1. 1995年に測定した実測例
2。 低周波磁界への曝露の研究
3. 乗用車での磁界測定
4. 日経バイト誌の乗用車内の電磁界測定
5. 日経バイト誌の送電線由来の電磁界測定
5A.Consumer Reports 誌2010年のハイブリッド車を中心とした乗用車での磁界調査2010年
6. 韓国の個人磁界暴露の研究
7. ドイツの磁界暴露実態
8. モノレールの車内の交流磁界
9. 日米における送電線の違い
10.リニアモータ式電車での磁界
11.職場での電磁界曝露調査
12.台湾の薬剤師の60Hz磁界曝露の研究
13.英国における配電所(変電所)の磁界
14.台湾における電磁界強度の測定結果
15.地下鉄における磁界強度の測定結果
16.事務機(複写機・プリンタ)からの低周波電磁界の実態調査報告 2003年
17.スイス(ジュネーブ)における低周波磁界の大きさ
18.大阪 御堂筋 淀屋橋駅付近の配電線が地中化された道路での磁界測定結果
19.配電線を三つ編みにした場合の近傍の磁界
20. 大阪・門真市の古川橋駅周辺の磁界調査
21.2000年吉富論文にみる配電線からの磁界実測値
22.送電線下の住宅地での磁界実測の例 2010年
23.電気溶接作業時の磁界曝露2010年
24.自然界に存在するシューマン共振による低周波電磁界の実測例
25.稲城市内 自宅周辺の磁界環境のチェック結果
26.欧州の報告書にみる高圧送電線を地中化した場合の地上における磁界レベル
27.関西電力のサイトにあった地中化の場合の磁界強度
28.柱上変圧器からの磁界:日本
29.柱上トランスからの磁界漏洩:2012年台湾
30.アメリカでの個人曝露の例 1994年
31.2011年電磁界情報センタ測定による太陽光発電からの磁界測定
32.1997年兵庫県高砂市での送電線からの発生磁界
33.地下埋設高圧送電線の課題
34.柏市教育委員会による学校での低周波磁界測定結果
35.2000年カリフォルニア州電磁界プロジェクト報告に見る磁界曝露の実態
36.2001年カリフォルニア州電磁界プロジェクト報告に見る学校における磁界曝露の実態
図1に示すのは、私が24時間磁界測定器を腰にぶら下げて、いつ、どういうところで、どの程度の低周波磁界(周波数の帯域は20Hzから2KHz)を浴びているか調査した時のデータの例である。
測定は1995年と少し古くなっています。11月8日午前10時に測定を開始し、24時間測定を翌日午前10時まで行なった結果です。
職場における低周波磁界曝露レベルは、殆どの時間がパソコンを使用した業務であるがかなり低く、12時の昼食時に職場の机を離れた時に短時間のピークがあるが、おおむね0.1μT(1ミリがウス)を超えない。
午後9時に仕事を終え、帰宅の途に着く。約1時間半の電車による帰路では最大4.1μT(41ミリがウス)の磁界曝露となっている。
自宅での磁界曝露は0.1μT(1ミリがウス)でほぼ一定である。これは近在の高圧送電線からの影響とみられる。11月の上旬はさほど寒くも無く、電力需要はやや少ないのかも知れない。その為に自宅での磁界曝露は0.1 μT程度に留まっている。
翌朝8時に出勤、少し大きい磁界を電車で受けてから会社に到着。出勤時の電車での曝露は最大で1μT(10ミリガウス)程度である。この日の24時間平均値は0.168μT(1.68ミリがウス)であった。
低周波磁界にどの程度曝露しているか、アメリカと日本の実情が判ります。
タイトル: 電磁場の発がんリスクについて
研究者: 兜真徳
掲載雑誌: 癌の臨床 1998年 にあった内容です。
気のついた点:
低周波のミリガウス程度の磁界曝露と発ガンに関する研究の状況説明のほかに、次の点が面白い。
アメリカ人における推定平均磁界曝露レベルは、
1998年の研究によれば0.5ミリガウス以上の人は76.3%、2ミリガウス以上の人は14.3%、5ミリガウス以上の人は2.42%、10ミリガウス以上の人は0.43%である。
日本の場合は、千葉県内の高圧送電線近傍に住む人、東京都内で送電線のない所に住む人、沖縄の島に住む人の場合に分けて調査を行った。
沖縄に住む人は磁界曝露が少なく、1ミリガウス程度である。
寝ている時の磁界曝露は、千葉県では高圧送電線由来の磁界の為に3ミリガウス程度と東京都内の人の1ミリガウス程度より大きい。
しかし、屋内(家庭内および職場?)では東京都でも千葉県でも共に7ミリガウス程度であり、送電線由来の磁界より大きい。
詳細は原著を読んでください。
このことから、従来の疫学で送電線由来の磁界と発ガンの問題は、磁界曝露に関して見直す必要が出てきているといえるかも知れない。
なぜならば、過去の疫学は、送電線由来の磁界に着目した時は送電線由来の磁界以外は無視しているからである。
睡眠時の曝露磁界は送電線由来の磁界であるかも知れないが、その他の生活・仕事などの局面で受けている磁界の方が多ければ過去の疫学の結果は「おかしい」ということになりかねない。
乗用車における電磁波測定結果の情報です。
http://www-ya.magma.ne.jp/~hiroseko/ <リンク切れ> にあった内容(個人のHP、 2001−10−15のログ)
4車種を測定しているが、その中で最も強い磁界の例を引用
運転席で測定、 測定器などの条件は不詳、多分低周波磁界を測定
********* 一部を引用 ******************
TOYOTA カローラ (AT) 年式:H2 1500cc 測定日 平成9年7月12日
アイドリング時
2000rpm/m
膝の所 2.4mG 2.6mG
胸の所 1.4mG 1.4mG
頭の所 0.5mG 0.7mG
後部座席 0.1mG
******************* *****************
ということから、運転席での磁界暴露は以外に低い値であると感じました。
興味のある方は、上記URLを覗いて下さい。
日経バイト誌の2002年9月号には、電磁波特集があり、きちんとした電磁界測定器を用いた測定を行なっています。
測定器:NARDA社の電磁界測定器
高周波電界の測定: 対象周波数範囲は100kHzから3GHZ
低周波電界の測定:5Hzから32kHz
低周波磁界の測定:5Hzから32kHz
結果は、 (詳しくは雑誌をみてください)
|
低周波磁界 |
低周波電界 |
高周波電界 |
|
乗用車 |
走行時 |
2.5マイクロテスラ |
47V/m |
0.23V/m |
|
信号で停止時 |
0.4マイクロテスラ |
9V/m |
0.23V/m |
ハイブリッド自動車 |
走行時 |
0.54マイクロテスラ |
106V/m |
0.22V/m |
|
信号で停止時 |
0.24マイクロテスラ |
12V/m |
0.21V/m |
注: ハイブリッド自動車: ガソリンと電気自動車のあいのこ
高圧送電線由来の磁界と小児癌の関係を示唆する疫学研究では4ミリガウス以上でリスク増大となっている。 ここで測定された乗用車の走行時の低周波磁界は2.5マイクロテスラ(25ミリガウス)ある。 とすれば、送電線由来の低周波磁界は家庭で受けると同じかそれ以上の強さをこうした乗用車の中でも受けていることになる。
送電線由来の磁界を研究するときに、自宅の送電線由来の磁界以外に、こうした磁界曝露も合わせて評価を行なう必要があるということになる。
日経バイト誌の2002年9月号には、電磁波特集があり、きちんとした電磁界測定器を用いた測定を行なっています。
測定器:NARDA社の電磁界測定器
低周波電界の測定:5Hzから32kHz
低周波磁界の測定:5Hzから32kHz
結果は、 (詳しくは雑誌をみてください)
高圧送電線 東京都内の住宅地に隣接して建っている66000Vの高圧送電線
|
低周波磁界(マイクロテスラ) |
低周波電界 (V/m) |
直下 |
0.39 |
53 |
約20mはなれて |
0.22 |
10 |
一軒家1階中央 |
0.12 |
6 |
一軒家2階ベランダ |
0.26 |
93 |
一軒家2階中央 |
0.15 |
10 |
注: 一軒家と送電線との距離は記事では明示されていない。
低周波電界に関しては、日本の法律で3000V/m以下に規制されている。 これらの値はこの規制値に比べると十分に低い。
低周波磁界は高圧送電線の直下でも0.39マイクロテスラ(3.9ミリガウス)と大きくはない。 ただし、送電線に流れる電流が大きくなると(送電線の先にある電力消費地での消費電力が大きくなると)、低周波磁界は大きくなるので、この0.39マイクロテスラが最大であるという保証はない。
記:2010−10−30
乗用車の運転席における低周波磁界の大きさが報告されています。
************ 一部 引用 ********************
ハイブリッド車のEMF レベルにConsumer Reports 誌が注目
Consumer Reports 誌は、ハイブリット車を5車種と従来の車を8車種について各EMF レベルを測定して、ハイブリッド車のEMFレベルについて調査を行った。
この調査によって、最もEMFレベルが高かったのはシボレーCobaltで、ハイブリッド車ではない小型セダンであった。
しかし、この大きさは地球磁場の磁束密度より遥かに小さい値である。
Consumer Reports 誌の試験員は、ミリガウス単位まで読める3軸磁界強度計を使用した、一般に認められている磁束密度測定を行った。
試験した車種 |
運転席の足元での 最大磁界値(ミリガウス) |
2008 Chevrolet Cobalt |
30 mG |
2008 Chevrolet Tahoe Hybrid |
14 mG |
2008 Subaru Impreza |
6 mG |
2006 Toyota Prius (hybrid) |
4 mG |
2008 Subaru Legacy |
4 mG |
2008 Toyota Prius (hybrid) |
4 mG |
2008 Mini Cooper Clubman |
3 mG |
2008 Nissan Altima Hybrid |
3 mG |
2008 Toyota Highlander Hybrid |
2 mG |
2008 Nissan Murano |
1.3 mG |
2008 Toyota Sequoia |
1 mG |
2007 Chevrolet Suburban |
0.8 mG |
2008 |
0.5 mG |
関心のある方は、以下のサイトにアクセスしてください。
http://blogs.consumerreports.org/cars/2010/08/mythbuster-emf-levels-in-hybrids-.html
産業衛生学雑誌 英文誌2001年5月号に掲載されていた論文です。
論文名: Exposure of Workers to Extremely Low Frequency
Magnetic Fields and Electric Appliances.
(ELF極低周波磁界への労働者の暴露と電化製品)
研究者:Y. S. Kim et al; 韓国
概要:
ELF磁界への個人暴露を調査した報告。
37名の専門職の人(電気業11名、医療コンピュータ技士6名、地下鉄運転手9名、運送業者11名)と一般人65名(大学院生34名、主婦 31名)を対象に 40−800Hzの磁界への暴露を24時間測定した。
測定器はEMDEX2を使用。
測定は1996年3月から1999年12月までに行った。
専門職の平均暴露レベルは0.46マイクロテスラ、一般人の平均暴露レベルは0.08マイクロテスラであった。
電化製品を使用した時の暴露レベルも調査した。
マッサージ器が最も高く、247マイクロテスラ、
(注:これはICNIRPの一般公衆の50Hz磁界曝露限度値である100マイクロテスを越えている)
ついで電気毛布で5.24マイクロテスラであった。
より大規模な研究が必要であるというのが結論。
2名の実測データが紹介されている、
専門職の場合も、仕事の時間に受ける磁界よりも、通勤時の電車での磁界暴露が大きく、3ないし4マイクロテスラも
ある。通勤時の磁界暴露は韓国でも無視できない、かなり大きなウエイトを占めているように見える。
研究者:J. Brix et al
論文:Measurement of the Individual Exposure to 50 and 16
2/3 Hz Magnetic Fields Within the Bavarian Population.
掲載雑誌:BEMS July 2001 に掲載
概要
*ドイツのババリア州で、50Hz及び16 2/3Hzの低周波磁界にどの程度暴露しているか測定を行った。
*1952人が24時間測定に協力。53%の人が日中働いている人、47%が家庭の主婦など
*50Hzは商用電力の周波数で、家庭電気機器や送電線などからの暴露、16 2/3Hzは電車の交流磁界から暴露 である。
*50Hz磁界への暴露の平均値は0.101マイクロテスラ(約1ミリガウス)、 0.2マイクロテスラを超える人の割合は2.4%。 31人の人が50Hz磁界で100マイクロテスラを超える暴露を受けていたが、暴露の時間は短かった。
*電車の線路の近くに住む人が16 2/3Hzの磁界に暴露しているが、その平均は0.156マイクロテスラであった。
*電車で通勤する人や、電車の線路の近くに住む人の最大暴露は20マイクロテスラであった。
外出時にモノレールに乗った時の磁界データです。
低周波交流磁界測定器(20Hzから2kHzの周波数範囲を測定)で磁界を測定しました。
結果は
多摩モノレール 多摩センタから万願寺まで 最後尾の車両 座る
停止時 50nT(0.5ミリガウス)
運航時は50nTでほぼ一定 瞬時的に100nT(1ミリガウス)に上昇。
多摩モノレール 万願寺から多摩センタまで 先頭車両 座る
停止時 50nT
運航時 50nTでほぼ一定
という状況でした。
モノレールは、構造的に交流では絶縁などの問題があって、直流で動いているそうです。
その為か、低周波交流磁界は非常に少ない曝露で済んでいる様です。
直流の磁界が漏れているか否かは、この測定器では測定できませんでした。
1997年7月電気学会シンポジウム「身の回りの電磁波」で講演した伊坂勝生の「身の回りの電磁界」を読んで見つけた情報です。
その中に興味のある点は、送電線の送電方法によって大きく近傍の磁界が異なるということです。
アメリカの500kV送電線(線路電流2000A)の例で、近傍の磁界を計算しています。
アメリカの送電線は3相の3本の線が水平に配列されています。この場合は、送電線の下で、最大35マイクロテスラ(350ミリガウス)となっています。
日本の500kV送電線(線路電流1000A)の場合は、
2回線となり、3相の3本の線は垂直に配列され、磁界が打ち消す方向になっています。 この場合の送電線の下の最大は 2.8マイクロテスラ程度になっています。
同じ線路電流で比較する為に2倍にしても5.6マイクロテスラとなり、日本のシステムではアメリカの6分の1になります。
6分の1だから安全とか、6倍だからアメリカは危険というような論議はできませんが、アメリカでの送電線由来の磁界の影響に関する疫学調査をそのまま日本に当てはめる時に、注意しなければならないことになります。
50Hz等の低周波磁界を日常どの程度浴びているか心配な面もあります。
未来の超高速鉄道であるリニアカーは、磁界の漏洩で乗客が曝露することが懸念されています。
同じリニアモータカーですが、車体が浮上しないものが既に実用化されています。
大阪の地下鉄鶴見緑地線と、最近全線開通した東京の地下鉄大江戸線です。
これらの電車に乗る機会を作り、磁界を測定してみました。
座席に座り、膝の上に測定器を置いて測定値を読みました。 測定器の測定周波数範囲は2Hzから2kHz。
1)大阪鶴見緑地線 心斎橋から京橋間
停止時 0.05マイクロテスラ。(1マイクロテスラが10ミリガウス。テスラが正しい単位)
加速したりして走っている力行時は最大で0.5マイクロテスラ
2)東京地下鉄大江戸線 新宿―大門間
力行時 0.1から0.2〜0.5マイクロテスラの間を推移
3)同上 大門から 新宿に戻る
最後尾の車両に乗車 磁界は0.1から最大1μTの間を変動。
平均的には0.2−0,5マイクロテスラで推移。
参考までに、普通のJRの電車では、東京山の手線で池袋と新宿間乗車時
停止時も力行時に 常に変わらず 約15分間 1μTで一定。
下車した時に車両を見ると パンタグラフが車両についていた。
以上の簡単な測定から
*リニア駆動の地下鉄であるからといって、特に大きな磁界はない。
*超高速で浮上するリニアモータカーとは別かも知れない。
といえるようです。
これは私の簡便な測定結果で、必ずしも電車での磁界曝露の全貌を把握できているわけではないので、結論は出せません。
健康開発5(3), 5-9, 2000に掲載されたものです。
興味のある方は、原著全文を入手して読んでください。
********* ************* **********
タイトル:職域における電磁場曝露の状況:サンプル調査
研究者: 櫻澤博文 ら 産業医科大学 産業生態科学研究所 作業病態学研究室
概要
職域における電磁場曝露の状況:サンプル調査:櫻澤 博文ほか. 産業医科大学産業生態科学研究所作業病態学研究室−生体の電磁場への曝露は、日常生活環境下での曝露と、これに量的に付加される職業性曝露(定常磁場と変動磁場を含む)がある。
近年、生体に対する電磁場曝露が与える影響評価が多くの機関で行われ、学会誌でも文献レビューが散見される。
しかしこれらの多くは、日常生活環境下での電磁場曝露を検討しているものであり、これをはるかにしのぐ量の職業性曝露について対象を選択し、考察しているものは少ない。特に本邦では、生物学的研究の追試の状況に比べて、疫学的研究の追試がほとんどないことや、その調査内容や結果の多くはほとんど公表されていない。
また、職域における電磁場曝露の実態も十分把握されていないのが現状である。このような観点から、職業性電磁場曝露による生体への影響について検討することは極めて重要であり、そのための曝露評価方法についても検討する必要がある。
世界保健機構(WHO)は、溶接や誘導加熱炉作業時において、強い電磁場曝露が生じうることを示している。我々は職域における電磁場曝露の評価のために、いくつかの職種において作業者の低周波電磁場曝露をサンプル調査した。
その結果、電力会社従業員や鉄道保線員などにおいても、溶接・誘導加熱炉作業時とほぼ同等の強い電磁場曝露があるという測定結果が認められた。
これらの職域における電磁場曝露は発生源からの距離・使用条件・作業条件・作業時間などに影響を受けると考えられた。
また、測定値の時系列データの推移からは、職種によって曝露分布の特徴が異なることが示唆された。
今回は限定的な調査であることから、必ずしも各職種の代表値とはいえない。そのため今後は、作業条件・測定位置・周波数帯・高調波などの各職種の諸条件を考慮した、より系統的な実態調査が必要であると考える。
作成:2005−1−25
タイトル:Occupational exposures of pharmacists and
pharmaceutical assistants to 60 Hz magnetic fields
薬剤師とその助手の職業的な60Hz磁界曝露
研究者:Li C.-Y, Lin R.-S, Wu C.-H, and Sung F.-C.
掲載雑誌;Industrial Health 2000 38:4 (413-419)
概要:
We carried out the study to assess, using field surveys and personal dosimetry,
the potential exposure of pharmacists and pharmaceutical assistants to 60 Hz
magnetic fields in a medical center of
台湾の医学センターにおける薬剤師とその助手の60Hz磁界への曝露の状況を、環境調査と個人曝露などを用いて研究を行なった。
Field surveys were conducted twice in the pharmacy where two workers were
randomly selected and solicited to wear personal dosimetry instruments for a
full-shift assessment of personal exposure.
環境調査を2回行い、2名の従事者がいる薬局をランダムに抽出し、個人曝露を評価するために個人曝露計を着用することを依頼した。
We used an EMDEX II for on site measurements and did
not consider any specific instrument or equipment for health care services as
potential sources of magnetic field.
測定にはEMDEXUを使用し、特定の機器な器具を磁界発生源と限定しなかった。
The results showed that the average magnetic flux densities for the selected
areas were between 0.63 mill-Gauss (mG) and 2.23 mG, while the full-shift time-weighted-average exposure for
the two selected workers was 4.98 mG and 6.54 mG, respectively.
選定された流域における磁界の平均は0.63mGから2,23mGで、2人の従事者の時間加重平均値は4.98mGと6.54mGGという結果であった。
(Full-shiftの意味は全勤務時間?)
Both inadequate consideration for the field survey of the temporal variability
in magnetic flux densities over the workday and that the monitored workers
spent almost half of the full-shift working in places outside of the study
areas may have contributed to such discrepancy in results between field survey
and personal dosimetry.
環境測定における全勤務時間内の時間的な変動と、モニタとなった個人が全勤務時間のほぼ半分の時間を対象エリアの外で働くといったことが、環境測定値と個人曝露計による測定結果が一致しない原因かもしれない。
This study suggests that the potential for elevated exposure to 60 Hz magnetic
fields in health care settings does exist, and that using job title as a
surrogate for magnetic fields exposure classification might entail certain degrees of misclassification.
この研究から、健康影響に関連して、60Hz磁界への曝露を制限する可能性はあり、磁界曝露区分の為に「職務区分」を代用することは、あるレベルの誤分類の可能性が残るかもしれない。
Although limited in its scope and sample size, the study presented here seems
to demonstrate the inadequacy of using stationary workplace measurements for the assessment of personal occupational exposure to 60 Hz magnetic
fields.
研究の目的と研究規模から限定されることであるが、60Hz磁界への個人の職業的な曝露評価の為に、一定の場所にある作業場所での測定では不十分であるということを、この研究は示している。
興味のある方は、全文原著を入手して、読んでください。
アブストラクトのみ入手 仮訳を付けた 作成: 2005−1−29
タイトル:The contribution of local distribution substations
and associated area distribution system to personal exposure to power frequency
magnetic fields 電力周波数の磁界への個人曝露に関する地域の配電所と関連する配電システムの寄与率
研究者:Grainger P. and Preece
A.W.
掲載誌:International Journal of Environmental Health
Research 2000 10:4 (285-290)
概要:
A number of epidemiological studies has shown a significant correlation between
wire coding, magnetic fields and childhood cancer, although
a more recent study has not [McBride et al. (1999) Am. J. Epidemiol. 149(9),
831-842].
最近の研究(1999年)ではそれは否定されているが、多数の疫学研究で、ワイヤーコード、磁界と小児ガンの関連性が見出されている。
In the
英国ではワイヤーコードと同等のものはなく、英国における中高圧配電システムの個人曝露への寄与率の不確かさがあり、米国の架空送電線との比較も必要である。
Studies on four different area types were carried out to measure magnetic field
intensities from typical electricity supply utility substations and cabling in
the vicinity of domestic housing.
4箇所の典型的な電力会社の配電所と家屋の周囲における配線から、磁界を測定する調査を行なった。
Typically at distances of two meters from the substations mean magnetic field
intensities were 20nanoteslas (nT) or less,
increasing to 0.98μT or less at the closest public
access point.
配電所(変電所)から2mの距離での磁界は20nT(0.2mG)か、それ以下で、公衆が最も近接できる場所では0.98μTか、それ以下まで増加した。
The mean magnetic field exposure level sampled around the four main test areas varied between 0.012 and 0.27μT increasing
to 0.30-0.80μT at road junctions.
4箇所の調査地点での曝露レベルの平均値は0.012から0.27μT(2.7mG)であり、道路の交差点(意味?)では0.30から0.80μT(8mG)に増加した。
興味のある方は全文 原著を入手して読んでください。
作成:95ー12ー25
電子協のディスプレィ市場動向調査団に参加して台湾に出張した時に、24時間の測定記録はできなかったが、手動で測定を実施してきた。
測定器はコンビノバのドシメーター、低周波磁界を測定
1)工場内の事務所・会議室内の電磁波レベル
台北・T協会会議室; 200nT
S社会議室; 50nT
A社会議室; 50nT
E社会議室; 50nT
D社会議室; 100nT
AP社会議室; 200nT
M社会議室; 20nT以下
2)ホテル LaiLaiSheraton; 100nTから200nT
3)機内 CIフライト羽田から台北行き 機内の座席; 200nT
4)送電線
道路を走行中の車のなかから測定
新竹工業区に入る送電線の直下; 1μT
” 2μT
新竹から中歴に至る間の高速道路を横断する送電線下
100nT 1μT 200nT 500nT 10nT
以上のデータから日本と大差は無いものと推定できる。
地下鉄は概して磁界は少ないとされる。 機会があるたびに、低周波磁界測定器を持参して乗車時の磁界を測定しています。
2005年2月20日、横浜地下鉄にあざみ野駅からセンタ南駅まで乗車しました。
座席に座り、EMDEXライトをひざの上において、磁界の値を読んでいました。 最大は、なんと電車の加速時で、126mGを記録しました。 また別の駅から発車後、加速時に得られた磁界は66mGでした。 この値は、私の実測では、地下鉄での実測としては最高記録です。
以下の調査が行なわれています。
*************** ***********
2003年12月
社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会JBMIA
技術委員会 電磁環境小委員会 低周波電磁界WG
複写機・プリンタの低周波電磁界測定および測定方法の検討結果報告
1.はじめに
2002年8月の新聞報道等による電子機器からの電磁波による健康影響問題を受け、問題の背景、勧告されているガイドラインの内容等の調査、および当産業協会所掌製品への対応方法について2002年12月から2003年12月までWGを設置し検討をおこなってきた。
5.結論
測定した複写機・プリンタから発生する低周波電磁界レベルはICNIRPガイドラインに対して充分小さな値である。
********************* ****************
以下 関心のある方は、上記JBMIAの報告書原文を入手し、読んでください。
作成:2007−4−3
スイスは予防原則を採用し、センシティブエリアと定義される学校・病院などでは固定の電力設備からの低周波(電力周波数)磁界は、ICNIRPの一般公衆の曝露限度値(参照レベル)の100分の1の値、1μT(10mG)に規制されている。
固定の電力設備として電力配電線、鉄道の架線などがある。
同じ鉄道でもDCき電のトロリーバスや市電(トラム)には適用されない。
固定設備が対象なので、電車の車体のような可動物体は適用されていない。
このような情報を基に、2007年3月19日‐22日に開催される規格関係の会議に参加するためにジュネーブを訪問したが、磁界測定器としてEMDEXライト(低周波磁界測定器)を持参した。
学校や病院といったセンシティブエリアでの磁界測定を行うなどの機会は皆無であるが、宿泊したホテルの周囲を散歩しながら、レマン湖のほとりを散策しながら、市街地における磁界を測定してみた。
ジュネーブの市内、市街地では電力配電線は地中化されている。
したがって、電柱や電柱に取り付けられた柱上トランスは市街地では見かけない。
それでも、メインとなる通りでは市電(トラム)とトロリーバスが運行しており、その架線が非常に目に付く。
せっかく電柱をなくしても、市電などの電力供給用架線(多分DC配電)が目立つのでは、最終的な解になっていないと思われる。
以下は筆者が測定した報告である。
1)磁界の測定結果 ジュネーブの市街地 3月19日(月)午前10時頃
全て手に持っているので、地上高約1m
*宿泊したホテル(Century Hotel)正面入り口付近の路上 3.9mG
*ホテルの近くにあった教会の付近の路上
教会の横(Rohne通69番地)の路上 0.6 - 1.8mG
A:教会の正面の通り:教会の正面の路上 1.9 -
2.0mG
B:同上 Aから10m移動した路上 6.2 - 6.9mG
C:同上 Bから10m移動した路上 4.2 -
4.6mG
D:同上 Cから10m移動した路上 4.2 - 4.9mG
B点の近くの路上にマンホールの蓋があって「Electricite」と書かれており、この道路の地下に配電線などが埋設されていると想像できる。
*トロリーバスの架線のある通りの歩道:DCき電のためと思われ、トロリーバスが前を通過しても特段の値は検出できなかった。
*General - Gusan通り(レマン湖の橋を通る道路)
Gusan通り42番地の歩道上 1.7mG
レマン湖のほとりの遊歩道 湖畔の手すりの近く 0.5mG
遊歩道の中央付近 5mG
遊歩道と歩道の境界 2-3mG
歩道と車道の境界 3.4mG
この測定点の地下に、地下4階建ての駐車場がある。上記の磁界はこれらの地下駐車場の電気設備からの漏洩と想像される。
参考:写真1 トラムが走る市街地 鉄道の中央駅に通じる道路
参考: ジュネーブでも郊外にいけば、架空高圧送電線がある。
空港から見えた送電線を写真2に示す。
Δ配線で2回線の送電を行っている。
Δ配線ということから、日本の場合よりは地上高は低いと想像できる。 残念ながらこの送電線までは歩いていくことができず。磁界は測定できなかった。
写真2
2007年9月27日 大阪出張時の磁界測定結果 作成:2007−10−4
測定器:EMDEXライト 低周波磁界を測定
大阪 御堂筋 地下鉄・京阪電車の淀屋橋駅付近の道路上で磁界を測定
この御堂筋は配電線が地中化されている。
配電線が地中化された道路端にある関電の配電設備の近傍
密着する 13mG 30cm離れると4mG 道路の中央まで2mほどの距離をとると0.9mG
道路上をゆっくり歩く 御堂筋の両側の歩道を歩く 0ないし0.1mG程度と低い
車道に近い場所などもチェックするが、歩道上では0.1mGを大きく超える箇所は見つからない。
地中に埋設した配電線はかなり深い場所に埋め込まれているか? 若しくは車道に下に埋設?
御堂筋の道路の地下には地下鉄も走っている。
御堂筋に直交する道路で、配電線が地中化されていない道路では、当然電柱と配電線がある。
最初の電柱には地下から電力ケーブルの立ち上げがある。交差点の信号によっては多くの人が立ち止まる地点の一角に立ち上げる電力ケーブルはある。
この立ち上げの電力ケーブルの付近での磁界を測定
電力ケーブル その1 密着時 43mG 20cm離れて2.3mG
その2 20cm離れて12mG
以上の測定から、同じように配電線の地中化を行っていても、ジュネーブに比べると大阪の御堂筋では磁界は低い。
記:2009−3−24
東京・代々木にある国立オリンピック記念 青少年総合センタでの会合に参加すべく、小田急の参宮橋から歩いていきました。
センタに向かう途中に、センタの近くの国道を渡る歩道橋があります。この歩道橋を通るとき、道路に沿って配置されている配電線との距離がかなり近いことが気になりました。歩道橋を登った箇所で、頭の上1mか2m程度のところを配電線が配置されています。 この配電線は三つ編みになり、外見上は1本のケーブルに見えます。
この配電線の真下に立ち、磁界を測定してみました。
結果 腹の位置 歩道橋の床面から1m程度の高さ 0.8ミリガウス
目の高さ 歩道橋の床面から1.6m程度の高さ 1.2ミリガウス でした。
測定は月曜日 昼 12時半頃です。
これだけ配電線に「近くても1ミリガウス程度になっているのは、配電線を三つ編みにしてあるからでしょう。
写真 歩道橋の上に人が居ます。 その付近にBEMSJが立って磁界を測定。
WEBに公開:2009−8−13
鉄塔銀座と言われ、一時期ガウスネットやマスコミに白血病が多いとして紹介された場所である。
2000年12月2日(土曜日、午前10時から 12時まで)に付近を磁界測定器を持って歩いてきた。
以下はその記録である。
測定器:コンビノバのFD3、 マアニュアルで測定。 手で持っているので地上高約1mで測定。
1.京阪電鉄京阪本線の古川橋駅の中央コンコースを歩く
*50nTから100nTが平均的な値。
*ロッテリアのある前 ある一定の区画では 2μTと高い。その場所での床面では最大10μT。
床下に大きな配電設備などがあると予想される。 1mの高さで最大を示した場所から3m離れると500nTに低下。
2.同上 高架線下のショッピングセンタを歩く
*通路では 平均的に 50nTから最大で1μT
*天井の少し低い通路、1mの高さで2μTを記録、 その場所での床面は500nT, 天井面では50μT。
ショッピング街の上にある電鉄路線の間に何か磁界源がある。
3.ダイエーの前の小公園
地上高1mで 500nTから1μT程度
この公園の真上を赤白鉄塔(鉄塔が赤と白に塗り分けられている、高圧の入力側の線、6回線)の送電線が走っている。
4.3から古川橋変電所へ向かう途中の川沿いの住宅地にあった児童公園
(川の上を赤白鉄塔の送電線が走っている)
地上高1mで 2μT
5.古川橋変電所 低圧出力側
*変電所と道路を挟んで保育所(門真学園保育所)がある。門の所で 2μT
*変電所に隣接した道路上で 最大を探す、 最大5μT
6.5と同じ 但し ちょっと離れた別の低圧出力側
最大でも 1μT
7.5と同じ 別の低圧出力側 変電所では3相送電線が水平配列、 鉄塔では垂直配列で受けるようになっている。
道路上では水平配列。 この付近の道路上の最大は2μT
8.約5から200m程離れた路上では 50nTに低下
8.5から関電の社宅の前を通り、京阪電鉄の架線にぶつかったあたりにも幼稚園があった。
その門の所では 20nT以下
9.京阪電車の路線に添う道路で 古川橋に向かって歩く
路上では 200nT程度
10.赤白鉄塔の下にあるダイエー
*6Fの屋上駐車場。 送電線の直下には頭上に金属メッシュで電界防止策を施してある。
屋上と送電線の下端との距離は6m程度しかない。
線下の最大磁界は 5μT そこから30歩離れると1μT
*5Fも駐車場 最大で2μT
*4Fも駐車場 最大で1μT
*3Fの売り場を歩く 最大で500nT程度
纏め
*電力需要がもっと多くなる時があるとし、この測定時の倍であるとして 古川橋の周辺の住民は、変電所からの磁界から1μTないし2μTの磁界を受けていると 考えられる。
*電車に乗ったり、その他の曝露源が無ければ、住民の磁界曝露は送電線がドミナントとなる。
遠方に赤白鉄塔 高圧入力側が見える
低圧出力側 重なり合って出力線がある。左右に走る地上高の低い線からの磁界が最も強く5μTを記録。
ダイエーの上を走る赤白鉄塔 高圧1次側
ダイエーの屋上に送電線 屋上の電界シールドの高さは約2m
記:2009−11−11
高圧送電線からの発生磁界だけではなく、生活空間のより身近な場所に、低周波磁界の発生源があることが以下の研究でわかる。
掲載誌:電子情報通信学会研究報告 EMCJ2001−30−44 2001年
タイトル:居住環境の商用周波磁界の測定と磁界低減法
研究者:吉富邦明
この研究には、住居環境における磁界発生場所として、集合住宅への商用電力の引込み線・配電線付近での実測値が紹介されている。
戸数24の集合住宅の例で、開閉器に隣接する部屋の壁際の置ける実測で、集合住宅全体の消費電力(電流)も同時にモニターしている。
結果は、以下に示すように、時刻によって異なり、夜が大きく、消費電力は300A(単純1戸当たりの平均値は12.5A)で、この時の磁界は70mGとなっている。
70mGという値は、かなり大きい値といえる。
各戸のブレーカーの設定電流は20−30Aなので、全戸が最大限まで電力を消費したとすれば、600A程度となり、磁界は2倍の140mGとなると想定できる。
配電線からの磁界発生と、24戸の合算消費電流の実測例
このことから、BEMSJの感想: 配電線からの磁界の方が、高圧送電線からの磁界より、大きい場合が多い 可能性がある といえる。
関心のある方は、当該の研究論文を読んでください。
記;2010−11−3
送電線下の住宅磁界実測の例が以下のブログに紹介されていました。
一部を引用して 紹介します。
関心のある方は、以下のブログにアクセスしてください。
http://takiken.hamazo.tv/c542321.html
**************** 引用 *************
2010年10月21日 電磁波測定
新築現場の打ち合わせ 実施しました。
今回の予定地には、高圧の送電線が真上に有ります。
高圧電線による、電磁波がどの程度なのか、人体に影響あるのか中部電力立ち会いのもと、電磁波測定を実施しました。
高圧電線は、一番下で、地上20m位あります。77000ボルト流れているとのことです。
電流は、 夏77A 冬13A。流れる電流量は違うとのことでした。
測定結果0.1〜0.2ミリガウス。
まったく影響の無い範囲の数値で安心しました。
ご近所廻りをサンプルデータ取ると、意外や、高圧電線の下より、電柱のトランス近辺の方が電磁波数値
高かったです。1.4ミリガウス。
*************** ************
記:2010−11−6
以下のシンポジウムで測定・調査結果が発表されました。
シンポジウムには参加していませんが、公開されたレジメから、概要の概要だけを紹介します。
国際産業安全衛生シンポジウム2010(ISISH 2010)
日時:平成22年11月5日(金)
場所:女性と仕事の未来館
演題:(7) Measuring Exposed Magnetic Fields of Welders in
Working Time
発表者;Sachiko Yamaguchi-Sekino*, Jun Ojima, Masaki Sekino,
Minoru Hojo ら
*Health effects Research Group, JNIOSH
概要:
電気溶接作業時の磁界曝露を測定した。
3軸の磁界測定器を腰につけて測定した。
結果は、最大磁界は0.35から3.35mT(平均値:1.55mT)であった。
1日の平均曝露量としては17名の測定で、0.04から0.12mT(平均値:0.07mT)であった。
BEMSJ注:かなり大きな磁界暴露量です。
記:2011−2−8
地球上には大地と電離層に囲まれた空間で、落雷によって発生した電磁波が共振によって、満ちている。
落雷は地球上のどこかで常に発生しており、この落雷が源になって、シューマン共振といわれる8Hzなどの電磁界がある。
このシューマン共振の絶対強度、実測値を知りたかった。ようやく以下の報告書で実測値を見つけた。
引用元:
NUWC-NPT Technical Report 10.818
10 September 1997
Measurement of Geomagnetic and Atmospheric Noise at a Remote Site
By Anthony B.Bruno et al;
この報告書によれば、測定は北半球で行ったこともあり、落雷の多いと思われる夏の期間には強く、落雷の少ない冬の期間はすくないことが示されている。
磁界の強さはμA/mで示されている。
テスラ単位に換算すると1μA/mは1.2pT、0.000012ミリガウスとなる。
これらからシューマン共振による自然に存在する低周波磁界の大きさは0.00001ミリガウス程度となる。
こうした微弱な低周波磁界にヒトは生まれながらにして曝露している。
関心のある方は、上記の報告書を入手して読んでください。
記: 2012−3−30
2012年3月28日から30日にかけて、午後3時から5時の間、散歩時に磁界測定器(Emdex Light)を腰の高さに持って、ゆっくりと歩いてみた。
1)100万ボルト高圧線下にある山崎公園
公園内を歩くと、磁界強度は10mGから13mG程度であった。
この公園は高圧送電線の直下にある。
2)稲城変電所
稲城変電所は川崎街道(府中県道)に面していて、変電所の前を歩く人は多い。そこで道路に面した変電所の塀の近くで磁界を測定してみた。
この変電所は100万ボルト送電線から直接受電はしていないが、この送電線は変電所の片隅の上空をかすっている。
そのためか送電線に近い道路上では9mG、送電線から離れた変電所の敷地境界付近の道路上では5mG程度であった。
すなわち、変電所のトランスなどの電力設備からの磁界漏洩は、検出できなかった。
3)新設のマンション ベルジュール稲城V(6階建て、総戸数42)
全ての住居に住民がいるかは定かではないが、道路に面した場所にこのマンションの受電設備がある。
道路にある電柱の6600V配電線を引き込み、受電設備で100Vに降圧してマンションの居室に配電を行っている。これらの受電設備をキューポラと言うのかもしれない。
受電設備は全面金属でおおわれているが、その受電設備の2面(道路側、扉があり人が立ち入る面)に測定器を密着させて(距離0cm)でざっくりと磁界を測定してみた。
最大と思われる扉がある面での値は130mGと大きかった。その他の場所では20mG程度に下がっている場所もあった。最大の箇所で距離を約20cmとると30mG程度に低下した。
道路にある6600V配電線から鉄管の中に3本の電線を入れて、受電設備に電力が供給されている。
この鉄管に距離ゼロで磁界を測定してみると、3mGから4mG程度で、20cmの距離を離すと2mG程度であった。
6600V側は電流が小さいので、磁界の漏洩は少ない と感じた。
受電設備の100V側は電流が大きいので磁界の発生は大きい、しかし、地面のそれなりの深さに埋設してあるからか、受電設備の周囲で大きな磁界の検出はなかった。
4)稲城の大丸地区の都営住宅がある付近にある電柱で、6600V配電線から鉄管を通して住宅に電力を供給する立下げ線があった。
目の前の都営住宅は改築の為に取り壊されて一面更地になっているが、たぶん隣接している多くの都営住宅に電力を供給しているためであろうか、鉄管に距離ゼロで磁界測定器を密着させると190mGという大きな値が観察された。距離を20cmとすれば20mG程度に低下した。
5)前述の100万ボルト高圧線から離れており、直接の影響はない場所で、電柱に「この近くは地下に電力ケーブルを埋設してある」とい注意書きのプレートが取り付けられて電柱があった。
道路に沿って歩きながら磁界を測定するとある1点で最大になった。この地上1mでの磁界は9mGを観測した。
この場所で測定器を地面に置いてみたら8mGを表示した。
地下埋設ケーブルからの磁界が主たるものであれば、地面に置いた方がかなり大きくなってしかるべきであるが、・・・・・ よくわからない。
記;2012−5−21
電磁界曝露の健康リスク評価に関する欧州ネットワーク(EFHRAN: European Health Risk Assessment Network on Electromagnetic
Fields Exposure)の「欧州連合における曝露水準についての報告書 第2部:超低周波電磁界」(2011年6月)に
引用されていた
報告書「Overview of the Potential for Undergrounding the
Electricity Networks in Europe:Final Report:28 February 2003」に
あった架空高圧送電線と地中送電線からの磁界漏洩の違い を以下に示す。
架空高圧送電線も地中化した高圧送電線も共に同じ高圧、同じ送電線電流として比較を行っている。ともに地上1mの高さで比較している。
架空高圧送電線の場合は、一番下の電線の地上高さが24mの場合と、11.34mの場合が示されている。
24mの場合は、送電線直下で最大9μT程度、30m離れて5μT程度となっている。
一方 地中化した場合、直上では45μTと大きくなっている。5m離れて5μTとなっている。
これからいえることは、地中化した場合は、送電電流にもよるが、どこまで深い場所に埋め込むかに大きく依存していることが判る。
27.関西電力のサイトにあった地中化の場合の磁界強度
記:2012−5−22
http://www1.kepco.co.jp/emf-k/qa-8.html の電磁波に関する頁よりの抜粋です。
******************************
Q:送電線を地中化したら、電磁波は出なくなりますか?
A:いいえ,送電線を地中に埋めても電磁波を閉じ込めることはできないため、一概に磁界レベルが小さくなるわけではありません。
送電線を地中化しても、電磁波を閉じ込めることは出来ませんが、地中化する際に複数の電線をコンパクトに設置することによって、磁界の打消し効果が期待できます。
しかし、地表付近の磁界レベルを考慮した場合には地中化された送電線との距離が近くなる可能があり、一概に磁界レベルが小さくなるとはいえません。
*************************** ***********
関心のある方は、上記のサイトを覗いてください。
記;2012−5−22
時々「部屋の窓に近接して電柱に黒い柱上トランス(変圧器)があるが・・・・・」という声を聴く。
この柱上トランスから漏洩する磁界はどの程度か? BEMSJも知りたかった。
柱上トランスは電柱の上にあり、容易には近接して測定を行うことはできない。
と思っていたら、以下のサイト 関西電力の電磁波の健康影響に関するサイトに、参考情報が掲載されていた。
http://www1.kepco.co.jp/emf-k/qa-8.html の電磁波に関する頁より
2012−5−22のログ
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柱上変圧器は、主に配電線の電圧(主に 6,600 ボルト)を、家庭や事務所等で使用する電圧(100 または 200 ボルト)に変更する(変圧と言う)ために用いられています。
電柱の上に設置されている変圧器から発生する電磁波は、電線(配電線)から発生する電磁波と合わせても1.13マイクロテスラ※程度で、国際的なガイドラインの値(200マイクロテスラ)よりもずっと小さくなっています。
※参考:原子力安全・保安部会電力安全小委員会:電力設備電磁界対策ワーキンググループ報告書よりhttp://www.meti.go.jp/report/data/g80630bj.html
*************************
より詳しい情報を得ようと、関西電力のサイトで紹介されていた電力設備電磁界対策ワーキング報告書を読んでみた。
**************** *************
電力設備電磁界対策ワーキンググループ報告書より
「実際の電力設備から発生する磁界の強さについて、経済産業省では、平成15 年から4年間にわたり、送電線、変電所、路上変圧器、地中からの電線ケーブルの立ち上がり部の磁界の大きさを測定する調査事業を実施している (資料5)。」
********************* ************
そして紹介されている「資料で5」も読んでみたが、柱上トランスからの磁界の測定結果などに関する記述は見つからなかった。
それでも、とりあえずの情報として、柱上トランスからの漏洩磁界は1.13マイクロテスラ=11.3ミリガウス程度 ということが判った。
追記: 2012−5−24
関西電力に確認してみた。
結果は、「原子力安全・保安部会電力安全小委員会:電力設備電磁界対策ワーキンググループ報告書16ページの表 4 「電力線等から発生する磁界の測定結果」に架空配電線の地表1mでの磁界測定結果として、最大で1.13マイクロテスラとの記載がございます。
なお、変圧器や配電線を合わせた数値となっておりますので、弊社HPには、「電柱の上に設置されている変圧器から発生する電磁波は、電線(配電線)から発生する電磁波と合わせても1.13マイクロテスラ※程度」と記載させていただいております。」とあった。
地上1mにおける柱上トランスを含む配電線からの磁界は1.13マイクロテスラを超えない という意味であった。
残念ながら、この関電のサイトの情報は、柱上トランスの近傍(例:1mとか50cmとか)での磁界漏洩値ではないことが確定した。
どこかに、柱上トランスの近傍での磁界漏洩値はないものであろうか?
素人が実測しようとしても、できないので。
追記:2012−5−24
「柱上トランス、漏洩磁界」で検索をして以下の情報を見つけました。
柱上トランスからの磁界 2007年の例です。
http://oshiete1.watch.impress.co.jp/qa3338284.html にあった内容
一部のみの抜粋です。
**************** ***********
教えて! Watch
決済みの質問.分譲前と分譲後の電磁波の変化について。
現在、分譲住宅(40戸ほどの新築住宅でまだ誰も住んでいない)の購入を考えています。
その中で検討している住宅のそばに、トランス(変圧器)がついている電柱がたっています。
昨今なにかと話題になっている電磁波のことが気になりまして、販売会社に依頼し、電力会社の方に来ていただいて電磁波の数値を測定していただきました。
(トランスからの距離は、二階の一番近いベランダで3〜4メートルぐらいかと思われます。)
結果は、トランスから一番近いベランダで“0.4ミリガウス”、居室では“数値なし”ということでした。
住宅のつくりは木造です。
(略)
************************** ************
3−4m離れた場合は0.4ミリガウス程度という情報です。
もう少し近距離での磁界値の情報は欲しい。
記;2012−6−17
台湾の連合報という新聞に掲載された記事の中に、柱上トランスからの漏洩磁界の実測値がありました。
http://udn.com/NEWS/DOMESTIC/DOM3/7104085.shtml にあった内容 20120617のログです。
**********************
頭家我最大/變壓器付費遷 住戶批專
【聯合報╱本報訊】
2012.05.20 04:07 am
中壢市民楊超質疑住家前電桿上的變壓器,不斷發出電磁波,威脅住戶的身體健康。
******************************
関心のある方は、上記の繁体字の記事を読んでください。
内容は
*****************************
中歴市に住む退職者の住居は3階にあり、窓の外に台湾電力の柱上変圧器がある。2mの距離で、台湾電力の測定では18mGである。
住民はこの電磁波は危険として、台湾電力の費用で移設を要求している。
台湾電力は「台湾の安全基準は388mGである。住民が移設の費用を負担するというのであれば、移設は可能。」と言っている。
************************
台湾の規定は60Hzの磁界に対しては833mGである。8と3が入れ違っている。
この記事にあるように、窓の外2mに柱上トランスがあり、曝露磁界強度は18mGであることが判ります。
記;2013−3−25
式部啓ら編「電磁界の健康影響」文光堂1999年発行は、良い文献です。
この文献に、以下に示すアメリカでの個人曝露の実測例がありましたので、転載します。
アメリカはワシントン市に住む一人の会社員が生活の中で曝露された低周波磁界の記録です。
これを見ると、寝ている場所では0.2μT程度の曝露、列車での通勤時(たぶん電車)での曝露が最大で、グラフは対数目盛のために読み取ることが難しいのですが、5μT(50mG)程度の曝露の様です。
関心のある方は、文光堂の本ではなく、紹介されている1994年のアメリカの原著を入手して、読んでください。
記:2013−4−21
以下の報告がある。
関心のある方は、全文を入手して読んでください。 以下は概要の紹介です。
掲載誌:平成23年電気学会基礎・材料・共通部門大会 予稿集
タイトル:太陽光発電システムから発生する静磁界及び商用周波数磁界
研究者:塚田竜也ら(一般財団法人電気安全環境研究所電磁界情報センタ)
1.測定の目的
太陽光発電システム(PVシステム)は、地球温暖化防止の観点から、温暖化に寄与する二酸化炭素を発生しないクリーンエネルギーとして、普及しつつある。
一方で、電力システムや家電製品から発生する電磁界が「人の健康に何らかの影響を与えるのではないか」という不安や疑問を持つ人もいる。
そこで今回、PVシステム内の構成機器周辺から発生する静磁界及び商用周波数磁界を測定した。
3.測定結果及びまとめ
太陽光モジュール周辺の静磁界は出力電流に比例することから、測定時の電流値から最大出力時の磁界レベルを想定することが出来る。
距離0mおよび0.20mの最大出力電流における磁界想定値は地磁気と比較して低い値となった。
また、ヒトの健康影響を考慮して国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)がガイドラインを公表しておりその参考レベル(一般公衆に対し400mT)と比較しても低い値となった。 (表1参照)
資料内の表1の「想定値」に『0.20m静磁界』が2つありますが、正しくは右の該当項目は『0.00m静磁界』となります。
パワーコンディショナ周辺の商用周波数磁界は、測定点が離れると急激に磁界レベルが小さくなる。
その大きさは、出力電流と内部の機器配置に依存する。
距離0.30mの測定値は、電気製品周辺の商用周波数磁界と同程度と評価でき、0mの測定値を含めてICNIRPガイドラインの制限推奨値(一般公衆に対し200μT)より低い値となった。 (表2参照)
資料内の表2の「0m低周波交流磁界」の単位は、『A』ではなく、正しくは『μT』となります。
BEMSJ注:タイプCは距離ゼロで606ミリガウス、30cm離れても119ミリガウスとなっている。
1997年8月の実測の記録が出てきました。
送電線と磁界の状況
記:2019−3−2
BEMSJは地下埋設高圧送電線からの磁界は、基本的には問題はないと思っていた。
しかし、以下のように、極めて特殊な状況下では、一般公衆の大きな磁界曝露源になっていることが判明した。
*「神戸市における環境評価2017年9月」で見つけた大きな曝露磁界の記録
以下の会議が開催され、資料として公述意見書が添付されている。
第161回 神戸市環境影響評価審査会 会議録
日時 平成29年9月20日(水)10: 00〜12:30
場所 環境局研修会館
議題 神戸製鉄所火力発電所(仮称)設置計画に係る環境影響評価準備書に関する審議(第4回)
第161回神戸市環境影響評価審査会 資料No.14
神戸製鉄所火力発電所(仮称)設置計画に係る環境影響評価準備書に関する公述意見書
この公述意見書には、灘区の住民から電磁波の不安の声が複数寄せられている。
審査会の議事録を読むと、様々な意見の交換が記録されているが、電磁波に関しては、まったく取り上げられていない。
*********以下 一部引用 *****************
公述番号 21 番
お住まいの区 神戸市灘区
灘区、東灘区に在住している医師の山中というものです。よろしくお願いします。
(略)
問題の場所なんですけど、六甲病院から下っていって、石屋川とクロスするところ、私の診療所の真向かいのところなんですね。
地面のところ、243.7マイクロテスラも出てます。
通常でも200マイクロテスラ近く出てます。
何回も危ないって言ってますけど、誰も言うことを聞いてくれないんです。
(略)
********************************:::***
残念ながら、意見書に記載された場所は、多少の写真があっても、現地に住んでいないものにとっては、当該の場所を同定することは困難である。
しかし、意見書にある情報をキーワードに検索を行い、ほぼ以下の3か所のうちの1か所であろうと、思われる場所を見出した。
高圧送電線の位置-1:ストリートビューから (2017年5月撮影)
「この写真は強い磁界が検出された場所とは異なる」という旨の指摘がありました。
しかし、この橋の脇には関西電力の「危険・ちかよるな」という旨の看板があり、地下埋設高圧送電線が露出していることは確かです。
したがって、磁界の測定を行って確認する必要はあります。
高圧送電線の位置‐2:ストリートビューから 2018年11月撮影
高圧送電線の位置‐3:ストリートビューから 2018年11月撮影
これらの3か所の写真は、意見書に記載された写真と、イメージが異なる。
・BEMSJとしては現地に行って磁界を測定してみたいものである。
・意見書(2017年)記載の現地の写真と、グーグルのストリートビューで見つけた3か所のイメージが異なるので、関西電力が何らかの対応策を実施したのか? 写真の角度などが異なっているだけなのか、それとも別の場所にあるのか・・・・不詳。
いずれにしても、地下埋設の高圧送電線が、一般公衆が近接できるような状態で、橋などで地表面にむき出している場合は、人が近接できる場所との距離にもよるが、意見書にあるような大きな磁界に暴露する恐れは多分にある。
恐れるのは、意見書にある神戸市内の橋の箇所だけではなく、類似の条件の場所が、日本全国に、他にもあるかもしれないことである。
要確認と思われる。
ICNIRPなどの電磁波曝露基準によれば、こうした50Hz磁界への曝露限度値は、一般公衆に対して、200μTである。
この値は、全身平均で求められるので、単純に考えて、意見書にある磁界強度値では曝露限度値以内と判定されることになるであろう。
しかし、ペースメーカ着用者への影響は、全身曝露平均値ではなく、ペースメーカと心臓などを局所で曝露する磁界強度で影響度は決まる。
したがって、直径10cm程度の球形磁界プローブでの平均値で決まることから、意見書に記載された場所では、ペースメーカ着用者は影響を受けることになるかもしれない。
記:2019−9−22
*はじめに
2010年に以下の記事があった。
************************
がうす通信105号2010/10/15
柏市 教育委員会により電磁波を測定
小中学校17校 食の安全と環境を考える会 柳沢典子
「食の安全と環境を考える会」ではいままで市内の電磁波測定を不定期的に行っている。
測定値がかなり高い学校があることがわかり、昨年12月、柏市議会へ電磁波軽減策を要望して請願を提出。
高周波も請願に入れると混乱するおそれから今回は低周波環境に限った請願とした。
審議の結果、4項目のうち「すべての教育現場で電磁波の測定をし、結果を公表する」事が議会で採択された。
@柏市のすべての教育現場での低周波電磁波環境についての調査をし、その結果を公表してください。採択
A電磁波発生源からできるだけ距離を置いたり、曝露時間を短くするために、数値の高い教室を移動してください。不採択
B同じく数値の高い学童保育室を移動してください。不採択
C市としての目標値を0.4マイクロテスラと定め、それ以上のものについては軽減策を具体的にすすめてください。不採択
略
《測定でわかったこと》
@敷地全体で高い数値が出た学校がある0長い時間ずっと電磁波にさらされるということで最も重要な問題。高柳小学校、光ケ丘小学校、豊四季中学校、富勢中学校、富勢小学校など。
これらの学校については、とりあえず予防的措置として、教室の移動や使用時間の低減をはかる鳴ことを要望、さらに抜本的な低減対策が必要になると考える。なお、送電線に一番近い教室のみの測定なので0.3μT以上の教室の数は不明。
略
結果を公開したがらない教委「影響なし」の結論に固執
以上の結果を踏まえ教育委員会へ7月27日、8月30日要望を
A:全データを、測定校だけでなく市内各学校、幼稚園、保育園(いずれも公私を問わず)、公共施設に通知し、注意を促してほしいこと。
B:市民への公表、
C:近くに電線のある市立第二小学校の追加測定。
資料は小中学全校へ配布され学校長に対して「強い電磁波を発生しやすい施設および施設に児童・生徒が不用意に近づかないよう、配慮を依頼」している。
誰でももらえる資料だが不安をあおる虞があり市HPの広報まではしない、Cは推定できるのでやらない、ということだった。
*****************
*2016年に柏市は、市のHPで、測定データを一般に公開しました。
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http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/270200/p007386.html
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最終更新日 2016年3月30日
学校における電磁波測定結果
平成22年7月に、送電線に近接した17箇所の小中学校で電磁波の測定を行いました。
測定の結果、いずれの学校においても、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)が制定したガイドラインにおける磁界ばく露制限値(周波数50ヘルツで200マイクロテスラ)を下回っていました。
学校における電磁波測定結果はこちら
(略)
*********** 一部のみ引用 関心のある方は柏市のWEBを参照。*********
学校における電磁波測定結果 (単位:マイクロテスラ)
|
学校名 |
高柳 小学校 |
高柳 中学校 |
高柳西 小学校 |
土南部 小学校 |
増尾西 小学校 |
光ヶ丘 小学校 |
|
実施日 |
7月5日 |
7月5日 |
7月5日 |
7月5日 |
7月6日 |
7月6日 |
|
天候 |
曇 |
晴 |
曇 |
曇 |
雨 |
曇 |
|
開始時刻 |
9:30 |
10:20 |
13:40 |
14:50 |
9:20 |
10:40 |
|
終了時刻 |
10:00 |
10:50 |
14:15 |
15:30 |
9:55 |
11:10 |
校舎外 |
校庭(中央) |
0.18 |
測定不能(※3) |
0.03 |
0.06 |
測定不能 |
0.06 |
校庭(送電線 付近) |
0.69 |
0.09 |
0.17 |
0.08 |
0.03 |
0.34 |
|
プール機械室 |
0.11 |
0.03 |
0.06 |
0.08 |
0.69 |
0.27 |
|
校舎屋上(送電線付近) |
1.45 |
0.07 |
0.14 |
0.05 |
測定不能 |
0.03 |
|
校舎内 |
送電線付近の 教室(中央・通 常位置) |
0.18 |
0.06 |
0.03 |
0.03 |
測定不能 |
0.31 |
送電線付近の 教室(中央・床 付近)※1 |
0.15 |
未実施 |
未実施 |
0.13 |
測定不能 |
0.3 |
|
パソコンルーム(部屋中央) |
0.17 |
0.07 |
0.04 |
未実施 |
0.03 |
0.03 |
|
パソコンルーム(サーバー付近) |
0.15 |
0.16 |
1.07 |
0.07 |
0.08 |
1.3 |
|
水槽(正面) |
無 |
1.64 |
2.33 |
1.9 |
2.2 |
4.04 |
|
水槽(モーター 付近)※2 |
無 |
未実施 |
未実施 |
38.2 |
9.52 |
56.81 |
|
その他 |
敷地内(鉄塔に 近接した建物) |
0.42 |
|
0.07 |
|
|
|
変電設備 |
0.75 |
|
|
0.19 |
|
|
|
校舎内(鉄塔に 近接した場所) |
1.17 |
|
0.06 |
0.03 |
|
0.98 |
|
パソコンルーム(パソコン付近) |
|
|
0.09 |
0.04 |
0.04 |
0.03 |
|
パソコンルーム(卓上スピーカー付近) |
|
|
|
|
2.45 |
|
|
分電盤 |
|
|
|
0.47 |
|
|
※1 教室の上下で蛍光灯を使用した場合の数値を測定するため
※2 測定器を密着させて測定。電磁波の強さは距離の二乗に反比例するため、少し離れた場所で測定したところ、数値は大幅に低下した
※3 電磁波がごく微量の場合、「測定不能」と表示される(数値上は「0」とみなす)
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記:2019−10−10
以下は2000年12月に刊行されたカリフォルニア州電磁界プロジェクトの報告書である。
このプロジェクトでは主に50−60Hzの電磁界を対象としている。
Electric and Magnetic Fields
measurement s and possible effect on human health— what we know and what we don’t know in 2000
電磁界
測定と人の健康への影響の可能性 2000年の時点で、我々は何が判って、何がわからないか
この報告書には、以下の興味のある測定結果などが含まれているので、紹介する。
*様々な機器からの磁界
1フィート(約30p)の距離で最も大きな磁界は、缶詰の電動缶切り器で163mGとなっている。
家屋における磁界では、90%タイルの家屋で1.58mG。ということは、1.58mGを超える家屋の割合は10%となる。
この表でみれば、アメリカで高圧送電線からの磁界を規制しているのは、フロリダ州とニューヨーク州のみで、高圧送電線の線下で200mGといった値である。
記:2019−10−11
以下は2001年4月に刊行されたカリフォルニア州電磁界プロジェクトの報告書である。
このプロジェクトでは主に50−60Hzの電磁界を対象としている。
報告書:Electric and Magnetic Fields in California Public
Schools 学校における電磁界
測定結果は以下の表にある。