率上昇の間には因果関係が認められない」と反論。


決定では、保護者らの心情を「親心として理解される」とし「変電所の建設場所等の選定には十分考慮されるべき」と認めた。

しかし、疫学研究の結果については「不十分なデータしか存在せず、内容は不明確」と述べ変電所と同小との接地点で、約0・01〜0・03マイクロテラスとの測定結果を認め「極めて小さい値」と判断。
電力安定供給の公共性を重視し「不安感は明らかでない」とした。

*************   *************

関心のある方は、当該の新聞で、記事の全文を読んでください。

以下の記事が読売新聞2007年7月13日 鳥取版にありました。
一部を紹介します。  追記:2008−8−19

*********   *********
中電変電所建設差し止め仮処分却下 住民が即時抗告 広島高裁支部=鳥取

鳥取市立遷喬小(鳥取市本町)の隣接地で進められている中国電力の変電所建設を巡り、工事の差し止めなどを求めた仮処分申し立てを却下した地裁決定を不服として、同小の児童と保護者計231人は12日、広島高裁松江支部へ即時抗告した。
************   ***********

関心のある方は、当該の新聞で、記事の全文を読んでください。

*稼動前の安全協定に関して、多くの新聞で報じられている。 これは高裁の判決が出る前の動きです。

2008年6月19日 山陰中央新報の記事
**************   ***********
鳥取市の変電所建設 中電、市と地元住民 3者が安全協定締結

協定の中に、「申し出があった場合は磁界を測定する」などが含まれている。
***************    ************

 

2008年6月19日 毎日新聞 鳥取版

******************    ***********
鳥取 遷喬地区自治連合会 中電、市と安全協定
片原変電所建設を巡り、 電磁界測定など5項目
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2009年6月19日 日本海新聞 
***************    ***********
鳥取変電所問題 もめ続け7年余り 住民側、運営方法に合意 3者が安全協定締結

協定には「連合会か市が電磁界測定を中電に申し込めば、立ち会いで測定する」が含まれている。
*******************    **********

2009年6月19日 産経新聞 
************     **************
鳥取・片原変電所運営で3者協定
市職員や自治連合会役員らが立ち会い、変電所予定地で磁界測定器を使って測定を行った。
測定値は、0.9ミリガウスから測定下限値未満(0.1ミリガウス未満)だった。
**************     **************

2009年6月19日 読売新聞
***********    **************
鳥取・小学校隣地の変電所稼動向け 住民、中電、市が安全協定  早速、初の電磁波測定
電磁波測定には、梶村会長や市職員らが立ち会った。
 2か所が6、9マイクロテスラ(記事の誤りで、正しくは0.06、0.09マイクロテスラ)、残る5箇所は測定器で検出できないレベルだった。
****************    *****************

2009年6月19日 朝日新聞 鳥取版
***********     *******************
片原変電所稼動前に  安全協定結び電磁界を測定
***************   ****************

*変電所が稼動し、電磁波の測定が行われた。
これに関しても、以下に示すように、多くの新聞で報道された。

2009年7月11日 読売新聞 鳥取版
************     ****************
鳥取・小学校隣地の新設変電所 稼働後初の電磁波測定 大きな数値の差なし
最高0.09マイクロテスラで、稼動前と大きな差はなかった。
変電所内部も測定され、変圧器表面は最高2.94マイクロテスラだったが、1.5m離れると検出不能なレベルに下がった。
************     *************

 

2009年7月11日 日本海新聞
***************    *************
鳥取・片原変電所 電磁波測定 中電、安全性強調 稼働前と同等数値
****************   *************

2009年7月11日 朝日新聞 鳥取版
***************    **************
鳥取 片原変電所の電磁界測定 稼働前と変わらず
*************    ************

2009年7月11日 産経新聞 鳥取版
****************    ************
中電片原変電所で稼働後初の磁界測定
*************    ***********

2009年7月11日 山陰中央新報 
*****************    ************
鳥取の中電変電所 磁界測定値 基準下回る 
*************    **************

2009年7月11日 毎日新聞 鳥取版
***********    *****************
鳥取・片原変電所 周辺7ヶ所で稼働後初の測定  磁界0.9ミリガウス以下 中電、安全性協調 
施設内部も公開 住民側、一定の評価
*******************     ************

*稼働し、電力需要が最大となる夏の時期に磁界の測定が行われた。

2008年8月9日の読売新聞 鳥取版
***********    **************
鳥取・片原変電所 電磁波測定で規制予定値以下 

夏場の消費電力がピークを迎えたとして、安全協定に基づき実施した。
最高0.09マイクロテスラであった。
*********************    **************

2008年8月10日 日本海新聞
******************    ***********
中電変電所 住民立ち合い測定 電磁界は稼働前とほぼ同じ
************    **************


*高裁の判決が出た。 

追記:2008−12−28
以下の記事が毎日新聞の鳥取版にありました。

****************   **********
中電変電所建設問題:建設差し止め申請 高裁支部、抗告を棄却−−鳥取・本町 /鳥取

中国電力が鳥取市本町1の市立遷喬小学校の隣接地に建設した変電所を巡り、同小の保護者らが建設の差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁松江支部(古川行男裁判長)は25日、鳥取地裁の却下決定を支持し、抗告を棄却した。

決定によると、変電所の稼働前と稼働後に磁界測定を行ったところ、測定結果の値には上昇が見られず、最も高い地点でも0・9ミリガウスだった。

同小の桶谷靖志PTA会長は「残念だが覚悟はしていた。今後の対応は弁護士、保護者と話し合って決めたい」と話している。


毎日新聞 2008年12月27日 地方版
*************    ****************

関心のある方は、当該の新聞で、記事の全文を読んでください。

同じ様な裁判の結果が、山陰中央新報、日本海新聞、朝日新聞・鳥取版、読売新聞・鳥取版でも報道された。

*鳥取の住民のインタネットHPにあった情報

松本龍郎の日記(雑記帳) http://www.page.sannet.ne.jp/mazmoto/tdiary2.htm#0023 にあった内容
*****************   一部 引用  *****************
2006年12月9日  遷喬小学校の隣に変電所を建てないで!!

みなさん、助けてください!! 
今まさに母校の選喬小学校の隣に変電所が建設されようとしています。
この問題で私たちは5年間闘っています。
ですから、建設反対に反対する人、容認派の方の論理もよく理解しています。
しかし、この鳥取市の遷喬小学校の隣地に建設されようとしている中国電力鰍フ変電所計画に関しては、従来のステレオタイプに属さない、本当に合理的な理由の無い計画なのです。

どうか、本日午後8時に開設した鳥取中央変電所建設反対期成同盟会のホームページ、Antiss(Anti−School Substation) にアクセスいただき、反対の署名にご協力くださいますよう、お願いいたします。

2008年8月4日追記:
皆様の暖かいご協力と、13名の地元弁護団の協力にもかかわらず、同変電所は計画通りに建設され、6月25日に稼動を開始しました。
署名にご協力くださった方々には、失礼ながら、ここで深くお礼申し上げます。(ANTISSは閉鎖しました)


******************   ****************

この松本氏のサイトには、2008年8月4日付けの記述以降の、関連する記事は見当たらない。
鳥取中央変電所建設反対期成同盟会のホームページは閉鎖された。 

*最終的な状況

「同小の桶谷靖志PTA会長は「残念だが覚悟はしていた。今後の対応は弁護士、保護者と話し合って決めたい」と話している。」という新聞記事以降の状況に関しては、その後どうなったのか、インタネットや新聞では情報がない。

反対期成同盟会のHPが閉鎖された、ということや、その他、漏れ伝わってくる情報から、裁判に関しては最高裁への上告などは行わず、高裁判決で終結したと思われる。
 安全協定の締結で、この件は終了した、と思われる。


BEMSJの感想:
7年ももめ続けた変電所の建設、電磁波に関して言えば、磁界レベルがわずか0.09マイクロテスラ(0.9ミリガウス)と非常に低レベルに納まっている。

この程度のレベルであれば、7年間ももめ続けずに、素直に建設が始まってもよいはずである。
建設され、稼働して、測定して、はじめて0.09マイクロテスラ程度に納まっていることがわかった という結果論かも知れない。

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9.電磁波で労災申請

作成:2009−1−20  追記:2009−12−23

始まりの前:
ガウス通信11号(1995211日)に掲載された記事
匿名となっているが、内容からして、以下の労災認定申請者と推定できる。
記事の一部を引用する。 関心のある方は、原典を入手して読んでください。

電磁波の悪影響
人間が精神病患者を作る?(千葉市MI )

ある医学大学の衛生学教室は後棟の3階にあり、公衆衛生学教室とは講義堂をはさんだ反対側にあった。
(略)
平成25月に主任教授が胃癌で死んでから、対外的主任教授代行は学長が、実質的な主任教授代行は定員外教授のAがしていた。

講師のBや助手で医師のCは、疫学(病気の統計)や職業病としての中毒の研究を、Aは助手のMIを使ってヤマビルの研究をしていた。
死んだ主任教授に雇われた研究補助員のE(女性)は、助手のMI(女性)と一緒に教授の残した実験をしていたが、平成212月に妊娠した。
E
は妊娠した後も動物の世話やCの研究のデータ処理をコンピュタ・ルームでしていた。
コンピュタ・ルームにはパソコンが45台設置されていた。
教室の中は主任教授がいないために人間関係がぎくしゃくしていた。

妊娠5か月のEは平成35月のある晩、下腹部から出血して救急車で同医大へ運ばれた。
胎児は母体内にとどまることができず、早産となった。   (略)   Eはしばらく人院してから退院し、7 月にそのまま同医大をやめた。

F
(女性)は、平成34月に理学部修士課程を卒業後、公衆衛生学教室に助手として入室した。
翌月の5月から、衛生学教室のEのところへ胎児培養のトレーニングをするために来ていたが、体調をくずし、医大の内科へ通院していたにもかかわらず下痢が続き、6月末に退職した。

翌年の平成44月、衛生学教室は、公衆衛生学教室のD教授のもとに吸収合併された。

衛生学教室時代からの助手のMIは、教室の吸収合併後、強磁場を使った動物実験をしていたが、吐き気、目まい、耳鳴り、不眠、呼吸異常、情神疲労などが続き、平成5年の6月に退職した。その後、大腸ポリープ、乳腺症、乳管炎、境界型糖尿病を併発した。
(略)


退職した2人の教員と1人の研究補助員の身に起こった異常は、VDTで起こる流産、精神的ストレスによる下痢、精神的肉体的ストレスによる諸症状など、どれも電破波の悪影響とされている症状が退職理由となっている。それに複雑な人間関係が相乗的に作用していたようだ。
(略)



始まり: 以下のマスコミで報道されています。

その1:1996年6月13日(木)の朝日新聞 より一部引用(詳細は当該の記事を読んでください。)

**************   **************
電磁波浴び腫瘍に 慈恵医大元助手が労災申請

東京慈恵医科大学(東京都港区西新橋)の動物実験に携わった元同大助手の女性が,実験機器から発生する強力な電磁波を浴びたために乳腺腫瘍などの病気になったとして12日,東京都港区の三田労働基準監督署に労災申請をした。

労働省労働基準局は「電磁波による健康悪化を理由に労災認定を求めるケースは初めてではないか。」と話している。
(略)
****************************   ************

その2: 『消費者リポート』 第987号 1996年に記事が掲載。
一部引用(詳細は当該の記事を読んでください。)

************    **************
全国初の電磁波労災   
石井美恵子さんは、東京慈恵会医科大学の環境保健医学教室で助手として、リニア・モーターカーの生体への影響を調べるため動物実験に従事しました。
(略)

その後、目まいや吐き気、花粉症などが出て仕事ができなくなり、退職。その後、直腸ポリープ、子宮筋腫、胆のうポリープ、乳腺腫瘍、糖尿病、耳鳴り、腎機能異常、肝機能異常、結節性甲状腺腫と腎の石灰化などが見つかり、1996年6月12日に全国初の電磁波被爆による労災認定の申請を行いました。
(略)
**************    ***********

その3: ビデオ「恐るべき電磁波汚染」 企画=日本消費者連盟、販売:ビデオプレス 1997年制作 に登場
詳細はこのビデオを見てください。

 ビデオのひとコマ

 

その4: 労災認定されず、19982月10日の共同通信速報 

以下の報道があったことを、今になって知りました。

********一のみ引用   ************

共同通信ニュース速報
 02/10 19:53
元大学助手の労災認めず  「電磁波でない」と認定

動物実験の際に浴びた電磁波で乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)になったなどとして、元大学助手の女性(43)が起こした労災認定申請で、東京・三田労基署は十日、「浴びたのは電磁波ではなく静磁場で、その強さも安全基準の範囲内」として、申請を認めない決定をした。

決定は「この装置は静磁場と電磁波の両方を発生させられるが、当時は電磁波を出す部品を取り外していた。
女性が浴びたのは静磁場で、その強さも世界各国の安全基準の範囲内」と認定。

外国には非常に強い静磁場を受けて直後に吐き気などを感じた症例報告があるが、この女性のように数カ月経過した後に発症した報告はないため、原因は静磁場ではないとしている。  
************   *************

その5: ガウス通信 30号(1998419日発行)に記事

「電磁波被曝労災で審査官に再審請求 鈴木恵美子 1998311日」と本人からの投稿が掲載されていました。
再審を請求する という趣旨での記事です。

結果:
この労災申請がその後、どうなったのか、ほとんどマスコミでは報道されません。
インタネットで検索しても、全く報道されていませ
ん。

その6: 松本健造 著 「告発・電磁波公害」 発行 2007年  に関連する解説がありました。

これによると
・1996年6月12日 三田労働基準監督署に労災を申請
・1998年2月10日 浴びた電磁波は安全基準の範囲内 として 労災申請を否決

・1999年6月2日 労災申請の否決を不服として、 再審査を求める請求を労働保険審査会に提出
・2005年7月 再審査の申請を棄却する決定を下した。


ということで、労災申請は認められなかった、ということです。

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9A.VDT作業で労災認定 1998

以下のニュースが1998929日配信されていた。

*****************************
「目の疲労」を労災認定  パソコン作業で初めて
共同通信ニュース速報

重い「眼精疲労」になったのはパソコンを使った作業が原因として、兵庫県宝塚市の派遣社員の女性(32)が起こした労災申請について大阪・天満労働基準監督署が7月、労災と認定していたことが29日、分かった。         


パソコン作業が急速にオフィスに普及したのに伴い、頚腕(けいわん)障害が労災認定された例はあるが、労働省は「眼精疲労については認定されたケースは聞いたことがない」としている。   
同労基署によると、この女性は昨年末から大阪市の設計会社にコンピュータ作業の担当者として派遣された。
しかし当初の契約とは違うソフトを使用するよう求められ、何とか仕事をこなそうとコンピュータの画面を凝視する作業を続けた
今年一月中旬、激しい目の痛みと吐き気を催し、目が開けられなくなったため約一週間仕事を休んだ。

眼科で診察を受けた結果、眼精疲労などと診断された。    

女性は4月末「原因は仕事のパソコン作業以外に考えられない」として、労災認定を申請。
大阪・天満労基署は業務との因果関係を認め、5日分計約3万円の療養・休業補償給付を支給した。

労働省労働基準局は「労災認定するかどうかは、仕事の実態や症状の程度を見て個々のケースごとに判断する」としている。
女性の労災申請を支援した関西労働者安全センターは「職場へのパソコン導入が広がる中で、一般的にはありふれた現象と思われている眼精疲労がきちんと労災と認められた意味は大きい」と話している。     

[1998-09-29-10:55]

***********************

 

 

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9B.VDTの電磁波でがん、アメリカ1994年の判決

記:2015−1−8

永野秀雄「電磁波環境訴訟の理論と争点(1)」人間環境論集 第1巻 第1号 2000年 法政大学人間環境学会 発行にあった情報です。

******************************
VDT(
ビデオ表示端末)から生じる電磁波による人身損害賠償請求訴訟 1994年の判決

公刊された判例ではないが、Lexisで公開されている連邦控訴審判決で、コンピュータ画面から生じる電磁波により、ガンに罹患したとして身体的損害賠償を請求したものがあったので、ここに紹介する。

このHays v. Raytheon Company判決では、原告2名は、共にKLM航空のシカゴ事務所で予約受付の業務を行っていた。
原告は共に子宮がんに罹患し、このうち1名は死亡した。
原告は、この原因はコンピュータ・ターミナルの画面から生じる電磁波が原因であるとして、同モニターの製造者に対して損害賠償請求訴訟を起こしたが、原審は被告による正式事実審理を経ないでなされる判決の申立を認め、この訴えを却下した。
このため、原告が上訴したのが、本控訴審判決である。

連邦第七巡回区控訴裁判所は、Daubert v. Mer-re11 Dow Phamaceuticals,1nc.判決で確立した専門家証言の許容性に関する判断基準を適用し、原告側の医学博士による専門家証言では、
@コンピュータ画面から生じる電磁波に継続して曝露することより子宮ガンに罹患するという証言は、この医学的関係性を立証する有効な科学的方法があると証言しながらも、その具体的方法については言及しておらず、また、当該証人が具体的にその方法を用いて原告が罹患したことを証明する因果関係の立証についても、なにも言及されていないため、このような専門家証言は認められず、
A当該専門家証言では、どのレベルの電磁波が危険性を持つかについて言及されていないため信憑性がなく、
B具体的に被告会社の製造したコンピュータ画面から生じる電磁波により、これを業務遂行中に曝露したことが有害であるとする証言にも具体的立証がなく、許容性が認められないと判断した。

このため、本裁判所は、原審がこの専門家証言を排除し、原告の主張する製造物責任による損害賠償請求を、被告による正式事実審理を経ないでなされる申し立てを認めて却下したことを支持した。
*****************************


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10.広島ルーテル教会 地下変電設備建設問題の履歴

記:2009−4−3   修正:2009−4−28 追記:2009−5−18

裁判にはなっていませんが、かなり大きな紛争があったケースと思われるので、結末が判明したので、あわせて紹介します。

1)はじまり
「ガウス通信」に記載された情報として以下のものがある。
・第12号 (1995/04/11) 【広島】竹屋小学校の子供達を守ろう!−大きな輪になったルーテル教会地下変電所建設反対運動 
・第13号 (1995/06/07) 【広島】中止を求めて「覚え書き」せまる! ルーテル教会地下変電所建設問題 
・第15号 (1995/10/21) 【広島】窮地に立つルーテル教会地下変電所建設 住民が中止か0mGシールド要求 

1995年に多数の情報がガウス通信に記載された。
しかし、なぜか、その後の状況に関する報告記事は見当たらない。
その後はどうなったのか、関心があった。

2)結末
広島ルーテルル変電所の概要
・広島市内平和大通り東詰にある「ルーテル平和大通りビル
1996年に完成した高さ43m、地上10階、地下2階の建物
・1階と5階以上は貸事務所、2階は保育園、3、4階は日本福音ルーテル教会広島教会 持主は日本ルーテル教会
・問題は、地下12階に中国電力鶴見変電所入っていること。2階にルーテル教会経営の「保育園」があり、ビルの裏通り挟んで市立竹屋小学校があること

電磁波問題市民研究会 2009年3月23日発行「電磁波研会報 No.57」に以下の紹介があり、その後の状況が判明した。

結果として: 変電所は建設され、以下の覚書が交わされた。

・中国電カと住民団体との間に「覚書」(1996年5月)
 「生活環境保全するため適切な措置を講じる」
 「子供の健康に影響が生じた時は誠意をもって協議し、必要な対策を講じる」
 「変電所の運営状況を年1回報告する」

・ルーテル教会と住民団体との間に「覚書」(1996年10月)
 「変電所周辺の所定場所で電磁界を測定する」
 「将来生じる電磁界問題のあらゆる事態に必要な措置の実行に努力する」

この覚書に基づいて中国電力は年2回ビル周辺で、住民立合いで電磁波を側定している。
2001年段階までは最大で磁場1.2ミリガウスと他の変電所周辺よりかなり低い。   

 ということでした。

*1999年8月の磁界計測結果
ガウス通信40号(1999年12月14日発行)に、計測結果が報じられていました。
磁界の最も強かったところ、道路の向かいの位置で4.9ミリガウス、変電所に近いところでは0.2〜0.7ミリガウスであった。
エレベータホールの計測は認められなかった。

2001年8月の磁界計測結果:

大久保貞則著「誰にでもわかる電磁波問題」(2002年緑風出版)にも、このルーテル教会の電磁波問題に関して、記述がありました。
測定値として、「測定値で過去最大値は1.2ミリガウス(2001年8月計測)である。
この値は、他の広島市内の変電所に比べるとかなり低い値である。
」と記載されている。

*2009−4−27の「ルーテル教会 電磁波」で検索結果

以下の2チャンネルの掲示版のコメント(20031月のコメント)が、1件だけヒットしました。
その一部を引用して紹介します。

日本福音ルーテル教会について   
53 名前: **** 投稿日: 03/01/15 02:06
(略)
中国電力に土地を貸し、広島教会の下に 地下変電所の設置を許し、地域住民の電磁波への危惧を無視し、得た巨額の金でビルを建て その中に幼稚園をいれたのもルーテル教会ですね。

こうした事態が犠牲者を生み社会的制裁を受けるまで、神の名をかりて、お互いに慰めあっているのでしょうか。
(略)


BEMSJの感想:
変電所のどこを測定したのか記載されていませんが、交流磁界が、1.2mGが最大ということは、驚きです。
かなり低い、ちょっとした高圧送電線や配電線の近傍に比べると非常に低い値といえます。
この程度の磁界であれば、ガウス通信で報道されるように、なぜ騒いだのか疑問におもいます。
結果論かも知れません。

 

*追記: 2011−4−7

9
条の会ヒロシマ 69号 20114月発行に、この件に関する関係者の書き込みがあった。

*******************    *************
原発からの送電線から放射される 電磁波の問題からも、上関原発建設中止

今、私は長野県上田市に住んでおりますが、2001 年までの23年間、広島におりました。
1993
年に変電所建設問題に直面し、その時はじめて変電所や、高圧線から曝露される電磁波のことを知りました。
その変電所は建設されてしまいましたが、変電所(地下)周辺の磁場の値が高くならないよう、地元の人たちの要望で「覚書」が交わされ、磁場測定が続けられています。
年2回の定期磁場測定には中国電力、子供会、PTA、町内会、教会関係者等が集まり、測定記録を残しています
*******************    ****
*************

 

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11.イギリスのサイモン君の白血病裁判

送電線からの磁界によるものとされ、裁判にもなった件の履歴
記;2009-5-19

1) 1993
823日付け 英国のThe Independent紙の報道

***********一部を引用********
Electric field 'caused cancer': Family to sue company over son's death from leukaemia
電磁界が癌の原因、白血病で死んだ息子に関して、家族が会社を訴えた

THE family of Simon Studholme, 13, who died of leukaemia, are to sue(訴訟を起こす) an electricity company over his death. Simon's bed head lay directly on the other side of the wall housing the electric meter, and this, they say, contributed to his illness.

Simon died last year and his parents, Ray and Denise Studholme, blame an electromagnetic field (EMF) in his bedroom at the family's home near Bury, Greater Manchester, where they had moved just two years before. They say the field was generated by the household meter, two underground cables and a substation next door.

The strength of the EMF in the bedroom is said to have been more than 10 times the level US and Swedish studies have linked to an increased risk of cancer.
****************   ************

2) 1994
1018日の英国The Independent紙の報道

電磁波の最近の研究の状況などの記事の中にサイモン君のケースも紹介されている。

***********一部を引用********
Little light on high voltage: Is your child in danger because you live next to an electric power line? That's hard to answer, says Nicholas Schoon 送電線に隣接して住むことは子供にとって危険か?答えることが難しい」

ANYONE who wants to know whether high-voltage power lines really can cause childhood cancer could be forgiven for feeling baffled, irritated and alarmed.
Every few months there is a flurry of press reports saying that a major new study has confirmed the link between man- made electromagnetic fields (EMFs) and cancers in children..
A few months later, there is a fresh spate of publicity about another study that denies any connection.

Simon, who died from leukaemia at the age of 13, lived next to an electricity sub-station and two buried high-voltage cables but, more significantly, he also slept with his head inches away from the household's electricity meter on the other side of the bedroom wall. He was exposed to an EMF about 15 times stronger than three milligauss - the level at which the childhood cancer risk might begin to increase, according to some epidemiological studies.

We will have to wait three years or more for the results - about how long it will take Simon Studholme's case and others to come to trial in the High Court.
*************   *************

3)
ガウス通信7 1994622日 に掲載

「子供の白血病は高圧線の電磁波が原因」と訴訟、英BBCの特集番組 520NHK衛星放送で」という記事がある。

以下 一部を引用して紹介

**********   ***********
NHK
の衛星第一のワールドリポートで520日高圧線の電磁波問題が放送された。
司会の宮崎緑が電磁波の問題を解説し、英での子どもの白血病死をめぐる訴訟へのいきさつと人体への影響の論争を紹介している。

以下抜粋
スポーッ好きの元気な少年だったサイモン・スタッドホルム君は白血病にかかり13才で亡<なった。
残った子どもたちのことも気がかりです。そこでサイモン君の病気の原因を調べ始めました。
父親「私たち家族は飲料水も行動範囲も同じでした。たったーつの例外がサイモンの寝室だったのです。」

そして行き着いたのが送電線だったのです。
送電線と子どものガンとの関係について論争が持ち上がっていることを耳にしたからです。
サイモン君の寝室から道一本隔てたところには変電所があります。
(測定したところ、ベッドの頭のところで89ミリガウス、壁の最高のところで2030ミリガウス出ている。)

ついにスタッドホルム夫妻は電力会社を相手に訴訟を起こした。
代理人は環境保護運動に力を入れるマーティン・ベイ弁護士です。
ベイ弁護士は訴訟費用扶助委員会を説得して裁判費用の扶助を獲得しました。
歴史上初めて電磁場とガンの関係の科学的根拠が法廷で争われることになったのです。
*************   *********

BEMSJ
注:残念ながら、このBBC放送、NHK衛星放送は見ていません。

4) 1995
318日 テレビ朝日「ザ・スクープ」で放送

残念ながらBEMSJはこのテレビ朝日の放送は見ていません。
しかし、あるブログで、2007年になってから、この番組のことを紹介していることを見つけました。
一部を引用して紹介します。

*****************  **************
サイモン君の悲劇
テレビ朝日「ザ・スクープ」で特集(1995.3.18 pm6:00放送)がされていました。
 
2007-03-21

<高圧線の電磁波、人体への影響は?>
サイモン君は、死が訪れる20ヶ月前にイギリスのある町に引っ越してきた。
新しい家のすぐ隣に大きな変電所。引っ越してから、サイモン君の具合がしだいに悪くなる。
結果は白血病。部屋に横たわって衰弱はひどくなる一方。そしてついに少年は息を引き取った。

悲しみにくれる両親はその後、電磁波がガンや白血病の原因となるという話を聞いて、もしやと思い息子の部屋の電磁波を測って愕然とする。
数値は20mG、変電所と地下の高圧線が発生源だった。(ガンの確率が高まるのが2mG。)

サイモン君は何も知らされぬまま、その部屋で本を読み、遊び、寝ていた。
両親の悲しみは怒りに変わった。
父親は、電力会社を相手に損害賠償の裁判を起こしている。
****************   ***********

5)
サイモン君の曝露した磁界強度に関する情報―1

Published: 01/06/1994 の情報
http://www.wddty.com/03363800372577754608/the-case-of-simon-strudholme.html
<リンクキレ> にあった内容
一部を引用して紹介。

*********************   *********
The case of simon strudholme

EMF consultant Roger Coghill measured the average magnetic fields in Simon's bedroom continually over three and a half days during February 1993 as 1,200nT(注:12mG
Simon is estimated to have spent some 6,000 hours in his bedroom.

Spot measurements were even higher, with a reading of 3,900nT
(注:39mG recorded on the bedroom wall nearest the electricity meter.
*****************   *************

6) サイモン君の曝露した磁界強度に関する情報―2

英国の市民グループPowerWatchのフィリップ氏が書いた以下の文章に中に一部が紹介されている。
http://www.hoogspanningmaarssen.nl/Eneco/elfemsandriscofcancer.pdf
<リンク切れ>にあった内容で、書いた日付はない。
一部を引用して紹介

***************    *********
Doll II - ELF EMFs and the Risk of Cancer. Docs of the NRPB Vol. 12 No. 1 2001
Bias and omissions flaw report - incompetence, malfeasance or hidden agenda?
by Alasdair Philips

Time Weighed Averages
This highlights another questionable metric - the Time Weighted Average (TWA) which always plays down the importance of high periods of exposure, especially at night. TWAs can be based on GM or AM means from the data and assume that the totality of exposure is the most important.

In the tragic case of leukaemia victim
Simon Studholme, his head was in magnetic flux levels of over 3μT during every night. But his final calculated TWA was only about 0.12μT, well below any suggested threshold for association with leukaemia incidence, and this stopped his legal case proceeding.
***************   *************

サイモン君の曝露レベルは、最大では30ミリガウスを越えていたが、24時間の時間平均値として計算を行ってみると、1.2ミリガウスとなった。
この磁界強度は磁界と小児白血病との関連を示唆する磁界強度値より低い、これらの疫学では磁界強度は時間平均値を指標としている。このことが訴訟の進行を停止させた。


BEMSJ注:この情報は極めて重大な意味を持っています。

7) 1999
1128日 英国 Sunday Times紙に掲載された報道

Fresh evidence found of cancer risk near pylons 高圧送電線近傍の癌リスクに関する新しい確証」という記事の中で、サイモン君の情報が記述されている。

A BRITISH scientist has produced the most powerful evidence yet of a link between cancer and electricity power lines. His study confirms that people living near them are exposed to radiation levels dozens of times greater than the legal limit.

(略)

The findings will be welcomed by victims and their families, some of whom have tried to sue for compensation. Ray and Denise Studholme, of Bolton, launched the first legal case of its kind in Europe in 1994, when they took Norweb, the electricity supplier, to court after their son Simon, 13, died from leukaemia in 1992.

They had to drop their action in 1997 after an American study, now criticised as flawed, raised doubts over a link.

This weekend Ray said he would consider restarting legal action in the light of the new evidence.
******************   *************

サイモン君の両親は1994年に訴訟を起こした。
しかし、その後のアメリカの疫学研究(BEMSJ注:1997年のリネットの研究)で送電線と小児白血病の関連が否定されたので、訴訟を取り下げた。
しかし、今回のこの1999年の研究結果で、両親は訴訟を再開することを考える、語った と。

このSunday Times1999年の記事に関しては、ガウス通信40号(19991214日)でも、紹介されている。

8) 2001
34日のSunday Timesの記事-1

Pylons are cancer risk  高圧送電線は癌のリスク」 の記事の中で、サイモン君の話が登場している。
一部を引用して紹介する。

************* *********
High voltage power cables have been officially linked to cancer for the first time. A study shows that children living near them run a small but significant increased risk of falling victim to the disease.
(略)

Martyn Day, the solicitor(BEMSJ注;サイモン君の訴訟を担当した弁護士) who in the mid-1990s pursued unsuccessful claims on behalf of leukaemia victims, believes that the findings could enable legal action to reopen.

"This is probably the most significant step forward for 10 years," he said. "I was forced to back off, pack away the files and put them into archives, but this may well mean I will start to dust them off once more."
******************

1990
年の半ばに白血病訴訟で不成功終わったサイモン君の訴訟を担当した弁護士マーチン・ディ氏は、この研究結果で、訴訟を再開できると、語った、と。

この記事に関しては、ガウス通信48号(2001415日)にも紹介されている。

9) 2001
34日のSunday Timesの記事-2

Families may sue over cancer link to pylons 家族は高圧送電線との癌関連に関して訴訟か?」という記事の中で、サイモン君のことに言及している。
一部を引用して紹介。

************   ************ 
Among them were the Studholme family who bought a house in Bury, Greater Manchester, in 1989, where an electricity meter emitted strong electromagnetic fields. Within 18 months their son Simon had developed acute lymphatic leukaemia.

He died in 1992 aged 13. The family and two others were granted legal aid to sue, but suffered
(我慢する) a setback(頓挫) when reports from the American National Cancer Institute ruled out the link.


Now the families and others like them may have new grounds to press for compensation.
**************   **********

サイモン君の家族らは損害賠償を求める新たな局面を迎えたといえるかもしれない、と。

BEMSJ
注:1999年の研究、2001年の研究に記事の中で、サイモン君の両親は訴訟の再開を検討すると語っている。その後再開したのであろうか?
情報は見つからない。
以下の2004年のBBC放送の情報がヒントになっていると思われる。

10) 2000
331日のBBCニュースの報道
一部を引用して紹介。

*********   **********
'We can never bring Simon back'

Government scientists have called for a fresh investigation into any possible links between electromagnetic radiation and some cancers.

BBC News Online talks to one family who believes their son died as a result of sleeping too close to electric appliances.


In January 1989 Ray and Denise Studholme moved into their dream bungalow in Little Lever, Bolton. Less than four years later their 13-year-old son Simon died after a long fight with leukaemia.
(略)

After Simon's death on 19 September 1992 the family began to question whether electromagnetic fields caused by the substation could have impacted on Simon's health.

They had tests done in Simon's bedroom and found very high electromagnetic readings - not emanating from the pylons outside - but from a burglar alarm and an electricity meter next to the child's bed.

"To this day, my wife and I are positive that this contributed to Simon's leukaemia," Mr Studholme said. They feel there should have been warnings on the appliances saying that there could be a risk from the electromagnetic fields they created.

The Studholmes tried to take their electricity supplier to court, but were told the case would fail. Now the family take extra precautions.

************  ***********
サイモン君の両親は、電力会社の提訴を試みた。しかし、裁判は失敗に終わると告げられた。
現在、サイモン君の家族は十分な予防原則をとっている、と。

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12.アメリカ マイケル・スコットの送電線と脳腫瘍に関する裁判

記:2009−6−2

エレン・シュガーマン著 天笠啓祐ら訳「電磁場からどう身を守るか」(原著1992年発行)には、以下の送電線に関連する裁判の事例が紹介されている。
関連する箇所のみを引用する。

********************      **********
「テキサス州のヒューストン・ライティング・アンド・パワー電力会社(HL & P)の場合は、もうひとつ焦点となっている裁判がある。
1987
年冬に、マイケル・スコットの両親はHL & Pを相手どり、3455千ボルトの高圧線が息子の脳腫傷による死の原因であると訴えた。

訴えの根拠は、弁護士のジョン・マクドウェル〈バンクストン・アンド・マクドウェル法律事務所)によると、電力会社がスコット家から送電線用地を買い上げたときに、高圧線の磁場の危険について警告しなかったということである。

電力会社は訴訟の用地接収については法廷外の和解に持ち込んだが、健康被害についてはまだ係争中である。

*****************    ************
とある。

1992
年に書かれた本に紹介された1987年の提訴の事例、20年以上前のこととなる。

このでは「係争中」となって、そこで筆は止まっているが、当然、決着しているはずである。
ネットで色々と検索してみたが、この事例に関しては、まったくといってよいほどに、情報が見つからない。
もし、どなたかその後の情報を持っているのであれば、教えて欲しい。

追記: 2009−6−3
結末に関する情報を入手した。
それによれば
、「この件は、電力会社が全てのマイケル一家の土地財産を、一般の市場価格よりも高い価格で、電力会社が買い上げることで、和解した。
電力会社は健康影響も、違法な行為もないとした。
和解内容は秘密であり、公開されない。
」と。

ということから、マイケル一家は、最初土地の一部を電力会社に売却した。電力会社はそこに送電線などの設備を建設した。
その後、子供が脳腫瘍となり、原因が送電線由来の磁界として、提訴した。
結果は、全ての土地財産を高く買い取ってもらい、ヒューストンから出て行った、と推定することができる。


 

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12B.アメリカ メドウ街の電磁波裁判の結末

この頁への公開:2012−7−11

以下はNiftyの自然環境フォーラムに投稿した内容です。

***************************************
情報提供者 : BEMSJの電磁波健康影響レポート
提供日付  : 2000/05/03 23:28
登録経由地 : 自然環境フォーラム 未来への海図 #25182

皆さん こんばんは。
電磁波の生体影響に関してはアメリカでは裁判が行われている、という話は日本のマスコミでも報道されます。
その後、その裁判がどうなったのか、殆ど報道されることはありません。 

今回の紹介は、そういう意味では貴重な情報です。

日本では、Quark誌の9412月号に紹介されています。
1992年アメリカで変電所・高圧送電線の付近に住むに住民に奇病・癌が発生。
メドウ街の悲劇。磁界が原因と電力会社を裁判で訴え」という記事や

週間時事90.9.1に掲載された「電磁波の脅威!あなたの体も狙われている‥‥  送電線の下に住むとがんになる!?

米国ではずいぶん前から電磁波の人体に及ぼす影響が問題となり、その研究が進んでいる。
最近では723日放映のCNNニュースが「現代のホラーストーリー」としてこの問題を取り上げていた。
これを取材したのは、アスベストの危険性をいちはやく指摘した雑誌「ニューヨーカー」のポール・ブローダー記者。
彼は79日号のニューヨーカー誌で「電磁波の人体に及ぼす影響」を数十ページにわたって特集した。
それによると、コネクティカット州ギルフォードのメドウストリートに住む9家族のうちの4人に脳しゅようとがん、流産などが相次いだ。その近くには変電所があり、家の上空に高圧線がはりめぐらされていたが、特に変電所がパワーアップした1950年代後半から住民に異変が起こり始めたという。」 

というものです。

この裁判がどうなったのか?
アメリカの電磁波の問題に関しては詳しい報道を行っているマイクロウェーブニュースの199811-12月号に、その後の動きの紹介がありました。

なんと、
米国で重要な発癌性訴訟が終結、電磁界の1つの時代の終わりか?原告側が確たる証拠がないことを認める

この訴訟は1014日に取り下げられた。現状では科学的根拠が不確実であることを理由にしている。
予定していた科学者の証人5名の中で、1名は辞退していた。

今回、頼みの綱となっていたエール大学のスペンサー医師が、証言を辞退したことから原告側は、裁判を継続できないとして、告訴を取り下げた。」
という内容です。

電磁界の発癌は、可能性があるとして研究は行われています。
 一方では否定されているので、アメリカの様に裁判で、原告・被告側がきちんとした科学者の証言を盾にして 争うとなれば、難しいのかも知れません。
*****************************

この裁判に関しては、かなり有名な話になっています。

コネクカット州のギルフォードのメドウ街には変電所があり、この変電所由来の磁界で健康影響が出ていると、マスコミに騒がれました。
1989
年にメドウ街に住むメリサ・バロックMelisa Bullockは脳腫瘍と診断され、変電所からの磁界が原因として、電力会社を相手に、1991年に提訴しました。

この裁判の結果が1998年のMWN紙に掲載されていたのです。

以下は、この記事の全文 和訳版です。(WEBに公開:2016-4-27

*****************************
米国で重要な発がん性訴訟が終結: EMF1つの時代の終わりか?
原告側が確たる証拠が無いことを認める

小児がんと電磁場(EMF)をめぐる重要な訴訟が1014日に取り下げられた。
これは米国におけるこの種の訴訟の終わりを示唆するものといわれる。
「現状では科学的証拠が不確実」であることを理由に、原告のメリッサ・ブロックさんとスザンヌ・ブロックさん(コネチカット州ギルフォード)は、コネチカット・ライト&パワー社並びにその親会社であるノースイースト・ユーティリティーズ社(コネチカット州ハートフォード)に対する訴えを取り下げるという決定を発表した。
裁判は19991月に開廷が予定されていた。

鍵を握る専門家証人が証言を辞退した後、原告側は訴訟をこれ以上先へは進められないと結論した。
ブロックさんの弁護士であるコスコフ、コスコフ&ピーダー弁護士事務所(コネチカット州ブリッジポート)のジェームズ・ホーウイツツ弁護士は、デニス・スペンサー医師の証言辞退により、「最後の頼みの綱が切れた」と本誌に語った。
エール大学医学部(コネチカット州ニューへイブン)の神経外科部長であるスペンサー医師は、 EMFがメリッサ・ブロックさんの脳腫瘍を引き起こした要因の1つであることを証言する予定だった。

これにより、EMFと、がんの関連性について証言する予定だった原告側証人5人のうち3人しか残らないことになった。
シカゴ大学で腫瘍学を研究しているキャロル・ウェストブルック医師は昨年、証言を辞退している。

他のEMF訴訟に関わった弁護士たちの間では、ブロック訴訟と今後のEMF訴訟に関し、さまざまな意見が聞かれる。
電力会社側弁護士であるワトソン&レナー弁護士事務所のトム・ワトソン弁護士は、あるインタビューに答え、「現在の科学的知識では、このような主張は裏付けられない」と発言している。
「確かな科学的証拠で裏付けられない限り、こういう訴訟には見込みが無いと以前から思っていた」。

ワトソン弁護士はEMF問題への対応にあたっている電力会社のコンソーシアムであるユーティリティ・へルス・サイエンシズ・グループの弁護士を務めている。
「今後科学が進歩すれば、このような訴訟は再浮上してくる」と予測するのは、ジョージア・パワー社を訴えて敗訴したナンシー・ジョーダンさんの弁護士を務めたシルバー&デポスキー弁護士事務所(デンバー)のブルース・デポスキー弁護士だ。
「今はEMF発がん性訴訟のハーフタイムといったところだ。これから何年かすれば、それを発がんの原因として訴訟を起こす動きが再び出てくるだろう。だが、今はまだその時ではない」。
1995
年後期、テキサス州の裁判所が科学的証拠に関してそれまでよりも厳しい基準を採用した後、有名な法廷専門弁護士であるジョーゼフ・ジャメイル弁護士は、白血病にかかった9人の子供をめぐる訴訟を取り下げた(本誌959/10月号を参照)

英国で1997年に取り下げられた2件の試験的裁判でも、弁護士らはより明確な科学的データが必要だと述べている(本誌979/10月号を参照)
ブロック訴訟は米国でよく知られたEMF訴訟の最後の例だった。
ただし、米国のEMF訴訟に詳しいある情報源からは、新たな訴えが起こされたか、または起こされようとしているという情報が寄せられている。
本誌発行時点では、詳細はわかっていない。

メリッサ・ブロックさんは1989年、17才の時に脳腫瘍の診断を下され、その2年後に訴えを起こした(本誌921/2月号を参照)
訴訟取り下げを発表した声明の中で、ブロックさんは「当時私たちは、 EMFが私の脳腫瘍を引き起こし、私の人生を変えたと信じ、この訴訟を起こしました。
その考えは今も変わっていません」と強調した。
母親のスザンヌさんは、訴えを起こした当時、いくつかの研究例で、脳腫瘍とEMF曝露とが関連づけられていたことを指摘した。
「時がたてば、さらに説得力のある科学的証拠が現われるものと期待しました」とスザンヌ・ブロックさんは説明している。
「しかし、結局それは現われず、訴えを取り下げるしかなくなったのです」。

ノースイースト・ユーティリティーズ社の弁護士を務めるカーモディ&トランス弁護士事務所(ニューへイブン)のアンソニー・フイツツジェラルド弁護士は、EMFが脳腫癌を引き起こすことを示す科学的根拠は全く無い」と語っている。
インタビューの中で、フィッツジェラルド弁護士は、EMFと脳腫瘍に関する同社の専門家証人7人の中には、 「国際的に著名な研究者」が含まれると語った。

ノースイースト・ユーティリティーズ社は、同社が「世界最高の疫病学者」と呼ぶ英国のリチャード・ドール医師による証言を撮影したビデオテープを提出しようとしていた。
1950
年代にタバコと肺がんの関連性について世界の注目を喚起したドール医師は、EMFとがんについては、決定的な結論を出すことを躊躇していた(本誌943/4月号、969/10月号、 979/10月号)

裁判所に提出された書類によれば、同社の専門家証人のうち数名は、脳腫瘍と他のがん、職業上の曝露と生活での曝露とを明確に区別している。

その1人がスウェーデン、エレプルのエレプル医療センターに勤務する腫瘍学者のレナート・バーデル医師である。
バーデル医師は1995年に行なわれたEMFが健康に及ぼす影響に関する調査を指揮した。
その調査結果は政府が「大事を取って回避する」という政策を選ぶ根拠の1つになった(本誌9511/12月号)
バーデル医師の調査では、一般住民でのEMF暴露と小児白血病、職業上の暴露と慢性リンパ白血病(CLL)については、関連性の可能性があることが判明した。
だが、脳腫瘍については、住民の間の曝露による危険性の上昇を示す証拠も、職場でのEMFに去る危険性の「一貫したパターン」も見つからなかった。
フィッツジェラルド弁護士は、もしもこの訴訟が裁判に持ち込まれていれば、EMF訴訟で初めてバーデル医師が証人台に立つことになっていただろうと語っている。

この6月、国立環境衛生科学研究所(NIEHS)が設置したEMF作業部会でも、それにきわめて近い結論が出ている(本誌987/8月号)
同部会メンバーの過半数が、小児性白血病と労働者の間でのCLLに関するデータを、EMFの「人間での発がん性物質である可能性」を示すものと判断した。
だが、EMFと脳腫瘍の関連性については、同作業部会は圧倒的多数で「証拠不充分」と判断した。

ノースウェスト・ユーティリティーズ社の証人には、 「ラディエーション・リサーチ」誌准編集者でもあるミルウォーキーのウィスコンシン医科大学のジョン・モウルダー医師と、EMFが人体に及ぼす危険性に関する国立研究審議会とNIEHSの両方のメンバーであるボルティモアのジョンズ・ホプキンズ大学のジェリー・ウィリアムズ医師も含まれていた(本誌9611/12月号、987/8月号)
裁判所に提出された書類によれば、ウィリアムズ医師は一般住民のEMF曝露は「脳腫癌を引き起こす実質的要因」ではないと証言する予定だった。
また、モウルダー医師は、住民の曝露は「いかなるがんも」引き起こさないと証言する予定だった。
モウルダー医師はこれまでにも、EMF裁判で電力会社側の証人として証言しており、ウィリアムズ医師はEPRIEMF諮問委員会の長年のメンバーである。

原告側の専門家証人には、リッチモンドのバージニア医科大学のスティーブン・クリアリー医師、ニューヨーク市コロンビア大学のリーバ・グッドマン医師、ボストン大学のデビッド・オゾノフ医師が含まれていた。
そのうち疫病学者のオゾノフ医師のみが、EMFが「メリッサ・ブロックさんの脳腫癌を引き起こした実質的要因の1つである」と証言することになっていた。
生物物理学者であるクリアリー医師は、単に「60Hzの磁場は生物活性を持つ」と証言する予定だった。グッドマン医師は、がんの発達に寄与する可能性がある「細胞の変化」がEMFによって引き起こされる可能性があると説明することになっていた。

EMFと脳腫瘍の結びつきについては、いまだに文献の発表は続いているものの、その説の信憑性は増していない」とブロックさん側のホークイツツ弁護士は言う。
「そのため、証言を要請された研究者たちは、EMFとの因果関係について、また、特にこのケースでの因果関係について、証言することをためらう雰囲気が出てきた」。

今後、 EMFと発がん性の関連性に関する訴訟で勝つためには、「メカニズムをもっとはっきりさせる必要」があり、決定的に証明する必要はないが、それ以外の可能性とは一線を画すものであるべきだ、とホーウィッツ弁護士は言う。
「メカニズムに関するしっかりした仮説があれば、疫病学上の研究の精密度を上げ、さらに高い危険性を示すことができるはずだ」。

ブロック訴訟が有名になったのは、ニューヨーカー誌に「放射線年代記」シリーズ中の一編として掲載されたポール・プロダーの「メドゥ通りの災厄」という記事がきっかけだった。
プロダーはメリッサ・ブロックさんが住んでいた通りで発生した4例の脳腫癌について詳しく報道したEMFに関するプロダーの2冊目の著作The Great Power Line Cover-up (「送電線もみ消し事件」) (1993年刊)の書き出しは、メドゥ通りの話である。

メドゥ通りのもう1人の住民であるジャック・ウォルストンさんは、ブロックさんから1ケ月遅れて訴訟を起こした。
だが、ウォルストンさんの良性脳腫瘍は1979年に診断が下されたものであり、訴訟を起こすまでの期間が長すぎたという理由で、この訴訟は却下された。

メリッサ・ブロックさんは声明の中で、次のように述べている。
「この病気のせいで、私は誰かに頼らないと生きてゆけなくなってしまいました。大学にも行けないし、いい仕事に就くこともできません。この訴訟の目的は、他の子供たちが、EMFが原因で病気になり、私の家族と私のように苦しまずに済むようにすることでした」。
ホーウゥッツ弁護士によれば、ブロックさんの健康状態は腫瘍を切除してから良い方向へ向かっているが、いまだに小学校2年生程度の学力しかないという。

ノースイースト・ユーティリティーズ社の広報担当者であるブルーノ・ラニエーロは本誌に対し、「当社は最初から、送電線とその近くの変電所は、メリッサさんのがんとは全く無関係だと主張してきた」と語った。
そして、「ブロック家には同情している。メリッサさんのがんは悲劇だ」と言葉を添えた。

スザンヌ・ブロックさんは声明の中で、研究を継続する必要性を強調した。
「この訴訟取り下げのせいで、誠意ある科学者の皆さんが、EMFの危険性に関する研究を継続する意欲を失うことがないよう願ってやみません」。
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12C1993年アメリカの最初の送電線電磁波裁判の結果

記:2012−12−2

アメリカでの最初に行われた高圧送電線からの磁界と健康影響に関する裁判の結果です。

*永野秀雄著「電磁波訴訟の判例と理論」にあった情報 一部引用

送電線等の電力施設から発生する電磁波による身体的損害賠償請求訴訟
a
Zuidema vSan Diego Gas ElecCo.事件判決
1993
430日にカリフォルニア州において下されたZuidema vSan Diego Gas ElecCo.事件判決は、電磁波曝露による人身損害賠償が請求された事件のうち、初めて陪審評決に至ったものである。

原告のMallory Zuidemaは生後9カ月で,非常にまれな腎臓障害(nephro-blastomatosis)と小児腎臓ガン(a pre-ursor to Wilm's tumor)であると診断された。
原告の家は、被告電力会社の送電線に取り囲まれており、その電磁波のレベルは通常の送電線による電磁波曝露の最大15倍にまで達していた。
原告および被告の専門家証言では、同家の様々な場所における電磁波の強さは、491ミリガウスから40ミリガウスにわたるものであった。

1991
年に5歳になったMalloryとその両親は被告電力会社に対して、過失に基づく人身損害賠償と私的ニューサンスに基づく財産的損害賠償とを求めて訴えを起こした。

原告は被告会社の過失について、次のように主張した。
すなわち、Malloryが受胎した1986年以後において、被告会社は高圧送電線から生じるこのような強いレベルの電磁波に曝露することで小児ガンが引き起こされることを知っていたか、あるいは、知っているべきであった。
そして、このような重大なリスクに関して、原告を含めた顧客に対して通知・警告する義務を怠ったことが過失にあたると主張した。
また、原告は、その準備書面において、被告会社の電磁波問題に関する広報活動が非常に不適切であったとする主張を行っている。

陪審は、原告に対する過失・私的ニューサンスに基づくいずれの主張も認めない評決を出し、裁判所は原告の訴えを棄却した
この被告勝訴の陪審評決において、陪審はMalloryが出生した1986年時点において、被告会社が原告に潜在的な健康被害に関して警告を行わなかったことは、不合理なことではなく、過失を構成しないと判断している。

Micro Wave News May/June 1993 にあった記事から
・この裁判はSan Diegoのカリフォルニア州高裁に1991529日、提訴された。
・判決は1993430日に下りた。
・原告の家族は、1990年に、4.520mGの磁界曝露を知って、San Diegoの家から引っ越して行った。

・この裁判は、初めて電磁波と癌に関する正式な裁判として始まったので、全国の法曹家に着目された。

Micro Wave News Sept/Oct 1993にあった情報
この裁判に関して、原告側が再審議を求めたが裁判所は拒絶。控訴は無く、この裁判は確定した

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12D.アメリカ1987年送電線と不動産価格の裁判の結果

記:2013-3-6
アメリカはフロリダでの送電線による不動産価格下落に対する補償を求める裁判があり、1987年に最高裁の判決で確定した事例があります。

電磁波に絡んだ情報は多数掲載されているMicro Wave NewsMWN)に何か関連する情報はないかと、検索を行ってみた。
結果として、19878月から19883月までのMWNを見たが、何も記事は書かれていない。
送電線に関連する裁判であっても、電磁波の健康影響が論点になっていないので、MWNでは取り上げなかった事例かもしれない。

電中研レビューNo.47 200211月)には以下の記述がある。
************************   ************
4-3-2
土地の価値下落に対する訴訟

電力会社が送電線や変電所といった電力設備の建設を計画し、土地の利用権を取得する手続きを行っている過程で、これらの電力設備からの電磁界に対して世間一般が不安を持っているため、これらの設備の周辺にある自らの土地の価値が下落したとして、土地所有者が電力会社にその補償を求めるという事例は、従来からより数多く見られる。

ここで問題とされるのは、電磁界に対する人々の恐れが単なる推測の域をでないものであっても、不安に基づいた価値下落が事実として起こっているのであれば、電力会社はその損失を補償しなければならないのかという点である。

この点についても、裁判所の判断は単なる不安に基づく価値下落はその不安が合理的なものであっても補償対象にはならない、不安が合理的理由に基づくものである場合に限って補償対象とする、不安が合理的理由に基づくものでなくても、価値下落が事実として起こっていれば補償対象とする−という三つに分かれている。

現在米国では、三番目の考え方が最も多くの裁判所で採用されているとされる。

1987
年のJennings事件(Florida Power & Light Co v. Jenning, 518 So. 2d 895Fl. 1987))で裁判所は、土地の購入を考える者が、送電線が近隣に建設されることに対して恐れを抱いており、そのことで土地の取引価格が下落するということが実際にあるならば、被告電力会社が送電線建設のために原告の土地を収用する際、それに隣接する原告所有の土地の価値が送電線に対して人々が持つ恐れのために下落した分についても、補償の対象として検討されるべきであるとの判断を示した。
*******************************

この1987年の最高裁判決原文を入手した。
http://www.leagle.com/xmlResult.aspx?page=1&xmldoc=19871413518So2d895_11309.xml&docbase=CSLWAR2-1986-2006&SizeDisp=7 にあった判決文
関心のある方は、 こちらへ

 

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12E.パキスタンでの1994年裁判例

記;2013-3-9

https://www.elaw.org/system/files/Zia+v.+WAPDA.doc
にあった内容 20130218のログ
012 Environmental Law Alliance Worldwide (ELAW)
 U.S. Office: 1877 Garden Avenue, Eugene, OR 97403 USA 

パキスタンで、送電線・変電所の建設に関して電磁波の健康影響から反対の裁判が起こった。
電磁波の健康影響はまだ確定していないが、可能性はある。
一方、開発途上国として電力は必要なものである。
建設計画に対して、住民の意見を聞かなかったと見える。
そこで、委員会を指名し、委員会でこの建設計画をレビューさせることを判決とする。
建設計画担当は委員会に必要な情報を提供すること、原告は意見を委員会に提出すること。
委員会はこれらの情報を基にレビューを行い、必要ならば改善策を出すこと。
という趣旨の模様。

*************************************
P L D 1994 Supreme Court 693
Present:  Nasim Hasan Shah, C.J.,
Saleem Akhtar and Manzoor Hussain Sial, JJ

Ms. SHEHLA ZIA and others---Petitioners
(原告)
versus
WAPDA---Respondent
(被告)

Human Rights Case No.15-K of 1992, heard on 12th February, 1994.
(Environmental pollution-Installation of Grid Station/cutting of trees).

環境汚染‐変電所と樹木の切断
***********************************

関心のある方は、判決文(英文)は こちらへ

 

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12F.アメリカ・ユタ州での送電線建設に関する2009年の裁判
記;2013−6−5

*送電線建設の始まりと反対の声

2008年に反対運動が始まっている。
以下はhttp://www.ksl.com/?nid=148&sid=2700786 にあった内容の一部引用。
**************************
Willard residents fighting against proposed power line
ウィラードの住民は提案された送電線に反対

February 20th, 2008 @ 6:14pm

The new line is going from North Ogden all the way to southern Idaho, and it's not a small line. The poles will be the second largest structure Rocky Mountain Power builds. But right in their path is the small city of Willard.
(略)
************************
新しい送電線は北オレゴンから南アイダホへ向かい、決して小規模な送電線ではない。
電柱はロッキー山電力会社によって建てられ、2番目に大きい建造物になる。路線の右側にウィラードという小さい町がある。(略)

こうした反対の声を報じるニュースには、電磁波の健康影響に関する記述は見つからない。

*電磁波の問題と裁判の始まり

電磁波の健康影響に関する活動グループのサイトに以下の記事があった。

http://www.emfacts.com/2009/06/1081-us-town-blocks-planned-transmission-line-route/
 にあった内容 2013−6−3のロ

A new Post "#1081: U.S. Town blocks planned transmission line route" was written on the June 30, 2009 at 4:28 pm on "EMFacts Consultancy".

From Cindy Sage:
新情報「#1081アメリカの町が提案された送電線の路線をふさいだ。」は2009630日に書き込まれた。
情報提供者:シンディ・セイジ

http://www.sltrib.com/portlet/article/html/fragments/print_article.jsp?articleId=12713848&siteId=297
 <リンク切れ>
Willard throws wrench into power line project
By Steven Oberbeck
The Salt Lake Tribune
Up-dated: 06/29/2009 07:07:23 PM MDT
ウィラードは送電線計画に一撃
ソルトレークトリビューン紙
2009
629

Rocky Mountain Power said Monday it will go to court to try to force the town of Willard to allow it to build a high-voltage transmission line through the city despite concerns that electric and magnetic fields from the project could harm the health of nearby residents and damage property values.
ロッキー山電力会社は月曜日、この計画による電磁界が近隣の住民に健康障害を呈し、かつ、不動産価格を低下させる不安にも拘わらず、市内を通る高圧送電線建設の許可を、ウィラードの町は与えるべきだとして、裁判に訴えると、述べた。

The utility plans to ask a 1st District Court judge to bar the town from interfering with its construction schedule after the Willard City Council late last week voted 3-2 to deny it final approval to build the line.
ウィラード市議会が先週末に、建設計画の最終認可を3−2の裁決で否決したので、電力会社は、建設日程を市が妨害することに対する審決を求めて、第1地裁に提訴することを計画している。

"It was an astounding vote," said Rocky Mountain Power spokesman Dave Eskelsen, who contended the city in early November already had approved the permit. "It certainly caught us by surprise."
ロッキー山電力のスポークスマンは「どえらい裁決である。市は昨年11月初頭に認可を承認している。正に驚きである」と語った。

(略)

But Willard's city planner and spokesman, Jay Aguilar, said the council in November only gave the company preliminary approval for the construction permit. It specifically withheld final approval until everyone's concerns were addressed.
ウィラード市の計画担当とスポークスマンは、市の11月の証人は建設許可に関する予備的な承認であり、全ての住民の不安が処理されるまでは最終的な認可は留保されていると、語った。

And last week a report and presentation by an independent consultant, Cindy Sage of Sage Consultants in Santa Barbara, Calif., raised new questions about the health impact of the electric and magnetic fields (EMF) that would be emitted by the high-voltage lines.
そして、先週に、カルフォルニア主の独立コンサルタントであるシンディ・セイジによる報告と説明は高圧送電線から放射される電磁界の健康影響に関する新たな疑問を惹起した。

"It was new information that we didn't have," Aguilar said, indicating the report questioned and ran counter to Rocky Mountain Power's assertions that the safety of Willard's residents is not at risk.
市のスポークスマンは、報告書は疑問を呈し、ウィラードの住民の安全にリスクはないという電力会社の主張をひっくりかえすような、これは今まで知らなかった新たな情報であった、と語った。

(略)

**************************

こうしたことから、高圧送電線の建設を、ウィラードの町は仮認可したが、その後、コンサルタントのセイジが電磁波は問題と報告し、その為に市は最終認可を取り消した。そこで電力会社は裁判に訴えると、言いだした。
このメーリングの情報の提供者はセイジ自身である。

さて、この話は、その後 どうなったか??

*裁判所の仮処分

Mast Victims
電磁波活動のサイトにあった内容
http://www.mast-victims.org/index.php?content=news&action=view&type=newsitem&id=4151

Fighting a losing battle? 勝ち目のない論争での闘争
Created: 5 Jul 2009 報告 200975

WILLARD -- Rocky Mountain Power has received the legal right to start construction of a high-voltage power line through Willard even as the city fights to stop the project.
ウィラード:ロッキー山電力は、ウィラード市はプロジェクトにストップをかける戦いをしたが、ロッキー山電力はウィラード市を通る高圧送電線の建設を始めることができる法的な権利を手にした。

On Thursday, 1st District Court granted the company a temporary restraining order that allows the work to begin, but a company spokeswoman said Friday there's no schedule of when construction will start in Willard.
火曜日、第1地方裁判所は、作業の開始を許す仮の活動を制限した命令を、電力会社に与えた。しかし、電力会社のスポークスマンは金曜日に、ウィラードでの建設開始の日程は決めていないと、語った。

It allows the company to begin construction of access roads, including temporary drainage and runoff controls; construct pads at pole locations according to plans submitted to Willard; to perform geotechnical surveys at pole locations; and to perform final site surveys.
この命令で、電力会社はアクセス道路の建設開始を始めることができる。排水と雨水の調整、ウィラードに提出した計画書に基づく電柱を建てる場所での詰め物の建設、電柱の建設位置の測量、そして最終的な建設場所の調査を含む作業など。

The temporary restraining order will be in place until a preliminary injunction hearing scheduled late this month.
この仮の活動を制限した命令は、今月末に予定されている差し止めに関する予備的な公聴会まで、有効である。

以下 略
***********************

裁判所から、公聴会開催の期日までの間は、限定した建設作業を行ってもよいとの認可を得ている。

ウィラードはユタ州にある小さい町で、人口は2000人足らずである。ソルトレイク市の北に位置し、ルトレイク湖に面した町である。
ネットで検索したが、町のWEBは見つからない。観光地でもないので町のサイトはないのかもしれない。
従って、市議会の議事録などの情報は入手できなかった。

また、関連するキーワードで検索を行っても、前述の裁判所の仮決定に関する情報以外は、ネットでは見つからなかった。

*裁判の結果

Rocky mountain Power
ロッキー山電力のサイトを見つけ、この裁判がどうなったか質問のメールを送った。即、以下のような返信が届いた。

From:
・・・・・
To:
・・・・・・・・・・・・
Subject: Power line in Willard
Date: Tue, 4 Jun 2013 00:18:25 +0000

I am responding to your inquiry earlier today about the Salt Lake Tribune article of 06/29/2009 regarding our transmission line that was being built in Willard, Utah.
ユタ州ウィラードに建設中の送電線に関する2009629日付ソルトレークトリビューン市の記事に関する本日の貴照会に、返信します。

The lawsuit was resolved, all permits were issued, and construction of the line was not delayed.
The project was completed ahead of schedule and placed in service to customers in November, 2010.
裁判は決着し、全ての認可は発行されました。送電線の建設は遅れることはなく、計画は予定していた日程を前倒で、完成しました。
2010
11月に営業運転に入りました。

ということで、判決文などまでは入手しませんでしたが、電力会社の言い分が認められて、当該の送電線は建設された、と言えます。
以下に送電線のルートを示す地図と、この送電線の為の鉄塔の写真を示します。
この送電線では、従来からある四角鉄塔ではなく、電柱型の鉄塔が採用されています。

 

 送電線の建設ルート

新設された345kV送電線の鉄塔

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12G.アメリカニューヨーク市、磁界による白血病で裁判

記;2013−6−14

MICROWAVE NEWS January/February 2000 にあった内容の一部を紹介する。

New York Suit Blames Landlord for Leukemia Death
ニューヨークの裁判は家主を白血病死でとがめる

ニューヨーク市の精神病医が白血病で死亡したのは職場での磁界曝露によって白血病になったとして、精神病医の家族が訴えていた裁判のtrial(正式事実審理)が近々、始まるかもしれない。
20
年以上前から、Seymour Grossman14階建のマンハッタンのビルの1階にある職場で患者の診察をしていた。
昨年の春、電力周波数の磁界を測定すると13mGが計測された。
Grossman
1990年に急性白血病と診断され、1年後に死亡した。
Grossman
の秘書も1975年から1990年まで働いたが、1991年に白血病と診断され、翌年死亡した。

Grossman
の女房と子供らは、1993年提訴した。
適切な対処を行わなかった責任があるとして、ビルの家主を相手に提訴した。
裁判は現在Hold(証拠保全が義務付けられた状況)の段階で、裁判官の裁定待ちである。

WN July-Aug 2000に以下の情報がある。

A lawsuit blaming EMFs for a psychiatrist
s leukemia has been dismissed.
精神病医の白血病に関して電磁波をとがめる裁判は、却下された。


裁判官は、原告の事務所に、原告が電磁波源であると主張するエアコンが設置されたのは1964年であり、15年も前に何かあったかは確かではない、ワートハイマーらによって電力線と白血病の関連が示されたのは1979年であり、磁界が健康影響をもたらす危険であると原告が合理的に予知することはできない、と判定した。
原告がDiscovery(原告と被告が行う相互の情報開示請求行為)の再開を求めたが、裁判官は、拒絶した。
原告と原告の弁護士は控訴を検討しているが、悲観的である。

ということで、事実審理に入ることができずに、この提訴は裁判官によって拒絶され、原告の敗訴である。
その他にネットで検索したが、この裁判に関連する情報はヒットしなかった。

 

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12H.スウェーデン2000年の送電線に関連する裁判

記;2013−8−4

*「スウェーデン環境ニュース2000年 3月号」にあった情報を以下に引用する。

************************
スウェーデンとポーランドの電力網が結ばれる

ポーランドとスウェーデンを結ぶ海底ケーブルを巡る問題(99年7月号で紹介)は、99年11月10日に決着した。
スウェーデン側の基点カールスハムン(Karlshamn)市がケーブルに含まれるカドミウムや塩素ガス、電磁波による漁業への悪影響などを懸念に強く反対し、事業認可の取り消しを求めて環境最高裁に提訴した。

その結果、スウェーデンの海域内の工事が一時停止し、ヴェクショ(Växjö)環境地裁が審査をやり直すことになった。
しかし、11月10日に出された環境地裁の判決は、新たに認可し直し、同時にその認可が法律上有効になる前から工事を再開してもいいという許可も出した。
その結果、海底ケーブルの工事は再開され、ことし4月から稼働する予定。
SwePol Link 社プレスリリース99/11/11
***********************

この送電線の建設と裁判の話は、これまでには話題に上ったことはない。
Karlshamn power-line lawsuit」で検索しても、適当な情報はヒットしなかった。

Wikipediaで「Karlshamn」の町の案内ページを見ると、この町には
At Karlshamn, there is Stärnö Power Station with its three chimneys and the static inverter of HVDC SwePol, the power cable to Poland.
 
Karlshamn
の町には、3本の煙突を持つStarno発電所があり、ポーランドへの電力ケーブル高圧直流送電のSwePolの直流変換所がある。 
  とある。

同じくWikipediaによれば
SwePolSwePol Link AB社が運用している、2000年に稼働開始した、ポーランドとスウェーデン間の高圧直流電力送電線であった

さらに、ネットで情報を探していくと以下のことが判った。
この送電線設備はSwePol Link 社によって運用されていたが、201291日からはSvenska Kraftnät(スウェーデン国営電力網会社? 送電線網を管理する会社)に業務を移管した。
よって、Link社のサイトは、挨拶分だけしか残っていない。

Google
の地図・航空地図で見ると、明確にこの3本煙突を持つ発電所を確認することができた。
すなわち、この送電網は稼働していると言える。

裁判に関する詳細情報は、ネットでの英文による検索では、何も見つからなかった。
スウェーデン語などで検索を行えば、情報は見つかるかもしれない。


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13.裁判にはならなかった紛争: 四街道市東京電力(株)変電所建設に関連する電磁波

記:2009−11−26   修正:2010−2−5
裁判にはなっていませんが、かなり変電所の建設問題で紛糾した事例です。

最初に:
下に示すように、電磁波の問題が提起された。
電磁波研会報・第33号 2005.3.26発行
*********** 一部引用 ************
千葉県のJR四街道駅直近に東京電力変電所新設計画
都心のベッドタウン・四街道市

千葉県四街道市は千葉県千葉市に隣接する市です。
JR総武本線の四街道駅は千葉駅から2つ目の駅で、千葉市に限らず東京のベッドタウンとして住宅開発が進んでいます。
そのJR四街道駅の北口に近い一等地に東京電力が変電所の新設を計画しています。
(略)
******    *************

関心のある方は、電磁波市民研究会の会報を読んで下さい。

結果:
「四街道市政だより 20091115日号」に以下の報告がある。
**************    ************
東京電力(株)地下式変電所の電磁波(磁界)の測定結果について

中央2番地内(市役所西側、四街道都市計画事業四街道都市核北土地区画整理事業地内)の東京電力(株)地下式変電所(鹿渡変電所)が618日に稼働しました。

この変電所に関する電磁波(磁界)の測定結果が東京電力(株)千葉支社より提出されましたので公表します。測定結果は次のとおりです。
[測定個所】
変電所内および変電所周囲18所、地上1.2m
[測定値】
〔稼働前6月2日(金)測定〕 測定レペル以下〜1.4ミリガウス
〔稼働後827日(木)測定〕0.3ミリガウス〜1.7ミリガウス(注)
注)測定値は、周辺状況などにより変動するものです。
(略)
**********    ***********

関心のある方は、四街道市の市政だよりを読んでください。

BEMSJの感想:
測定データは公表されているが、測定箇所などの詳細は市政だよりには記載されていない。
1.7
ミリガウスという値がどこで測定されたのか、ちょっと興味がある。

8月下旬という多分、年間で最も電力需要が大きく、従って磁界の漏洩も大きくなると予想される時期に測定していることは好ましい条件です。
いずれにしても、変電所・電磁波で建設問題が論及・紛糾した割には、磁界の値は2ミリガウス以下と非常に小さく、この程度であれば変電所の建設に関して長年に渡って大きな論争を起こす必要がなかったのではないかと、思われる。
結果として小さい磁界で済んだという結果論かも知れない。

 

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14.国会論議まで行われた奈良県大淀町北野台の送電線建設

WEB公開: 20091223   更新 2015−4−26

過去の事例ですが、公開されている情報を纏めてみました。

199611月 TBS TV 「ニュースの森」での電磁波特集番組の中で、この北野台の件が紹介されている。
・大淀町の北野台では「77000Vの送電線がすでに北野台の上空を走っている。関西電力は、これを地中化し、新たに50万ボルトの送電線を建設する計画である。
この計画に対して、住民らは反対運動を起こしている。」 というもの。

 50万ボルト送電線反対の看板
 送電線の建設ルート

 トリフィールドメータを持って、既設の送電線の近くで、状況を説明している北野台の住民


*毎日新聞 1997123日の記事
「関電の送電線架設工事 住民の反対で中止 大淀北野台団地」

199734日 国会で論議 辻第一議員と家西悟議員が質問を行った。
1997年衆議院予算委委員会議事録から北野台の送電線の論議を抜粋

140回国会 予算委員会第6分科会 第2号
1997
34
辻(第)分科員 私は、奈良県吉野郡大淀町にあります北野団地で関西電力が計画しております50万ボルトの超高圧送電線の問題について質問をいたします。

 

140回国会 衆議院 予算委員会第6分科会議録 第2号より
1997
34
○家西分科員 ありがとうございます。私の質問とさせていただきます。
まず、奈良県吉野郡大淀町北野台における50万ボルトの超高圧送電線の建設について、地元住民は人体、環境への環境を心配し、住宅密集地や学校、保育施設を回避して建設するよう要求しています。
できるだけ住宅地を避ける形での計画路線への変更を求
めるものであります。


1997425日 NHKニュース 報道
****************
住宅地に超高圧送電線計画 住民が見直し陳情 奈良 NHK    4/25   19:10

関西電力が奈良県大淀町の住宅地に超高圧送電線を通す計画をめぐって高圧線から出る電磁波が人体に与える影響が心配だなどとして、計画に反対している住民がきょう通産省を訪れ、計画の見直しを指導するよう求める陳情書を提出しました。

陳情書を提出したのは奈良県大淀町の住民で、住民の代表28人がきょう午後、通産省を訪れ、超高圧送電線の建設計画をめぐって、関西電力に計画の見直しを指導するよう求める通産大臣あての陳情書を手渡しました。

この問題は、関西電力が奈良県大淀町の新興住宅地に現在ある送電線とは別に、新たに50万ボルトの超高圧送電線を通す計画を立てたのに対して、住民のほとんどが高圧線から出る電磁波が体に悪い影響を与えるなどとして、住宅のないところに送電線を通すよう求めているものです。

高圧送電線から出る電磁波が人体に及ぼす影響については数年前から学者の間で論争が起きており、全国各地で同じような反対運動が起きていますが、関西電力は今のところ計画を見直す考えはないということです。
N H K ニュース 4月25日]  ( 1997-04-25 19:10 )
****************************

*反対運動のWEB<現在は閉鎖>
北野台超高圧送電線問題 http://www.sikasenbey.or.jp/~help/index.htm

ニフティのBBSに掲載されていた19972月の情報です。
*********************
掲示板    BBS
8.
スピリット (こころ) のコーナー

番号  登録者ID  登録日  参照  題名
325   QZI11022   2/22    158 
電磁波と北野台のホームページ出来ました。

森口 孝      検索キー:スピリット(こころ)
送電線計画の北野台にホームページが出来ました、署名ほか、情報が満載です。
http://www.sikasenbey.or.jp/~help
宜しく。/e
*****************************


以下もニフティのパソコン通信に投稿された19972月の内容

***********************
掲示板    BBS
8.
スピリット (こころ) のコーナー

番号  登録者ID  登録日  参照  題名
202   QZI11022   2/11    161 
送電線と白血病と電磁波
  
森口 孝      検索キー:スピリット(こころ)

送電線から出る電磁波は有害であると世界各国では住宅地や学校から送電線を撤去していますが、日本では撤去どころか、ますます計画されています、
私たちの住む奈良県吉野郡大淀町北野台では、学校からわずか60メートルの所に高さ約100メートルの巨大鉄塔とそこに流れる50万ボルトの超高圧送電線が、建設されようとしています、
小児白血病との因果関係や、流産、先天性異常児等の因果関係が叫ばれている今日、住宅地の真ん中を横断するなんてとんでもありません。

私たち住民は、お金や公園が欲しくて反対運動を起こしているのではありません、
静かで環境の良い吉野の地に安らかな永住を望んで越してきました、
病気になる危険性を含んだ電磁波をまき散らす送電線の被爆を望んではいません。

日本の電力需要の必要性は勿論理解しておりますし、否定もしませんが、なぜ、周りに山林が沢山あるのに、住宅地にむりやり通すのか理解できません。
電力会社は、先日真夜中午前4時に強行工事に入りました。

恐ろしい人数の警備体制で非常識な時間に工事を始め住民は怒りを露わにしています。
新聞では、警備員5名が負傷とされていましたがあれは何の根拠もないでっちあげです、
むしろ住民側の主婦らがつきとばされたり、肩を無理矢理ぶつけられたり相当な被害者がでています、
まさか反対に被害届を出されるとは思いませんでした、やり方が卑怯だと思いませんか。

北野台の高圧送電線反対運動は、2月16日(日)夜12:20(17日AM0:20)より毎日放送で一時間取り上げられます、

電磁波の危険性に関する書物は、新森書房のクロスカレント−−ロバート・O・ベッカー著−−1600円が一般的です。
  PRUDENT AVOIDANCE 慎重なる回避を
       ** 正義の味方  森口 孝 **      ryokka@mahoroba.or.jp
*******************************


*ガウス通信の記事  多数掲載されています。 以下はその一部です。

7号 1994622日 奈良県吉野郡にも50万ボルト級の送電線、自治会で反対運動を起こしている。
12号 1995411日 大淀町町議会50万ボルト高圧線計画白紙撤回を決議
21号 19951020日 大淀町住民 関電の前工事を阻止
26号 1997815日 大淀町 関西電力が謀略の網 住民を訴える。
 関電は妨害行為として自治会会員全員と自治会長ら4名を相手に、
調査工事妨害の禁止の仮処分を奈良地裁五条支部に申し立てた。
<この裁判・仮処分の裁定がどうなったかは、ガウス通信では記事が見つかりませんでした。 どなたかわかる方がおられれば、教えてください。
2015−10−28記: 関係者からの情報を入手しました。この提訴は、関電と住民との和解が成立したために、取下げられた、とのことでした。
和解内容は、線下住民への補償金支払い、地域の環境整備、電磁界の測定、電磁界に関する情報の提供 といった内容とのことでした。>


30号 1998410日 大淀町北野自治会が通産省へ請願
35号 1999220日 北野自治会の50万ボルト送電線建設に反対する5年間にわたる闘いは98年暮に電磁波・工事の安全・送電設備に関する協定書が結ばれるに至った。
関西電力は今年1月工事を始め、10月には工事を終え、来年7月からの運用を目指している。


*これらの紛争も含めて、テレビの電磁波特集で、北野台の事例が紹介されている。
いきさつと結果に関してはよく纏まっている。
2002
1028日放映 TBS TV ニュースの森 「電磁波」特集

概要
・奈良県大淀町北野台での関西電力送電線(50万ボルト)建設反対運動、1997年の例。
・住民投票が行われ、わずか6表差であるが、送電線建設が認められた。
・地上で測定してこの50万ボルト送電線からの磁界は5.6mG

以下にTBテレビの画面をデジカメで撮影したものを紹介します。

 1997年の記録映像でしょう。紛糾している画面

 

 住民投票の結果を示す画面 

 

 このテレビ放映の取材時に撮影した建設された50万ボルトの送電線

 

 このテレビ放映の取材時に高圧送電線下で測定された磁界の値 5.8ミリガウス

 

BEMSJの感想: 町議会で建設反対を決議したりして、国会で論議まで行って大きな紛争となった高圧送電線の建設であるが、結果として架設後の線下における低周波磁界の強度が6ミリガウス程度であることに驚く。
この値が送電線からの磁界漏洩の最大値であるか否かは定かではないが。

*関電による電磁界の測定報告の例
測定日 平成2484()1327分〜1352

測定地点

場所

(基準測定点:85号鉄塔北側階段)

地表上の測定

高さ(m)

磁界

(μT)

電界

(V/cm)

電流値

A

1-1

関電敷地境界線付近(階段下側)

1

0.12

0.5

375

1-2

地中送電線路中心線の真上

0

0.15

-

375

1

-

1.0

375

1-3

架空送電路中心線の真下

1

0.2

0.5

375

1-4

関電敷地境界線付近(階段上側)

1

0.25

0.5

375

2-1

希望ヶ丘小学校北西隅

1

0.04

0.0

375

2-2

希望ヶ丘小学校運動場バックネット脇

1.05

0.05

-

375

3

北野保育所正門前

1

0.01

0.0

375

1: μT:マイクロテスラ=10mG(ミリガウス) V/cm: lcmあたりの電圧(ボルト)

 

 

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15.裁判にはならなかったが、紛争で、計画が中止となった中電碧南火力超高圧線建設


*反対運動
週刊金曜日 第372 2001.7.20に以下の記事がある。

****************  一部 引用  **********
碧南火力超高圧線建設反対協議会

私たち、愛知県幡豆郡(西三河南部の一色町、吉良町、幡豆町)の住民は、1997年から中部電力が計画している「50万V超高圧送電線」新設反対の運動に取り組んでいる。

送電線から発生する電磁波がガンの発生率(特に子どもの)を高めるという疫学調査が、世界で数多く報告されている。にもかかわらず中電は、保育園・小学校・中学校・高校のすぐ近くに送電線を建設しようとしている。

(略)

今後は、全国で同様の問題を抱えている人々と連携して「鉄塔建設」を阻止したい。
(略)
*********************   **********

*結果: この案件がどうなったのか?

結果は中部電力のサイトに、20041のプレスリリースにありました。
建設を計画していた275kV(設計500kV)送電線(2回線39km)の建設は中止とあります。

*************   **************
プレスリリース
碧南火力線建設計画の変更について
平成16年1月20日
中部電力株式会社

碧南火力線は碧南火力発電所の発電電力を安定送電するために必要な送電線でありますが、以下のような背景から、再度送電対策を検討いたしました。
その結果、音羽町側から順次建設を進めております送電線を既設の幸田変電所へ接続すること、および既設設備の増強を図ることにより、供給の安定性をなんとか確保できる見通しを得たことから、今般、碧南火力線建設計画を変更することといたしました。

【計画変更の背景】
(略)
************   ************

関心のある方は、夫々週刊金曜日・中国電力のサイトにある原典を見てください。


---

 

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15A.未確認訴訟情報:「健康の森 カイロ院」のサイトにあった門真の訴訟の情報

記:2011−8−24

http://kenkouno-mori.ftw.jp/u48264.html<リンクは切れるかもしれない>にあった内容
********************     ********************
電磁波の恐怖
現在、頭痛・肩こり・腰痛・冷え性・倦怠感など、病気ではなさそうだけれど、なんとなく調子が悪い。
病院に行っても特別病名もつかない。など不定愁訴で悩んでいる方がとても多いと思います。
(略)
世界の学者や識者たちが次の3つの物が原因になっていると言い始めました。
その3大原因が食汚染・環境ホルモン・電磁波です。
今回は、その電磁波についてお話いたします。
(略)
2003
6月、日本国立環境研究所が4mG以上で、小児白血病が473倍、小児脳腫瘍は、106倍になると、驚くべきデータを発表しました。
また現在、高圧鉄塔送電線が多数存在する、大阪府門真市で白血病が多発し、関西電力を相手に訴訟中です。
(略)
********************************    *********

この門真市で訴訟中という情報に驚きました。
そこでこのサイトの管理者にメールで問い合わせをしてみました。

「メールありがとうございます。
実はこのページは同じようなご指摘を受け、2年ほど前にHPより削除致しました。
無責任な話ではございますがある本をそのまま鵜呑みにし、書き写したと記憶しております。
その本を探すのですが、どの本だったかわかりません。
このような大切な事象はしっかりと調べてから載せるべきだったと反省しております。
まだウェブ上に表示されているのでしたら、削除する方法があると思いますので早速削除させていただきます。」という回答がきました。

ある本に書かれていたとあります。 さて、どの本でしょうか?

BEMSJ
からのお願い:このサイトを見て、当該の記述のある本を見つけられた方は、BEMSJ宛にメールを入れてください。

 

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15B.裁判にはならなかったが新聞に幾度か新聞記事として報道された福島県棚倉の高圧送電線建設

記;2012−5−25

福島県棚倉の東京電力高圧送電線建設に関する紛争に関する纏め

新聞等に掲載
*港北新聞 1995年(平成7年)5月26日の記事を紹介
東電の超高圧送電線計画中止を  
棚倉・社川地区住民 健康被害を懸念 来週にも町などに請願

*毎日新聞 1995年7月30日の記事を転載
福島→首都圏 東電の超高圧線計画に反発 沿線住民が署名


199824日 共同通信ニュースで配信
************************
02/04 20:35
: 土地収用法で測量調査実施  超高圧送電線建設で東電
共同通信ニュース速報

福島第一原発などで発電された電力を、首都圏などに送る百万ボルトの超高圧送電線の建設工事で、東京電力は四日、反対運動をしている住民らが共有地としてトラスト運動を進めている福島県棚倉町の山林で、土地収用法に基づく測量調査を実施した。

この送電線の建設をめぐっては、地元住民らが「電磁波による人体への影響が不安だ」などとして、反対運動を展開。一時、建設は中断していたが一月下旬、土地収用法に基づく建設省の事業認定があったことなどから、今回の調査が行われた。 

午前九時からの測量調査には、反対住民らが立ち会い抗議行動を行ったが、特に混乱もなく予定通り終了した。
(略)
住民グループの織内博代表は「もっと住民との対話をするべきだ。
近いうちに、国に対して異議申し立ての手続きをしたい」と話している。

荻野晃也・京大助手(放射線工学)は「電磁波研究は途上で、影響に対する結論は出ておらず、住民の不安は当然だろう」と話している。
1998-02-04-20:35
*******************************:


1998324日の共同通信ニュースから

**************************
1998/03/24
 収用委に裁決申請  高圧送電線建設で東電
共同通信ニュース速報

福島第一、第二原発などの電力を首都圏に送る100万ボルトの超高圧送電線建設工事で、東京電力は24日、福島県収用委員会に、同県棚倉町の関係用地約千平方メートルの上空を通過させるための使用権を東電が取得する時期や補償額の裁決を申請した。   

土地収用法に基づく手続きで、同収用委は関係書類の縦覧などを経て、裁決する。
送電線は同県いわき市と栃木県今市市を結ぶ計画で、1月に建設大臣が同法に基づいて事業認定。

全体の約85%が完成しているが、棚倉町の住民グループが「電磁波が人体に影響を与える恐れがある」などとして、この土地でトラスト運動をしている。     
東電棚倉事務所の元村勝嘉所長は「工事日程がぎりぎりになっている。多くの住民には電磁波の影響はないと納得していただいた」と説明。

住民グループの織内博代表は「話し合いを続けると言いながら、既成事実を積み上げるやり方には、怒りを感じる」と話している。
*************************


1998520日のNHKニュースから

**********************
1998/05/20
100万ボルトの送電線取り付け作業開始 福島・平田村
NHKニュース速報

全国でも初めての百万ボルトの高圧送電線を鉄塔に張る東京電力の工事が、きょうから福島県平田村で始まりました。
100
万ボルトの送電線は、福島県から東京に電気を送るため、東京電力が建設しているもので、国内では最も高い電圧の電流向けにできています。

作業は気候が安定しない冬の間見合わせていましたが、福島県平田村の工事現場できょうから、ヘリコプターを使って、高さ120メートルもある鉄塔の先に電線を取り付ける作業が再開されました。
きょうは鉄塔の上に登った作業員がヘリコプターからつり下げられたロープを受け取って電線を張る準備をしていました。
高圧送電線を張る作業はこれまでに60パーセントほど進み、東京電力では、1年後の送電開始に向けて今年中に大半の作業を終えたいとしています。

しかし、この建設を巡っては建設予定地の棚倉町で、送電線の下の土地の地権者などが、送電線から出るいわゆる電磁波が健康に悪影響を与えるとして、反対しています。
このため東京電力は、県の収用委員会に、反対している地権者の土地の上空を強制的に使用する申請をしていて、この7月に第1回目の審理が行われる予定です。
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*共同通信 1998714日に配信されたニュース

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高圧送電線建設で公開審理  福島県の収用委員会  共同通信   7/14   18:40

福島第1原発などの電力を首都圏に送る100万ボルトの超高圧送電線の建設工事で福島県収用委員会は14日、同県棚倉町で第1回公開審理を開き、建設を進める東京電力と、建設に反対する同町の地権者の双方から意見を聞いた。
公開審理で東電側は「(送電線により)首都圏などへ長期的、安定的に電力を供給することが可能となり、公益性は極めて大きい」と主張。
地権者からは、人体への影響が懸念される送電線の電磁波について「磁場が及ぶとされる送電線から300メートルの範囲に55軒の民家や小学校があり危険」などの意見が出た。
また「反対運動をしている地権者の切り崩しなど、東電の企業姿勢に問題がある」という指摘もあった。

送電線は同県川内村と栃木県今市市を結ぶ計画で来年5月の完成を目指しているが、反対する棚倉町の住民グループがトラスト運動を展開。
東電はことし3月、同町内の土地約800平方メートルの上空を使う権利の取得について、収用委に裁決を申請していた。
(略)

[共同 7月14日] 
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19981216日の共同通信のニュースから

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地権者が収用委に採決申請  超高圧送電線の建設工事
共同通信経済ニュース速報

福島第1原発などの電力を首都圏に送る100万ボルトの超高圧送電線の建設工事で、建設に反対する地権者らのグループは16日、福島県収用委員会に対し、補償額の基になる土地調書に不備があるなどとして、建設を進める東京電力の土地取得却下の裁決を求める申請書を提出した。

(略)

送電線は同県川内村と栃木県今市市を結ぶ計画で、今年1月に建設大臣が土地収用法に基づき事業認定。
これに対し福島県棚倉町の地権者らが「電磁波は人体に影響を与える」としてトラスト運動を広げている。
[1998-12-16-21:02]

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*共同通信1999年1月18日のニュース

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1999
118

収用委の公開審理が結審  高圧送電線建設問題

共同通信経済ニュース速報

福島第一原発などの電力を首都圏に送る100万ボルトの超高圧送電線の建設工事で東京電力が、福島県棚倉町の用地取得の裁決を同県収用委員会に求めている問題で、同収用委員会は18日、同県郡山市で第7回公開審理を開いて同電力と建設に反対する地権者らのグループから意見を聞き、結審した。

地権者側は「一企業のために、憲法で保障されている市民の生活権が侵害されている。
送電線の電磁波は人体に有害な影響を与えるため、住民が不利益にさらされる」と主張、収用委員会に東電の土地取得を却下するよう求めた。

一方、東電側は「公益性は極めて高く、早急な裁決を求めたい」と述べた。

送電線は福島県川内村と栃木県今市市を結ぶ計画で、東京電力は今年5月の完成を目指しているが、棚倉町の地権者らが送電線直下の山林を共有し、トラスト運動を展開している。

福島県収用委員会は今後、非公開審議で裁決を決定し、裁決書を地権者と東電双方に郵送する予定。

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*共同通信1999325日のニュース

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1999
325

反対派の土地使用認める  超高圧送電線問題で福島県

共同通信ニュース速報

福島県棚倉町で東京電力が進める百万ボルトの超高圧送電線(南いわき幹線)の建設をめぐり、東電が反対地権者の所有する土地上空に送電線を通過させるため土地の使用権の取得などを求めた裁決申請で、福島県収用委員会は25日までに、土地の使用を認める裁決を出した。

この問題では、棚倉町玉野地区の797.36平方メートルの地権者189人が「送電線から発生する電磁波は人体に有害」としてトラスト運動を展開し建設に反対していたが、裁決では「電磁波で健康被害が生じるかどうかの判断は委員会の権限外」として判断を避けた。

南いわき幹線は福島県川内村と栃木県今市市を結ぶ全長約130キロ。全体の99%は既に工事が完了しており、東電は6月中旬ごろから未着工区間の架線工事を行う。             

東京電力棚倉事務所の元村勝嘉総括所長は「電磁波については従来の主張通り、人体に影響ないと確信している」と話している。
「地権者の会」の織内博会長は「怒りでいっぱい。公開審理で電磁波の影響を訴え続けたが、裁決では全く触れられず、結論ありきではないか」としている。
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*共同通信ニュース 1999422日から
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100万ボルト送電線で審査請求 福島県棚倉町の地権者
共同通信ニュース速報

福島県棚倉町で東京電力が進めている100万ボルトの超高圧送電線(南いわき幹線)建設問題で、福島県収用委員会が建設に反対する地権者の所有地の使用などを認めた裁決に対し、地権者74人が22日、建設相に裁決取り消しを求める審査請求を行った。

請求によると(1)送電線を通すため使用する土地の面積などで裁決に事実誤認がある(2)沿線住民は電磁波公害などで財産権、生活権が侵害され、被る不利益は受忍の限度内とは言えない―などとしている。 

[1999-04-22-18:35]
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*NHKニュース速報 1999520

*********引用 ************
100万ボルトの送電線取り付け作業開始 福島・平田村

NHKニュース速報

全国でも初めての100万ボルトの高圧送電線を鉄塔に張る東京電力の工事が、きょうから福島県平田村で始まりました。

100万ボルトの送電線は、福島県から東京に電気を送るため、東京電力が建設しているもので、国内では最も高い電圧の電流向けにできています。

作業は気候が安定しない冬の間見合わせていましたが、福島県平田村の工事現場できょうから、ヘリコプターを使って、高さ120mもある鉄塔の先に電線を取り付ける作業が再開されました。

きょうは鉄塔の上に登った作業員がヘリコプターからつり下げられたロープを受け取って電線を張る準備をしていました。

高圧送電線を張る作業はこれまでに60パーセントほど進み、東京電力では、1年後の送電開始に向けて今年中に大半の作業を終えたいとしています。

しかし、この建設を巡っては建設予定地の棚倉町で、送電線の下の土地の地権者などが、送電線から出るいわゆる電磁波が健康に悪影響を与えるとして、反対しています。

このため東京電力は、県の収用委員会に、反対している地権者の土地の上空を強制的に使用する申請をしていて、この7月に第1回目の審理が行われる予定です。

[1998-05-20-14:33]
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*共同通信 1999618日のニュース
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超高圧送電線の工事始まる
共同通信経済ニュース速報

東京電力は18日、福島県川内村と栃木県今市市を結ぶ100万ボルトの超高圧送電線(南いわき幹線)のうち、反対運動のため未着工だった福島県棚倉町の985メートルの区間の架線工事を開始した。

同送電線をめぐっては、棚倉町玉野地区の797・36平方メートルの地権者189人が「送電線から発生する電磁波は人体に有害」としてトラスト運動を展開し建設に反対していたが、今年3月に福島県収用委員会が東電の使用を認める裁決を出した。

東電は補償金の支払いなどの手続きを終了し18日に使用の権利を取得、着工した。
東電棚倉事務所によると189人のうち150人が補償金の受け取りを拒否したという。

(略)
工事は7月17日まで行われ、翌18日から送電を開始する予定。   
[1999-06-18-15:44]
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*読売新聞福島版 1999年6月19日

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棚倉・100万ボルト超高圧送電線、東電、架線工事を開始、トラスト会員が抗議行動
100
万ボルト送電線・南いわき幹線で未着工となっていた、東白川郡棚倉町を通る約1キロ区間で、東電が電線を張る工事を始めた。
送電は717日に予定。「地権者の会」では現地で集会を開き、工事の中止などを求める抗議文を、東電棚倉事務所に手渡した。
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*共同通信で配信されたニュース 1999714

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高圧送電線建設で公開審理  福島県の収用委員会  共同通信   7/14  18:40

 

福島第1原発などの電力を首都圏に送る100万ボルトの超高圧送電線の建設工事で福島県収用委員会は14日、同県棚倉町で第1回公開審理を開き、建設を進める東京電力と、建設に反対する同町の地権者の双方から意見を聞いた。

公開審理で東電側は「(送電線により)首都圏などへ長期的、安定的に電力を供給することが可能となり、公益性は極めて大きい」と主張。

地権者からは、人体への影響が懸念される送電線の電磁波について「磁場が及ぶとされる送電線から300メートルの範囲に55軒の民家や小学校があり危険」などの意見が出た。

また「反対運動をしている地権者の切り崩しなど、東電の企業姿勢に問題がある」という指摘もあった。

送電線は同県川内村と栃木県今市市を結ぶ計画で来年5月の完成を目指しているが、反対する棚倉町の住民グループがトラスト運動を展開。
東電はことし3月、同町内の土地約800平方メートルの上空を使う権利の取得について、収用委に裁決を申請していた。

次回の公開審理は8月25日に開かれる予定。  [共同 7月14日]  ( 1998-07-14 18:40 )
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さて、この新聞に掲載された紛争が、最終的にどうなったかを調べてみた。

ガウス通信に比較的多くの情報が掲載されていた。

*ガウス通信3号 1993年10月30日
お便り:福島の100万ボルト線 現地農家根本正勝さんから   棚倉周辺での送電線建設の話が始まっている。


*ガウス通信 14号 1995年8月15日
・港北新聞 1995年(平成7年)5月26日の記事を紹介
東電の超高圧送電線計画中止を  棚倉・社川地区住民 健康被害を懸念 来週にも町などに請願
・共有地トラスト運動開始 
・毎日新聞 7月30日の記事を転載
福島→首都圏 東電の超高圧線計画に反発 沿線住民が署名


*ガウス通信21号 1996年10月20日
・100万ボルト建設阻止を貫く 共有地トラスト運動の現在まで
この記事の中に、反対運動を進めてきた副会長が寝返った・・・ということが実名を挙げて、記述されている。


*ガウス通信24号 1997年4月19日
・ガウスネット全国大会 今年は福島県棚倉で6月28、29日 という記事


*ガウス通信29号 1998年2月14日
・100万ボルト線共有地に事業認定 強制収用に「地権者の会」が抗議 という記事
「福島原発から栃木県今市市までを結ぶ世界最大100万ボルト送電線計画は現在建設が進められ、東白川郡棚倉町にも巨大な鉄塔が姿を現わしている。
反対運動が続けられてきた棚倉町のトラスト共有地に対して東京電力から出されていた強制収用・使用を求める事業認定が申請から半年を経過した119日に下ろされた。

当初、反対地権者も多くいたが、東電はここに37名の工作員を常駐させて「説得」を行ない、棚倉町には54千万円を「地域振興基金」の名目で「寄付」、それらの結果、地権者を含む住民の会と電力と棚倉町当局との三者による協定書が結ばれ反対運動は切り崩された。

決して土地を売らないという
松本正則さんだけが残り、その土地を共有地としてトラスト運動を開始し、971月には「100万ボルト超高圧線下共有地・地権者の会」が結成され、闘ってきたのである。
現在共有地権者は全国に185名となっている。
池権者の会は、25日建設大臣に対して収用法130条に基づく異議申し立てを行ない、電磁波問題の懸念に加え、事業計画そのものが必要性、緊急性もないことから、収用手続きは当面停止すべきであること、を要求した。」


*ガウス通信36号 1999年4月20日
福島 トラスト地明け渡せ 棚倉 「電磁波は権限外」収用裁決 という記事。

「昨年3月に収用委員会にかけられ、1年に7回に及ぶ公開審理が行われてきた福島県の棚倉町を通過する100万ボルト送電線反対運動トラスト共有地は1月に結審の後、324日付で収用裁決がなされ、
地権者の松本政則さんはじめ、189名の共有地の頭上を100万ボルト線の使用のために618日をもって明け渡すことが命じられた。

訴えられていた電磁波公害についての判断は、「当委員会は、起業者・土地所有者双方の審理における陳述及び意見書を検討した結果、電磁波により人の健康被害が生ずるかどうかについては、国の内外において調査研究が続けられている状況にあると認めるが、その判断は当委員会の権限外と解する。

本件土地及び本件残地において、電磁波により人の健康被害が生ずるとしても、それは、別途起業者と被害を受けた者との間において、民事上の損害賠償の問題として対処されるべきであり、当委員会の権限外であると判断する
。」とした。
判断をしめすことはしなかったのである。

4
月初めごろから起業者の東京電力は各地権者にそれぞれの土地代金を支払うため回り始めている。」


*ガウス通信38号 1999年8月25日
読売福島版・他各紙にも(06/19)
《棚倉・100万ボルト超高圧送電線、東電、架線工事を開始、トラスト会員が抗議行動》
100
万ボルト送電線・南いわき幹線で未着工となっていた、東白川郡棚倉町を通る約1キロ区間で、東電が電線を張る工事を始めた。
送電は717日に予定。
「地権者の会」では現地で集会を開き、工事の中止などを求める抗議文を、東電棚倉事務所に手渡した。

以降のガウス通信には福島の記事は掲載されていない。


脱原発福島ネットワーク のサイトに残っていた「
100万ボルト高圧線ストップ住民ネット」の情報
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http://www.ht-net21.ne.jp/~kannoyu/datugen/dennji/denjihagenti.html
「ストップ!100万ボルト・電磁波ノー」
事業認定に反対する現地集会」集会決議

2年前、棚倉町の社川小学校と社川幼稚園、人家の近くに危険な電磁波のでる100万ボルト超高圧送電線が通されることを知らされ、社川地区は大騒ぎとなりました。
「電磁波によって人体や自然界などに大きな害があるとされ、国内外で研究調査中につき、因果関係が解明されるまで、超高圧送電線建設計画を撤廃させる」ことを目的に、「超高圧送電線から棚倉町民を守る会」が結成されました。
(略)

しかし、人家や小学校などの公共施設を通る送電ルートの選定は、電磁波の人体への影響を無視した暴挙です。
このような事業が公益上必要といえるのでしょうか。

建設大臣は、事業認定すべきではありません。東京電力は、強引な建設を凍結し、公共事業として節度と責任を持って、地権者の会との交渉に応ずるべきです。
私たちは、お金や権力がどんなに大きくても、土地と安全とを交換することはできないとの思いで地権者となりました。

電磁波の安全性が確認されない以上、小学校、幼稚園、人家の近くに100万ボルトの送電線を通すわけにはいきません。
  1997年9月14日   「ストップ!100万ボルト・電磁波ノー」事業認定に反対する現地集会一同
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http://www.ht-net21.ne.jp/~kannoyu/datugen/dennji/sinri.html
 
100万ボルト超高圧線下共有地・土地収用委員会審理報告
  1998年12月11日    100万ボルト高圧線下共有地・地権者の会

100万ボルト極超高圧送電線「南いわき幹線」を阻むトラスト地の強制使用を求めるか否か、福島収用委員会の公開審理が大詰めを迎えました。
(略)

第6回は、荻野晃也代理人の意見陳述と東電との1問1答を繰り広げます
トラストの土地を守り、悔いを残さないためにも皆さまの審理への参加を、ご支援を訴えるものです。
************************

以下は、BEMSJのメモに残っている2000−5−3のログから

http://www.akina.ne.jp/~kurasige/index.html
 
100
万ボルト超高圧線下共有地・地権者の会 (倉茂洋一氏の電磁波のページ)
**************************
電磁波のページ
•高圧線問題全国ネットワーク(GAUSS-NET
•電磁波問題市民研究会(TCSSE
上の二つのNGOのウェッブサイトも出来ましたし、東京電力も来なくなったので、そろそろ閉鎖します。

オフライン連絡先 100万ボルト超高圧線下共有地・地権者の会
0246-63-4005
(夜間)
974 いわき市植田町中央3丁目12-24
(棚倉でのトラスト運動)
************************

と言うことから、2000年にはこの紛争は終息したものと推定することができる。

以下は、2012−5−24のグーグルの航空地図で確認した反対運動で、小学校の側を送電線が通るので電磁波の健康影響が懸念された社川小学校(図のマーカーの位置)と、南側200m程度の所を通っている高圧送電線。

 

 

棚倉付近の高圧送電線

 

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15C.これから始まるかもしれない高圧送電線の裁判

記:2014−2−3

シンポジウム どうする?高圧線 健康被害と電力システムを考える が開催された。

 

1.シンポジウムの概要

日 時 : 20131116日(土)13:3016:30

会 場 : 東京ウイメンズプラザ ホール

参加費 : 1,000

主 催 : 「 高圧線問題と電力システム改革」シンポジウム実行委員会

共 催 : 日本消費者連盟、ガウスネット

後 援 : 電磁波からいのちを守る全国ネット

 

プログラム

・「極低周波電磁波の危険性」

荻野 晃也 電磁波環境研究所長 京都大学原子核工学元講師 等

・アピール : 藤田幸雄「 福島原発100万ボルト高圧線の撤去を!」

 

 

2.実際のシンポジウムではどのように論議されたか不詳であるが、(BEMSJはこのシンポジウムには参加しておらず、レジメのみを後日入手した)レジメには以下のアピールが掲載されている。

*********************

福島原発からの100万ボルト超高圧線撤去を求める訴訟の呼びかけ

 

  超高圧送電線撤去請求案件

原告7名は各々南いわき幹線超高圧送電線の線下土地を東白川郡棚倉町地内に於いて所有し、所有権移転登記を経由している。

 

1、原告は被告東京電力株式会社の指名委員(前監査委員)らに対し被告が所有する、「新いわき開閉所より東側の500kV高圧送電線の福島幹線、同福島東幹線、同相馬双葉幹線、同双葉線、及び新いわき線全線、南いわき幹線(1000kV設計)ABC、ルート全線の各々高圧送電線設備一式を直ちに撤去せよ」と要求する。

何故ならば、福島県内に存在する原子力発電所1号機ないし10号機の全原子力発電設備は廃炉が確定しており、従って、当該原子力発電設備から電力を移送する必要は将来全く無く、当該各々高圧送電設備一式を維持管理する全費用(原告らの概算によれば、固定資産税を含めると年間金100億円以上の費用と思慮される。)は極めて無駄な支出に該当するから、直ちに当該高圧送電設備一式は取り壊し撤去すべきである。  
                 

 そして、上記要求が却下された場合、商法266条第15号の法令定款違反に基づく東京電力取締役らに対する責任追及の為、株主代表訴訟を提起して、各々高圧送電線設備一式を直ちに取り壊し撤去する様、請求する。

2、同時に本件訴訟とは別に、原告ら7名全員から後記物件目録記載土地上空を通過する超高圧送電線(南いわき幹線)の撤去を求める訴訟を請求する。

 

提案:藤田幸雄ほか7

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15D.裁判にならなかったが幾度もTV・新聞に報道された日野市の高幡不動変電所の建設

記:2014−3−13

20021028日放送のTBS TV「ニュースの森」の特集「電磁波」の中でも紛争が紹介されている。

以下にその画面を示す。

 

  

 

*この紛争に関しては、読売新聞の記事だけでも経緯が判る。

一部の記事を引用する。

 

2002. 09. 02 日野・高幡不動変電所、きょう工事再開へ 東電と住民の協議物別れ=多摩 東京朝刊  多摩 

日野市高幡の土地区画整理事業地内に計画されている東京電力の「高幡不動変電所」建設を巡り、電磁波被害を懸念する住民と、東電の対立が続いている
両者の協議でも、合意点は見いだせないまま、きょう2日、工事が再開される。

(略)
31
日夜の最後の説明会で、住民側はWHO(世界保健機関)の研究データや新聞記事を引用し、電磁波の危険性を強調。
一方、東電は「変電所から発する電磁波は最大30mG
健康に影響はない
」と従来の主張を繰り返し、工事の再開を通告。話し合いは物別れに終わった。

 

2002. 09. 03 高幡不動変電所が工事再開 東電「地中化受け入れられない」=多摩  東京朝刊  多摩
日野市高幡の土地区画整理事業地内に計画されている東京電力の「高幡不動変電所」の建設工事が2日朝、再開された。

 

2002. 09. 06 変電所建設問題 日野市が実力行使 車3台で現場“封鎖”=多摩  東京朝刊  多摩

東電側はこの日、変電所建設現場の敷地が面する市道の地下に送電線を埋設するため、下水管の位置などを確認する試掘作業を予定していた。
しかし、日野市が作業予定の市道に道路パトロール車など3台を駐車させたため、作業は延期を余儀なくされた。
現場では、市職員が様子を見守った。

 

2002. 09. 19 高幡不動変電所問題 東電支店長と住民が初会合 主張平行線で進展なし=多摩  東京朝刊  多摩

東京電力が日野市高幡に計画中の「高幡不動変電所」建設に周辺住民らが反対している問題で、東電多摩支店の大村義雄支店長と住民グループの初めての会談が18日、行われた。

 

2002. 09. 25  日野の東電「高幡不動変電所」問題 電磁波の影響巡り対立=多摩   東京朝刊  多摩

東電側の説明では、変電所から発する電磁波は最大30mGで、家電製品が出すものより低い。
WHO
(世界保健機関)が1987年に示した「50mG以下の磁界では有害な影響はない」とする評価も引用。
磁界を遮断するシートの使用も表明した。

 

2004. 02. 11 高幡不動変電所 「来夏までに建設必要」 東電、再検討内容住民説明へ=多摩 東京朝刊  多摩

東京電力が日野市高幡の土地区画整理事業地内に計画中の「高幡不動変電所」の建設に周辺住民が反対している問題で、東電は10日、住民側に対し、中断していた計画の再検討した内容を2月下旬に説明する方針を伝えた。

 

2004. 10. 02 日野の変電所、6日着工の方針 東電表明=多摩  東京朝刊  多摩  

東京電力が日野市高幡に計画している「高幡不動変電所」建設に、電磁波の影響を懸念する周辺住民が反対している問題で、東電は一日、中断していた建設工事を6日に着工する方針を明らかにした。

 

2004. 10. 07 東京電力の高幡不動変電所が着工 反対派住民ら抗議行動=多摩 東京朝刊  多摩

日野市高幡に「高幡不動変電所」の建設を計画している東京電力は6日、予定通り、現地で工事を始めた。
現場には電磁波の影響を懸念する反対派住民約40人が詰めかけ、抗議行動を展開、緊迫した雰囲気に包まれた。

 

2004. 10. 08 日野の変電所計画 住民らの抗議続く=多摩  東京朝刊  多摩

東京電力が日野市高幡で建設を始めた「高幡不動変電所」の計画に、電磁波の影響を懸念する周辺住民らが反対している問題で、反対派住民らでつくる「高幡の環境を守る会」のメンバーら約30人は7日も、現場などで抗議行動をした。

住民側は同日早朝から集結。測量作業が始まった現場前で、東電の現場責任者に対し、約一時間にわたって工事中断を訴えた。
さらに正午前には、八王子市子安町の東電多摩支店を訪れ、巻口守男支店長への面会を要請。
しかし、支店側に拒否された。
守る会の粥川良子代表は、「8日以降も抗議は続けていく。法的対応については、メンバーでさらに相談して決めたい」と話している。

 

2005. 07. 27 日野市の変電所完成 東京電力、電気の供給を開始=多摩  東京朝刊  多摩

東京電力が日野市高幡で建設していた「高幡不動変電所」が完成し、26日から電気の供給を開始した。

同変電所は20025月に着工されたが、電磁波による健康被害などを懸念した地元住民が「高幡の環境を守る会」を設立して工事に反対。
日野市が仲介に乗り出すなどしたが話し合いは難航し、同年7月と9月には工事が中断されるなど混乱が続いていた。

東電は景観に配慮し、11月末までに変電所の周囲に樹木を植える予定で、「地域住民の方々に安心して電気を使ってもらえる体制ができた」とコメントした。

一方、「守る会」の住民は「突然の話で、ただただ驚いている。会で今後の対応を話し合いたい」としている。


2006.11.10読売新聞に掲載 「環境ルネサンス 安全?危険?電磁波4 送電線VS住民 埋まらぬ溝」に以下の情報が含まれている。
********************

東京・日野市では2002年5月、高幡不動変電所建設を巡って近隣住民と東京電力が対立。
健康への影響を懸念する住民が説明会を求めたが、東電側が工事を強行したため、市が「工事の2か月延期と住民との徹底協議」を要請する騒ぎになった。
18回開かれた説明会でも、「納得のいく説明を」と求める住民側と「電磁波は安全」と繰り返す東電との話し合いは平行線をたどった。


工事は続けられ、変電所は昨年7月に完成した。<注:20057月に完成>
近隣の主婦は「今は、被害はないが、何十年後はわからない。
この地域には小さい子も多いし」と納得がいかない様子だ。
住民に不安が残る限り、電力会社との間の溝は、埋まらない。
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*2002年10月NHKニュースより
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東電 日野市の変電所建設を当面延期
2002/10/28
NHKニュース速報

東京電力が東京・日野市で進めている変電所の建設に周辺住民が反対している問題で、東京電力は現状でも来年夏の電力需要はまかなえるとして、工事を当面延期することを決めました。
東京電力では今年五月、東京・日野市高幡に変電所の建設を始めました。

これに対し、周辺の住民からは電磁波の健康への影響などが心配されるとして反対する声が上がり、日野市でも変電所を地下に作るよう求めていました。

この問題できょう、東京電力多摩支店の大村義雄支店長が日野市の河内久男助役と会い、費用などから見て変電所を地下に作ることは極めて難しいと伝えました。
そのうえで地域の電力消費量を検討した結果、現状でも来年夏の電力需要のピークを乗りきれると判断し、変電所の工事を当面延期することを明らかにしました。
東京電力では工事を再開する時期は今後の電力需要の動向を検討して決めたいとしています。

大村支店長は「この場所に変電所が必要だという認識は変わっていない。
住民の理解を得られる方策をさらに検討したい」と話しています。

一方、日野市の河内助役は「地下にすることができないのは残念だ。
東京電力にはほかの方法を検討してほしい」と話しています。
************************


*2004年10月のNHKニュースから
********************
NHKニュース速報
[2004-10-06-13:10]
住民の反対で中断していた東京・日野市の変電所の建設について、東京電力は住民の理解が得られたとして、きょう、およそ2年ぶりに工事を再開しました。

東京電力は電力需要の増加に対応するため、おととし5月、日野市高幡のおよそ800平方メートルの土地に変電所の建設を始めましたが、周辺の住民が電磁波による健康への影響が心配されるなどとして建設に反対しました。

このため東京電力は、おととし9月、工事を中断し電磁波の影響を減らすなど計画を変更した上で、住民への説明会を行いました。
そして、住民の理解が得られたとして、きょう、およそ2年ぶりに工事を再開し、敷地内の雑草を刈り取る作業などを行いました。
現地には、建設に反対する周辺の住民らおよそ30人が集まり、電磁波は完全になくなっておらず、住民の理解は得られていないとして工事の中止を求めていました。
建設に反対している住民の会の代表の粥川良子さんは、「住民が同意していないのに工事を再開したことに憤っている。
今後も抗議を続けたい」と話しています。

また、東京電力多摩支店の田沼和夫担当部長は、「工事を続けながら住民の皆さんの理解を得るため説明を行っていきたい」と話しています。
東京電力では来年8月までに変電所を完成させたいとしています。
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*完成した変電所の外観

 

一見すると一般の住居のようなデザイン、高圧送電線などは地中化されているので、周囲には何も見えない。

 

 

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15E.裁判にならなかったが、紛争のあった九州電力の前原市の高圧送電線の地下化

記:2015−1−13

*始まり
西日本新聞社のサイトにあった200810月の記事から一部引用
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/52100 

**********************
変電所計画めぐり主張対立 反対住民「電磁波の影響不安」 九電「法的には問題ない」
2008
107

九州電力が前原市で進める伊都変電所建設計画をめぐり、地元で波紋が広がっている。
送電線ルートが予定される沿線住民が、電磁波による健康不安から、計画撤回を求める住民組織を結成したのだ。
九電は「住民の理解なしに着工できない」としながら、同様の計画に関する各地の訴訟経過を踏まえて「法的に問題ない」との立場。
前原市は静観しており、九電と住民の溝は埋まりそうにもない。

■市は静観 両者の溝埋まらず
計画に反対するのは、同市蔵持・平原地区の住民などでつくる「雷山の美田と生活環境を守る会」(楢崎清和会長)。
今年9月、農業、畜産業、PTA関係者などで立ち上げた。電磁波による小児白血病の不安を訴えるほか、(1)鉄塔林立で田園景観が損なわれる(2)地震や強風で鉄塔が倒れる懸念がある‐などと指摘する。
九電は「小児白血病と電磁波の因果関係は科学的に明確でない」と主張。
景観に配慮したり、鉄塔の強度確保をしたりして理解を求める考えだ。
(略)
**************************

*結末
毎日新聞福岡都市圏版20091225日の記事から一部引用

*****************************
高圧線・変電所計画:送電線、異例の地下埋設へ 九電、前原市に回答 /福岡
◇「平野部の約4キロを」
九州電力は25日、前原市雷山などでの高圧送電線(22万ボルト)設置計画で、平野部の送電線約4キロを地下に埋設することを決め、眞部利應社長名で、文書で松本嶺男市長に伝えた。
市の計画再検討の申し入れに答えた。農村部での高圧送電線の地下埋設は異例とされる。

計画は、早良区の脊振変電所から同市波多江の伊都変電所(仮称)までの約20キロに約60基の鉄塔を建て、15年6月の完成を予定している。
これに対して、地元住民は「景観を損なう」などと反対運動を展開。
松本市長が10月13日に(1)平野通過部分の送電線の地下埋設と山林通過部分の景観配慮(2)変電所は物産等直売所に隣接させずコンパクトに(3)安全性の保証と事故・健康被害発生の場合は九電が責任を負う(4)環境影響評価と設置後の電磁界測定−−を申し入れた。

九電の回答は「変電所は予定の場所に設置する代わりにコンパクトな設備とする」とした他は「ほぼ満額」(松本市長)だった。
九電は「地域との共存共栄の観点から市の全面協力を前提に」受け入れたとしている。

九電は「福岡市天神など都心部以外での地下埋設は異例で、地上設置の約5倍のコストがかかる」と説明していたが、「市県道地下に埋設することで用地買収費がかからず、公共事業工事と一緒にすることで総工事費も予定の2割増程度で済む見通しができた」としている。 
〔福岡都市圏版〕

**************

現在の住所表記は、福岡県糸島市雷山 となっている。

地下化する送電線路は、2015年6月の完成予定。
変電所も新設、送電線路も新設となる。

 

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15F.裁判にはならなかったが紛争が新聞報道された四国電力、北島の変電設備建設

記;2015-1-15

*始まり
2008年読売新聞徳島版に掲載されたニュース

*********** 引用 **************
2008. 08. 18
四国電力、北島に変電施設 近くに公園、住民ら中止求める声も=徳島
大阪朝刊 徳島版

北島町鯛浜で、四国電力が送電線用の鉄塔の下に県内初となる変電機器の設置を計画している。
住宅や商業施設の増加で電力需要が増え、県内にある既存の変電所だけでは対応できなくなってきたためだが、設置場所の鉄塔は子どもたちの遊び場になっている公園に隣接しており、住民から「電磁波が心配」など設置の中止を求める声が出ている。

設置場所は、北島町鯛浜の大西公園北側にある送電線用の鉄塔の下。
変電機器は、鉄塔から送電線に送る6万6000ボルトの電圧を、家庭用などとして配電しやすいように6600ボルトまで落とす役割を担う。
周囲は高さ約4メートルの壁で囲う。9月着工を予定している。

これに対し、住民らは、同公園が子どもたちの遊び場で、付近は北島南小学校への通学路にあたることから「公園近くになぜ作るのか」「電磁波の悪影響を受けないか心配」と反発。
四国電力側が6月、住民約60人を対象に説明会を開いたが、溝は埋まらなかった。
四国電力は「電力の安定供給のために必要な設備。住民にも必要性を理解してほしい。人体への悪影響はない」としている。
*******************

*結末
6
年以上経過したこの変電設備建設はどうなったのか?
ネットで検索しても、何もヒットしません。

徳島市の北に、徳島県北島町がある。
日清紡の工場の前の高圧鉄塔に繋がる送電線路の一つ手前の鉄塔の真下に、以下に示す変電設備が建設されていることを、確認できました。

 

カリ2 赤く囲んだ箇所が変電設備



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15G.裁判にはならなかったが、新聞報道された東京電力、館林市内の高圧送電線鉄塔の建て替え

記:2015−1−17

*紛争

朝日新聞群馬版に掲載された2006年の記事 

*********** 一部 引用  *************
2鉄塔建て替えへ  20061221

  

かさ上げされる送電線の鉄塔。高さが周辺の鉄塔よりも低く、住民から立て替えの陳情が出ていた=館林市西高根町

館林市内の住宅地で、電磁波の健康被害を訴えて送電線の鉄塔の建て替えを求める住民運動が起きていた問題で、東京電力太田支社は問題の鉄塔2基を建て替えることを決め、地元住民や館林市に伝えた。
東電側は「電磁波の健康影響の問題はない」としたうえで、「鉄塔の老朽化もあり、住民の要望に応えた」としている。
建て替えによって、周辺に比べて高かった電磁波の値が低くなると住民側は期待している。
住民の陳情で送電線が建て替えられるのは県内で初めてと見られる。

建て替えを求めていたのは館林市西高根町の住宅地の住民。
1964年に鉄塔が建った当時、周辺は農地だったが、区画整理によって20数年前から住宅が送電線を囲むように次々と立ち始めた。

送電線は
地上からの高さが9メートル足らずと垂れ下がっており、住宅の2階の屋根からは数メートルしかない。
この地域の周辺にある鉄塔は、一番下の電線でも地上から約30メートルと高いことから、地元住民たちは「他の鉄塔並みに高くしてほしい」と、今年6月、東電太田支社に対し、200人の署名を添えて陳情書を提出した。

(略)

東電太田支社は「2007年度の中期設備計画の中で予算化し、10年度までに完成したい」と説明する。
建て替えは現在の鉄塔のかさ上げを含め、住民の納得の得られる方法でやりたいとしている。
送電線や鉄塔は市道の上を通っており、市側は来年1月にも、現地で電磁波を測定するなど、実態を調べたいという。
**********************

*結末
さて、10年以上経過した20151月の時点で、この案件はどうなったか?
ネットでの検索では、格別な情報は見つからない。

以下は最近の館林市西高根町付近の高圧送電線鉄塔を含む風景である。
通常並みの高さの鉄塔に建て替えられた と見ることができる。


 

 

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15H.裁判にはならなかったが、新聞報道のあった宮崎県綾町送電線建設

記:2015−1−21

*新聞に掲載された紛争
西日本新聞 2003818日の記事の一部引用 

*****************
綾町の鉄塔着工 住民団体「反対続ける」 宮崎

九州電力は18日早朝、国内最大級の照葉樹林が広がる宮崎県綾町内で、高圧送電線の鉄塔建設工事に着工した。
当初、6月の予定だったが、「鉄塔建設は、将来の世界遺産登録に重大な影響を与えかねない」などとする住民団体の反対で延期していた。
反対住民らは「今後とも粘り強く反対運動を続ける」と話している。
(略)

九電は、宮崎県内の小丸川揚水発電所(木城町)と宮崎変電所(高城町)間46.3キロに、綾町を含め鉄塔100基を建設し送電線で結ぶ計画で、20067月の運用開始を目指している。
九電の松尾新吾社長は「地元の要望を踏まえてルートを選定し、工事も十分な環境対策を実施することなどから、影響は極めて少ないと確信している。
照葉樹林の育成、拡大については、できる限り協力したい」との談話を発表した。
*******************

*反対運動の概要

2001.9
前田穣町長:九州電力の、同町の約1700ヘクタ−ルの照葉樹林帯近くに最大で高さ約100メートルの鉄塔16基を、2005年をめどに建設する計画を容認。

2001.12.25
宮崎県綾町の九州電力が計画する送電線鉄塔の建設問題で、反対派の3つの住民団体が、建設の是非を問う住民投票条例の制定を求めて「綾送電鉄塔・住民投票を実現する会」を結成。

2002.2.21
宮崎県綾町の「綾送電鉄塔・住民投票を実現する会」、九州電力が計画する送電線鉄塔建設の是非を問う住民投票条例の制定を求める925人分の署名簿を同町選管に、提出。

2002.4.12
宮崎県綾町議会、送電線鉄塔建設の是非を問う住民投票条例案を反対多数で否決。 反対8 賛成4 欠席1

これを受けて、送電線の建設がスタートした。

*反対派の弁
http://miyazaki.4zen.jp/020/10/index.html
 
みやざきの自然ウェブサイトにあった内容の一部引用

*******************************
綾の「鉄塔問題」とは何か
小川渉 (綾の自然と文化を考える会)

綾川渓谷一帯に残された日本一の照葉樹林。この宝の森に超高圧送電線の巨大鉄塔が林立する計画を綾町民が知ったのは、1997年の夏のことでした。
95
年には、九州電力が町に計画を伝えていたものの、議会を通じて公表されるまで2年の時が経過していました。
これは一大事と直感した町民有志が動き、9712月に「計画撤回」の請願書を町議会に提出、983月議会で採択されました。

しかし、前田穣町長は賛否を保留したまま更に2年が経過しました。
町議改選で体制寄りとなった議会に力を得た町長は、九電に環境アセスメントを要求することで容認へ向けて踏み出しました。
その日、2000322日は郷田實前町長が他界された翌日でした。
朝日新聞は「告別式の日は雨がそぼ降った。照葉樹林の保護に精魂を傾けた男の涙雨のように思えた」と全国版で伝えました。

1
年間のアセスを終え、九電のシナリオ通り「環境保全目標は達成できる」とした報告書を根拠に町長はついに容認を表明しました。
「苦渋の選択」としながらも「公益性」を前面に出した判断をしました。
議会も追認、工事協定書の締結とあわただしく形式を整えました。200110月のことでした。

それまで反対運動を主に担ってきた移住者に加え、まさかの容認に危機感を募らせた地元住民が合流し、住民投票の直接請求を行うことになりました。
02
1月から手続きに入り、1ヵ月の署名収集で法定必要数、有権者の50分の1127名を大きく上回る952(有効828)の署名を得、条例制定を請求。
それでも、議会は否決しました。
町長は意見書で「住民投票は議会制民主主義の否定」と述べ、世論の批判を浴びながらも結果を変えることにはなりませんでした。


住民投票不発を受け、町長選こそ「鉄塔問題」の審判となるはずでしたが、616日の投票結果は現職の4選であっけなく幕。
対抗馬の一本化が図れず、決戦ムードが盛り上げられなかったことが敗因と思われます。

しかし、これで諦める訳にはいかず、今後とも「鉄塔は綾町にとって致命的」と訴え続け、031月に迫った着工の回避を目ざします。
多くの人々の智恵を借りながら。

以上が026月までの経緯です。

掲載号:みやざきの自然 20 2002-8
******************************

この反対派の弁には、送電線に関連する電磁波の問題には触れられていない。

*電磁波に関する市民グループに活動の中に、電磁波に言及がある。

電磁波問題市民研究会の活動
http://dennjiha.org/yobo/kogi-aya.html
 
九州電力環境アセスの同意に抗議(2000.4.7 緩町町長に提出)

********** 一部引用 *************
2000
47
前田穣緩町町長殿

綾町を縦断する送電線計画で 九州電力の環境アセスを同意したことへの抗議

私たちは電磁波公害を極力防ぐことを日的に活動している環境NPOです。
このたび、日本一の広さを誇る照葉樹の森があることで全国的に知られている貴町で、照葉樹林地帯の入口からわずか500メートル手前に九州電力が50万ボルトの巨大鉄塔・送電線を通す計画が進められていることに大いに注目していました。
送電線から出る電磁波が人体にどのような影響があるか、いま多くの先進国で調査されています。

鉄塔建設予定地には絶滅のおそれのあるクマタカの生息が確認されていると聞きます。
人体に影響ある電磁波が野性生物にも影響を与えることは避けられません。
カラスを撃退するのに変圧器を置いた例がありますが、これは電磁波が鳥に影響するからです。

私たちは今回の環境アセスメントを実施することに貴職が同意したことに以上の理由から抗議します。
そして速やかに建設に反対する住民と話し合い、50万ボルト送電線計面の撤回を求めるように行動するよう要請します。

電磁波間題市民研究会 代表 野 村 修 身
*************************

ガウス通信38号 1999825日 によれば
***********
宮崎 南九州2県をまたぐ超高圧線に反対の声
(略)
綾町の「綾の自然と文化を考える会」(小川渉事務局長)が電磁波問題と環境影響を懸念して、建設に反対している。」 
**********************

*学術論文にみる本件に関する記述

香川大学経済論叢 第85巻第420133 P357-375
照葉樹林都市「綾」 ―― 世界が認めた地域デザイン――
板倉宏昭

***********以下 一部引用 *******
1.2.1
鉄塔問題
人口7,244人(2010年国勢調査)の町に年間100万人を超える観光客が訪れる、順風満帆に町づくりを進めてきたかのような綾町だが、大きな課題に取り組んできた。
1995
年,九州電力は小丸川揚水発電所建設に伴い、送電用鉄塔を綾の森に建てる計画を綾町に伝えた。
町民が知ることとなった1997年、「綾の自然と文化を考える会」が発足、小丸川幹線の鉄塔と高圧送電線に反対の請願書を綾町議会に提出した。
2002
年、鉄塔建設の是非を問う住民投票条例を請求するも、議会に否決され、鉄塔建設は阻止できなかった。

この工事進行に対して鉄塔反対運動は、鉄塔建設の中止を正面から求めるのではなく、「綾の照葉樹林を守ろう」という間接的中止運動に変容していく。
鉄塔問題は、町民に危機感を芽生えさせ、改めて「森を守る」という意識に目覚めた、内部力となる市民グループを町内に誕生させたという意義を持つものであった。

綾町の鉄塔

********************

 

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15I.裁判にはならなかったが、新聞報道のあった神奈川県 東急すずかけ台の変電所建設

 

*報道された紛争

朝日新聞 多摩版20071211に掲載された。
一部を引用

*****************   **********
変電所建設、住民が反発:町田

 

工事用の柵が立てられた変電所の建設予定地。
すずかけ台駅のホームの脇にあり、すぐ近くに反対住民の住むマンションが建つ=町田市南つくし野3丁目で

東急電鉄(渋谷区)が、田園都市線すずかけ台駅(東京都町田市南つくし野3丁目)構内に計画している変電所に対し、近くのマンション住民から「白紙撤回」を求める声が上がっている。
昨年7月に売り出し、今年7月に入居が始まってから現在に至るまで、マンション住民への説明会は一度も開かれていない。
住民側は「電磁波の影響も心配される嫌悪施設。
事前に知っていたら入居しなかった人もいる」と反発している。

計画に反対しているのは、13階建てマンション「コスモフォーラムすずかけ台駅前」(96戸)の管理組合。建物は変電所の予定地から最短で約30メートルの場所にある。
組合によれば9月、駅構内に工事用の鉄板が立てられ、10月になり駅のホームに告知が張り出されて初めて計画を知った。
東急電鉄に連絡したが、納得のいく説明がなかったとして、組合として白紙撤回を求める決議を採択。
11月には対策協議会を設置した。
(略)

東急電鉄によると、変電所は延べ床面積約440平方メートル。
6万6千ボルトの高圧線を引き込み、電車用に1500ボルトに落とす。
昨年3月に社内決定し、今年5月に町田市が建築確認した。
9月に工事準備を始めたが、現在は作業を止めている。完成予定は09年3月。
(略)

*変電所から発生する磁界の予測値

http://www.e-mansion.co.jp/cgi-local/mibbs.cgi?mode=point&fol=tokyo&tn=0092
  にあった掲示板から一部引用

*******************************
コスモフォーラムすずかけ台駅前

No.235 by
周辺住民さん 2007/12/27() 21:09           

マンションのみなさん、東急が具体的な数字を出したそうです。
これでもう安心です。

東急「変電所直近において平均10mG1μT)程度以下を想定。さらに電磁界対策も行う」
※電磁界は距離の2乗に反比例して急激に減衰する。

*****************************

*紛争の場所

上側が隣の駅「つくし野」方面 下側が南町田駅方面
赤い■印の箇所が、変電設備建設予定地。

*結末

以下の報道が読売新聞 東京多摩版 200863日にあった。

******************
東急電鉄 変電所建設を断念
東京急行電鉄(本社・渋谷区)は、町田市南つくし野の田園都市線すずかけ台駅で計画していた変電所建設を断念し、代わりに沿線の別の場所に電車が発生させる余剰電気を蓄える施設を建設することにした。
工事は昨年10月から、電磁波被害を心配する駅周辺住民の反対で中断していた。

同社によると、導入するのは、JR西日本など3社が実用化しているシステムで、東急では初の試み。
電車がブレーキをかけた際に発生する電力を蓄電施設に貯蔵し、近くの変電所が送電不能の状態になった時、活用する仕組み。
電磁波の発生は、変電所に比べてかなり低くなるという。
(略)
*****************

*残る課題

電磁波問題市民研究会報第50号 2008129日に掲載されていた記事から一部引用

*************     ***************
東急すずかけ台変電所問題講演会、および報告会開催
関心高さを示す100人以上が参加

(略)
平成20120日(日)、東急すずかけ台変電所問題についての講演会および報告会が、東急田園都市線・すずかけ台駅前のすずかけ会館で開催された。
(略)

当日は、すずかけ台に建築されるかもしれない変電所と、電磁波の影響への関心の高さを示すよう多くの住民が集まった。
一番影響を受ける可能性あるマンションの住民だけでなく、少し離れた地区に住む人の参加もあり、関心の高さを示した。
会場は当初80席を用意していたが、その数を遥かに上回る100人を超す人が集まり、立ち見もあった。

(略)

講演会・報告会の後、付近の低周波、また東急沿線にある「つきみ野」「田奈」「市が尾」の変電所などの低周波を測定した。
その数値は予測通り高いものだったが、詳細については追って報告する予定である。
ただ、現在のすずかけ台駅周辺は、比較的低い数値を表していた。
現在はとても環境のよい地域であるのは間違いないようだ。

ただ、測定の結果、変電所以外の場所で驚くべきさざまな事実が判明した。
その件については、新たな調査をして報告したいと考えている。
(略)
********************

BEMSJ
(注)
上記の会報にある「測定の結果、変電所以外の場所で驚くべき、さまざまな事実が判明した。」に関しては、その後に発行された電磁波市民研会報には全く報告がない。
想像するに、変電所からの低周波磁界よりも、大きな磁界が、マンション内や外部、近隣で見つかった、のではないだろうか。

これは、すずかけ台の変電所建設を磁界曝露が大きいからと言って反対しておきながら、変電所からの磁界より大きい磁界が生活環境中に存在することを、見逃していることになり、磁界曝露の観点からの反対運動の意味がなくなってしまうことになる。

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15J.裁判にはならなかったつくば市の変電所建設2007

記:2016−1−24

*紛争
2007
1019日の朝日新聞茨城版に以下の記事がある。

*******************
つくば研究所敷地内に変電所計画
開発の進むつくばエクスプレス(TX)沿線での電力需要の増加を受け、東京電力がつくば市千現の研究所敷地内に新設する変電所に対し、地元で反対運動が持ち上がっている。
(略)
***********************

*結果
9
年経過したこの紛争はどうなったか?
2016年1月 ネットで検索するが、関連する情報はヒットせず。

地図のDBと、航空写真で現在の変電所を確認できた。

引き込み線を含む高圧送電線の鉄塔を、変電所  航空写真より

 

カリ3

千現地区の筑波宇宙センターの近くに、変電所のマークが出ている。

この様に、新聞記事にあった変電所は、建設され、運用されている。
つくばの研究所は大電力を消費するので、隣接して変電設備を設ける必要があるのであろう。

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15K.裁判にはならなかった飯田市での送電線反対運動の顛末

記:2016−4−11

1997年の状況 あるサイトにあった情報
http://soulcamp.asia/denji/ogino.html 

***********************************
荻野晃也氏講演会 97/8/24掲載

8
23日午後630分から飯田市鼎公民館4階で、飯田市の送電線建設に反対するグループの主催で行われました。
送電線は風越山のふもとに上郷分岐線と羽場分岐線、そして上郷変電所を新設しようというものです。

これは、飯田市のシンボルである風越山の景観を損ねるばかりでなく、最近クローズアップされてきた今世紀最後の公害といわれている電磁波による小児白血病、ガンなどに対する不安を地元住民に与えるものです。
その送電線ルートのわずか50mのところに飯田工業高校のグランドがあり、100mのところには座光寺小学校、また大堤保育園、上郷北保育園、高陵中学校などが200から250m以内にあります。
上郷変電所は住宅街に建設を予定されています。
(略)
********************

N & H streetのサイトにあった1997年の状況
http://210.168.246.6/home/rzc/denji/ikensho.htmIにあった内容 1998年のログ<現在はリンク切れ>

************************
風越山麓送電線計画は本当に必要か1997/10/11

飯田市の風越山山麓に建設が予定されている送電線計画に対する公開質問状が飯田市長に提出された。
先般行われた飯田市議会では反対多数により送電線反対派の意見は不採択となり、送電線計画は賛成多数により議決された。

地元の商工会なども賛成の立場を取っている。
送電線の鉄塔1基につき固定資産税が300万円はいるといわれ、今回の計画でも1億円近い税収が飯田市に収められるということが1番の賛成の理由だと思われる。
金のために住民の健康と、住民たちの心の拠り所となっている風越山の景観を失ってよいものなのであろうか。
子供や孫たちに今の自然やよりよい環境を残してあげるのが、今の我々の使命ではないかと思うのだが。

以下の内容が提出された。

公開質問状
飯田市長田中秀典殿
.「飯田市西北部通過の送電線(変電所)計画」の説明を平成5年より中部電力から受けていながら、本年5月新聞紙上に発表されるまで、一般市民に知らせなかったのはいかなる理由からか?ご説明願います。

.中部電力が、各マスコミに根回しし、 515日付で、計画説明書を一部除することをお願いした文書を資料として先にお渡ししてあるはずですが、ご覧になられたでしょうか?
この内容を見れば、地権者との話さえつけば、地域住民の意思などを無視して、計画をおしすすめようという中部電力の放漫な体質が明らかです。
こういった昔ながらの強引なやり方を押し通す企業体質を知りながら、中部電力側に立つのならば、行政に対し不信感を抱かざるを得ないというのが正直な市民感情です。

この件に関し、中部電力の姿勢をどう思われるのか、市長の考えをお答え願います。

一、89日午後、飯田市役所の企画課を訪ねた私たちの仲間に対し、企画課長は「送電線問題は、市民の重大な関心事ではないから知らせる必要はなかった」。さらに重ねて「環境問題を語ること自体、偽善である」と発言しました。

この言葉は「広く市民の声を聞きたい」という市長の言葉に矛盾するのではないでしょうか?この発言に対する市長の考えをお聞かせください。

一、また、819日、反対同盟と市長との話し合いの席上でも、企画課長は、司会者の立場である、といいながら、殆どの答弁をしていました。
その発言内容も「電磁波の人体に及ぼす影響が白か黒かはっきりしない現状では慎重なる回避を」と言う私たちの切なる願いに対し、「白だったらどうするのか」などと発言するなど、最初から最後まで中部電力寄りの答弁でした。
この一連の発言は市長のお考えと同じなのでしょうか?

中電の言い分だけを聞き、送電線・変電所を建設してから、もし影響が出た場合、市長はどのような責任を取るお積もりでしょうか?お尋ねします。

一、9月議会の開会挨拶で市長は、電磁波の人体に及ぼす影響について我々の提出した資料を故意に無視し、中部電力の提出した一方的で電力業界に都合のよい資料のみに基づき「公的機関の見解を信頼する」と発言しました。

中部電力の宣伝するWHO50ガウスを安全とすると言う見解は「基準ではない」。報告は1985年までの研究結果であり1990年代に入り世界の各国で電磁波は健康に影響を及ぼすという発表が続々なされたことにより2000年をめどに見直し作業をしている。と、当のWHOの研究者が答えているテレビ朝日「ザ・スクープ」でのインタビューをご覧にならなかったのでしょうか?

また、朝日新聞紙上に曲解して伝わった、米国の国立ガン研究所の発表にしても、論文の原文を読めば、電磁波が人体に影響を及ぼすことが明記されています。
今年8月に発表されたばかりの最新のドイツの研究資料では、明確に数値を出し、小児白血病との因果関係を指摘しています。 (研究資料を添えますので、よくお読みください)

市民の健康を願うのであれば、現在も研究され続ける問題の最新の見解を知ろうとするのが、 「環境文化都市」を掲げる首長の務めです。

私どもが開いた荻野晃也博士の講演会には、市長はお出でにならなかったようですが、信頼できる部下を派遣し、見解を聞く努力などをしたのでしょうか?お尋ねします。

軽はずみに「公式見解を信頼する」などと言う前に、現時点でのWHOの見解を問い直す事をしたのでしょうか?お尋ねします。

一、環境審議会・議会へ提出した電磁波問題の請願及び陳情書は、打ち切りまたは不採択となったようです。
その間、傍聴していて感じたのは、環境審議会の委員の中にはかなり不勉強な方が多いと言う事実です。
「自分たちの手に余る問題だから審議できない」などという発言にいたっては、審議委員としての不適格を自ら表明したようなものです。
委員の間で分からないことは専門家を招き意見を聞くなど対処の仕方があった筈です。

環境基本条例にしたがって市長が諮問した委員会の人選は適切だったでしょうか?

一、ドイツ・スウェーデン・アメリカ合衆国など先進的な国のなかでも、環境に対して真剣に取り組んでいる自治体では、専門の調査委員会を設け、学習・研究をしたのち、独自の規制をつくるなどの対策をしています。
それに比べ、飯田市は、環境文化都市を名乗る自治体の対応として、恥ずかしくないだけの電磁波研究をしたといえるでしょうか?

一、電磁波・景観ともに、市民の重大な関心事になっています。
議会に諮ったり、陳情者や地権者との話し合いだけで、市民との対話を持ったと言うことにはなりません。

各方面の意見を聞き、より広く市民の声を聞くための公開討論会を開くお積もりがあるのか、ないのか?お尋ねします。

将来にわたって、皆に誇れる環境を守り続けるため、悔いの残らない「市長見解」を期待し質問を終えます。
環境文化都市を高らかに宣言した市長というお立場をお忘れなく、以上の質問にお答えください。

なお、飯田市の送電線問題はインタネットを通じ広く全国に経過が流されています。
平成9919

送電線・電磁波問題を考える市民の会  代表 座光寺4853 佐野三男
    ()

公開質問状に対する市長見解97/10/15
平成6年、中部電力から新送電線計画について市に説明がありました。
それを見ますと、計画の概要ルートが風越山の中腹に近いものでありましたので、市としては景観に配慮する必要を感じまして、中部電力に景観へ配慮した計画の見直しを要請し、以来検討を重ねてきたわけであります。

言うまでもないことでありますが、電力の安定供給は市民生活のみならず産業振興のためにも必要欠くべからざるものであるだけに、電力事業は鉄道や道路と同じように公益性の高いものでありますが、計画・建設自体は中部電力()でありますから、市が計画するものと違って、計画を発表する主体は会社側にあるということであります。

次に、電磁波の問題でありますが、送電線の電流から生じる磁界の人体-の影響も危倶されるとして慎重な回避を求める意見もあり、送電線の安全性に対する不安を完全に拭い去ることができないとされる方々がおられることも承知しておりますが、9月の定例市議会の冒頭の市長挨拶の中で述べましたように、我が国・政府機関の公的見解などを信頼することが、市長として判断に足るものだと考えるところであります。

もちろん、市長として判断をする過程におきましては、環境審議会の意見でありますとか、10万市民の代弁者である市議会のご意見なども、慎重にうかがう中で、市長としての最終判断をした訳であります。

付け加えて申し上げますと、飯田市の電力需要が予断を許さない状況に近づきつつあるという実情を踏まえますと、市民生活や社会経済活動に不足の事態が生じることだけは、市長の責任として避けなければならないものと考えております。

なお、風越山麓の景観問題につきましては、今少し入念な検討をして行く必要があろうと言うことでありまして、環境審議会あるいは市議会などでの検討も引き続いてお願いしてゆくつもりですし、市としましてもより景観に配慮した計画になるよう中部電力-働きかけをしているところであります。

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*飯田市議会議員のサイトにあった1997年の状況
http://kasei.server-shared.com/gikai/report/9706.html

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■■19976月議会活動報告■■
病院問題で、はじめて市政壇上に立つ 第2回定例議会で一般質問 西尾後援会長はじめ役員、地域の皆様31名が傍聴に来られ、新人と していくぶん緊張し、はじめて一般質問に立ちました。

■中部電力送電線計画に対して、市民から陳情・請願相次ぐ
  建設委員会は継続審査

中部電力から市に風越山の麓に送電線計画が示され、市は、地下埋設の提案をしてきたが、費用が5倍となり、市税から負担することは困難と判断、景観に最大配慮した工事や工法を取ることで、今 回の計画を苦渋の選択として、市民の皆さんの意見を広く聞くとして進めている。

また、電磁波が人体に影響があるとして、座光寺・上郷地区からルート変更をとの意見に対しては、住民の不安は良くわかるが、科学的な判断材料は持っていない。
WHOでは50ガウス以下では影響がないと説明された。
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同じ議員の議会報告
*****************************
■■19979月議会活動報告■■

■中電送電線問題・風越山麓景観は継続・電磁波は不採択・促進は採択
6月議会から、市民の関心事であった送電線問題は、電磁波については、安全であるとの公的見解と影響があるとする学説があり、成否を判断出来ない大変難しい問題であったが、政治判断しました。
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*ガウス通信に掲載された1999年の情報

ガウス通信37号 1999420日発行
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長野 20人の地権者に土地収用の事業認定 
飯田市 反対同盟が建設大臣に異議申し立て

中部電力が長野県飯田市に建設を計画している高圧送電線・上郷分岐線については、1993年に計画が明らかになって、ルート上には多くの人家、小学校などがあることから地権者や近隣住民により「飯田北部送電線建設反対同盟」 (佐野三男会長)が作られ、署名、建設大臣への請願、荻野博士の講演会など反対運動が続けられてきた。

反対する地権者は鉄塔の用地に3人、線下用地に20人近くあり、送電線から50メートル以内の住民が80人から100人近く存在する。
中国電力は建設大臣に今年16日付けでこの計画を土地収用法に基づく事業認定を申請した。
これに対して反対同盟でも県知事に対して反対の意見書を119日に提出、「将来ある子どもたちのために、危険性のあるものはできる限り遠ざけてやるのが親の責任」とする荻野博士の意見書も添付した。
しかし31 6日付けで、建設大臣の認定が官報により告示された。
(略)

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ガウス通信371999623日発行
*******************
長野 飯田送電線計画に強制測量
地権者・住民が抗議し押し問答

(略)
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以降の情報はガウス通信には見つからない。

*飯田高校同窓会のサイトにあった2003年の状況
http://iikou-j.com/2003/page/3/

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長野県飯田高等学校同窓会 > 2003
同窓会がタイル画を寄贈/高圧送電線 他

高圧送電線
(略)
そういえば、高圧送電線が飯田のシンボル「風越山」の山腹を横切る話があるようです。
下段の写真(注;写真の転載は割愛)のような、市街から見上げるこの景観が壊されるのでしょうか。

中央通りや大横町の様に、地中埋設は出来ないのかな。
膨大な費用が掛かるし、絶縁や磁界、電磁波等の遮蔽が難しいかも。じゃあ、上段の写真にある既存の設備を強化して、電圧を数倍に上げるのは駄目なのかな。
素人考えですが、電力量は上げられるし送電ロスは少なくなる気がするのですが。
****************************

*南信州新聞のサイトにあった2004年の状況
http://www.minamishinshu.co.jp/news2004/4/30n2.htm

**********************
2004430
中電が送電線新設計画中止

中部電力飯田支店は27日、平成20年6月の完成を目指して計画を進めていた77kV送電線羽場分岐線の新設工事を中止すると発表した。
長引く景気低迷の影響や経済構造の変化により、電力の伸びが次第に鈍化し、15年度の最大電力は前年度を割り込むようになったこと、将来的にも伸び率は年0・7%と過去に比べてごく緩やかな伸びに留まる見通しがたったため。飯田市とその周辺の将来的な電力需要に対しては、「既設の設備を強化することにより、十分対応していける」としている。

送電線計画は、昭和末期から平成にかけて飯田市とその周辺の最大電力の伸びが著しく、既設送電線では容量不足が予想されたことから、6年に飯田市へ申し入れたもの。
総事業費は約12億円(用地費を除く)で、18年秋に着工し、20年6月の完成を目指していた。

その後、高さ平均30メートル弱の送電線が風越山の裾野にかかることから、景観に与える影響が大きいことなど、さまざまな意見が地域住民から噴出し、ルートなどに関して物議を醸した末、建設が決定していた。
(略)
*******************

*飯田市にある既存の発電所と高圧送電線

風越山の山麗に以下のダムと発電所がある。
長野県 松川ダム発電所
所在地:長野県飯田市上飯田
運用開始 昭和61(1986)年

 

風越山の南に松川ダムがあり、発電所があり、そこから北に向かって送電線があり、南に向かっては飯田市内方面に向かう高圧送電線はある。

上郷分岐線の反対運動がおこる10年前に、風越山の山麗に送電線もあった。
1986
年のダム建設の時は電磁波の問題や風越山の景観の問題で、反対運動はなかったのか?

2012年現在での上郷変電所の状況
中部電力(株)上郷変電所は以下の写真に示すように、送電線が伸びてきており、運転中である。

上郷変電所  2012年の撮影

BEMSJの纏め:

反対運動がおこった「上郷分岐線と羽場分岐線、そして上郷変電所を新設」に関して、
上郷分岐線と上郷変電所は建設完了、羽場分岐線はその後の経済事情により中止となった、と言える。

 

 

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15L.裁判にはならなかった横浜市・たまプラーザでの送電線鉄塔反対運動の顛末

記;「2017−4−8

*以下の記事がありました。
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タウンニュース青葉区版200721日号

東急電鉄の再開発による鉄塔移設に住民反対

東急電鉄の再開発による鉄塔移設に対し、移設予定地の近隣住民が反対する。
美しが丘5丁目の鉄塔移設が盛り込まれた、たまプラーザ駅周辺の再開発計画は地元で物議を醸している

たまプラーザ駅とあざみ野駅方面に送電線を延ばす問題の鉄塔は、現在、美しが丘5丁目のたまプラーザ東急SC立体駐車場の隣に設置されている。
駅周辺の再開発を手がける東京急行電鉄は、再開発に絡め、東京電力とともにたまプラーザ駅周辺の田園都市線上にある鉄塔を廃止し、今回の移設が検討された。

しかし移設予定地は、住宅や産婦人科医院に道路を挟んで数メートルの地点である。当然のことながら反対意見が続出した。
「胎児や新生児への影響が全く無いとは言い切れず、簡単に容認できない」(産婦人科院長)、「(自宅近くに)鉄塔を近づける案には賛成できない」(地元住民)と主張する(「美しが丘5丁目 高圧線の鉄塔、どこへ?」)。
*******************

*結末
記事の報道から10年を経過しました。
記事の内容から、当該の場所を同定し、地図などで調べてみました。
結果としては、送電線の鉄塔は建設されました。

付近の地図、 赤の四角の位置が送電線の鉄塔のある位置。

 

赤の四角の箇所に鉄塔が見える。  

 

地下埋設の部分から架空送電線への立ち上げの部分がよくわかる当該の送電線の状況 2016年の撮影

 

 

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15M.裁判にはならなかった山形県川西町で送電線下の自宅を移動2005

記:2017−4−16

*始まり
以下の新聞記事がある。
*************************
2005
714日 朝日新聞・山形版

■高圧線下の自宅レール使い移動 川西の男性
「電磁波の影響で体調崩す」   東北電力は因果関係否定

東北電力(本社・仙台市)の高圧送電線(66千ボルト)の下に住む川西町洲島の会社社長が、「電磁波による被害で体調を崩した」として13日、約90トンの自宅をレールを使って約30メートル移動した。費用は約2千万円かかるが、「家族の健康を考えるとやむを得ない」と踏み切った。
東北電力に費用を請求したものの、高圧線からの電磁波は有害ではない、として拒否されたという。

米沢市で不動産会社を経営する前山英市さん(65)で、9312月に高圧線の下に木造3階建て、延べ467平方メートルの住宅を建て、翌941月から家族9人で住んでいる。
東北電力の高圧送電線が高さ19メートルにあり、住宅の一部はその真下にある。

前山さんは99年ごろから体調を崩し、不眠や呼吸困難、高血圧などに悩まされ、小学生や幼稚園の孫3人も体調が悪いという。
前山さんは2002年に東京・白金の北里研究所病院で受診した結果、「自律神経失調症、中枢神経機能障害」と診断され、診断書には「電磁波過敏症の状態を示している」とあった。

昨年9月に自宅で電磁波を計測したところ、高圧線に近い部屋では056マイクロテスラ(56ミリガウス)あった。
国立環境研究所などの20031月公表の調査結果によると、日常環境の4倍にあたる04マイクロテスラ(4ミリガウス)以上の電磁波で小児白血病の発症が倍増した、とされる。

前山さんは、昨年12月に東北電力を相手に高圧線の撤去を求める調停を山形簡裁に申し立てたが不調に終わった。

今年6月には自宅の移動費用の請求をしたが、「電力設備から生じる電磁界(電磁波)が人の健康に有害な影響を与えることはない」として拒否された。
前山さんは「高圧線下の電磁波が、これほどひどいとは知らなかった。
家族の健康を考え、緊急避難として自宅を移動したが、電磁波被害を広く知ってもらうためにも、訴訟を検討している」と話している。
(略)
**********

*結末

2005
年の記事のことを、20174月にネットで検索をしてみたが、何もヒットしない。
裁判を始めたのであれば、何らかのニュースとして伝わるはずであるが、この川西町のケースは報道された形跡はない。

東北電力の関係者に聞いてみたところ、「裁判にはならなかった」ようだというとであった。

どなたか、より詳しい情報を持っている方は、教えてください。

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15N.裁判にはならなかった中部電力の安部川を渡る高圧送電線建設

 

*はじめに

以下の新聞報道があった。
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静岡新聞【20030127日(月)】

静岡・清水送電線建設 中電が事業説明会

中部電力は26日、静岡市油山の駿河変電所から清水市広瀬の東清水変電所間の約16キロを結ぶ高圧送電線「駿河東清水線」の建設に向け、土地収用法の事業認定申請に先立つ「事業説明会」を静岡市池田のグランシップで開いた。
中電は説明会後の会見で、同説明会開催により「事業者として説明は十分に行った」とし、平成16年5月の送電線完成に向け、現行の計画のまま2月上旬にも国土交通省に事業認定申請を行う方針を示した。

説明会には安倍川を渡る「河川ルート」について強く反発している静岡市賤機中、松野地区や同事業に関心を持つ住民ら約170人が参加した。
中電側が事業概要やルート選定経過、地元が懸念する電磁波の影響などについて約1時間にわたり説明した後、質疑応答を行った。

質疑では「電磁波の健康影響がはっきりするまで建設を待てないのか」「安倍川への鉄塔建設は百害あって一理なし。
別ルートを」「送電線は本当に必要なのか。バブル時代の計画ではないのか」など反対意見や指摘が相次いだ。
これに対し中電側は「送電線は新『静岡市』の電力安定供給に必要」「河川ルートが最適」「電力設備からの磁界は、健康に有害な影響を及ぼさない」など従来の説明に終始。

説明会後の会見で「住民の心配は深く受け止める」としながら、事業認定申請に踏み切る方針を改めて示した。
説明会に出席した繁田隆一・静岡市牛妻町内会長は「中電側のかたくなな態度に失望した。
今後も粘り強くルート変更を求めていく」と述べた。
********************************

この件は、結果はどうなったか?

*以下の20044月の新聞報道がある。

*****************
静岡の送電線建設は不許可 環境への影響指摘
登録日 :2004/04/15

共同通信ニュース速報

国土交通省中部地方整備局は15日、中部電力が電力安定供給などのため申請している、静岡市の安倍川を渡る高圧送電線建設を不許可とすると発表した。

中部電力は、静岡市への電力の安定供給や東京電力への電力融通のため、建設が必要としていたが、同整備局は河川や周辺の景観・環境への影響を指摘したほか「河川内に鉄塔を設け川の縦断方向(斜め)に送電線を上空設置すること」は認められないとした。
ただ送電線の建設や安倍川を横断する必要に関しては「認めている」と説明している。

中部電は1991年に建設計画を策定。
当初は上流への建設が提案されたが、住民が「電磁波の影響がある」と反対。
98
年に河川敷を斜めに渡る案を決め、200210月に同局に河川敷地占用許可を申請した。

しかし、地元の同意が得られず、同局は20037月に住民や中部電らによる協議会を設置、2つのあっせん案を協議会が提示したが、中部電が受け入れず、物別れのまま同局の判断待ちになっていた。
(略)
*************************

*電磁波問題市民研究会の「電磁波研会報・第28(2004.5.28発行)」に以下の情報がある。

**********************
中部国電力安部川送電線の河川占有を国土交通省が許可せず

□5月15日に不許可決定
静岡市の安倍川を縦断に近い形で送電線を通過する中部電力の送電線敷設計画に対し、国土交通省中部地方整備局は5月15日「河川占有許可申請」を許可しない決定を下し中部電力に通知しました。

中部電力が建設申請したのは、安倍川河口から上流約16q遡った地点において駿河変電所から川の鉄塔までの2qにわたって27万5千ボルトの送電線を通すというル−ト。
完成すれば静岡市への電源安定供給や東京電力への電力融通が担える、というのが中部電力の言い分です。

□住民は建設に反対
周辺住民は、送電線から出る電磁波の健康影響への不安と景観を害する点、さらに洪水で鉄塔が倒壊するおそれ等から建設計画に反対しています。
中部電力が「河川占有許可申請」を中部地方整備局に提出したのは200210月のことです。

今回中部整備局が不許可とした理由として、河川内に鉄塔を建設することと河川上空を縦断に近い形で送電線を通過することが「基準を満たすものとは言えない」ことを挙げています。
さらに河川や周辺への景観・環境への影響も理由に挙げています。

□中電は処分取り消し訴訟も検討
これに対し中部電力は、住民とは1991年から話し合っておりその結果民家が少なく住民への影響の最小化のル−トを選んだ、と今回の決定に反発しています。

決定が出された翌日の16日から60日以内ならば決定の不服申請ができるが、中部電力は「電力の安定供給のために送電線が必要なのは変わらない」として不服申請することを検討しています。
また処分取り消し訴訟も検討の視野に入れています。
(略)
*********************

*結末

中部電力のWEBによれば、
紛争となった安部川を渡る送電線の箇所は、架空送電線とはしないで、安部川の左岸にある駿河変電所と対岸の間は地中トンネルを建設して、送電線を通した、
この送電線、275kV駿河東清水線(東清水変電所と東駿河変電所間)は20131112日に完工した、
となっている。

地下トンネルの建設を担当した西松建設の技報から引用

 

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15O.裁判にはならなかったが、新聞報道のあった平塚保健センターの建設地

湘南新聞2002127日の記事
http://www.scn-net.ne.jp/~shonan-n/news/021207/021207.html
<リンク切れ>にあった記事
***********  *********  ********
2002年(平成14年)12月7日() 
電磁波は安全か

平塚市保健センターの移転計画に反対の声も
乳幼児への危険性を指摘

平塚市の保健センターが西真土にある変電所近くの市有地(湘南自動車車検場隣り)に移転する計画がある。
現センターが手狭になり、計画されたが、
検診に来る多くの乳幼児が電磁波を浴びる危険性が高く、反対の声も挙がる。
しかし、同市企画課では「候補地の1つ。
実施計画の中にも位置付けている」と話す。
同財務課でも、「東豊田福利厚生事業用地として建設を位置付けている土地。施設はそれなりの規模」と肯定的だ。
*********************

*結果

この保健センターの建設は、その後どうなったか?
以下の写真に示すように、西真土の変電所に隣接する場所に、保健センターは建設された。

 

保健センターに隣接して、変電所に向かう高圧送電線が走っている。

 

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16.山梨リニア実験線の工事差し止め地裁へ 1993

以下の記事がガウス通信第1号(199365日)に掲載されています。
一部を引用して紹介。

**************    ************
リニア実験線受注業者10社を 談合・贈賄罪で市民告発 工事の差し止めも申請

リニアモーターカ山梨実験線工事を受注した大手建設会社十社を、環境派の一地方議員らが1日、談合・贈賄罪で東京地検に告発、工事差し止めを求める仮処分を東京地裁に申請した。
告発発には県内の関係者三人が名を連ねている。
「市民によるリニア実験線検討委員会」代表で甲府市の上野さかるさん(66)は記者会見で「トンネルが多くなる山梨にリニアモーターカは危険との意見があります。
それなのに金丸さんが政治力で誘致した。
しかも、エ事の発注に疑惑が発党した」と語り、トンネル工事の即時停止を訴えた。

都留市小形山の建設用地から500mほど離れて暮らす佐藤光男さん(82)は仮処分申請にも名を連ねた。
この日、上京はしなかったが、「リニアはトンネルの残土や地盤凝固剤の多用などの環境問題に加え、
健康に障害をもたらす恐れのある強力な電磁波を出すので心配だ」と話している。

(略)
******************    **********************

この地裁提訴の結果は不詳です。

でも山梨リニア実験線はその後建設されているので、多分、地裁での訴えは却下されたと、想像します。
結果を知っている方、関連する記事が掲載された新聞の切り抜きなどを所持されている方は、連絡して下さい。

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16A.裁判にはならなかったが紛争のあった仙台市地下鉄のリニア駆動東西線の建設

記:2016−1−28

*リニア駆動地下鉄の建設に反対する運動

仙台市に建設が予定されている地下鉄東西線が、リニア駆動車両を導入するということで、電磁波の影響を恐れて、反対する運動グループ「」のサイトに、以下のような仙台市への陳情書と仙台市からの回答書が公開されていた。

http://members2.jcom.home.ne.jp/kurashitodenjiha/
 にあった内容から一部引用
このサイトは2010年以降の更新が見られない。

**************************************
【リニアモータ式車両に発生する電磁界について】
「リニアモータ式車両」は、現在国内では、東京、大阪、神戸、福岡の地下鉄で運行しており、横浜、大阪で建設が進んでいるそうです。(仙台市回答より)
この車両内にはかなり高い電磁界が発生する可能性が指摘されています。
そこで、市民の利用する公共交通機関としてふさわしいのか、最善の選択なのか仙台市長と市議会に陳情書を提出しています。

陳情書:

仙台市長梅原克彦様
仙台市高速鉄道東西線建設事業に係るリニア方式による電磁界の健康影響についての陳情書
            2005年 9月13日

仙台市が2015年に開業予定の地下鉄東西線では、リニア方式が採用される予定ですが、同方式の車両には非常に強い電磁界が発生する可能性が指摘されています。

電磁界の生体への影響については、1993年にカロリンスカ研究所の送電線と小児白血病の関連性が報告されてから、世界的に注目を浴びるようになりました。
国内においても研究結果が発表されています。 
国立環境研究所,国立がんセンターなどは、1999年から小児の寝室の平均磁界レベルと小児白血病の疫学調査研究を実施しました。
その結果0.4マイクロテスラ以上の磁界強度になる家庭では,小児白血病の発症が2倍以上になることが示され,小児脳腫瘍についても上昇傾向が示唆されています。 
リニア方式の地下鉄東西線においては,これらの病気が増加する磁界レベルよりも、遙かに何けたも高い磁界の発生が予想されます。(仙台市高速鉄道東西線建設事業に係る環境影響評価準備書、に対する意見書の概要と都市計画決定権者の見解では、リニア方式の車両内において、55マイクロテスラ<550ミリガウス>の磁界が発生することを認める資料が引用されています。)

リニア方式の車両内に発生するきわめて強い磁界は、乗務員はもちろんのこと、通勤通学に利用する乗客、そして幼い子供や、お母さんのおなかの中で強い磁界に曝される胎児にとって、将来において取り返しのつかない被害が発生する可能性があることを否定することはできません。

世界保健機構(WHO)2001年に、疫学データを中心とした解析から,低周波磁界を「発ガンの可能性あり」に分類し、かつ超低周波電磁界への曝露を低減する目的の自発的な取り組みも促しています。<資料1>
また昨年2004年末にはEU7カ国12研究所の共同研究により,地下鉄東西線で予想される磁界以下の強度で、DNA(遺伝子)損傷が生じることが細胞実験でも確かめられました. ( 35マイクロテスラ<350ミリガウス>でDNAが損傷することを報告。)    資料2 資料3

これにより,疫学と細胞実験双方から,リニア式車両内に発生する電磁界強度では、発ガンが生じる可能性が強く示唆されたことになります。
発ガン性の影響は急性影響ではありませんから,病気として発症するまでには,長い年月が必要です。
そのため,東西線が現在のリニア方式で開業した場合,今後アスベストと同様な経過で被害が生ずることが危惧されます。

(略)

公共交通機関の役割を考えたとき、利便性、あるいは経済性に先んじ乗客の安全性が最優先されるべきと考えます。
その意味からも、利用者である市民として、強い電磁界の発生するリニア式車両の導入が妥当なのか、また梅原新仙台市長が提唱される「日本一住みよい都市」としてふさわしい選択か、再検討をお願いするものであります。

(略)

これらの結果を踏まえ、将来の仙台市民に負の遺産を残さぬよう、多方面の市民の意見も取り入れ、長期的展望に立って建設計画の再検討をお願いいたします。
                                 以上

2005年10月26日 仙台市より回答

         平成17年10月26日
くらしと電磁波を考える会 代表        様
                      仙台市 梅原 克彦 公印

この度、陳情いただきましたリニア方式による電磁界の健康影響につきまして、本市の考え方を述べます。

地下鉄東西線では、南北線に比べやや小型の車両である「リニアモータ式車両」を採用します。
リニアといっても車体が磁力で浮上するものではなく、車体の重さは鉄の車両で支え、リニアモータで発生させた駆動力で走行するシステムです。
現在、国内では東京、大阪、神戸及び福岡の地下鉄で運行しているほか、横浜と大阪で新線の建設が進められています。

リニアモータ式車両の構造は、基本的には南北線で採用している回転モータ車両とほぼ同等で、車両から発生する電磁界の大きさも、公的機関の調査結果(別紙 表―1参照)のとおり大きな相違はなく、リニアモータ式車両でも、国際非電離放射線防護委員会が示す人体への影響について問題ないとされる値(別紙表―2参照)より十分小さく、かつ、東西線と同様のリニアモータ式車両を使用している他都市の地下鉄でも問題になっていないことから、東西線においても問題ないと考えております。

なお、今後、国や関係機関などから電磁界に対する新たな基準や指針等が示されれば、それに適切に対応してまいりたいと考えております。
        仙台市交通局 東西線建設本部 建設部技術課長 

*************************

*結果

仙台市の地下鉄東西線は、リニア駆動の車両を用いて、201512月に開通した。

Wikipediaからの引用写真

この地下鉄は、トンネルの断面積が仙台市地下鉄南北線と比べて2/3程度と小さく、小曲線半径や急勾配(縦断勾配:57‰)の区間を擁する地下鉄の路線である。
車両の駆動方式は、台車下部に搭載されたリニア誘導モータによりレールの間に敷設されたリアクションプレートとの間で駆動力を発生させる鉄輪式リニアモータ方式を採用している。

 

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17.広島のIH調理器訴訟 2006

記;2010−4−19
2010
410日 日弁連主催の「シンポジウム 身の回りの電磁波とその問題」が開催された。
その資料集に、以下の案件が紹介されていた。


20062月にIHクッキングヒータを取り付けた男性が,その使用により妻が電磁波過敏症を発症したとして,契約の無効等を主張し代金を支払わなかったため業者から代金請求された訴訟。

一審の広島簡裁で代金請求が認容されたため,男性が控訴したが,20102月,広島地裁も,男性の妻が電磁波過敏症を発症しているが、このことから直ちにIHクッキングヒータが一般的に危険なものであるとまではいえないなどとして,男性の控訴を棄却した。

これ以上の詳細の情報はありません。
結果を知っている方、関連する記事が掲載された新聞の切り抜きなどを所持されている方は、連絡して下さい。

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18.IH調理器で不整脈 で訴訟

記: 2010−7−9

日本消費者経済新聞 2010531日号に掲載された内容を纏めた。
(当該の記事の切り抜きは未入手で、引用されている文章からの再引用です。 この記事の切り抜きコピーをどなたか、送ってくれませんか?)

*簡易裁判での結果
2007
9月大阪簡裁に調停を申し立てたが、20091月に調停不成立となった。」 と。

そこで、地裁への提訴に踏み切った、 と。

*地裁への提訴
電磁誘導加熱調理器(IH調理器)を使用し続けた結果、心疾患など身体的被害を負った兵庫県在住の喫茶店を経営する夫婦が、製造者である三洋電機を相手取り、製造物責任法に基づき製造物責任と、安全性に問題がある製品を販売し警告表示を行なわなかった過失による不法行為責任を問い、治療費と慰謝料など計8900万円の損害賠償を求め大阪地裁に5月26日提訴した。

訴状によると、原告夫婦は2004年4月から喫茶店の経営を始め、夫が調理を担当。
夫は1日に数時間IH調理を使い鍋の中身をステンレス製スプーンでかき混ぜるなど調理を続けていた所、2005年2月ごろから気が遠くなる症状を覚え始め、4月26日には失神して顔面を強打。
検査結果、心房細動(不整脈)と診断されペースメーカーを装着することになり、その後も心房細動が続いた。

妻は入院中の夫に代わり調理を担当した所、たびたび不整脈が現れ連日続くほど激しい症状となった。
夫婦はIH調理器により調理器具に発生した電流が身体に流れているのではないかと考えて、IH調理器からガスコンロに取替えた所、妻の不整脈はほぼ沈静化したという。

関心のある方は、当該の新聞記事を読んでください。

*追記 2010−8−7   産経新聞201086日 に裁判の情報が大きく報道されていました。 
その一部を引用します。

**********   ***********
IH調理器の電流で健康被害」と提訴 三洋「欠陥ない」

IH調理器を使い続けて不整脈などの心疾患になったとして、夫婦が三洋電機に約8900万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。
2010
0806

徳島大が夫婦の依頼を受けてこのIH調理器を使って実験したところ、ステンレス製の調理器具には、周波数2万〜6万ヘルツの電流が流れ、一定の接触条件で人体にも流れることが判明。
20
8月には三洋電機の担当者も実験に同席、電流の存在を確認した。

徳島大の伊坂勝生名誉教授(電気工学)によると、IH調理器に乗せたステンレス製の鍋などに片手で触れるだけでは人体に電流はほとんど流れない。
しかし、プラスチックなどで覆われていない鍋の取っ手を片手で握りながら、もう片方の手がトッププレート縁の金属部分やステンレス製の流し台に触れるなどした場合、手を通って人体に微小電流が流れるという。
***************    *******************


関心のある方は、当該の新聞を読んでください。

追記:この裁判に関しては、別コーナーで詳細に取り上げています。
この裁判は、原告の体調不調により、裁判の継続が困難となり、裁判は取下げになって、終わっています。

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19.スウェーデンで「電磁波過敏症」で勝訴の例

記;2012−5−10

 

古庄弘枝著「見えない汚染 「電磁波」から身を守る」講談社+α新書2010年発行を読んで、以下の情報がありました。

P93以降 スウェーデンの電磁波過敏症の実例から:
・スウェーデンには電磁波過敏症の人が共同生活をしている家(古い家を利用)がある。そこの住民の一人がエセル・ヨハンソンという女性の議員。
・2002年1月、夫が買ってきたパソコンに電源を入れた途端に暑さを感じ、それ以来、電磁波過敏症になった。家族と離れて電磁波のない場所を探した。
・電磁波が原因で家族と共に暮らせなくなったので、「家族と共に暮らす権利」を主張して、居住地の地方行政府を訴えて、勝訴した。地方行政府は彼女に8000ユーロを支払うと共に、彼女が住む家の家賃を、彼女が生きている限り、75%負担する約束をした。

という裁判の勝訴の例がありました。
この事例の詳細を知りたいものです。
本日、数時間費やして、日本語・英語で関連しそうなキーワードで更なる情報を探したが、見つからなかった。

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19A.スウェーデンでの電磁波過敏症で敗訴の例

記:2012−7−12

以下の本がスウェーデンで発行され、英訳版があります。
スウェーデンで行われた電磁波過敏症に関する調査報告で、電磁波過敏症者からの手紙の一部が引用しながら、まとめたものです。

BLACK ON WHITE

VOICES AND WITNESSES ABOUT ELECTRO-HYPERSENSITIVITY

THE SWEDISH EXPERIENCE

Compiled and commented by Rigmor Granlund-Lind and John Lind

 

This text was originally published in Sweden in 2002 under the title:

Svart vitt - Röster och vittnesmål om elöverkänslighet

The English version has been made possible thanks to the generosity of anonymous donors. A pocket book version is due in the fall of 2004.
2002
年にスウェーデンで発行、英訳版は2004年の作成」

 

この中に、以下の電磁波過敏症と裁判に関する情報として、僅かな行であるが、掲載されている。

I did not receive an allowance for home equipment to lower the EMF of my home, so I appealed all the way up to the Supreme Administrative Court, but was not granted a review permit. (Letter 1)

事例:手紙1 私は自宅の電磁波の低減するための機器に対する補助を得ることができなかった。そこで最高裁まで提訴を行ったが、最下の見直しは認められなかった。

 

という、これだけの情報です。

スウェーデンでは様々なハンディキャンプに対して補助が得られるので、電磁波過敏症であるとして、自宅の低電磁波対策の費用の補助をたぶん居住地の行政府に申請したが、認められなかった。
そこで、行政府の裁可を不服として裁判所に提訴。
しかし、最高裁まで行ったが、居住地の行政府の裁可の見直しは認められなかった。 と言うことの様です。

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19B.スウェーデン 電磁波過敏症裁判で敗訴


VDTnewsの1994年11―12月号の紹介です。
Swedenの最高裁(翻訳としては最高裁でよい?)での判決として、あるユーザが皮膚障害はVDT(パソコン用モニタ)が原因として、訴えていたが、敗訴した。
この敗訴によって、他の30以上の電磁波過敏症に関連する訴訟に影響がでると。
裁判所では皮膚障害の事例はあるが、VDTが原因と断定する証拠がない、として訴えを退けた。


カロリンスカ研究所等の研究によれば、こうしたVDT作業に関連する皮膚障害は電磁波が原因というよりは、むしろストレス反応によるものであろう、となっている。 

こうした裁判の結果によって電磁波防護対策を行なうことによって、仕事ができる様になったケースがあるが、今後は事務所の従業員はそうした特殊な電磁波防護を要求しなくなってくる可能性があると、 報じています。
*****  ***********************

以上のように簡単な紹介記事ですが、日本国内ではこうした情報はあまり流れていません。
裁判に訴えたという記事はあるのですが、その結果がどうなったかを報じて
くれるケースは日本のマスコミでは稀です。 

 

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19C. オーストラリアの裁判で、電磁波過敏症の労災認定

記:2013−6−8

http://www.gsma.com/publicpolicy/australian-government-ordered-to-compensate-worker-with-electromagnetic-hypersensitivity
 にあった内容 2013−6−8のログ

*****一部 引用********* 

Australian government ordered to compensate worker with electromagnetic hypersensitivity
オーストラリア政府は電磁波過敏症による労災に補償を命じた
jrowley April 10, 2013

The Administrative Appeals Tribunal  of Australia (AAT) has approved workers compensation for a man who claims he can no longer work due to electromagnetic hypersensitivity (EHS) even though EHS is not a recognized medical condition.
Mr. JW. Constance ruled in the case, handed down on 28 February 2013.
オーストラリアの行政裁判所は、電磁波過敏症は医学では認定されていないが、電磁波過敏症によって働くことができなくなったと訴える人に、労災補償を認めた。
コンスタンス氏はこの裁判を担当し、2013228日判決を下した。

(略)
Under Australian law where an injury to an employee results in a permanent impairment, Comcare is liable to pay a lump sum compensation as well as a payment for pain and suffering
永続的な障害をもたらす勤務による損傷に関するオーストラリアの法の下では、Comcare(労災保険支払者)は痛みや不安に対する費用と共に、一括した補償金を支払う責任がある。
(略)
The Tribunal did not recognize electromagnetic hypersensitivity as a medical condition,
裁判所は医学的な条件として、電磁波過敏症を認定しなかった。
(略)
*****************

関心のある方は、上記のサイトで全文を読んでください。
また、以下のサイト(Australasian Legal Information Institute)にこの裁判の判決文が公開されています。
http://www.austlii.edu.au/au/cases/cth/aat/2013/105.html
 

これらのサイトの情報から、この裁判の概要は
・原告には13歳の頃から偏頭痛があった。
・原告はDr. Axander McDonaldで、1994年にオーストラリアの研究所(CSIRO)で働き始めた。
・彼は、電磁波に過敏と言うことで、特別の処遇を得てきた。パソコン作業は行わなくても良い・・・等。
・しかし、2005年、研究所の組織の変更、勤務地の変更、彼の職位の変更などがあり、彼の特別な処遇は行われなくなった。
パソコンを使用する職場環境になった。彼の症状は悪くなった。

20054月から7月にかけて、彼はシールドルームでパソコン、PDAなど様々な電子機器を用いた実験を行うように、命じられた。
パソコンの電源を入れて、数分後に気分が悪くなった(病気になった)。
・彼はメルボルンの市内に住んでいた、家には電磁波を遮蔽する塗料を塗った。
塗った時は症状が改善したが、やがて劣化した。彼はWIFIなどの電磁波が原因だろうと考えた。

2009年末、メルボルンの市内から、彼は田舎に引っ越した。
彼は電磁波への曝露を制限し、家から外出する時は電磁波防護服を着た。そして、彼の健康状態は回復に向かった。
・余暇として、田舎から軽飛行機でのフライトを行った。
GPS
やレーダーなどの航法装置は使用しなかった。彼は、飛行機のコックピットの電磁波は低いと思った。そして、飛行中は症状が現れなかった。
BEMSJ注:軽飛行機のコクピットは電子計器が多く、通常の家庭環境に比べて、電磁波の量は多いと想像できる。)

2008Hocking博士(BEMSJ注:オーストラリアの電磁波の健康影響に関する疫学研究などを行った研究者と推定、1996年放送塔の近隣に白血病が多いという疫学研究を発表)は彼の職場を調査した。
彼は平面ディスプレィ(BEMSJ;たぶん液晶ディスプレィ)を机の下にパソコンを置いていた。
電磁界の測定結果は、30Hz-400kHzの帯域で1m2mの距離で0.04μT10kHz18GHzの帯域では0.001479V/mであった。
Hocking
は彼の電磁波過敏症を疑い、そして再現実験を行えばはっきりするだろうと、述べた。

・病欠をとった。2009年が彼の仕事の最後であった。
・労災申請を行い、拒絶されたので、行政裁判所に原告は提訴した。
・裁判では、原告の症状が電磁波によるものと認めなかったが、オーストラリアの法律では勤務によって永続的な障害があれば労災補償を行うことになっているので、原告に補償金を支払うことを命じた。

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20.1998年の日経サイエンスの記事から

このページへの公開;2012−7−11

以下はNiftyの自然環境フォーラムに投稿した情報です。

****************************   
情報提供者 : BEMSJの電磁波健康影響レポート
提供日付  : 1998/06/06 21:35
登録経由地 : 自然環境フォーラム 未来への海図 #19193

日経サイエンスの6月号に、「永遠に決着しない?送電線の安全性論争、電磁場の影響不明なままアメリカで研究打ちきりへ」というアメリカのサイエンス誌からの翻訳記事が掲載されています。
内容を紹介します。(  )内は私の補足的なコメントです。

**************************************

送電線からの電磁波が発ガンに関連するかに関して、昨年7月にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンに掲載されたアメリカ癌研の疫学調査報告(基本的には送電線からの電磁波は小児白血病の原因とは言えない、という結論を出した研究、データ等をみれば、まだ問題があるような面も含んでいる。)に、副編集長が編集コメントとして「この研究でもって、これ以上の無駄な金を費やして電磁波の研究は止めよう。」と提案した。

また、過去5年間(以上?)にわたってアメリカの連邦政府(国会)が推進してきた電磁波の生体影響に関する研究は、1997年度で完了した。(今年の夏もしくは秋に報告書がアメリカの国会に対して提出される見込み。)
1998
年以降はアメリカの連邦政府の行う電磁波と生体影響の研究は皆無である。

これに対して、研究者からは、継続した研究を望む声が大きい。
電磁波が健康に害を与える可能性に関する研究だけではなく、医療用等の健康に良い面の研究も推し進めるべきという研究者の声もある。

送電線に関連する訴訟の最近例では、1996年カルフォルニア最高裁判所は、送電線のせいで土地の価格が低下したとして争われた訴訟の大部分で請求を棄却する下級裁判所の判決を指示した。
(こうした裁判は電磁波の問題が絡んでいたはずです。健康に影響するので、送電線の近くの土地は買ってくれない、だから土地の値段が低下。低下するのは送電線の為であるから電力会社は補償せよ、といのが大方の訴訟だったと思います。)
********************************

という様な内容です。 興味のある方は。原文を読んで下さい。
この記事がアメリカの電磁波関連のすべての動きを代表している訳ではないと思いますが、日本のマスコミに紹介される電磁波問題とかなり異なっていると感じます。


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21.ニュージーランドの風力発電からのノイズ(音)に関する裁判所の裁定2012

記:2012−7−16
電磁波に関連していませんが、参考までに紹介します。

<ニュージーランドのニュースサイト> にあった内容の一部紹介です。


http://www.stuff.co.nz/environment/7233811/Wind-farm-too-noisy-court
Wind farm too noisy - court 風力発電はノイズが酷い 裁判
Last updated 12:05 06/07/2012 201276日の記事 からの一部引用

Residents complaining the nearby Te Rere Hau Wind Farm is too noisy have been vindicated, with the Environment Court ruling the farm owner breached its resource consent.
Noise predictions supplied by NZ Wind farms were wrong.
In a potentially precedent-setting decision released yesterday, the court ruled the noise effects on residents were "considerably greater" than those predicted in the resource consent application.

Te Rere Hau
風力発電所の近隣の住民の不満は立証された、環境裁判所は風力発電所が環境同意書を不履行していると裁定した。
昨日に出された判決では、裁判所は住民が受けているノイズ(音)は環境アセスメント申請で予報した値より「かなり大きい」と裁定した。

the 97-turbine wind farm on the Tararua Range

この風力発電所には97基の発電機がある。

 

NZ Wind-farms said "the Environment Court has made declarations which it expected will require us to take more actions than those planned to date to mitigate noise, including an increase in the monitoring.

ニュージーランド風力発電会社は、「環境裁判所は我々にノイズのモニタリングの強化を含めて、ノイズの低減のために、現在計画中のものに加えて更なる対応を求めている」 と語った。

 

注:この裁判に関する情報は英文のWikipediaにも上記のニュースをソースとして、Te Rere Hau Wind Farm」の項で記述されている。

Wikipediaにある当該の風力発電所の写真

 

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22.ドイツでの風力発電所に関連した訴訟 2013年

記:2013−2−3

以下は、がうす通信第123号(2013/10/1)にあった情報で、一部を引用します。


************************
ドイツ 風力発電への反逆 あがる反対の声

 ((6月12日「シュピーゲル誌」SPEGEL ONLINE INTRENATIONALを翻訳)

ドイツは自然保護地区のドイツアルプス麓の森林地帯に60,000基の風力タービンの新設を計画している。

(略)

後援者・反対者が2

環境保護論者、動物権利活動家は本来の自然の清らかさを守ることを主張する。
いっぽうで、代替エネルギーの推進者、気象活動家は長い目でみた地球の生き残りを主張する。

(略)

 

風力発電をめぐる訴訟

初期のころ、誰もがまだクリーンな風力発電にわくわくしていた頃、北部海岸エリアの農家らが彼らの小屋から250メートルの近さにタービンを建てることを許可した。
そして、彼らは回転の音で豚小屋から家畜が逃げた時、巨額の補償金を受け取った。

今や北ドイツでは「電力活性化」のため、多くの古い風車は新しいものにとりかえられ、よりパワフルなものになる。高さは50メートルから150メートル以上になり、飛行機がぶつかるのを避けるためにピカピカ光るライトがつき、風車が回転すると大きな音が出る。
その結果、騒音への苦情がたえない。

騒音による典型的な被害は目や喉に腫瘍ができることで、ハウザレンホフの風車からたった370メートルのところに住んでいるカラウス・ゼルツワンガーもその一人だ。
彼は「まるで飛行機が離陸するときのようにブーンと大きな音をたてる」と言う。
現在、裁判所はこれらの苦情を取り合わない。
風力タービンは特別な権利を行使し、裁判所での闘いは骨の折れる戦いである。

しかし、2006年、ミュンスターの北の町に住む一人の女性が裁判に勝った。
家からたった270メートルのところに風力タービンが建設され、
彼女は視覚的圧迫を伴う工業的な設備や機械は住居の近くに建設できないという「慎重であるための要求」を掲げて嘆願書を出した。
長い闘いの後、彼女は裁判に勝ち、巨大な風車は排除された。


ドイツ排気汚染制御?法によると、住宅地での使用による騒音レベルは夜間には45デシベルを超えないようになっている。

西バイエルンの町、マークスハイムの女性は騒音被害をミュンヘン最高地方裁判所に裁判を持ち込んだ。

彼女の家は花々が飾られた典型的な農家で、エネル・コンE-82の風力タービンから850メートルに位置していた。
専門家は42.8デシベルの大きな音を記録し、音の「衝撃」を考慮してさらに3デシベル追加した。
にもかかわらず、その風力タービンは今も夜10時から朝6時の間、速度を落として、利益なしの稼働をしている。

ババリアのディッセンのアーミン・ブラウンス弁護士は、訴訟が次々に起こるだろうと予想する。
「地方当局は既存の法律を回避しつつ、田園地帯を守ることを大事にしている」と言う。
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22A.風力発電騒音裁判愛知県田原市

記:2017-10-28

電磁波ではないが、風力発電に関して、低周波騒音で裁判になった事例を紹介する。

*はじめに

以下の新聞報道があった。
http://megalodon.jp/2013-0827-1335-38/www.asahi.com/national/update/0826/NGY201308260012.html
 

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朝日新聞
2013
8261857
風力発電止めて 騒音被害で住民が仮処分申請 愛知

愛知県田原市六連町にある風力発電の風車による騒音で被害を受けたとして、住民が26日、事業者のミツウロコグリーンエネルギー(東京都)を相手取り、運転停止の仮処分を名古屋地裁豊橋支部に申し立てた。

申し立てたのは、風車の北東約350メートルに住む農業大河剛さん(45)。
大河さんらによると、風車1基は20071月に稼働。プロペラ音のような音で睡眠不足や頭痛に悩まされた。
同年6月から、夜は一家5人で約5キロ離れたアパートで過ごしているという。

環境省が定める風車の音の環境基準では、大河さんの住む地域での夜間の数値は45デシベル。
稼働後に国や県などの調査では4553デシベルが測定されたという。
大河さんは「何度も抗議したが騒音は改善されなかった。
平穏な生活が乱され、人格権が侵害された」と主張している。

ミツウロコ側は「申立書を読んでいないのでコメントできない」としている。
************************

仮処分の申立日 2013年(平成25年)826日  と判明。

さて、この案件(仮処分申請)は、どうなったのか?

結果は、
******************
昨年(2013年)8月「風車騒音の受忍限度に初の司法判断求めて」風車運転停止の「仮処分申請」をしたが、乙側の”圧倒的書面の厚さ”で負けたわけでは無かろうが、弁護士によれば”異常なまでの早さ”で、名古屋地裁豊橋支部は同年10月、騒音について「受忍限度を超えると評価できない」などとして、申請を却下した。
****************
とある。

*そして、本裁判となった模様。

東日新聞のサイト 
*************
騒音基準値の判断求め争う姿勢
田原市六連町 風車設備停止を求める訴訟・第一回弁論
2014/04/10

田原市六連町の風力発電設備の騒音で精神的苦痛を受けたとして、近くに住む同市農業の大河剛さん(45)が、設置会社のミツウロコグリーンエネルギー(本社=東京都)に設備停止と損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が9日、名古屋地裁豊橋支部で開かれた。
(略)
***************************

住民(原告)の意見陳述書から、一部
*******************
(甲)意見陳述書
平成19年、自宅のすぐ近くに立ったこの風車は、建設前の被告の説明とは全く違い、環境への配慮、など微塵もない、音源が100dBを超え、更に、純音という特殊な音が上乗せされた、粗悪な風車でした。

私は、何度も風車を止めて欲しい と被告や行政に言いましたが、今でも風車は動き続けています。
家を2重サッシにしましたが、騒音を我慢できるのは、家の10部屋中一番奥の2部屋ほどだけです。
こうして、私たち家族は、仕方なく家を離れ、夜間は避難生活を送るようになりました。
避難生活は、もう7年を越えています 。

私は、家の近くで畑を耕す農家です。
夜は避難できても、畑の場所は変えられません。
結局、移動の手間や作業時間の制約から、それまでの葉タバコ耕作を辞めて、収入は不安定でも、時間的に余裕のある作物に変更をしました。
我慢が出来なければ離れればいいと言われでも、補償もなしに自宅や畑を移転するなんて、到底無理です。
***********************

以下の情報もある。
***************
環境省報道発表資料 
風力発電施設から発生する騒音・低周波音の調査結果(平成21年度)について(お知らせ)
平成22329

風力発電施設に関して低周波音の苦情が寄せられていることから、環境省は、愛知県豊橋市・田原市、愛媛県伊方町において騒音・低周波音の実態把握のための調査を行いました。
測定結果を解析した結果は以下のとおりです。

豊橋市の苦情者宅内(風力発電設備[1500kW]からの距離:約680m)では、風力発電設備の稼働・停止による明確な騒音・低周波音の変化は確認できず、また、風力発電設備の近傍測定点で観測された31.5Hz160200Hzに特徴のある騒音・低周波音は測定されませんでした。

田原市の苦情者宅内(風力発電設備[1500kW]からの距離:約350m)では、稼働・停止による騒音・低周波音の変化が測定されるとともに、風力発電設備の近傍測定点で観測された160200Hzに特徴のある騒音が測定されました

伊方町の苦情者宅内(風力発電設備[1000kW]からの距離:約210m、240m)では、稼働・停止による騒音・低周波音の変化が測定されるとともに、風力発電設備の近傍測定点で観測された31.5Hz160200Hzに特徴のある騒音・低周波音が測定されました。

環境省では、引き続き関連する調査・解析を実施し、実態の解明に努めていくこととしています。
*******************

田原市の報告は、原告の条件での測定結果でしょう。

*本裁判の結果  住民の敗訴

東日新聞のサイト

*********************
住民の訴え退ける
田原市六連町の風車設備停止請求訴訟/「生活を妨げる騒音ではない」と棄却
2015/04/23

予想に違わず、田原市六連町の風車設備停止請求訴訟は「生活を妨げる騒音ではない」と棄却された。

田原市六連町の風力発電設備の騒音により精神的苦痛を受けたとして、近くに住む大河剛さん(46)が設置会社のミツウロコグリーンエネルギー(東京都)に稼働停止と損害賠償を求めた訴訟の判決公判が22日、名古屋地裁豊橋支部で開かれた。
田近年則裁判長は、大河さんの訴えを退ける判決を言い渡した。
大河さんは「風車騒音に対する基準がない以上、何を言っても無駄なように感じた。
今後の対応は弁護人と相談して決めたい」とコメントを出した。

裁判は、風車の稼働音が受忍限度を超えるか否かが争点として行われた。
田近裁判長は「受忍すべき限度を超えるものであるとはいえず、人格侵害を認めることはできない」として原告の訴えを棄却した。

判決によると、大河さん宅付近では、環境基準の騒音レベルは昼間55㏈(デシベル)以下、夜間が45㏈以下と定められている。
同支部は計13回にわたって実施した測定結果により、屋外で43㏈、屋内では28㏈程度であったと認定。
「日常生活や睡眠を妨げるほどの騒音と認めることはできない」との判断を示した。

大河さんは20138月、設備の停止を求めて同支部に仮処分の申し立てを行ったが却下され、昨年3月に提訴していた。
弁護人は、環境省が推進する風車の騒音レベル35㏈を基準とする判断を請求。
同支部は判決で「あくまで目標値で、科学的妥当性も検証されておらず採用できない」とした。

裁判で同社の弁護団は「建設当時に地域住民の同意を得て、説明も尽くした」などと設備の正当性を主張。
大河さんの弁護団は、住民への見学会と稼働した風車が異なるメーカである事実を示し「虚偽の説明を行った」などと訴えていた。

同社の櫻庭信之弁護人は「裁判所は慎重な審議を進め、妥当な結論だと思う。
今後も環境に優しく、地域貢献や共生に努めていく」と話した。
****************

掲載誌:富山大学紀要. 富大経済論集第61巻第2 号(201512月)
研究者:富山大学経済学部 神山智美
タイトル:田原市・風力発電施設運転差止請求事件(名古屋地判豊橋支部平成27422日)
には、いきさつに関する情報がある。

*稼働中の当該の風力発電所

 

 

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23.裁判にはならなかったが、韓国の蜜陽における送電線建設紛争

記:2016−1−18

*紛争の始まり

ガウス通信 第124号(2013/12/12) にあった内容の一部引用
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韓国] 76.5V 高圧線建設にお年寄りらが抵抗、密陽 美しい村が「戦場」に

韓国 密陽 美しい村が「戦場」に

密陽は面積799.01平方km、ソウルの13倍だが、人口はソウルの1/100程度。
険しい山間地帯に囲まれながらも、南は洛東江と密陽川流域の広大な平野が穀倉地帯を作る所だ。
この空気はとびきり良い平和で美しい村が戦場のようになってしまった。

華岳山腹の標高400-600mの所にあるピョンバ村に、765千ボルの送電線路が通る予定だ。
ピョンバ村の近くには127-129番の3本の送電塔が予定されている。
(略)

ポラ村とともにピョンバ村は強硬な送電塔反対のお年寄り多いところだ。
(略)

チャンおばさんは「ここは雲が山にかかり、写真を取り易い美しい村」とし、「しかし雲が多くて湿気が多い。それが電磁波の影響をとても大きくする」という。
(略)
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BEMSJ
注:「雲が多くて湿気が多い。それが電磁波の影響をとても大きくする」は誤りである。


*その後はどうなったか:韓電との一部の合意

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/16994.html
 にあった情報、一部引用。

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【現場から】密陽の村の老人たち8年間の闘争と「申し訳ない合意」
2014.03.25 08:29

慶尚南道密陽市山外面ボラ村は、くつろげる、いごごちの良いところだ。
村の裏手の乗鶴山の山裾が村を絹のように柔らかに暖かく取り囲んでいて、村の名前が“ボラ”になった。
ボラ村は密陽の顔だった。
村の住民イ・チウ(当時74)氏の死により、密陽送電塔反対運動の中心となってからだ。
イさんは「生きて送電塔が立つのを見ることはできない」と言って、20121月、村の入り口で焼身した。
イさんの死は住民をひとつにまとめ、老人たちは街頭の闘士に変身した。

反対運動が盛んだった昨年10月、住民たちは村を守るために1年間の収穫を放棄し、夜もろくろく眠らないで不寝番に立って、工事の資材が積まれた積み置き場を監視した。

村の風向きが変わり始めたのは、今年1月からだ。
韓国電力公社(韓電)と既に合意した一部住民の説得で、合意書に判を押す住民が一人二人と増えていった。
先月7日には殆どの世帯が賛成に転じた。
(略)
韓電と合意しないで頑張っていた9世帯も、さる14日に最終合意を見た。
ポラ村39世帯、住民90人余りが皆賛成に転じたわけだ。

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*その後はどうなったか:送電塔の完成と紛争の継続

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/18336.html
 にあった情報から一部引用

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新古里原発から送電する密陽送電塔完成・・・地元住民の抵抗は続く
2014.09.2322:45
 

慶尚南道密陽に立つ76キロワット送電塔69本の組み立てが完了した。
だが、これに反対する住民たちは補償を拒否し、集会を開くなど送電塔建設を巡る摩擦は静まる気配を見せない。

韓国電力密陽送電線路建設特別対策本部は23日「丹場・山外・上東・府北・清道面など密陽市5か面に設置する69本の鉄塔全ての組み立てを完了した」と明らかにした


蜜陽に完成した送電塔

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24.裁判にはならなかったアリゾナ州学校に隣接する高圧送電線移設論争2006


*始まり

以下の情報がある。
http://www.azcentral.com/arizonarepublic/local/articles/0926neemfs0926.html
 にあったニュース 
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(
アリゾナの新聞社と推定)
The Arizona Republic
September 27, 2006

School district may vote on relocating power lines
Carol Sowers

he Arizona Republic
Sept. 26, 2006 12:00 AM

CAVE CREEK - Despite doubts about the risk to children posed by high-voltage power lines, the Cave Creek school district could become the first in the Valley to spend taxpayer money to move the lines further away from a new middle school.
高圧送電線による子供の健康影響については疑いがあるにも関わらず、Cave Creek学区は新しい中学校から送電線を遠ざけるために、納税者からの税金を使うことはValleyでは初めてのケースになる。

"It would be set a precedent," said Dennis Roehler, Cave Creek district's director of facilities and new construction.
「これは先例になる」とCave Creek地区の設備・新設管理官のD. Roehlerは語った。

After months of debate and $27,000 in studies, the school board
could decide tonight to spend $1.4 million in bond money to move lines owned by Arizona Public Service and the federal Western Area Power Administration. Both lines run parallel across the main parking lot at Sonoran Trails Middle School, 56th Street and Pinnacle Vista Drive.
1か月の議論と27,000ドルの研究費を使った後に、学校管理官は、56番街とPinnacle Vista通にあるSonoran Trails中学校の主駐車場と平行に走っている二つの送電線(Arizona Public Service federal Western Area Power Administration)を移設するために、1.4百万ドル(注:ドルを100円として1.4億円)の公債を使うことを、今晩、決定することができるだろう。(仮定法過去の表現)

If the board delays a vote on moving the lines, they will miss a Sept. 30 deadline to get the work done by May.
もし送電線の移設の関する議決が遅れれば、5月までに作業を行うための930日という期限に間に合わないことになる。

Some parents say $1.4 million is a small price for children's safety.
Others sa